13年後

  • スレ6-265
  • ー1-
  • 10/08/12 23:05:12
長くなるかも知れないサトヒカ小説を書いてみました。
文章力無振りですが宜しくお願いします。

ーーー3人でシンオウ地方を旅し、あれから13年が経った。
シンオウを旅してサトシとタケシと別れ、
自分の本当の想いに気づけど、あれから何度もサトシと会っても
募る想いを打ち明けられずにいた。
そして私は今フタバタウンに帰ってきた。

ヒカリ「ただいま!?ママ!?」
ポッチャマ「ポチャー」
アヤコ「おかえりヒカリ!?トップコーディネーターカップ
連覇おめでとう!?」
ヒ「ママありがとう!?」
ポ「ポーチャ!?」
ア「フフッ・・ポッチャマもおつかれ様。」
ポ「ポチャポチャ」
ポッチャマは「ポンッ」と胸を叩いた。


  • スレ6-267
  • ー2-
  • 10/08/12 23:28:50
トップコーディネーターとしての腕をみがくため様々な旅してきた。
タケシはポケモンドクターとなり、メイド喫茶で働いていた
アキちゃんとつきあっているようだ。

一方でサトシは・・・
ア「サトシ君、チャンピオン防衛戦また勝ったみたいね、
さすがポケモンマスターね。」
ヒ「うん・・サトシはすごいよ・・本当に・・・。」
ア「何言ってるの?トップコーディネーターカップで連覇する事も
十分にすごいことじゃない。」
ヒ「かもね・・・でも今の私があるのはサトシのおかげだもの・・
・・・サトシはすごいよ」
ア「フフッ。」
ヒ「何がおかしいの?ママ」
ア「3年前にサトシ君達とここに集まったじゃない?
その時サトシ君も同じ事を言ってたと思ってね・・」
ヒ「サトシが?」
ア「そうよ・・確かこのテーブルに座ってーーーーー


  • スレ6-269
  • ー3-3年前その一ー
  • 10/08/13 00:31:42
ーーー今から3年前、あの頃の仲間で集まった事があった。

ジュン「じゃあ、この天才ジュン様のチャンピオンリーグ予選リーグ
勝ち抜きを祝って カンパーイ!!!?」
シンジ「そのくらいで喜ぶな・・この後は四天王やフロンティアブレーンのような曲者そろいなんだぞ」
ジュン「そ、そんなのわかってらぁ!!?」
タケシ「まあまあ、そんなに熱くならずに・・せっかく昔の顔で集まったんだ。
    今日くらい仲良くいこうじゃないか」
サトシ「なぁ!?」
ジュン「前回準優勝でシード枠予選リーグ免除のサトシ君!?
    お前にこの喜びがわかるかぁ!?」
シンジ「全国のリーグで勝ってチャンピオンリーグに来るのが
    一番早かったのは、イッシュで勝ち抜いたこいつなんだ
    一番リーグで勝つのが遅かったお前に言う資格はない」
ジュン「ああそうだよ悪かったな!!?ジンダイさんフェイスのシンジ君!!?」
シンジ「(キッッ!!?)」
シンジはジュンをきつく睨んだ。

ヒカリ「ストーーーップ!!?」
ヒカリは2人の喧嘩を止めに入った。
ヒカリ「そこまで!?たまに集まった時くらい皆仲良くしなさいよ!!?」
シンジ・ジュン「チッ・・・」

サトシ「それじゃあ!?全員リーグ予選勝ち抜きを祝して、カンパーイ!!?」
全「カンパーイ!!?」

ヒカリ「まったく・・どこであろうとも荒れるわね。」
ノゾミ「まったく・・騒がしいね・・フフッ。」
ヒカリ「スズナさんは?」
ノゾミ「来れないって、ジムをちょうど空けられないってさ・・」
ヒカリ「そっか。」



  • スレ6-270
  • ー3-3年前その二ー
  • 10/08/13 00:54:45
ハルカ「あのさあ、この前ヒカリが会った事がないって言ってたじゃない?カスミさんと。」
ヒカリ「そうなのよね・・ルアーの人ってサトシに話だけ聞いてたんだけど会った事はないのよね。」
ハルカ「呼んじゃったんだけど。」
ヒカリ「本当?サトシから話だけは聞いてたんだけど会ったことはなかったのよね。」
サトシ「えっ?カスミが来るのか?」
ハルカ「私が呼んだの。」
タケシ「おっ懐かしいなあ!?」
シンジ「・・・・・(カスミ?)」
ジュン「何々?サトシ達の知り合いか?」
サトシ「ああ、昔一緒に旅した仲間だよ、懐かしいなあ・・・3年ぶりか・・?」

アヤコ「お客さんよー。ヒカリ、出てちょうだいー。」
ヒカリ「はーい。来たっぽいわね。」

ガチャ

カスミ「どうもハナダシティでジムリーダーをやってます
    カスミと言います。」
ヒカリ「待ってました!?さあ、どうぞ。」

  • スレ6-276
  • ―5―3年前その三―
  • 10/08/14 23:34:41
カスミ「おじゃまします。」
サトシ「おお!?ひさしぶりだな、カスミ!?」
タケシ「懐かしいなぁ・・」
ジュン「おお、きれいな人じゃん!?」
シンジ「・・・やっぱりか。」
サトシ「あれ?シンジってカスミ知ってたのか?」
シンジ「ああ、カントーをまわった時にジム戦をした。」
カスミ「あら、久しぶりね・・シンジ君?だっけ。」
シンジ「はい、おひさしぶりです。」
カスミ「よく10年前にも関わらず覚えてたわね。」
シンジ「過去の試合であった全ての経験をいかしてこそ強いトレーナーになる事が出来る
    私はそう思っていますから。
    過去の大半の試合も覚えています。」
カスミ「すごいわねぇ。」

ヒカリ「(ぞく・・)何か嫌な感じがする・・。」
????「ヒカリさん・・?」

  • スレ6-277
  • ―6―3年前その三―
  • 10/08/15 00:03:51
ヒカリ「えっ・・?」
コウヘイ「どうも、コウヘイです。」
ヒカリ「えっ・・?コウヘイ来てたの?」
コウヘイ「はい。私は来てましたよー。
     それよりヒカリさん・・フフッ」
ヒカリ「はい・・・。」
ヒカリは昔のようになんとも言い難い返事をする。
コウヘイ「シンジさん・・おかしくないですか?
     いくら過去の試合を覚えてるからとはいえ
     あそこまで素早く思い出すなんて・・」
ヒカリ「何が言いたいの?」
コウヘイ「シンジさん・・もしかしたらカスミさんの事を忘れられずに・・。」
ヒカリ「まさかぁ・・。」
あのシンジがそのようだとは考えられるはずもなかった。
コウヘイ「もっとも、あなたのサトシ君への想いとは比べものにならない
     でしょうがね・・・ウフフフフ・・。」
ヒカリ「(カァァァァ――・・・)」
サトシ「んっ?どうしたヒカリ顔が赤いぞ?」
ヒカリ「んー!?何でもない何でもない!?」
サトシ「おっ、コウヘイ来てたのか!?」
コウヘイ「もちろんですよ!?私も決勝リーグ進出ですよ・・フフッ
     次こそサトシ君・・あなたを倒して見せますよ・・フフフッ。」
サトシ「おうっ!?のぞむところだ!?」

ヒカリ「・・・(カァァ――・・)。」

  • スレ6-281
  • ―7―3年前その三―
  • 10/08/15 00:36:59
その後非常に盛り上がった後、サトシ、タケシ、カスミ、ハルカは別地方の為に泊まって行った。」
―その夜・・

ヒカリ「ハルカはシュウ君とはうまくいってるの?」
ハルカ「な、何を・・」
カスミ「ハルカちゃん顔真っ赤だよ」
ハルカ「まぁ・・それなりにね、カスミさんは?」
カスミ「私は恋多き女だもの、今はいないけど・・。」
ハルカ「へぇ・・ヒカリは?」
ヒカリ「えっ?私?」
ハルカ「ケンゴ君だっけ?告白されたんでしょ?」
ヒカリ「えっ・・・・・・・・。」
ハルカ「・・やっぱりヒカリの中じゃサトシが一番なのね。」
ヒカリ「えっ・・・(カァァ――・・)。」
カスミ「えっ?ヒカリちゃんサトシの事が好きなの?」
ヒカリは「コクッ」と頭をふった。
カスミ「あらら・・あいつ鈍いから絶対長期戦よ・・。」
ハルカ「サトシってヒカリの事どう思ってるんだろう・・・?」
ヒカリ「・・・・・・・・・。」
カスミ「あいつはポケモンの事しか頭にないからな・・・。」
ヒカリ「・・・・・はぁ・・。」
ヒカリは深くため息をついた。

  • スレ6-282
  • ―8―3年前その三―
  • 10/08/15 01:15:28
一方男達――
タケシ「んっ?サトシどこ行くんだ?」
サトシ「水貰ってくるよ。」
サトシは一階のキッチンに水を貰いに行った。
サトシ「あの、アヤコさん。」
アヤコ「なに?サトシ君。」
サトシ「お水一杯貰えませんか?」
アヤコ「はい、どうぞ。」
サトシ「ありがとうございます。」
サトシはテーブルに腰かけた。
アヤコ「チャンピオンリーグ決勝リーグがんばってね、私も応援してるから」
サトシ「はい!?がんばります!?」
アヤコ「ヒカリもトップコーディネーターの大会があるから張りきってるのよ。」
サトシ「そうか・・ヒカリも大会が・・・
    俺、ヒカリがいたからここまでこれたんです。」
アヤコ「ヒカリが?」
サトシ「はい、カウンターシールドとか氷のアクアジェットとかそんな技やテクニックとかだけじゃなくて、
    ヒカリが励ましてくれたり、それがあったからシンオウで大きなものを得る事が
    出来てそれが今の俺の土台になってるんです。」
アヤコ「サトシ君・・・。」
サトシ「あの・・ごちそうさまでした。
    おやすみなさい。」
アヤコ「おやすみなさい。」

  • スレ6-283
  • ―8―3年前その三―
  • 10/08/15 01:23:25
訂正です。

>>277その4
>>281その5
>>282その6
   
明日はポケモンたちの話からになります。

  • スレ6-289
  • ―8―3年前その7-
  • 10/08/15 22:49:17
一方、ポケモン達はナナカマド研究所で昔の仲間、ライバル達と顔をあわせていた。
(以下ポケモン訳)
ミミロル「会いたかったわー!!?ピカチュウ!?」
ミミロルは涙目でピカチュウに抱きついた。
ピカチュウ「落ち着いてミミロル・・。」
ポッチャマ「ひさしぶりだね、ピカチュウ。」
????「待って下さいー!?」

ミミ、ピカ、ポチャ「ん?」
そこには華麗に逃げ回るトゲキッスと
季節のせいで子作り本能むき出しのムクホークの姿があった。
トゲキッス「落ち着いて下さいムクホークさん」
ムクホーク「ここであったが100年目、私とトゲピーをつく・・」
トゲキッス「エアスラッシュ!?」
ムクホーク「ぐべはぁぁぁあ!!?」

エレキブル「うるせぇなぁ・・。」
ピカチュウ「久しぶりだね、エレキブル。」
エレキブル「久しぶりだな、ピカチュウ。なんなんだ?・・お前らの所の男と女の主人は
      確かにに仲はいいがお前達ポケモンまでそっちのミミロルやムクホークみたいな感じなのか?」
ピカチュウ「うーん・・・僕にも久しぶりだからよくわからないや。」
エンぺルト(ジュン)「久しぶりの面子だねー。」
ムクホーク「私と愛の巣を作ってみ・・・」
トゲキッス「波導弾!?」

エンぺルト「あべしぃぃっっっつ!!?」
ムクホークに当てるはずの波導弾はエンぺルトに当たってしまった。
ムクホーク「俺への愛の鞭が・・・。」
ピカチュウ「いつもはイケメンなのに、なぜ変態みたいになってるの・・・ムクさん・・。」

  • スレ6-290
  • ―10―3年前その8-
  • 10/08/15 23:43:05
エンぺルト「ちょっと・・ムクホーク避けるなよ」
ムクホークはエンぺルトを強く睨んだ。
ムクホーク「俺への愛の鞭を返せ・・。」
 
エンぺルト「(こいつこんなキャラだったっけ・・!?)」

ムクホークは熱をいれ語る・・・。
ムクホーク「俺はこんなに美しい鳥ポケモンを見た事がない・・・彼女と一緒なら
      ヒードマウンテンだろうが、りゅうせいの滝だろうがどこだろうと越えて行ける!?」
トゲキッス「ムクホークさん・・・(ポッ。)」
トゲキッスは顔を赤くした。

グレッグル「ケッ。」
ガブリアス「ボ――――ッ・・。」(フカマルの時から何もかわってない。)

ゴウカザル「(ムクホークさんってあんなに熱狂的でしたっけ?)」
フローゼル「(さぁ・・ただ俺もあんなムクホークは見た事がない。)」
ユキメノコ(シンジ)「(馬鹿ね・・恋愛とは熱いものよ・・このド鈍イタチ!?」
フローゼル「(そこまでいうか・・?)」

ムクホーク「トゲキッスさん・・では私と幸せいっぱいのトゲピーランドを作・・」
トゲキッス「ゴットバード!!?」
ムクホーク「ぐぼはぁぁぁぁあ!!?」

エレキブル「おもしろい仲間だな、ピカチュウ・・。」
ピカポチャ「・・はぁ・・。」
ピカチュウとポッチャマは情けなくため息をついた。


マンム―「解せぬ。」(特性:鈍感)

 
この後、ヒカリの家に集まったトレーナー達にも負けないほどにこちらもにぎわった。

>>289は―9―です。
ミス多くすみません 汗

  • スレ6-294
  • ―11―13年後―
  • 10/08/16 22:37:10
再び13年後の話へ・・(話内容は―8―参照)

ヒカリ「サトシがそんなこと言ったの?」
アヤコ「ええ、そのサトシ君が今やチャンピオンか・・。」
ヒカリ「・・・・・・。」

ヒカリはその話を聞いた後、ベットの上から天井を見つめながら考えていた。

「(サトシにどう思ってるか聞いてみる・・?)」

「(でも・・・怖い・・。)」

ポッチャマ「ポチャ?」
ポッチャマは心配そうにヒカリをみつめた。
ヒカリ「ポッチャマ・・・。」
ヒカリはポッチャマをぎゅっと抱きしめベットに横になった。
ヒカリ「(ポッチャマ抱いてると安心するなぁ・・あ・れ・・?なんだか眠・く・・。」
ポッチャマ「ポチャ?」
ポッチャマはヒカリが眠っている事に気がつき、毛布をかけてあげた。
 
「・・サトシ・・。」

ポッチャマ「ポチャ・・!!?」
ヒカリは泣きながら涙を流していた。
ポッチャマ「・・・・・・。」
ポッチャマは複雑な気持ちで窓から月を眺めていた。

  • スレ6-296
  • ―12―13年後―
  • 10/08/16 23:00:12
翌朝・・・
アヤコ「ヒカリ―、タケシ君から手紙よー。」
ヒカリはアヤコから封筒を預かった。
ヒカリ「(この封筒は・・?)」

―このたび、アキと結婚することになりました。
つきましては、式場などの案内を~~

ヒカリ「タケシ結婚するんだ!?」
ポッチャマ「ポチャー!?」
ポトッ――
メモ用紙を折りたたんだような紙が一枚落ちた。
ヒカリ「あれ?もう一枚紙が入ってる・・。」

―P.S―カスミから聞いた、次はサトシとヒカリの番か?
    スピーチは俺だな。

ヒカリはこれをみて顔が赤くなった。
ヒカリ「ッ・・・!?
    皆してからかわないでよ―――!!?」
ポッチャマ「ポチャァ?」
ポッチャマは何故ヒカリが赤面しているのかがわからず首をかしげた。

  • スレ6-299
  • ―13―13年後―
  • 10/08/17 23:10:25
――一週間後私達はタケシの結婚式に行くこととなり、久々に集まった。

サトシ「まさかあの女たらしのタケシが身を固める日が来るとはな。」
ヒカリ「まったく・・お嫁さん泣かしちゃだめよ。」
タケシ「ひどい言われようだなぁ・・。」
カスミ「今まで散々ナンパしまくっててよくその言葉を言えるわね・・。」
ハルカ「お嫁さんには耳を引っ張れないようにしないといけないかも。」
マサト「僕も何度引っ張ったことか・・。」
カスミ「私も何回引っ張ったっけ・・。」
サトシ「そういえばマサトは次はどこのリーグに行くんだ?」
マサト「次はイッシュだよ。イッシュで今度こそサトシみたいに優勝してみせるよ。」
サトシ「その息だぜ!?チャンピオンリーグに勝ちあがってこい!?俺が相手になってやる。」
マサト「今度こそ優勝だよ・・。あるポケモンが進化したんだ。」
サトシ「進化?何だ?そのポケモンって?」
マサトは上機嫌に人指し指を立て語ろうとした。
マサト「クフフッ・・実はねぇ・・。」

次の瞬間、マサトの声は騒ぎの声でかき消された。

  • スレ6-300
  • ―14―13年後―
  • 10/08/17 23:47:13
アキ「やめてくださいお義母さま!?」
ミズホ「いいじゃない、アキちゃんー。ほらほらミルタンクーこのお洋服を着てごらーん。」
ミルタンク(ルータン)「ミルーミルミルー!?」
タケシ「何やってるんだー!?お袋ー!?」
ミズホはアキのミルタンクに無理やり洋服を着せようとした
それをミルタンクが嫌がったため騒ぎになっていた。
タケシ「お袋やめろー!?」

サトシ「あのお袋さんも変わらないな・・・。」
ヒカリ「ねぇ・・サトシ?」
サトシ「ん?」

ヒカリ「サトシって結婚って考えた事がある・・?」
カスミとハルカはそっと耳を傾けた。
サトシ「・・・・・・うーん・・わかんないや。
    考えたこともなかったからな。」
ヒカリ「・・そう。」
ハルカ「(うわ・・やっぱりね・・。)」
カスミ「(こいつも変わらないわね・・。)」
サトシ「ん?どうした2人とも?」
ハルカ、カスミ「いや・・なんでもない(かも・わ)。」

サトシ「ん?」
サトシは不思議そうな目で二人を見た。

  • スレ6-301
  • ―15―13年後―
  • 10/08/18 00:36:29
やがて結婚式も始まりスピーチの時間となった。
――それでは次は父ムノ―さんのスピーチです。
ムノ―「うっ・・うっふっ・・立派なポケモンドクターの息子が持てて
    わたじもじあわせでじゅぅぅぅ・・ううううう・・ぐすん。」
タケシ「(オヤジ・・。)」
ムノ―「ついでにイワークの体の岩の数くらい孫も欲しいものです・・はい・・ぐすん。」
出席者「クスクス・・。」
タケシ「(オヤジィィィ・・。)」
散々泣き通した後、サトシのスピーチの時間がやってきた。

――それでは、最後に友人代表のサトシさんからのスピーチになります。
サトシ「えぇー。タケシ結婚おめでとう!?
    タケシとアキさんが出会ったのは確かシンオウに~
     サトシは旅の思い出を交えながらスピーチしていった。
    ~・・タケシ、幸せにな。」

タケシ「サトシ・・(うるっ)。」
   パチパチと歓声が沸きスピーチは大いに盛りあがった。
ハルカ「・・とっても感動しちゃったかも。」
カスミ「やっぱり一緒に旅してた時期も長かったしね・・。」

ヒカリ「・・・・・・。」
 
ヒカリはこの時に思ってしまった事があった。

ヒカリ「(やっぱり友達までなのかな・・・・?)」

この時ヒカリはある決心をした。

  • スレ6-304
  • ―16―13年後―
  • 10/08/19 01:09:20
その後、式が無事終わり皆が外へ出ようとしている時に
ヒカリはサトシを引きとめた。

ヒカリ「サトシ・・この後空いてる?」
サトシ「ん?・・ああ、別に何もないけど。」
ヒカリ「近くの海岸に来て・・待ってるから・・。」
サトシ「?・・・ああ。」

ハルカ「(聞いた・・?)」
カスミ「(うん・・。)」
ハルカ「(追う・・?)」
カスミ「(もちろん!?)」

カスミとハルカはやじ馬根性でわくわくしながらこっそりサトシとヒカリの後を追った。」


  • スレ6-306
  • ―17―13年後―
  • 10/08/19 01:46:36
一方、式場の裏では2組のポケモンの物語があった。

ポッチャマ「うおおおおおおお!!?」
ポッチャマは悲しみに暮れて泣いていた。
ポッチャマ「おのれサトシ・・うわぁぁぁぁあ!!?」

?????「うええぇぇぇぇん!?おのれヒカリ・・うわぁぁぁあ!!?」
ポッチャマ「??・・誰だ?」
ポッチャマは涙目のまま草をどけ泣いているポケモンに話かけた。
大きな葉っぱが頭についたポケモン・・ベイリーフである。
ポッチャマ「何泣いてるんだよ!!?泣きたいのはこっちの方だよ!?」
ベイリーフ「そんなの私に比べたら小さなものよ!!?」
ポッチャマ「何!?僕がどれだけヒカリのために・・・!?」
ベイリーフ「何よ!?私が今までどれだけサトシのために・・・!?」
ポッチャマ「!?」
ベイリーフ「!?」

ポッチャマ「君・・あのサトシのベイリーフかい・・?」
ベイリーフ「あんた・・あのヒカリとか言う女のポッチャマ?」
次の瞬間、2匹はここぞとばかりに吐露し始めた。
ポッチャマ「ふざけるな・・!?俺がどれだけ今までヒカリを守り、
      ヒカリの騎士(ナイト)になるために頑張ってきたのか!?」
ベイリーフ「そちらこそふざけないでよ!?私が今までどれだけサトシのために尽くして尽くして・・
      なめて、のしかかって、戦って、愛情をアピールしてきたかわかる!!?」
ポッチャマ「今明らかに二つ変な表現入ってたろ・・?」


  • スレ6-307
  • ―18―13年後―
  • 10/08/19 02:36:33
ベイリーフ「ふざけないで!?これこそベイリーフとして最高の愛情表現なのよ・・!?
      なのに・・なのにサトシは・・あの女の事を楽しそうに話したり・・・
      「ヒカリ・・。」とか言いながら星空を見上げるのよ・・!!?
      ポケモンなんだから心もあるわよ・・鈍感でも私の心も察してよ・・!?」
ポッチャマ「甘いね・・僕なんか・・グランドフェスティバル優勝した後に「ヒカリに抱いてもらえるかな?」
      と思ったら、「サトシ・・見てくれたかな・・?」とか聞かれたんだぞ!?
      僕の渾身のハイドロポンプ打ちまくった時の労力を返せ!?
      ・・・しかもだぞ・・?最近の事なんだが寝ていたヒカリの顔を覗くと
      「サトシ・・。」とか言って寝ながら泣いてたんだぞ!?
      あの涙は僕が今までに見たどんな水よりも純粋な水だったぞ(水ポケモン談)
      僕の「ポッチャマ大好き、一生ポッチャマと一人と一匹だけで一緒だよ(ラブマーク)」作戦を
      返せ!!?」
ベイリーフ「何よ!?今のあんたの話聞いてたらあの二人ラブラブじゃない!?
      どうすんのよ!?」
ポッチャマ「僕に聞くな!?僕だって泣きたいわ!?」
荒々しくも女々しくも涙目で二人が語っていたその時ハルカのゴンべが現れた。
ゴンべ「おーい。ポッチャマー。ハルカ見かけなかったか?」
ポッチャマ「知るか!?サトシ達の元へ行けば会えるだろう!?」
ゴンべ「いやー、サトシならヒカリと一緒に海の方へ二人で行ったよ」
ポッチャマ「なん・・だと・・?(遂にこの時が・・?)」
ゴンべ「なんか二人とも真剣なか・・・ブハッ!!?」
ポッチャマ「海だぞー!!?」
ベイリーフ「わかってるわよ!!?」
ポッチャマとベイリーフは急ぐ余りゴンべをはね飛ばしていった。

ゴンべ「・・・ハルカー・・・。」

さあ・・一方もう一組は・・・。

  • スレ6-308
  • ―19―13年後―
  • 10/08/19 03:02:01
もう一組は――

ミミロル「ピカチュウ?何してるの?」
ピカチュウ「ん?ミミロル、今度の相手はとんでもない相手だからアイアンテールの練習をしてるんだよ。」
ミミロル「今さらアイアンテールの練習?何で?というかそんなに相手強いの?」
ピカチュウ「うん・・今度の相手は・・戦いも見たけれどサトシも厳しいって言ってた・・。
      だからせめて技の使い方一つで威力をあげられたり出来るアイアンテールでも
      練習して少しでもサトシの力になろうと思ってね。」
ミミロル「チャンピオンでもそんなに苦戦する相手なの?」
ピカチュウ「・・・・・すごい戦いだったよ。」
ミミロル「・・・すごい?」
ピカチュウ「相手のポケモンが全部で・・・・・。」

ガササッ!?
ピカミミ「ん?」



  • スレ6-309
  • ―20―13年後―
  • 10/08/19 03:35:42
草の中から姿を現したのはベイリーフに乗ったポッチャマだった。
すごい剣幕である。
ポッチャマ「うおぁぁぁぁああ!!?」
ピカチュウ「ど、どうしたの・・ポッチャマ、ベイリーフ・・そんなに荒れて・・。」
ポッチャマ「ヒカリとサトシが・・なんとも言えない雰囲気で海へ向かったって・・・。」
ミミロル「えっ!?じゃあヒカリちゃん、ついにサトシ君に告は・・。」
ポッチャマ・ベイリーフ「(キッ・・・!?)」
ポッチャマとベイリーフはミミロルをその剣幕でにらみつけた。
ミミロル「・・・やめて?防御が下がるから・・・。」
ポッチャマ「さあ!?行くよ、ベイリーフ!?」
ベイリーフ「あんたに命令される筋合いはないわよ!?」
ミミロル「待った!?私達も行くわ!?」
ピカチュウ「・・・私・・たち・・?」
ミミロル「そうよ!?もしかしたらピカチュウと一緒に住めるようにな・・・。」
ポッチャマ・ベイリーフ「(キッッッッ・・!!?)」
さっきよりも強くミミロルはにらみつけられた。
ミミロル「・・・やめて?防御ががくっと下がるから・・。」
ポッチャマ「乗るなら乗りなよ!?急ごう!!?」
ミミロルとピカチュウはベイリーフに乗った。
ポッチャマ「はいよー。ポニータ!?」
ベイリーフ「私はポニータじゃないわよ!?」
ピカチュウ「練習・・・。」

・・・と言いつつももベイリーフの想いのせいだろう
すさまじいスピードでベイリーフは海の方へと向かって行った。

次はヒカリの告白です。
明日は諸事情で更新しません。

  • スレ6-314
  • ―21―13年後―
  • 10/08/20 20:11:55
ミミロル「いたわ!?ヒカリちゃんとサトシ君!?あっちにハルカちゃんとカスミさんも隠れてるわ!?」
4匹はそっと海辺の岩陰の聞こえそうな場所に隠れた。
ハルカとカスミも岩陰に隠れていた。
サトシ「おまたせ。待ったか?」
ヒカリ「うんうん・・全然・・。」

ハルカ「(うーん!?わくわくするかも!?)」
カスミ「(がんばれヒカリちゃん!?)」
ミミロル「(ちょうどいいところみたいね。)
ポッチャマ「(ああ・・心臓に悪い・・。)」

ヒカリ「「あのさあ・・サトシ・・。」
サトシ「ん?」
ヒカリ「私の事どう思う?」
サトシ「どう思うって・・?」
ヒカリ「その・・・女性として・・。」

ハルカ「(いきなりキタかも――!!?)」
カスミ「(ドキドキする!?)」
ミミロル「(頑張って、ヒカリちゃん!?)」
ベイリーフ「(調子にのらないでよこの女<アマ>!?)」
ピカチュウ「(言いすぎだよ!?)」

サトシ「・・・・・・・・・・・。」
ヒカリ「・・・・・・・・・・・。」

ハルカ「(ためすぎかも!?)」
カスミ「(サトシ・・男ならさっさと言っちゃいなさいよ!?)」
ポッチャマ「(・・・・・・・ゴクッ・・。)」
ポッチャマは唾を飲んだ。

  • スレ6-315
  • ―22―13年後―
  • 10/08/20 20:31:47
サトシ「・・・わからない・・。」
ヒカリ「・・・えっ?」

ハルカ「(ちょ!?中途半端かも!?)」
カスミ「(ごちゃごちゃ言わずに好きか嫌いかはっきり・・)」
ミミロル「(えっ・・・?)」
ポッチャマ「(うおおっ!?希望がぁぁぁ!!?・・・)」

サトシ「好きかもな・・・。」
ヒカリ「!!?」

ハルカ・カスミ「(!!?)」
ポッチャマ「(希望は・・・潰えた・・。)」
ピカチュウ「(肩を貸すよ・・。)」
ポッチャマの親友ことピカチュウは力の抜けたポッチャマに肩を貸した。
ポッチャマ「(・・親友よぉ・・。)」(涙目。)
ベイリーフ「            」(放心状態。)

  • スレ6-316
  • ―23―13年後―
  • 10/08/20 21:00:38
サトシ「よくわからないんだ・・でも今の俺があるのはヒカリのおかげでもあるし、
    この間の防衛戦でもさ・・ヒカリの事がバトルの途中に浮かんでさ・・
    もしかしたらな・・・。」
ヒカリ「サトシ・・・。」

ハルカ「(キタかもぉぉぉおおお!!?)」
カスミ「(もしかしたらじゃなくて実はぞっこんだったんじゃないの!?)」
ミミロル「(そんな事あったの?)」
ピカチュウ「(そういえば・・この前の防衛戦の後半の時少し様子がおかしかったような・・。)」
ベイリーフ「(そう言われてみれば・・勝った後そんなに喜んでなかったような・・。)」
ポッチャマ「(いやぁぁぁぁぁぁあ!!?)」
ポッチャマはフカマルの流星群があたる時よりも次の話の展開を恐れた。

サトシ「でもさ・・まだわからないんだ・・・。」
ヒカリ「いいよ・・・。」
サトシ「えっ?」
ヒカリ「その言葉を聞けただけでも・・うれしいよ・・(ぐすん)。」
サトシ「えっ・・泣くなよ・・ヒカリ。」
ヒカリは安堵のあまり泣いてしまった。

ハルカ「(ロマンティックかも~。)」
カスミ「(これは案外近いんじゃ・・・。)」
ミミロル「(きたきた!?この展開は・・!!?)」
ピカチュウ「(ヒカリちゃん・・そんなにサトシの事を・・。)」
ベイリーフ「・・・(私より・・あの女?・・サトシにとって私って何?)。」
ポッチャマ「(もう聞きたくなぁぁぁぁぁい!!?)」

  • スレ6-317
  • ―24―13年後―
  • 10/08/20 21:28:13
ヒカリ「私はいつでもサトシの事を待ってるよ・・(ニコっ)」
ヒカリは涙目のままニコリと笑った。
サトシ「!!?(ドキッ!?)」
ヒカリ「・・・・・(ぐすん)。」
サトシ「・・・・・(ドクンドクン)。」

ハルカ「(サトシの様子・・おかしくない?)」
カスミ「(・・・顔真っ赤じゃない?)」
ミミロル「(サトシ君の顔赤くない?)」
ピカチュウ「(オクタン病?)」
ミミロル「(・・・・・・。)」
ベイリーフ「(・・・・・・。)」
ポッチャマ「         」(幽体離脱状態。)

サトシ「なぁ・・ヒカリ?」
ヒカリ「何?サトシ・・。」
サトシ「実はまた防衛戦が決まったんだ・・・。」
ヒカリ「また?」
サトシ「それでもし俺が防衛に成功したら・・・。」

ハルカ・カスミ「(ま、まさか・・・。)」
ピカミミ「(・・・・・・!!?)」
ベイリーフ「(・・・・・・・・。)
ポッチャマ「          」

  • スレ6-319
  • ―25―13年後
  • 10/08/21 21:57:36
サトシ「結婚してくれ!?ヒカリ!?」
ヒカリ「えっ!!?」

ハルカ・カスミ「ええーっ!?」
ピカミミ「(えっ―――!?)」

ヒカリ「えっ・・えっ?・・さっき、まだわからないって・・・。」
サトシ「さっきのヒカリの笑顔でわかった。やっぱり俺にはヒカリが必要だったんだ。」
ヒカリ「なんか・・早すぎない?」
サトシ「・・じゃあ伸ばそうか?」
ヒカリ「・・・サトシって時々大胆だよね・・。」
サトシ「ヒカリ。」
サトシはヒカリをぎゅっと抱きしめた。
ヒカリ「・・サトシ。」
ヒカリも強くサトシを抱きしめた。

ハルカ・カスミ「         」(赤面し無言。)
ミミロル「(キャ――――!!?)」
ミミロルは抱き合う二人を見ながらもじもじしながら自慢のふわふわとした毛で真っ赤になった顔を隠した。
ピカチュウ「(サトシ!?・・早すぎ・・!?)」
ポッチャマ「(オレノ ヒカリニ フレルナ・・。)」(頭から湯気。)
ベイリーフ「・・・(私は・・私なりにサトシを・・・。)」


  • スレ6-321
  • ―26―13年後
  • 10/08/21 22:14:54
ベイリーフは抱き合う二人を見ているのがつらく先に帰ろうとした。
ポッチャマ「ポ・・ポ、ポチャァァァァァア!!?(うるぁぁぁぁぁぁあ!!?)」
ピカチュウ「(あっ!?ポッチャマ!!?)」
耐えられなくなったポッチャマは飛び出していったが・・・。
ベイリーフ「(マジカルリーフ!!?)」
バシバシッ!!?
ポッチャマ「ポチャァァァァア!!?」

技はクリーンヒット、効果は抜群、一撃でポッチャマをノックアウトさせた。
ベイリーフ「(ポッチャマ・・戻るわよ・・。)」
ポッチャマ「ポチァ・・・・。」

ベイリーフはポッチャマを背に乗せ戻って行った。

ミミロル「(何だか・・・さみしそうね・・。)」
ピカチュウ「(うん・・。)」


  • スレ6-322
  • ―27―13年後
  • 10/08/21 22:40:10
元来た道を戻る途中、ポッチャマは目を覚ました。
ポッチャマ「いたぁ・・ん?おい!?ベイリーフ、何でさっきは僕を止めたんだ!?」
ベイリーフ「ポッチャマ・・あんたポケモンよ・・。」
ポッチャマ「ん?・・そんなのわかってるよ!?」
ベイリーフ「昔はポケモンと人は結婚出来たかもしれない・・でも今は今、
      私達ポケモンとサトシやあの女との間には種という壁がある・・・
      ・・・例えサトシが人とポケモンのかけ橋になる人として生まれてきたとしても・・・。」
ポッチャマ「・・・じゃあこの想いをどうすればいいの・・?
      僕はヒカリのポッチャマだよ?」
ベイリーフ「結ばれるだけが愛じゃないもの・・・
      今までサトシに色んな愛情表現をしてきたのを思い出してさっき思ったの・・。」
ポッチャマ「・・何を?」
ベイリーフ「私はサトシのポケモンとしてサトシを守るわ・・・
      これからも私はサトシのポケモンとして
      サトシのポケモンとしてサトシのチャンピオン座を防衛して行くのよ。」
ポッチャマ「・・(ヒカリの・・ポケモンとして・・?)」
ベイリーフ「それもまた立派な愛情の形・・・。」
ポッチャマ「・・・(愛情の形・・・。)」

もうすぐ夕暮れになろうとしていた空をベイリーフとポッチャマは眺めながら道を戻った。

  • スレ6-328
  • ―28―13年後
  • 10/08/22 16:56:10
式も終り一段落した所にサトシ達は戻ってきた。
マサト「ん?サトシ達どこ行ってたの?」
サトシ「えっ?・・ちょっと海を見にね・・。」
ヒカリ「うん・・ちょっとね・・・。」
マサト「ふーん。」
マサトはサトシとヒカリが手をつないでいるのに気が付いた。
マサト「お二人さん・・何かあったね・・?(ニヤニヤ)」
サトシ「えっ!?・・何かって・・?」
ヒカリ「(カァァァァ・・・)」
ヒカリは顔を赤くした。
するとここでハルカとカスミも戻ってきた。
ハルカ「いやぁー。あついあつい。」
カスミ「これは防衛戦意地でも勝たなきゃねー。」
サトヒカ「(ギクッ・・!?)・・・!?」
ヒカリは顔を真っ赤にして恐る恐る聞いてみた。
ヒカリ「・・・い、いつから見てたの・・?」
カスミ「一部始終・・・ほぼ全部かなー。」
ヒカリ「ぜ・・全部ぅ!!?」
カスミとハルカはにやにやしながら話す。
ハルカ「サトシ!?ちゃんと防衛してヒカリを幸せにしないと許さないんだから!!?」
サトシ「ああ・・わかったよ・・。」
二人に弄られサトシもヒカリもタジタジである。
そんな二人に救いの手が・・。

マサト「サトシ!?バトルしよう!?」
サトシ「おっ・・おう!?バトルしようぜ!?(ナイス!?助け舟サンキュー!!?)」
カスミ「じゃあ・・ハナダジムリーダーのこの私が審判をやってあげるわ!?」
ヒカリ「サトシ!?がんばって!?」
サトシ「おうっ!?まかしといてくれ!?」
ヒカリ「(サトシとこんな会話するの久しぶりだなぁ・・やっぱり私には
    サトシが必要だって事が実感できるな・・・。)」
ヒカリは目頭が熱くなった。

  • スレ6-329
  • ―29―13年後
  • 10/08/22 17:21:58
カスミ「もう遅いから使用ポケモン一体の1vs1の方がいいんじゃない?」
サトシ「そうだなマサト、それでいいか?」
マサト「別に僕は新しいポケモンを試せれば十分だよ。」
サトシ「おっ!?そんなに強いポケモンなのか?」
マサト「それは出してからのお楽しみだよ。」
サトシはちょうどその時に戻ってきたピカチュウで行くことにした。

カスミ「それではサトシvsマサト、使用ポケモンは各一体、バトルを始めます・・始め!?」
サトシ「行ってくれ!?ピカチュウ!?」
マサト「頼むよ!?カイリュ―!?」
サトシ「試したいポケモンってカイリュ―だったのか。」
マサト「そうだよ!?ミニリュウから育てていった自慢のカイリュ―さ!?」
ミミロル「ミミミ、ミミロール!?(ピカチュウ!?頑張ってー!?)」
ヒカリ「サトシー!?頑張ってー!?」
ピカチュウ「ピカピカチュウ!?(頑張るよミミロル!?)」
サトシ「任せとけって!?先手は譲るよマサト。」
カイリュ―「カイィィィィ!!?」
カイリュ―は張り切っている。
マサト「じゃあ行かせてもらうよ!?カイリュ―!?地震!?」
カイリュ―「カイィィィ!!?」
サトシ「ピカチュウ、ジャンプだ。」
ピカチュウ「ピカァ!?」
ピカチュウは尻尾を使って大きくジャンプした。

  • スレ6-330
  • ―30―13年後
  • 10/08/22 17:48:22
マサト「カイリュ―!?ドラゴンダイブだ!!?」
ピカチュウは空中にいるため足場がなく不安定である。
サトシ「ピカチュウ!?カイリュ―に向けてアイアンテール!?」
ピカチュウ「ピィッカァ!!?」
ピカチュウはドラゴンダイブで向かってくるカイリュ―へとアイアンテールを叩きつけた。
カイリュ―「カイィィィ・・・!?」
ピカチュウ「ピカチュ!!?」
ピカチュウの練習の成果かアイアンテールはドラゴンダイブをしたカイリュ―を叩き落とした。
マサト「カイリュ―!?」
サトシ「そのままカイリュ―にアイアンテールを振りおとせ!?」
アイアンテールと当たり負けし地面に叩きつけられたカイリュ―はまだそのダメージで動く事が出来ない。
ピカチュウ「ピカァァァ・・・・チュウ!!?」
バシッ・・・ピカっ・・・!!?
アイアンテールが地面にいるカイリュ―にいるカイリュ―に命中すると、その瞬間にうすらと光が輝いた。
サトシ「・・・・(今の光は・・・?)。」
マサト「カイリュ―!!?」
カイリュ―は気絶していた。
カスミ「カイリュ―!?戦闘不能!?勝ったのはサトシ!?」
サトシ「・・・・・・・・?」

ヒカリとミミロルはサトシとピカチュウに駆け寄った。
ヒカリ「やったね!?サトシ!?」
ミミロル「ミミミミロール!?(さすが私の王子様!!?)」
サトシ「ああ・・(さっきの光、なんだったんだ。)。」
ピカチュウ「ピィカァ??」
ピカチュウにもわからないようである。



  • スレ6-331
  • ―31―13年後
  • 10/08/22 18:11:25
マサト「うわぁ!?」
ハルカ「どうしたの?マサト。」
マサト「僕のカイリュ―が少し凍ってるんだよ!!?右肩のあたり!?・・ほら!?」
ハルカ「あらぁー!?本当だ!?」
サトシ「凍った・・?」
ヒカリ「何で・・?」
ヒカリは不思議そうに凍った部分を眺めた。
カスミ「アイアンテールで何で相手が凍るのよ!?」
サトシ「うーん・・・(まさかひょっとして・・)。」
サトシ達が推理していた時、
そこに幸せいっぱいの新婚さんがやってきた。
タケシ「おーい、皆ぁ~(ヒック!?)」
ハルカ「何タケシ?そんなに酔っぱらって・・。」
タケシ「お酒・・飲みすぎた・・(ヒック!?)」
ヒカリ「新婚そうそう何やってるのよ・・。」
タケシ「さぁ~二次会は居酒屋だぁ~飲むぞー!?(ヒック!?)」
カスミ「仕方ないな・・付き合ってあげるか。」

その後、居酒屋で夜明け近くまで飲みまくった大人達は翌朝ひどい頭痛で目覚めたという・・。

  • スレ6-332
  • ―31―13年後の者
  • 10/08/22 18:16:38
明日は更新できませんので宜しくお願いします。

>>327さん
私も受験生です。
しかも打つのが極端に遅いもんで・・気持ちわかります・・。

  • スレ6-346
  • ―32―13年後
  • 10/08/24 23:44:53
サトシとヒカリはマサラタウンで防衛戦までの日々を過ごした。
一週間・・・2人は一緒に旅をした時のように、
また結婚を約束したカップルとしての時を過ごした。
そして防衛戦の前日の夕方―――

ヒカリ「ついに明日だね、防衛戦。パーティーは決まったの?」
サトシ「んっ?ああ・・決まったよ。
    ピカチュウ、ガブリアス、オニゴーリ、フローゼル、リザードン・・・
    そして異常なほどに出たいとアピールしてきたベイリーフ。」
ヒカリ「そっか、勝てるよね?」
サトシ「・・・・・・。」
ヒカリ「なんで無言なの?」
サトシ「・・・・・ヒカリ。」
ヒカリ「えっ?」
サトシ「結婚しような?」
ヒカリ「??・・・・うん。」
サトシはただ目を瞑って黙っていた。
ヒカリはどこか辛そう顔をしているなサトシを見ている事しか出来なかった。

(以下、ポケモン語訳)
ミミロル「ピカチュウー。好きだよー。」
ピカチュウ「何回聞いたっけその言葉。」
ミミロル「ピカチュウー。愛してるわ!?」
ピカチュウ「何回聞いたっけ、その言葉。」
ミミロル「もう!?ピカチュウったら照れ屋さんなんだからぁー。」
ピカチュウ「ミミロルは変わらないね・・。」
ミミロル「ピカチュウだって相変わらず真面目で全然変わってないわよ。」


  • スレ6-348
  • ―33―13年後
  • 10/08/25 00:47:55
ピカチュウ「僕は少しだけミミロルのそういう強引な所が苦手なんだよ。」
ミミロル「ええっ・・・・・・(ジワッ)」
ミミロルは涙目になった。
ピカチュウ「でもね・・・そんなミミロルの事が大好きなんだよ。」
ピカチュウは恥ずかしそうに言った。
ミミロル「(ぐすん)・・・・・えっ?」
ミミロルの悲しい涙は嬉しい涙に変わった。
ミミロル「う、嬉しい!?初めてピカチュウが好きって言ってくれた!?」
ピカチュウ「ははっ・・・・・。」
ピカチュウは照れながら笑った。
ミミロル「・・・・ピカチュウ。」
ピカチュウ「ん?」
ミミロル「ずっと・・・ずうっと一緒だよ?」
ピカチュウは笑顔で答えた。
ピカチュウ「・・・・うん。」
二匹はそっと寄り添ってマサラタウンの夕暮れを眺めていた。

ポッチャマ「・・・・ベイリーフ。」
ベイリーフ「・・・何?ポッチャマ?」
ポッチャマ「僕も色々考えたんだけど・・・。」
ベイリーフ「・・・「まだ決まらない」でしょ。」
ポッチャマ「うん。僕はヒカリが大好きなんだ・・・。」
ベイリーフ「私だって同じだよポッチャマ・・とりあえず明日の私の試合を見てて・・・
      それが私の答えだから・・・。」
ポッチャマ「・・・・うん。」
(ベイリーフの考えは―27―>>322

  • スレ6-355
  • ―34―13年後
  • 10/08/26 07:05:30
2人と4人の夜が明けた、試合当日・・・

ヒカリ「じゃあねサトシ、私も遅れて行くから。」
サトシ「ああ、わかった。」
ミミロル「ミミロールミミミ。」
ピカチュウ「ピカチュウ、ピピカ。」
サトシはリザードンに乗ってセキエイ高原へと先に向かった。
ヒカリ「サトシ・・・勝つよね。」
ミミロル「ミミロー?」
ヒカリとミミロルは飛んで行った1人2匹が見えなくなるまで見送った。

そして数時間後、ヒカリがセキエイ高原に到着し席に座って待っていると・・・。
????「お弁当ー。お茶ー。お菓子、アイスはいかがっすかぁー。」
ヒカリ「(緊張しすぎちゃって喉かわいちゃったなぁ・・・。)
    すみませーん。お茶くださーい。」
????「はぁーい!?まいどあり・・・・・って、ああっ!!?」


  • スレ6-356
  • ―35―13年後
  • 10/08/26 07:33:06
ヒカリ「ああ!?R団のコジロウ!?」
ポッチャマ「ポチャポチャ!!?」
コジロウ「ジャリガール!?おいおい今はもうR団じゃないんだぜ。」
ヒカリ「やめたの?」
コジロウ「退団してムサシとニャースと一緒に会社立ち上げたのさ、
     その名もロケット弁当株式会社!?」
ヒカリ「結局、ロケットなのね・・・何故弁当?」
コジロウ「ジャリボーイとムッツリボーイが戦ったシンオウリーグで
     商売やってたんだが、思いのほか伸びてさ!?
     副業としてやってた弁当販売をR団やめた時に本業にしたんだよ。」
ムサシ「ああっ!?ジャリガール!?・・・ってコジロウ!?
    さぼってんじゃないわよ!?商売よ、商売ぃ!!?」
ニャース「そうニャ!?そうニャ!?」
コジロウ「せかすなよ!?・・・じゃあな!?ジャリガール、はいお茶。」
ヒカリ「うん、頑張ってねー。」
コジロウ「ああー。」
ヒカリはコジロウを見送った後、ちょうど試合のアナウンスが流れ始めた。

―――本日のチャンピオン防衛戦、チャンピオン・サトシ対挑戦者コワードの試合を始めます。

―――まずは青コーナー!?チャンピオン、マサラタウンのサトシ!?
「おお―――――っ!?」
―――おおーっと!?凄い声援だぁ!!?

ヒカリ「さすがチャンピオン!?」
ポッチャマ「(次期トップコーディネーターマスター候補が何を言ってるのよ。)

  • スレ6-357
  • ―36―13年後
  • 10/08/26 08:35:43
―続いて赤コーナー!?
 ここまでルギアなどの伝説のポケモンでリーグを勝ち抜き、チャンピオンリーグを優勝し、
 ここまで来た注目の選手!?スリ―パーに似ていると噂のコワード選手!?
 果たしてチャンピオン・サトシ!?
 3度目のチャンピオン防衛となるのでしょうか!!?
ヒカリ「ルギア!!?・・・ルギアってあの伝説のポケモンの・・・?」
ポッチャマ「ポチャァ!?」

―――バトルは通常通りの6vs6!?交換はお互いに認められます。
   先行はチャレンジャー、どちらかの手持ちを先に6体全て倒した方が勝者となります。

コワード「ハハハハハッ・・・いいバトルをしましょうね・・チャンピオン。」
サトシ「ああ・・・いいバトルをしよう。」
制限時間なし!?それでは始めます。
コワード「行ってこい、フリーザー!?」
サトシ「頼んだぞ、リザードン!!?」
???「いきなりリザードンとははりきってるわねチャンピオン。」
ヒカリ「シロナさん!?」
シロナ「ヒカリちゃん、お久しぶり。」
ヒカリ「シロナさん・・どうしてここに?」
シロナ「ちょっと・・ポケモンリーグからの依頼でね・・・。」
ヒカリ「・・・・・・?」
シロナは険しい表情で試合を見ていた。

  • スレ6-364
  • ―37―13年後
  • 10/08/27 22:11:25
コワード「ホホホホホッ・・・来ましたよリザードンが、ハハハハハッ・・・。」
リザードン「グワァ・・・。」
リザードンは馬鹿にされているように感じたのかコワードを睨みつけた。
サトシ「落ち着けリザードン・・・。」
リザードン「グルァ・・・。」
サトシはフリーザーの目と波導を確認した。
サトシ「そのフリーザー、催眠術でもかけられてるのか?」
コワード「これはこれは・・・めっそうもない・・・そんな訳にじゃないですか・・・キャハハハハハッ。」
サトシ「・・・・・・。」

ヒカリ「シロナさん・・・あのフリーザー、何かおかしくないですか?」
シロナ「ヒカリちゃんには隠しても無駄そうね・・・。
    ここ数か月でカントー、ジョウト、シンオウ、ホウエンの4地方で
    確認されていた6匹の伝説ポケモンが確認出来なくなってしまったの・・・。
    チャンピオンであるサトシ君を中心になって色々な所を探してみたのだけれど
    結局6匹は見つからなかった・・・。」
ヒカリ「その6匹って?」
シロナ「フリーザー、レジロック、ルギア、エンテイ、アグノム、サンダ―・・・。」
ヒカリ「まさか・・・もしかして・・・。」
シロナ「そうよ・・・財界きって悪財閥コワリングコーポレーション御曹司コワード・・・
    この御曹司・・こいつが6匹とも催眠術で操って何故このリーグに参加してきたのかはわからないわ。
    ・・・ただ・・・。」
ヒカリ「ただ・・・・?」
シロナ「いくらチャンピオンとはいえ、伝説級を6匹、しかもその中の一匹である
    ルギアは神と呼ばれるディアルガ、パルキア、ギラティナと同じレベルの強さを誇る伝説ポケモン
    ・・・普通に考えればチャンピオンとはいえ無謀よ・・・。」
ヒカリ「そんな・・・サトシ・・・。」

  • スレ6-365
  • ―38―13年後
  • 10/08/27 22:33:07
コワード「さぁ行け!?フリーザー心の目!?」
サトシ「避けろ!?リザードン!?」
リザードン「グオオァ!!?」
リザードンは素早く避けた。
コワード「フリーザー、ふぶき!?」
フリーザー「フリィィィ・・・。」
フリーザーのふぶきはリザードンの動きを鈍らせた。
サトシ「火炎放射でカウンターシールド!?」
リザードン「グルァァァァ!!?」
リザードンはカウンターシールドでふぶきを防いだ。
しかし・・・・
サトシ「(今心の目をされたら逃げられない・・・。)」
リザードンはふぶきをカウンターシールドで防ぎ続けている。
コワード「フリーザー、心の目!?」
サトシ「(きたか・・・。)」
フリーザーの心の目はリザードンを標的に定めた。
サトシ「(攻めるなら今だ・・!?)リザードン、フレアドライブ!?」
リザードン「グオワァァァァア!!?」
リザードンは凄まじいスピードで接近していった。
コワード「フリーザー!?絶対零度!?」
フリーザー「キュアアァァァァ!!?」

  • スレ6-366
  • ―39―13年後
  • 10/08/27 23:11:42
フリーザーが絶対零度を放とうとしたまさにその瞬間。
リザードン「グルァァァアア!!?」
フリーザー「キュァァァァァアア!!?」
リザードンはフレアドライブをフリーザーが絶対零度をする寸前に命中させた。
シロナ「早い!?」
ヒカリ「・・・凄い・・!?」
ポッチャマ「ポチャァ・・!?」
コワード「何ぃ!!?」
サトシ「逃がすな!?(そのまま絶対零度をする暇を与えないように・・・!?)
    リザードン!?ブラストバーンだ!!?」
リザードン「グルゥゥァア!!!?」
凄まじい威力のブラストバーンがフリーザーに向けて襲いかかった。
フリーザー「フリィィィィァァアア!!?」
そこでフリーザーも絶対零度をフレアドライブをうけてバランスを崩した状態にも関わらず放ってきた。
フリーザーはバランスを崩していたため、絶対零度はふぶきのような状態になりブラストバーンとぶつかった。
リザードン「グオァァ・・・・!?」
フリーザー「フリィィ・・・・!?」
不完全とはいえ一撃技の威力は相当なものだったためブラストバーンは若干おされはじめ、
やがてリザードンの左半身に絶対零度もどきのふぶきは命中した。
リザードン「グワァァァァア!!?」
サトシ「ひるむな!?今だ全力でブラストバーン!?」
リザードンはサトシの言葉を聞いた瞬間に目の色を変えブラストバーンの威力はあがった。

リザードン「グワオオオオオ!!?」
フリーザー「キシャァァァァァァア!!?」
フリーザーは強烈なブラストバーンをうけ、一撃で倒れた。


  • スレ6-367
  • ―40―13年後
  • 10/08/27 23:37:50
――フリーザー戦闘不能!!?リザードンの勝ち!!?
  チャンピオンまずは一勝!?
サトシ「大丈夫か、リザードン。」
リザードン「グ・・グワァ!!?」
リザードンは「大した事はない」と元気にふるまおうとしたが
その異変にサトシが気づかないわけがなかった。
サトシ「(今の絶対零度が効いたか・・・。)
    一旦戻ってくれ、リザードン。」
シロナ「絶対零度は一撃技・・まともに当たっていたならば負けてたのはリザードン
    その攻撃を弱めたとはいえまともに受けたのなら相当なダメージのはず・・・。」

コワード「けっ・・・おもしろくねえの・・・。」
サトシ「・・・・・・・・。」
サトシの怒りはますます強くなっていった。
全力で戦ってくれたポケモンには感謝の言葉も何も言わず
「おもしろくない」と言葉をこぼし、そして恐らくいるであろう
以前自分と心通じ合ったアグノムを操り戦わせる事にサトシの怒りはピークに達そうとしていた。

サトシ「頼んだ、オニゴーリ!?」
オニゴーリ「オニゴォーリィ!!?」
コワード「行け!?エンテイ!?」
エンテイ「ガオォォォォォゥ!!?」

シロナ「やっぱり持っていたのね・・・。」
ヒカリ「(何か引っかかる・・・アグノムがさらわれたのに
    何故エムリットとユクシ―は何もしなかったんだろう・・・。)」

  • スレ6-375
  • ―41―13年後
  • 10/08/28 22:01:35
サトシ「・・・・・・・・・。」
コワード「くっくっくっ・・・さあ、エンテイ行きますよ・・・・。」
サトシ「・・・戻れ、オニゴーリ。」

シロナ「チャンピオンになって初めてサトシ君は自分からポケモンを変えたわね・・・。」
ヒカリ「初めて・・?」
シロナ「今までの2回の防衛は圧倒的な強さで防衛してたもの・・
    よほどつらい戦いになると読んだのね。」

サトシ「行け、ガブリアス!?」
ガブリアス「ガバァァア!!?」
―――ここでチャンピオンが先にポケモンを交代!?
   ガブリアスの登場だぁ!?
ガブリアス「ガブリァァァス!!?」
サトシ「ガブリアス、エンテイの上をまわれ!?」
ガブリアスは空中をまわり始めた。
コワード「何をするつもりだ?」
空中をまわり始めたガブリアスのスピードは異常なまでにあがっていった。
シロナ「私の防衛戦でも使ったわね。」
ヒカリ「・・・・・えっ?」
ガブリアスがまわっている所は竜巻のように、風が吹き荒れはじめた。
サトシ「今だ!?ストーンエッジ!!?」
ガブリアス「ガバァァァァ!!?」
ガブリアスは巻き起こした竜巻の中にストーンエッジをばらまいた。
シロナ「巻き起こした竜巻がストーンエッジの石のスピードを高めて威力をあげる・・・
    そしてその石を竜巻の中で操り相手に当てる・・・
    よく育てられていなければ出来ない事よね・・・。」
ヒカリ「竜巻が大きくなっていく・・・。」


  • スレ6-376
  • ―42―13年後
  • 10/08/28 22:37:27
サトシ「今だ!?エンテイに放てぇ!?」
ガブリアス「ガブァァァ!!?」
ガブリアスは威力の増したストーンエッジをエンテイへと一点に集中させ放った。
コワード「避けろ!!?お前伝説のポケモンなんだろう!!?
     僕ちんをチャンピオンにしろよ!?」
エンテイ「グワァァァァァァ・・・・・!!?」
エンテイは凄まじい竜巻から逃げられない。
そのまま竜巻で凄まじい威力を手に入れたストーンエッジは一直線にエンテイに直撃した。

エンテイ「グルァ・・・。」
―――エンテイ戦闘不能!!?チャンピオン連勝!!?
シロナ「さすがチャンピオン、発想力でポケモン自体のポテンシャルの差を超えたわね。」
ヒカリ「伝説ポケモンを一撃・・・!!?・・すごい・・!?」

ヒカリは心の中で強く祈った。
ヒカリ「(サトシ・・・勝って・・!?)」

コワード「けっ・・・何が伝説のポケモンだ!?全然役に立たねえじゃねえか!?」
コワードはどうみても形がおかしいモンスターボールにエンテイを戻しながらつぶやいた。
サトシ「自分の為に戦ってくれたポケモンにおつかれの一言もなしか!?」
サトシは怒りがこらえられず軽く怒鳴った。
コワード「うるさいうるさいうるさーい!!?僕ちんはポケモンバトルなんか
     大嫌いなんだよ!!?」
サトシ「(・・ちん)どういう事だ・・・。」
コワード「僕ちんは・・・僕ちんは・・ただもてたかっただけなんだぞ!!?」

サトシ「はっ?」

  • スレ6-378
  • ―43―13年後
  • 10/08/28 23:09:09
コワード「僕ちんは世界をまたにかける大財閥コワリングコーポレーションの御曹司!?
     金さえあれば手に入れられないものなどなかった!?
     しかしだぁ!?そんな僕ちんにも手に入れられないものがあったぁ!?」
サトシ「手に入れられないもの?」
コワード「女性だ!?ちみ(君)の事を好きな女だぁ!?」
サトシ「(・・ちみ)まさか・・・!?」
コワード「そうだぁ!?トップコーディネーターのヒカリちゃんだ!!?」
ヒカリ「へっ・・・私っ!?」
コワード「僕ちんは彼女にラブレターを送ったが返事はなかった・・・・。」
シロナ「ラブレター・・・受け取ったの?」
ヒカリ「いや・・・恐らくファンレターの中に入ってたんだと思います・・。
    というかトップコーディネーターになって以降、いたずらなのか
    婚姻届が入ってる手紙も届いたりしてたり・・・ハハハ・・・。」
ヒカリは苦笑いした。
サトシ「まてよ・・・何でヒカリが俺の事を好きだって知ってるんだ・・?」
コワード「僕ちんのパパの会社をなめるなよ!!?隠密に調べさせればすぐわかるわ!?
     ここでお前を倒してチャンピオンになってお前ら2人の仲を引き裂いてやる!?」
サトシ「そんな事はさせない!?
    ・・・それより、そんな事の為にポケモン達を操ったのか?」
コワード「うるさいうるさい・・・!!?僕ちんがよければそれでいいんだ!?ポケモンなんて関係ない!!?」
コワードは不気味に笑った。

シロナ「あの御曹司・・・とことん性根から腐ってるわね・・・(しゃべり方もあれだし・・・。)。」
サトシ「・・・お前には絶対に負けない!!?」
サトシは唇を噛んだ。

  • スレ6-385
  • ―44―13年後
  • 10/08/30 05:14:44
コワード「行け!?レジロック!?」
―――ここでコワード選手、レジロックをくりだした!?
サトシ「戻れ、ガブリアス。」
ヒカリ「えっ?・・なんで岩タイプに有効な地面タイプのガブリアスを戻したの?」
シロナ「もしかしたら、ルギア対策かしら・・・。」
サトシ「頼む、フローゼル!?」
フローゼル「フロォ!?」
―――ここでチャンピオンまたもやポケモンを交代!?
   フローゼルの登場だ!?

サトシ「フローゼル、たきのぼり!?」
フローゼル「フロォォォゥ!?」
フローゼルはすさまじいスピードでレジロックへ向かっていった。
レジロック「ククォォォ・・・。」
対してレジロックはストーンエッジで向かってきた。
ストーンエッジはたきのぼりで向かってきたフローゼルとぶつかりあった。
フローゼル「フロゥォォォォ・・・・!?」
レジロック「クククククォォ・・・・!?」
激しい爆発の後、両者とも体制を整えた。
サトシ「(力の差は激しい・・・相手が伝説ポケモンのポテンシャルだけで
     ゴリ押ししてくる以上、小手先だけのやり方だけじゃ通用しない・・・か。)」

コワード「ああー。なんかめんどくさくなってきちゃったなー・・・。」
サトシ「・・・・・?」
コワード「レジロック、大爆発!!?」
サトシ「!!?」

  • スレ6-386
  • ―45―13年後
  • 10/08/30 05:46:39
この時サトシは瞬時に次の手を考えだした。
サトシ「フローゼル、水の波導をオーラ状にして守るんだ!!?」
コワード「何だと!?」
フローゼル「フロ―――ッッッ・・・・・!?」
フローゼルは集中し、水の波導をふくらませて守りの体制に入った。
そしてその瞬間、レジロックは大爆発した。
フィールドには爆風がふきあれた。
サトシ「くっ・・・・・・!?」
爆発の煙がはれていく・・・・。
―――レジロック戦闘不能だぁ!?フローゼルは・・・。」

フローゼル「フロ―ォォ・・・・。」
水に波導で作ったバリアは吹き飛んでしまったが、フローゼルは何とか耐えきってみせた。
―――おおっと!?なんとフローゼル耐えきったぁ!!?
シロナ「サトシ君らしいわね。」
ヒカリ「カウンターシールドの応用ね・・・。」
サトシ「おつかれ、フローゼル。」
コワード「キャハハハ!!?迫力満点だなぁ!!?ハハハハハ!?」
サトシはコワードを睨みつけた。

シロナ「心の目からの絶対零度、大爆発・・・あの御曹司、トレーナーとしての実力差を
    伝説ポケモン達のポテンシャルで無効化させるつもりね。」
ヒカリ「2つ目の技で大爆発なんて・・・・ひどい・・。」


今はまだ6vs4で優勢に見える試合は一匹の化け物の登場で形勢は一変する事となる・・・。

  • スレ6-387
  • ―45―13年後no
  • 10/08/30 05:54:19
>>386
~まだ6vs4で優勢~=×
~まだ6vs3で優勢~=○

大事な所で噛んだみたいになってしまった・・・orz。

>>383


  • スレ6-388
  • ―45―13年後の者
  • 10/08/30 05:59:14
↑追加
no→者

>>383
ミロカロスとトゲキッス・・・同時期にお互いに強ポケモンゲット
ヒカリのトゲキッスとノゾミのエルレイドを思い出します。

何度もすみません・・・。

  • スレ6-398
  • ―46―13年後の者
  • 10/08/31 20:54:56
サトシ「行け!?オニゴーリ!?」
オニゴーリ「オニゴォォォ!!?」
コワード「行け!?アグノム!?」
サトシ「!!?」
アグノム「・・・・・・・。」
サトシ「アグノム・・・・。」
目に色のない、変わり果てたアグノムを目の前にしてサトシは悲しくなった。
シロナ「この戦い、チャンピオンにとってつらい戦いになりそうね。」
ヒカリ「やっぱりあのアグノム・・・。」

ヒカリ「!!?」
ヒカリはそのとき懐かしい感覚に包まれた。
その感覚に包まれた瞬間、応援席ではなくどこか別の遠い場所にいるような感覚にヒカリは包まれた。

ヒカリ「ん・・・この感じ、懐かしくって暖かい・・・。」
???「(・・・・カリ、ヒカリ?聞こえる?)」
ヒカリ「この感じ・・・エムリット?」
エムリット「(聞こえるみたいね、ヒカリ。)」
ヒカリ「なんでエムリット達はアグノムを助けなかったの?」
エムリット「(サトシ君の為です。)」
ヒカリ「サトシの為・・・?」
エムリット「(はい・・サトシ君にはホウオウ様のご計画、人とポケモンのかけ橋になるという役目
       果たしてもらわなくてはいけません。
       今回はそのための一つの通過点です。)」
ヒカリ「通過点・・?」
エムリット「(今からのアグノムとサトシ君の様子を見守っていたあげて下さい。)」
ヒカリ「えっ・・!?」
スゥゥゥ――――――・・・・・。

気がつくとヒカリからその感覚は消え、その感覚は消えていた。
ヒカリ「あれ?あれ?」
シロナ「どうしたの?ヒカリちゃん?」
ヒカリ「えっ?いや・・・別に、何も・・・。」

  • スレ6-399
  • ―47―13年後
  • 10/08/31 21:36:53
一方試合は――――
サトシ「・・・・・・・・。」
オニゴーリ「オニゴォォ・・・・。」
オニゴーリは指示をしないサトシに困っていた。
コワード「おい!?動け!?僕ちんの話を聞けぇ!!?」
一方、アグノムも動かなかった。
コワード「お前行動の神なんだろう!?動けよ!?」

―――おおっと!?なんということだ!?両者ともに動かない!?
シロナ「アグノムも動かない?」
ヒカリ「サトシ・・・・。」
サトシ「アグノム!?目を覚ましてくれ!?シンオウを旅していた頃にシンクロした時のように
    戻ってくれ!?アグノム!?」
アグノム「・・・・・・。」
サトシは涙目でアグノムに訴えかけた。
オニゴーリ「オニゴォォ・・・。」
シロナ「サトシ君・・・。」
ヒカリ「サトシ・・・。」
コワード「ケッ!?そんなんで催眠術がとけるわけが・・・。」

コワード「えっ?」
アグノムは震えながらサトシの方を見た。
サトシ「アグノム、わかってくれたんだな!?」
アグノム「アグッ!?」
するといきなりアグノムはサトシに向けてサイコキネシスを放った。
サトシ「っ!!?・・くっ・・!?」
ヒカリ「サトシ!!!!?」
シロナ「な、なんてこと!?」
観客はポケモンバトル中にポケモンが人間を攻撃したことでざわめいている。
審判員「コワード選手!?相手選手への攻撃を今すぐ止めなさい!?」
コワード「そ、そんな事言ったって・・・勝手にこいつがやり始めたんだ!?
     僕ちんは知らないぞ!?」
オニゴーリ「オニゴォォ・・・!?」
オニゴーリはサトシを助けるためアグノムにかみくだくをしようとした・・しかし。
サトシ「やめ・・るんだ・・オニゴー・・リ・・。」
オニゴーリ「オニゴォォ・・・!!?」
ヒカリ「サトシ!?・・無茶よ!!?」
シロナ「(助けようとしたオニゴーリを止めた・・?)」

  • スレ6-409
  • ―48―13年後
  • 10/09/01 23:18:48
サトシ「アグノム・・・わ、わかってくれ・・・!?」
アグノム「・・・・・・・・。」
サトシ「アグ・・ノム。」
アグノム「・・・・・・・・。」
サトシ「お・・願いだぁ・・・・!?」
シロナ「これ以上は危険よ!?」
ヒカリは涙を流し始めた。
ヒカリ「サトシィィィ!!!?」
サトシ「・・・・アグノム――――!!!?」

アグノム「・・・・(はっ!?)」
サトシはようやくサイコキネシスから解放された。
サトシは倒れながらもアグノムを呼んだ。
サトシ「・・アグ・・ノム・・・。」
アグノム「アグゥ・・・。」
アグノムは申し訳なさそうにサトシの元へやって来た。
サトシ「・・・アグノム、よかった・・・。」
アグノム「アグ・・・・。」
サトシはアグノムを抱きしめた。
サトシ「悪いのはアグノムじゃない・・アグノムを操ったあいつだ・・気にするな・・・。」
アグノム「アグゥ・・・。」
自分を攻撃したポケモンさえも抱きしめるチャンピオンの姿は観客にはとても感動的に映ったようである。
「チャンピオーン!!?」
「感動したぞ!!?」
「さすがチャンピオーン!!?」

ヒカリ「・・・心配させて・・・。」
シロナ「チャンピオンらしいわね・・・。」
ヒカリ「結婚したらしごいてやるんだから・・!?・・・・グスッ。」
ヒカリは涙を拭きながら強がった。
シロナ「・・・フフッ・・。」
シロナはやさしいまなざしでヒカリを見守っていた。


  • スレ6-410
  • ―49―13年後
  • 10/09/01 23:52:17
サトシ「ふぅ・・・・。」
サトシは何事もなかったかのように立ち上がった。
シロナ「サイコキネシスをあれだけくらって普通に立てるの!?」
ヒカリ「・・・・復活早っ!!?・・・(私の涙・・・。)。」
ヒカリは安心半分、呆れ半分でサトシを見ていた。

アグノム「アグゥ・・・・。」
アグノムはサトシに済まなく思ったのか、どこかへ消えて行った。
サトシ「アグノム・・・・・。」
――――おおっとコワード選手のアグノム、どこかへ消えて行ってしまったー!?
    これは・・・一体どういう事だ??
コワード「あの野郎・・・何もせず消えて行きやがった・・・。」
サトシ「(キッ・・・・・・・!?)」
サトシはコワードを強く睨みつけた。
コワード「ハッハッハッハ・・・・いくらにらみつけたってお前はここで終わりなのさ!!!?」
サトシ「・・・・・ッ!!?(出すのか・・・ルギアを・・・!!?)」
コワード「いけっ!?一番捕えるのに苦労したルギア!?」

ルギア「キギャァァァァァァァアアアア!!!!?」
ルギアの鳴き声で空気が揺れた。
サトシ「・・・・・・うぅ!!?」
オニゴーリ「オニィィィィ・・・・!!?」
―――コワード選手のルギア!!?凄まじい迫力だ!!?
ヒカリ「・・・・・!!!!?」
シロナ「・・・さ、さすがに・・・海の神様と言われるだけあって迫力が違うわね・・・。」
コワード「チャンピオン・・・お前の命運もここまでだぁ・・・!!?
     キャハハハハハッハハハハハ!!!?」
サトシ「・・・・くっ!!?」

――――それでは始めます!!?
    オニゴーリ対ルギア!?バトルスタート!!?

  • スレ6-411
  • ―50―13年後
  • 10/09/02 00:27:00
サトシ「オニゴーリ!?ふぶき!?」
オニゴーリ「オニィ―――・・・・。」
オニゴーリはふぶきをルギアへと命中させた。
ルギア「グワァァァァァ!!?」
「少しはきいている」だろうとサトシは思った。だが次の瞬間、その考えを一蹴させられることとなった。

コワード「エアロブラスト!?」
ルギア「キグワアァァァァァア!!!?」
エアロブラストはふぶきを無力化させるようにふぶきの中を突き進みオニゴーリへと迫った。
サトシ「オニゴーリ!?よけろ!?」
しかしオニゴーリの反応は速かったが半分くらってしまった。
オニゴーリ「オニゴォォォ・・・。」
サトシ「(エアロブラスト一撃、半分避けてもこれか・・・!!?)」
オニゴーリの受けたダメージは思っていたより酷かった。
コワード「いいぞいいぞぉ・・・もっと暴れろ、もっと暴れろぉぉ!!?
     ・・・キャハハハハハハハハ!!!!?」
コワードの笑い声はますます高くなっていった。

サトシ「オニゴーリ!?アイアンヘッド!!?」
オニゴーリ「オニゴォォ・・・!?」
オニゴーリのアイアンヘッドは一直戦にルギアの腹部にクリーンヒットした。
サトシ「そのままの勢いで壁に叩きつけろ!!?」
オニゴーリ「オニィィィィ・・・・!!?」
ルギア「キシャァァァァァア・・・!!?」
2匹はそのまま壁へと突入していった。

ドンッ!!?
――――おおっと!?2匹とも壁に突入!!?
    一体大丈夫なのかぁ!!?

煙の中からオニゴーリが先に逃げるように先に出てきた。
サトシ「(なんで逃げてくるんだ・・・まさか・・・。)」
コワード「僕ちんは指示しなくても勝てるもんねー。」
コワードは指示もせず、ただヘラヘラして眺めている。
サトシ「間を空けるんだオニゴーリ!!?」
サトシはいち早く逃げるように煙から出てきた理由を理解し、指示を出した。

  • スレ6-412
  • ―51―13年後
  • 10/09/02 02:17:38
すると煙の中からハイドロポンプが吹き出てきた。
ハイドロポンプは少しでも間を空けようとするオニゴーリに近づいてきた。
サトシ「今だ!?後ろを向いて冷凍ビームで向かいうて!!?」
オニゴーリ「オニゴィィィィ!!!?」
オニゴーリの冷凍ビームとルギアのハイドロポンプは激しくぶつかりあった。
オニゴーリ「オ、オニィィィ・・・。」
ルギア「キシャァァァァァ!!?」
オニゴーリの冷凍ビームは段々押され始めていった。
サトシ「(くっ・・・力の差か・・・!?)相殺して一旦引くんだ!?
    フルパワーで冷凍ビーム!!?」
ルギア「グワァァァァア!!?」
ルギアはサトシのオニゴーリへの指示を理解したのか、サトシが指示をした瞬間にハイドロポンプの威力が上がった。
サトシ「何!!?(催眠状態のはず!!?)」
シロナ「あのルギア、催眠状態なのに言葉から考える事が出来るの?」
さらに凄まじく威力をあげたハイドロポンプはオニゴーリの冷凍ビームをいとも簡単に打ち破った。
そのままハイドロポンプはオニゴーリに直撃してしまった。
サトシ「オニゴーリィィィ!!?」
ハイドロポンプで壁に叩きつけられたオニゴーリは気絶していた。
――――ここでオニゴーリ力尽きたぁ!!?
    オニゴーリダウン!!?
シロナ「こて先だけの戦い方ではルギアは突破できない・・・・
    あと残っているのはガブリアス、ベイリーフ、ピカチュウ、フローゼル、リザードン・・・。」
ヒカリ「サトシ・・・信じてるよ。」
ヒカリはギュッっと拳を握った。
サトシ「頼んだぞ!?ガブリアス!?」
ガブリアス「ガブァァァ!!?」
―――ここでチャンピオン!?ガブリアスを再び繰り出してきた!?
コワード「無駄な事は所詮無駄なのに・・・馬鹿ですね・・・キキキッ。」
サトシ「負けるわけにはいかないんだよ・・・ヒカリの為にも・・・!?」
ガブリアス「ガブリアァス!!?」
ガブリアスは上を向いて大きく吠えた。
コワード「さあ・・・どっからでもかかって来なさいよ・・・ハハハハハッ。」
そう言ったコワードの指示を無視しルギアは先にガブリアスに地震をしてきた。
ルギア「クゴアァァァァ!!?」
コワード「こらぁー!!?勝手に動くな!?」

  • スレ6-421
  • ―51―13年後―の者
  • 10/09/04 00:19:01
>>420
まさかのホウオウ!?
・・・ミライ良かったな・・・。

続き行きます。

  • スレ6-422
  • ―52―13年後―様子見―
  • 10/09/04 01:27:01
サトシ「ガブリアス飛べ!!?空中からストーンエッジ!!?」
ガブリアス「ガブァァァ!!?」
ガブリアスは空中に飛び上がり、ルギアに向けストーンエッジを放った。
ストーンエッジはルギアに見事に命中した。
ルギア「キギャァァァァ!!!?」
ルギアはガブリアスに接近しながら、げんしのちからを飛ばしてきた。
サトシ「避けて、かみくだく!?」
ガブリアス「ガビァァァ!!?」
ガブリアスは目にも止まらぬスピードでげんしのちからを避けながらルギアに近づき噛みついた。
ルギア「キシャァァァァァ!!!?」
ガブリアス「ガバァァ!!?」
ルギアは苦しそうにしていたが、ちらりと反撃のそぶりを見せ始めた。
サトシ「ガブリアス一旦距離をとれ!?」

シロナ「素晴らしい判断力ね、相手は神レベルの伝説ポケモン、
    一撃の威力が高い分、いかに攻撃を受けずに弱らせ倒すか、
    もしくはただただチャンスを見つけ隙を突く為に相手を翻弄するか・・・
    チャンピオンはどうするのかしら。」
ヒカリ「あのフカマルがあんな風に・・・・・。」
ヒカリは流星群がポッチャマに(事故で?)命中したり、
サトシが頭を噛みつかれた様子を思い出した。

この時サトシはバトルの流れがガブリアスにあると見て勝負に出た。

  • スレ6-423
  • ―53―13年後―勢いからとどめへ―
  • 10/09/04 02:41:24
ガブリアスは即座に距離をとった。
サトシ「ガブリアス!?流星群!!?」
ガブリアス「ガバァァァ!!!?」
ガブリアスは流星群を空高く青空へと飛ばそうとした。
しかしルギアも流星群の指示を聞いた瞬間、同じように複数の岩をぶつけるげんしのちからをくりだしてきた。
サトシ「(くっ・・・その手できたか・・・。)ガブリアス!?いつもより流星群を細かくうつんだ!?」
ガブリアス「ガブッ!?」
サトシの指示を聞き漏らさずガブリアスはすぐに流星群の調整を研ぎ澄まされた感覚で行い始めた。
シロナ「トレーナーの指示に従う反応力・・・私とガブリアスだって負けないわよ。」
ヒカリ「シロナさん・・・目が笑ってないです・・・。」
ガブリアス「・・・グワッ!!?」
流星群は天高くあがっていった。
ガブリアス「(キッ!!!?)」
ガブリアスは小さな流星群をフィールド全体にばらまいた。

一部は原始の力を相殺し・・・
一部はフィールドへと落下した・・・
しかし大半ルギアを目掛けて飛んでいった。
ヒカリ「キレイ・・・・。」
ルギアにとって悪夢にも似た流星群は花火のように降り注ぎ、ルギアにことごとく大量に命中し、
ルギアは地面に叩きつけられた。
ルギア「グワァァァ・・・・!!!!!?」
ドシンッ!!!?
コワード「ひぃぃぃぃい!!!!?」
サトシ「これを待ってたんだ!?ガブリアス!?全力で地震!?」
ガブリアス「ガバァァァァァ!!!?」
ガブリアスは空中から勢いをつけ凄まじい地震を放った。
ドドドドドドドドド・・・・!!!?
ルギア「グワアアアアアァァァァァァ!!!!!!?」
地震によって揺れた地面の振動は観客席にも拡がった。
ヒカリ「凄い揺れ・・・!?」
シロナ「これはルギアにもかなりのダメージのはず・・・・!?」
コワード「こわぁいよぅぉ――!!?マァマァ―――!!!?」

ガブリアスは勝利の雄たけびを上げた。
ガブリアス「ガブリアアアアアアス!!!!!?」
サトシ「やったか・・・・!!?」
――――ガブリアスの強烈な流星群と地震を立て続けに受けてしまったルギア!?
    さすがにこれはルギア万事休すかぁ!!!?

煙がはれていく・・・その先にあった光景とは・・・。

  • スレ6-426
  • ―54―13年後―怒り―
  • 10/09/04 23:52:49
サトシ「何ぃ!?」
ガブリアス「ガブァ・・・!?」
ヒカリ「そ、そんな・・・!?」
シロナ「!!?」

コワード「は、ははは・・・・そうだぁ!?」
     お前はこの僕ちんを・・・チャンピオンにするんだぁぁぁあ!!!!?」
ルギア「・・・・・・。」
――――なぁんと!?ルギア!?ガブリアスの猛攻を耐えたぁ!!?
ルギア「キシャァァァァァァ!!!!!?」
ルギアは怒り狂い始めた。
サトシ「・・・覚悟はしていたが・・まさかこれ程とは。」
ルギア「キシャァァァァァァア!!!!?」
ヒカリ「あのルギア・・・とっても怒ってる・・・。」
シロナ「あの怒り方・・・嫌な予感がする・・・。」
シロナがその言葉を漏らした時、サトシは既にその予感を嫌というほど直感だけではなく感覚的に感じていた。
サトシ「・・・・・(特性のプレッシャー・・・・いや、違う・・・。
    ルギアの怒りのせいか?手と足が少し痺れるような威圧を感じる・・・
    でもこんな所で圧されていては何も始まらない。)気を引き締めていくんだ!?ガブリアス!?」
ガブリアス「ガブァ!?」
コワード「いけぇー!?ルギア!?」
ルギア「キシャァァァァァア!!!?」

ルギアは次の瞬間、ガブリアスの目の前に立っていた。
ガブリアス「ガブ・・・・!!?」
シロナ「!!?」
ヒカリ「えっ!!?」
サトシ「(速い!?)ガブリアス空中へ逃げろ!?」
しかしルギアがガブリアスを逃がす訳がなく、
ルギアは羽を手のように扱いガブリアスをつかんだ。
サトシ「しまった!?」
シロナ「いけない!?これではまともにハイドロポンプをくらってしまう!?」
ヒカリ「ガブリアス!?逃げてぇ!!?」

  • スレ6-427
  • ―55―13年後―連敗からの脱出―
  • 10/09/05 00:30:42
ガブリアス「ガブァ・・・・。」
ガブリアスは逃げられず苦しんでいた。
ルギア「ガァァァァ・・・・!!?」
ハイドロポンプを繰り出す準備をした。
サトシ「ガブリアス――!!?」
ルギア「ガバァァァァァァ!!!?」
ガブリアスはルギアのハイドロポンプを0距離で受けてしまった。
コワード「いいきみだぜぇ――!!?」
サトシ「・・・くっ!?」
ガブリアス「ガバァ・・・。」
ガブリアスはルギアの前に倒れた。
―――ここでルギアの前にガブリアス撃沈!!?
   チャンピオンまさかの連敗!!?
サトシ「おつかれガブリアス、ゆっくり休んでくれ。」
ヒカリ「あのガブリアスが一撃でやられてしまうなんて・・・。」
シロナ「これでチャンピオンは4体・・・
    ベイリーフとピカチュウとリザードンはそれぞれ
    エアロブラスト、じしん、ハイドロポンプで対処されてしまう・・・という事は・・・。」
サトシ「頼んだ!?フローゼル!?」
フローゼル「フロォォォ!!!?」
ヒカリ「・・・たくましくなったね、フローゼル・・・。」
ヒカリはフローゼルが自分のポケモンだった時の事を思いだした。
コワード「うおおおおおおお・・・・。」
サトシ「ん?どうした?」
コワード「そのフローゼル・・・ヒカリたんのものだったのだろぉ!!?」
サトシ「(ヒカリたん・・・)そうだが。」
コワード「うらやまぁしぃぃー!!?」
サトシ「はぁ?」
コワード「絶対倒してやる!!?」
サトシ「・・・・負けない!!?」

2人の話を裂くようにルギアは吠えた。
ルギア「キシャャャャャャァァァァ!!!!?」
サトシ「・・・・。(かなり怒ってるなこれは・・・待っててくれ、今解放してあげるからな!?)」

  • スレ6-434
  • ―56―13年後―接近戦―
  • 10/09/06 21:32:17
コワード「ハハハハハ・・・ルギアに任せればお前なんか楽勝さ!!?」
サトシ「フローゼル!?ビルドアップ!?」
フローゼル「フロォォォォオウ!!?」
フローゼルの攻撃と防御があがった。
シロナ「素早さで抜かれている可能性がある以上肉弾戦・・・?
    あのルギアの破壊力を見ても半分無謀にも感じるけど・・・。」
サトシ「(さっきの素早さで来られたらもうどうしようもない・・・
     どうせ追いつかれるならこちらから攻めて行こう!?)
     たきのぼり!!?」
フローゼル「フロ――――ォォ!?」
たきのぼりでルギアに向けて突撃していった。
ルギア「キュァァァァァァァ・・・・・!!!?」
ルギアはしんそくにも匹敵するスピードでたきのぼりを避け、フローゼルの上にまわって原始の力を放とうとした。

サトシ「フローゼル!?今だ上だぁ!?」
コワード「何ぃ!?」
フローゼルは指示通りに素早く上を向いた。
サトシ「水の波導で防ぐんだぁ!!?」
フローゼル「フロゥ!!?」
フローゼルは水の波導を自分の大きさと同じくらいに広げ原始の力を防いだ。
フローゼル「今だ!?冷凍パンチ!?」
フローゼルは水の波導の盾を突き破りルギアの顔面に冷凍パンチをくらわせた。
ルギア「ギュァァァァア!!?」
サトシ「続けて左腕で冷凍パンチ!?」
フローゼル「フロァァァァア!!?」
ルギア「キィシャァァァァア!!!?」
左腕の冷凍パンチも見事に命中した・・・・がしかし。

サトシ「(妙だ・・・何故反撃してこない・・・・?)」
さっきガブリアスを捕えたスピードをフロ―ゼルの間合いから抜け出すために何故使わないのか・・・
サトシは一旦引く事にした。


  • スレ6-438
  • ―57―13年後―攻撃vs防御―
  • 10/09/06 22:54:04
サトシ「そのまま素早く引くんだ!!?」
ヒカリ「おかしい・・・。」
シロナ「何故反撃しないの・・・?」
コワード「・・・・・・(にぃ・・・。)」
コワードは不気味に笑った。

その時、フローゼルも冷凍パンチを当てた後にその不気味さに気付いた。
サトシ「!!?(ルギアの青い部分が光ってる・・・・!!?)」
フローゼル「フロォォ!?」
引こうとした瞬間、フローゼルはルギアに掴まれた。
サトシ「(間に合わなかったか・・!?)フローゼル、フルパワーでたきのぼりをぶつけて脱出だ!!?」
フローゼル「フロォォォウ!!?」
ルギア「オォ・・・・・・!!!?」
フローゼルは最大パワーでたきのぼりをぶつけた・・・しかしルギアは反撃してこない・・・。
フローゼル「フロォォ!!?」
やがてルギアはたきのぼりのダメージからか、フローゼルを手放した。
サトシ「急いで距離をとるんだ!?」
しかし時既に遅し、ルギアがひかり始めた。
フローゼル「フロ!!?」
サトシ「何だ・・・!?」

ルギア「キシャァァァァァア!!!!?」
凄まじい勢いと威力のエアロブラストが迫ってきた。
サトシ「(くっ・・・フルパワーでうつためにチャージしていたのか!?)
    フローゼル!?浮き袋を膨らませるんだ!?そして水の波導の守りでバリアだ!!?」
フローゼル「フロォォォ・・・・」
浮き袋を膨らませ、水の波導でさっきのようにバリアを作り、フローゼルはエアロブラストを向かえうった。
フローゼル「フ、フロー・・・・・ォォウ!?」
サトシ「な、何て威力だ・・・!?」
シロナ「いくらなんでも・・・この威力は・・・!!?」
ヒカリ「フローゼル!!!?」
フローゼル「フロォォ―――――!!!!?」
フローゼルはエアロブラストの威力にバリアを壊され
跳ね飛ばされたフローゼルは壁にぶつかりダウンした。

―――なんとフローゼル!?戦闘不能!!?
   ル、ルギアの勝利だぁ!?強すぎる!!?
   チャンピオン!?打つ手はあるのかぁ!!?

  • スレ6-439
  • ―58―13年後―信じてる―
  • 10/09/06 23:59:37
サトシ「フローゼル・・・くっ・・!?」
コワード「無駄無駄ぁ!?ポケモンバトルなんて強いポケモンだけ
     手に入れておけば簡単に勝てるんだからな!!?」
サトシ「・・・それは違う。」
コワード「何だとぉ。」
サトシ「ポケモンを一から育てて、旅をして、自分のトレーナーとしての腕を磨き、
    今まで出会ってきた色々な街で出会った人々、ライバル、先輩、後輩、仲間、
    そして・・・・。
―サトシはヒカリを思い浮かべた。―
    大切な人!?全てが俺の力となってトレーナーとして人としての成長につなげてくれた・・・!?
    ポケモンだけの成長だけじゃ俺はここまで来る事は出来なかった。
    今までが・・・出会いがあったからここまで来れた!?」
コワード「何キレイ事言ってやがる!?残り3体で伝説のポケモンを2体倒すだって?・・・今まで3回連続で負けてるくせにされてるくせに!?」
サトシ「・・・倒せるさ・・・俺はポケモン達を信じてる。」
コワード「笑わせんなよ!?・・・信じてるだと?この世は金が全てぇ!!?
     僕ちんが勝って証明してやるよ!!?・・・・ウヒャヒャヒャヒャヒャ!!!!!!?」
サトシ「負けないさ・・・行け!?ベイリーフ!?」
ベイリーフ「ベイベイ!?」
ポッチャマ「ポチャ・・・。」
――――ここでチャンピオン!?ベイリーフを繰り出した!?相性は悪いが、果たしてチャンピオンの意図とは!!?
ヒカリ「・・・ピカチュウじゃないの?」
シロナ「残るポケモンは相手はルギア、サンダ―、チャンピオンがピカチュウ、ベイリーフ、リザードン・・・
    飛行タイプのサンダーをこの後ベイリーフに任せるにも酷、リザードンにも電気タイプで対抗される、
    かと言ってルギアもピカチュウで倒せるかは微妙、ならばせめてベイリーフを先に出してルギアを
    行ける所まで追いつめて、後に出てくるピカチュウ達への負担を減らす・・・と言った所かしら・・・
    ただ・・・そうなるとベイリーフは実質捨て駒のなってしまう・・・そんな事をチャンピオンがやるかと言えば・・・ないわよね
    となるとチャンピオンは勝つ見込みでベイリーフを出したのかしら・・・。」
ヒカリ「サトシ・・・何を考えているの?」

  • スレ6-442
  • ―59―13年後―防戦一方―
  • 10/09/08 00:05:59
ポッチャマ「(ベイリーフ、見せてもらうよ・・・君の覚悟を。)」
ヒカリ「サトシィ!?ベイリーフ!?頑張って!!?」
ベイリーフ「ベイリリベイリー!!?(フィールドの上じゃサトシは私のモノよ!?)」
女の戦いはまだまだ続く・・・。
ルギア「キギャァァァ!!!?」
ルギアはいきなり初っ端からエアロブラストを放ってきた。
サトシ「ベイリーフ、守るだ!?」
ベイリーフ「ベイ―――ッ!?」
ベイリーフは守るの体制に入った。
ルギア「キグァァァァァァア!!?」
ベイリーフの方へとエアロブラストは飛んできた。
そのまま守るをしているベイリーフへと直撃した。
ベイリーフ「ベイ・・・リィ・・!?」
サトシ「耐えろ!?耐えるんだベイリーフ!?」
ベイリーフ「べ・・・イリ・・・!?」
シロナ「普通に考えたら無茶よ!?」
ヒカリ「ベイリーフ頑張って・・・耐えて!?」
ポッチャマ「ポチャ・・・・。」
ベイリーフ「ベイリィィィィ・・・・・ベイ!?」
何とか耐えたがベイリーフは少しのけぞった。
サトシ「大丈夫か?ベイリーフ。」
ベイリーフ「ベイ!?」
ベイリーフは元気そうにうなずいた。

一方ルギアにも変化が起き始めた・・・。
ルギア「グワァァァァ・・・・。」
ルギアは少し唸り声を上げ始めた。
コワード「どうした!?」
シロナ「いくらルギアでもこれまでのダメージは大きかったみたいね。」

ルギア「キシャァァァァァァ!!!!?」
ルギアは一度唸り声を上げたと思えば、今度はまた空気が震えるような声を上げた。
ヒカリ「本当に・・・ダメージあるんですかね・・・?」
シロナ「・・・・さぁ?」
シロナは苦笑いした。

  • スレ6-443
  • ―60―13年後―四天王―
  • 10/09/08 00:54:38
???「シロナさん。」
ヒカリ「ああ!?シンジ!?」
シンジ「3年前集まった時以来か。」
シロナ「この戦局・・・どう読む?」
シンジ「そうですね・・・あのルギアを倒せるか、それが勝敗のキーですね。
    俺ならあのように一体一体ポケモンを消費するような戦い方ではなく
    もっと計画的に倒しに行きますよ。」
ヒカリ「でも・・・シンジ負けたんでしょ?だからチャンピオンのサトシが戦ってる。」
シンジ「違う、確かにチャンピオンと防衛戦をするならチャンピオンリーグを優勝後、
    四天王である俺、ゴヨウさん、オ―バさん、リョウさんの4人の中から2人を
    倒さなければならないが戦ったのは、オ―バさんとゴヨウさんだから違う。」
シンジはキクノの引退後、リーグからの要望で四天王になっていた。
シロナ「今、チャンピオンの声明で腕のいいリーグトレーナーを集めているのよ。」
シンジ「だからオ―バさんもあそこに・・・。」
オ―バは、コワード側のバックスタンドに待機していた。

オ―バ「チャンピオン!!?勝て勝て勝て勝てぇ!!?もっと強いはずだ君は!?
    君はチャンピオンだろぉ!!?もっと熱くなれよぉ!!?
    コワードォ・・・きさまよくも俺のミミロップを・・・!?
    ちょっと面貸せやぁぁぁあ!!?」
リョウ「ちょっ!!?ちょっとオ―バさん!?静かにしてくださいって!?」
オ―バ「離せリョウ!?お前に伝説ポケモンにボコボコにされた悔しさがわかるか!?」
リョウ「いやぁ・・・ルギアは反則でしょぉ・・・
    言っちゃあなんですがチャンピオンの言う通りにトレーナー集めてて正解だったと・・・・。」
バシッ!!?
リョウ「何するんですかオ―バさん!?」
オ―バ「あきらめるなよぉ!?まったくいつもお前はな・・・!!?」
オ―バとリョウは口論を始めた。

  • スレ6-444
  • ―61―13年後―サトシの本音、ヒカリの想い―
  • 10/09/08 01:44:26
シンジ「・・・・・・・・。」
シロナ「・・・・・・・・。」
ヒカリ「・・・・・・あっ!?で、何でサトシはトレーナーを集めたんですか?」
シロナ「・・・えっ?ああ・・・うん。
    もし自分が負けてもポケモン達を救えるように・・・と。」
ヒカリ「えっ・・・?もし負けたら・・・?」
シロナ「チャンピオンを引退するって言ってたわ・・・例え相手がズルをしてのし上がってきた相手だとしても・・・
    憧れだったチャンピオンになってからはサトシ君本人もいかにチャンピオンとして
    ポケモンと向き合って行くかとか・・・色々な事を考えていたみたいだし・・・でも・・・。」
ヒカリ「でも・・・・?」
シロナ「・・・・今ここで負けたとしても、また別のチャンスでチャンピオンの座を修行して取り戻しにくるって・・・
    そしてチャンピオンの座を取り戻したら、改めてヒカリちゃんにプロポーズするって・・・
    「「ヒカリを不幸せなんかにはさせない」」ってチャンピオン言ってたわ・・・。」
ヒカリ「サトシ・・・・。」
ヒカリは目頭が熱くなった。

シンジ「感動を遮るようですまんが・・・・。」
ヒカリ「・・・・・えっ?」
シンジ「負ける事前提で話すより、今あいつを応援した方がいいんじゃないのか?」
ヒカリ「あっ・・・・。」
シロナ「そうね・・・フフフッ。」
ヒカリ「そうだよね・・・何私弱気になってるんだろう・・・・・
    サトシを信じてる!?・・・きっとサトシは勝ってくれる!?

    サトシを信じてる。」

シロナ「フフッ・・・いい奥さんを貰えそうね・・・。」
ヒカリ「(カァァァァ―――・・・・。)」
ヒカリは顔を赤くした。

  • スレ6-448
  • ―62―13年後―劣戦の先に・・・―
  • 10/09/09 03:15:19
一方試合は―――
ベイリーフ「ベイ・・・・ベイィッ!!?」
サトシ「(これ以上長引けばこちらは余計に分が悪くなる・・・!?)」
ベイリーフをサトシが出した意図は守るを最大限に利用しルギアの体力を削り接戦に持ち込むと言うモノであった。
また、ハイドロポンプ、地震は半減、原始の力は守るで十分に防げる事、
エアロブラストは接近戦では使えない技の為、ルギアは素早さを活かせる接近戦を拒んでくると言う読みもあった。
ベイリーフの頑張りでルギアもかなり疲弊しきっていたが
ベイリーフもかなりの体力を消耗し、両者ともに苦しい戦いになっていた。
ルギア「グゥ・・・グワァァァ・・・ア!?」
サトシ「(もうひと押しか・・・?)ベイリーフ!?原始の力!?」
ベイリーフ「ベイィ・・・ベイィィィ!!?」
ルギア「キシャァアアアア!!!?」
ルギアも原始の力を繰り出し技は相殺された。
サトシ「マジカルリーフ!?」
ルギア「グワァァア!!?」
効果はいまいちとは言え、マジカルリーフを受けながらもルギアは地震を繰り出してきた。
サトシ「ジャンプして避けて、原始の力!?」
ベイリーフ「ベイィィィ・・・!?」
ベイリーフはジャンプし地震を避け、原始の力をルギアに命中させた。
ルギア「グッ・・・グワァアァアァアァア!!!!?」
サトシ「(来るか・・・・!!?)ベイリーフ!?守る!?」
ベイリーフ「ベイィ・・・。」
ベイリーフは速やかに着地し守るの体制に入った。
ルギア「キシャァァァァァァァア!!!!?」
サトシの直感通りルギアはエアロブラストを放ち、守ると激突した。
ベイリーフ「べ・・・・ベイィィィィ・・・!?」
サトシ「くっ・・・・!?(ベイリーフ!?耐えてくれ・・・・!!?)」
ピキッ・・・ピキッ・・・・!!?
ベイリーフ「べ・・・・・ッべィ・・・!!!?」
バキッ!!!?
ベイリーフの守るはエアロブラストに破られてしまった
そのままベイリーフにエアロブラストは命中してしまった。

サトシ「ベイリーフ!!!!?」

  • スレ6-449
  • ―63―13年後―進化と言う名の希望―
  • 10/09/09 03:50:58
ベイリーフ「べ・・・・ベイリ・・・。(サ・・・・トシ・・・。)」
サトシ「(限界か・・・戻そう。)・・・ベイリーフ、戻ってくれ。」
ベイリーフ「ベイ・・・・?(えっ・・・・?)」
サトシはモンスターボールを持った。
ベイリーフ「べ・・・ベイィッ!?ベイイイイ!!?(サ・・・サトシ!!!私まだ行ける!!?)」
サトシ「ベイリーフ・・・。」
ベイリーフ「・・・・・・・。(私はサトシの為に戦う・・・。)」
ベイリーフの体がひかり始めた。
サトシ「・・・・!!?」
ポッチャマ「!!?」
ベイリーフ「・・・・・・!?(サトシが好きだから!!?)」
ヒカリ「あの輝きは!!?・・・進化!!?」
ポッチャマ「ポチャァ!!?」

サトシ「ベイリーフ・・・・お前!!?」
メガニウム「メガニィィーム!!?」
ベイリーフはメガニウムに進化した。
シンジ「(あいつはいつもバトル中に進化するなぁ。)」
――――なんとぉここでチャンピオンのベイリーフがメガニウム進化したぁ!!!?
シロナ「さっきのエアロブラストで受けたダメージは十分に弱ったベイリーフが倒れるレベルのダメージだったはず・・・
    根性で耐えて、進化までしてしまうなんてサトシ君らしいわね。」
ポッチャマ「(ベイリーフ・・・いや、メガニウム・・君の覚悟見せてもらったよ・・・
      覚悟が出来た・・・僕もヒカリのポケモンとしてヒカリを守って行くよ。)」
ポッチャマは寂しげに空を見上げた。

サトシはポケモン図鑑で進化して使えるようになった技を確認した。
サトシ「(エナジーボール、リーフストーム、げきりん、原始の力・・・・)
    メガニウム!!?エナジーボールとげきりんが使えるようになったのか!!?」
メガニウム「二―ウムッ!!?」

サトシ「さあ、反撃開始だ!!?」
メガニウム「メーガ!!?」

  • スレ6-450
  • ―64―13年後―エアロブラストvsげきりん―
  • 10/09/09 04:28:05
コワード「進化したからってルギアに勝てる訳がないがねぇだろうがよ!!!?
     行けぇー!!?ルギアァァァ!!!!?」
ルギアは原始の力を飛ばしてきた。
ルギア「ギュワァァァ!!!?」
サトシ「エナジーボールで突破口を作るんだ!?」
メガニウム「メーガァ―!!?」
エナジーボールで迫りくる原始の力を相殺しつつ、メガニウムはルギアの近くへと接近しようとした。
ルギア「キシャャャャァァァアア!!!!?」
ルギアは危機を感じたのかメガニウムの接近と同時にエアロブラストを放つ準備をし始めた。
ヒカリ「また背中が青く光っていく・・・。」
サトシ「(今度のエアロブラストはかなり貯めてきてる・・・だがここで決めなければ道は開けない・・・!!?)
    メガニウム!?げきりんだぁ!!!?」
メガニウム「メガニィィィィ!!!!?」
ルギア「ギュワァアアアア!!!?」
メガニウムのげきりんとルギアのエアロブラストは激しくぶつかりあった。
――――すごい衝撃です!?スタンド席にも砂吹雪が舞いあがっております!!!?
ヒカリ「ケホッケホッ!?・・・一体どうなったの・・!?」
シロナ「コホッコホッ!?・・・ここで倒せなきゃかなり後がつらくなるわよ・・・!!?」
――――煙が消えてゆく!?

ルギア「グワアァ・・・・・・。」
メガニウム「メ・・・・ガァ・・・・。」
――――ここでついにルギア撃沈!!?
    メガニウムの犠牲でチャンピオン、ルギアをどうにか倒したぁ!!!?
ヒカリ「やった!?・・・・でもメガニウムが・・・。」
シロナ「1vs2・・・か。」

  • スレ6-452
  • ―65―13年後―サンダ―の秘密―
  • 10/09/09 21:42:34
サトシ「おつかれメガニウム、ゆっくり休んでくれ。」
コワード「使えないなぁ!!!?」
サトシ「!!?」
コワード「伝説のポケモンさえいればポケモンバトルをあまりした事がない
     僕ちんでも楽勝で勝てるはずなんだぁ!!!?」
シロナはコワードに向けて大きな声で怒鳴った。
シロナ「今あたかも1vs2でチャンピオン相手にいい戦いをしているように見えるけれどそれは違うわ!!?
    あなたの戦い方ろくに指示もしないポテンシャル頼みの戦い方、そんな戦い方ではこの結果がピーク!?
    ポケモンの真の力とはトレーナーの力とポケモンのポテンシャルを最大限に生かしてこそ発揮できるもの
    あなたの戦い方はただポケモンに暴れさせていただけ!?ただそれだけよ!!?」
コワード「う、う、うるさいうるさいうるさぁぁぁぁい!!?勝負は終わっちゃいないんだよ!!?」
コワードはニヤリと笑い始めた。
サトシ「何が可笑しい!?」
コワード「お前達にいい事を教えてやろう・・・ハハッ!?」
サトシ「・・・・・!?」
コワード「初心者の僕ちんにもわかるぞぉ・・・・。
     ちみ(君)に残されたポケモンはピカチュウと手負いのリザードン
     僕に残されているのは世にも珍しい、特性ちくでんのサンダ―!?だからピカチュウは使いものにはならない!?」
サトシ「!!?」
シロナ「ちくでんが特性・・・・!?」
ヒカリ「ちくでん・・・って言う事は電気技が・・・・!?」
サトシ「・・・・・それがどうした!?」
コワード「・・・・・・・・・!!?」


  • スレ6-454
  • ―66―13年後―リザードンの覚悟―
  • 10/09/09 23:06:12
サトシ「リザードンとピカチュウをなめるなよ・・・!?」
コワード「キャハハハハハハハハ!!!?強がりやがってチャンピオン!!?
     イャァァァハハハハハハハハ!!!?」
コワードはざまあみろと言わんばかりに奇声を上げた。
サトシ「勝負はまだまだこれからだ!?いけっ、リザードン!!?」
リザードン「グワァァァ!!?・・・・ッ!!!?」
サトシ「くっ・・・!?(やはり絶対零度で凍傷を負ってたか・・・!?)」
コワード「行ってこい!?サンダ―!?」
サンダ―「キィャァアアアアア!!?」
―――ここでコワード選手最後のポケモン、サンダ―を繰り出したぁ!!?
   対するチャンピオンのリザードンはダメージが残っているようだ!?
リザードン「(ピカチュウ・・・お前この試合勝ったらヒカリちゃんのミミロルと結婚するうんだって?)」
ピカチュウ「(うん・・・実は・・・。)」
ピカチュウは照れながらリザードンに言った。
リザードン「(実はな・・・俺もリサとこの試合勝ったら結婚するんだ。)」
ピカチュウ「(ちょっ・・・!!?リザードン!!?試合前のその文型はフラグなんじゃ・・・!!?)」
リザードン「(ピカチュウ・・・俺らはエースだ。)」
ピカチュウ「(えっ・・・エース?)」
リザードン「(エースはどんな時でも負けてはならない・・・何故ならばトレーナーはエースを信頼した上でバトルしているからだ。)」
ピカチュウ「(リザードン・・・。)」
リザードン「(だからだ・・・勝つぞピカチュウ、サトシと俺らの花嫁さん達の為にも。)」
ピカチュウ「(・・・・うん!?)」
サトシ「??(ピカチュウとリザードンは何話してるんだ?)」

―――さぁ!?1vs2!?コワード選手最後の一体!!?
   始めぇ!!!?

――next、リザードンvsサンダ―開始、

  • スレ6-463
  • ―67―13年後―リザードンvsサンダ――
  • 10/09/12 22:03:26
サトシ「リザードン、エアスラッシュ!!?」
コワード「サンダ―、かみなり!?」
リザードンの方が技を出すタイミングが早かったため、
エアスラッシュはサンダ―がかみなりをうつ前に命中した。
サンダ―「キシャャァァァァ・・・・!!!?」
コワード「ああっ!!?」
シロナ「エアスラッシュの追加効果ね・・・ひるんだわ。」
サトシ「このまま押し切るぞ!?竜の波導!?」
リザードン「グゥオッ!!?」
サンダ―「ギュワァァァァァア!!?」
コワード「負けるなぁ!!?お前伝説のポケモンなんだろ!!?
     僕ちんを勝たせろよぉ!!?」
サトシ「リザードン!?フレアドライブ!?」
リザードンはフレアドライブでサンダ―目がけて飛んでいった。
サンダ―「(キッ・・・!!?)」
サトシ「(あの雰囲気・・・みきりか・・・!?)」
シュッ・・・!!?
サンダ―がリザードンの前から消えた!?
リザードン「!!?」
サトシ「!!?・・・リザードン後ろだぁ!!?」
サンダ―「キシャャャャァァァ!!!?」
サンダ―のかみなりがリザードンに降り注いだ。
リザードン「グワァァァァァァ!!!!?」
サトシ「速い!!!!?(みきりのスピードで後ろにまわりこむとは・・・!?)」
リザードンはそのまま地面に墜落した。
サトシ「リザードン!!?」
リザードン「グッォォォ・・・。」
リザードンはかろうじて立っていた。
サトシ「ふう・・・。」
ヒカリ「・・・でももうフラフラよ・・・!?」

  • スレ6-464
  • ―68―13年後―勝つために・・・―
  • 10/09/12 22:44:28
リザードン「グオ・・・・!?」
サトシ「どうしたリザードン・・・。」
リザードン「・・・グルゥア・・・。」
ピカチュウ「・・・・!?」
サトシは波導でリザードンの考えを感じとった。
サトシ「・・・・・・!?お前!?」
リザードン「グルッ・・・・。」
サトシ「リザードン・・・お前はそれでいいのか?」
リザードン「グルァァ・・・・。」
そっと、頷いた。
シロナ「一体何を・・・?」
ヒカリ「サトシ・・・なんか表情が険しいような・・・。」
ヒカリはサトシの表情の変化を見逃しはしなかった。

サトシ「リザードン、竜の波導。」
リザードン「グォァ!!?」
コワード「リザードンを倒せば実質僕ちんの勝ちだぁ!!?行け!?サンダ―!?」
サンダ―「キィィィシャァァァ!!!?」
サンダーはシグナルビームで竜の波導を相殺した。
サトシ「続けてフレアドライブ!!?」
リザードン「グオォォォ!!!?」
リザードンはシグナルビームと竜の波導の衝突で出来た煙を利用してフレアドライブで向かって行った。
サンダ―「キィィシャァァァ!!?」
しかしサンダ―は煙から距離をとり、リザードンとの間を広げリザードンが煙から出てきた所にかみなりを当てた。
リザードン「グォォォォォ!!!!?・・・グァァァァア!!!!?」
だがリザードンはかみなりに苦しみながらもサンダ―に向かって行った。
サトシ「リザードン・・・・!!?」
サトシは拳を強く握った。
ピカチュウ「ピカ・・・・。」
シロナ「チャンピオンは何を考えているの・・・!?」
ヒカリ「あんな無茶な真っ向勝負をこの局面でするなんて・・・。」

リザードン「グォアァァァァ!!!?」
サンダ―「キュシャァァァ!!?」
フレアドライブはサンダ―に命中した
しかしリザードンの本当の狙いはこれではなかった。

  • スレ7-2
  • ―69―13年後―狙い―
  • 10/09/12 23:44:10
ガシッ!!?
リザードンはフレアドライブを当てた後サンダ―をつかんだ。
サンダ―「キシャァアアア!!!?」
コワード「何!?」
サトシ「全力でブラストバーン!!?」
リザードン「グォォォォオオオオオオ!!!!?」
サンダ―「キシャァアアアアア!!!!!!?」
強烈なブラストバーンの炎を受けた瞬間、サンダ―も負けじとかみなりをリザードンにくらわせた。
リザードン「グワァア・・・!!?」
ブラストバーンの炎とかみなりの電気がぶつかり合い爆発が起きた。
ドンッ!!!?

―――またまた爆発!!?両者ともに果たして無事なのか!!!?
サンダ―「キシャァァァァァアア!!!?」
サンダ―は煙の中から先に出てきた。
サトシ「・・・・・・・・・。」

リザードン「グワォァ・・・。」
―――リザードン戦闘不能!?ここで残りポケモン1vs1の戦いに持ち込まれた!!!?
サンダ―「キッ・・・キシャァァァァァアア!!!!?」
コワード「ん?」
―――なぁんと!?コワード選手のサンダ―!?やけどを負ってしまったぁ!!?
シロナ「こういう事だったのね・・・らしくない戦い方ね・・・。」
ヒカリ「だからさっき表情が・・・・。」
シロナ「でもこのやけどが与えるものは大きいわよ!?」

  • スレ7-3
  • ―70―13年後―ピカチュウ登場―
  • 10/09/13 00:25:13
サトシ「・・・・・・・。」
ピカチュウ「ピカピ・・・・。」
サトシ「リザードン・・・お前ピカチュウに後を託すために・・・お前は立派なエースだ、リザードン。」
ピカチュウ「ピカチュウ!?」
サトシ「ピカチュウ、後は頼んだぞ!?」
ピカチュウ「ピカァ!!?」
ピカチュウは勢いよくフィールドに飛び出して行った。

ヒカリ「最後はピカチュウか。」
その言葉をヒカリが言った瞬間、ヒカリのモンスターボールからポケモンがいきなり飛び出してきた。
ヒカリ「うわぁ!?」
ミミロル「ミミロー!!?」
ヒカリ「もうーミミロルったら驚かさないでよ・・・。」
ミミロル「ミミミ・・・。(ごめんねヒカリちゃん・・・。)」

コワード「ハハハハハッ!!!?」
コワードは笑い始めた。
サトシ「何が可笑しい!!?」
コワード「僕ちんは事前に調べておいたのさ!?そのピカチュウの技は
     ボルテッカ―、10万V、アイアンテール、電光石火!!?
     特性、蓄電でボルテッカーと10万Vは無効!?アイアンテールは効果はいまいち
     まともに使える技は電光石火だけ!!?キャハハハハハハハハハハ!!!!!?」
サトシ「・・・・・・ピカチュウ。」
ピカチュウ「ピカァ?」
サトシ「ここまでずっと二人で二人三脚で俺達は来た
    これまでの経験を生かせばきっとなんとかなるはず
    伝説ポケモン相手でさえそれは変わらない!?
    全力で行くぞ、ピカチュウ!?」
ピカチュウ「ピカァ!?」
シロナ「ここからどうするか・・・!?」
ヒカリ「サトシを信じてる・・・。」
ミミロル「ミミロ・・・・。」

NEXT---ピカチュウの異変、ヒカリの涙。

  • スレ7-10
  • ―71―13年後―ピカチュウの異変―
  • 10/09/15 02:23:30
―――それでは互いに最後のポケモン、ピカチュウvsサンダ―始め!?
サトシ「ピカチュウ、電光石火!!?」
ピカチュウ「ピカピカピカァ!!?」
コワード「サンダ―、ぶっ潰せぇ!!?」
サンダ―「(キッ・・・・!!?)」
みきりのタイミングをサトシは逃さなかった。
サトシ「(みきりか!?)空中へジャンプ!?」
ピカチュウ「ピッカ!!!?」
ピカチュウは尻尾を使い空中へと飛び上がった。
サンダ―「キシャァアアア!!?」
サンダ―はピカチュウの背後をとるため、みきりのスピードを利用して素早く背後へと回った。
サトシ「よし!?(読み通り!?)」
ピカチュウ「ピカァ。」
サンダ―「!?」
ピカチュウはサトシのあらかじめ指示していた通りに一回転しサンダ―と向き合った。
サトシ「(さっきリザードンが雷をみきりを利用されくらった時も背後だった、同じ間違いはしないさ!?)
    ピカチュウ、アイアンテールで叩き落とせ!?」
ピカチュウ「ピーカァ!!?」
サンダ―「キギャャャァァアアア!!!?」
サンダ―はサトシの罠で空中に誘いこまれ地面に叩きつけられた。
シロナ「威力は半減でも技を最大限に利用すれば十分に立ち向かえるはず。」
サトシ「反撃に気をつけながら一旦引くんだ!!?」
ピカチュウ「ピカァ!?」
ピカチュウはサンダーから距離をとりながら着地した・・・その時サンダ―に異変が・・・。
サンダ―「キッ・・・キィシャァァァ!!!?」
コワード「こっ・・凍ってるだと!!?」
シロナ「何で!?」
ヒカリ「!?(前にも同じような事が・・・!?)」
―――なんと!?サンダ―体の一部が凍ってしまった!?一体何があったのかぁ!!!?
サトシ「凍った?・・・・えっ?ピカチュウ!?尻尾!!?」
ピカチュウ「ピィカァ・・・?ピカァ!!?」
ミミロル「ミミ!?」
ピカチュウの尻尾に氷がパラパラとついていた。

  • スレ7-11
  • ―72―13年後―氷の正体―
  • 10/09/15 02:51:03
サトシ「尻尾に氷・・・(ピカチュウは氷タイプの技は覚えない・・・可能性があるとしたら・・・。)
    ピカチュウ。」
ピカチュウ「ピィカァ?」
サトシ「アイアンテールをする時涼しげな感じはあったか?」
ピカチュウ「(そういえば・・・。)ピカ。」
ピカチュウはコクと頷いた。
サトシ「(まさか・・・。)ピカチュウ、その涼しげな感じを10万ボルトを
    する感じで出す事は出来るか?」
ピカチュウ「ピカピカ。(試してみる。)ピィ―――カァ――・・・・・。」
電気袋の赤い頬が輝きはじめた・・・。
ピカチュウ「チュ―――ッ!!!!?」
放たれた水色に近い特殊技はまわりの地面を凍らせた。
シロナ「まさか・・・めざめるパワー!!?」
ヒカリ「そうか!?めざめるパワー・・・凍ったといえば氷!!?」
サトシ「やっぱりだ!?これで攻めやすくなる!!?」
ヒカリ「この前のマサト君とのバトル中にカイリュ―が凍ったのは
    目覚めるパワーが原因だったのね!?」

シロナ「この局面で目覚めるパワー・氷を出す
    ・・・・この運の良さもサトシ君特有のモノね。」

  • スレ7-12
  • ―73―13年後―形勢逆転―
  • 10/09/15 03:21:33
コワード「こ、これは・・・やばいんじゃ・・・!!?」
―――ここでなんとチャンピオンのピカチュウ!?
   新技、めざめるパワーを手に入れたぁぁ!!!?これは勝負に大きく影響しそうだぁ!!?
サトシ「よし!?行くぞピカチュウ!?」
ピカチュウ「ピィッカァ!!?」
ピカチュウは気合が入っている。
コワード「うるさいうるさい!?調子に乗るなぁ!?行け!?サンダ―!!?」
サンダ―「キシャァァァァァ!!?」
サンダ―は熱風を吹かせた。
サトシ「10万ボルトでカウンターシールド!?」
ピカチュウ「ピッカァ!?ピカピカピカ・・・・!!!?」
ピカチュウは熱風をカウンターシールドで見事に防いだ。
ピカチュウ「ピカァ!!!?」
サンダ―「キュァァァァア!!!?」
熱風を吹かせた後ピカチュウがカウンターシールドから体制を立て直している間に
サンダ―はピカチュウに接近してきた。
コワード「行けぇ!?シグナルビーム!?」
サトシ「アイアンテールで弾けぇ!!?」
サンダ―「キィシャァアアアアア!!!!?」
バシッ!!?
ピカチュウ「ピカァァァァア!!!?」
サトシ「今だ!?目覚めるパワー!!?」
ピカチュウ「ピカァァァア!!?」
目覚めるパワーはサンダ―に命中した、効果抜群である。
サンダ―「キギャァァァァァァア!!!!?」
コワード「サンダ―!!?・・・・ハハッ。」
コワードはまた不吉な笑みを浮かべ始めた。

サトシ「このまま押し切るぞ!?」
ピカチュウ「ピカァア!!?」

  • スレ7-13
  • ―74―13年後―ヒカリの涙、叶えられた想い―
  • 10/09/15 03:54:51
シロナ「決まったわねこの試合・・・実際はルギアだけのワンマンパーティー・・・
    トレーナーは初心者、しかもやけどという状態異常を背負った上で
    最後の相手がチャンピオンのエース級、ピカチュウ・・・
    これはもう勝負はついたわね・・・。
ヒカリ「よかった・・・サトシが勝って・・・。」

ミミロル「ミミロー!?ミミロー!?」
ミミロルは突然喜び踊り始めた。
ポッチャマ「ポチャァ・・・。」
ヒカリ「そうか・・・勝つんだから・・・!?」
シロナ「ヒカリちゃん、結婚おめでとう!?」
ヒカリ「ありがとうござ・・い・・・・・ぐすっ。」
ヒカリは泣きだした。
シロナ「えっ!?・・・え?・・ヒカリちゃん?」
ヒカリ「ご、ごめんなさい・・・つい。」
シロナ「いつ・・・サトシ君を好きになったの?」
ヒカリ「一緒に旅をしていて・・いざ別れる事になった時です・・
    ずっと一緒に旅をしていたサトシがどこか遠くに帰ってしまう・・・って
    思ったら悲しくなってきちゃって・・・
    その後いざ別れたてみたら別れてみたらわかったんです。
    サトシが好きだって・・・・。
    旅をしていた時は近すぎてサトシの事がよく見えてなかった・・・。
    それからずっとです・・・ずっと・・・。」
シロナ「えっ・・・!?あれからずっとって事は・・・13年ずっと!!?」
ヒカリ「はい・・・長かったです・・・(ぐすっ)。」
シロナは頭がくらっとなった。
シロナ「・・・よかったわね・・・無事叶って。」
ヒカリ「はいっ!?」
ヒカリは笑顔でうなずいた。


しかし、この試合終了後30分後に悲劇がヒカリを襲った・・・・。

  • スレ7-14
  • ―75―13年後―決着!!?―
  • 10/09/15 04:20:47
シロナ「さぁ・・・試合の方も勝負がつくみたいね・・・。」
―――チャンピオンのピカチュウ!?サンダ―を追い詰めたぁ!!?
リザードンからのやけどのダメージがサンダ―を苦しめ続け、その蓄積は相当なダメージとなっていた。
サンダ―「キュァァアア・・・・!!?」
ピカチュウ「ピカァ!!?」
サトシ「もう一息だな・・・。」
コワード「・・・・・・フフフッ。」
サトシ「決めるぞピカチュウ!?」
ピカチュウ「ピカァ!」
サンダ―「キ、キシャャャァァ・・・・!!?」
サンダ―は苦し紛れにシグナルビームを撃ってきた。
サトシ「かわして接近!?」
ピカチュウ「ピカァ!!?」
ピカチュウは素早くシグナルビームをかわしサンダ―に接近した。
サトシ「くちばしに尻尾を巻きつけろ!?」
ピカチュウ「ピカ!?」
サンダ―「・・・・・・・!?」
サンダ―はくちばしを尻尾で包むようにして掴まれ逃げる事が出来ない。
サトシ「今だ!?全力で目覚めるパワー!!?」
ピカチュウ「ピッカァ――――!!?」
サンダ―「!!!!?」
コワード「・・・・・・・・・ハハ。」
―――ピカチュウに掴まれたサンダ―!?目覚めるパワーを0距離で受けてしまったぁ――!!?
サンダ―はそのまま地面に墜落した。

サンダ―「キュァァ・・・・・・。」

―――サンダ―戦闘不能!!?ピカチュウの勝ちぃ!!!?
   よってこの勝負、チャンピオン防衛成功!!!!!!!?

  • スレ7-15
  • ―76―13年後―ただじゃ終わらない―
  • 10/09/15 04:56:11
サトシ「やったぁ――――!!!?」
ピカチュウ「ピカァ――!!?」
ヒカリ「やったぁ――――!!!?」
ミミロル「ミミロ――ル!!?」
シロナ「フフフッ・・・・。」
ポッチャマ「ポッチャァ――!!?」
サトシ「よく頑張ったぞ!?ピカチュウ!!?」
ピカチュウ「ピーカァ―・・・・・。」
緊張の緒が切れたのかピカチュウは少しだらけた。

一方、負けた悪役はこの後の最悪な悪あがきに燃えていた。
コワード「クククッ・・・クハッハハハハハッハハハ・・・!!!!?」
サトシ「負けたのに何をそんなに笑ってるんだ!!?」
コワード「僕ちんが負けたのに何もやり返さないはずがないだろう!!?」
サトシ「何ぃ!!?」

NEXT---コワードの仕掛ける最悪の悪あがき、観客の命を賭けサトシ、ヒカリ、急ぐ・・・!?

  • スレ7-19
  • ―77―13年後―胸騒ぎ―
  • 10/09/16 01:07:32
コワード「時限爆弾をセットしたぁ!!?」
サトシ「何だって!!?」
シロナ「!!?」
ヒカリ「えっ・・!?」
女の勘か、ヒカリはこの後起こる悪夢のような出来事を予感したのか・・胸騒ぎがした。
コワード「3つセットした中の2つはフェイク!?1つはとんでもない爆弾さぁ!!?
     このスタジアムくらい簡単に吹き飛ぶ位のね!!?ハハッ!!!?」
サトシ「何ぃ!!?」
コワード「ここに爆弾のスイッチがあるぅ!!?」
サトシ「!!?」
コワード「押してここからさよならだぁ!!?」
サトシ「やめろぉ!!?押すんじゃ・・・!!?」
ポチッ・・・・・

コワード「押しちゃったもんねぇ・・・・エへへへへへへ・・・・。」
サトシ「くっ・・・!!?」
コワード「制限時間は30分!?お前らの寿命も後30分だぜぇ!!!?
     このスタジアムの電気系統をいじったからドアも今頃開かなくなってる頃・・・
     お前らはもう逃げられないんだぞ!!!?アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!!!?」
その時、空からボーマンダに乗った2人組の男が現れた。
コワード「おいっ!?早く僕ちんを乗っけて逃げろ!?」
男1「はい、ぼっちゃま。」
男2「はい、ぼっちゃま。」
サトシ「こらっ!?待てぇ!?・・・くっ!?(ポケモン達さえいれば・・!!?)」
コワード「うるせぇチャンピオン!?僕たんに跪けぇ!!?」
空へと飛びゆくボーマンダの上からコワードはサトシを挑発しながら去って行こうとした。
シンジ「全速力で奴らを撃ち落とせ!?ドンカラス!!?」
ドンカラス「クワァァァ!!?」
しかしボーマンダがスタジアムから飛び立った時、スタジアムの屋根が閉まり始めた。
シンジ「何だと!!?」
ドンカラス「クオァァァ!!?」
シンジのドンカラスは屋根が閉じる瞬間に間に合わなかった。
シンジ「くっ・・・!?」

  • スレ7-20
  • ―78―13年後―爆弾処理開始―
  • 10/09/16 01:28:22
観客は時限爆弾の話を聞き、恐怖で怯えざわめきはじめた。
「いやぁ――――!!!?」
「助けてくれぇ―――!!!?」
「死にたくな――い!!?」

サトシ「シロナさん!?皆を爆弾処理に向かわせて下さい!?」
シロナ「わかったわ!?ついでに外部のトレーナーに応援を頼んでコワードを追わせるわ!?」
シロナはポケフォン(携帯電話のようなもの)出して連絡をとり始めた。
ヒカリ「私も手伝うわ!?」
サトシ「助かる!?ありがとうヒカリ!?」
シンジ「さっきは済まなかった。」
サトシ「気にすんなって!?さぁ!?探しに行こう!?」
ピカチュウ「ピカァ――・・・。」
サトシ「ピカチュウ、おつかれ・・・ゆっくり休んでてくれ!?」
ピカチュウ「ピカピ、ピカァ・・・。(サトシ、ごめん・・・。)」
ミミロル「ミミロ・・・。(無茶しないで・・・。)」

シロナ「オ―バ君達から爆弾らしきものを見つけたって連絡が・・・・!!?」
サトシ「わかりました!? ヒカリ、行こう!?
    シロナさんとシンジは別行動で残り2つを探してください!?」
ヒカリ「うん!?」
シロナ「了解!?」
シンジ「わかった。」

一方、爆弾らしき箱を見つけたオ―バ達は――――

  • スレ7-21
  • ―79―13年後―アフロと爆弾・前―
  • 10/09/16 01:58:48
リョウ「この箱・・・無茶苦茶怪しいですよね・・・。」
オ―バ「まあな、開けてみろよリョウ。」
リョウ「ええっ!!?俺がですか!?オ―バさんが開けて下さいよ!?」
オ―バ「あ?俺は・・・そうだ俺は確認する係なんだよ!?お前は開ける係だ!?」
リョウ「そんな理不尽な・・・。」

ジュン「爆弾見つかったか!?」
リョウ「いい所に来たなジュン!?」
ジュン「はっ?」
リョウ「ここに爆弾の入っているらしき箱がある!?処理はジュンに任せる。」
ジュン「えっ!?俺ぇ!!?いやいやここは四天王のリョウさんに・・・。」
リョウ「いやいやいや・・・ここは四天王のオ―バさんに・・・。」
オ―バ「いや、お前らに任せる。」
ジュン「はいはいはーい!?じゃあ俺がやる!?」
リョウ「はいはいじゃあ俺がやる!?」

ジュン、リョウ「(じ――――――っ・・・・・!?)・・・・・。」
2人は横目でオ―バを何かを訴える目で見ている。
オ―バ「(何だ・・・!?この手を挙げなくてはならないような雰囲気は・・・!?)
    じゃあ俺が・・・。」
ジュン、リョウ「どうぞどうぞ!?」
オ―バ「お前らなぁ!!?」
???「あんたらいいからさっさと箱開けて確認しな!?」
リョウ「キクノさん!?・・・って!?キクノさんが2人!?」
キクコ「失礼だねぇ!?私ゃキクノの妹キクコだよぉ!?」
ジュン「妹なんかいたのかキクノばあちゃん!?」
キクノ「いたわよ、元カントーの四天王さ、今はCMなんかに出てるね。」
オ―バ「CM?」
ジュン「何のCM?」
キクコ「こんなCMさ・・・
    ね○ねるね○ねは・・・へっへっへっ!!?う・ま・い!?テッテテテ―!!?」
キクノ「お菓子のCMさ、私ゃおいしいとは思わないがね。」

  • スレ7-22
  • ―80―13年後―アフロと爆弾・後―
  • 10/09/16 02:50:38
キクコ「ねぇちゃんは砂ポケモン使いすぎて砂嵐で砂が口の中に入っちゃって味覚がおかしくなったのさ!?ケッ!?」
キクノ「相変わらずの口の悪さだね・・・さあさっさと箱を開けるんだよオ―バ。」
オ―バ「はいはい開けますよ・・・キクノさん。」
オ―バは開ける係であるため一番危険である事に気付き息を飲んだ。
オ―バ「(えーい!?どうにでもなりやがれ!!?)うおーっ!!?」
バサッ・・・
箱を開けるとビリリダマと「はずれ」と書いてある紙が入っていた。
ドッカ――ン!!!?

リョウ「ケホッケホッ・・・!!?」
ジュン「おいっ・・・!?皆大丈夫かぁ!!?」
そこでやっとサトシとヒカリがやってきた。
サトシ「うおっ!?ケホッケホッ!?凄い煙だ!?ヒカリ!?気をつけろ!?」
ヒカリ「うん!?コホッコホッ!?」
オ―バ「うおおおお―――っ!!!?」
サトシ「どうしました!?オ―バさん!!?」
オ―バ「髪がぁ・・・!?俺の自慢の髪が!?美しくないアフロになっちまった!!?」
ヒカリ「(いつもと変わらないような・・・!?)・・・・・。」
キクノ「まったくだらしないねぇ・・・今の若者達は・・・。」
サトシ「キクノさん!?・・・あなたはキクコさん!?」
キクノ「あんた妹の事知ってたのかい。」
キクコ「大きくなったね、チャンピオン。」
ジュン「何で一番ばあちゃん達が無傷なんだよ!?」
キクノ「せっかくオ―バが開ける番なんだ、私達ゃぁオ―バが開ける前に避難させてもらったよ。」
リョウ「まったく・・・年をとると悪知恵が働くようになるとはこの事ですね。」
オ―バ「俺の髪ぃぃぃぃぃぃ―――――!!!?」

その時、シンジから連絡があった。
シンジ「爆弾らしいものを見つけた、3階の放送席だ!?」
サトシ「ああ!?わかった!?」
ブチッ―――
ヒカリ「後爆発まで20分・・・早くしないと・・・。」
サトシ「ああ、急ごう。」
キクノ「さあ、早くしな急ぐんだよ2人とも。」
サトヒカ「はい!?」
2人は3階の放送席へと向かった。

  • スレ7-23
  • ―81―13年後―シンジ23歳の苦悩・前―
  • 10/09/16 04:06:51
シンジ「とりあえず見つけたが・・・開けてみるか。」
シゲル「いや・・・爆発時刻まであと16分・・・シロナさんが最後の一個を見つけたと言う連絡が入ってきた
    中身は残り時間を表したモニターのついた機械が入っていたと聞いた
    恐らくそっちが本物だろう・・・。」
シンジ「じゃあはずれだったとしてこの箱の中身はなんだ?」
シゲル「一個目ははずれだったんだろう?その中身は電話で聞かなかったのかい?」
シンジ「あいつも急いでいたし簡略化したかったから場所しか伝えなかったからな
    ・・・ただ少し後ろから複数の人の咳が聞こえたような・・・。」
???「・・・って事はその場所が煙たかった・・・爆発でもしたのかな?」
シゲル「ノゾミ!?」
ノゾミ「ヒカリの結婚を賭けた防衛戦がそろそろ終わるかと思って来たらこの騒動に巻き込まれちゃったよ。」
シゲル「君も来てたのか・・・もしかしたらの場合もあるから来ないでって言ったじゃないか。」
ノゾミ「私だって助けになりたかったんだよ・・・
    研究所にいるのも退屈だったしね。」
シゲル「君にもしもの事があったら・・・。」
ノゾミ「大丈夫だよ、ヒカリもいるしポケモン達もついてるんだからさ。」
シゲル「いや!?君に何かあったら・・・僕は・・・!?」
ノゾミ「付き合い始めて思ったんだけどやっぱり過保護な所があるよねシゲルって、普段は冷静な感じなのに。」
シゲル「ノゾミの事を考えると冷静にはなれないんだよ・・・。」
ノゾミ「・・・・・シゲル。」

まるで別世界にいるかのように見つめ合う2人の横から耐えられなくなったシンジが一言。

シンジ「もう・・・いいか?」
ノゾミ「(カァァァ―――ッ。)」
我に返り恥ずかしくなったノゾミは頬が赤くなった。
シゲル「うーん・・・。シンジ君、せめて誰かが来るまでそっとしておいて欲しかった。」
シンジ「3万人の命がかかってるんだぞ!?そんな事してる場合か!?」
シゲル「これははずれ、今サトシからメールで返信が来た、こっちにはヒカリが来るそうだ。」
シンジ「もういい!?開けるぞ!?」

  • スレ7-25
  • ―82―13年後―シンジ23歳の苦悩・後―
  • 10/09/17 04:58:15
そこへ全速力で走ってきたヒカリがやって来た。
ヒカリ「待って!?パチリス、チャームアップ!?」
パチリス「チュパー!?」
ヒカリ「シンジ、箱を開けたらすぐに離れて!?」
シンジ「わかった!?」
箱を開ければ案の定、今度はマルマインが入っていた。マルマインは大爆発をしようとした。
ヒカリ「パチリス!?マルマインをリフレクターで囲んで!?」
パチリス「チュッパ!?」
ドッカ―ン!!?
リフレクターによって大爆発の威力は軽減され少し風が吹いただけで被害は済んだ。
ヒカリ「パチリス、お疲れ様。」
パチリス「チュパァ―!?」
ヒカリはパチリスをモンスターボールに戻した。
ノゾミ「ヒカリ!?」
ヒカリ「ノゾミ!?来てたの!?」
ノゾミ「うん。結婚おめでとうヒカリ!?」
ヒカリ「ありがとう!?ノゾミ!?」
シゲル「ヒカリ、結婚おめでとう!?サトシ君を宜しく、そしてノゾミを紹介してくれてありがとう!?」
ヒカリ「気にしない気にしない!?2人が無事くっついて良かった!?
    じゃあサトシの所行ってくる。」
ノゾミ「気を付けなよ、最後の一個は本物なんだから。」
ヒカリ「大丈夫大丈夫!?行ってきまーす!?」
颯爽とヒカリはサトシの元へと駆けていった。
ノゾミ「あんたが大丈夫って言う時が一番安心出来ないだけどね・・・。」

シンジ「(どいつもこいつも・・・俺もそろそろ・・・なのか?)」

シンジ23歳の苦悩・・・この後、シンジはある人と再開しその出会いが苦悩解決への足掛かりとなる。

  • スレ7-26
  • ―83―13年後―残り10分・・・―
  • 10/09/17 05:27:04
制限時間後10分を切った頃―――
シロナの元へサトシはやってきた。
サトシ「シロナさん!?」
シロナ「チャンピオン!?」
サトシ「爆弾は?」
シロナ「これよ・・・。」
・・ピ・・ピ・・ピ・・ピ・・
サトシ「これって・・・あのよくある赤、緑、青どれか当たりを切れば止まる、
    はずれを切ればドカン・・・ってやつですよね。」
爆弾は通路の地べたに置いてあったため何度か蹴られたのか箱の外側が少しへこんでいた。
シロナ「・・・恐らく。」
サトシ「・・・ってことは観客3万人の命がこの選択にかかってるって事か・・・。」
シロナ「そういう事ね・・・どれを切る・・・?」
サトシ「そうですね・・・うん?」
ドドドドド・・・・・!?
四苦八苦していた2人の元に恐怖で怯えた観客達はスタジアム内を脱出経路を探して駆けずりまわっていた。
「キャ―――!!!?」
「非常用の脱出経路を探せぇぇ――!!!?」
サトシ「一旦避けましょう。」
シロナ「そうね。」
2人が避けた時爆弾の方から不吉な音がした。

ガンッ!?ブチッブチッ!!?
サトシ「・・・・・!?(今の音・・・!?)」
シロナ「・・・・・!?(嫌な予感が・・・。)」
ドドドドド・・・・・!!?
観客達は去った・・・しかしそこで2人は絶望的な状況を目の当たりにした。・・・。


  • スレ7-27
  • ―84―13年後―自己犠牲―
  • 10/09/17 06:15:31
ピピピピピ・・・・・ピッ!!?
サトシ「何だ・・・!!!?」
シロナ「なんて事!!?」
観客の人ゴミにもまれ爆弾の糸は2本切れていた。
そして・・・糸が切れたせいか残り6分あった残り時間は1分に減っていた。

サトシ「・・・・・・・・。」
シロナ「・・・・・・・・。」
2人はしばらく沈黙していたが、サトシは思い切った考えに出た。
サトシ「・・・・・シロナさん。」
シロナ「・・・・・何?」
サトシ「ガブリアスを出して下さい。」
シロナ「?・・・何をするかは知らないけど無茶はしないでよ・・・ガブリアス!?」
ガブリアス「ガブリァァス!!?」
サトシ「ガブリアス、かわらわりで外への穴を空けてくれ。」
ここは4階の通路である。
シロナ「ここは4階、確かに1~3階とは違ってバトルフィールド用のコーティングはされていないから
    簡単に壁は砕けるわ・・・でも何で・・・?」
サトシ「・・・考えがあります。」
シロナ「??・・・ガブリアス、言う通りにして。」
ガブリアス「ガブァ!!?」
ガブリアスはかわらわりで壁を砕いた。

ミシッ・・・ミシッ・・・ドシッッ!!!?
かわらわりで壁が砕かれ、外の風が勢いよく中に入ってきた。
シロナ「一体どうするつも・・・!!!?」
サトシは爆弾を抱きかかえた。
サトシ「・・・・・・・。」
シロナ「まさか・・・あなた・・・!!?」

  • スレ7-28
  • ―85―13年後―サトシ、死す―
  • 10/09/17 06:40:58
シロナ「いいの?・・・ヒカリちゃんを不幸にしても・・・。」
サトシ「あはは・・・俺みたいなポケモンの事しか考えられないダメ男より
    いい男なんていっぱいいますよ。」
作り笑顔かはわからない笑顔でサトシは笑った。
シロナ「!!?・・・本気でそんな事を言ってるの・・・!?
    厳にヒカリちゃんは・・・・!!?」
サトシ「これしかないでしょう!!?
    俺の防衛戦の為に3万人もの人を殺す訳にはいかない!!?」
サトシは強く怒鳴った。
シロナ「っ!!?・・・・・・!!?」
サトシの言葉に何も言い返せない自分の無力さにシロナは情けなくなった。
シロナ「っ!!?・・・・・・。(実際、私は何も出来ない・・・!!?)」
悔しさから唇を噛み、拳を強く握った。

サトシ「じゃあ、後の事は頼みます。」
シロナ「くっ・・・・・!?」
13年前・・自分が道を導き、2年前・・自分からチャンピオンの座を奪った男は
今、自分の目の前で命を落とそうとしている・・・誰かの為に・・・。
その自分がかわいがってきた後輩でありチャンピオンに何もする事が出来ない自分が悔しかった・・・。

シロナ「・・・・・っ!?(こんな誰かの為に命を捨てられるチャンピオンを・・・救う事が出来ないなんて・・・
    悔しい・・・悔しい!!?・・・今、私が出来る事は・・・!!?)」

  • スレ7-29
  • ―86―13年後―爆発―
  • 10/09/17 07:00:36
サトシ「・・・ヒカリがここに来たらこの壁の穴の向こう側には入らないように
    止めて下さい・・・入ってくるだろうから・・・。」
チャンピオンは一人爆弾を抱え壁の向こう側へと歩いて行った・・・。
シロナ「・・・・・・・・・。」

ヒカリ「シロナさん!?爆弾は!?」
シロナ「・・・・・・・・。」
ヒカリ「シロナさん・・・・・?」
シロナはヒカリを強く抱きしめた。
ヒカリ「えっ・・・・・?シロナさん・・・!!?」
シロナ「・・・・・。(今、私に出来る事、それはチャンピオンの想いを無駄にしない事・・・!!?)」

ヒカリ「・・・・・・・!!!!!!?」
壊れた壁、どこにもない爆弾、おかしいシロナ、先に来たはずのサトシがいない・・・
ヒカリは悟った・・・

”サトシに何かがあった!!?”

ヒカリは暴れだしたがシロナは強く決して離さなかった。
ヒカリ「サトシィィィ!!!?サトシィィィイ!!!!?」
シロナ「・・・・・・くっ!?」

ドッカ―――――ン!!!!!!!?

耳に響く轟音・・・壁に空いた穴から吹く風・・・
その一瞬が止まって見えた・・・・。

NEXT---「サトシの馬鹿」ヒカリ、悲痛の叫び

  • スレ7-36
  • ―87―13年後―叫び―
  • 10/09/19 01:02:14
シロナ「くっ・・・・・うっ・・・・・!?」
ヒカリ「・・・・・・・・・・・・・。」
シロナは泣き崩れヒカリを離した。
ヒカリ「・・・・・・・・・・・・・。」
ただ、呆然とヒカリは壁に空いた穴の方へと歩いて行った。

ヒカリ「・・・・・・・嘘・・・・。」
空には黒い煙がまだ青い空をうやむやにするように広がっている・・・・。
ヒカリは体中の力が抜けて泣き崩れた。
ヒカリ「私を不幸にしないって・・・防衛戦に勝って結婚するって・・・
    ピカチュウ達だってこんなの許さないよ・・・
    ねぇ・・・サトシ・・・・返事してよ・・・・!!?
    サトシィィィィィィ・・・・・・!!!!?」
大声でヒカリは泣きだし始めた。

ヒカリ「サトシの馬鹿ぁ――――・・・・・!!!!!?」

コツコツコツコツ・・・・・

シロナ「・・・・・・・・!!!?」
ヒカリ「うっ・・・ひっ・・・くっ・・・・。」

その時後ろからヒカリは抱きしめられた・・・・。

ヒカリ「えっ・・・・・・。」

いつもと同じ匂い、肌触り、抱きしめ方、抱きしめる時の強さ・・・
全てがいつもと同じ・・・。
私の一番愛する人・・・・・。

  • スレ7-37
  • ―88―13年後―約束して・・・―
  • 10/09/19 01:23:45

サトシ「ごめん・・・なんか酷い旦那だな・・・俺。」
ヒカリ「・・・・・・馬鹿ぁ・・・・!!!?」
サトシ「えっ・・・?」

ヒカリ「馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿ぁぁ・・ぅぅ・・・!!?」
サトシ「・・・ごめん・・・。」
サトシはより強くヒカリを抱きしめた。
ヒカリ「・・・約束して・・・グスッ・・。」
サトシ「・・・・約束?」
ヒカリ「私より先に死なないって・・・・!?」
サトシ「・・・えっ?」
ヒカリ「サトシいつもなりふり構わずポケモンの為に無茶したりするでしょ・・・?
    自分とか私の事なんか二の次で・・・・。」
サトシ「まぁ・・・俺はそういう性分なん・・・。」
ヒカリ「やーくーそーく――!!!?」
サトシ「はい・・・します。」
ギュッ・・・!!?
ヒカリ「・・・よかった・・・生きてて・・・良かった・・・!!?」
ヒカリはサトシを強く抱きしめ返した。
サトシ「・・・ヒカリ・・・・。」
サトシもヒカリをより強く抱きしめた。
ヒカリ「・・・・けほっけほっ!?サトシ・・・痛い・・!?」
サトシ「あっ!?ごめんごめん・・・!?」
ヒカリ「・・・・・・・・。」
サトシ「・・・・・・・・。」
二人はお互いに見つめ合った。
ヒカリ「・・・サトシ・・・。」
サトシ「・・・ヒカリ・・・。」
二人は口づけを交した。


  • スレ7-38
  • ―89―13年後―ありがとう―
  • 10/09/19 01:54:08
シロナ「それにしても・・・なんで無事なの・・・?」
???「お答えしましょうか・・・美しきトレーナーさん。」
シロナ「トップコーディネーターマスター!?」
ミクリ「お久ぶりですシロナさん。」
シロナ「あなたがチャンピオンを助けてくれたの?」
ミクリ「ああ、久しぶりにかわいい後輩達(ヒカリとノゾミ)の顔が見たくなって
    車でここに来ようとしてたら上の方から人が飛び降りようとしてる・・・!?
    ”これは助けなければ”とミロカロスを出して助けに行ったんですよ。
    爆弾はミロカロスの尻尾でなるべく高い所まではじきあげてから爆発させましたから
    爆弾の被害も最低限の被害で済んでると思いますよ。」
シロナ「そう・・・ありがとう・・・本当にありがとう・・・!!?」
ミクリ「気にしないでくださいよ・・・後輩を悲しませたくなかっただけですから・・・。」

この後、ミクリはヒカリにトップコーディネーターマスター防衛戦に敗れマスターの座を奪われる事となる・・・
・・・しかし、ヒカリは勝利後コーディネーターを引退することとなりまたマスターの座に就く事となる・・・。
それはまだ、先の話である。

シロナとミクリは熱くキスを交わす二人を見て気まずくなった。
シロナ「・・・・・・・・。」
ミクリ「うーん・・・お熱いね・・・。」

NEXT---一方爆弾を取り付けたあの愚かもの達にあの伝説ポケモンが・・・!?サトシとヒカリに大きな波の予感・・・!?

  • スレ7-49
  • ―90―13年後―助っ人―
  • 10/09/24 01:01:13
その頃、爆弾を取り付けた当の本人達―――――

コワード「ハハハハハッ!!?チャンピオンめぇ!!?ざまあみろぉ!!!?
     これでチャンピオンも終わりだぁ!!!?ヒャヒャヒャッ!!!!?」
狂ったように笑うコワードに珍しく秘書2人は意見した。」
サコン「恐れながら坊っちゃま、このサコン爆弾は少しやりすぎだったかと・・・・。」
コワード「うるさぁーい!!?あいつはこの僕ちんに恥をかかせたんだぞ!!?
     このいずれは経済を支配し、世界を裏で支配するこの僕ちんをな!!?
     ざまぁ見やがれ!?キャハハハハハ!!?」
ウコン「いえ、このウコンもサコンと同じ意見でございます。」
コワード「なんだとぉ!!?」
ウコン「あのスタジアムには数万人の観客がいました。
    これはもみ消せるレベルを超えているのでは・・・?」
コワード「うるさいうるさぁ―――い!!!?
     僕ちんの逆らうとただじゃおかな・・・・・!!!?」

ドッドッドッドッドッ・・・・・!!!!?
3人が乗るボーマンダの後ろにはいつの間にか
ピラミッド型の大きな飛行物体が接近していた。
コワード「な、何だ!?これは・・・!!!?」
やがてピラミッド型の飛行物体の中から声が聞こえてきた。
????「レジアイス!?ストーンエッジ!?」
レジアイス「ゴゴゴゴゴ・・・・!!?」
ストーンエッジはボーマンダに命中し、ボーマンダは墜落した。
コワード「うわぁぁぁぁぁ!!?落ちるぅ!!?
     まだ死にたくないよぉぉぉぉお!!!?」
サコン「ウコン!!?」
ウコン「サコン!!?」
サコンとウコンはパラシュートでコワードを救出し、
そのままパラシュートは地面へと無事着陸した。

コワード「!!?ぶはっ・・・僕ちんに何をするんだぁ・・・!!?」
ジンダイ「渇!!!!?スタジアムの騒動の顛末は今聞いた!?
     全員無事、けが人もないそうだ!!?」
コワード「何だとぉぉぉ!!?」
サコン「(よかった・・・尻ぬぐいも少しは楽になる・・・ホッ・・・。)」

  • スレ7-50
  • ―91―13年後―因果応報―
  • 10/09/24 01:41:30
ジンダイ「シロナ君に頼まれここへやってきた!?
     覚悟しろ!?その腐りきった心を叩きなおしてやる!?」
コワード「そんな事やらされてたまるかってんだ!?
     行けサコンウコン!!?」
コワードに命令され秘書2人はとっておきの2体を繰り出した。
サコン「ゆけ!?バンギラス!!?」
ウコン「行って来い!?ハッサム!!?」
ジンダイ「・・・・・・うむ。」
2人の繰り出したハッサムとバンギラスを見てジンダイはある言葉が浮かんだ。
ジンダイ「因果応報だな・・・・。」
ウコン「何?」
ジンダイ「以前、サトシ君とヒカリ君に助けられたあるポケモンが2人を殺そうとしたお前達に怒っている。」
コワード「ああん?あるポケモン?」
ジンダイ「出てきていいぞレジギガス!!?」
レジギガス「グゴゴゴゴゴ・・・・!!!?」
サコン「因果応報・・・だと。」
ジンダイ「そうだ!?お前達は伝説のポケモンを操るというとんでもない事をやらかして
     チャンピオンのポケモンとは言え、いわゆる普通のポケモンと戦った。
     今からお前達も普通のポケモンで伝説のポケモンと戦うのだ。」
ウコン「ちっ!?くだらねぇ説教なんかしやがって!?
    まだ負けた訳ではないわ!?ハッサム、シザークロス!!?」
ハッサム「ハッサー!!?」
レジギガス「グゴァァァ!!!?」
シザークロスをレジギガスはモノともせず左手でハッサムをつかみ
炎で包んだ右腕をハッサムに向けてレジギガスは振り落とした。
ハッサム「ハッ・・・!!?」
ウコン「ハッサム!!?」
レジギガス「グゴォオオオオ!!!!?」
荒々しく燃え上がった炎のパンチはハッサムに命中した。
バコッ!!!?
ハッサム「ハ・・・・ッサ・・・。」
ウコン「ハッサム!?・・・ちっ!?」
ハッサムは一撃で気絶した。

  • スレ7-51
  • ―92―13年後―タワータイクーン―
  • 10/09/24 02:39:18
サコン「一撃・・・!?今の内です坊っちゃま!?お逃げ下さい!?」
コワード「そ、そうだな・・・!?行かせてもらうよ・・・ハハッ!?」
しかし、コワードを待ち構えていたブレーンがいた。
??「行かせないよ・・・フーディン、サイコキネシス。」
コワード「おわっ!!?」
フーディンはサイコキネシスでコワードを浮かせた。
サコン「坊っちゃま!!?・・・誰だ!!?」
リラ「バトルフロンティア タワータイクーン リラ。」
サコン「フロンティアブレーンか!?
    バンギラス!?フーディンに噛み砕く!?」
バンギラス「ギラァァス!!?」
その瞬間、レジギガスがバンギラスへと迫ってきた。
ジンダイ「レジギガスを忘れるな。」
レジギガス「レジギガァァァァァァァアス!!!?」
サコンがレジギガスを逃がそうとしている間にレジギガスの特性、スロースタートが発動していた。
レジギガスは気合パンチをバンギラスへと向かって仕掛けた。
レジギガス「ッギガァァァァァァア!!!?」
バンギラス「ギラ・・・!!!?」
バキッ!!!!?
バンギラス「ギィラァァァァァアアス!!!!?」
レジギガスの特性、スロースタートの効力でレジギガスのパワーは異常な程に膨れ上がっていった。
バンギラスは強烈な気合パンチを受けて十数メートル先まで飛ばされダウンした。
リラ「よくもサトシを殺そうとしてくれたね・・・・。
   フーディン、サイコキネシスで一か所にこいつらを集めて!?」
ジンダイ「お前達をシロガネ山の頂上に送ってやる
     あそこには化け物のように強い野生ポケモンの住処がある・・・
     そこで心と体を鍛え直してこい!!?」
コワード「いやだぁぁぁぁぁ!!!?」
シロガネ山の方向をジンダイは指差した。
ジンダイ「あの方向にこいつらを飛ばしてくれレジギガス、破壊光線!!?」
レジギガス「レージーギーガァァァァァアス!!!!?」

3人「うわあああああああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・。」
コワード達はシロガネ山へと破壊光線で飛ばされていった。

  • スレ7-52
  • ―93―13年後―嵐の前―
  • 10/09/24 03:20:13
ジンダイ「まったく・・・性根まで腐りきった奴らだ。」
リラ「・・・サトシ大丈夫だったんですか?」
ジンダイ「爆弾も外で爆発させてけが人も出なかったそうだ・・・。」
リラ「(ホッ・・・。)・・・よかった。」
ジンダイは他のブレーンから聞いた疑惑をリラへと、サトシの結婚決定を決まった事を機会についに聞いた。

ジンダイ「リラ・・・お前、サトシ君の事が好きなのか?」
リラ「えっ・・・?何を言ってるん・・ですかジンダイさん。」
わが子のように可愛がってきたリラの言葉がつまった事が質問の回答を明確にさせた。
ジンダイ「・・・・そうなのか?」

リラ「・・・・・・・・・はい。」
ジンダイ「サトシ君、ヒカリ君と結婚するそうだ。」
リラ「えっ!?」
ジンダイ「・・・・・・後悔はないのか?」
リラ「・・・・・・・・・・・。」
ジンダイ「もしも後悔があるなら・・・想い・だけ・・で・・・・・も・・・。」
バサッ・・・・

リラ「えっ?・・・ジンダイさん・・・?」
ジンダイは突然気を失い地面に倒れた。
リラ「ジンダイさん・・・ジンダイさん!?
   ジンダイさーん!!!?」

この出来事から数日後・・・サトシとヒカリに大きな壁が立ちはだかる事となる。

NEXT---次回、サトシとヒカリのラブラブ風景から一転・・・・サトシ、○○する?

  • スレ7-56
  • ―94―13年後―幸せ―
  • 10/09/26 01:17:52
防衛戦から3日後・・・・
サトシとヒカリは式場選びをしていた。

サトシ「もうそこでよくないかぁ・・・・。」
ヒカリ「あっ!?・・・・ここもよくない!?」
呆れ気味にサトシは返事した。
サトシ「うん・・・ここもいいなぁ・・・。」
ヒカリ「ええっとーええっとぉー・・・ここも・・・。」

サトシが呆れるのも無理はない
防衛戦の次の日からもう3日、このように式場選びにヒカリは没頭しているのである。
サトシ「・・・・・・・・フーッ。(でもこういうのも悪くはないな・・。)」
ヒカリ「・・・サートーシ聞いてるの?」
サトシ「えっ・・?ああ・・・聞いてるよ・・・ハハハ・・・。」
ヒカリ「・・・そうよね・・・いいかげん決めなきゃね・・・
    いつまでも迷っていても仕方がないものね・・・。」
いきなり落ち込んだヒカリにサトシは元気づけのつもりで言葉を発した。
サトシ「まあ・・・時間はまだまだあるんだからそんなに焦らなくても・・・。」

ヒカリ「・・・そうよね・・・
    ・・・・じゃあさぁ!?これなんかどう!?」
落ち込んだ表情は一変、輝かしい表情でサトシ目がけて飛び込んできた。

コクッ
サトシは思わず頭を抱え呆れた。
サトシ「・・・・・・。(言うんじゃなかった。)」

ピンポーン――――
ヒカリ「はーい。」
ハナコ「大丈夫大丈夫、私が出るわよ。」
ヒカリ「あっ、すみませんハナコさん。」
ハナコ「はーい。」

ガチャッ―――

  • スレ7-57
  • ―95―13年後―ブレーンとしての本題―
  • 10/09/26 01:58:41
ハナコ「あの・・どちら様?」
リラ「バトルフロンティアでフロンティアブレーンをしています
   リラと申します。」
ハナコ「(ああ・・・サトシの知り合いね・・・。)
    ああ、今サトシ呼ぶわね
    サトシー!?リラさんっていう子が来てるわよー。」
サトシ「リラ?何の用だろ?」
ヒカリ「・・・・・・・・?」
この時、また防衛戦の時のようにヒカリに嫌な予感がした。
リラ「サトシ、久しぶり。」
サトシ「久しぶりだなぁ!?リラ!?」
リラはテーブルの上に散らかる結婚式場のパンフレットの山を見て、少しブルーなった。
リラ「・・・・・・・・。」
サトシ「そういえば・・・リラ、あの後コワード達はどうなった?」
リラ「あっ・・ああ、ジンダイさんとレジギガスが破壊光線でシロガネ山に吹き飛ばしたよ。」
サトシ「やり返して来ないか・・・それが気になるな
    無茶苦茶しつこそうだし、あの御曹司・・・。」
ヒカリ「確かに・・・私お茶入れてくるね。」
サトシ「ああ、頼む。」
バタン・・・・。

この後数分で状況は一変する・・・。
リラ「・・・・・・・・。」
サトシ「で?一人で来たりして何かあったのか?」
リラは本題に入った。
リラ「実は・・・ジンダイさんが倒れたんです。」
サトシ「えっ?何だって!!?」
リラ「倒れた理由はただの疲労らしいんですが・・・ジンダイさんもそろそろ歳です・・・
   それにも関わらず全国どこだろうと飛びまわって・・ここらでキングの交代も皆考え始めてるんです。」
サトシ「確かに・・・全国を飛び回ってバトルをしまくるんだもんな・・・
    ジンダイさんとは言え歳で疲労が来たか・・・。」
リラ「そこでお願いがあって、ジンダイさんが不在の期間中の代わりのブレーン候補を立ててもらえませんか?」
サトシ「わかった。リーグに申請してくれ代わりを派遣させてもらうよ。」

リラはブレーンとしての本題が終わり一息ついた
そしてリラはついに女性としての本題に入った。

  • スレ7-58
  • ―96―13年後―サトシ、浮気する?-
  • 10/09/26 02:28:41
リラ「・・・・・サトシ。」
サトシ「んっ?」
リラ「・・・・僕は君の事が好きだった・・・。」
突然のからかいにしか聞こえない言葉にサトシは思わず。
サトシ「えっ・・・?冗談だろぉ・・・ハハハッ。」
リラ「冗談なんかじゃない!?」
サトシ「え?」
リラは真面目な顔でサトシを見つめた。
リラ「君が僕にブレーン戦で勝負に来た時・・・あの時からずっと好きなんだ!?サトシの事が!?」
サトシ「リラ・・・。」
リラ「バトルフロンティアのピラミッドキングにならない?」
サトシ「・・・・・・。」
リラ「チャンピオンのブレーンなんか来たら全国から足を運んできちゃうよ!?きっと!?」
サトシ「・・・・リラ・・。」
悲しいまでの理想は目の前にいる夢の元である本人に打ち砕かれた。
リラ「・・・・わかってる、結婚するんでしょ?」
サトシ「・・・・ああ、だから悪いけど・・そんな事は・・・。」
リラ「私の想いだけでも受け取って・・・。」
強引にリラはキスしようとしてきた
この時、リラ本人もサトシがキスをさせる訳がない、防がれると思っていた。
サトシ「!!?止めるんだリラ!?・・・・・っ!!?」
自分の体が動かない事にサトシは気づいた。
サトシ「(これは・・・サイコキネシス!!!?)」
2人の唇は重なった・・・・。


バタン
ヒカリ「お茶はいっ・・・・・・・・。」
サトシ「!!!!!?」

ガチャン!!?

ヒカリは目の前の光景を見た瞬間に3人分のお茶を下に落としてしまった。

  • スレ7-59
  • ―97―13年後―はめられた!?―
  • 10/09/26 02:52:18
ヒカリ「・・・・・・・・・。」

バタン

ヒカリはドアを閉めた後、無言のまま外へ飛び出して行った。

リラ「・・・・・ご、ごめん。」
リラはなんと言っていいかわからず、逃げるように出ていった。
サトシは一瞬の放心状態の後ヒカリを追いかける為、外へと飛び出して行った。


リラ「どうしよう・・・とんでもない事に・・・。」
エーフィ「フィ――。」
リラの元へと戻ったエーフィは今自分がした事をリラに伝え始めた。

リラ「ど、どうしよう・・・・。」

注:リラはポケモンと意思のキャッチボールが出来ます。

NEXT----次回、この騒動と同時進行でピカチュウとミミロルにエーフィの魔の手が・・・。

  • スレ7-62
  • ―98―13年後―色々と―
  • 10/09/27 21:24:53
一方それと同じ時間にピカチュウとミミロルはサトシとヒカリが結婚式場を決めている様子を窓から見ていた。

ミミロル「ヒカリちゃん今日も結婚式の式場決め?張り切ってるわね。」
ピカチュウ「ミミロル、覗かない方がいいんじゃない?二人の邪魔だよ。」
ミミロル「覗かれてる時に覗かれてる事に気付かずイチャイチャしてるのを見るのが面白いのよ。」
ピカチュウ「何?その覗き趣味?」
ミミロル「そんな事よりも私達も色んなポケモン呼んで結婚式よ!?」
ピカチュウ「僕らも準備?(サトシの振り回される様子見てたら笑えないや・・・。)」


ピンポーン―――
ピカチュウ「誰か来たのかな?」
ミミロル「あれっ?」
エーフィ「久しぶりね、ピカチュウ。」
ピカチュウ「君は・・・リラちゃんのエーフィ?」
エーフィ「ええ、色々あってリラと一緒に来たの。」
ミミロル「えっ?」
ピカチュウ「色々?」
エーフィ「色々よ・・・。(このミミロル・・・。)」
ミミロルはピカチュウの尻尾をさりげなく握っていた。
ピカチュウ「?」
ミミロル「色々って何?」

このミミロルがリラの恋敵であるヒカリのポケモンであると確信したエーフィは
この二匹を引き離す作戦に出た。
エーフィ「ピカチュウ、覚えてる?私と戦った時の事。」
ピカチュウ「ああ、うん!?覚えてるよ。」

エーフィ「その時私に”一生エーフィを愛すわ”っていったわよね。(嘘)」
ミミロル「えっ・・・・!?」
ミミロルの表情は一瞬にして氷ついた。
ピカチュウ「えっ!!?そんな事言ってないよ!!?」
ピカチュウはエーフィの嘘で氷ついたミミロルの為に弁解を始めた。


  • スレ7-64
  • ―99―13年後―ショック―
  • 10/09/27 22:38:26
エーフィ「(リラの為なら・・・!?)私は覚えているわよピカチュウ、
     ”僕はエーフィ程美しいポケモンを見た事がない、あなたに宝石をプレゼントします”って
     ほら。」
エーフィは”ほら”っとエーフィなら誰しもついている、おでこの宝石らしきものを指差した。
ピカチュウ「何言ってるのエーフィ、それって元々つ・・・―――――っ!!?」

エーフィ「(ピカチュウにはかわいそうだけど、しばらく黙ってもらうわ。)」
エーフィはサイコキネシスを利用してピカチュウの口を塞いだ。
ミミロル「・・・・・・・。」
ピカチュウ「――――――――!!?(ミミロル!?まさか!!?)」
しゃべれなくなった電気鼠の予感は的中した、ミミロルは放心状態でいつも付いていると言う事になど気づける状態ではなかった。
エーフィ「そういう事ねミミロル・・・私とピカチュウの関係がよくわかったでしょ?
     さあ、どこかに行って。」

ピカチュウ「ヒィ――カ―――――・・・・・・!!?」
必死にしゃべろうとピカチュウは頑張ったが・・・
ミミロルはそっとピカチュウに言った。
ミミロル「ピカチュウ・・・・幸せにね。」
ピカチュウ「ヒィ――――――!!!?(え―――――――っ!!!?)」
ミミロルの言ったいつも押しばかりのミミロルらしくない、引きの言葉に
ピカチュウは驚いた・・・ましてや”幸せにね”である、そのあっさりさに恐怖をも覚えた。
エーフィ「(少しやりすぎたかしら・・・。)」
ピカチュウはミミロルを引きとめようとしたがしゃべれない為、
ミミロルからしたら馬鹿にされていると勘違いしたようである。
ミミロル「もう!?私に付きまとわないで!?冷凍ビーム!!?」
ピカチュウ「・・・・・・!!!?(そんな殺生な!!!?)」
ミミロル「ミミーロ――!!!?」
ピカチュウは見事に冷凍ビームで固まった。

エーフィ「女のうらみって怖いわねー。(他人事)
     さあ、次は・・・・と。」
エーフィは窓からサトシとリラの様子を見ながら待った。
サトシにリラがキスをするタイミングを・・・・・。
(エーフィはいつもリラのサトシへの想いの度合いから玉砕覚悟でキスまで
いくと踏んでいた。)

  • スレ7-65
  • ―100―13年後―賭け―
  • 10/09/27 23:13:42
リラ「私の想いだけでも受け取って・・・。」
サトシ「やめるんだ!?リラ・・・・・っ!!!?」
エーフィ「(今ね!?)」
エーフィはサトシにサイコキネシスをかけた。

バタン!!?
エーフィ「ん?」
ヒカリ「ぐすっ・・・・うっ・・。」
ヒカリは涙を流し始めた。
ミミロル「ミミロー・・・・ミミミ、ミミロー・・・ル。」
ミミロルはヒカリに抱きつき泣き始めた。
ヒカリ「ミミロル・・・うっ・・・ふっ・・・。」
ヒカリもミミロルと抱き合い泣き始めた。

そのまま1人と1匹は1番道路へと消えていった。
サトシ「ヒカリィィ―――!!!?ヒカリィィ――――!!!?」
エーフィ「(・・・・成功ね。)」

話は事後へと―――
リラ「エーフィ!?やりすぎだよどうするの!!?もしもこのまま2人が・・・。」
エーフィ「(そうなればいい!?)」
リラ「えっ!?」
エーフィ「(私はいつも見てきた・・リラがサトシを想っている姿を!?
     いつも他人の幸せばかり!?少しは自分の幸せを考えなさいよ・・・!!?)」
リラ「エーフィ・・気持ちは嬉しいけど・・・。」
エーフィ「(自分が幸せになろうとは思わないの!?)」
リラ「さっきのサトシの様子を見ててもかなりヒカリさんを大事にしてそうだったし・・。」
エーフィ「(大事に想っているかどうかは確かめられるかもよ?これから・・・
     あれだけ2人の仲を荒らしたの・・・元に戻るのは大変なはず
     ・・・だから戻らない場合リラがサトシにプロポーズすればいいのよ。)」
リラ「僕が?」
エーフィ「(私はリラの方がサトシを幸せに出来ると思う・・・
     だからこの賭けを提案し実行した!?)」
リラ「(・・・・・・・・・・。)」
リラはエーフィの思いを受けて、賭けに出るかを迷い始めた。

NEXT----サトシのヒカリ捜し、一方ヒカリはどこへ・・・?

  • スレ7-70
  • ―101―13年後―嘆き―
  • 10/09/30 23:07:58
ヒカリがマサラタウンを去ったのを知らずサトシは日が暮れた後もヒカリを捜していた。
サトシ「ヒカリ・・・どこに行ったんだ・・・・。」
そこへ同じくトレーナーと同じ目にあったポケモンがサトシの元へ戻ってきた。
ピカチュウ「ピィカァ――・・・・。」
サトシ「ピカチュウ、どうしたんだ?」
ピカチュウは悲しげな顔で”サトシとおんなじ目にあったのさ”と訴えた。
サトシ「まさか・・・・ピカチュウ、お前もか・・・。」
ピカチュウ「ピカ・・・・。」
サトシ「ヒカリィ・・・ミミロル・・・どこにいるんだよ・・・。」
ピカチュウ「ピィ・・・カ・・・。」
嘆く男達・・・・

一方、泣く女達・・・・
ヒカリはその頃、ニビまで辿り着きポケモンセンターで泊まる手続きをしていた。
ヒカリ「今日泊まりたいんですけど、ベット空いてますか?」
ジョーイ「ええ、空いてます・・よ・・・えっ?」
ヒカリ「泊まりたいんですが。」
ジョーイ「え、ええ・・・わかったわ・・・。」
ジョーイが驚くのも無理はなかった、ヒカリはショックが収まらないまま
ずっと涙目のままだった。
ミミロル「ミミ・・・ロ・・・。」
ヒカリ「うっ・・・。」
早く寝てしまおうと部屋へと足早に向かって行こうとしていたその時。

???「ジャリガール!!?」
ヒカリ「ぐすっ・・・へっ?」
ムサシ「こんな所で何して・・・って?えっ?何泣いてんのよ!?」
ヒカリ「うっ・・・・くっ・・・うわーん!!?」
悲しみの余りヒカリはムサシに抱きついた。
ムサシ「えっ?えっ!?な、何があったのよ!?」

  • スレ7-71
  • ―102―13年後―あんただったの!?―
  • 10/09/30 23:43:10
―――ヒカリは今日の天国から地獄に堕とされたような出来事を涙ながらに部屋に移動した後に説明した。
ムサシ「うわぁー・・・・。」
ヒカリ「ひっく・・ひっく・・・!?」
しかし、ヒカリの話を他人事として冷静に聞き、ピカチュウ捕獲の為サトシをずっと追いかけまわしていたため、
サトシとヒカリよりも付き合いが長いムサシからすれば、信じがたい話でもあった。
ムサシ「泣きたいのはわかるけどさ・・・あのジャリボーイに限って浮気はないでしょ・・・。」
ヒカリ「でも・・でも見たもん・・・サトシとリラがぁぁぁぁああん!!?」
ムサシ「落ち着きなさいよ!?事故かもしれないでしょ!?」
ヒカリ「どうやったら事故でキ・・・うわぁぁぁぁああん!!?」
吐き出せば吐き出すほど気持ちがブルーになっていくヒカリを見て、ムサシは軽く怒鳴った。
ムサシ「だから・・・しっかりしなさいよ!!?
    あんたがそんなんじゃらちが明かないわよ!!?」
ヒカリ「だって・・・うっ・・・。」
ムサシ「あいつは浮気なんか出来やしないわよ!?
    あんたより付き合いが長い私が言うんだから間違いないわよ!?」
ヒカリ「な、なんでそんな事・・・ぐすっ。」
ムサシ「あいつが誰かと旅してるのをずっと見てきたんだから
    あんたがあいつと旅をしてた時もずっと見てたしね・・・
    ジャリボーイの事はR団なら全部お見通しよ!?」
ヒカリ「でも私がコンテストの時とかは全然襲ってこなかったじゃない・・・。」
ムサシ「あんたらにはばれてなかったみたいね。」
ヒカリ「えっ?・・・ぐすん。」
ムサシ「ちょっと待ってな。」

そのままムサシは部屋を出て行った。
ヒカリ「ん?何をするんだろ・・・?」
ミミロル「ミミ・・?」

  • スレ7-72
  • ―103―13年後―間違いないわ―
  • 10/10/01 00:19:21
―――数分経過・・・・。
ムサリーナ「お待たせ。」
変装したムサシの懐かしい格好を見て、ヒカリとミミロルはとても驚いた。
ヒカリ「えっ!?ムサリーナさん!!?」
ミミロル「ミミィ――!!?」
ムサリーナ「あら、まだわかんないらしいわね。」
ムサリーナはそっと派手なメガネをとった。
ムサリーナ「じゃあーん。」
ヒカリ「えっええっ!?ムサリーナさんってムサシだったの!!?」
ミミロル「ミミロー!!?」
ムサシ「そうよ・・・私こそ美人コーディネーター!?
    キャンディー・ムサリーナだったのよ!!?」
ヒカリ「どうりでシンオウを旅した後見かけなかったはずだわ・・・。」
ミミロル「ミミロゥ・・・。」
ムサシ「これで私達があの時コンテストを襲わなかった訳が理解出来たわね?」
ヒカリ「ええ・・・でも・・・。」
ナイーブになっていたヒカリの言葉を横切ってムサシはヒカリを元気づけた。
ムサシ「大丈夫よ、どのジャリガールと旅をしていた時よりも
    あんたと旅をしていた時が一番ジャリボーイも生き生きしてたし。」
ヒカリ「そうかな・・・。」
ムサシ「私が言うのよ!?間違いな・い・わ!!?」
ムサシは”な・い・わ”をわざとらしく強調した。
ヒカリ「えっ・・・はは・・・そうね・・・
    ・・・ありがとう・・・少し元気出た。」
ムサシ「それは良かった・・・であんたはどこへ行こうとしてたの?」
ヒカリ「ハナダシティ。」
ムサシ「ハナダ・・・ああ、あいつの所ね。」

――― 一方、サトシとピカチュウはヒカリとミミロルが見つからないので寝られずにいた。
サトシ「ヒカリ・・・。」
ピカチュウ「ピピカァ――・・・。」
気がつけば眠れないまま、夜は明けていた・・・。

NEXT---ヒカリ、ハナダ到着・・・あの女がサトシに吠える!?

  • スレ7-75
  • ―104―13年後―緊迫と惚気―
  • 10/10/02 22:08:38
翌日、ヒカリはハナダシティに到着した。
ノゾミはマサラタウンのオーキド研究所にいる為すぐ見つかるのを恐れカスミの元へやってきた。
ヒカリ「あのーカスミさーん?」
ギギーッ・・・・
ジムのドアは軋む音を上げながら開いた。
カスミ「はーい?・・・あっ!?ヒカリちゃん!?サトシとはうまくいってる?」
なんとなくカスミが言った言葉はヒカリの胸の傷を悪化させた。

ヒカリ「うっ・・・カスミさん・・・!!?」
カスミはヒカリの”うるっ”っとした瞳を見てただ事ではないと思った。
カスミ「えっ?ええっ!?どうしたのいきなり!!?」

―――ヒカリは昨日の話をカスミに話した。
カスミ「・・・・・・・・・・・サトーシ・・・・。」
ヒカリ「・・・・・・・・・・。」
カスミ「よくもヒカリちゃんをこんな目にぃ―――!!!?」
カスミは電話を荒々しく持ち、サトシの家に電話をかけようとした。

―――その頃当のサトシは反省と後悔にさいなまれながら
   ヒカリがどこにいるか電話で聞きまわっていた。
プルルルルルルル・・・・

サトシ「あの、サトシですがタケシいますか?」
タケシ「おう、サトシどうした?」
サトシ「そっちにヒカリがい・・・・。」

アキ「あーん。」
タケシ「あーん。(もぐもぐ・・・・。)」
サトシ「・・・・・・・・・。」
タケシ「(もぐもぐ・・・。)ん?ヒカリがどうじだっで?」
サトシ「ん?・・・・な、何でもなかった!?切るよ。」
タケシ「えっ?ちょ!?サト・・・・・・・。」

ガチャ!?
サトシは新婚の雰囲気に押され、つい電話を切ってしまった。
サトシ「ハァ――――・・・・。(ヒカリ・・・どこにいったんだ・・・・。)」

プルルルルルルルルル・・・・・

  • スレ7-76
  • ―105―13年後―怒りの電話―
  • 10/10/02 22:35:16
サトシ「!!!?(ヒカリか!!?)」
サトシが受話器を取ったとき、そこには今の自分とは相いれない血走った女性の怒号が飛んできた。
ガチャ!?
サトシ「ヒカリか!!?」
カスミ「あんた何やってんのよ―――!!!?」
サトシ「いいっ!!!?(声が大きい!!?)」
カスミ「話はヒカリちゃんから聞いたわよ!!?
    あんたがそんな最低な人間とは思わなかったわよ!!?
    この浮気男!!!?」
サトシ「(何も言い返す言葉がないのがまた悔しい・・・!!?)」
カスミ「ヒカリちゃん泣きながらこっちに来たのよ!!?」
サトシ「!!!?」
カスミ「はい、ヒカリちゃん。」
ヒカリ「・・・・・・・・・・。」
ちゃんと謝ろうとはしたが・・・。
サトシ「・・・ヒカリ、ごめ・・・・。」
ヒカリ「べー―――だ!!?」
サトシ「お願いだ!?俺の話を聞いてく・・・・・。」
カスミ「あんたの話なんか聞きたくもないわよ!?永遠に反省してなさい!!?」
ブチッ!!?・・・ツーツーツー・・・・・・

カスミ「これで少しは反省するでしょ!?」
ヒカリ「・・・・・・・・・。」
今頃になって気持ちが少し落ち着いたヒカリは冷静になって思った。
ヒカリ「(でも、サトシが浮気なんて・・・・。)」
しかし、今一度あの光景を思いだすと・・・・。
ヒカリ「(サトシの馬鹿・・・・・。)」
カスミ「さぁ!?今日は昨日の事なんか忘れて飲むわよー!?」
ヒカリ「カスミさん・・・・。」

――― 一方、電話をされた方は・・・・
サトシ「・・・・こっちから行こう。」
ピカチュウ「ピカ!?」
サトシ「オーキド研究所にリザードンかガブリアスを取りに行・・・・。」

ピンポーン・・・・
扉の向こうにはもう一人のヒカリの味方が立っていた。

  • スレ7-77
  • ―106―13年後―ボックス凍結―
  • 10/10/02 23:00:54
サトシ「はーい・・・誰だ?」
ピカチュウ「ピィカ?」
ガチャ・・・・。

ノゾミ「見損なったよ・・・・。」
サトシ「へっ?」
ノゾミ「あんたを見損なったのさ!!?シゲルも話聞いてあんたのボックス凍結させたよ!?」
サトシ「な、何だって!!?」
ノゾミ「ハナダまでは自分の足で行くんだね・・・・じゃ。」
バタン!!!?
ノゾミは冷たい言葉を放った後、ドアを激しく閉めて去って行った。

サトシ「ハナダまで2日はかかるぞ・・・!?」
ピカチュウ「ピカァ・・・!!?」
サトシ「なんて言ってられない!?今すぐ行かなきゃ!!?」

ハナコ「はい。」
サトシ「えっ・・・。」
ハナコはサトシに旅用のリュックを差し出した。
ハナコ「あなたにもあんないい娘さんが嫁いでくれるなら・・・
    私もあなたの誤解を解いてもらえるように手伝ってあげる。」
サトシ「母さん・・・。」
サトシはヒカリに前で”ママ”と呼ぶ自分に嫌気がさし(実はヒカリの前での格好つけ)
呼び方を”母さん”に変えていた(しかし、当のヒカリは内心サトシらしくないと思っている)。

ハナコ「誤解なら・・・。」
息子の不祥事にハナコは頭をかかえた。
サトシ「俺を信じてくれよ・・・。」
ピカチュウ「ピカチュ・・・・。」

NEXT---サトシ、ハナダに到着。弁解が幕を開ける。

  • スレ7-83
  • ―107―13年後―対面―
  • 10/10/04 21:47:17
―――サトシとピカチュウは泊まる事なく、寝る事もなく速足でハナダシティへと向かった・・・
   お月見山をも夜通しで越え、騒動から2日半後、マサラ出発から1日半でハナダへと到着した。
サトシ「ピカチュウ・・・やっと着いたぞ。」
ピカチュウ「ピィカァ・・・。」
サトシとピカチュウは2日寝ていないため疲労困憊していた。
ドンッ!?ドンッ!?
サトシ「開けてくれーーー!!?」
疲労できついながらも強く扉を叩いた。
バシッ!!!?
ヒカリがドアを開けた時とは違い、激しくドアは開かれた。

カスミ「どの面下げてここへ来たの・・・。」
サトシ「・・・・・ヒカリと会わせてくれ・・・。」
カスミ「・・・・・・・・・・。」
一瞬悩むそぶりを見せながらもカスミはジムの中に通した。
カスミ「・・・さあ、入って。」
中に入るとサトシはジム戦用の水のフィールドに招かれた
そこには・・・

サトシ「ヒカリ・・・・・・。」
ヒカリ「・・・・・・・・・。」
ヒカリは観客席で無言でサトシを見つめていた。
サトシ「・・・・・・!?」
サトシがヒカリの方を向くとヒカリは涙を浮かべ始めた。
カスミ「ずっと一晩中・・泣いてたのよ・・・ヒカリちゃん。」
サトシ「・・・・・・・・・・。」

涙を浮かべるヒカリを見て、サトシはとてつもない罪悪感に襲われた
また、過去に自分が逆の立場にさらされた時の事がサトシの頭によみがえった。

一方でヒカリはサトシをよく観察し、サトシの心境を探ろうとしていた。

NEXT---サトシがヒカリの立場になった出来事とは・・・。

  • スレ7-97
  • ―108―13年後―あの時―
  • 10/10/06 23:05:53
サトシ「見たんなら言い訳は出来ないな・・・。」
眠気と疲労でサトシはつい思慮に欠けた誤解招く言葉を口にした。
カスミ「・・・・・!!?あんたやっぱり・・・!!!?」
浮気の果てに故意でキスをしたのだと捉えられかねない言葉である事にふと気付き、サトシは急いで否定した。
サトシ「違う!!?あれは事故なんだ!?・・・ヒカリ、信じてくれ!!?」
ヒカリ「・・・・・・・・・・・。」
サトシがくたくたな中弁解していた時、一方でヒカリは冷静に故意か事故かを見極めようとしていた。
ヒカリはどうしてもサトシが浮気をするとは信じられない気持ちが大きくなっていたからである。

サトシ「俺はいつでもヒカリを信じてきた・・・逆の立場の時でも・・・。」
ヒカリ「・・・・・逆?」
やっとここで初めてヒカリは重たい口を開いた。
サトシ「ケンゴとの戦いに負けた時。」
ヒカリ「えっ・・・・サトシあの時・・・。」
サトシ「あの時・・・この感情の意味が俺にはわからなかった
    でも・・・なんか・・・つらかった。」
思いあたる節がヒカリにはあった。
ヒカリ「・・・・・・・(だから船の上で”どこ行ってたんだよ!?”って軽く怒鳴ったんだ・・。)
    でも・・・目の前であんな光景を見せられたら・・・・。」
サトシ「そうだよな・・・ごめん・・・今の俺には何も言えない・・・。」
サトシは帽子を深くかぶった。
ヒカリはその昔からの癖を懐かしみながら見ていた。
カスミ「あんた・・・本当にあやまる気あるの・・・?」
サトシ「あるさ・・・でも俺がヒカリの身になって・・・ヒカリがそんな事されてる光景を見たら・・・。」
カスミは今のサトシの言葉を聞いて怒りが沸点に達した。
カスミ「ねちねちしてる場合!?さっさと誤解なら誤解でしっかり弁解しなさいよ!!?」
サトシ「厳密に言えばされた事だけど俺がヒカリにした事は・・・・。」
不眠と疲労がサトシの判断を鈍らせていたが、ヒカリへは思いは伝わっていた。
ヒカリ「・・・・・(私の身になって一応考えてくれてる・・・。)」
カスミ「もう!?謝るの!?謝らないの!?どっちなのよ!!?」

  • スレ7-98
  • ―109―13年後―ミミロルの審判―
  • 10/10/06 23:37:24
ちょうどその時サトシの体も限界に来ていた。
サトシ「・・・っ!?(目がパチパチする・・・頭がくらくらしてきた・・。)」
ピカチュウ「ピカピカァ・・・。」
サトシとピカチュウがいくら人間離れしているとは言え、体力、気力ともに限界に来ていた。

一方、ボロボロのサトシとピカチュウを見ていてヒカリは判断を下した。
ヒカリ「わかった・・・サトシを信じてもいいよ。」
サトシ「えっ!?」
ヒカリ「ミミロル・・・・。」
モンスターボールからミミロルをヒカリは繰り出した。
ミミロル「ミミロー・・・。」
ボールから出たミミロルを見てピカチュウは思わず声を上げた。
ピカチュウ「ピカピカァ・・・!!?」
ミミロル「ミミミ・・・!!?」
早速ヒカリはミミロルに本題を伝えた。
ヒカリ「ミミロル・・・ボールの中で話は聞いてたよね?」
ミミロル「ミミ。」
”うん”とミミロルは頷いた。
ヒカリ「許してあげられる?」
ミミロル「ミミ・・・・・。」
ミミロルは迷うそぶりを見せながらもエーフィの言葉が少し考えればわかる事だった事を思い出し・・・
ミミロル「ミミッ!?」
笑顔でミミロルは返事した。
ヒカリ「許してあげるのね?」
ミミロル「ミミッ。」
サトシ「よかった・・・。」
ピカチュウ「ピィカァ・・・。」
しかしほっとしたのもつかの間、サトシは寝てないつけがまわってきた為か軽い目まいに襲われた。
サトシ「おっと・・・。」
ヒカリ「えっ!?サトシ、大丈夫?」
サトシ「ああ・・・大丈夫・・。」
力なき返事をサトシはヒカリに返した。
カスミ「ヒカリちゃん・・・本当にこれで良かったの?」
ヒカリ「・・・・・・・・。」
ヒカリが言葉に行き詰った時、騒ぎの発端である当の本人達が現れた。

  • スレ7-99
  • ―110―13年後―謝罪の気持ち≧不法侵入―
  • 10/10/07 00:10:11
ガチャ
リラ「失礼します・・・。」
エーフィ「フィ――。」
ヒカリ「リラ!?」
サトシ「!!?」
ミミロル「ミミ!?」
ピカチュウ「ピカ!?」
カスミ「えっ!?」

リラ「勝手に入ってしまってごめんなさい!?・・・でも、どうしてもあやまりたくって・・。」
ヒカリが涙する所を見ていたためカスミはつい感情的になってしまった。
カスミ「ふざけないでよ!?あんたのせいでヒカリちゃんがどれだけ・・・!!?」
ヒカリ「カスミさん・・・いいんです!?」
カスミ「でも!?」
ヒカリが求めていたのはこうなった事を攻める事ではなく、サトシの心がどこへ向いていたか、真相だった。
ヒカリ「なんでサトシはキスを防げなかったの?」
リラ「エーフィのサイコキネシスです・・・本当に・・・ごめんなさい・・・。」
ヒカリ「(サトシは嘘をついてなかった!?)いや・・・いいの・・・。」
サトシに故意がなかった事が確認でき、ヒカリはほっとした・・その時ヒカリの心にある気持ちが沸き出た。

リラ「・・・・・・・・・。」
実はさっきまでの一連の話をずっと聞いていた。
その話の内容からリラは”サトシの幸せを祈って引く”という選択肢を再び選び直す事を決めようとしていた。

がしかし、エーフィはまだ諦めてはいなかった。

NEXT---ミミロルvsエーフィ、女の戦い。

  • スレ7-111
  • ―111―13年後―勝負しなさい!?―
  • 10/10/09 00:04:37
エーフィ「フィー―――!!!?」
ヒカリ「キャ!?」
ミミロル「ミミ―――!!?」
サトシ「うおおっ!!?」
ピカチュウ「ピカッ!?」
エーフィのサイコキネシスは
サトシとピカチュウをバトルステージから観客席へ
ヒカリとミミロルを観客席からバトルステージへ移動させた。

ヒカリ「え?何!?」
ミミロル「ミミロ!?ミミ!?(エーフィ、何のつもり!?)」
リラ「エーフィ・・・・。」
エーフィ「フィ・・・(諦めない・・・。)」
ミミロル「ミ?(えっ?)」
エーフィ「エフィ!?エーフィフィ!?(ミミロル!?今ここで勝負しなさい!?)」
ミミロル「ミミッ!?(勝負!?)」
エーフィ「エフィ・・・・エーフィーフィフィ!?(私が勝ったら・・・サトシとピカチュウの事は諦めるのよ!?)」
ミミロル「ミミロッ!!?(そんな!!?)」

しかし、ミミロルはこの時考えた・・・
ミミロル「(さっきのヒカリちゃんの様子・・・恐らくまだ心が納得してない
      あの二人の間にわだかまりが残って欲しくない。
      その為には気持ちを整理する出来事が欲しい・・・
      ・・・このバトルがその出来事になるかはわからないけど・・・。)
      ミミッ!?(わかったわ!?)」
エーフィ「フィ!?(じゃあやるわよ!?)」
ミミロル「ミミッ!?(ええっ!?)」

エーフィとミミロルはいきなり持ち主の前でいきなり戦闘準備に入った。

  • スレ7-115
  • ―112―13年後―戦う前から・・・―
  • 10/10/09 01:46:08
ヒカリ「えっ!?どうしたのミミロル!?」
いきなり張り切りだしたミミロルにヒカリは戸惑った。
リラ「エーフィとミミロルが・・・サトシとミミロルを賭けて戦う事にしたみたいです・・・。」
ヒカリ「ええっ!!?そんな賭け・・・!!?」
ミミロル「ミミィッ!!?」
頼もしく返事したミミロルだったがヒカリの本音は別の所にあった
ヒカリはサトシの騒動が事故であったと確定した地点でサトシの件には納得していた
しかし、ヒカリが事の真相を理解して沸き出た感情・・・
少し前のサトシに片想いだった自分が今のリラと重なり、そのリラをヒカリは放っておけなくなった
すっきりしない事が嫌いなヒカリは・・・

ヒカリ「・・・・・うん!?戦おう!?ミミロル!?」
リラ「!!?・・・えっ!?何故・・・!?」
このまま勝負を断ればいいものを断らなかったヒカリにリラは驚いた。
ヒカリ「サトシのいい所はいっぱい知ってるもん・・・
    少し前までは私もリラと同じ片想いだった・・だからリラの気持ちもよくわかるの・・・。」
リラ「ヒカリさん・・・。」
ヒカリ「大丈夫大丈夫、気にしないで!?私も同じ立場だったらそうしてたかもしれないし・・・
    賭けも守る!?さあ、バトルしましょ!?」
リラ「・・・・・・・・・。
   (戦わずして負けた・・・そう思った・・・
    僕が同じ立場だったら許せないしバトルも受けなかっただろう・・・
    これが・・・サトシの愛した訳・・・
    でも戦わないのも失礼・・・ここは・・!!?)
    本気で行きます!?」
ヒカリ「うん!?」
カスミ「本当にそういう所サトシにそっくりね・・・ヒカリちゃん。」

一方、観客席からガタガタの体で女達に振り回される男達の声が・・・。

サトシ「おーい・・・・(えらい事になってしまった)。」
ピカチュウ「ピカチュウ――・・・・。」

NEXT---トップコーディネーターvsタワータイクーン・・・ヒカリに勝算は?

  • スレ7-117
  • 13年後の者
  • 10/10/09 21:25:04
>エーフィとミミロルが・・・サトシとミミロルを賭けて戦う=×
エーフィとミミロルが・・・サトシとピカチュウを賭けて戦う=○

打ち間違えた・・・すみませんorz...

>>116
ご指摘ありがとうございます。

  • スレ7-122
  • ―113―13年後―ミミロルvsエーフィ―
  • 10/10/10 21:51:52
2人と2匹の勝負は水のフィールドで行われた。
リラ「先手はどうぞ。」
ヒカリ「ありがとう。」

カスミ「それではエーフィvsミミロル、勝負・・・始め!?」
ヒカリ「さあミミロル、エーフィに10万ボルト!?」
サトシ「10万ボルトを覚えたのか・・。」
ピカチュウ「ピカチュウ!?」
ヒカリ「(ミミロルがピカチュウにあこがれて練習したんだから!?)」
ミミロル「ミミ―――ッ!!?」
激しく放たれた10万ボルトはエーフィへと迫って行く。
エーフィ「フィ―――!!?」
エーフィは10万ボルトをスピードスターで相殺した。
ヒカリ「えっ?」
ミミロル「ミミッ?」
リラの指示もなしにスピードスターを放ったエーフィをヒカリとミミロルは疑問に思った
そこでサトシは疲れた声でヒカリに観客席から声をかけた。
サトシ「ヒカリ、リラはポケモンの心がわかるから指示は聞こえないぞー!?」
ヒカリ「えっ、指示がわからないって・・・。」
リラ「それだけではないですよ
   これでも一応チャンピオンリーグベスト8なので腕にも自信がありますから・・・
   ヒカリさんが望むなら本気で行きます。」
”本気で行きます”と口にした瞬間、リラの表情はブレーンの顔に変り始めた。
ヒカリ「確かにバトルではそっちの方が強いかもしれない
    でも私だってトップコーディネーターだもの・・・誇りとサトシに賭けても負けられないわ!?」
2人の女の間には激しく火花が飛び散った。

リラ「エーフィ・・・・・。」
エーフィ「フィー―・・・・。(キッッ!?)」
リラの合図でエーフィの目が鋭く光った、が何も変化はなかった・・ヒカリはその瞬間を見逃さなかったが・・・

ヒカリ「(どちらにしても今何も起こらないと言う事は変化技か何か、何かが起こる前に先手を取ってみよう。)
    ミミロル、水面に向かって水の波導!?」
ミミロル「ミィ――ミミッ!?」
ミミロルが放った水に波導は水面へと勢いよく向かって行った。

  • スレ7-123
  • ―114―13年後―スカイアッパーダンス―
  • 10/10/10 22:38:26
水の波導は大きな水しぶきを上げて波となりエーフィへと襲いかかった。
エーフィ「エーフィィ――!!?」
自分の何倍もある波をエーフィはサイコキネシスで止めた
しかし、これはヒカリの計算内であり作戦だった。
ヒカリ「今よ!?波に向かって冷凍ビーム!?」
ミミロル「ミィミィ――――!!?」
冷凍ビームで波をカチカチに凍らせていくと同時進行でミミロルはステップを踏み出した。
リラ「(くっ!?波の氷の壁で見えない・・・!?)一体何を。」
ヒカリ「ミミロル、スカイアッパー!?」
ミミロル「ミ――ミミィ――!!?」
氷のてっぺんへとミミロルは飛び上がり、ダンスを踊るようにスカイアッパーを応用して
かかとで氷を削り、その氷を勢いよくエーフィへと飛ばし始めた。
カスミ「ミミロル・・・きれい。」
ピカチュウ「ピカァ・・・。」
始めてコンテストのようなバトルをみるカスミは踊るミミロルに見入っていた
ピカチュウもさりげなく見とれていた。

シュッ シュッ シュシュッ!?
氷のかけらはミミロルのリズムでエーフィに向かって次々に襲いかかってきた。
エーフィ「フィ――!!?」
しかしエーフィはスピードスターで氷のかけらを相殺し”来るべき時”を待とうとした。

ヒカリ「(よし・・・このまま行けば至近距離で技を撃てる。)」
サイコキネシスでことごとく技を封じるエーフィへの対抗策としてヒカリが思いついたのは
エスパー技が使えないようにひるませる事だった。
しかしヒカリのミミロルには10万ボルト、水の波導、冷凍ビーム、スカイアッパー・・・
ひるませられる技はなかった・・・それ故至近距離で技をあてて力づくで仰け反らせる方法をヒカリは選んだ。

しかし、ブレーンとして様々な対策を立てた相手と日々戦っているリラは
もうすでにそれに対して手をうっていた。

  • スレ7-126
  • ―115―13年後―みらいよち―
  • 10/10/10 23:15:23
リラとエーフィが仕掛けた”来るべき時”は刻々と迫っていた。

リラ「(もう少し・・・もう少し耐えてエーフィ・・・。)」
エーフィ「フィィィ――・・・・・。」
ピカッ!!?
唐突にその時はミミロルに訪れた。
ミミロル「ミミッ?」
ヒカリ「何?」
ピカチュウ「ピカ!?」
サトシ「みらいよちか!?」
エーフィが事前に仕掛けていたみらいよちは踊るミミロルへと降り注ぎミミロルは跳ねとばされた。
ドーン!!?
ミミロル「ミミィ――!!?」
ヒカリ「ミミロル!?」
その時、波により出来た氷の壁の一部がみらいよちの衝撃でひび割れて崩れ始めた。
リラ「(早く止めを、ミミロルはどこ?・・・吹き飛ばされたのなら水に落ちるはず
    耳をすますのよエーフィ・・・。)」
エーフィ「フィ――・・・。」
リラとエーフィは水面にミミロルが落ちた音を聞くため耳をすませた・・・。


ドボン!!?
リラ「(あっちだエーフィ、破壊光線!?)」
エーフィ「フィ――――!!?」
凄まじい勢いの破壊光線は音のした方の氷の壁を突き破った・・・
そこには・・・。
ヒカリ「え?」
リラ「え?」
ミミロル「ミミ―――ッ!?」
バッシャ――ン!!?
リラが音を聞いて指示をした方はミミロルが落ちた方向とは別の方向、崩れた氷だった・・・
その氷の落ちた方向にいたのは・・・

ヒカリ「キャァァァ!!?」
サトシ「ヒカリィィィ――!!?」
破壊光線は恐ろしいスピードでヒカリの方へ迫ってきた。

NEXT---ヒカリのピンチにサトシは・・・。

  • スレ7-134
  • ―116―13年後―俺が守る―
  • 10/10/12 23:24:09
サトシ「あぶないっ!!?」
疲労でボロボロのサトシはとっさの判断で観客席から飛び降り、
ヒカリの壁になろうとした。
ピカチュウ「ピカピィ!!?」
サトシ「(間に合ってくれ・・・!?)うおっっ――!!?」
カスミ「あぶない!?」
ヒカリ「え・・・サトシー!!?」

ドカーン!!?
サトシ「ぐあっっ・・!?」

バッシャーン!!?
サトシはエーフィの破壊光線を真正面から受け、そのままプールへと落ちた。

ヒカリ「サトシィィ――!!?」
目の前でその光景を見て、ヒカリは急いでサトシを助ける為プールへと飛び込んだ。
バシャーン!!?
ピカチュウ「ピカチュウ!!?」
自分のトレーナーの一大事にも関わらず不眠で体力がなく飛び込むことすら出来ぬピカチュウは
自らの非力を嘆き、ヒカリが無事サトシを助けてくれるのを祈った。

ゴボッ・・・ゴボッ・・・
「(体がボロボロなせいか体に力が入らない・・・。)」

沈みゆく自分は奥へ奥へ進むたびに耳が遠くなっていった。
「(事故とは言え罰があたったのかな・・・ん?
  何か・・声が聞こえる・・・。)」

「・・・サ・・・サァ・・・サト・・・サトォ・・・。」
「(誰かが呼んでる・・・。)」
声はとぎれとぎれ聞こえていた____その声の主はやがて自分を抱きしめた感覚があった。
抱きしめられた感覚の後_心地よく体はどこかへと向かって行った。
「(天国にでも行くのかな・・・心地いい・・・。)」

この瞬間、記憶は途切れた。

目を開けると、外は夕方・・・オレンジ色の夕日が眩しく窓から射していた
まわりを見回すと・・・点滴、自分が寝ているベット・・・病院?
握られている手・・・左手を握っている青髪の女性は俺の手を握ったまま眠っていた。

  • スレ7-136
  • ―117―13年後―尽力―
  • 10/10/12 23:47:29
サトシ「ヒカリ・・・・。」

ヒカリ「くぅ・・・・。」
そっと寝息を立てて無邪気な顔をして、ヒカリは眠っていた。
そこでサトシはやっとふと我に返った。

サトシ「俺・・・助かったのか・・。」
ガチャ・・・。
カスミ「目が覚めたみたいね。」
タケシ「よっ、サトシ起きたか。」
ヒカリが眠っている事に気づいていた為か二人は声のトーンを下げて言った。
サトシ「カスミ、タケシ。」
タケシ「話を聞いてきたが・・・お邪魔だったみたいだな。」
サトシの手をしっかり握って眠るヒカリを見てタケシは呟いた。
カスミ「あんたがあんな事になってヒカリちゃんすぐにプールに飛び込んであんたを助けたのよ。」
サトシ「ヒカリが助けてくれたのか・・・。」
カスミ「人口呼吸とかも全部ヒカリちゃん、救急車呼んだのは私だけど。」
サトシ「そっか・・・あの声もヒカリだったのか。」
カスミ「あんた二日も眠り続けてたのよ?」
サトシ「えっ・・・二日ぁ?」
タケシ「まさかその間ずっとサトシの側にいたのか?」
カスミ「そうよ・・・サトシ、早く結婚しなさいよ。」
ここ二日のヒカリの様子を見ていたカスミはサトシに念を押した。
サトシ「わかってる、絶対幸せにして見せる。」

  • スレ7-137
  • ―118―13年後―再会―
  • 10/10/13 00:15:20
ヒカリ「うぅ・・うん・・・。」
三人が話をしていた時、ヒカリはちょうど目を覚ました。
サトシ「目は覚めたか?」
ヒカリ「サトシ!?」
ヒカリはサトシを即座に抱きしめた。
サトシ「うおっ。」

タケシ「さて、そろそろ行くか。」
カスミ「そうね、二人の邪魔になっちゃうからね―――。(二ィ―――。)」
サトシとヒカリを弄るようにカスミはワザとらしく語尾を伸ばし笑って二人を見た。
サトシ「うう・・・。」
ヒカリ「ん・・・・。」
カスミが考えていた事は当たっていたようである。

タケシとカスミが出て行った後、サトシとヒカリはつのる話に花を咲かせていた。
ヒカリ「ちょっとお茶買ってくる。」
サトシ「ああ、俺の分も頼む。」
返事をするとヒカリは病室を出て1Fの自動販売機でお茶を買うため1Fへと降りて行った。
その途中、エレベーターのボタンを押すと・・・。

チ―ン・・・
ガシャーン・・・
ヒカリ「リラ。」
リラ「ヒカリさん!?」

リラはサトシの様態が気になり病院へと訪れたのであった。

NEXT---浮気編決着

  • スレ7-141
  • ―119―13年後―想いの重み―
  • 10/10/15 02:44:02
ガチャーン・・・
ヒカリ「サトシ目を覚ましたよ。」
リラ「えっ!?本当ですか・・・本当にすみません!?」
済まなそうにリラはヒカリに頭を下げた。
ヒカリ「えっ?いいのよ・・・バトルだって私が最後は決めたんだし!?」
頭を下げたリラにヒカリは顔を上げさせようとした。
リラ「でも・・・僕が最初に・・・。」
ヒカリ「いいの、私が決めたんだから。」

4F・・・3F・・・と降りてゆくエレベーターの中しばし2人は無言になった。

リラ「なんで・・・そんなに心が広いんですか?」
ヒカリ「え?私ってそんな心なんか・・・。」
リラ「だったら何で私を許せるんですか!?普通だったらありえない・・・!?」
どうしてもヒカリの心情を理解出来なかったリラは思い切ってヒカリに問いかけた。

ヒカリ「そうね・・・13年も待ったからかな・・・。」
リラ「それなら僕だって・・・。」
ヒカリ「13年待ってサトシから告白されて
    13年越しに想いが叶って・・・とっても嬉しかった
    それから2人で過ごしたその日々が楽しくって・・・幸せでたまらなかった・・・。」
リラ「そこで僕が・・・やっちゃったんですよね。」
ヒカリ「・・・あの時は悲しくってたまらなかった
    13年がかりで叶った恋が裏切られたみたいで・・考えるだけでも嫌になるくらいで・・・
    でも事故だってわかった時、”サトシの想いは本当だった”ってすごく胸が軽くなって
    ”もう何でもいいや”って思っちゃって・・・その時、
    ”私ってそういう単純な所サトシと似てるな”って思えてきて
    そうして冷静に戻ったら今度はリラの姿が数ヶ月前の片想いだった自分とかぶって見えてきちゃって・・・
    そこで思ったの・・・助けなきゃって。」
リラ「助けなきゃ?」

  • スレ7-142
  • ―120―13年後―鏡―
  • 10/10/15 03:08:42
ヒカリ「昔の自分と重なった瞬間に頭から昔の自分が離れなくなって・・・
    ”この後自分がこうなってたらどうなっていたんだろう”って思うと怖くなっちゃって・・・
    だから許す事にしたの・・・自分に嘘はつきたくないから、
    そんな事私には出来ない。」
リラ「・・・・・・・・・・。」
この時リラは思った
”このまっすぐな感じ・・・サトシにそっくりだ”と、
”この二人はそっくりだからそばに居れるんだ・・・お互いが鏡みたいだから互いに嘘をつく事もない・・・
 いつでも素の自分でいれる人生のパートナー・・・。”
そういう事を考えている内にエレベーターは1Fに到着した。
チ―ン・・・
ヒカリ「ん?どうしたのリラ、ぼーっとして。」
リラ「え?いや、何でも・・・。」
リラの事を気にしながらもヒカリはコインを自販機に入れた・・・すると
ガシャーン
ピ・・・ピ・・・ピ・・・ピッ――!!?
ヒカリがお茶を買った時、当たりが出てもう一本おまけでお茶が出てきた。
ヒカリ「おっ!?やったー!?あたりだ!?」
小さな幸せでも過剰に喜ぶ姿をリラは見ていてまたもや思った。
リラ「(そういう所もそっくりだ・・・サトシに。)
   ヒカリさん、それでは失礼します・・・本当にお騒がせしました。」
ヒカリ「もう気にしなくても大丈夫!?気をつけてね。」
リラ「はい・・・失礼します・・・。」

―――同じ頃、ポケモン達の方も・・・。

  • スレ7-143
  • ―121―13年後―雨降って地固まる―
  • 10/10/15 03:44:34
エーフィ「賭けは私達の負けね、こんな事になってリラもそんな気持ちが起こる気にもなれないだろうし。」
ミミロル「まさかこんな結末になるなんて・・・。」
エーフィ「でも・・・あなた強かったわよ
     チャンピオンリーグのトレーナーとそれほどの差もなかったわよ。」
ミミロル「これでも一応次期トップコーディネーターマスターのポケモンなんだかあたりまえよ。」
ほめられ少し有頂天になったミミロルだった
しかしその姿を見て自身の負けを実感したエーフィはその場をすぐにでも去りたくなった。
エーフィ「負けたんだもの・・・おとなしく身を引くわ・・・じゃあね。」
そっとミミロルに背中を向け去ろうとしたエーフィだったがその時、
ミミロル「エーフィ!?」
エーフィ「ん?」
ミミロル「またバトルしましょう!?」
エーフィ「・・・・・うん!?」
今まで冷たい態度をとっていたエーフィはその時笑顔だった
ミミロルに返事をした後、エーフィは去っていった。

ピカチュウ「おーい!?エーフィ、ミミロル見なかった?」
エーフィ「あっちにいるわよ。」
自分がやってきたエーフィは指さした。
ピカチュウ「ありがとう!?」
去りゆくピカチュウにぼそっとエーフィは呟いた。
エーフィ「幸せにね・・・。(ぼそっ)」
ピカチュウ「ん?何か言った?」
エーフィ「何でもないわ、早く行きなさい。」
ピカチュウ「うん。」

角を曲がりピカチュウの影は消えた、エーフィはそのままリラの元へ向かった。

サトシとヒカリはこの数カ月後、結婚式への運びとなる。
しかし、奴は復讐がわりに結婚式当日、とんでもない騒動を起こした。

NEXT---次回最終章、結婚式編開始。結婚前のサトシとヒカリのとんだ悩みとは?

  • スレ7-156
  • ―122―13年後―スキャンダル!?―
  • 10/10/17 02:30:33
サトシ「じゃあ、ここで決まりだな。」
ヒカリ「ええ、長かった・・・。」
騒動から一週間余り経った頃、ようやく式場が決まった。
サトシ「場所はハナダシティの上の方の25番道路の岬に新しく出来た式場だな。」
ヒカリ「やっと決まったわね。」
サトシ「そうだ!?」
ヒカリ「どうしたの?」
いきなり大きな声を上げてサトシはソファーから飛び上がりドアを開けて自分の部屋へと向かった。
ヒカリ「ん?」
首を傾げるヒカリの元へサトシは紙を持って戻ってきた。
ヒカリ「何それ。」
サトシ「婚姻届だよ。」
ヒカリ「えっ!?もう取って来ちゃったの!?後で2人で取りに行こうと思ってたのに!?」
出しぬかれた気分になりヒカリは悔しくなり少し気を悪くした
しかしサトシには二人で行かない方がよいと判断させた理由があった。
サトシ「芸能新聞見たか?」
ヒカリ「いや、最近どたばたしてたからそんなの見る暇なんてなかったし。」
何故婚姻届の話から芸能新聞なのか、サトシが広げた新聞の一面を見て
”ポケキャンの人気モデル兼トップコーディネーターマスター候補”のその女性は理由を理解した。

”ポケモンマスターサトシ、トップコーディネーターヒカリ、超大物の熱愛発覚!?”

ヒカリ「ああ!?ばれちゃったんだ。」
サトシ「こっちなんか、見てみろよ。」
ヒカリ「ん?」

”マサラに新居!?5億円の豪邸?”
”トップコーディネーターヒカリ!?妊娠3カ月!?”

ヒカリ「ええっ!?ちょ、ちょっとある事ない事・・・!!?」
サトシ「デマ記事もここまで来ると(想像と妄想が)凄いよな。」
次々と書かれているデマ記事に一喜一憂するヒカリにサトシは、
サトシ「とにかく、これだけ見張られているから二人で出歩くのはよした方が・・・。」

カシャッ!?

サトヒカ「えっ!?」
二人がシャッター音で振り返ると窓にはカメラを片手に逃げる男の姿があった。
サトシ「やばっ!?」
ヒカリ「撮られたかな!?」
その時は慌てふためいた二人だったが実は心配は無用だった。

  • スレ7-157
  • ―123―13年後―恐怖の用心棒―
  • 10/10/17 03:20:45
記者「これはスクープだ!?机の上に婚姻届と言う事は・・・!?
   やったー!?スクープだ、スクープだぁ――!!?」
大物芸能人のスクープをフィルムに収め、記者は全速力でその場から立ち去ろうとした
しかし、その記者は自分が見張られている事に気づいていなかった。

「ポチャ――!!?」
「メガァ――!!?」
二つの奇声の後、エナジーボールとバブル光線が記者を襲った。
記者「ぐああっ!!?」
攻撃は見事に命中し、倒された記者にそれを放った本人達は近づきカメラを奪った。
ブチッ!?
記者「こ、こらぁ!?何を・・・!?」
ポッチャマ「ポチャァァァァ!!?(うるさいわぁぁぁぁ!!?)」
メガニウム「メグァァァァァ!!?(黙れぇぇぇぇぇぇ!!?)」
鬼の形相で威嚇するポッチャマとメガニウムを見て、記者は大いに怖がった。
記者「ヒィィィィィィェ・・・!!?」
ポッチャマ「ポッチャ!?ポチャチャチャチャ!?(おい!?こんなヒカリを不幸にさせるようなモノを世の中に出させるか!?)」
メガニウム「メガメガ二ウムウム!?(こんな忌々しきフィルム壊しちまいなポッチャマ!?)」
ポッチャマ「ポチャ。(おう。)」
カチャ・・・
ビリリリリリリリ―――!!!?
ポッチャマ「ポチャ―――。」
カメラのフィルムをポッチャマはくちばしでズタズタに引き裂いた。
記者「ああっ・・・あ!!?俺のスクープがぁぁぁ・・・!!?
   よくも俺のスクープぅおおおおおお!!!?
   行けぇ!?パルシェン!!?」
パルシェン「パルシェェェェン!!?」
興奮の余りポケモンを出した記者だったが冷静になって改めて考えた・・・

記者「(冷静になって考えるとここにいるって言う事は・・・
   チャンピオンのポケモンや・・・!?)」
記者が冷静になった時はすでに遅し、二匹の怒りは頂点に達していた。

ポッチャマ「ポチャチャチャ・・・。(いい根性だな・・・。)」
メガ二ウム「メガ・・・メガニューウムム・・・。(ほう・・・盗撮した上にバトルを挑むとはねぇ・・・。)」
記者「ひいぃ!!?(これはヤバい!!?)」

  • スレ7-158
  • ―124―13年後―見張り―
  • 10/10/17 04:00:46
以下、記者とパルシェンのサンドバックタイム。
ポッチャマ「ポゥォ―チャ――!!?(ハイドロポンプ――!?)」
メガニウム「メェ――ガァ――!!?(リーフスト――ム!?)」
記者「ぐおおおぉぉぉぉぉぉぉ・・・・・・。」
パルシェン「パルシェェェェェェ・・・・・・。」
記者とパルシェンはポッチャマとメガニウムの切り札で遥か彼方へと飛ばされた。
ポッチャマ「ポッチャ。(25人目追い出し完了。)」
メガニウム「メーガ二ウッム(サトシに集る虫は私が除去するわ。)」

実はこの二匹とピカチュウとミミロルは忍び込んだマスコミを
この数日追い出す作業をサトシとヒカリに黙ってやっていた。
ピカチュウ「この音は・・・あっ!?ポッチャマ、メガニウム。」
ポッチャマ「よう、親友。」
ミミロル「あんまり派手にしちゃダメよ馬鹿ペンギン。」
ポッチャマ「馬鹿は余計だ。」
メガニウム「で、初めて撮られた事に気付いたサトシはどんな反応だった?」
ピカチュウ「それがサトシが”もう結婚するんだしいいだろ”って言ったら
      ヒカリも”そうよね”って言っちゃって・・・・。」
メガニウム「はぁ・・・サトシらしい・・・でもそこが好きなのよね。」
ポッチャマ「あっ!?僕がヒカリで言おうとした事を!?」
ミミロル「そんなのいいから見張るわよ。」
ピカチュウ「ここの所3日で25人・・・結婚式までに何人来る事やら・・・。」
全員「はぁ・・・。」
日が暮れるまで見張り続けポケモン達もそのマスコミの粘着ぶりに呆れていた
一方、そのような苦労など知る由もないトレーナーの元へシゲルが訪れた。

NEXT---サトシにシゲルの用とは・・・

  • スレ7-164
  • ―125―13年後―リーグ指令―
  • 10/10/19 15:31:22
ピンポーン・・・
ハナコ「はーい。」
ガチャ
シゲル「こんにちはハナコさん。サトシいますか?」
ハナコ「シゲル君、今サトシ呼ぶわね
    サトシィ――シゲル君よー。」
サトシ「シゲル?何だ?」
シゲル「やあ、サートシ君。」
サトシ「シゲル、どうした。」
シゲル「ポケモンリーグからの指令だ。」
サトシ「えっ。」
いきなりの訪問にいきなりの指令、サトシは焦った。
サトシ「で、何の指令だ?」
シゲル「・・・・・・・・・。」
何の指令か聞かれてシゲルは黙った。
ヒカリ「?」
サトシ「・・・・・?」
シゲル「コワードが奪ったポケモン達の各地方をめぐっての確認だ。」
サトシ「・・・・確認?要はそれぞれの場所に戻った
    伝説ポケモンがどうなっているのか、自然環境などの調・・・・。」
シゲルが何故黙ったのかをサトシは理解した。
ヒカリ「?・・・サトシ、何で黙ったの?」
サトシ「・・・・結婚式を予約したのは三カ月後・・・・
    まわるのはカントー、ジョウト、ホウエン、シンオウ・・・・。」
ヒカリ「あっ・・・・。」
ようやくヒカリも理解した、調査内容が三カ月以上かかってもおかしくはない内容である事に。
シゲル「どうする・・・リーグ理事長は”ぜひチャンピオンに”と君を名指しで指名してきたぞ・・・。」
サトシ「・・・・・・・・・。」
ヒカリ「・・・・・・・・・。」
しばらくの間、三人の間に沈黙の時間が流れた・・・・。

サトシ「決めた・・・。」
ヒカリ「え?」
サトシ「三か月・・・結婚式までに戻ってくる!?」
ヒカリ「・・・・フフッ・・。」
シゲル「ハハハッ・・・・。」
サトシのあまりに単純な提案を聞いてヒカリとシゲルはつい笑ってしまった。

  • スレ7-165
  • ―126―13年後―手助け―
  • 10/10/19 16:02:41
サトシ「え?何で笑うんだよ。」
ヒカリ「いや、あまりにもサトシらしくて単純だなぁ・・・って。」
サトシ「悪かったな単純で・・・。」
ヒカリに指摘され、サトシは少しふてくされた。
シゲル「まあ確かにそれが結婚式を成功させる一番スムーズな方法ではあるな・・・
    理事長の意見を折り曲げるよりかは遥かに楽だ。(予想通りすぎる展開だ・・・。)」
サトシ「うん、だがな・・・式の用意が・・・。」
ヒカリ「そうだ・・・。」
???「用意だったら私が手伝うよ。」
ヒカリ「ノゾミ!?」
サトシ「手伝ってくれるのか!?」
その大きな助け舟にサトシは喜んだ。
ノゾミ「ああ・・・この前は私がヒカリからの電話の様子があまりにも悲惨だから、
    ついシゲルに強く言ってボックスの凍結なんかさせちゃったからね。」
シゲル「まあ、ノゾミの言葉を間に受けてサトシを信じず簡単に
    ボックス凍結なんかしちゃった僕にも原因はあるんだけど。」
ノゾミもシゲルもいつもの似たもの同士の癖である、右手を広げながら話す癖を同時にしながら語った。
サトシ「二人ともそういう癖そっくりだな。」
ヒカリ「今初めて気づいた・・・。」
ノゾミ「コホン・・。」
”おいおい”といった感じでノゾミはワザとらしく咳をした。
シゲル「君達に言われたくはないね。」
サトシ「どうも。」
いつものお約束の言葉を軽くあしらい、サトシは少しでも早く戻ってくる為の提案をした。
サトシ「明日にでも出発出来ないか?」
シゲル「ご心配なく君がこの選択をする事は予想についてた(まさかだったけど)
    明日にでもクチバの飛行場から飛び立てるように手配しておいたよ。」
サトシ「さすが親友!?気が効くぜ!?」
ヒカリ「それなら早く用意しないと!?」
サトシ「ああ!?」
二人はこの後急いで用意を始め、準備が済んでからは夜遅くまでしばしの別れを惜しんでいた。

そして翌日、

  • スレ7-166
  • ―127―13年後―友情―
  • 10/10/19 16:30:43
サトシ「じゃあ、ヒカリ・・・行ってくる。」
ピカチュウ「ピカ。」
ヒカリ「うん。」
ミミロル「ミミィ・・・。」
重たいトランクを片手に飛行機に乗り込もうとするサトシとピカチュウに
ヒカリとミミロルはあえて動揺を見せず気丈に振る舞おうとした。
シゲル「待ってくれ――!?」
ノゾミ「ヒカリー!?サトシー!?」
サトシ「うん?」
ヒカリ「ノゾミ!?シゲル!?」
乗り込もうとしていたサトシは思わず立ち止って振り向いた。
シゲル「僕も行く。」
サトシ「えっ?いきなりどうしたんだよ。」
ピカチュウ「ピカァ?」
ノゾミ「調査作業も博士がいた方が楽でしょ。」
サトシ「そうか!?シゲル、ノゾミ、サンキューな。」
ヒカリ「本当にありがとう。」
ノゾミ「気にしない気にしない、困った時はお互い様さ。」
サトシ「研究所はどうするんだ?」
シゲル「ケンジに代理は任せてきた。そろそろ着く頃かな。」
オーキド博士がポケノーベル賞を受賞してケンジと旅だった後、研究所はシゲルが切り盛りしていた。
サトシ「そうか、宜しく。」
シゲル「こちらこそ。」
サトシとシゲルは握手をした。
ヒカリ「ノゾミもこっちの家に来ない?」
ノゾミ「是非、シゲルがいないとつまらないからね。」
シゲル「ハナコさんに宜しくな、ノゾミ。」
ノゾミ「うん。気をつけて・・・。」
シゲル「ああ。」
サトシ「行ってくるよ、ヒカリ。」
ヒカリ「・・・うん。」
ミミロル「ミミィ・・・。」

男達は空へ旅立って行った。

  • スレ7-167
  • ―128―13年後―それぞれ―
  • 10/10/19 16:49:19
飛び立つ飛行機の中・・・
ピカチュウ「ピカァ・・・。」
サトシ「大丈夫だよピカチュウ。」
ピカチュウ「ピカピ・・・。」
サトシ「戻ってきたら一緒に結婚式だ。」
ピカチュウ「チャ―――。」
シゲル「・・・・・(さあ、早く戻れるように頑張らないとな・・・)。」

見送る女性達・・・
ミミロル「ミミロォ・・・。」
ヒカリ「大丈夫!?サトシとピカチュウはきっと戻ってくるよ。」
ミミロル「ミミィ。」
ヒカリ「さあ、ミミロルのウエディングドレスも作らないとね。」
ミミロル「ミミロー!?」
ノゾミ「・・・・・・・・(さあ、私も用意も手伝わないとね。)」

NEXT---ヒカリの体に異変が・・・!?



  • スレ7-171
  • ―129―13年後―憎悪の黒い影―
  • 10/10/21 22:11:29
憎まれる者と憎む者はまた同じのタイミングでそれぞれ美しい愛情と危うい考えを示していた。
数か月前の防衛戦の一件は憎む者の心に多大なる復讐の種を植え付け、
その矛先は誰でもない・・・憎まれる者に向けられようとしていた。

コワード「あいつら結婚するんだって?」
卑屈さがにじみ出るしゃべり方で憎む者は秘書に質問した。
サコン「そのようで、雑誌の記事でございます。」
無愛想に記事を覗き一行一行・・・怒りは爆発する。
コワード「・・・・・くうっ!?・・・くそぉ――――!!?」
ビリッビリッビリッ!!?
憎んでいる者達の幸せ報道は憎む者を発狂させ雑誌を引き裂きそのままゴミ箱へ投げ込まれた。
コワード「この前はよくも僕ちんをよくもあんな目にぃ・・・!!?
     こうなったら・・・!?」
すると愚か者は引き出しを開けて憎む標的の一人・・・ヒカリの写真を取り出した。
コワード「この女を・・・ハハハ・・・。」
サコン「・・・・・・・・。」
ウコン「・・・・・・・・。」
防衛戦後ジンダイに酷い目にあわされた秘書は今回、復讐にも批判はしなかった。

コワード「キャハハハハハハハハ!!!?」

狂ったように笑うコワードはこの後、もう一人過去にポケモンに殺されかけたあの女を復讐の為に雇った
結婚式は大荒れとなる。

  • スレ7-173
  • ―130―13年後―想いは一つ―
  • 10/10/21 22:46:47
サトシが旅立ってから毎日のように夜にヒカリは電話でコミュニケーションをとっていた
そうして結婚式の日時が現状況で実現可能か確認し調整していった。

そして旅をして二人が一度離れたひまわりの季節の少し前、ジューンブライド・・・

サトシ「後一週間で無事そっちに着けそうだ。」
ヒカリ「本当!?よかった!?」
サトシ「スーツ届いたぜ
    結婚式に間に合いそうでよかった。」
ヒカリ「ピカチュウのスーツも入ってたでしょ?」
サトシ「ああ、ピッタリだったよ
    採寸は前にピカチュウにふざけて着せてた服から採ったのか?」
ヒカリ「うん、私の手作り!?ミミロルのドレスも作ったの、かわいいわよピカチュウも期待しててね。」
自信満々のヒカリの様子を見てピカチュウは声をあげた。
ピカチュウ「ピカチュウ!?」
サトシ「ヒカリ・・・俺ら結婚するんだな。」
ヒカリ「うん・・・私サトシの奥さんになるんだね。」
いざ結婚の日取りが決まると、しみじみと今までを回想する想いが溢れてきた。

サトシ「大事にするからな・・・ヒカリ。」
ヒカリ「サトシ・・・。」
電話のモニター越し、触れられなくても想いは一つである事を再確認しあった
二人がそこにはいた。

  • スレ7-174
  • ―131―13年後―新たな命―
  • 10/10/21 22:59:30
サトシ「もうこんな時間か、おやすみ。」
ヒカリ「おやすみ。」

ブチッ――――

ヒカリ「・・・・・・・・・。」

電話が切れて静かになった中、その時は突然訪れた。

ヒカリ「うっ・・・!?」
急に吐き気を感じたヒカリは急いで洗面所に向かった。
ヒカリ「けほっ・・・けほっ!?・・・けほっ!!?・・・はあ・・はあ・・・
 
    ・・・・ま、まさか・・・。」

新たな生命の息吹はすぐそこまで来ていた。

NEXT---次回、結婚式始まる・・・。

  • スレ7-184
  • ―132―13年後―母の気持ち―
  • 10/10/23 21:54:47
それから約一週間後、結婚式当日。

ヒカリ「よしっと!?」
ミミロル「ミミロー!?」
ヒカリ「ミミロル、ドレス似合ってるるわよ。」
ミミロル「ミミ!?」
ヒカリとミミロルがドレスを着替え終わった所でアヤコがヒカリの元へとやってきた。
アヤコ「ヒカリ、似合ってるわよ。」
ヒカリ「ママ!?」
わが子の花嫁姿・・・ふと23年にも及ぶ子育ての想い出が頭をめぐる・・・。
アヤコ「あのヒカリがお嫁さんになるなんて・・・。」
母親として自分の娘の成長に感動したアヤコは目に涙を浮かべた。
ヒカリ「ママ・・・。」

次の訪問者は・・・
ユモミ「ヒカリー。」
ケンゴ「ピーカーリー。」
ヒカリ「ユモミ!?ケンゴ!?」
ユモミ「あらあら、きれいなドレス着ちゃって。」
ヒカリ「へへー。」
一方、初恋の相手の結婚と言う逃れようもない事実を目の当たりにした男は強がった第一声に反してただ黙っていた。
ユモミ「何黙ってんのよ。」
黙るケンゴをユモミはポンッと背中を押した。
ケンゴ「ヒカリ・・・幸せになれよ・・・。」
精一杯に言葉だった
押しつぶされそうな想いに反する言葉は男をその場から遠ざけようとした。
ケンゴ「じゃあな・・・。」
ユモミ「・・・・・・・・。」
ヒカリ「うん・・・・。」
男の想いに気づいていた女性達はあえて黙って見送った。

ウララ「・・・・・・・・フン。」
ケンゴが部屋から出てくるとウララが立っていた。
ケンゴ「笑えばいいさ・・・。」
いつものように偉そうに立つウララに皮肉を若干込めて言った
しかし、ウララから返って来た言葉は意外なモノだった。

  • スレ7-185
  • ―133―13年後―励まし―
  • 10/10/23 22:34:33
ウララ「おとなしく引き下がったものね。」
案の定の言葉、予想通り過ぎてつい強く言葉が出た。
ケンゴ「僕はちゃんと告白したさ!?
    でも・・・ヒカリのサトシへの想いには届かなかった・・・。」
ウララ「それでもいいんじゃない。」
強い言葉の次の言葉は意外なモノだった。
ケンゴ「え?」
ウララ「届いても届かなくても今のあんたがトップコーディネーターになれたのは
    あいつのおかげなんでしょ?」
ケンゴ「・・・ああ。」
ウララ「だったら、自分の好きな人がくれたチャンスを大事にしなさいよ
    あんた一応トップコーディネーターマスター候補の一人なんだから・・・
    ・・・・変な負け方されたら負けた私が困るのよ・・・。」
一度グランドフェスティバルの決勝戦でぶつかりケンゴに敗れ、トップコーディネーターになる事が遅れたことで
コーディネーターマスターの候補からもれてしまったウララは恨み節をいつものようにいれつつも
励ますように語った。
ウララ「ほら、くよくよしないでよ・・・気持ち悪いわね。」
一瞬で励まされた感覚をみごとにかき消した最後の言葉、釣られるように反撃の言葉が口から出た。
ケンゴ「・・・よかったよ、やさしいウララなんて気持ち悪いからな!?」
しかし、自分的には”励ましてあげた”気分だった女はその皮肉言葉に噛みついた。
ウララ「あんたねぇ!?私がめずらしく励ましてあげたら”気持ち悪いですって!!?」
ケンゴ「当たり前だろ!?だいたいな・・・・!?」
噛みついた言葉に釣られまた噛みつきいつの間にか口喧嘩に発展していた。

その様子をヒカリとユモミはそっと見ていた。
ヒカリ「ウララらしいわね。」
ユモミ「ったく・・・結婚式くらいもっと静かに出来ないのかな。」

他人事のように他人の様子を眺めていたヒカリだったがある心配事が頭にはあった。
ヒカリ「それにしても・・・・サトシ遅いなぁ・・・まだかな?」
結婚式前日の夕方には到着すると言っていたサトシだったが
嵐で飛行機が遅れ、結婚式ぎりぎりに到着するという連絡が入っていた。

  • スレ7-186
  • ―134―13年後―連絡―
  • 10/10/23 22:51:22
ハナコ「ヒカリちゃん。」
ヒカリ「ああ、ハナコさん!?
    サトシから連絡ありました?」
ハナコ「今連絡があってクチバについたって、ガブリアスでこっちに向かってるそうよ。」
ヒカリ「本当ですか!?良かった。」
連絡内容を聞いて一安心した花嫁はミミロルをそっとなでた。
ヒカリ「もうすぐ着くって!?」
ミミロル「ミッミィ―!?」
安心していたヒカリの元へ次の来訪者が・・・

カスミ「ヒカリちゃーん。」
ヒカリ「カスミさん!?ノゾミ!?ハルカ!?タケシ!?」
ハルカ「うわ!?ヒカリとってもきれいかも!?」
タケシ「ああ!?」
カスミ「ミミロルもきれーい!?」
ノゾミ「さすがモデルコンビだね。」
仲間達はヒカリとのドレスをべた褒めしヒカリとミミロルは大いに照れた。
ヒカリ「ありがとう!?」
ミミロル「ミミロー!?」

しかし、コワードの魔の手はすぐそこにまで来ていた・・・。

  • スレ7-188
  • ―135―13年後―花嫁誘拐―
  • 10/10/23 23:11:34
コワードの仕掛けたモノの異変にまず始めに気付いたのはタケシだった。
タケシ「ん?なんか変な臭いがしない・か?」
ハルカ「そうい・・えばそう・・か・も。」
カスミ「何だか・・・・ね・・むく・・。」
ノゾミ「何・・・な・・・・・の・・・?」
ヒカリ「サ・・・・・ト・・シ・・・・。」
バタッ

結婚式場に充満した催眠ガスを吸ってしまい全員倒れてしまった
そこへ・・・

「コワード様、目標の女とミミロルを確保いたしました。」
「手紙、配置完了です。」
それに返事をするように電話から卑屈な声で返事が返ってきた――
コワード「よし、よくやったぞ
     そいつらを丁重にお連れしろ。」
「はっ」

コワードの手下達はヒカリとミミロルを誘拐していった。

一方、そんな事を知る由もないサトシは・・・
サトシ「よし、このままのペースで行けば間に合いそうだ。」
ピカチュウ「ピカァ!?」
ガブリアス「ガバァ!?」
サトシとピカチュウは飛行機を降りた後、スーツに着替えガブリアスに乗り結婚式場を目指していた。

NEXT---結婚式場に着いたサトシが見た光景とは・・・。


  • スレ7-192
  • ―136―13年後―事後―
  • 10/10/25 20:49:01
ヒカリが誘拐されてから10分後、サトシは到着した。
サトシ「ん?何だか騒がしいぞ。」
ピカチュウ「ピカ?」
空から見る結婚式場には入口に何やら人が集まり騒いでいる光景・・・
気になったサトシはすぐに降りようとした下にはあの3馬鹿トリオの姿があった。

コジロウ「おーい!?ジャリボーイ!?」
サトシ「ん?お、R団。」
ムサシ「あんた!?早く降りて来なさいよ!?何なのよこれ!?」
ニャース「一体何がどうなってるのニャ!?」
サトシ「どうしたんだ一体・・・。」
慌てふためくR3人組、人ごみで見えない結婚式場の入口、何があったのか、
見ているだけではサトシには理解が出来なかった
とりあえず話を聞くためサトシは空から降りた。

ムサシ「式場の中に訳わかんないガスが充満してるのよ!?」
サトシ「えっ!?ガス!?」
コジロウ「それで式場の中へ入れなくなったんだよ!?」
ニャース「ジャリガール達も皆中にいるんだニャ!?」
サトシ「な、何だって!?」
その話を聞くと同時に胸ポケットに入れていたハンカチで鼻と口を防いで
サトシは煙の中へと人ごみをかき分け飛び込んでいった。
サトシ「ヒカリィー!?皆!?待ってろよーー!?
    うおっ――!!?」

「人が入っていったぞー!!?」
「あぶないぞー!!?」
式場の関係者は飛び込んだのがサトシである事に気づいてはいなかったようである。

  • スレ7-193
  • ―137―13年後―つよがり―
  • 10/10/25 21:26:41
煙の中へと飛び込んだサトシはガスが充満しているピンクの視界を走り回った。
サトシ「(このガス・・・催眠ガスか?道端の人が皆熟睡してるな。)」
奥へ奥へと進みサトシはようやくヒカリがいた部屋を見つけ出した。

サトシ「(皆!?・・・ヒカリは・・?)」
まわりを見回してもヒカリとミミロルの姿はない・・・
替わりに花嫁が衣装を整える化粧台の上に日ごろヒカリが愛用していた髪どめと
一通の手紙が添えてあった。
サトシ「(髪どめと手紙・・・?でもとりあえず皆を運び出さないと・・・。)」
目の前で横になって倒れる自分の母親や友達を放っておく訳にもいかず
とりあえずヒカリがどうなったのかが頭から離れないながらも皆を外へ出そうとした。

その後、3人組が呼んだ救急隊員にサトシも尽力し無事タケシ達も運びだされた。

タケシ「済まん・・・サトシ。」
ハルカ「ヒカリが誘拐されるなんて・・・。」
カスミ「私がもう少ししっかりしておけば・・・!?」
ノゾミ「ヒカリ大丈夫かな・・・。」
責任感を感じ沈みきった友達にサトシは声をかけた。
サトシ「別にそんなに責任感じなくても・・・
    ヒカリだって責めやしないって・・・な?」

カスミ「(一番つらいのはサトシ・・・あんたなのに・・・気丈ぶっちゃって・・・。)」
タケシ「(サトシ・・・。)」
アヤコ「サトシ君・・・。」
サトシ「大丈夫ですよ!?アヤコさん・・・・大丈夫です。」
アヤコ「(やっぱり遅れた事でかなり背負っちゃってるわね・・・。)」
笑顔で振る舞おうとしたサトシだったが長年サトシを見てきた人達には
その強がりの仮面は見透かされてしまった。

ガスを吸った母や友は早々と救急車で運ばれて行った。

  • スレ7-194
  • ―138―13年後―手紙―
  • 10/10/25 22:05:10
サトシ「さて・・・と。」
ピカチュウ「ピカチュウ。」
救急車が去り一段落した後、サトシはヒカリが残した髪どめを握りしめながら
手紙の内容を確認した。

―――チャンピオンへ

あなた達の花嫁は貰った
取り返したければ、双子島の近くにある私の島、カーニル島へ来い
また、あなたが所持しているポケモンすべてを連れて来なさい
さもなくばあなた達の花嫁は私が頂く。

―――あなたに復讐を望む者より、
P.S.今はまだ花嫁には何もしない、今は。


サトシ「(預かるじゃなくて貰ったって・・・ヒカリは物じゃない、それに・・ポケモンを全部?)
    あなたに復讐・・・もうあいつしかいないな・・・。」
ピカチュウ「ピカ。」
少し前に自分が触れた予感が現実のモノとなり
手を打っておけばよかったと今さらながら軽く後悔した。
オーキド「でどうするんじゃサトシ
     ポケモン達はピカチュウとミミロルの結婚式の為に呼んであるが・・・。」
サトシ「でもさすがに全部は持っていけませんよ
    俺のポケモン達、50匹は超えてますから・・・(ケンタロスは一匹加算)。」
オーキド「んー、それもそうじゃのう・・・。」
少し考えてオーキド博士はある提案をした。
オーキド「そうじゃ!?ここから少し行った所にマサキ君の研究所があるんじゃった
     最近はモンスターボールの研究をしておるとか言っておった
     行ってみたらどうじゃ?」
サトシ「マサキさんか・・・旅した時以来じゃないか?」
ピカチュウ「ピィカ。」
オーキド博士の意見に賛成し、サトシとピカチュウはマサキの家へと向かった。

NEXT---一方、その頃ヒカリは・・・・。

  • スレ7-200
  • ―139―13年後―祈る―
  • 10/10/27 22:07:44
そのころ、ヒカリはようやく目を覚ました。

ヒカリ「う・ん・・ここは・・・どこ?」
コワード「目を覚ましたよ う だねー。」
ヒカリ「ひっ!?」
目を覚ましたそこにはスリ―パ―に似たコワードの顔面がズームで目の前にあった
椅子にドレスのまま縛られていたヒカリは飛び跳ねる勢いで驚いたが身動きがとれない。
コワード「はっはっはっー・・きれいだねぇ・・美しいねぇ・・・
     僕ちん見惚れちゃうね――フフフフフ・・・。」
ヒカリ「(き、気持ち悪すぎる・・・・。)」
ドン引きしたヒカリ。
コワード「もうあの糞チャンピオンの妻になんかさせないからなぁ・・・
     僕ちんのモノにしてやるから・・・ハハハハハ・・・。」
ヒカリ「(顔面を思いっきり殴りたい・・・!?)
    おあいにく様!?サトシは絶対私を助けに来てくれるから!!?」
コワード「こまっちゃうなぁーそんな事になっちゃうと君のミミロルが餌になっちゃうんだからさぁ。」
ヒカリ「えっ?」
コワード「ほ―――ら。」
目の前にあったモニターに向けてリモコンのボタンを押すとそこに
水面より少し高い所に鉄の柱に縛られサメハダーの視線を浴びる眠るミミロルの姿が映し出された。
ヒカリ「ミミロル!!?」
その危険な光景にヒカリは思わず声を上げた。
コワード「今はまだ大丈夫さ、サメハダ―に餌をあげてるからねぇー
     ・・・でも餌をあげなくなったら・・・アハハハハ・・・・!!?」
どこまでも腹の立つその男はヘラヘラと笑いながら冷酷な事を軽く言う。
ヒカリ「この外道!?どうやったら・・・こんな酷い事をしてそんなにしてられるのよ・・・!!?」
自分のポケモンが生命の危機に立たされている状況を嘆きトレーナーは目に涙を貯めた。
コワード「何言ってるの・・・復讐だよ?・・・よくもこの前は・・・!?」
ヒカリ「うるさい!!?ミミロルを離しなさい!!!!?」
感情むき出しでヒカリはコワードを一喝した。
コワード「いいねーいいねーその正義感ー
     僕ちんさらに惚れちゃうよー・・・フフフフフ・・・。」

  • スレ7-201
  • ―140―13年後―急ぐ―
  • 10/10/27 23:08:47
ヒカリ「くっ・・・!?」
”この男には心がないのだろうか?”そんな事を考えながら強く祈った・・・

ヒカリ「(サトシ・・・早く!?早く助けに来て!!?)」

一方、そのころ祈られた側も全力で助ける為の準備に翻弄していた。

ドンッドンッ!?
サトシ「開けて下さーい!?マサキさん!!?」
ピカチュウ「ピーカーチューー!?」
ガチャッ
面倒臭そうに尋ねられた側は出てきた。
マサキ「何や、騒々し・・・おっ!?チャンピオンや!?なつかしいのお!?」
サトシ「懐かしさに浸りたい気持ちもわかりますが、急いでて・・・マサキさんにお願いがあって来たんです!?」
何やらてんやわんやしてそうなチャンピオンの様子からマサキも話の路線をふざけずにサトシに合わせた。
マサキ「お願い?何や、言ってみいや。」

少しでも早くヒカリを助けに行きたいサトシは大まかな説明だけをした。
マサキ「なるほどな・・・要はモンスターボールを50個以上一気に手軽に持ちたいと・・・。」
サトシ「出来ますか?」
マサキ「モンスターボールはボケモンを分子化して特殊な圧縮をする事によりポケモンをボールに
    入れる機械・・・つまりや、もっと圧縮しろって事かいな。」
話してる事がまったく理解できないにも関わらずとりあえず焦りからサトシは即返事をした。
サトシ「はい!?つまりそういう事ですね!?」
理解していない感丸出しのサトシにジョウト人、マサキがジョウト風に暴言でツッコミをかました。
マサキ「ドアホ!!?んなの出来るかい!?圧縮にも限界があるわい!?
    ポケモンをぺしゃんこにでもする気かこのアホ新郎!?」
サトシ「(アホ新郎って・・・なんか口が悪くなったような・・・?)
    じゃあまさか出来ないんですか!?」
さっきの発言が未理解丸出しで発言した自分へのツッコミだったのも気付かずサトシは本気で受け取った。
マサキ「アホ!?出来るわ!?理解してくれこのボケモンマスター!?」
サトシ「(ボケモンマスターって・・・)どっちなんですか!?」
急いでいるサトシは理解できず暴言にしか聞こえない言葉に噛みついた。
ピカチュウ「ピィカァ!!?」
ポケモンも同様だったようである。

  • スレ7-203
  • ―141―13年後―出発―
  • 10/10/27 23:38:43
一通り煽った所でマサキはトランクを持ち出した。
マサキ「70匹収納可能の特殊トランク、こいつなら可能や!?
    わいが天才で良かったのうー!?何故このトランクなら可能なのかと言うと・・・。」
サトシ「ああっ!?説明は後でいいから行ってきまーす!?ありがとうございました!?」
ピカチュウ「ピカチューウ!?」
バタンッ!?
真っ先にトランクをとり、サトシとピカチュウはドアを開け出て行った。
マサキ「なんか・・・チャンピオンも嫁さんの事となると乱れるのう。」
嵐が去って静かになった自分のまわりを見まわしマサキは呟いた。

式場に戻ったサトシはボールからトランクにポケモン達を移動させ準備を整えた。
オーキド「それにしてもよく出来とるのうー
     これに70匹ものポケモンが入れられるとは。」
科学者の性だろう、オーキド博士はトランクをあれやこれやと観察する。
サトシ「リモコンに出したいポケモンの名前を入れると・・・。」
携帯のようなリモコンにリザードンとサトシは打ちこんだ
すると”リザードン、OK”とリモコンの画面に映し出され・・・
バシュ―ン!?
リザードン「グワォオオ!?」
トランクのモンスターボールマークからリザードンが飛び出した。
ピカチュウ「ピカチュウ!?」
オーキド「こりゃすごいのぅーしかも頑丈そうじゃ。」
サトシ「普通は6匹しか持てませんから使用出来ないですけど
    使い方によっては使えるでしょうね・・・
    それじゃあリザードン、まずはグレンタウンまで頼む。」
リザードン「グルァ!?」
既に頭の中はヒカリとミミロルの事でいっぱいのサトシとピカチュウはグレンタウンへと向かった。
オーキド「がんばるんじゃぞー!?」

NEXT---サトシにも思わぬ助っ人が・・・。

  • スレ7-205
  • ―142―13年後―協力―
  • 10/10/28 22:19:01
グレンタウンに到着したサトシ達は休む間もなくヒカリのいるカーニル島を目指し始めた。
サトシ「行け、ダイケンキ!?」
―ダイケンキ、OK―
バシュ―ン!?
ダイケンキ「グワ―ン!?」
サトシ「こっちの道の方向の島を目指してくれ。」
ポケフォンの地図機能を使いダイケンキに道を示した。
ダイケンキ「クワォーン!?」
ポンッ!?
ミジュマルの頃と変わらず調子にのって”ポンッ”と叩く癖は治っていない。
その時、サトシがリモコンを扱ってないにも関わらず一匹のポケモンが勝手に出てきた。
バシュ―ン!?
ポッチャマ「ポッチャ!?」
ピカチュウ「ピィカァ?」
サトシ「ポッチャマ、どうしてここに?勝手について来たのか・・・。」
ポッチャマ「ポチャ!?ポチャチャポチャ!?」
必死にサトシに自分の想いをポッチャマは伝えようとした。
サトシ「わかってる、一緒にヒカリを助けに行きたいんだな。」
ピカチュウ「ピカピ・・・。」
友の想いを理解して欲しく親友はトレーナーを見つめた。
サトシ「わかった、一緒に行こう!?」
ポッチャマ「ポチャ―!?」
ピカチュウ「ピカ―!?」
ダイケンキ「キュワァ―!?」
一致団結したサトシ達は再びカーニル島へと向かい始めた。

  • スレ7-206
  • ―143―13年後―だいじょばない―
  • 10/10/28 23:12:55
サトシ達が一致団結し島を目指していた頃、ヒカリは個室に閉じ込められ
モニターに映るサメハダ―に狙われるミミロルを椅子に縛られたまま心配そうに見ていた。
ヒカリ「(私達が拉致されて何時間経ったかな・・・
     ミミロルがまだ寝てるって事はポケモンにはあの催眠ガスは強かったみたいね・・・。)」
ガチャ
ドアを開けたそこにはスリ―パ―に似た二度と目にしたくない面があらわれた。
ヒカリ「(うわ・・・来たぁ・・・。)」
心底嫌そうな顔でヒカリはコワードを睨んだ。
コワード「どうもどうも・・・ヒカリちゃぁん・・・フフフフフ・・・。」
ヒカリ「早くほどきなさいよ!?なんで花嫁が結婚式で拉致されなきゃならないのよ!?」
コワード「ホホホホホ・・・何の事でしょう、あなたは今から私と結婚するんですよー?」
ヒカリ「ハァ?」
”こいつ頭だいじょばないの?”という顔をヒカリは思わずした。
コワード「フフフフフ・・・今はそんな顔をするでしょうけど・・・。」
ヒカリ「サトシはきっと私を助けに来てくれる。」
人を信じて疑わない目でヒカリはその言葉を放った
しかしコワードはこの言葉を笑い飛ばした。
コワード「キャハハハハハ!!?そうは言えないんだよ今回は!?
     何故かと言えばなぁ・・・!?」

ヒカリ「うっ・・・!?けほっ!?けほっ!?・・・うっ・・はあはあ・・・。」
いきなりつわりを起こしたヒカリの様子をコワードは見て、過剰に驚いた。
コワード「まっ!?・・・ま、さか・・・!!?
     まさか・・・ヒカリちゃんあいつの・・・・!!?」
正解をコワードが言おうとした所でドアが激しく開いた。
バンッ!!?
ウコン「坊っちゃま!?チャンピオンが到着いたしました!?」
ヒカリ「っ・・・サトシ・・。」

  • スレ7-208
  • ―144―13年後―復讐―
  • 10/10/28 23:43:56
コワード「うるさぁぁぁい!?今僕ちんがこいつが妊・・・・ん?
     ・・・・・・・・(ニィ――――。)」
あまりにも不気味な笑顔をコワードは見せた。
ヒカリ「な、なによ・・・けほっ・・。」
コワード「もうお前の事なんかどうでもいいや・・・
     ・・・そのお腹の子の父親もお前もぶち殺してやるからさぁ・・・ヒヒヒヒヒ!!?」
ヒカリ「チャンピオンのサトシがあんたなんかに・・・。」
コワード「助っ人を呼んだんだー・・・。」
ヒカリ「助っ人・・?」
コワード「そうだ・・・ルギアを捕獲し、
     かつて前チャンピオン、シロナと同等の力で争った奴だぁ!?」
ヒカリ「捕獲・・?シロナさんと・・・争った?ま、まさか・・・!?」
コワード「ほう・・知っていたか、入って来いJ!?」
ヒカリ「!!?」
かつてシンオウ地方を旅していた時、自分達を恐怖の谷底へと突き落としたその女は
昔と変わらず黒いサングラスを身につけ、昔の少女、今の花嫁に目の焦点を合わせた。
J「二度と顔を見たくもない小娘が・・・調子に乗りおって。」
ヒカリ「J!?あなた死んだんじゃなかったの!?」
J「私はあれくらいじゃ死なん、確かに失ったものも多かったが・・・
 お前達に復讐する為に生きてきた。」
ヒカリ「復讐・・・?」
J「まずはあの小僧・・・チャンピオンを殺す。」
ヒカリ「な、何を言ってるのよ!?あなたにサトシが倒せるはずが・・・。」
J「これでもか。」
ピッ・・・・
Jはリモコンを持ち画面を切り替え自分の手を内を明かした・・・

ヒカリ「なによ・・・これ・・!?」
コワード「ハハハ・・・キャハハハハハハハ!!?
     これでチャンピオンも終りだぁぁぁぁあ!!?」
ヒカリ「サトシ・・・!?」

NEXT---ヒカリが見たものとは?

  • スレ7-210
  • ―145―13年後―洞窟の秘密―
  • 10/10/29 23:30:38
サトシ「ついたな・・・。」
ピカチュウ「ピカ。」
ポッチャマ「ポチャ。」
無事、島に到着したサトシ達はダイケンキをトランクに戻し注意深く中へと進んでいくと、

サトシ「洞窟?」
ポッチャマ「ポ?」
ピカチュウ「ピ?」
サトシ「進んでみるか・・・というか、ダイケンキに乗って島のまわりを周ったけど
    ここしか上陸する所なかったし、上陸してもここまで一本道だし・・・
    ・・・罠に気をつけて進まなきゃな。」
ピカチュウ「ピカ。」
洞窟は所々に階段の横の水路に外の光が溢れていてそれを明かり代わりにして
進んでいくような形だった
洞窟を進んで行くサトシ達に奥へと進んでいく途中、段々奇声が響くように聞こえてきた。

「キギャ―――!!?」
「バンギャ―――!!?」
「グワォ―――!!?」
サトシ「これは・・・ポケモンの声?
    この声の数、かなりの数だ・・・。」
ピカチュウ「ピカ・・!?」
ポッチャマ「ポチャ!?」
声を聞きサトシとピカチュウとポッチャマは気を引き締め、
近くにあいていた洞窟の窓からその声の者達の様子をうかがった。
サトシ「!!?」
ピカチュウ「!!?」
ポッチャマ「!!?」

「ドダァ―――!!?」
「ゴルァァ―――!!?」
「シェアァァ―――!!?」
窓を覗くとそこには100匹を軽く超えるポケモンとトレーナーの声・・・
圧巻である。

  • スレ7-211
  • ―146―13年後―反省―
  • 10/10/30 00:01:46
サトシ「(どう見てもあのポケモンやトレーナー達は俺らを待ち受けてるよな・・・
     ・・・しかも道がこの道しかないとなるとあそこを通るしかない・・!?)」
ピカチュウ「ピカピ・・・。」
チャンピオンになってから初めてみるサトシの追いつめられたような焦りの表情・・・
ピカチュウはサトシの表情から少し不安を掻き立てられた。
サトシ「(だったら何故ポケモンを全部を持ってこいなんて条件を・・・?
     持ってきたら不利になるのはあちら側なのに・・・。)」
しかしサトシが焦った訳はポケモンの数ではなくコワードの企みの不明瞭さだった
”絶対何か仕掛けてくる”と言うその内容の不明さ・・・それが今回大きな墓穴になると
サトシの直感は感じた。
ポッチャマ「ポチャ・・・。」
サトシ「あっ・・・。」
すぐ横を見れば自分に視線を向け心配そうな表情を浮かべるポケモン達、
これはまずいとサトシは笑顔でポケモン達の頭をなでた。

サトシ「大丈夫大丈夫!?なんとかなるさ。」
ピカチュウ「ピカ!?」
ポッチャマ「ポチャ!?」

サトシ「(そうだよな、俺がしっかりしなきゃ・・・
     さあ、作戦を立てるか。)」
嫁の安否に焦っていた新米チャンピオンは自分はまだまだなのだと反省しつつこの状況への打開策を練り始めた。

  • スレ7-213
  • ―147―13年後―策―
  • 10/10/30 00:32:01
窓からばれないようにきれいに列のように並んだ軍隊のようなポケモンとトレーナーを
サトシは冷静に観察する。

サトシ「(ポケモンの数は・・・100匹は軽く超えてるよな・・・
     一匹一匹にトレーナーが付いてる
     俺らが降りて行く階段の出口の方には・・・
     岩ポケモンが多いな・・・防御力が高そうだ、盾?
     バンギラス、ゴローニャ、ギガイアス、ボスゴドラ、ドサイドン・・・
     その後の列にはドラゴンタイプが多い・・・アタッカーか?
     カイリュ―、フライゴン、オノノクス、クリムガン・・・・
     後は・・・タイプとかもバラバラ・・・ただ強そうなのがたくさんいるな・・・
     ドラピオン、リングマ、モジャンボ、ヘルガ―、プテラ・・・・
     このポケモンの並べ方って・・・戦だよな・・・どうみても・・・
     それならこっちだって・・・)」

ぽちっぽちっぽちっ・・・・

策が浮かんだサトシは次々とトランクからポケモンを出し始めた
しかしサトシはこの後、この数のポケモン達を相手にすると同時に
Jまで相手にする事など知る由もなかった・・・。

NEXT---サトシ勢vsポケモン&トレーナー達・・・サトシの策とは?

  • スレ7-216
  • ―148―13年後―突撃―
  • 10/10/30 23:13:01
「コワード様に言われてここにポケモン達を配置して
 ”チャンピオンが来たら集中攻撃しろ”って言われてるけど
 チャンピオン相手だけど大丈夫なのか?」
「気にするなよチャンピオンとは言えこんだけいれば無理だって。」
「そうだな!?」
「そろそろ降りてくるんじゃないのか?」
「準備するか。」
彼らは数十秒後、今の自分達の甘さで痛い目に遭う事となる。

サトシ「行けジャローダ、ドダイトス、メガニウム、ジュカイン!?」
ジャローダ「ジャロ――――ゥ!!?」
ドダイトス「ドダァ――――!!?」
メガニウム「メガァ――――!!?」
ジュカイン「ジュワ――――!!?」
突然のチャンピオンの襲来にトレーナー達はポケモン達の体制を急いで整えようとした
・・・が幾多の綱渡りを経験してきたチャンピオンはその時間さえも与えなかった

「予定より早いぞ!?来たぞー!?」
「さあ、行けドサイド・・・。」
相手の油断が生んだ一瞬の隙はサトシ側に強い追い風を吹かせた。
サトシ「させない!?
    ジュカイン、ドダイトス、リーフストーム!?
    メガニウム、ジャローダ、ハードプラント!?」
ジャローダ「ジャーロゥォ―――!!?」
ドダイトス「ドゥォダァ―――!!?」
メガニウム「メェェガァ―――!!?」
ジュカイン「ジュ―カァ―――!!?」
四匹の最強の草技の嵐は重たい岩ポケモンさえも次々と吹き飛ばし
前列でまともにくらった数匹のポケモン達はその合体技でみごとに気絶した
また、前列のポケモン達が吹き飛んだ事で次の列への道も開かれた。
サトシ「フローゼル、次の列へ向かってアクアジェットでつっきれ!?」
フローゼル「フロォオオオオ―――!!?」
「グォァァァァ!!?」
「グワォオオオ!!?」
「フラァァァァ!!?」
フローゼルの突撃を察知して次の列のドラゴンタイプ達はフローゼルをつぶす為、
フローゼルの方へと集まってきた

しかし、フローゼルはあくまでも囮でありサトシの狙いはフローゼルの後ろに忍んでいた。

  • スレ7-218
  • ―149―13年後―大乱戦―
  • 10/10/30 23:46:14
サトシ「今だ!?ガブリアス、ストーンエッジ!!?」
フローゼルの後ろに隠れながら接近してきたガブリアスは
カイリュ―やオノノクスにストーンエッジの雨を浴びさせた。
サトシ「フローゼルも両腕で冷凍パンチ!?」
フローゼル「フゥゥロォオオオオ!!?」
「グワァァァァ――!!?」
「キギャァァァ―!!?」
「グルゥァァァ―――!!?」
次へ次へと冷凍パンチを当て暴れるフローゼルと勢いに乗ったドラゴンダイブで相手を
次々と気絶させていくガブリアスに二列目からは悲鳴が飛び交う
圧倒的なポケモン個体のポテンシャルと経験の差は数さえも凌駕していった・・・

「こらぁ――!!?何でこっちを攻撃するんだぁ――!!?」
「お前こそ!?」
「ガルァァァ!!?」
「キギャァ――!!?」
たった六匹の引っ?き回しの奇襲で列は乱れ、総指揮を執っていたJがいない事もつながり
敵は敵同士で仲間割れを始め、敵も味方も入り乱れての大混乱を引き起こした
サトシはこのチャンスを逃す訳もなく、さらに引っ?きまわそうとしてピカチュウを投入した。
サトシ「ピカチュウ、ボルテッカ―!?
    グライオン、ドンファン、後ろからピカチュウを援護!?」
ピカチュウ「ピカピカピカピイッカ――!!?」
グライオン「グラ――イ!!?」
ドンファン「ドッファ――!!?」
ボルテッカ―を邪魔されないように電気技が無効のグライオンとドンファン
を補助につけピカチュウをサトシは存分に相手の密集地で暴れさせた。

サトシ「(こっちに風は吹いてる!?このまま畳み掛けよう!?)」
まわりの状況は明らかにこちら側に風が吹いている事からサトシは
リモコンを手に取り、ポケモンをさらに繰り出そうとした

しかし何故Jが何も指揮もしないで手駒を捨てるような真似にでたのか・・・
Jがいる事さえも知らないサトシは先ほどの嫌な予感も忘れ、ただ目の前のバトルに集中していた。

  • スレ7-219
  • ―150―13年後―数と言う名のフェイク―
  • 10/10/31 00:13:55
サトシ「ゴウカザル、ゼニガメ、ケンタロス、ムクホーク、ヘラクロス!?
    皆、総攻撃だ!!?」
ゴウカザル「キキッ―――!!?」
ゼニガメ「ゼニィ――!!?」
ケンタロス「グモォ―――!!?」
ムクホーク「ムクホォ――!!?」
ヘラクロス「ヘラクロォ――!!?」
次々とポケモン達を倒していく百戦錬磨のチャンピオンとそのポケモン達・・・

遥か上から復讐者はただ・・・自分の作戦の囮として100匹以上のポケモン
とそのトレーナーを見ていた、あのポケモンの数はあれが本体だと思わせる為のフェイクだった・・(サトシは直感で何かあると感じていた・・・。)
サトシ達がポケモン達を倒すのも計算内、
Jからすれば”これくらいで倒れられても困る”であった・・・
過去にサトシ達とシンクロしたポケモンに殺されかけ
多くの部下と大きな失敗で取引に必要な取引先との信頼を失い、
ポケモンハンターとしてのプライドさえも汚された・・・
自分の道を汚した者を許せるはずもなく復讐へと身を染めた
いっそ一番つらいやり方で復讐してやる・・・
奴らはポケモンが大好きだ

ならば・・・・

復讐に燃えるJはサトシとポケモン達が戦っている様子をうかがい、
チャンスを待っていた・・・。

J「もう少し・・・もう少しでいい下地が出来上がる・・・
 チャンピオンに心からの苦痛をくらわせる下地が・・・クックックッ。」

NEXT---Jの企み・・・状況は一転・・・。

  • スレ7-224
  • ―151―13年後―潮時―
  • 10/10/31 23:16:09
サトシの自滅誘導作戦は見事に成功し、サトシのポケモン達は手負いになりながらも
ついに20匹を切るまでに相手側を追い詰めた。
サトシ「(潮時だ!?)各自カウンターシールド!?
    ガブリアス、流星群!?」
サトシの指示を聞きガブリアス以外のポケモンは一斉にカウンターシールドの準備に入った。
ガブリアス「ガバァァァァ!!?」
飛び上がり流星群を撃とうとしたガブリアス・・・
しかし、その時ついにJが動きだした。

J「ボーマンダ、竜の波動!?」
ボーマンダ「ダァ―――!!?」
ドーン!!?
ガブリアス「ガバァァ・・・・!!?」
サトシ「ガブリアス!!?」
竜の波動はガブリアスに命中し、地面に叩きつけられた
ガブリアスはかろうじて立ちあがった。
振り向いたサトシは驚愕した。
サトシ「お、お前は・・・J!?死んだんじゃなかったのか!?」
”夢じゃないのか?”そう疑うような光景・・・
呆然とすべき光景は次の瞬間、呆然とする事も出来ぬピンチに変わろうとしていた。
J「久しぶりだな小僧・・・いや、チャンピオン
 ほら、これはプレゼントだ。」
ピシュ!?
腕の機械から出てきた光線はガブリアスに命中し、ガブリアスは石と化した。
サトシ「ガブリアス!?」
急いでガブリアスに駆け寄ろうとするサトシをあざ笑い、すがすがしそうにJは皮肉った。
J「チャンピオンのポケモンともなれば相当な金で売れるだろうなぁ!!?
 ・・・ハハハハハ!!?」
サトシ「J!?お前!!?」
石になった自分のポケモンに触れて怒りが満ちた。
サトシ「ガブリアス・・・。」

  • スレ7-225
  • ―152―13年後―疲弊―
  • 10/10/31 23:42:19
サトシ「(残ったポケモンとトレーナー達が攻撃してこない・・・Jが来たからか?)」
”冷静に。”そう自分に言い聞かせ冷静さを取り戻したサトシはまわりを改めて見直した。
ピカチュウ「ピカ・・ピ・・ピィ・。」
ポッチャマ「ポ・ポ・・・チャ・・。」
サトシ「くっ・・・!?」
100匹を超えるポケモン達を相手に戦い肩で息をする疲弊しきったサトシのポケモン達、
思わずサトシはリモコンに手を伸ばした。
サトシ「(分が悪い・・・やはり新しいポケモンを出すか・・・。)」
しかし、Jはリモコンを出すしぐさを見逃さず人質で脅しをかけた。
J「ポケモンは出すな、さもなくば人質のミミロルがサメハダ―の餌になるぞ。」
ピカチュウ「ピカ!?」
サトシ「何ぃ!?」
J「まあ、今出ているポケモン達を全員石にした後そのトランクの中の他のポケモンも
 お前の前で全員石にするのだしな・・・フフフフフ。」
ポケモンを全部持ってこさせサトシの前で全員石にする・・・
それがポケモンを愛するサトシへの最大の復讐になるとJは考えた。
サトシ「(くっ!?・・・最悪の事態だ・・・!?)」
ピカチュウ「ピカァ・・・!?」
ポッチャマ「ポチァ・・・!?」

J「お前の目の前でお前のポケモン全てを石にしてやる。」
サトシ「!?」
ピカチュウ「!?」
ポッチャマ「!?」


  • スレ7-227
  • ―153―13年後―振り子―
  • 10/11/01 00:00:13
サトシ達が危機に陥っていた頃―――

ヒカリ「(サトシ・・・大丈夫かな。)」
コワード「ホホホホホ・・・。」
ヒカリ「(気持ち悪い笑い方・・・。)」
コワード「おい!?そこの女!!?」
ヒカリ「(妊娠している事がわかったら呼び方変わったわね。)」
コワード「お前あやつられろ。」
ヒカリ「はぁ?」
突然の意味不明の言葉、コワードは腹の立つ顔でスリ―パ―を繰り出した。
スリ―パ―「スリー。」

コワード「フフフ・・・お前達ここで殺してやる・・・!?」
狂気に満ちた顔のその男にヒカリは自分を貫き通す事を意思表示した。
ヒカリ「私はサトシを信じてる・・・だから必ず助けに来てくれる。」
ただただヒカリはサトシを信じ続けた。
コワード「二度とそんな口を開かせないように黙らせろスリ―パ―。」
スリ―パ―「スリィ――――。」

揺れる振り子はヒカリの意識を奪っていった。

  • スレ7-229
  • ―154―13年後―次のターゲット―
  • 10/11/01 00:28:05
J「次のターゲットはそこのピカチュウだ。」
サトシ「何!?」
ピカチュウ「ピカァ!?」
ポッチャマ「ポチャ!?」
このままじゃ全滅・・・必死に考えを思いつこうとサトシだったが考えは浮かばない。
J「お前達と100匹を超えるポケモンがつぶし合ってる頃、
 私は上からお前達が疲れ果てるのを待っていた・・・のんびり眺めながらな。」
サトシ「(俺の直感は正しかった・・・。)」
ピカチュウ「ピカァ!?」
J「ついでにいい事を教えてやろう用意したポケモンの数は300近く、そこの壁の向こうにまだいるんだ
 元からお前達に勝ち目などなかったんだよ・・・ハハハハハ!!?」
サトシ「(考えが甘かったか・・・。)ヒカリはどこだ!?」
ポッチャマ「ポチャァ!?」
J「この先の階段を上がった先を右に曲がった所にある部屋にいる
 ミミロルはこの先の階段を左に曲がった部屋だ
 だが無駄だ、お前らはここで石になる運命なのだからな!?
 ・・・フハハハハハハ!!?」
13年間溜まった積年の恨みを込めJはサトシ達をあざ笑った。

J「さあ、一匹一匹・・・トレーナーの前で石にしていってやる。」

サトシ「(くそっ・・・くそっ――!!?)」
人質の安全を考える手は出せない、どうする事も出来ない状況。
J「さあ、フィニッシュだ。」
右腕の機械をかかげ、ニヤリと笑ったJは狙いをピカチュウに定めた。

  • スレ7-232
  • ―155―13年後―因縁―
  • 10/11/01 00:46:49
ピシュ―――
腕から出た光線はピカチュウを目がけて一直線に放たれた。
サトシ「ピカチュウ―――!!?」
ポッチャマ「ポチャァ―――!!?」

???「トリトドン、ストーンエッジ!?」
トリトドン「ドゥ――!!?」
ストーンエッジはJの光線を相殺した。
J「何!?」
シロナ「お久しぶりね、ポケモンハンターJ。」
ガブリアスに乗りシロナはあらわれた。
サトシ「シロナさん!?」
ピカチュウ「ピカァ!?」
ポッチャマ「ポチャァ!?」
シロナ「ギリギリ間に合ったみたいね、私がお相手するわJ!?」
ガブリアス「ガブァァァ!?」
ボーマンダ「マンダァァァ!?」
長い間の因縁からシロナのガブリアスとJのボーマンダは睨み合い威嚇し始めた。
J「おもしろいここで長き因縁に終止符を打ってやる、だがこいつらを放っておく訳にもいかん
 出てこい!?ポケモン、トレーナー達!!?」
Jが合図すると今まで閉ざされていた穴が開き、穴から大量の
ポケモンやトレーナー達が次々と表れ始めた。
サトシ「何だこの数は!?どんどん増えていく・・・!?」
ピカチュウ「ピ・・!?」
ポッチャマ「ポチャ・・・!?」
J「お前達、私がシロナを倒すまでこいつら相手していろ。」
「ガァ――――!!?」
「ドォァ――――!!?」
「グオァ――――!!?」

  • スレ7-233
  • ―156―13年後―仲間―
  • 10/11/01 01:16:27
凄まじい数のポケモン達のポケモン達・・・
どのポケモンの鳴き声なのか、大量の声の識別すらつけ難いJの命令への返事が響きわたる。
しかしピンチに仏、今度は仲間も力を貸す。

???「俺らを忘れるなよ。」
??「大丈夫かい、サトシ。」
???「ギリギリ間に合ったか。」
聞き覚えのある声・・・振り向くとそこには頼もしい仲間達の顔があった。
サトシ「ジュン、リラ、シンジ!?」
ピカチュウ「ピカチュ!?」
ポッチャマ「ポチャァ!?」
シンジ「俺達に任せて先に行け。」
ジュン「こんな奴ら、この(臨時)バトルピラミッドキング様に任せとけば楽勝だぜ!?」
リラ「ヒカリさんを・・・早く!?」
以前、リラからの相談でリーグに要請したジンダイの代理はジュンだった。

J「チッ!?邪魔な真似を・・・!!?」
段々狂い始めた自分の計画にJはいらだちを隠せない。

サトシ「皆・・・ありがとう!?」

頼もしい仲間達に背中を押され、
ヒカリとミミロルの元へとサトシとピカチュウとポッチャマは再び進み始めた。

NEXT---サトシ、ヒカリと対面・・・しかし様子が・・・。

これから少し投稿頓度がいきなり週一になったりするかもしれません
ただ投稿できるときはガンガン行きますので^^;
変な所もありますが最後まで一応投稿しますのでよろしくお願いします。

  • スレ7-246
  • ―157―13年後―信頼―
  • 10/11/06 00:04:12
やがて長く続く階段を登っていると別れ道に差し掛かった。

サトシ「Jは右の道にヒカリ、左の道にミミロルがいるって言ってたよな。」
ピカチュウ「ピカピ、ピカチュウ!?」
いち早くミミロルを助けたくピカチュウは左へと行きたがった。
ポッチャマ「ポチャァ。」
ピカチュウ「ピカチュ!?」
サトシ「さっきの戦いのダメージはないのか?」
ピカチュウ「ピカチュウ!?」
ミミロルの元へと行きたい一心でピカチュウは自分は元気だとアピールをした。
サトシ「(止めても無駄か・・・。)わかった、気をつけるんだぞ。」
ピカチュウ「ピカ!?」
サトシ「ミミロルを助けたら追いかけてくるんだぞ
    さあ、ポッチャマ行こう。」
ポッチャマ「ポチャ!?」
ピカチュウ「ピカチュウ!?」
ここで疲労したピカチュウを一匹にしたのはサトシがピカチュウをそれほど信頼している証であり、
ピカチュウが無事に自分達を追いかけて来れるとサトシは信じ疑ってはいなかった。

サトシとポッチャマが右へ曲がり進むとドアがあり
そのまま2人はドアを開け中へと飛び込んだ。

バタン!?
サトシ「ヒカリ!?」
ポッチャマ「ポチャチャ!?」

ヒカリ「・・・・・・・・・。」
コワード「ウヒヒヒヒ・・・・。」

サトシ「ヒカリ?」
ポッチャマ「ポチャァ?」

ヒカリ「・・・・・・・・・。」
ドアを開けるとそこには黙ったまま、どこを見ているのかわからない視線で
あきらかに意識のないヒカリと薄気味悪い笑みを浮かべた諸悪の根源の姿だった。

  • スレ7-247
  • ―158―13年後―洗脳―
  • 10/11/06 00:35:04
あきらかに様子がおかしいヒカリの事をサトシはコワードに問い詰めた。
サトシ「コワード!?ヒカリに何をした!?」
ポッチャマ「ポッチャ!?」
コワード「ホホホホホ・・・なーに・・・こういう事さ!?」

パチン!?
コワードが指を鳴らすとスリ―パ―はその合図から
自身の垂らす振り子を動かした
その振り子の揺れはサトシとポッチャマに大きな焦りと動揺をもたらした。
サトシ「!?」
ポッチャマ「!?」
振り子のふれたのと同時にヒカリは自身の首にナイフを切りつけた。
コワード「後数センチずらせば・・・・お陀仏だよハハハッ!?」
嫌みたらしくコワードはサトシとポッチャマに言葉を笑いながら吐いた。
サトシ「(催眠術による洗脳か・・・!?)やめろぉ―――!!?」
ポッチャマ「ポチャチャ―――!!?」
コワード「キャハハハハハ!!?吠えるがいいさぁ!?
     僕ちんを侮辱した罰だ!!?」
スリ―パ―「スリースリスリ。」
いかにも卑怯そうな顔が二つ並びサトシとポッチャマをあざ笑う
しかし、そんな光景よりもサトシとポッチャマは
表情のない顔で数センチずれただけで命さえも奪われかねない
ヒカリの姿を見ている方がよっぽど苦痛だった。
サトシ「くっ・・・。」
ポッチャマ「ポ・・・ッ。」
コワード「いいぞいいぞぉ・・・もっと苦しめ!?
     だが・・・もっと苦しんでもらうぞ!?」
サトシ「何!?」
コワード「そのお前のポケモンが全部入ったボックスをよこすんだ。」
サトシ「な・・!?」
ポッチャマ「ポチャ!?」

  • スレ7-248
  • ―159―13年後―比べられない重り―
  • 10/11/06 01:03:39
コワード「渡さなきゃ・・・お前の花嫁は首から血を吹きあげて
     あの世へとヨノワールにつれさられちまうぜ――ヒヒヒィ!!?」
サトシ「(こいつ・・・正気か!?)」
チャンピオンになる今まで自分をいつも支えてくれたポケモン達をこんな奴に渡す・・・
そんな事はあってはならない!?
頭の中の天秤はヒカリの命の重さと50匹を超える自分のポケモン達の
これから=人生=命を上下させサトシに判断を下させようとした
しかし・・・

サトシ「(そんな事・・・!?出来る訳がない!?
     比べられる訳がない!?でも・・・そうしないとヒカリが・・!?)
     くそっ―――――!!?」
目の前で刃物を首に突きつけ命を絶つ寸前の自分の花嫁が余計にサトシを追い詰める。
ポッチャマ「ポ―チャァ――!?」
横で自分の愛すべき人の為苦しむサトシにポッチャマは自分の無力さを歯がゆがった。

そんな苦しむサトシとポッチャマにさらに鬼のような難題をコワードは突きつけた。
コワード「キャハハハハハ・・・いいよ、ボックスは後だ。」
サトシ「え?」
コワード「おい!?そこのポッチャマ!?」
ポッチャマ「ポチャァ?」
そっとサトシの方を指差しポッチャマに命令する。
コワード「こいつに向けて、ハイドロポンプだ!?」
ポッチャマ「ポチャァ!?」

サトシ「(とことん俺らを痛めつけるつもりか・・・!?
     ヒカリ・・・・・。)」
突然のコワードの要求に苦悩するポッチャマを横目に
サトシはヒカリの痛々しい姿をもう一度見た
そこでサトシはある異変に気づいた。

サトシ「(ヒカリ・・・!?)」


  • スレ7-249
  • ―160―13年後―苦悩と賭け―
  • 10/11/06 01:43:56
ポッチャマ「ポ・・・ポチャァ・・・。」
ヒカリの命がかかっている・・・
しかしおとなしく言う事を聞いてもあいつはヒカリを離す訳がない
そんな事はポッチャマでもわかっていた
それを察した上でサトシはポッチャマに告げた。

サトシ「ポッチャマ・・・言う事を聞いてやるんだ。」
ポッチャマ「ポチャァ?」
自分の言う事をサトシは理解した上で言っている
それは確かだろう
何故サトシはこんなに早い決断でコワードの言う事を聞く気になったのだろうか
”ヒカリが傷つくのが怖い”のだろうか・・・いや、それにしては表情は先ほどより落ち着いている。
ポッチャマ「ポチャ!?ポチャポチャチャ!?」
気になったポッチャマはサトシに訴えた。
サトシ「大丈夫・・・ヒカリはきっと助かる。」
ポッチャマ「ポチャァ?」
サトシ「だから今は奴の言う事を聞くんだ・・・
    な?・・・”大丈夫”だろ?」
ポッチャマの頭の中では
ヒカリの大丈夫はそうじゃない時、サトシの大丈夫は誰かを勇気づける時と言う法則が出来ていた
ポッチャマ「・・・ポチャ。」
サトシが何か考えを持っている事を信じて
一言、ポッチャマは返事をした。

コワード「(馬鹿め・・・僕ちんがこの女をまともに離すとでも思っているのか?
      甘いぞチャンピオン。)」

サトシが気付いたヒカリの異変にコワードも術をかけているスリ―パ―さえも気づいていなかった
ましてサトシもその異変が綻びとなってヒカリを助ける事に繋がるとも思えなかった
しかし、うまくいかなければこの状況をひっくり返す事も出来ない事から
サトシはコワードを利用してその賭けに出ようと考えた
ポッチャマに自分を攻撃させる事・・・それもまた作戦だった。

ヒカリの刃物を持つ手は震えていた・・・その異変をサトシは見逃さなかった
その様子は洗脳されているヒカリのかすかに残る意思をサトシに伝えていた

NEXT---一方ピカチュウとミミロルは・・・。

  • スレ7-255
  • ―161―13年後―ミミロル、ナンパされる―
  • 10/11/08 22:38:28
所変わってピカチュウは・・・
ピカチュウ「(ミミロル無事かな・・・。)」
今、ミミロルがどのような状況に侵されているのかもしらないまま
ピカチュウは階段を登り続けた
その頃ミミロルはようやく目を覚ました。
ミミロル「ん・・・ここは・・・どこ?」
????「ヘイ!?そこのミミロルー俺らでサーフィンしなーい?」
ミミロル「は?」
下から聞こえるナンパの声、縛られた自分、訳もわからずミミロルは下を見た。
ミミロル「え―――っ・・!?
     私・・一体・・・?」
下を見ると鉄の柱に縛られた自分の下をぐるぐるとまわるサメハダ―が5匹
その中の一匹はミミロルをナンパしてきた。
サメハダ―A「おっ?目覚めたかい?
      そこのミミロルー俺に乗ってはるか海のかなたにサーフィンしに行かないかーい?」
サメハダ―B「おいおい・・ミミロルナンパしてどうするんだよ・・・。」
サメハダ―C「俺らとは卵グループ違うだろ。」
サメハダ―D「てかこいつウエディングドレスを着てるじゃん。」
サメハダ―B「もう相手いるんじゃねー?」
サメハダ―E「諦めろよ。」
サメハダ―A「(ショボ―――ン)」
見た目は怖いが中身は怖くないサメハダ―のようである
自分が何故ここに縛られているのかを聞いてみる事にした。
ミミロル「ねー、何で私ここに縛られてるの?」
サメハダ―C「俺らは知らないな。」
サメハダ―D「俺らも人間達に海で捕獲されて売りさばかれて
      ここの水槽に入れられたんだ。」
ミミロル「売りさばかれてって・・・酷い・・・。」
サメハダ―E「お前さんがどうしてここに縛られたのか
      俺達が聞きたいくらいさ。」
ただ縛られているだけでは暇なのでピカチュウが助けに来てくれるのを待つ間
ミミロルはここで目が覚める事を説明した。

  • スレ7-257
  • ―162―13年後―サメハダー、人情派―
  • 10/11/08 23:10:00
サメハダ―A「な、なんて酷い奴らだ・・!?」
サメハダ―B「さっき俺らに”えさがなくなったらこいつを食べるんだぞ”とか
       言ってたスリ―パ―に似た奴・・・あいつがおそらく拉致したんだな!?」
サメハダ―A「なんて酷い奴だ・・・こんな美しいミミロルを・・・!?」
女の子は自分がキレイと言われるととてつもなく嬉しいものである
目に涙を浮かべコワードを酷い奴呼ばわりし、自分をほめるサメハダ―にミミロルは好印象を抱いた。
ミミロル「(本当に悪い奴じゃないのね・・・。)」
言葉と顔のおっかなさ(ミミロル曰く失礼。)が似合わないと思いながらもミミロルは見ていた。
サメハダ―E「早く王子様が来てここから出られればいいな・・・ぐすっ。」
ピカチュウの事を王子様と説明したミミロル。
ミミロル「うん、あなた達も私が助かれば外の海に返してあげられるだろうけれど・・・
     ピカチュウまだかな・・・。」
噂をすれば何とやら、ピカチュウは無事にミミロルの元へと到着した。
バタン!?
ミミロル「誰!?」
ピカチュウ「ミミロル!?」
サメハダ―D「おお、王子様が到着したみたいだな。」
サメハダ―A「(ショボーン)」
ピカチュウ「今切るよ!?」
ブチッ!?
ピカチュウは尻尾を器用に使いひもを切ってミミロルを引き上げた。
ミミロル「ピカチュ――ウ!?」
引き上げられるとミミロルはピカチュウに抱きついた
やっと対面した花嫁のドレス姿を新郎は美しいとほめたたえた。
ピカチュウ「ミミロル・・・ドレス似合ってるよ・・・。」
ミミロル「ピカチュウ・・・。」
ラブラブな花嫁と新郎をサメハダ―こと観客は弄る。
サメハダ―BCDE「ヒューヒュー!?」
ピカミミ「・・・・・・・・。」
サメハダ―A「(ショボーン)」
照れるピカチュウとミミロル、祝福するサメハダ―達(一匹除く)・・・

そんな幸せに満ちた空間は次の瞬間、ドアの音でぶち壊された。
バンッ!!?

  • スレ7-258
  • ―163―13年後―ボロボロ新郎―
  • 10/11/08 23:36:32
ドアの開く音で思わずピカチュウとミミロルは振り向いた。
ピカチュウ「何?」
ミミロル「えっ?」
激しく開かれたドア、そこにはコワードの秘書が立っていた。
ウコン「やっぱりか、様子を見に来てみれば助けられやがって!?」
サコン「残念だがコワード様の命令だ、今度は二匹まとめて縛られてもらう・・・
    ・・・ボロボロの状態でな!?」
ピカチュウ「(戦うしかないか!?)」
さっきの戦闘ですでにボロボロのピカチュウはそれでも戦おうとした。
ウコン「行け、ハッサム!?」
サコン「行け、バンギラス!?」
ハッサム「ハッサー!?」
バンギラス「ギラァァ―!?」
サコン「傷だらけならばチャンピオンのポケモンだろうが恐るるに足りずだ。」
傷だらけの自分を見て”これなら倒せる”と思われているとピカチュウは感じた
実際優勢であると感じている証拠にハッサムとバンギラスが張り切っている
あきらかにこちらの方が不利だと長年サトシと磨いた勝負の勘が言っている

”もう、奥の手を使うしかない・・・。”ピカチュウはチャンピオンの
ポケモンとしてより強くなる為に練習している技を繰り出す決意をした。
ピカチュウ「ミミロル・・・。」
ミミロル「えっ・・?」
ピカチュウ「あれを使うよ。」
ミミロル「えっ!?あれはまだ完成してないし、私やサメハダ―達まで巻き込んで
     シビレビレよ!?」

  • スレ7-260
  • ―164―13年後―冷凍ビーム―
  • 10/11/09 00:01:19
二匹の会話をサメハダ―は聞いていた。
サメハダ―D「シビレビレってなんだ?」
ミミロル「電気でビリビリになるって言う事よ。」
サメハダ―達「な、な、なんだって―――!!?」
当然である、サメハダ―は水タイプであり電気は大の苦手である。
サメハダ―B「嫌だ嫌だ嫌だ!?電気だけは・・・!!?」
サメハダ―C「電気だけは勘弁だよ!?」
ピカチュウ「ミミロルならサメハダ―達も守れるよね・・・。」
ミミロル「えっ?」
ピカチュウ「あのサメハダ―のいる水槽の穴を冷凍ビームで中から塞ぐんだ・・・
      そうすれば大丈夫なはず。」
疲労しきったピカチュウを見て、ミミロルはこれが万策尽きた末に選んだ方法であると気付いた。
ミミロル「(・・・・うん、わかったわ・・やってみる。)」
ヒョイ・・・
ミミロルは自分が縛られていた鉄の棒でサメハダ―の元へと降り
穴の中から冷凍ビームを繰り出した。
ミミロル「ミミィ―――!!?」
サメハダ―A「大丈夫なのか・・・。」
サメハダ―E「怖すぎる・・・。」
穴の中からは恐怖におびえる声が聞こえていたが
冷凍ビームで穴が氷で塞がれるとその声も途切れた。
サコン「ほう・・花嫁だけ避難か。」
ウコン「男らしいねぇ・・・フフフ。」
バンギラス「ギュァァァ・・・!?」
ハッサム「ハッサァーム!?」

ピカチュウ「ピィ――カァ―――!?」

両者は互い睨みあい、ピカチュウは電気をため始めた。

NEXT---ピカチュウVSハッサム、バンギラス

  • スレ7-263
  • ―165―13年後―ドーピング―
  • 10/11/10 22:29:36
秘書達は睨んでいる内にピカチュウの異変に気付いた。
バリっバリバリバリッ!?
ウコン「何だ!?」
バンギラス「ガ?」
ハッサム「ッサム!?」
段々とピカチュウは輝き始め”バチバチ”と体から音を発し始めた。
ピカチュウ「ピ・・ピ、カァ・・・・!?」

その頃、氷の中では――
サメハダ―B「で何でいちいちこの中に避難したんだ?」
ミミロル「あの技は強力すぎるのよ・・・でも技なのかな?
     正確に言えばただのドーピングだし。」
サメハダ―C「ドーピング?」
ミミロル「10万ボルトの雷をワザとため込んで一時的に自分の中に
     エレキブルなどが持っている電気エンジンを強制的に作り出すのよ
     普通の電気ポケモンならある程度の電気が貯蓄したら
     放電したり熱になったりするんだけどリーグで鍛えられたピカチュウなら
     その貯蓄した電気を逃す事も貯める事もコントロールできるの、
     しかも普通の電気エンジンはスピードが上がるだけだけど
     ピカチュウのはコントロールが出来るからそれを攻撃用の電撃に上乗せしても
     使える・・・・ってヒカリちゃんが言ってた。」
サメハダ―E「訳わかんないが強くなるからここに入ってきたんだな?」
ミミロル「まあ、そういう事ね・・・でも弱点もあるわ。」
サメハダ―D「弱点?・・ん?」

ドドドドド・・・・!!!?
氷のふたの上から振動が伝わってくる
それはピカチュウがドーピングを使い始めた合図だった。

光輝く電気のオーラを纏ったピカチュウにサコン達は直感的に危険を察知した。
サコン「何なんだ・・・こっちまで静電気が伝わってくるぞ・・・!?」

ピカチュウ「ピ・・・!?(充電・・・完了。)」

次の瞬間、サコン達の視界からピカチュウの姿は消えた。

  • スレ7-264
  • ―166―13年後―電光石火―
  • 10/11/10 22:51:15
サコン「えっ?」
バンギラス「ギラッ・・・!?」
まさに光の速さ、電光石火以上のスピードでバンギラスの腹にボルテッカ―が突き刺さり一撃で沈んだ。
バンギラス「ギラッ・・・。」
ドサッ・・・

サコン「バンギラス!?
    ウコン、気をつけろこのピカチュウ並の速さじゃ・・・。」
倒れたバンギラスの方から振り向きウコンに危機を知らせようとしたサコン、
だが時はすでに遅かった。
ウコン「!」
ハッサム「ッ・・・。」
ピカチュウはバンギラスにボルテッカ―をくらわせた後、即座にウコンとハッサムの目の前へと向かい
先ほどの乱戦ですでにピークに達していた疲労からピカチュウは一撃で勝負を付けようとした。
ピカチュウ「ピーカーチュ――ゥ!!!?」
サコン「ぐわぁぁぁぁぁ――!!?」
ウコン「ぐぉぉぉぉ―――!!?」
ハッサム「ハッサァァァァ―!!?」
貯蓄していた電気全てを注ぎ込んだ10万ボルトは部屋全体に伝わり
ドアを突き破り、ミミロルが作った氷の蓋にヒビを入れた。

ピキッ・・・ピキキッ・・・
サメハダ―B「ひぃぃぃぃ!?こんな分厚い壁にひびを入れるってどんな威力だよ!?」
サメハダ―E「だ、ダメだぁぁぁ――!?割れるぅ―!?」
ミミロル「くっ・・・。」

  • スレ7-266
  • ―167―13年後―男の約束―
  • 10/11/10 23:23:57
ピキッ・・ピキッッ・・・・・・・。

ギリギリだった、ミミロルの作った氷の壁は無事崩壊を逃れた。
ミミロル「ふぅ・・・・。」
サメハダ―A「やったぁ――!!?」
サメハダ―B「無事だぞぉぉぉ―――!?」
サメハダ―E「やっと海に帰れる――!?」
歓喜するサメハダ―達を横目に上の状況がどうなったのか早く知りたいミミロルは
鉄の柱を利用しスカイアッパーの勢いでひび割れもろくなった氷を叩き割り上へと
上がって行った。

バキッキッバキッ!?ピョン――
上にあがったミミロルの前には、ドアは壊され荒れ果てた部屋と
気絶したコワードの秘書達と倒れているピカチュウの姿だった。
ミミロル「ピカチュウ――!?」
ピカチュウ「ミミ・・ロル・・・。」
すぐに駆けつけピカチュウを抱きしめた。
ミミロル「よかった・・無事で。」
ピカチュウ「そちらこそ・・さ、さあ次はサ・・トシの方へと行かなくっちゃ・・。」
元々の疲労にドーピングの弱点である異常な反動でボロボロの体を引きずり
ピカチュウはドアの方へと向かおうとした。
ミミロル「無茶よ!?」
ピカチュウ「約束し・・たから!?」
ミミロル「えっ?」
ピカチュウ「サトシとポッチャマを追いかけなくっ・・ちゃ。」
ミミロル「ピカチュウ・・・。」
これ以上止めても無駄な事はわかっていた
ミミロルはピカチュウに肩をかしてサトシ達を追いかけようとした。


サメハダー「おーい・・・俺達は―――・・・。」
ミミロルとピカチュウの雰囲気に入り込む事も出来ず
助ける約束をしていたサメハダ―達は置き去りになった。

NEXT---サトシにハイドロポンプ・・・ポッチャマの葛藤

  • スレ7-270
  • ―168―13年後―葛藤―
  • 10/11/13 22:24:29
ピカチュウの10万ボルトの振動はサトシ達の元のも伝わっていた。
ゴゴゴゴゴ・・・!!?
コワード「な・・何だ?」
ポッチャマ「ポ?」
サトシ「・・・・?」
コワード「まあいい・・・さあポッチャマ、糞チャンピオンにハイドロポンプだ。」

ポッチャマ「ポ・・ポチャァ・・・!?」
悔しかった、黙ってこんな奴の命令に従う事が・・・
ポッチャマは非常にプライドが高いポケモンであり
ヒカリも旅立ちの日にポケモンフーズをあげるだけにも関わらず認められるまで手間取った程である
まして命令はサトシを傷つける事、つらい事極まりない。

一方、サトシはポッチャマが葛藤している間にも
先ほどから表れたヒカリの異変を観察していた。
サトシ「・・・・・・・・。」
ヒカリ「・・・・・・・・。」

サトシ「(ヒカリ・・・・。)」
何故ヒカリのナイフを持つ腕が震えているのか、震えは先ほどよりも酷くなっている
その疑問の答えはこの後サトシの考えが当たる形で明らかになる。

ポッチャマ「ポ――ッ!!?」
やがてポッチャマはプライドを切り捨て
サトシに向けてハイドロポンプの渦を向けた
渦は大きくなっていった・・・
しかしその渦を膨らましている間にもまだ心のどこかで葛藤は続いていた。

  • スレ7-271
  • ―169―13年後―昔話―
  • 10/11/13 22:48:25
いつからだろう、僕はあの恋敵の事を認めていた

サトシとヒカリは似てた・・・
そしていつしか、お互いがお互いの穴を埋めるようにもなっていってた・・
僕はヒカリをずっとを見てきた
苦手だった料理を出来るまで練習したり
女の子には到底登るのは無理な崖をサトシを追って登っていったり・・・
今はガブリアスになったサトシのフカマルを追いかけて崖から落ちた時、
マンム―の背中の上でヒカリはこう言ってた―――

ポッチャマ「ポ―!?ポチャチャ!?」
ヒカリ「え?何でこんな危ない目に遭ってまでフカマルを追う
    サトシについて行くのかって?」
ポッチャマ「ポッチャ。」
ヒカリ「うーん・・・自分でもよくわからないんだけど・・
    私サトシの横に立っていたいの。」
ポッチャマ「ポ?」
ヒカリ「ポッチャマにもわからないよね・・・
    私にもよくわからないんだけど
    私はいつでもサトシとは同格でありたいの
    そうじゃないと・・・。」
ポッチャマ「ポチャ?」
ヒカリ「・・・・・・・・
    ・・何でもない!?
    さあポッチャマ、サトシを追わないと!?」
ポッチャマ「ポチャァ!?」

もしかしたらあの時からすでに僕は気づいていたのかも知れない
ヒカリがサトシの事を好きな事
そして僕がそれを理解出来たって言う事は
ヒカリと同じで僕もサトシの事を気にいったのだろう

  • スレ7-272
  • ―170―13年後―僕も似てる―
  • 10/11/13 23:08:58
あんな単純な性格で頭で考えるより体が先に動く単細胞
頑張りやの努力家で諦めない頑固者・・・
・・・僕にそっくりだ
チャンピオンになって立派になっても根は変わってなかった
僕もサトシと似ている

何だろう・・そう思ったら攻撃できなくなってしまった・・・
サトシは”俺を攻撃しろ”って言ったのに・・・

サトシ「?」
コワード「お?」
ハイドロポンプの渦は徐々に小さくなっていった。
ポッチャマ「ポチャ・・。」
膝をつき涙目でポッチャマはサトシに謝った。
サトシ「ポッチャマ・・・。」
コワード「あーらら・・攻撃出来ないのかぁ――・・
     ・・そんな悪い子のは・・罰ゲームだぁ!!?」
命令を聞かなかったポッチャマに対して
コワードは大きく振りかぶり足蹴りをかまそうとした。
サトシ「あぶない!?」
ポッチャマ「ポ・・。」

バシッ!?
サトシ「ぐぁぁ!?」
ポッチャマ「!?」
コワード「けっ、邪魔しやがって。」
サトシはポッチャマを庇い、代わりにコワードが思いっきり振りかぶった蹴りを受けた
自分の為に蹴りを受けたサトシにポッチャマはすぐに駆け寄った。
ポッチャマ「ポチャァ!?」
サトシ「痛っ・・ははは・・大丈夫だよ。」
そっとポッチャマの頭をなでた。
ポッチャマ「ポチャ・・。」

  • スレ7-273
  • ―171―13年後―脅しの終わり―
  • 10/11/13 23:57:43
一方、結果はどうであれサトシを傷つける事が出来た為コワードはご機嫌だった。
コワード「キャハハハハハ!?
     せいぜい傷でも舐め合ってろ!?
     どんな事があったとしても、お前らを逃がしはしないからな。」

しかし、今まさにその”どんな事”が起きようとしていた
サトシはヒカリの方を改めて見直した。

サトシ「・・・そうはいかないようだな。」
コワード「何だと!?」

カラン―・・・
コワード「え?」
サトシ「俺の読みは当たったらしいな。」

コワードが後ろを向くとそこには涙を流し、ナイフを地面に落としたヒカリの姿があった。

コワード「な!?スリ―パ―、お前ちゃんと催眠術をかけてなかったのか!?」
スリ―パ―「スリースリリー!?」
ちゃんと自分は洗脳していたのだと片手を左右に振りスリ―パ―は否定する。
コワード「じゃあ何でこんな事になってるんだ!?」
人質が実質的に解放になった事からコワードは慌てふためき始めた。
サトシ「お前達は気づいてなかったようだが
    さっきからヒカリの刃物を持つ手は震えてたんだ。」
コワード「くっ・・・。(気付かなかった。)
     でもあり得ない・・・洗脳が解ける事など・・・。」
サトシ「催眠術は相手の目を通じてじゃないと洗脳や眠らせる事は出来ない
    恐らく昔俺がヨスガジム対策をしていた時の事をヒカリは覚えていたんだな・・・
    催眠術と気付いた時にヒカリは目を瞑ろうとでもしたんだろう
    それで不完全のままの洗脳状態だった・・・って所か。」
コワード「くっ・・・不完全だったとは・・・
     だが手が震えていたのはナイフに恐れていたからだろう
     洗脳中でも僕ちんはこの女を苦しめていたと言う事に違いはない・・・フフフ・・。」
悪役は復讐にはなっていた事を確認したつもりだった。
サトシ「・・ヒカリはナイフが怖くて怯えたんじゃない
    俺とポッチャマが傷つくのが怖くて震えてたんだ。」
コワード「そんな事があるはずないだろうが
     この女は自分の命欲しさに震えてたんだからな、ハハハ!?」

  • スレ7-274
  • ―172―13年後―勝利宣言―
  • 10/11/14 00:22:00
サトシ「お前には信じられないようだがな。」
コワード「どうしてそんな事が言える!?」
自分がここまでして仕組んだ復讐が水の泡であったと認めたくないコワードは
サトシを問いただした。
サトシ「俺とヒカリは似てるからな、自分の事よりも他の人やポケモンの事になると
    脊髄反射で反応する
    だからポッチャマにお前の言う事をワザときかせて
    俺にハイドロポンプをさせようとした
    俺とポッチャマが傷つけば傷つくほどヒカリの手の震えが酷くなっていったしな
    案の定ヒカリは反応したし・・・賭けは・・・。」

スリ―パ―「スリィ―!?スリィ――!?」
必死にヒカリに催眠術をかけ直そうとするスリ―パ―だったが
なかなかうまくはいかない。
コワード「スリ―パ―!?急げ急げ!?」

サトシ「まだヒカリは意識もなくて目もうつろ・・
    おまけに涙で視界も何もない
    そんな状態で催眠術は無理だろう・・・俺達の勝ちらしいな。」
ポッチャマ「ポチャァ・・・。」
サトシの勝利宣言を聞きポッチャマは胸をなでおろした。

NEXT---ヒカリ、目を覚ます。

  • スレ7-281
  • ―173―13年後―眠り―
  • 10/11/17 01:22:49
サトシはヒカリの方へと駆けより涙を流すヒカリをそっと抱きしめた。
サトシ「大丈夫・・大丈夫・・・。」
耳元でやさしくサトシがそう告げるとヒカリは体の力が抜け眠りについた。
ポッチャマ「ポチャチャ・・・。」
心配そうにヒカリの顔を覗くポッチャマをサトシは元気づける。
サトシ「大丈夫だよポッチャマ、疲れて眠ってるだけみたいだ。」
ポッチャマ「ポチャァ。」
ポッチャマ、本日二度目の安堵。

コワード「くっ・・!?」
立場が逆転した悪役は逃げる素振りを見せたが二度目は逃がさなかった。
サトシ「どこへ行くんだ。」
コワード「さすがチャンピオン、見逃してはくれないか。」
スリ―パ―「スリー。」
サトシ「覚悟は出来てるんだろうな
    お前は警察に受け渡しても金で簡単に出てくるからな、特別処置を用意しておいた。」
コワード「特別処置・・だと?」
サトシ「ああ・・内容は・・。」
内容をサトシが言おうとした時、その内容を執行する一人が入ってきた。

バタン!?
リラ「サトシ、大丈夫だった?」
サトシ「ああ、この通りヒカリも無事だよ。」
背中ですうすうと眠るヒカリを見て、また一人胸を撫で下ろした。
リラ「よかった・・・下のポケモンとトレーナー達も3人がかりで鎮圧したよ
   チームプレーの勝利だったね
   シロナさんはJに逃げられちゃったみたいだけど。」
自分の最高のライバルであり、策士のシンジがいる地点で数だけの敵にはサトシは勝ちを疑いはしなかった。
サトシ「そうか、やっぱりJにはいつものように逃げられたか・・
    ・・ただ、今回はこっちは逃がさないぞ。」
リラ「まさか結婚式の日に襲ってくるなんて・・でも、これでもう大丈夫よこいつは。」
サトシとリラはコワードを睨みつけた。
コワード「な!?僕ちんに何をするつもりだ!?」
リラ「ジンダイさんは入院してからもずっとあんたが何かをしでかした場合の処分を考えていたんだよ。」
コワード「げっ!?僕たんをあんな山に吹き飛ばしたあのおっかなそうな爺がか・・!?
     (あいつかなり硬派で頑固そうだったからな・・嫌な予感が・・・。)」
予感は正しかった。

  • スレ7-282
  • ―174―13年後―抱擁―
  • 10/11/17 01:55:59
サトシ「バトルピラミッドの雑用3年とジンダイさんの長い長い説教だそうだ。」
リラ「とりあえずは・・ね。」
コワード「な、なにぃぃぃぃ!!?」
サトシ「ジンダイさんは金で揺らぐ人じゃないからな、3年かけてしっかり公正してこい。」
今まで大会社の御曹司と言うだけで祭り上げられ、ろくに苦労もした事もなく
金で全てを解決してきた人間である、そんな事に耐えきれる訳もない事は馬鹿な頭でも理解出来た
駄々をこねる。
コワード「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!?」
サトシ「(子供じゃないんだから・・。)」
リラ「(こいつ・・見た目30歳くらいだが精神年齢幾つだ・・。)」
ポッチャマ「ポ・・チャ・・・。」
リラ「頼んだよ、フーディン!?」
フーディン「フーディ。」
リラ「サイコキネシスでこいつを下まで運んで
   縛り上げてフロンティアに持っていくから。」
フーディン「フ―――。」
サイコキネシスでコワードは下まで運ばれていく。
コワード「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!?」
リラ「黙りなよ。」
バタン!?

悪役が退場し静かになった部屋、サトシはヒカリを背中から降ろしヒカリの様子を確認する。
ポッチャマ「ポチャチャ・・。」
サトシ「ヒカリ・・・。」
首に少しだけナイフがあたっていたのか、首の肌が少し切れて血が少し出ている
大した怪我ではない
しかし、少しとは言え傷ついた花嫁を見てサトシは情けなくなった。

サトシ「ごめん・・ヒカリ、俺がもう少し早く式場に着いていれば・・・。」
ポッチャマ「ポチャァ・・。(サトシ・・・。)」
”サトシは悪くはない”と言いたかったが
ポッチャマは落ち込むサトシに言葉もかけられなかった。

ヒカリ「う・・・ん・・。」
サトシ「ヒカリ!?」
ポッチャマ「ポチャチャ!?」
ようやく目を覚ましたヒカリはサトシを見ると同時にまた涙を流し抱きついた。
ヒカリ「ごめん・・ごめんサトシ・・・!?
    私が・・私のせいで・・・・!!?」
サトシの考察は的中していたようである。
サトシ「いいんだ、本当に無事で良かった!?」
ポッチャマ「ポチャチャ――!?」
ヒカリ「ポッチャマごめんね!?」
サトシとヒカリとポッチャマはお互いに強く抱きしめあった。

  • スレ7-283
  • ―175―13年後―合流―
  • 10/11/17 02:14:00
バタン
もう一方のカップルもようやく合流した。
ピカチュウ「ピカピィ・・。」
ミミロル「ミミロゥ・・・。」
サトシは傷だらけで歩くのにミミロルの肩を借りているピカチュウに驚いた。
サトシ「ピカチュウ!?・・・まさかドーピングを使ったのか?」
ピカチュウ「ピィカァ・・・。」
専用の新郎スーツがボロボロである。
ヒカリ「このスーツ電気ショック吸収用の特別な生地で作ったのに
    それがボロボロなんて・・・。」
ポッチャマ「ポチャァ。」
ピカチュウ「ピィカァ・・。」
ミミロル「ミミィ―。」
ピカチュウは返事にも力が入らないほどにへとへとである。

ここで二人と二匹はある事に気づかされる。
ピリリリリ・・・
サトシのポケフォンが鳴っている。
ピッ。
サトシ「はい?」
カスミ「どうだった?」
サトシ「ああ、無事だった。」
カスミ「そう、良かった!?
    もう夜明けだから迎えに出たんだけどちょうど良かったみたいね。」
サトシ「はっ?夜明け?」

この夜明けが意味している事に気づくと同時に冷汗が沸き出た。

  • スレ7-284
  • ―176―13年後―悩みの種―
  • 10/11/17 02:43:15
カスミ「そうよ、あんたもう自分がこっちを出てから
    17時間も経ってる事に気づいてる?」
サトシ「えっ―!?じゃあ・・結婚式場は・・・。」
カスミ「・・・・・・・・・。」
サトシ「あちゃ――・・・。」
カスミ「まあ・・後でそっちでヒカリちゃんと考えなおすしかないわね・・・。」
サトシ「はぁ・・・。」
カスミ「じゃ。」
ブチッ!?

ヒカリ「もう17時間も経ってたんだ。」
サトシ「ああ、せっかく指輪もシンオウに行った時買ったのに・・・。」
ヒカリ「指輪シンオウで買ったんだ!?見たいなぁ・・・。」
興味本位・・・あのサトシのセンスで買った指輪である
ヒカリは前々からサトシのセンスのなさには呆れていた
そのサトシが選んだ指輪・・・怖いもの見たさで(失礼だが・・。)
花嫁は見たいとねだってみた。
サトシ「う・・だ、駄目だめ!?
    渡す時のお楽しみだって!?」
ヒカリ「だよね、楽しみは(怖いけど・・・。)後にとっておこうっと。」
サトシ「でも今はジューンブライド・・結婚式場はどこも満杯だよな
    今年の夏前は厳しいんじゃないか。」
ヒカリ「うん・・。」
ミミロル「ミミィ・・。」
ピカチュウ「ピカァ・・。」

NEXT---シンジの拷問?、ポッチャマ食べられる??

  • スレ7-288
  • ―177―13年後―シンジの電気拷問―
  • 10/11/18 20:46:56
傷だらけのピカチュウをサトシが抱き
ポッチャマとミミロルをヒカリが抱き
洞窟の階段を下り、下の海辺に集合していたシロナ達と集合した
そこで無事石から戻ったガブリアスとサトシは再会を果たした。
サトシ「よかったガブリアス。」
ガブリアス「ガバァー。」
サトシ「おおっ、やめろくすぐったい。」
シロナ「無事でよかったわヒカリちゃん。」
ヒカリ「本当に皆、迷惑かけてごめんなさい!?」
サトシ「俺からもごめん、色々迷惑かけた。」
あやまる新夫婦にあやまられた方は急いで頭をあげさせた。
リラ「あなた達は何も悪くないよ!?」
シロナ「そうよ。」
ジュン「そうだぜ!?悪いのはどうみてもこの御曹司だ!?」
御曹司、悪気もなく減らず口をたたく。
コワード「けっ!?そろいも揃って僕ちんのせいか、けっ!?」
シンジ「お前のせいだろう。」
いつもこういう感情的な事のは突っ込まないシンジは珍しく言葉を出した
しかし、やはり慣れない事はあまりすべきではなかった
ジ――――ッ。
コワードは”ジ――――ッ”っとシンジの顔を見つめた。
シンジ「な、何だ。」

コワード「お前、あのジンダイっていうオヤジとよく顔が似てるな・・ヒヒッ!?」
シンジ「(ムカッ!?)」
サトシ「(ああ・・タブーに・・。)」
シンジ「出てこいエレキブル。」
シュ!?
エレキブル「エレキブ――!?」
シンジ「疲れている所悪いがこいつに電気を流せ。」

エレキブル「ブルルルルル・・・!!?」
コワード「あぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ・・・!!?」

縛り上げた後に電気を流されコワードは燃えるキャタピー(芋虫)のようにのたうちまわる
まさに拷問モノである。

  • スレ7-289
  • ―178―13年後―食用ポッチャマ―
  • 10/11/18 21:31:26
その光景を見ながらつぶやく
サトシ「(ドSだ・・・。)」
ヒカリ「(怖っ・・・。)」
ジュン「(俺もやられたな・・縛られはしなかったけど。)」
リラ「(案外短気なんだな・・。)」

一方、ピカチュウ達は―――
ミミロル「ピカチュウ大丈夫?」
ピカチュウ「うん・・だいぶ楽になった。」
ポッチャマ「どんだけヤバいんだよ、あの洞窟全体に響く技って・・・。」
ミミロル「あんたね!?ピカチュウがこんなにもなって私を助けてくれたのに
     そういう言い方ないんじゃないんの!?」
ポッチャマ「まあ、そうだけど・・・。」
ピカチュウ「まあまあ・・・落ち着いて。」

「おーい!?ハニ―!?」
「ミミロル!?ピカチュウさーん!?」
「ちぃ――す!?」
海の方から声がする――サメハダ―達である。
ミミロル「あ!?あなた達無事脱出出来たのね。」
サメハダ―A「そうだぜハニ―!?」
サメハダ―C「ピカチュウさんのドーピングでドアが壊れたから洞窟の通路へ出れるようになったんですよ。」
サメハダ―D「後は洞窟の通路横の水路へアクアジェットで飛び込んで外へ脱出さ!?」
ミミロル「そう、よかったじゃない!?」

サメハダ―B「それよりミミロルさん・・その横のペンギン・・
      ・・うまそうですね・・・?」
サメハダ―E「そうだな。」
ポッチャマ「えっ・・・。」
思わず凍りつくポッチャマ。

サメハダ―A「その丸っこい体系・・・。」
サメハダ―B「かぶりつきたくなるような頭・・・。」
サメハダ―C[食欲をそそるねぇ・・・。」
よだれをを垂らすサメハダ―達をピカチュウは一喝した

ピカチュウ「やめるんだ、ポッチャマに手を出すとあれば
      僕は君達にも電撃をくらわせなければならなくなる。」
ポッチャマ「ピカチュウ・・・。」

  • スレ7-290
  • ―179―13年後―腹黒ピカチュウ―
  • 10/11/18 21:55:37
よだれを垂らす野獣の顔は一転、おそろしいがどこか愛嬌のある顔へと変わった。
サメハダ―B「はっはっはっ!?冗談ですよ。」
サメハダ―C「なあ!?」
サメハダ―E「ピカチュウの旦那に本気になったら俺らなんか一瞬の内に消し炭になっちまいますよ。」
サメハダ―A「それに俺らはあんた達に助けられた・・・
       手を出すどころか感謝でいっぱいでさぁ。」
ピカチュウ「ならいいよ(ニコッ。)」
笑顔で電気袋を”ビリッ”っとさせた
サトシと初めて出会った時の抜け目のない、腹黒ピカチュウが”チラリ”と現れる。
ミミロル「(ああ・・こんなピカチュウも・・・イイ!!?)」
腹黒ピカチュウもミミロルには守備範囲のようである。

サメハダ―A「じゃあ、お暇します旦那。」
サメハダ―D「ミミロルさんもお達者で。」
ミミロル「気をつけてね!?」
ピカチュウ「じゃあねサメハダ―達ー!?」
手を振るピカチュウ、ミミロル。

ポッチャマ「た す か っ たぁ―――。(ホッ。)」
命拾いにほっとするポッチャマ、三者三様でサメハダ―に別れを告げた。

合流から約一時間後、日が完全に登った所でカスミ達がホエルオ―に乗って現れた。
カスミ「おーい。」
ハルカ「ヒカリー!?」
ノゾミ「無事そうでなによりだね。」
シゲル「やっと着いた。」
タケシは真っ先にホエルオ―の上から二人の表情を確かめた。
タケシ「うん、一件落着したみたいだな・・・あの二人の表情は。」

しかしホエルオ―を降り、一番最初にヒカリの元へと訪れたのは――

  • スレ7-291
  • ―180―13年後―こいつ、馬鹿である―
  • 10/11/18 22:19:17
アヤコ「ヒカリ!?」
ヒカリ「ママ!?」
アヤコ「首大丈夫だったの!?」
母は娘・ヒカリが首を怪我した事だけを知らされていた、怪我の具合が気になりながらも
ヒカリの元へとやってきた。
ヒカリ「大丈夫大丈夫
    少し切れて血が出ているだけだから。」
アヤコ「よかった・・・。」
やはり母として子供の負傷は何歳になってもあわてるものである。

カスミ「さあ、カント―本土に戻りましょうか。」
ジュン「ふぅーやっと戻れるぜ。」
リラ「ジンダイさんが復帰するからピラミッドキング代役もお役御免だね。」
ジュン「ああ、精々するぜ・・・ただ。」
リラ「ただ?」
ジュン「何だかんだ言っても楽しかったからな・・今度は挑戦者として
    ピラミッドに来てついでにあいつを監視しにでもくるかな。」

一方、あいつ。
コワード「あぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ・・!!?」
シンジ「もういいぞエレキブル。」
エレキブル「ブルゥ・・・。」
”これだけやればもう減らず口も利かないだろう”そう思っていたが考えは甘かった。
コワード「はぁはぁはぁ・・これで・このジンダイ顔から・・・解放されるぜぇ・・!?」
こいつ、馬鹿である。

シンジ「(ピキッ!?)エレキブル、10万ボルト。」
エレキブル「ブルァァァァァァア!!!?」

コワード「あびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃ・・・!!?」

ジュン「やっちまったな・・。」
リラ「相応しい罰のような・・やりすぎのような・・・。」
悪役、ここにて悶絶。

  • スレ7-292
  • ―181―13年後―ありがとう―
  • 10/11/18 22:34:14
タケシ「無事でよかったよ。」
サトシ「ヒカリは俺が守るから大丈夫。」
ヒカリ「まあ、チャンピオンに守られるなんて頼もしい事。」
花嫁は愛情をこめて皮肉った。
サトシ「本気だって、今回だって・・・!?」
ヒカリ「あーあ、首が痛いなー。」
この時点でタケシは空気を読んで二人の側から離れた。
サトシ「う―――ん。」
痛い所を突かれ返す言葉もない、タジタジである
しかし、次にヒカリから出た言葉はまったく正反対の言葉だった。

ヒカリ「でもね・・操られてる間もサトシの声聞こえてたよ。」
サトシ「えっ?」
ヒカリ「ありがとう。」

ここぞとばかりのいい場面で最高の笑顔をヒカリはサトシに見せた
その美しさに男は心奪われ、立ったまま硬直した。

ヒカリ「ん?サトシどうしたの?」
サトシ「あ・・・いや何でもない。」
ヒカリ「えっ!?気になる。」
サトシ「本当に何でもないよ!?」

こんな事言えるはずもなかった。

  • スレ7-293
  • ―182―13年後―タケシ達の見論―
  • 10/11/18 22:52:00
二人がイチャイチャする場面をタケシとカスミは見ていた。
タケシ「あのサトシがなぁ・・。」
カスミ「あんなに惚れるなんてね。」
タケシ「俺らと旅をしていた時からじゃ想像もつかなかったよな。」
カスミ「でも”何か”お似合いなのよね。」
タケシ「ああ・・”何か”だ。」
カスミ「あの二人って似てるんだけどどこか違うのよね。」
タケシ「身だしなみのだらしなさや料理はヒカリが埋める
    精神的な事はお互い様だけどどちらかと言えばサトシよりだよな
    補ってると言えば補ってるかな。」
カスミ「ポケモン達もあんな感じだしね。」
タケシ「まあ、うまくいくだろうし大丈夫だろ。」
カスミ「あんたもうまくいってるの?」
タケシ「まあな、そろそろ子供が欲しいな。」
カスミ「そう・・・(私も23か・・・出遅れ女だけにはなりたくないな・・・。)」

それぞれが様々な事を考えながらホエルオ―の背中へと乗り込んでいく・・・

NEXT---あのポケモン達と再会、サトシの行動力冴えわたる。

  • スレ7-310
  • ―183―13年後―寝顔―
  • 10/11/22 03:08:21
乗り込んだカスミのポケモン、ホエルオ―の上では――――

タケシ「うん、これで大丈夫だ。」
ピカチュウ「ピカ。」
ドーピングで傷ついたピカチュウに包帯を巻き終えポケモンドクタータケシは―――
タケシ「(このドーピング・・・かなり反動なんだな
     ピカチュウへの負担が重すぎる・・・
     ここは一つ医者として強く言っておくか。)
     おい、サトシちょっ・・・。」
無事ポケモンドクターの夢を叶えたタケシ、昔からサトシを弟とも友とも見てきたその男は
今また医者としてサトシに忠告しようとした、が

しかし、当の本人は・・・
サトシ「(ごぉぉぉぁぁ・・・。)」
ヒカリ「(すぅぅ・・・・。)」

タケシ「・・・・・・・・。」
一夜不眠のサトシと洗脳されていた事による疲れが出たヒカリは
お互いに寄り添い合い、方やいびきを掻き、方やすやすやと眠っていた。
タケシ「(どうする、起こすか?)」
もう一度寝顔を観察してみる。
タケシ「・・・・・・ハハ。」
つい笑みがこぼれた
いびきを掻き眠るサトシ、そのサトシに寄り添い眠るヒカリ
二人の眠る表情はあの頃から何も変わっていなかった
この子供のように無邪気な感じ
これがチャンピオンとトップコーディネーターの表情だろうか。

タケシ「(後でいいか・・・。)」
二人の寝顔を見て、無条件に忠告する気をかき消された
振り向きタケシはポケモン達の方へと戻ろうとした
その時、

ずるっ

サトシ「んあ・・?・・ぅおっ!!?」
ヒカリ「うぅ・・ん?」

ドボン!!?
タケシ「あっ?」
ヒカリ「ぅうん・・・サトシィ?」

ヒカリが寄りかかっていたためにサトシ側に体重がかかっていたのか
サトシはホエルオ―からずり落ち、海へと落ちた。

  • スレ7-311
  • ―184―13年後―花びら―
  • 10/11/22 03:42:29
ヒカリ「サトシィ・・・大丈夫ぅ・・?」
寝ぼけながらヒカリがサトシを心配する。
サトシ「ぺっぺっぺっ!!?塩水飲んだ!!?」
ピカチュウ「ピカピ・・・。」
ポッチャマ「ポーチャ。」
ドボン!?
起きたばかりで何が何だか理解できていないあサトシをポッチャマが引き上げる為に海へと飛び込んだ。
ポッチャマ「ポッ―チャ。」
サトシ「ポッチャマ、ありがとうぺっ!?ぺっ!?」
タケシ「(こういう所も変わってないな)よいしょっと。」
最後はタケシに引っ張り上げられようやくホエルオ―の上に上がる。
ヒカリ「サトシ大丈夫?」
サトシ「ああ、ただスーツがびしょびしょだ。」
ヒカリ「うーん・・まあおそらくこのまま行けば使うのは来年だろうし問題ないわよ。」
思いがけない言葉にサトシ達はすぐに反応した。
サトシ「えっ!?来年のこの時期まで待つのか。」
ピカチュウ「ピカ!?」
ミミロル「ミミィ!?」
ポッチャマ「ポ?」
ヒカリ「うん・・・。」
残念がるポケモン達からヒカリは思わず視線をずらす。

サトシ「何でそこまでしてこの季節にそんなにまでこだわるんだ?」
ヒカリ「・・・・・・・・。」
いつもは穏やかなサトシの眼差しが真剣な眼差しとなりヒカリを見つめている
何故そこまでこだわるのか
その答えをヒカリが告げるか迷っていた時、一片の花びらが上から舞い降りた。

ヒラッ―――
ヒカリ「ん?」
ドレスのスカートに上から舞い降りたピンクの花びらが乗っている
色はピンク、香りは懐かしいあのポケモンを思い出させる
上を見上げても花などはない
あのポケモン、あの友達が近くにいるような気がした
香りは私に名前を呟かせた――――

ヒカリ「シェイミ・・・?」

  • スレ7-312
  • ―185―13年後―再会―
  • 10/11/22 04:03:17
すると突然上にあいた穴からアグノム、エムリット、ユクシ―が現れた。
アグノム「アグー。」
エムリット「エム―。」
ユクシ―「ユク―。」
サトシ「アグノム!?」
ヒカリ「エムリット!?」
タケシ「ユクシ―!?」
ピカチュウ「ピカ!?」
ポッチャマ「ポチャ!?」
シロナ「湖のポケモン達!?」
知っている者達はすぐに再会に感動と驚きの声をあげる
知らない者達は開いた穴からポケモン達に関してまで大いに驚く
ハルカ「何これ、すごいかも!?」
カスミ「ポケモン?」
ノゾミ「この子達って・・・。」
シゲル「ああ、シンオウ時空神話の・・・!?」
ジュン「スゲェ――!!!?」

感動とともに沸いた疑問をさっそくサトシは聞いてみた。
サトシ「どうしてアグノム達が今ここに?」
アグノム「(お祝いだよ。)」
サトシ「(テレパシーか)お祝い?」
ユクシ―「(サトシがチャンピオン
      ヒカリがトップコーディネーター
      タケシがポケモンドクターという夢を叶えたから
      そしてサトシ、ヒカリ、タケシ、君達の結婚のお祝いさ)」
サトシ「おおっ!?ありがとう!?」
エムリット「(それでお祝いにあるポケモンとの再会をさせてあげる為に来たの。)」
ドレスに舞い降りた花びらがその正体を告げていた。
ヒカリ「まさか。」
エムリット「(ニコッ。)」
頬笑んだエムリットが両手をあげると”バチバチ”と音が鳴った後
懐かしい生意気な声が響き渡った。

  • スレ7-313
  • ―186―13年後―良かったでしゅ―
  • 10/11/22 04:34:45
シェイミ「(サトシー、ヒカリー、タケシー、お久しぶりでしゅー!?)」
「「「ミ――ッ!!?」」」
たくさんのシェイミの群れを引き連れて、生意気な友達は現れた。

ヒカリ「シェイミ・・・。」
次々と現れる懐かしい友達の姿にヒカリは目頭が熱くなり涙を浮かべた。
サトシ「ヒカリ・・。」
ギュッ・・・
涙を浮かべているヒカリの手をサトシは握った。
ヒカリ「サトシ・・・。」
サトシ「昔は俺が泣いたんだよな・・シェイミとの別れの時。」
ヒカリ「・・・うん、ぐすん。」
サトシ「これでお互い泣かされちゃったな。」
空を舞うシェイミを見ながらサトシは私の手を握っている
私も釣られるように返事をしてシェイミを見上げようとした
ヒカリ「うん。」
シェイミは群れを引き連れスカイフォルムで飛び回っている。
シェイミ「サトシー、ヒカリー、結婚おめでとうでしゅ!?」
昔と何も変わっていないシェイミの姿に少しほっとする。
サトシ「ああ、ありがとう。」
ヒカリ「ありがとね、シェイミ(ニコッ)。」
姿形が成長して大きくなってもサトシはサトシ、ヒカリはヒカリでいてくれたのを確認出来
シェイミもほっとしたようである。
シェイミ「二人とも幸せそうでよかったでしゅ。」

シェイミの群れが運んできたグラシデアの花はホエルオ―の周りを埋め尽くした。
カスミ「うわあ――!?」
ハルカ「キレイかもぉ――!!?」
アヤコ「まあ!?」
ノゾミ「うん、キレイですね。」
リラ「わぁー。」
女性陣はグラシデアの花吹雪の美しさに見とれていた。

そんな中、サトシはそのグラシデアの花を見てある事を思いついた

  • スレ7-314
  • ―187―13年後―結婚式、強行―
  • 10/11/22 05:01:57
サトシ「そうだ!?ここで結婚式をしよう!?」
ヒカリ「ええっ!?」
ピカチュウ「ピカァ!?」
ミミロル「ミミィ!?」
突然の事、もちろん驚いた。
ヒカリ「本気?」
サトシ「本気さ、ヒカリ。」
ヒカリ「えっ?」
サトシ「俺達はポケモン達のおかげで出会えたんだ
    ポケモンマスターになる為に色んな所を旅したからヒカリにも出会えた
    だから今ここでポケモンの上で(ホエルオ―の上)、ポケモン達の目の前でやろう
    ・・・ヒカリだって本当は来年まで待ちたくはないんだろ?」
ヒカリ「ええ・・でも私のポケモン達は・・・。」
サトシ「なに心配ないさ
    アグノムー!?ヒカリ達のポケモン達を移動させてきてくれー
    母さんやオーキド博士達も。」
アグノム「アグゥ。」
サトシのお願いを快く聞いてくれたアグノム達はさらに穴を大きくし、人々を連れてきた。
バチバチッ!!?

ヒョイ―――
ハナコ「キャ――!?」
オーキド「うわぁ――!?」
ケンジ「うおぁ――!?」
次々と降りてくる人達やポケモン達をポッチャマはもてなした。
サトシ「ポッチャマ、大きいバブルこうせん!?」
ポッチャマ「ポ――チャ――!!?」
以前ミミロルとのコンテスト一次審査の合体技で使った大きなシャボン玉のようなバブル光線
(ミミロルが浮かぶ泡を飛び跳ねるというモノ)
その大きく膨らんだ泡は降りてきた人々をやさしく包みこみ着地させた
そう、約一匹以外・・・

グレッグル「フッ―――!?」
タケシ「え?・・おい!?やめろグレッグ・・・!!!?」
ドンッ!!?
タケシ「ぐっ・・あっ・・・はひっ!?・・シビレビレ・・・!?」
グレッグル「ケッ・・・!?」
空中から勢いのついた毒突きはタケシの腹に突き刺さった。

  • スレ7-315
  • ―188―13年後―司祭者、タケシ―
  • 10/11/22 05:30:38
サトヒカ「ははは・・・。」
久々に突かれるタケシを見てサトシとヒカリは苦笑した。
ヒカリ「それにしても・・サトシとポッチャマってそんなに仲よかったっけ?」
サトシ「まあな、ポッチャマ。」
ポッチャマ「ポチャ。」
ヒカリ「ん?」
ピカチュウ「ピィカ?」
自分が寝ている間に何があったのか、ヒカリには想像もつかなかった
同じくピカチュウにもわからない。
サトシ「さて、司祭者役は・・・。」
ヒカリ「え?司祭者のセリフとかどうするの?」
サトシ「考えがあるから心配ない。」
ヒカリ「考え?」
ピカチュウ「ピ?」
思い立ったら即行動のサトシのアイデアにはR団が絡んでいた。
サトシ「さてと・・司祭役・・・。」
タケシ「俺がやろう。」
サトヒカ「復活早っ!?」
タケシ「まあ、任せてくれ。」
サトシ「ああ、わかった。」
ヒカリ「サトシ、指輪は?」
サトシ「持ってるさ、ほらピカチュウ。」
ピカチュウ「ピ?」
サトシ「これ。」
ピカチュウがミミロルの為に選んだ指輪の箱をサトシは渡した。
ミミロル「ミミィ!?」
花嫁は指輪が楽しみで仕方がなさそうである。
ピカチュウ「ピカチュ。」

NEXT---次回、ホエルオ―の上で結婚式、グラシデアのバージンロード!?

  • スレ7-323
  • ―189―13年後―グラシデアのバージンロード―
  • 10/11/25 09:29:19
シェイミ「(ミーに任せるでしゅ!?)」
グラシデアの花びらを操りシェイミは花びらでバージンロードを作った。
リラ「きれいー!?」
カスミ「なるほどね。」
サトシの考え、それはロケット団をこき使い式場から司祭用の本を借りてこさせるというモノであり
人選は的中、早々と朝も早いのに三人組は本を借りてきた。

式が始まる―――
まずは新郎、緊張丸出しの登場である
ピカチュウとハナコと並んで三列で入場する。
サトシ「(ドキドキするな・・・。)」
緊張してガチガチのサトシに耳元でハナコは呟く。
ハナコ「(落ち着きなさいサトシ、あなたがそんなんでどうするの。)」
サトシ「(わ、わかってるって・・・。)」
この時ばかりはサトシも子供の時のように頼りがなかった。
無事新郎の定位置に着き、次は花嫁の番となる。

サトシ「(ヒカリ・・・。)」
ヒカリもアヤコとミミロルと三列で登場してきた
ベールで隠れたヒカリの表情がよけいにサトシを緊張に導く。
サトシ「・・・・・・・・・。」
新郎・サトシと向かい合う位置に花嫁はやってきた
ベールから出ている青い髪が朝の日ざしで輝いて見え花嫁をいっそう美しく見せている

ふと思う・・・
サトシ「(ヒカリってこんなにキレイだったか?)」
”今さら”いかにサトシは自分が鈍いかを自分で実感した
長い瞬間がサトシの中に訪れて考えが巡る・・・

”俺はヒカリの笑顔が好きだった
それにいつも俺の事を理解してくれて嬉しかったし
この人といたら楽しいし成長出来ているという実感もあった
しかしどうだろう、目の前のヒカリは笑顔じゃなくてもこんなにキレイだ
俺はどこまで鈍かったんだ?”

実感と共に今までヒカリを自分がよく見ていなかった事への情けなさと謝罪の気持ちさえ沸いてきた。

  • スレ7-324
  • ―190―13年後―似たもの同士―
  • 10/11/25 10:00:03
気が長くなるような長い瞬間がサトシの中から過ぎ去ると
司祭者気取りのタケシが二人と二匹に尋ね始める
同時にサトシとヒカリ、ピカチュウとミミロルはタケシの方を向き手を握る
手を握った時、波紋のようにお互いの心臓が鼓動を打つ。

タケシ「汝、サトシとヒカリ、ピカチュウとミミロルはお互いに――――

長い定文、結婚の誓いの文が読まれる中
当の本人達(ポケモン達は普段通り)は緊張がピークに達していた。

サトシ「(俺、ヒカリと結婚するんだよな、いいのかな本当に・・・
     いや、ヒカリの事は大好きだけどこんな鈍感でヒカリを
     これからちゃんと支え合って行けるだろ―――――――)」
ヒカリ「(13年前からの想いが叶ってやっとサトシと結婚出来る・・・
     でもチャンピオンの妻が私なんかで大丈夫なのかな
     サトシをこれからずっと支えて行けるか―――――――)」
”自分の事で相手の足を引っ張らないか”形は違えど同じような事を考えている
似たもの同士は同じ事を考え、同じように緊張していた。

そんな事を考えている内に文を読み終わりタケシは尋ねる
タケシ「―――誓いますか?」

サトヒカ「・・・・は、はい!?」
ピカチュウ「ピカ。」
ミミロル「ミミ。」

とっさだった
ギリギリの所で冷静に返事する事が出来た
より冷静に返事が出来るように自分を落ち着かせる
サトシ「(落ち着こう・・俺がしっかりしないと。)」
ヒカリ「(大丈夫大丈夫・・これからだもん。)」

ようやく落ち着いた所で大事な所へ差し掛かる。

  • スレ7-325
  • ―191―13年後―婚約指輪―
  • 10/11/25 10:40:09
タケシ「サトシ、ヒカリを妻としますか?」
サトシ「はい、いたします。」
タケシ「ヒカリ、サトシを夫としますか?」
ヒカリ「はい、いたします。」
タケシ「ピカチュウ、ミミロルを妻としますか?」
ピカチュウ「ピカチュウ。」
タケシ「ミミロル、ピカチュウを夫としますか?」
ミミロル「ミミロ。」

それぞれの返事の後、また文を読み祈りをささげ二人と二匹は手を離し向き合うと
サトシはようやく花嫁のベールを持ち上げ後ろへと垂らした

息が止まりそうだった
サトシとヒカリはこの13年で同じだった身長が15cmもサトシの方が高くなっていた
その15cmの差はサトシの目にヒカリが上目を使っているようにも見せた
朝日に照らされた青い髪と美しい瞳、白いドレス・・・
吸い込まれるように新郎は花嫁の頬に接吻をした。

そしてついに花嫁達が待ちに待った指輪の時間がやってきた
ヒカリ「(一体どんな指輪にしたんだろう・・・ちょっと怖い。)」
サトシのセンスのなさにはヒカリさえもついては行けなかった
しかし、その予想は嬉しくも覆された。
ヒカリ「(えっ?)」
サトシ「シンオウのパールとダイヤモンドで出来た指輪だ。」
美しく澄んだパールのまわりにちりばめられた光輝くダイヤモンド
その美しさにヒカリも思わず声を漏らす・・・
ヒカリ「きれい・・・。」
指輪は左手の薬指にピッタリとはまり、さらに美しく花嫁を着飾った
続いて同じ指輪をヒカリがサトシにはめる。
一方、ピカチュウがミミロルに送ったのは雷の石の鉱石のまわりを白色の鉱石で囲んだ指輪だった
雷の鉱石が自分、白色の鉱石が白色のふわふわを持つミミロルと言う事のようだ
ピカチュウやミミロルには指輪をはめる事は出来ないので
ネックレスのように首にかける形となっていた。
ミミロル「ミミロ―!?」
花嫁もご満悦のようである。
ピカチュウ「ピカチュ。」
二匹もトレーナーの真似をしてお互いの首にかけあった。

タケシ「この二人と二匹に幸せがあらん事を祈る。」
案外型にはまっているタケシ祭司、
そして今、女の戦いが始まる・・・。

  • スレ7-326
  • ―192―13年後―絶対に負けられない戦いが・・・―
  • 10/11/25 11:05:08
結婚式恒例のあの行事に女達が今、立ちあがろうとしていた・・・。

カスミ「(さあ、グラシデアの花束・・・。)」
ハルカ「(女の戦い・・・燃えちゃうかも!?)」
リラ「(これは・・・参加してみるかな・・・。)」
ノゾミ「(うーん・・私達も結婚考えてるんだけど景気づけにやってみるかな。)」
ウララ「(ノゾミやハルカも出るつもりなのね・・・じゃあ私も。)」
ムサシ「(フフフフフ・・・あの花束・・美しい私にこそお似合いよ。)」
アイリス「(おもしろそう!?)」

シロナ「(私も30を過ぎてしまった・・・そろそろ本気で・・・。)」
三十路で焦り始めた元・チャンピオン、笑顔でガブリアスのボールを出す。

絶対に負けられない戦いがここにはある!?

この温和ではない状況に今から花束を投げるヒカリとミミロル達も気づいていた。
サトシ「(何か後ろが騒がしくないか?)」
ヒカリ「(うん・・・。)」
ピカチュウ「ピィカ・・・。)」
ミミロル「(ミミィ・・・。)」

NEXT---次回、花束争奪戦!?

  • スレ7-330
  • ―193―13年後―グラシデアブーケ前哨戦①―
  • 10/11/28 19:11:06
燃える乙女達・・・またポケモン達もこの争奪戦に燃えていた。

ミミロル「ミミロー。」
もう一匹の花嫁は天高く花束を投げた
それと同時に次の花嫁をめぐって大きく飛び上がる―――

トゲキッス「キィ―――ス!?」
ジャローダ「ジャロ――ゥ!?」
ケンホロウ「ホゥォ―――!?」
メガニウム「メェ―――!?」
エテボ―ス「エボ――ォ!?」
力の限り飛び上がったがやはり飛行ポケモンが有利、勝負はトゲキッスとケンホロウの一騎打ちになろうとしていたが・・・

ジャローダ「ジャロ!!?」
ケンホロウ「ケャ!!?」
ジャローダはさらに上へと行こうとしたケンホロウを踏み台にしてトゲキッスと並ぼうとした。
ケンホロウ「(この悪女!!?)」
ジャローダ「(何言ってるの?勝てば官軍よ。)」
メガニウム「(あのアマがぁぁぁぁ!!?)」
トゲキッスに並んだジャローダはトゲキッスをリーフブレードで叩き落とそうとしたが・・・
トゲキッス「キ―――!!?」
ジャローダ「(何!?)」
さすがトップコーディネーターのポケモン、華麗に避け花束を確保した
そのまま花束を持ち愛しの彼の元へと向かう。

トゲキッス「キィ―――ス!?」
ムクホーク「ムクホ――。」

この状況を不思議に思ったピカチュウ。
ピカチュウ「(ねえゴウカザル、この前はムクさんが追いかけてたけど
       何で今度はトゲキッスがアプローチしてるの?)」
ゴウカザル「(ピカさん、発情期中はムクさんが馬鹿みたいに
      アプローチしてたんだけど普段は逆みたいなんですよ
      ムクさん普段は硬派ですから。)」
ピカチュウ「(発情期中以外は純情なのね。)」

メガニウム「(やられた・・飛べないのは痛いわね。)」
ポッチャマ「(まあまあ・・そのうちいいことあ・・。)」
メガニウム「(あれは乙女の夢なの!!?)」
ポッチャマ「(はい・・・。)」
怒鳴られたポッチャマ、泣いたり笑ったりのポケモン達・・・
しかし、本当に荒れたのはこの後だった。

  • スレ7-331
  • ―194―13年後―グラシデアブーケ前哨戦②―
  • 10/11/28 19:34:15
ヒカリ「投げるわよ―――!?」
花嫁がそう言うと一斉に重く鋭い視線がヒカリへと向けられる
その異様な光景に思わず戸惑う。

ヒカリ「(何・・この”早く投げて!?”的な重い雰囲気は・・!?)
    は―――い!?」
戦いの火ぶたはきって落とされた。

ノゾミ「先手必勝!?ニャルマ―尻尾で花束確保。」
ニャルマ―「ニャルゥ――。」
器用な尻尾は花束の向けて一直線に向かって行ったが
尻尾で花束を取りに行ったのは一人だけではなかった。
アイリス「オノノクス、ドラゴンテールで尻尾をはじきなさい!?」
オノノクス「オッノ――!?」
バチン!?
花束に迫ったニャルマ―の尻尾をはじき、そのままオノノクスは振り向き花束をつかもうとした。
アイリス「もらい――。」
ノゾミ「やるね、燃えてくるねー!?」
カスミ「隙やり!?スターミ―、サイコキネシス!?」
アイリス「えっ?」
スターミ―「ジェァアアア!!?」
もう少しでキャッチ寸前の所でスターミ―の超能力で花束の位置はずらされ
オノノクスは花束を掴み損ねた。
カスミ「気をぬいちゃだめよアイリスちゃん。」
リラ「そちらもですよ、カスミさん。」
カスミ「えっ?」
リラ「エーフィ、サイコキネシス!?」
エーフィ「フィ――!?」
スターミ―とエーフィのサイコキネシスは右へ左へと花束を揺らし合いしのぎを削る。
スターミ―「ジェ・・・ァァ・・!?」
エーフィ「フィ・・ィィ・・!?」
カスミ「やるわね、リラちゃん。」
リラ「カスミさんこそ。」

熱い花束争奪戦がいきなり始まり当の投げた本人は・・・。

  • スレ7-332
  • ―195―13年後―グラシデアブーケ前哨戦③―
  • 10/11/28 20:11:36
ヒカリ「え、えらい事になってる・・・!?」
サトシ「皆すごい張り切ってるな・・・。」
”この花束を取った人が次の花嫁”
女達は大いに盛り上がっている
もちろん女性じゃなくても仲間の本気モードのバトルに燃え上がるこの男達
サトシ「うおーっ!?皆熱いぜぇ!?」
ヒカリ「もうサトシったら・・・ふふっ。」
ほほえましい熱くなるサトシの姿。
オ―バ「いいぞ!?皆頑張れ!?」
ジュン「いいじゃんいいじゃん!?もっと激しくなれよ
    俺様も参戦してやるからさ!?」
サトシ「俺も俺も!?」
 
ヒカリ「い、いや、あんた達女じゃないでしょ・・・。」
男達に突っ込まざるおえないヒカリ。

サイコキネシスはお互いゆずらない、そこへハルカも参戦する。
ハルカ「グレイシア、凍える風!?」
グレイシア「シィ―――!?」
スターミ―「スタ!?」
エーフィ「フィ―!?」
カスミ「スターミ―!?」
リラ「エーフィ!?」
凍える風は三方向へふき、スターミ―とエーフィに命中しサイコキネシスを中断させた
もう一方向へふいた風は花束の方へと向かい、花束のまわりを回転し始める。

ヒカリ「あれって氷のシャンデリアみたい!?」
サトシ「ヒカリの技は氷のつぶてだったはず
    凍える風でも出来るのか。」
ハルカ「もちろんよ、さあバシャ―モ、あの花束の入った氷の入れ物を取ってくるのよ!?」
バシャーモ「シャモ!?」
氷のシャンデリアならぬ花束を飾る氷のショーケース、氷が花束を美しく見せている。
それをすかさずバシャーモは確保しに行くが・・・

ノゾミ「私達も取りに行くよニャルマ―!?」
ニャルマ―「ニャルー!?」
アイリス「私達も!?」
オノノクス「クス!?」
エーフィとスターミ―は凍える風の追加効果で動きが鈍くなりスタートに出遅れた。

NEXT---シロナがついに動きだして・・・。

  • スレ7-337
  • ―196―13年後―グラシデアブーケ争奪戦④―
  • 10/12/01 20:59:54
ハルカ「させないわ、バシャーモ火炎放射!?」
バシャーモ「バシャ―!?」
火炎放射が近づこうとしたニャルマ―とオノノクスの前に立ちはだかる
ニャルマ―「ニャゥ・・・!?」
オノノクス「オノッ・・・!?」
ノゾミ「ニャルマ―!?」
アイリス「うっ・・・やられた。」

ハルカ「これで貰ったも同・・・えっ!?」
勝利をハルカが確信した時、一番花束に近かったのはハルカではなかった。

ムサシ「もらったぁぁぁ―――!!!?」
ハブネ―ク「ハバネークッ!!?」
三十路も半分が過ぎ去った女の婚期遅れに対するコンプレックスは凄まじいモノだった・・・!?
ハルカ「ムサシ!?」
ムサシ「私はあんた達がつぶし合うのを待ってたのよ
    これで私も・・・玉の輿よ!?オホホホホホホ!!?」
趣味の悪い笑い声が響きわたる―――

コジロウ「(だから結婚できないんだよ・・高望みするから。)」
ニャース「(コジロウそれは禁句ニャ、ムサシに殺されるニャ。)」
あいかわらずの地獄耳はそのボソボソ声さえも見逃さなかった。
ムサシ「あん?なんか言った?」
コジロウ「い、いえいえムサシ様ぁ・・・!?」
ニャース「私達は何もぉ・・・!?」
ムサシ「ならいい。」

コジロウ「ふぅ・・・。」
ニャース「死にかけたニャ・・・。」
13年経ってもムサシには何も言えないコジロウとニャースであった。

ウララ「そんな事に反応してる暇あったら花束を取ればいいのに。」
ムサシ「えっ?」
しかし、つぶし合いを待っていたのは一人だけではなかった。

  • スレ7-338
  • ―197―13年後―グラシデアブーケ争奪戦⑤―
  • 10/12/01 21:31:05
ウララ「悪いけど皆さんここまでよ
    ガバイト、準備してた砂嵐
    ブースター、怖い顔。」
ガバイト「ガバァ――!?」
全部でつぶし合う事などウララには周りの女性陣のやる気に満ちた表情からわかっていた
ただしウララには花束をただ取るよりもこの争奪戦でライバルであるノゾミ、ハルカに勝つ事が大事だった
お高いプライドを引っ提げ事前にブースターの怖い顔を敵全員の視界に入れられる程度に
ガバイトに砂を用意させていた。
ウララ「今よ、怖い顔!?」
ブースター「ブ―――スタァァ!!?」
異常な程大きな怖い顔がポケモン達の目の前に現れる
その顔を見たポケモン達は一気に戦意消失を余儀なくさせられた。
ムサシ「あっ!?ちょ・・ちょっとハブネ―クあんた!?」
ハブネ―ク「ハ・・ハ・・ハブネ・・・。」
ブースターの怖い顔に怯えきってハブネ―クは震えている。
ヒカリ「あの時とは比べ物にならないくらいの怖さね・・・。」
年月を賭けさらに磨き上げられた怖い顔にヒカリもポケモン達の怯える心情を理解する言葉を告げる。
サトシ「ん?どうした皆?」
ピカチュウ「ピカ。」
ミミロル「ミ・・ミ・・ロ・・・ォ・・・。」
ポッチャマ「ポ、ポポポッチャ・・・。」
怯えるミミロルとポッチャマの横でまったく怯えていないピカチュウが気になりサトシに尋ねる。
ヒカリ「あれ?何でピカチュウは平気なの。」
ピカチュウ「ピカチュ。」
サトシ「ピカチュウはチャンピオンリーグであれよりも恐ろしいポケモンと戦った事があるからな。」
ヒカリ「すごいわね、どんなポケモン?」
サトシ「シロナさんのガブリアスさ
    あれは・・・・うん・・・。」
ヒカリ「?」
いきなり表情を曇らせたサトシ、その訳はこの後明らかになった。
ヒカリ「そういえばシロナさんも参加し・・・・・っ!?」
サトシ「あのポケモンに俺達が勝てたんだもんな・・本当に俺のポケモン達もよくやってくれたよ・・・。」
ピカチュウ「ピカチュ・・・。」

化け物とはこの事、そう言える姿が目の前にあった。

  • スレ7-339
  • ―198―13年後―グラシデアブーケ争奪戦⑥―
  • 10/12/01 21:56:47
ガブリアス「・・・・・・・・・。」
シロナ「まだよガブリアス。」
ガブリアス「ガバァ。」
この時ウララは感じていた

何だろうこの感じは
殺気に近い痛い空気のようなものが近くにあるのを感じる・・・
目の前の敵のポケモン達はブースターの怖い顔の効果で怯えている
しかし明らかに怯えすぎである
後ろかと思い振り向いてみると後悔をした。
ウララ「な、何これ・・・ブースター大丈夫?」
ブースター「ブ・・ゥ・ゥ・・・。」
横にいる自分のポケモン達は怖い顔でひるまされている周りのポケモンよりも苦しそうだ。
ウララ「(これって・・・何?
     息をするのもつらい・・こんなの初めて・・この空気の発信源はガブリアス・・・。)」
鋭い眼光、黙っていても何故か耳に聞こえてくるガブリアスの雄たけび
1、5M程のガブリアスがさらに大きく見えてくる・・・
次の瞬間、口から一言告げた。

ウララ「負け・・・ました。」
シロナ「ありがとう(ニコッ)。」
ガブリアス「ガブ。」
敗北宣言を聞いた後、すぐにガブリアスの殺気は消えシロナも笑顔で返事をした
シロナ側からすれば戦わずして勝った
10年間チャンピオンの座を死守してきた女性はもはやこの中でずば抜けて強かった。

ウララ「格が違いすぎる・・・。」
プライドの高い女も悔しくも納得させられた。

遠くではサトシがヒカリに語る。

  • スレ7-340
  • ―199―13年後―花嫁・ヒカリの嫉妬―
  • 10/12/01 22:23:21
ヒカリ「何だったの・・・あれ。」
亜然である、あんなシロナは見た事がなかった。
サトシ「さすが10年もチャンピオン死守してただけあるよな・・・。」
ヒカリ「それにしても何で花束争奪戦くらいでこんなに本気になったの?」
サトシ「この前噂で聞いたんだけど・・・噂だけど。」
ヒカリ「何を?」
サトシ「シロナさんの試合を一度でも見た人は純粋にバトルを挑んでくる人・・・
    チャレンジャーさえも近寄らなくなってしまうらしい・・昔はそんな事なかったらしいんだけど
    最近の強さは本当にヤバいからな・・・それで男が近寄らないから少し本人も焦り始めてるって。」
サトシの話を聞くと今自分が花嫁であり、幸せな事から真逆の立場のシロナに対する同情心が沸いてきた。
ヒカリ「そうなんだ・・・あんなにきれいなのに・・・。」
サトシ「ああ、あんなにきれいなのにな。」
社交辞令でサトシはシロナの事を”きれい”といった。

ヒカリ「(ムッ・・・!?)」

何だろうこの感情は、燃え上がるように花嫁・ヒカリの中に激しい嫉妬の炎がついた
”あの鈍感なサトシ”が外見をきれいとほめた
花嫁の私でさえほめられた事もないのに!!?

社交辞令で”きれい”と言ったサトシにはとんだ災難だった

NEXT---ヒカリの嫉妬にサトシは・・・。

  • スレ7-346
  • ―200―13年後―アイスクリームシンドロームからの脱却―
  • 10/12/03 23:00:15
ヒカリの顔はどんどん不機嫌さがわかるほど険しくなっていく
いきなり黙ったヒカリを不思議に思いヒカリの方を向いてみると。
サトシ「どうしたんだヒカリ、そんな不機嫌な顔をして。」
少し不機嫌なのを表すようにグレッグルのように頬を膨らませながら言う。
ヒカリ「どうせ私はシロナさんのようにきれいじゃありませんよだ。」
鈍感なサトシでも怒っている事は理解できた。
サトシ「ヒカリ・・・。」

ふと思い返す―――
最後にヒカリにきれいと言ったのはいつだろうか?

・・・・・・・・・。

記憶にない・・・・それらしき言葉さえ言ってなかったような・・・
最後にそれらしき言葉を言った時で思い浮かんだ出来事は
旅を一緒にしていた13年前のトゲキッスをヒカリがゲットした時に王女様の服を借りた時に言った
”似合ってるぞ”である

・・・・・・・・・・。

自分の妻となる人に”きれい”とは13年も言ってないのか・・・
この重大さに今気付いた
最初は社交辞令で言った言葉に嫉妬され俺的には災難だと思ったけど、他人に”きれい”妻には”似合ってる”
これって悪いのは俺じゃないか?

鈍いサトシにも事の重大さに気がついたようである
思い切ってヒカリにもう一度声をかけてみる。

サトシ「ヒカリ・・・。」
そっとかけてみた反応は――――

ヒカリ「・・・・・・・・・・・。」
黙ったまま、頬を膨らませたまま、腕を組む・・・・ご立腹のようである
しかし、反論は出来ない
考えてみれば自分がここまで来れたのもこの人のおかげであるし
これからずっと人生を一緒に歩む妻に”きれいだ”どころか”似合ってる”止まりで他人を褒めた
しかもヒカリは外見をよく気にする性格・・・ずっと褒めて欲しかったに決まっている。

サトシ「(これはまずい・・・。)」
ヒカリを褒めもしないで13年・・・自分はヒカリを気付いた今こそ褒めるべきでは・・・

13年間ヒカリを鈍感さから褒めなかった、ある意味アイスクリームシンドロームからの脱却を試みようとする。

  • スレ7-347
  • ―201―13年後―鈍感―
  • 10/12/03 23:43:30
自分が式の途中にヒカリを見て何を考えていたかは言おうだけでも気が引けるが(>>323-325
これからもずっと横に居てくれるこの人に嘘をつきたくないし
何よりも二人のこれからの為にもこの人にありのままの自分の気持ちを遅いとしても伝えようと思った。

サトシ「ヒカリ。」
今度は覚悟を決め強く言ったためかヒカリも反応した。
ヒカリ「・・・何?」
頬を膨らませこちら側に顔を見せる
次にサトシから飛び出した言葉にヒカリは顔を真っ赤にした。

サトシ「俺はヒカリが世界一きれいだと思ってる!?」
ヒカリ「えっ・・・!?」

何で?・・・私はサトシは鈍感だからここで怒ってても後で”なんてね!?”なんて言ってごまかそうと思ってた・・・
私は外見をよく気にする性格、だからサトシにも褒めてもらいたかったのも事実
だけどサトシと一緒にいれるなら褒めて貰えなくてもいいと思ってた・・・
サトシにそんな事期待してもダメと思ってたから・・・

でも今、私の事を”世界一きれい”って言ってくれた
ベタではあるけどそれがサトシらしくて嬉しい・・・サトシのそんな単純な所がうらやましい
そして大好き。

単純な言葉一つ、サトシは13年目で初めてこんなベタな言葉を言ったからか顔が真っ赤である
そしてもちろんヒカリもこの言葉を聞いた瞬間、顔が熱くなり赤く染まった。

ヒカリ「サトシがそんな言葉を言うなんて・・・。」
サトシ「やっと言えた・・・。」
魔法のようなサトシの鈍感、13年にも及ぶアイスクリームシンドロームがようやく溶けた。

サトシ「ヒカリ・・・。」
ヒカリ「サトシ・・・。」
サトシ側からしたら”気がつけば抱きしめていた”
ヒカリ側からしたら”気がついたら抱きしめられていた”
ただただ無意識に体を寄せ合った。

  • スレ7-348
  • ―202―13年後―空気の読めない男―
  • 10/12/04 00:07:22
そんな中、空気の読めない男が二人を弄る。
ジュン「おっー!?二人とも熱いねー!?」

サトヒカ「(カァ―――。)」
まわりではガブリアスのプレッシャーに蹴落とされた女性達がまだ震えていた
とても新郎と花嫁を弄る雰囲気ではない
しかし、この時ばかりは結果オーライだった。

カスミ「はは・・そうよね、結婚式なんだもの・・・
    楽しまないと、ハハハ・・・。」
ハルカ「そう・・・そうよ、そうかも・・
    楽しまなきゃいけないかも。」
アイリス「うん、気を取り直さなきゃ!?」
ジュンの空気の読めない発言はたちまち蹴落とされていた人々をにぎやかにさせた
雰囲気が元のにぎやかな雰囲気に戻り、シロナもほっとする。

シロナ「(よかった・・少々大人げなかったと思ってたのよね・・・。)」
この雰囲気を作った当の本人は反省していた。
シロナ「さあ、早速花束を・・・。」

花束を確保しようとした時、シロナにはまさかの展開が待っていた。

NEXT---花束は・・・。

  • スレ7-354
  • ―203―13年後―くしゃみ―
  • 10/12/06 22:13:01
ホエルオ―「オ―――――――!!!?」

シロナ「え?」
カスミ「えっ?どうしたのホエルオ―!?」
ホエルオ―が揺れている。
サトシ「おおおおお・・・!?」
ヒカリ「キャッ・・・!?」
ハルカ「どうしたの・・・!?」

何故ホエルオ―が揺れているのか
それが自分達のせいだとすぐにカスミはすぐに気付いた。
カスミ「(まさか・・・。)」
揺れた原因は先ほどの花束争奪戦による技が原因だった
こごえる風、火炎放射、砂地獄・・・・
冷やされ熱されホエルオ―は背中がかゆくて仕方がなかった
その生理現象でホエルオ―は今まさにくしゃみならぬ潮を噴こうとしていた。
カスミ「待ってホエルオ―!?もう少し我慢を・・・!?」
時既に遅しだった。

プショォ――――!!!?
ホエルオ―「ルォ――――――!!!?」
潮吹きによるすさまじい風でシェイミは吹き飛ばされた。
シェイミ「ミィ――――――!!?」
ヒカリ「シェイミィ――!!?」
サトシ「ヒカリ!?危ないから伏せて!?」
サトシ達でさえ飛ばされかねない凄まじい風が吹いた。

風が止むと今度は霧が周りを包む。
カスミ「ふぅ・・・やっとおさまった。」
リラ「すごい風でしたね・・・。」
ウララ「ブースター戻って。」
ブースター「ブー・・・。」
水が苦手なブースターを湿気が多い霧の中にさらす訳にもいかずボールに戻した
するとその近くではシロナが周りを見回して何かを探している。


  • スレ7-355
  • ―204―13年後―無表情―
  • 10/12/06 22:40:53
ウララ「シロナさんどうしたんです?」
シロナ「花束が見当たらないの・・・。」
ガブリアス「アス・・・。」
ウララ「シロナさん花束取ったんじゃ?」
シロナ「花束を取る前にホエルオ―が潮を噴いちゃって・・・。」
ガブリアス「ガバァ・・・。」
ウララ「まあ・・・。」
霧が晴れてサトシとヒカリが近づいてきた。
ヒカリ「すごい風でしたけどまだそこらへんを探せば見つか・・・。」
ここでサトシがようやく気付いた。
サトシ「シ、シンジ!?・・・その花束は・・・!!?」

シロナ「!!?」

シンジ「あっ・・・。」
事故だった・・・花束が飛ばされた方向にはシンジがいた
そしてつい条件反射で花束を取ってしまったのである・・・・。

シロナ「(じぃ―――――。)」
シンジ「シ、シロナさん・・・。」
無言、無表情のシロナは”じぃ――――”っとシンジの顔を見た。
サトシ「(黙ってる時が一番怖い・・・。)」
ヒカリ「(シロナさん無表情だ・・・・。)」
次に長い沈黙の後無表情でシンジの肩を”ポンッ”と叩き一言。
シロナ「次のチャンピオンリーグが楽しみね。」
シンジ「(ゾクッ・・・!!?)」
後ろからこごえる風でもくらったかのような冷やかな感じが背中を襲う
同時に自分はとんでもない事をしてしまったのだと遅いながら認識した。
サトシ「(やってしまったな・・・。)」
ヒカリ「(サトシ、シロナさん・・・怒ってない?)」
こそこそ声でヒカリがサトシに呟く。
ジュン「(やばいな・・・シンジとは言えど、キレたシロナさん相手は・・・。)」
やらかしてしまった本人は白目で息を呑んだ。
シンジ「(これは・・・本気で行かなければ・・・殺られる!!?・・・ゴクッ。)」
汗だらだらのシンジを同情の目で見ている内にも
ホエルオ―はマサラタウンへと近づいていた。

シェイミ達との別れの時間がやってくる――――

  • スレ7-356
  • ―205―13年後―また会えるよな―
  • 10/12/06 23:00:11
サトシ「また会えるよな?」
シェイミ「(サトシがイイ子にしてれば会えるでしゅ。)」
サトシ「こら・・・。」
ヒカリ「シェイミ・・・。」
シェイミ「(大丈夫でしゅ!?きっとまた会えるでしゅ。)」
続けてアグノム達も。
アグノム「(たぶん。)」
エムリット「(たぶん。)」
ユクシ―「(たぶん。)」

タケシ「(”たぶん”って今ハモったな・・・。)
    元気でな。」
ユクシ―達がハモった事に心の中でつっこんだタケシだったが今度はつっこみ返された。
ユクシ―「(タケシ、浮気だけはしないように。)」
タケシ「(真顔で釘を刺すか・・・。)
    ・・・ああ、わかった。」

それぞれの想いを胸にまた空に穴があく。
サトシ「じゃあなぁ―!!?」
ヒカリ「元気でねぇー!!?」
タケシ「怪我をしたらうちに来いよー!!?」
ピカチュウ「ピカチュー!?」
ポッチャマ「ポ―チャ―!?」
ミミロル「ミ―ミ―!?」

バチバチッ!!?
―――シュ―――
友達は元の場所に戻って行った・・・
青い海の果てにマサラタウンが見えてくる―――

サトシ「さあ、家に着いたぞ!?」
ヒカリ「これから始まるんだね。」
サトシ「ああ。」
ピカチュウ「ピィカ。」
ミミロル「ミミロ。」

  • スレ7-357
  • ―206―13年後―夕暮れ―
  • 10/12/06 23:25:16
マサラタウンに戻ったサトシ達は家へと帰り着き着替えるなり深い眠りについた

時間は流れ、眠る事数時間後―――

サトシ「うぅ・・ん?」
目が覚めると窓からの空は夕方になっている
夏は日が長いからだろう
時計は七時前をさしているにも関わらずまだ夕日は沈んでいない。

サトシ「あれ?ヒカリは・・・?」
気がつくと一緒に寝ていたヒカリの姿がない
ヒカリはどこへ行ったのだろう、探しに出る
まずはリビング――――
ガチャ

ピカチュウ「ピ・・ピィ・・・。」
ミミロル「ミィ・・・ミ・・・。」
もうひと組の夫婦はリビングのソファーですやすやと眠っていた
そのかわいらしい姿につい笑みがこぼれそうになる

しかしヒカリはどこだろう?
リビングを出て家中を捜したが見つからない
庭に出てみると・・・

サトシ「(ヒカリ・・・?)」
ヒカリは夕日で赤くなった庭で咲きかけのひまわりに水をあげていた。

サトシ「ヒカリ。」
ヒカリ「サトシ・・・。」

NEXT---次回最終回、ヒカリが結婚をこの季節にこだわった訳とは・・・?

  • スレ7-382
  • ―207―13年後―ひまわりの花言葉―
  • 10/12/11 00:07:31
サトシ「どこ行ってたんだと思ったら庭だったのか。」
ヒカリ「うん。」
咲きかけのひまわりを横目にヒカリは返事をする。
サトシ「ひまわりがどうかしたのか?」
何故ひまわりを見ながら自分を見たのか気になったサトシはヒカリに聞いてみた。
ヒカリ「あの日、サトシ達と別れた日に別れた後でポッチャマと一緒に夕暮れのフタバタウンを散歩したの
    その途中にひまわりの花畑を見つけたんだけど・・・・。」
サトシ「・・・・・・・・・・。」
こちら側に顔を見せたくないのか夕日で真っ赤なひまわりの方へと顔を向けながらヒカリは話す。
ヒカリ「その後家に帰ってもひまわりが頭から離れなくって
    翌朝調べて・・・
    そしてひまわりの花言葉を知ったの。」
サトシ「花言葉?」
ヒカリ「ひまわりの花言葉は”私はあなただけを見つめる””熱愛”・・・・
    それを初めて知った時に気付いたの・・・サトシの事が好きだって・・・。」
サトシ「・・・・・・・・。」
ヒカリの今の言葉を聞いて思った事がある
この話は”13年前の事”である、言ってしまえば自分は13年間
この鈍感さで苦しめてきたのである・・・痛い程の罪悪感が自分を襲う
その重いはサトシの体をヒカリの元へと運んでいった。

ヒカリ「サトシ・・・。」
サトシ「ごめん・・今まで散々俺の鈍感さでヒカリを苦しめてきて・・。」
ヒカリ「大丈夫・・・最後はこうなれたんだもの・・何も気にしてないよ。」
サトシ「(ひまわりの咲き始め・・・ジューンブライド・・・。)
    だからこの季節に結婚式を挙げる事にこだわったのか。」
ヒカリ「うん・・前はこの季節に別々の道を歩み始めたんだから
        次は二人でこの季節から歩み出したかった・・なんてね。」
サトシ「ヒカリ・・・。」

何も考えてなかった自分が恥ずかしくなったが
”なんてね”と気にしていない振りでもするかのように付け加えたヒカリの優しさが
よけいに罪悪感を悪化させ、それがよけいにヒカリを強く抱きしめさせた。

  • スレ7-383
  • ―208・fin―13年後―ハイタッチ―
  • 10/12/11 00:43:37
ヒカリ「う・・サトシ痛い・・・。」
サトシ「あっ・・・ごめん。」
この隙にヒカリもサトシについに”あの事”を打ち明けた。

ヒカリ「しっかりしてよ”パパ”。」
サトシ「えっ?」
”パパ”・・・その不意打ちにサトシはとても驚かされた。
サトシ「ま、まさか・・・ヒカリ・・・。」
ヒカリ「(ニコッ。)」
笑顔で告げたヒカリに返ってきたサトシの反応は意外な反応だった。

サトシ「ありがとう・・・。」
ヒカリ「えっ?」
予想していた反応は飛び上がり喜ぶサトシの姿、しかしそれとは真逆の反応に少し戸惑った。
サトシ「チャンピオンになれた事、ポケモン達と出会えた事、今の俺でいれる事・・・
    ・・・全部ヒカリのおかげだ
    そして俺なんかと結婚してくれて・・子供まで・・・本当にありがとう・・・。」

ヒカリ「ずるいよ・・・。」
サトシ「えっ?」
ヒカリ「私が言おうとした事全部言っちゃうんだもん・・・。」
サトシ「ヒカリ・・・。」
ヒカリ「それに私達はお互いに助け合ってきたじゃない
    だから私からも・・・ありがとう。」
もっともなヒカリの意見にサトシも頷いた。
サトシ「そうだよな・・俺達はいつでも助け合ってシンオウを旅してたんだもんな
    ・・・ヒカリの言う通りだ・・・となればこれだな!?」
そう言うと右手を挙げてヒカリを見つめた。

挙げられたサトシの右手の手のひらを見ると思わず笑みがこぼれヒカリもすかさず挙げる。
ヒカリ「うん!?」

パシッ!?

13年ぶりのハイタッチを長く、
二度と繋いだ手が離れる事のないように、祈るように二人は手と手を合わせた。

――――これからも二人でどこまでも行けますようにと...

――終わり――

  • スレ7-384
  • 13年後の者
  • 10/12/11 01:12:01
一応ここで完結です
下手なSSですみませんでした
何故ひまわりなのかと言うと単純に「君の胸にlalala」の冒頭でひまわりが出てたからです
(単純に夏の花だったというオチな気もしますが)
花言葉・・・もし狙ってたとしたら策士ですが。

これからはたまに感想コメでもしながら
新作がもしも出来たら投稿しようと思ってます。

>>367
チョコレートに期待www
>>375
サーバーの調子が悪かったのか
連投ミスを危うく私もする所でした(汗)
二つの結末とは?