初投稿、とりあえず一発行きます。
- スレ1-543
 
- 名無しさん@サトヒカ萌え
 - 08/03/29 16:58:48
 
 初投稿、とりあえず一発行きます。   
 旅を続けるサトシ達一行は、朝食を取っていた。 
 「いただきま~す!!・・・・ごちそうさま!!」 
 「サトシ食べるのはやっ!!」 
 「せっかく作ったんだからもっとゆっくり食べてくれよ・・・」 
 「だって、早くバトルの練習したいからさ。ここはいい風が吹いてるし、 
 グライガーが飛ぶ練習するのにもってこいなんだよ。」 
 「朝っぱらから元気ね~(まぁ、そこがサトシらしくて良いんだけど)」 
 「グライガーがこっちに落ちてこないように気をつけてくれよ。 
 食器が割れたりすると危ないからな。」 
 「わかってるって!出て来い!グライガー!!」 
 「グライガッ!!」 
 ボールから出てきたグライガーはいつものように舌を出して愛想を振りまく。 
 「グライガー、今日こそちゃんと飛べるようになろうぜ。」 
 「グライ~」 
 ビュ~~・・ 
 「おっ、いい風が来た。よ~し飛べっ!グライガー!!」 
 「グラ~イガ~!」 
 「あら、なかなかいい感じ「うわぁぁぁ・・ぐぇっ・・・」でもないわね・・。」 
 「まだまだ、先は長そうだな。」 
 「さて、私もごちそうさま。片付け手伝おうか?」 
 「いや、俺がやっておくよ。」 
 「そう?じゃあ私サトシの練習近くで見てくる。」 
 「それって危なくないか?」 
 「大丈夫!どうせサトシの上にしか落ちてこないわよ!」 
 「・・ヒカリの大丈夫なのに、珍しく信用できるな・・。」 
 「?タケシなんか言った?」 
 「い、いや、なんでもない。」  
 
- スレ1-544
 
- 名無しさん@サトヒカ萌え
 - 08/03/29 17:00:03
 
 「グライガー、もう一度だ!」 
 「グライガッ!」 
 「よーし、いいぞ!そのまま安定させるんだ!!」 
 「グライ~・・・ガッ!!!!!」 
 「!グライガー落ち着け!落ち着いて立て直・・せないかぁぁぁぁぁ・・・ぐぇ!」 
 「はぁ・・・また失敗ね。」 
 もう何度目かわからない失敗を見て、ヒカリはつぶやく。 
 (でも、やっぱり真剣な目をしてるサトシって、カッコいいなぁ・・・。) 
 練習でも、実戦でも、ポケモンバトルについては、サトシはいつも真剣に取り組む。 
 そんなサトシの表情に見とれていたヒカリは、ふとあることに気づき、サトシに声をかけた。 
 「ねぇサトシ~、そろそろやめにしたほうがいいんじゃない?」 
 「いや、だんだん安定してきてるんだ。もう少し続ければきっとちゃんと飛べるようになるさ。」 
 「でも、そのうちサトシの体がもたなくなると思うんだけど?」 
 何度もグライガーを受け止めたサトシの体は、あちこちに傷ができていた。 
 サトシの姿を見て、さすがにグライガーもすまなそうにしている。 
 「グライガー、気にすんな。こんな傷でお前が飛べるようになるんなら安いもんさ。」 
 「グラ~・・」 
 サトシの言葉がうれしかったグライガーは、目を潤ませながらもいつものポーズで答える。 
 (相変わらず優しいわよね。それにあの笑顔・・・) 
 ヒカリは、いつかそれらが自分だけに向けられないかなぁなどと考え、1人で顔を赤くしていた。  
 
- スレ1-545
 
- 名無しさん@サトヒカ萌え
 - 08/03/29 17:01:41
 
 「ん?ヒカリ、どうした?なんか顔が赤いぞ?」 
 「えっ、あっ、いやっ、な、なんでもないわよ!!」 
 サトシに気づかれたことが恥ずかしく、思わず顔をそむけたその時、少し強めの風が吹いた。 
 「おっ、いい風だ。もう一度行くぞグライガー!」 
 「グラ「痛っ」イガッ」 
 「ん?ヒカリどうした?」 
 グライガーが飛び立った後、様子のおかしいヒカリに声をかけるサトシ。 
 「さっきの風で、目にごみが入ったみたい・・・。でも、大丈夫大丈夫!」 
 「ダイジョバないだろ、痛そうにしてるくせに。ほら、見せてみろよ。」 
 サトシはヒカリの顔に手を当て、目を覗き込む。 
 (ち、ちかいちかいちかいちかいちかい~~~~!!) 
 心臓が跳ね上がり、思わず後ずさりしそうになるが、サトシがしっかりつかんでいるため、動けない。 
 「こら、じっとしてろ。取ってやるから。」 
 (サトシが私をじっと見てる~~~!しかもこんな至近距離で~~~!!) 
 「ほら、取れたぞ。」 
 「あ、ありがとう・・・・・??」 
 目のごみは取れ、痛みはなくなった。  
 
- スレ1-546
 
- 名無しさん@サトヒカ萌え
 - 08/03/29 17:03:59
 
 しかし、サトシはその手をヒカリの顔から放そうとしない。 
 (ええ!?何で!?そりゃこのままでも嬉しいけど!!) 
 「あのっ!サっサトシ?」 
 「ん?なんだ?」 
 「私の顔に、まだ何か付いてる?」 
 「いや、別に。」 
 「じゃあさ、あの・・・「ちょっと気になってさ・・」えっ?」 
 (気になるって?まさか私のこと・・・。) 
 「なんていうかさ、いろんな奴と顔を近づけたことがあるんだけど、ヒカリの場合はな~んか違うんだよな。」 
 「違うって、どんな風に?」 
 「なんだろ、こう、なんかいつもと違う気持ちになって・・・。よくわかんないんだけど、ついじっと見ちゃうんだよ。」 
 「へ、へ~、そうなんだ・・・。」 
 (サトシってば、結構私のこと特別な目で見てる?それにさっきの口ぶりだと、かなり脈ありなんじゃない?) 
 嬉しくなって思わずニヤついてしまうヒカリ。 
 自分の抱く思いが何なのかわからず困惑するサトシ。 
 そんな風に、別のことに意識が行ってしまったからであろう。 
 自分達がさっきまで何をしていたのかすっかり忘れていた。 
 だから、サトシの後ろから近づくものに気づかなかった。   
 「グラァァァ~~~~」 
 ゴッチ~~ン 
 「「んむっ!!」」 
 ドサッ 
 「グ・・・グラッ!!・・・・グライガッ!!」  
 
- スレ1-547
 
- 名無しさん@サトヒカ萌え
 - 08/03/29 17:04:40
 
 ・・・・・・   
 (な、何が起こったの?!何で私サトシに押し倒されてるの?!何で私・・・サトシとキスしてるの?) 
 「ぷぁっ!ご、ごめんヒカリ!」 
 「あ、うん。わ、私は大丈夫!!」 
 「ホントごめん!!今のは忘れてくれ!!」 
 「えっ・・・。」 
 サトシに忘れてくれと言われ、ヒカリは少し悲しくなった。 
 そして思わず・・・ 
 「いや!私は忘れたくない!!」 
 「ヒカリ?お前何言って・・・。」 
 「忘れたくないの!!だって・・事故とはいえサトシと・・・私の大好きなサトシとキスしたんだもん!! 
 絶対・・絶対忘れたくない!!」 
 「!!」 
 「サトシ・・・私はあなたが好き。一人の男の子として、あなたのことが好きなの!!」 
 「ヒカリ・・・俺は・・・」 
 ヒカリのいきなりの告白に、サトシは混乱していた。 
 しかし、ヒカリの真剣な顔を見て、どこか納得したような顔をした後、何かを心に決めたように、口を開いた。 
 「ヒカリ、聞いて欲しいことがある。」 
 「・・・うん。」 
 「俺はヒカリと・・その・・キス・・したとき、さっき話したいつもと違う気持ちとよく似てるんだけど、ちょっと違う気持ちがわいてきたんだ。 
 その気持ちは、なんか胸がドキドキするどころかバックンバックンして、ちょっと苦しいんだけど、でもなんかとてもいい感じだった。 
 んで、ヒカリに告白されたとき、また同じような気持ちになった。たぶん、この気持ちが好きってことなんだろうな・・。」 
 「サトシ・・・それって・・・。」 
 「うん、たぶん俺はヒカリのことが好きなんだと思う・・・いや、俺はヒカリのことが好きだ!!」 
 「サトシっ・・・!!」 
 ヒカリは、サトシに飛びついていた。 
 「私はっ・・ず~~~っと前からサトシのこと好きだったんだからね!!サトシが鈍感で、全然気づく気配がなかったから、つらい時だってあったんだよ!!」 
 「ごめんな、ヒカリ。俺は好きって気持ちがどんなものかわからなかったから、ずいぶん気づくのが遅かったけど、俺もきっとずっと前からお前のことが好きだった。」 
 「うんっ!!」 
 そうして二人は、しばらく抱き合っていた・・・。    
 
- スレ1-548
 
- 名無しさん@サトヒカ萌え
 - 08/03/29 17:05:20
 
 「なぁヒカリ、やっぱさっきのキスは忘れてくれないか?」 
 「えっ・・?なんでそんなこと言うの・・・?」 
 「いや・・さっきのは事故だし・・その・・・最初のキスほもっとちゃんとしたいじゃん?」 
 「うふふ・・そういうことなら。でも忘れないわよ。事故は事故として覚えておくからね。」 
 「なるほど、そうだな。とってもいい事故だったって覚えておくよ。」 
 「で?恋人同士になった私達の初めてのキスはいつになるのかな?」 
 「決まってるだろ!今すぐだよ・・・。」 
 そう言って二人は互いに顔を近づけ、少し長めのキスをした。  
 
- スレ1-549
 
- 名無しさん@サトヒカ萌え
 - 08/03/29 17:05:48
 
 「お~い、サトシ~、ヒカリ~、二人とも無事か~・・・。」 
 「まずい!タケシだ!!」 
 一瞬で飛びのく二人 
 「あ!いたいた。さっきグライガーが逃げるように帰ってきたんだけど、何かあったのか?」 
 「い、いや~、別に?何もないぞ。」 
 「え、ええ。何もなかったわよ。」 
 「(・・・二人の雰囲気が違う・・・何かおかしい・・・)ほんとに何もなかったのか~?さっきあんなことしてたくせに・・・。」 
 「えっ?!タケシさっきのキス見てたの!?」 
 「あっ!バカ!ヒカリ!!」 
 カマをかけられ、見事にはまったヒカリ。すると・・・・。 
 「ぬぁぁぁにぃぃぃぃぃ!!キスだとぉ!!俺もまだしたことないのに!!」 
 タケシが暴走を始めた・・・と思ったらなにかぶつぶつ独り言を言い出した。 
 「ん?待てよ?てことはサトシとヒカリはラブラブなわけで・・・、つまり・・サトシが女の子に興味を持ったってことかぁ・・・。 
 サトシも成長したなぁ・・・お母さん嬉しいよ・・・。」 
 「お~い、タケシ~、戻ってこーい・・・。」 
 「タケシなんか変なこと言い始めちゃったわよ・・・。」 
 「このサトシの成長ぶりをみんなに伝えなければ!!こうしちゃいられないぞ!!」 
 タケシは急に走り出した。 
 「お~いタケシ~!!どこいくんだよ~!!」 
 「早く次の町に行って、サトシのママさんやオーキド博士達に報告するんだよ。あとヒカリのママさんにも報告しないとな!!」 
 「なっ!!ちょっと待てタケシ!!勝手なことすんなよ!!」 
 「まぁまぁ、いいんじゃない?」 
 「ヒカリはそれでいいのかよ!!」 
 「だって、いずれはみんな知ることだし、親公認になってたほうが後々助かるでしょ?」 
 「後々ってなんだよ・・・。」 
 「自分で気づくまで教えてあげない!!さっ!タケシを追いかけましょう!!」 
 「あっ、ちょっと待てよヒカリ~」 
 サトシが答えを知るのは、およそ8年後だったそうな・・・。    
 
- スレ1-550
 
- 名無しさん@サトヒカ萌え
 - 08/03/29 17:06:12
 
 その後、次の町でサトシの成長報告がタケシの手によって行われた。 
 サトシとヒカリがラブラブだと聞いた両ママさんは、それから頻繁に連絡を取り合うようになったらしい。 
 「「息子(娘)の伴侶ゲットで、大丈夫!!」」