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サトヒカSS投稿スレ

1 名前:名無しさん:07/09/02 14:35:38
1レスSSでも10レスの大作でも
なんでもおk

2 名前:名無しさん:07/09/02 14:36:07
     // 1  . {. . .ヽ. . ヽ. . ',. .ヽヽ
    / .:/ ハ: :!: :.:ト、:.:. :\:...l:.. :}: : |_⊥ 、
    j . {: .:{ :l、:l、: :.ト-ヽ、_:..`ヽ、j__イ_つノ
    l 1:ハ.::{ゝl=くヽ:.ヽ トィjr}Tァ┬ァ:.:´|
    |ハ :ヽlァ{トィrj \i ー_'っ /:.イ-、:。:|
     ヽ。ハ^rぅ' 丶 `   ノ', く } }:.ol゚ o
    。  `ハ 。  {ァ´ヽ     ,ー o':.へl お客様の中にSS職人様は
      ゚ ´ノi\  ー'   ィ:;:.ィ/|/゚ 。 いらっしゃいませんか??
   。 o  。 ゚ハヘ;:>ー--<_rv〈、_
         / ̄ヽ \/ll  }l}`'^'ト、
          /   ::Y77l  j l    !_`7
        l, ---::、〉 jl  l   ハゝ-i
        ヽ    Vi    }  ,' ノ, ー_ヽ
          }  , -‐ァl  ノ  / レ´,.- j
        j イ   !l /   /  ハ -,.く!

3 名前:名無し@投稿します:07/09/02 23:27:54
パロとかでもいいの?

4 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/02 23:31:05
サトヒカものならなんでもあり

5 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/02 23:32:28
 サトシのためにおにぎりを作るヒカリ
ヒカリ「料理ヘタヘタ言われるけど、おにぎりくらいあたしだって!」
ヒカリ「アツッ!アチチチ!!」
ヒカリ「形が三角にならないどころか、ぼろぼろ崩れる・・・」
 結果、強く握り締めた米の塊が無残にも転がっていた
ヒカリ「上手く作ってサトシを見返そうと思ったのに・・・」
サトシ「それ、おにぎりか?イタダキー!」
ヒカリ「サトシ!それ形失敗してグチャグチャで美味しいかどうか・・・」
サトシ「そうか?塩味きいてて美味いぜ」
ヒカリ「サトシ・・・ありがとう」

突発的にこれしか浮かびませんでしたが・・・orz
まとめサイトさん乙です

6 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/02 23:44:32
GJ
ものすごい勢いで和みました

7 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/03 00:05:09
ある夏祭りでのサトヒカ


サトシ「あ、射的がある!俺得意なんだぜ」
ヒカリ「ホント?じゃあ、あのポッチャマの人形とピンクのブレスレットとってぇ〜」
サトシ「任せとけ!まずは人形から・・・・」
パンッ!
見事命中
人形をゲットだぜ!
サトシ「ほら、ヒカリ」
ヒカリ「すっご〜い!!!」
サトシ「な、言ったとおりだろ!よし、次はアレか・・・・・」
パンッ
ハズレ
サトシ「くそ、外した!」パンッ→ハズレ×10
ヒカリ「ね〜サトシ、もういいよ。あたし人形だけでいいからぁ〜」
サトシ「ちょっと待てよ、もう少しなんだ・・・」
ヒカリ「んもう!!・・・・あれなんだろ、いい臭い」
臭いに誘われて、サトシから離れたヒカリ
気付かないサトシ


続くよ、多分

8 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/03 00:13:52
wktk

9 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/03 00:19:11
ヒカリ〜

10 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/03 00:56:50
夏祭り続き


ヒカリ「あ、この店からいい臭いが来てるんだ」
ジョーイ「いらっしゃい」ヒカリ「何を売ってるんですか?」
ジョーイ「これはポケモン達と作った香水よ!」
ヒカリ「へ〜。あ、このキレイハナ特製香水1つ下さい」
ジョーイ「はい、五百円です。ありがとうございました」

早速使ってみるヒカリ
ヒカリ「うん、いい香り!・・・そうだ、サトシのとこに帰らなくちゃ」
タッタッタッ、キキッー
ヒカリ「か、かき氷発見!」
おじさん「へい、らっしゃい!どの味にする?お嬢ちゃん」
ヒカリ「(サトシは確か・・・メロンが好きって言ってたような・・)メロンとイチゴ下さい!」
おじさん「はいよ、お嬢ちゃんかわいいから、特別に大盛りだ!」
ヒカリ「ありがとうございまーす!」



まだまだ終わらんよ(by黒い彗星


11 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/03 01:23:18
ヒカリー
ちゃんとサトシのこと覚えてるのねん

12 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/03 10:43:32
>>7>>10
GJ!
夏祭りは和む

13 名前:七夕物:07/09/03 20:31:44
季節外れは重々承知。
だけど書きたかったのがここで発散できるようなので書かせてもらう。

(サトシどこだろう?)
ポケモンセンターに一台は必ず設置されているテレビを一緒に見ようと、
サトシのいる部屋の扉を開けた風呂をあがったヒカリは、中がもぬけの殻なのを見て少し残念だという表情をした。
ロビーにはまだほかのトレーナーがいるものの、知り合いのいる方がやはり楽しい
ポケモンセンターに着くと、ロビーのテレビであーだこーだと話すのは日課のようになっていて、今日に限っていないサトシに少し疑問を持った。
ベランダに出て、初夏の風に当たる。
北にあるシンオウは夏の初めでも、夜になると少し肌が冷える。
アーチを連続させた手すりに寄りかかって、満天の星空を見た。

「お、ヒカリか?」
上からそんな声が降ってきて、後ろにある屋根に視線を向ける
「サトシ、そんなところで何やってるの?」
「星がきれいだろ?それに明日は七夕だからさ」
そういえばそうだった、とヒカリは明日の日付を思い出す
確かポケモンセンターのロビーには笹が置かれていた。
「明日にはここを出発するし、今のうちにゆっくり星を見ようぜ」
たしかに、ゆっくりできるのは今日くらいか。
夏場は蚊が多くてゆっくりと眠れないし、ちょうどいいかもしれない。
ホーホーの声が静かな夜に染み渡る。
こんなにも静かな夜なのだから、ナオシの教えてくれたようにまた自然に耳を傾けよう
そんな風に考えて、ヒカリはサトシが屋根の上から伸ばした手を取った。

14 名前:七夕物:07/09/03 20:48:35
「ほら、しっかりつかまれよ」
「うん」
サトシの手首を両手でしっかりと握る。
そうすると簡単に引き上げられて、サトシも男なのだと妙に感心させられた
今まで一緒に旅をしてきて、超人的な運動能力に驚かされることは多々あったが、それを自分自身で体験したのは初めてかもしれない
片手で人を持ち上げるのって、すごいんじゃないだろうか?
妙に意識してしまうのを疑問に持ちながらも、サトシに支えられながらポケモンセンターも丸屋根に寝そべる。
「あ、あれスコルピ座よね?」
「お、本当だ。じゃああれは・・・」
満天の星空に飲み込まれるような感覚だった。
屋根の冷たい感触が湯上りの肌を冷ます
「そういえばヒカリ」
「何?サトシ」
「ヒカリは七夕、何をお願いするんだ?やっぱトップコーディネーター?」
「そういうサトシはポケモンマスター?」
「当然さ。ずっと前からの夢だからな。」
「私は・・・トップコーディネーターもいいけど・・・。」
「けど?今はわかんない。でも、トップコーディネーターはサトシやタケシがいるし、大丈夫って思える」
「そうだな。夢は願うだけじゃなくて、自分でかなえなきゃいけないもんな。」
目標は違う。
それでも目指す高みがある。
仲間と一緒ならきっと大丈夫だと、サトシとヒカリは笑いあった。
短冊にはこの楽しい旅が、夢がかなった後も続くようにと短冊に書いて。
明日の朝ポケモンセンターの笹に一番にくくりつけよう。
そう二人で約束して。




15 名前:七夕物(おまけ):07/09/03 20:53:23
「ヒカリー、一人で降りられるのか?」
「大丈夫、本当に大丈夫だから」
「大丈夫って・・・どう見ても苦戦してるじゃないか。先に俺が降りてお前を下ろしてやるって」
「だめ!絶対だめ!」
「だから何でだよ、いくらなんでもヒカリで押しつぶされないぜ?大丈夫だって」
「サトシは大丈夫でも私はダイジョバナイの〜!!」
そう、絶対に自力で下に下りなければ。
サトシにおろしてもらうとなると当然サトシは上を見る
まだロビーに行くつもりだったので普段の格好、つまりミニスカートのヒカリは、当然その中身を見られる可能性が高い。

「上が騒がしな・・・、それにしてもサトシとヒカリはどこだろう・・。なあグレッグル?」
「ッケ」

16 名前:七夕物(おまけ):07/09/03 20:59:36
初投稿でながったらしいSSだがご勘弁を。
というよりSSと呼べないか・・・?
表現途中で付け足したところがあるから変になってるところがあるかもしれないので指摘もらえるとありがたい

17 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/03 21:01:41
GJ!癒されました
ところで「自分でかなえなきゃいけないもんな」を見て
目指せポケモンマスター(初代OP)を思いだしたのは俺だけだろうか…

18 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/03 21:04:12
スカート気にするヒカリと鈍なサトシが萌えますた(*´Д`)

19 名前:14:07/09/03 21:12:45
「けど?のところ改行忘れしてる。
お恥ずかしながら脳内保管よろ

20 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/03 21:23:45
>>16
GJ!上出来だよ
こういうシチュエーションは本当に和む

21 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/03 21:36:36
も・え・ま・し・た〜

22 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/03 21:54:06
やべぇ・・
俺も名前サトシだからやべぇ萌えるw

23 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/03 22:29:05
>>13GJ
雰囲気良すぎ
しっとりしたサトヒカもいいもんだー

24 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/04 00:32:56
夏祭り続き2



かき氷を買ったヒカリは射的屋に戻って来たが・・
ヒカリ「あれぇ〜、サトシどこぉ〜?」
サトシは射的屋にいませんでした
辺りを探すヒカリ
ヒカリ「んもう!人の事ほったらかしにしといて!・・・・帰っちゃったのかなぁ〜?」
溶け始めたかき氷
ヒカリは仕方なく祭りの出口を目指すが
男の子A「そこの君、もう帰っちゃうの?」
男の子B「暇なら俺達と祭りを楽しまない?」
ヒカリ「いえ・・・結構です」
A「えぇ〜、いいじゃん」B「これから花火とかあるしさ、ちょっとだけいいだろ」
ヒカリ「い〜や〜で〜すぅ〜!」
A「そんなこと言わずにさ!」グイッ
ヒカリ「ちょっと、なにすんのよ!!」
B「さ、祭りに戻ろうか」ヒカリ「離してよ!!」
しかし、女の子の腕力じゃ振りほどけず
B「かき氷は俺が持ってやるよ。しかし二個も食うのか・・・」
A「ほら、行くぞ!」
ヒカリ「きゃ!!(助けて・・・サトシ!!)」




・・・・・・・

25 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/04 01:27:36
ええええええええーー
サトシィー!!!!

26 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/04 06:19:31
なんというベタな展開
サトシー助けてやってくれーーーー

27 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/04 09:16:54
ゴゴゴゴゴ
ボルテッカーでも生ぬるい

28 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/04 19:05:30
サトヒカの運動会みたいなネタを書こうと思う
ダイパメインキャラは大体出す予定

29 名前:夢か現か:07/09/04 20:10:55
とりあえず昨日思いついたけどかけなかったねたでカキコ。

ゴツン!と、頭に衝撃が走るのを感じてすぐに、意識が別の方向へと消えていくのをヒカリは感じた。
自分を呼ぶ心配そうな声がやけに遠くに聞こえる。
「ふにゃ・・・」
体を動かす気も起きず、ヒカリはそのまま意識を闇に落とした。

「ポチャ・・・」
頭が痛い・・・。
そんなことを思いながら、体を起こして周りを見回す。
ヒカリは一番に、ベッドや自分の周りのものがやけに大きく感じた。
こちらに気がついた様子のジョーイが、少しあわてた、しかしほっとした様子で聴診器を当てる。
しかし大きなジョーイさんだ。
ひとまずサトシたちはどこだろう、と声を上げて、ヒカリは自分が奇怪な声を発したのに気がついた。
視界にあるのは、短く水かきのついた脚と小さなひれのような手。
口元にそれを当てて確認してみれば、硬くとがったくちばしがあった。
そしてガラス越しに見える隣の部屋に寝ているのは・・・。

「ポポポ、ポッチャーーー!!??」
まさしく、自分の体だった。


30 名前:夢か現か:07/09/04 20:30:46
「はい、サトシ君。ポッチャマの方は特に異常はないわ。ただ、少し興奮しているみたいだから注意してあげてね」
「はい、ありがとうございます。あの・・・ヒカリは・・・」
「ポチャ!ポチャポーチャ!」
説明してくれと、そういったはずなのにポチャポチャとしか言葉が出ない。
いったいどうなっているのかわけもわからない
脇では、自分のものであるはずの体の額に、タケシが冷ましたタオルを置いていた
「頭を木から落ちてきたポッチャマとぶつけただけだし、大丈夫だとは思うけど・・・。」
「打ち所によっては、意識の回復には時間がかかるでしょうね・・・。」
「そうですか・・・」
頭を打った。
一生懸命それに当てはまりそうな事柄を思い出す。
ベッドの上によじ登って確かめたけれど、確かに本物の体だった。
確か、木陰でうたたねをしかけていた所に、木の上でピカチュウと遊んでいたポッチャマが落ちてきて・・。

そこから覚えていない。
(そうか、夢よ。)
そもそも自分は転寝しかけていたのだ、これは夢に違いない。
頭を打ってポケモンに意識が移るなど、聞いたこともない。
これは夢だろう。多分。
そうすると妙に安心できて、せっかくだからポッチャマの体を楽しもうと思って、ヒカリ(姿はポッチャマ)はベッドの上から跳び降りた。
(わっ・・)
小さな体に慣れていないせいだろうか、着地はしたもののバランスを崩してこけてしまった。
「おいおい、ポッチャマ大丈夫か?」
まだ頭を打ったせいでふらふらするんだろうと、タケシが言ってるのを耳にしながら、ゆっくりとサトシに抱き上げられた
「ヒカリならきっと大丈夫だよ。」
心配してくれているのだろう、いつもの強気な表情は少し萎えてる。
「ポチャ、ポチャポーチャ(大丈夫、これは夢だもん)」
一生懸命ジェスチャーで伝えようと短い手足をばたばたさせる。
するとずるりと腕から落ちてしまった。
「おっと」
頭から落ちる寸前で、キャッチされた。
「危ないから暴れるなよ。ヒカリが心配なのはみんな同じなんだぜ?」
「ピカ、ピカチュウ」
ピカチュウがそうだよ、といってくれて、それにうなずくタケシやサトシの言葉を聴いて、
改めていい旅仲間に出会えたと思った。

31 名前:夢か現か:07/09/04 21:01:29
ポケモンの体になってわかったが、夢の中でもサトシはポケモンに優しかった
心地よく、安心できる場所に思えて、それがサトシが人やポケモンをひきつける理由なのかもしれない

時計の針はすでに夜中の二時をさしていて、夢の中でまで眠る気に慣れなかったヒカリは窓辺で空を見ていた。
サトシはいまだに自分の眠った体に付きっ切りで、それがうれしくもあり、少し恥ずかしい。
こんなにも大切に思ってくれている仲間がいてくれることは誇らしいことだろう。
肩からずり落ちかけている毛布を小さな体で一生懸命に引っ張ってサトシにかけなおす。
なれない体のせいか、一気に疲れた。同じ毛布で包まって休もう。そう思ってポッチャマ姿のヒカリは毛布にもぐりこんで、サトシに寄り添って眠った。

「・・・ん・・・んぅ・・・」
朝日がやけにまぶしい。そう感じながらヒカリは体を起こした
一応自分の手足を確認する。
ちゃんと人間のものだ、やはり夢だったらしい。
しかしそれにしてはおかしかった。
サトシやポッチャマやピカチュウはなぜか夢のとおり自分の寝台に寄りかかるように眠り込んでいる。
それにあれが夢なら目を覚ますのは外のはずだ。
しかしここは明らかに室内である。
「お、ヒカリ起きたか。ジョーイさん呼んでくるからまってろ」
扉を開けたタケシが、真顔で言って去っていった。
「もしかしてこれって・・・。いままでのことって・・・。」
―夢じゃ・・ない・・?
そう理解した瞬間、ポケモンの姿だったとはいえ、サトシに抱っこされたりサトシと同じ毛布で眠ったことがやけに現実味を帯びる。
早朝のポケモンセンターでヒカリは声にならない声を上げた

「なあヒカリ、顔真っ赤だけど本当に大丈夫か?調子悪いなら背負っていくぞ?」
「だだだだ大丈夫!大丈夫だから、本当に」
目を合わせるのが、気恥ずかしい。
この恥ずかしさは何なんだろう、今は良くわからないが、目を合わせると顔から火でもふけそうだ。
その日は、置いてきぼりのサトシとタケシ、そして一人であたふたとするヒカリと、いつもとは違う日常になった。
                      
                           了

32 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/04 21:15:54
>>31
ポチャと入れ替わった話かw
サトシが付きっきりとか抱っことか萌えたよ(*´Д`)

33 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/04 21:57:03
上手い!
照れるヒカリかわいいな
サトヒカ好きにSS書ける人がたくさんいて幸せ…

34 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/04 22:44:43
GJすぎるwww
上手いな、なんかほのぼのした

35 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/04 23:20:53
>>29-31
GJ!
今までに無いサトヒカSSに超萌えました

36 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/04 23:45:19
>>28
がんばれー
応援してる

37 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/05 01:48:28
なんだこの萌合戦

38 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/05 20:39:48
祭りのはまさか終了済みじゃないよな…

39 名前:サトヒカ運動会:07/09/05 21:21:09
旅を続けるサトシとヒカリ、そしてタケシ。
辺りの木々は各々に紅く染まり、まさに秋まっただ中だ。
「ねぇタケシ、次の町はまだ〜?」
先頭を歩くヒカリが振り返りながらタケシに尋ねた。
いつもならば、それはサトシが口にする台詞だった。
「そんなに慌てるなよヒカリ。」
両腕を後頭部に回しながらサトシは言った。
これも普段はヒカリがサトシをなだめる言葉だ。
「ピカピィカ。」
ピカチュウもサトシと同じく、終始おっとりした感じだ。
「だって、早くしないと次のコンテスト始まっちゃうんだもんっ!」
そう言ってヒカリはほっぺたをぷぅと膨らませた。
ノゾミを始めとする多くのライバル。
彼女たちに遅れを取るまいと、ヒカリは意気込んでいた。
「ん〜、もうすぐオータムタウンに着くはずだぞ。」
広げた地図を見ながらタケシはヒカリにそう告げた。
ここからそう遠くない位置に次の目的地オータムタウンはあった。
ヒカリは再び前を向いて歩き始めた。
「オータムタウンかぁ…、どんな町かな〜。」
ドンッ
何かの始まりを告げる花火が、たった今秋空に打ち上げられた。
「え!?何の花火!?」
驚いたヒカリは思わず辺りを見回した。
が、もちろん何かが見つかるはずはない。
「あれはオータムタウンのある辺りだ!」
再び地図を開いてタケシは言った。
「よし、行ってみようぜ!」
そう言ってサトシは走り出した。
サトシが走り出すと、それを追う形でヒカリ、少し出遅れてタケシが続いた。

40 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/05 21:40:52
>>38
(℃°)フフフッ

41 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/05 21:55:28
>>39
新作キター
まだはじまったばかりだぜ的な大作オーラが漂ってて期待が高まります

>>40
きょえええええ
ドキドキ

42 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/05 23:05:40
>>39
おおw、新作だ。
これは期待できる。頬を膨らませるヒカリはさぞかわいいだろうなぁ

俺も3作目を書きたいがネタがない。
誰かネタをくれネタを。

43 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/05 23:32:54
ネタだけなら書けそうなんで
なにかの刺激になればということで思いついたら書いてみよう

【ネタ】
写真屋さんで新郎新婦のモデルを頼まれたサトヒカ!
平然とやってのけるのか、少しは照れるのか

【ネタ】
ヒカリの日記帳をみつけたサトシ
そこにヒカリがとんできて!?
ヒカリは日記とか付けなさそうだけどw

44 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/05 23:51:34
じゃあ俺も…ネタになるかわからんが
【ネタ1】
些細なことで喧嘩してしまったサトヒカ
この後いったいどーなる!?

【ネタ2】
突如行方不明になったタケシを探すサトヒカ
ポケモン達が何か知ってるみたいだが…

うん、完全にネタなんだすまないorz

45 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/06 00:03:08
妄想するだけでも結構幸せ気分

46 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/06 00:07:54
>>43−44
おまえら凄い妄想を…
特に>>43のネタ1とかすげーとか思った

47 名前:タケシの受難:07/09/06 00:08:50
>>43>>44が持ってきてくれたネタでカキコ
お二人ともありがとう

肌を噛む小虫の牙は決して気持ちのいいものではなく、下流に行くにつれて土は湿り、湿原地帯になっていた。
水気が多すぎるためか草はかれているものも少なくない。
それでも、所々休めそうな場所はある。
大型のポケモンが使っていたであろう横穴で、サトシ一行は休んでいた。
昼間とはいえ湿地帯は暗い。
ぬかるみは必要以上に体力を奪うため、旅に慣れていないヒカリは真っ先にダウンした。
タケシは昼食の準備のために、薪を探しに行っている。
サトシはヒカリと、露出した岩肌の上に腰掛けて休んでいた。
「ん?」
ふと、近くにまとめてある荷物から一冊の本が出ているのに、サトシは気がついた
拾い上げてみればそれはヒカリのもので、丁寧な装飾の表紙と、ボタンでつないであるのが印象的な本だ。
「ヒカリ、これなんだ?」
サトシが中身を見ようと、ボタンに手をかける。
「あっ!ダ、ダメ!」
あわてて駆け寄ってきたヒカリが、水滴を受けていた岩で滑ってサトシにダイブする。
「おわっ!」
かわせばヒカリが顔面から激突してしまう、とサトシはよけることができなかった。
「あっ、ご、ごめん!大丈夫?」
「痛っー」
頭を軽く抑えながら、起き上がる。
「なあ、その本何が書いてあるんだ?」
「ダメ!絶対見ちゃダメ!」
明らかに様子がおかしい、とサトシは感じた
本を必死に抱きかかえているヒカリは、顔を赤くし、頑として見せるのを拒む


48 名前:43:07/09/06 00:10:33
いや、卑怯にもタッチにインスパイヤされただけだったりして

49 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/06 00:13:10
>>47
キター!!!
ダイブよすぎで照れ照れで萌えすぎる

50 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/06 00:18:55
>>47
日記始ったな!!
ヒカリーなに書いてるのかな?(・∀・)ニヤニヤ

51 名前:タケシの受難:07/09/06 00:20:41
・・・気になる・・・

そんないたずら心が芽生えて、いつの間にか洞窟内で追いかけっこになっていた。
ヒカリもまんざらではないようで、ちょっとしたお遊びのような、そんな雰囲気だった
しかしそうしているうちに、足が絡まって転んでしまった。
「「ぎゃ!」」
うまく受身を取ったのか、二人とも怪我はなかった。
しかし、ヒカリの本は水溜りに落ちてぐっしょりとぬれている。
それを目にした瞬間、ヒカリの目に明らかな怒気が満ちた。
「んもうっ!サトシ気をつけてよ!」
あ〜あ〜、と心底残念そうに本を持ち上げる。
あいにく本からは水滴が滴っていて、乾かすまで本の中身が持つかは微妙だった
「あ・・・、ごめん。」
正直、サトシはここまでヒカリが怒るとは思っていなかった。
「別にいいです〜」
そうはいっているものの、明らかに言葉には怒気をはらんでいて、機嫌は直りそうにもない
良くわからないが、あの本がヒカリにとって大事なものだということはサトシにも理解できた。
しばらく、話しづらい沈黙の時間が続く。
ピカチュウも息苦しい空気に耐えられなくなったのか、いつの間にか外でタケシを待っている。
「なあ、ヒカリ。」
「・・・」
はぁ。と溜息がサトシの口から漏れた。
こんなことは今までで始めてで、どういったらいいのかわからないのだ。
しかし、その沈黙の時間も長くは続かなかった。
「ピカピ!ピカチュウ!」
「ウッソ!ウソッキ!!」
張ったような空気を裂いたのは、ピカチュウとタケシのうウソッキーだった

52 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/06 00:28:53
書くの早っ(驚愕
シリアスなのににやにやしてしまう
サトヒカ分を吸収しすぎてやばい

53 名前:タケシの受難:07/09/06 00:30:53
「どうしたんだ?ピカチュウ」
ウソッキーを見たとたん、タケシが帰ってきたのかと思ったが、どうやら違うらしい
二匹の様子は明らかにおかしく、ウソッキーはピカチュウ以上に必死だ
「もしかして、タケシに何かあったのか?」
「ウソ!ウソッキ!」
そのとおりだと、ウソッキーは大きくうなづいた。
遠巻きに少し不安げに見ていたヒカリも、事態を理解して二匹に駆け寄る
ウソッキーが、苦手なはずの水溜りすらものともせず走り出す。
それを追ってピカチュウとサトシ、ヒカリと続く。
タケシを追っている間も、ヒカリはサトシに目をあわせようとはしなかった。
しかしまだ怒っているのではない、あんなことをいってあんな態度をとってしまった以上、目はあわせづらかった。
サトシが気遣って時々こちらを見ているのもわかるのに、自分はそれに答えることができずにいる。
確かにあの本の中身は大切なものだったが、サトシは謝ってくれたし、自分にも落ち度はある。

(ダメだ・・!今はそんなこと考えてる場合じゃ・・・!)
余計な思考を取っ払うために、頭を振る。
今最優先するべきなのはタケシだと言い聞かせて。

54 名前:44:07/09/06 00:37:34
なんと…自分のと>>43殿のネタを複合させるとは…
あなたは神だ

55 名前:タケシの受難:07/09/06 00:43:42
そのうち、ウソッキーがぴたりと足を止めた。
ちょうど泥が深くえぐれて、穴のようになった場所を必死でさしている。
近寄ってみれば、穴の中には一匹のコダックと足をくじいたタケシがいた。
「タケシ!」
「サトシ!ヒカリも!」
「大丈夫か!?」
「ああ、先にコダックを出してやってくれ!傷が膿んで、このままだとまずい!」
「わかった!」
ヒカリは、動くことができなかった。
動かなければならないことはわかっているが、どうしてもさっきのことが頭に引っかかってしまうのだ。
「大丈夫だコダック、もう安心していいからな。」
タケシのそんな声が聞こえる。
たとえ自分が怪我をしても、ポケモンのことを優先するあたりは、サトシと似ているかもしれない。
コダックが引き上げられ、タケシが引き上げるためのロープをつかんだそのときだった。
引き上げようとしたサトシの足がもつれて、滑ってしまったのだ。
あわててウソッキーとピカチュウが支えにはいる!コダックも!
それでも、沼地の泥はずぶずぶと穴へとサトシを引き寄せていく、あの体制で落ちればサトシも足をくじいてしまう。
何より人が自力で出られないほど深い穴だ、ぬかるんでいるせいで足をくじいた状態ではとても抜けられない。
「サトシ!!」
いつの間にか体が動いていた。
足をつかんでいるポケモンたちの邪魔にならないように、胴体にしがみついて引き上げる。
「ヒカリ!?よっしゃ!」
サトシも、ヒカリが加勢に加わって熱が入った。
腕に力を込めて、足を深く泥に食い込ませる。
穴へ落ちる前に、引き上げてしまえといわんばかりに。
「「せーの!!!」」
ぐっと、二人の息が合ったロープが持ち上げられた


56 名前:タケシの受難:07/09/06 00:53:01
タケシは泥だらけだったが、軽く足をくじいただけで大きな怪我はない。
泥に体力を奪われ、肩で息をする二人にタケシが礼を言う。
話せる元気もある、大丈夫そうでよかったと、サトシをちらりと見てみる
すると、サトシも同じことを考えていたのか、ヒカリと目があった
少し、サトシが気まずそうな顔をする。
服も顔も、泥だらけで、少し自信なさげにしぼんだ様子はいつものサトシらしくなく、ヒカリはつい噴出してしまった。
「な、なんだよっ!」
ポッポが豆鉄砲を食らったような顔とはこのことだろう、面食らったサトシが少し照れたように講義する
「ご、ごめん!だってさとしってば・・・!泥・・!」
「んな!それを言うならヒカリだって・・・!」
それを聞いてヒカリは自分の顔を鏡で見てみた
サトシほどじゃあないが、髪も顔も服も、泥まみれである。
ぽかん、と鏡を見ていると、今度はサトシに笑われた。
「なによもー」
怒るに怒れない。
何より同じように笑っていられることが気持ちよくて、さっきのことなどなぜ喧嘩していたのか忘れかけたぐらいだ。
コダックの治療をしながらも、二人の様子を見ていたタケシが、なんともいえない顔で二人を見つめている


57 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/06 00:53:06
すげー、もうここまで書けるのか
俺は短編ぐらいしか書けないからウラヤマシス

58 名前:タケシの受難:07/09/06 00:59:51
しばらく笑いあって、サトシと、ヒカリはタケシを支え、ウソッキーがコダックを運んで洞窟へと戻った。
コダックの傷は生んで、そのままにしていれば熱が続いていただろうが、タケシの調合した解毒薬で落ち着いている様子だった。
本来はポケモンセンターに任せるべきなのだろうが、この近くにはなかったのだ。

「そういえばヒカリ、答えたくなかったら答えなくていいんだけどさ」
「ん?何?サトシ」
「あの本の中身って・・・。」
「ああ、あれ?」
あの本の中には、これまでの旅で感じたことを、ポケッチのアプリでとった小さな写真とともに記録していた。
確かに日記は汚れてしまったけれども、思い出はなくなるわけではない。
初めてのたびで、いろいろな人やポケモンに出会って、その感動をいつまでも心にとどめておきたいとサトシに出会ってから思いつき出始めたものだ。
なんとなく見せるのが恥ずかしくて拒んでしまったが、もともとはその日記をみんなで見てあーだこーだと笑うのもいいかもしれないと、そう思っていた。
「そっか・・、ごめんな。汚しちゃって」
「いいよ。大丈夫!ただし・・・」
「へ?」
「サトシの今までの旅の話も聞かせてね、こっちはちゃんと言ったんだから」
要するに、不公平だといいたいらしい。
別に減るものじゃないし、いいかとサトシは話した。
旅の思いでも、出会った人のことも、くべた火を囲んで、笑いながら。



59 名前:タケシの受難:07/09/06 01:06:06
オマケ

「二人とも、泥だらけの服を干してるからって下着姿に毛布二人で1枚じゃ風邪引くのも無理ないぞ」
後日、二人は風邪のお土産をもらった。
下着姿で、毛布もきれいなのは一枚しかなかったため、
もともとヒカリが自分が包まっていた毛布にサトシを招きいれたのだが、
どちらかがすでに風邪の菌をもらっていたのかお互いに移しあったらしく、二人仲良くポケモンセンターで安静状態にさせられる羽目になった。
足の治療をしてくれたジョーイさんを口説けばグレッグルに鋭い毒付きをお見舞いされ、
なんとなくいい雰囲気の二人の部屋に入ることもできず、
看病道具を体中に持っているタケシは、周りから珍しいものを見るような目でみれれている。
はいるべきかはいらざるべきか、ある意味で難しい選択を迫られるタケシの受難は、今後も続くかもしれない。


どう見てもタイトルはおまけのためにあるようなもんです本当にありがとうございました

60 名前:タケシの受難:07/09/06 01:07:20
とりあえず勢いで書いた、変なところも多々あるかもしれないし展開が無理やりだけど許してほしい。
お二人の意見を無駄にしたくなかったもので・・。

61 名前:サトヒカ運動会:07/09/06 07:28:09
しばらく走っていると、サトシ達は開けた場所に出た。
小高い丘になっていたため、辺りの様子が一望できた。
「あれは…?」
入念に整備された広大なグラウンドが、サトシ達の視界に広がった。
「広い運動場……。」
そのあまりの広さにヒカリは思わず息を飲んだ。
そのグラウンドは、ヒカリが通っていた学校のそれの広さの比ではない。
「このガイドによると、オータムタウンでは年に一度、大運動会が開催されてるみたいだ。」
先程見ていた地図の、今度は裏側を見ながらタケシは言った。
季節は秋、天気は晴れ。丁度この日が、大運動会の開催日だった。
「大運動会かぁ!」
普段の行動から見て取れるように、サトシは体力に自信があった。
これから繰り広げられる様々な競技に、サトシは思いを馳せた。
「あたしも出た〜い!」
元気少女のヒカリも体力には自信があった。
応援の選択肢も存在するため、ヒカリにとっては二度おいしい。
「おっ、一般の人の参加は自由だぞ!」
サトシとヒカリにとって、最も重要な部分をタケシは付け足した。
「ホントか!?」
「どうすればいいの!?」
それを聞いたサトシとヒカリは、間髪を入れずにタケシに尋ねた。

「受付を済ませれば誰でも出場できるぞ!」
二人にそう告げて、タケシはガイドをたたみ、リュックにしまった。
「よ〜し、オレたちも出場しようぜ!」
サトシは拳を握り締め、ファイティングポーズを決めた。
「賛成〜!」
ヒカリも右腕をぴんと伸ばし、サトシに同意した。

こうして、サトシとヒカリはオータムタウン大運動会に出場する事になった。

62 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/06 08:19:48
>>60
GJです♪
wktkしながら読ませて頂きました(*^∀^*)
もう鼻血が止まらなくて気絶しそうですw

63 名前:43:07/09/06 08:19:49
>>60
即席で書き始めてこのクオリティー…
超大作を読ませてもらってありがとおお
何回も読み直して萌えます

タケシに空気読ませるほどのバカップルぷりいいなあ
既に>>58以前でもさりげに仲良しすぎてたまらないわけですが

64 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/06 08:25:32
>>61
わくわく

65 名前:サトヒカ運動会:07/09/06 19:42:43
サトシ達は、オータムタウンのポケモンセンターへと足を進めた。
オータムタウンのポケモンセンターは町の中央に位置し、その後ろに先程見えたグラウンドが広がっている。
「ポケモンセンターが主催の運動会なんだ…。」
ポケモンセンターのロビーに入ると、ヒカリは不意にこんな言葉をもらした。
「普段は、あそこでポケモンを預かってくれてるんだぜ?」
ヒカリの顔をのぞき込みながらサトシはそう言った。
「へぇ〜。」
ヒカリのトーンの高い声が、ロビーにこだました。
広いロビーだが、サトシ達以外にトレーナーの姿は無かった。

「こんにちは、ようこそポケモンセンターへ!」
………

しばらく間が空いた。
何かを忘れているような…、そんな気がしてならない。
この気持ちの原因に、サトシとヒカリは気がついた。
「そう言えば……。」
「タケシは……?」
二人が振り向くと、入り口入ってすぐの所にタケシが倒れている。
先手必勝、時すでに遅し。グレッグルは満面の笑み(?)でこちらを見つめている。
「キッ!」
再び三人の元に沈黙が訪れた…。


「…オレたち、運動会に出場したいんですけど。」
気を取り直して、サトシがフロントのジョーイに申し出た。
「でしたら、こちらのエントリー用紙にお名前と必要事項をご記入ください。」
そう言って、ジョーイは二人にエントリー用紙を差し出した。
特に変わったことはない普通のエントリー用紙だ。
「「ありがとうございます。」」
二人は用紙を受け取ると、ペン立てのあるコーナーへと流れていった。
ペンを取り、名前・住所・パートナーポケモン等を記入し、記入は完了だ。
「タケシはどうしよっか…?」
ヒカリは、入り口の方を振り返りながらサトシに尋ねた。
グレッグルが、タケシの頬を引っ張っては放し、引っ張っては放し遊んでいる。
「あれじゃあ、仕方ないな…。」
本人の意思とは無関係に、タケシは不参加となった。
「な…ぜだ……、グレッ……グル………。」
相変わらず、グレッグルはタケシの頬を引っ張ったり放したりしている…。

66 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/06 22:25:25
乙!
アニメ本編のような自然なシナリオに一日疲れもふっとびました
これなら今日放送がなくても大丈夫!

運動会といえばうふふな可能性に満ちてますね…ふふふ

67 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/07 00:16:14
運動会でいっしょにお弁当たべちゃったりするのかな
とか妄想してて、普段からキャンプしまくりなことに気づいたw

68 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/07 08:36:07
(*´д`*).。oO(サトヒカってほぼ24時間いっしょにいるんだよなあ)

69 名前:酔い霞:07/09/07 19:49:21
4作目投下
感想励みになってるよ・・・、みんなありがとう!

綺麗に磨かれた淡い桃色のタイル、それが敷き詰められたポケモンセンターの厨房で、ヒカリはポフィン作りでの味の組み合わせの相性を試していた
ポケモンの性格で好きな味は決まる、そしてそれに適したポフィンを作るのはコーディネーターならば当然のことであり、ヒカリも例外ではない
以前は一度失敗したものの、もう一度作ったものはおいしそうにポケモンたちが食べてくれた
今度はさらにおいしいものを作ろう、そう意気込んでのことだった。
隣ではタケシが、酒の入ったデザートでも作ろうと、材料を準備しながらヒカリのサポートをしている。
(少しのどが渇いたなぁ)
秋に入ったとはいえ、夏の名残、俗に言う残暑がある。
外はまだ暑い。
厨房ではほかのトレーナーが火を使ったりもするためなおさらだ。
「タケシ、ちょっと水頂戴。」
「ああ、確かその辺に・・・」
タケシがどこだったか・・と流し台を一瞥している間に、ヒカリは軽量カップに入った透明な液体を見つけた。
量は少ない。しかし無色透明だし、これが水だろう、とヒカリは一気にそれを飲み干した。
量が少なかったため、本当に一瞬で飲み終わる。
のどがカッと熱くなる様な感覚と、タケシが叫んだのは同時だった。
「ヒカリ!それはデザートに使う酒だぞ!!」
タケシはいやな予感がしていた。
なんとなく、だが。ヒカリに酒を飲ませたら大変なことになりそうな気がしていたのだ。
「た〜け〜し〜。」
「ひ、ヒカリ・・・大丈夫か・・?」
「らいじょ〜ぶよ?にゃにいってるのタケシ」
呂律が少しへンだ。
やっぱり酔っている。
すぐに本物の水を飲ませなければ、と水を用意した矢先だった
「たけし〜、水もう少しもらうわよ〜」
今度は酒瓶に入った酒を一気に。
半分は飲んでしまった。

70 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/07 19:57:36
>>69
やべぇw
続きが気になるw

71 名前:酔い霞:07/09/07 20:05:56
「らーかーらー、あらしは酔ってにゃーいの!ひっく!」
とりあえず、ウソッキーにサトシを呼んできてもらい、ヒカリをジョーイさんのところに運んでもらった。
とうとう呂律が回らなくなって、何を言っているのかわからない。
サトシは理解できているようだが・・・・。
タケシは、ヒカリが酔ってひっくり返したなべやら材料やらを片付けるため雑巾を絞った。

「ヒカリ、何で酒なんか飲んだんだよ」
「あらひはお酒なんかのんれらーいわよ。ひろりで歩けーるぅ」
サトシの腕を引きはがして、ヒカリが一人で歩き出す
しかしバランスがとれずに、よたよたとゆれて頃すぐに転びそうになった
酔っ払いの足取りをオニスズメ足という理由が、わかった気がする。
サトシは今にもこけそうなヒカリに肩を貸して、ジョーイのいるカウンターへとどうにかたどり着いた。

わけをジョーイに話すと、ジョーイはすぐに水と、酔いを醒ます薬を取りに行ってくれた
待ってる間、ヒカリと受付近くのソファーに座る。
対面側の席に女性トレーナーが座ると、なぜかヒカリは不機嫌そうにテーブルをたたいた。
酔っ払いのやること、ときにする人はいなかったのだが、女性トレーナーにだけやるあたり理解できない
普段はそんなことをするような性格ではない。
「ヴゥ〜〜〜」
まるで犬が餌をとられるところを唸り返すように、ヒカリが唸る。
「らいたい(だいたい)ね〜、あたひはころも(子供)なの。だかるぁお酒なんて飲めるはずにゃい、にゃいの」
薬を持ってくるだけ・・・とは行ったものの、ポケモンセンタをー仕切るジョーイは忙しい。
しばらくの間、ヒカリはサトシのp肩に頭を乗せて、呂律の回っていない口で同じことを繰り返ししゃべっていた。

72 名前:酔い霞:07/09/07 20:18:08
「・・・」
どのくらいたっただろうか。
間食時になってから、ジョーイは「待たせてごめんなさい」といいながら薬と水を持ってきてくれた。
トレーナーがいつにも増して多かったらしく、小一時間は待っていたと思うが、その間にもヒカリの酔いがさめることはなかった。
ヒカリはジョーイにまで唸っている。
なぜ唸っているのか、サトシにはまったく理解できない。
女性にだけ唸っているから、女の人が嫌いなのかと思ったがそれはありえない。
どうにか薬を飲ませて、部屋まで運ぼうとヒカリを背負う。
落ちる危険はあったが、ジョーイさんが後ろから支えてくれているし、こちらのほうが早い。
へぇ〜やらうぅ〜やら唸ったり甘ったるい声を出したり。
桜色に染まったヒカリの顔は緩みきっていて、なんとなくいつもと違う気がする。
同じヒカリであるはずなのに、酔っているせいだろうか?
部屋につく頃にはヒカリは背中で眠っていて、いつの間にか静かになったヒカリに、少しさびしさを覚える。
「薬が効いてきたのね、一晩安静にしていれば、二日酔いも出ないと思うわ」
ジョーイはそういい残して、部屋を出て行った。


73 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/07 21:00:29
凄くぶっ飛んだ展開になってきてるw
面白すぎるw

74 名前:酔い霞:07/09/07 21:10:29
サトシはヒカリをベッドの上に寝かせると、毛布をかけて自分もベッドに腰掛けた。
少し汗ばんでいるが、静かに眠っている。
タケシもすぐに戻ってきて、起こさないように、静かにしている。
タケシもヒカリがこんなに酒に酔いやすいとは思っておらず、予想外だったのか微妙な表情だ。
「ひゃとし(一応サトシと言ってる)は心配性にぇー。ヒック」
「俺の夢見てるのか」
どんな夢を見ているのか、少し気になる。
「サトシ、買出しに行って来るからヒカリのこと見ててくれ」
「ああ、わかった」
パタン、と扉が静かに閉まって部屋にサトシとヒカリだけになる。
いつもならピカチュウもいるだろうが、今はジョーイに預けてあるから本当に二人だけだ。
時計の針の音がやけに大きく感じる。
さと、どうしようか。
唯一はなす相手のタケシは今はいない。
仕方なくサトシは、各部屋に何冊か置かれている雑誌のひとつを手に取った。
コンテスト関係のことも書かれている雑誌で、それに関係する品物や、ちょっとしたコンテストバトルのテクニックなんかも書いてある。
クロガネジムで、ヒカリのコンテストバトルのやり方に助けてもらって以来少し気になっていただけに、ちょうど良かった。
「あ、これヒカリが喜びそうだな」
目に留まったのはポッチャマとピカチュウの細工が施された櫛で、髪をとかすのを欠かさないヒカリにはちょうどいいかもしれない。
今度かって驚かせてみようか、と考えてみる。
ちらりとヒカリを見てみれば、脇においてあったサトシの帽子を抱きしめながら寝言をつぶやいていた。
サトシは自分の対面席に座った女性トレーナーにのみ唸っていたのは何だったのだろうと考えてみたりもしたが、答えは見つからなかった。
ただ、そのときヒカリが自分の服のすそをつかんでいたあたり自分に理由があるような気がしないでもないが、心当たりもない。
考えるだけ無駄だろう、とサトシは疲れた目を雑誌から離した。
「少し寝よう」
やることもない。たまには寝るのもいいかもしれない。
そう思ってサトシはそのままヒカリが眠るベッドの近くのいすに座って眠った。
明日は町でちょっとしたイベントがある。
ヒカリを誘っていってみよう。
そんなことを思いながら。

75 名前:酔い霞:07/09/07 21:11:06
オマケ
「ヒカリ、これやるよ」
サトシが放送された包みを渡す。
サトシが贈り物なんて珍しい、と思いながらも、ヒカリは包みを開けた。
「わぁ、かわいい。どこでみつけたの?これ」
「町のイベントのときに買ったんだよ。ヒカリそういうの好きだろ?」
好きとはちょっと違う気もするが、そろそろ新しい櫛がほしいと思っていたので、ちょうど良かった。
「ほんとにありがとね、サトシ」
しかし、櫛をもう一度見てみると、違和感があって、ヒカリはもう一度、櫛を見てみた
「サトシ、これ」
「どうした?」
「この櫛ポケモン用。」
「あ」

                了

う〜ん、酔っ払いの表現って難しい・・・。
町のイベントの話は機会があったら書こうと思います。

76 名前:酔い霞:07/09/07 21:12:17
上のオマケで誤変換
○包装
×放送です



77 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/07 21:23:30
>>75
GJ!
意外と起こりそう展開で楽しめたしもう見事としか言いようがない
俺もあなたのような文才が欲しい…

78 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/07 21:41:00
>>75
GJ!
楽しませていただきました
ありがとうございました

79 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/07 23:41:17
>>75
乙です!!
独占欲みたいのが垣間見えちゃったりするともうたまらんです
サトシ君がプレゼントとか萌えすぎの上、オチがはまりすぎw

80 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/07 23:53:22
みんなGOOD GOOD JOBです♪

81 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/08 01:22:38
>>24の続きマダー?

82 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/08 01:42:23
どんなワザでこらしめようか迷ってるんじゃないかね

83 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/08 01:46:30
今全部みたけど七夕物がめちゃくちゃ気に入ったw
夜二人っきりで神妙なムードになるのが最高
サトシをさがすヒカリも最高w

84 名前:サトヒカ運動会:07/09/08 06:04:01
開会式を終えたサトシとヒカリは、木陰にシートを敷き、それに腰を下ろしていた。
二人は、それぞれ上はお揃いの白いTシャツと、サトシはブルーの、ヒカリはピンクのクォーターパンツに身を包んでいた。
「第一種目は、100m走ね。」
ヒカリは、受付でエントリー用紙と引き替えに貰ったプログラムを眺めた。
面白そうな競技は沢山あるが、何よりも最初は徒競走だ。
「よ〜し、燃えてきたぜ!」
そう言って、サトシは右の拳を握り締めた。
いかにも、やる気満々といった様子だ。
「がんばってね、応援するから!」
「あぁ、頼むぜヒカリ!」
「あんた達も来てたんだ。」
聞き覚えのある声が、サトシとヒカリの耳に届いた。
二人は声の主の方へと目を向けた。
「「ノゾミ!」」
そこにいたのは、ヒカリと同じポケモンコーディネーターのノゾミだった。
思わぬ場所での再会に、サトシとヒカリは、思わず立ち上がった。
「あなたも来てたのね!?」
ヒカリは、嬉しさのあまり少し早口だった。
「この町のポケモンセンターに寄ったら、たまたまね。」
ノゾミは淡々とした様子だったが、言葉には暖かいものがあった。
一見クールだが、“いい奴”が醸し出す独特の雰囲気だ。
「ノゾミも、競技に出るのか?」
サトシは、確認を取るようにノゾミに尋ねた。
「あたしは、観戦がメインかな。競技からコンテストに通じる動きを見つけるんだ。」
それは、最もノゾミらしいと答えだとサトシとヒカリは思った。
「そうか。」
サトシは、納得した様子で言った。
「それじゃ、あたしはもう行くね。」
そう告げて、ノゾミは二人の元を後にした。
「また、後でね〜。」
ヒカリがそう言うと、ノゾミの後ろ姿は右手を挙げた。

「さてと…オレも、そろそろ行くか。」
サトシは、一歩前に進んだ。
「サトシ。」
ヒカリがサトシを呼び止めた。
振り返ると、ヒカリがサトシの方に掌を差し出していた。
「がんばってね!」
「あぁ!」
サトシは自らの手でヒカリの掌を叩いた。

85 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/08 07:24:20
わあ 本格的だあ
ノゾミ出ないってことはどうなるんだろな


86 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/08 14:36:54
ユートピアなスレはここです

87 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/08 20:45:31
ヒカリがさらわれる話を書こうと思ってるんだが、
サトシの特訓シーンで鬼特訓させるコーチ役にぴったりなキャラってなんかいないかな。

88 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/08 20:54:53
マキシさんとかはどうだろう?
あくまで一意見として聞き流してくれ…

89 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/08 20:57:11
ヒョウタかナオシさんかナタネさんかなあ

90 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/08 21:04:37
>>88 >>89
二人とも貴重な意見ありがとう。
マキシさんでシバを思い出した。
なんか肉体派っぽいしシバで行ってみるわ。


91 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/08 21:39:54
がんばれがんばれ>>90(さん)

92 名前:今更・・・夏祭り続き3:07/09/08 22:32:15
(助けて・・・・サトシ!)



(あれ?)
さっきまで、無理矢理引っ張られていた手が軽い
目をゆっくりと開くと
目前には心の中で助けを呼んだ少年の後ろ姿があった。
ヒカリ「サトシ・・・」
その向こうには
かき氷を顔面に喰らっている二人の男の子
そして野次馬etc
A「ってぇ〜〜〜〜いきなり何すんだよ!!」
B「冷てぇ〜〜〜!」
サトシ「お前達こそ、ヒカリに変な事してないだろうな」
B「(この子、連れがいたのかよ!・・・失敗した)おいA、帰ろうぜ・・」
A「はん!こんな奴より俺の方が何倍もかっこいいじゃん・・・おい、お前!その子は俺と遊ぶんだよ!」
サトシ「その自慢の顔がピンクに染まってるぜ、あと服にも」
野次馬etc「クスクス/プッetc」
A/B「(恥)」
サトシ「はやく洗った方がいいんじゃないかな」
A「くそっ、おい行くぞ」B「ま、待てよ〜!」
野次馬etc(笑)



それをポカーンと見ていたヒカリ
クルッとサトシがこちらを向いた
その顔は明らかに怒っていた
ヒカリ「あのね、サトシ・・・・・わっ」
今度はサトシがヒカリの手を引っ張って歩き出す
人混みを抜け、静かな丘まで無言で引っ張り続けられた


ヒカリ「さ、サトシ?」
サトシ「どこ行ってたんだよ(怒)!!」
ヒカリ「ご、ごめんなさぁ〜い」
サトシ「勝手にいなくなって、あげくに変な奴らに絡まれてるし」
ヒカリ「・・・(ショボーン)」サトシ「・・・・・心配したんだからな」
ヒカリ「え?・・・えっと、その・・本当にごめんね」
サトシ「もう勝手にどっか行くなよ?」
ヒカリ「うん!!」






サトシのキャラが・・・・・・

93 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/08 22:46:46
>>92
待ってました!!
スバットかいけつで良かった
こういうサトシもありだな

94 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/08 22:47:37
>>92
続きGJ

95 名前:ハンターJ再び〜湖の秘密〜:07/09/08 22:48:58
「ハンターJ、例の物は見つかったのか?」
昼だというのに暗く、どこか冷たいその部屋で、スクリーンに移された男の声が響く。
「予定通り、着々と事は進んでいる。心配するな」
「それを聞いて安心したよ」
にぃっと黄ばんだ歯を見せながら、男が笑った。
「楽しみに待っているよ、私のコレクションのためにもがんばってくれたまえ、ハンターJ」
ぶつりと、スクリーンが閉じる。
暗かった部屋はさらに暗くなり、置かれた機械の無機質な音が、冷たさを助長していた。
「ふん。下衆めが。」
ハンターJ。
彼女は冷たいヒカリを目にたたえながら、湖の中に張った見張り用の基地へと向かった。

夏の日差しを遮断する森の木陰はちょうど良く、それでいて木々を抜ける風が心地よい。
夏だから暑いのは当たり前だが、森の中はことのほか涼しく、歩いていても体力を奪われるようなことはなかった。
「この近くに大きな湖があるな、そこでランチにしよう」
タケシがマップを眺めながら言う。
この森には非常に川が多く、大小のさまざまな湖が支流の先にあった。
今目指している湖はひっきりなしに川から水が流れ込んでいるが、
たいていの湖底には洞窟や滝があって、そこから水があふれる前に流れているというのを聞いた。
サトシとヒカリは、そろそろおなかがすいてきた、とすぐにタケシの意見に賛同した。
食べ盛りの彼らにとって、タケシの料理は旅の楽しみでもあるのだ。
やがて川幅は広がり、湖が見えてくる。
岸にはウパーやヌオーが数匹と、ほかにも人がいるのか、釣り糸と浮きがたれてあった。
ポケモン用の釣竿でなく、普通の釣竿のところを見ると、食用の魚をつっているらしい。
置くには岸壁が聳え立っていたが、そこを真っ二つにしたように滝が階段状に流れていた。
ほかの川からも水が来ているのか、その岸壁からもいくつか小さな滝ができている。

サトシ達はいつものように薪をくべ、昼食の準備に入る。
いつもどおりの光景、いつもどおりののどかな昼だった。
そう誰もが思っていた。

96 名前:ハンターJ再び〜侵略者達〜:07/09/08 22:57:03
パンッと何かがはじける音がして、突然水面が吹き飛んだ。
大量の水が空高く打ち上げられて、雨のように降ってくる。
「何!?」
ヒカリが驚いて声を上げる。
サトシとタケシも驚いた表情で湖を見ていた。
「―あれは!」
遠くてはっきりとは見えない、しかし水上バイクに追われて、こちらへ向かってくる影が2つある
細長い蛇のような体と、羽を模した様な耳、口元の珠。
ただひとつ、通常の固体と違うのは、その体の色が抜けるような蒼ではなく
深く全てを包み込むような紫色ということだ
「ハクリューだ!しかも色違い!」
よくよく見れば、追われているハクリューは二匹とも色違いで、どうやらつがいの様だった。
「見て!あのバイクの上!!」
「あれは!」
サトシの目に、明らかな怒りの色が浮かぶ。
連中はポケモンハンターJの一味だった。
ポケモンハンターは様々な悪質な人物とつながり、指名手配対象にもなっている。
サトシはもちろん、ヒカリやタケシもその存在を許すことなどできなかった。
珍しいポケモンを『商品』として売り買いするような非道な連中だったからだ。
よくよく見てみれば、水上バイクは一台ではなく、3台いる
そのうちの一台は明らかにほかのものとは違っていて、それに乗っているのはJ本人だ。
「あいつらッ!!」
Jはまだ気がついていない様子だった。
しかしあのままこちらにハクリューたちが向かってくれば、必ず気づかれるだろう。
抑えきれずにサトシが前へ出ようとする。
しかし、後ろから伸びた太い腕がそうさせなかった。
力強く引かれて、草むらの中へサトシが引き込まれる
「サトシ!?きゃ!」
立て続けにヒカリも引き込まれた。
「サトシ!ヒカリ!ぅわ!」
残るタケシも、草むらの中へと引き込まれてしまった。

97 名前:ハンターJ再び〜湖に消えたヒカリ(前編)〜:07/09/08 23:20:30
強い力で押さえつけられ、必死にサトシは抵抗する。
しかし耳元でささやかれた声は聞き覚えのあるもので、サトシは暴れるのをやめた
それを見て、同じく抵抗していたヒカリも暴れるのをやめる。
一方のタケシはいち早くその人物に気がついていたようで、草むらに隠れるようにしゃがんでいた。
「久しぶりだな、サトシ君」
「あなたはたしか・・・シバさん!?」
ポケモンリーグにおいて、セキエイとジョウトの四天王でもある人物。
格闘ポケモンを主流とするこの男に、サトシは見覚えがあった。
「誰?サトシ。」
「この人はシバさん、カントー地方の四天王だよ」
「じゃあ、ゴヨウさんと同じ・・」
「――!!静かに!」
ヒカリの言葉をさえぎるように、シバが静かに、しかし有無を言わさない口調でいう。
こっそりと草むらからのぞくと、ハンターJがいままさに、ハクリュー達を捕らえようとしているところだった。
「よし、おれが・・・」
立ち上がろうとしたサトシだったが、再びシバに肩をつかまれて制される。
「待つんだサトシ君。今出たら危険だ。相手が多すぎる。」
周りの取り巻きはおそらく普段のサトシ達でも倒せるはずだった。
しかしJがいるとなると話は別である。
Jは底知れぬ実力を持っている上に、何を仕掛けてくるかわからない。
下手に飛び出すのは、火中に入る虫の様な物だ。
「俺は警察と連携して、ハンターJを追っているのだが・・・。」
「それでシンオウに?」
「そうだ。Jはポケモンリーグからも捕縛命令が出てる。」
シバが言うことを聞いたほうがいい。
少し落ち着きを取り戻したサトシが身を引く。

「・・・・」
Jはハクリューの捕獲を部下に任せ、辺りを見回していた。
理由は単純だった。不自然だったからだ。
見たところ昼食の準備中だったようだが、火はかけたままの割に人は一人もいない。
火の番をしていない人間がいないのは不自然だ。
だとすれば隠れたのだろうが、ならばこの荷物の持ち主は自分たちのことを知っている人物ということになる。
「邪魔な種は芽が出ないうちにつまねばな・・・」
Jは静かに、腰のモンスターボールに手をかけた。

98 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/08 23:25:15
ゴクリ…

99 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/08 23:37:05
サブタイにネタバレが(`・д・)

100 名前:ハンターJ再び〜湖に消えたヒカリ(後編)〜:07/09/08 23:50:08
「そこか!」
Jがモンスターボールを草むらに投げ込んだ。
ボールが開き、大型のさそりポケモン、ドラピオンが出てくる。
ドラピオンは姿を現して間髪入れずに振り下ろす。
「ヒカリッ!」
サトシがヒカリを抱きかかえて倒れこむ。
「サトシッ!危ない!」
サトシはヒカリをかばって背中を向けていて、ドラピオンの二撃目に反応しきれない!
「サトシ君!」
シバはサトシたちをそこから引き剥がして飛びのいた。
「ぐぁっ!」
しかしそれは間に合わず、ドラピオンの毒爪がシバの足をかすった。
「シバさん!!行け!グレッグル!」
すかさずグレッグルが、二撃目を与えようとしているドラピオンを殴りつけた。
ドラピオンはわずかひるんだが、腕を振り回して反撃する。
「クロスポイズン」
ドラピオンの爪が光って、グレッグルを襲う。
グレッグルはそのまま目を回して気絶した。
「グレッグル!戻れ!」
モンスターボールにグレッグルを戻し、タケシはシバを安全な場所に移そうとした
「させん!」
ドラピオンの牙が、タケシを襲う。
「ピカチュウ!アイアンテール!」
そこにピカチュウが飛び込んできて、ドラピオンはそれを辛うじて防いだ。
「また貴様か・・・邪魔をするな!」
「10万ボルトだ!」
ピカチュウが電気をため、それを放つ。
電撃はすばやくドラピオンを捕らえたが、ドラピオンはそれをクロスポイズンで相殺した。
「何!?」
「シザークロス」
ピカチュウはドラピオンの攻撃を回避しきれず、倒れた。
「ピカチュウ!」
サトシがピカチュウに駆け寄る。
Jはそれを見つめながら冷たく言い放った
「貴様・・・われわれの邪魔ばかりして・・・。覚悟はいいな」
ピカチュウを固めた光線が、サトシを撃とうと向けられる。
「サトシ!危ない!」
引き金を引かれた瞬間、ヒカリはとっさにサトシをかばった。
「ヒカリ!」
駆け寄ろうとするサトシの目の前の地面が割れる。
サトシは急停止すると、攻撃があった方向を見た。
その横では、シバが肩で息をしながらJをにらんでいる。
「ハクリューは捕獲した。娘も連れて行け」
「はっ」
Jの部下が、ヒカリとハクリューを連れて行く。
サトシはそれを、ただ見ることしかできなかった。


101 名前:ハンターJ再び〜特訓〜:07/09/09 00:15:40
「・・・ヒカリ・・・」
サトシはただ、Jが消えていった湖を見つめることしかできなかった。
「警察の応援はもうしばらくかかりそうだ。」
「もうしばらくって・・・ヒカリが危ないんですよ!?そんなに待ってられません!」
「落ち着けサトシ、ヒカリなら大丈夫だろう」
「そうだ、Jはポケモン専門のハンターだからな。だが急がなければいけないのは確かだ」
シバは荷物から一枚のメモを取り出した。
「Jにハクリューの捕獲を依頼した依頼主が、二日後直接ハクリューを引き取りに来る。それまでにヒカリちゃんを助けないと、Jはここを離れてしまう」
そのままシバは、つぶやくように話を進めた
「色違いのハクリュー、しかもそのつがいともなれば高額な値段で取引される。依頼があってもおかしくはないだろう。しかし奴の基地は湖の中だ・・・」
サトシもタケシも、そしてシバも水タイプのポケモンを持っていない。
「とにかく潜入方法を考えよう。それにサトシ君、君にはやってもらわなければならないことがある」
「俺がやらなきゃいけないこと・・ですか?」
「そうだ。こっちに来なさい」
ぐるりと湖を周回して、岸壁を流れる小さな滝のひとつに連れてくるなり、シバはサトシに胴着を渡した。
「俺はこのとおり、今脚が使い物にならない。基地に潜入するのはおそらく無理だろう。そこで―」
「君に潜入してもらう。そしてそこでおそらく君はJと戦うことになる」
サトシはうなずいた。
自分のために捕まったヒカリを、自分の手で助け出したいという思いが強くあったからだ。
「だが、今の君ではJのドラピオンは倒せないだろう。だが勝つ術はある」
「勝つ術って何ですか!?教えてください」
「奴のドラピオンの攻撃は二段攻撃だ。二段攻撃の前にはいかに強力な一撃もいなされる。それに打ち勝つためには、それを上回る3段攻撃しかない」
「三段攻撃・・・」
「そうだ、今から君にはこの滝を自らの手で切ってもらう」
「俺がですか!?」
サトシは驚きを隠せない。ポケモンに勝つ修行なのだから、ポケモンを使うものと思っていたのだ。
「二段攻撃を見切り、それ以上の攻撃を仕掛けるには、ポケモンの力だけでなくトレーナーが見切ってポケモンに教えてやる必要がある。」
「君にならできる。がんばれ」
サトシの修行が、今始まった。

102 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/09 00:35:10
すげー
ヒカリのために燃えろサトシ!!


103 名前:ハンターJ再び〜滝を見切れ!〜:07/09/09 00:42:09
「・・・ここは・・・」
腕を動かそうとする。
しかし腕に痛みが走って、ヒカリは自分が鎖でつながれていることに気がついた
「私の基地だ」
モンスターボールは届かない位置においてある。
「貴様の処分は取引が終わってからだ、せいぜいそこで仲間の助けを待っていろ」
ヒカリはあえて何も言わなかった。
絶対にサトシは助けに来る。それがわかっていたからこそ、今のうちにJをしっかりとにらみつけておいた。

「くそっ・・・」
すでに日はくれ、夜行性のポケモンたちが活動を始めていた頃だった。
サトシとピカチュウはいまだ特訓を続けている。
シバが途中にあった滝を無視してこの滝を選んだのには、わけがあった。
この滝はテンガン山から運ばれてくる石や氷が滝に乗って落ちてくる。
そしてそれは問答無用にサトシを襲っていた。
「ダメだ・・・できない・・・。」
痛みと悔しさで、サトシは目をわずかに潤ませた。
「・・・」
シバは悔しかった。自分があそこで怪我をしなければ、サトシにこんなつらい思いをさせずにすんだかもしれない。
しかし今Jの基地に潜入してポケモンやヒカリを救出できるのはサトシ位の物だ。
シバは溜息をついて、サトシに歩み寄った
「その顔は何だ・・・。その目はなんだ!その涙は!その涙で・・・君の仲間を救えるのか!?」
今は彼が頼りだと、鬼になるしかなかった。
それでもサトシは折れない。であったとき、彼の目を見てそう思ったのだ。
はじめてあったときよりもたくましくなったと思う。
「滝がどちらに流れているのか。それを見極めるんだ。サトシ君」
「滝の・・・流れ・・・」
「滝を切ろうと思わず、その流れに沿ってすばやく攻撃するんだ」
「・・・」
滝をじっと見る。
滝の音が頭に直接浮かんでくる。
「いまだピカチュウ!アイアンテール!」
サトシの様子をすぐ後ろで見てたピカチュウが、光になって滝を駆けた。
いつもと違うのは電光石火の上乗せがあるという点だ。
ただスピードを乗せるのではなく、電光石火の一撃目で滝の水をはじき、アイアンテールを繰り出す。

そしてようやくサトシとピカチュウは滝を切った

104 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/09 00:51:46
燃える展開

105 名前:ハンターJ再び〜〜:07/09/09 00:58:47
とりあえず今日はss投下終了。
明日突撃と救出かけたら書きます。
シバのキャラってどんなだったか忘れちゃったよ・・・、。

106 名前:夏祭り続き5:07/09/09 02:01:06
サトシとヒカリが仲直りしたその時


ヒューーーー・・・ドン!!!!
ヒカリ「わっ・・・花火だ」
サトシ「もうそんな時間か・・・・ここ、結構いい場所だな」
ヒカリ「そうだね!・・・・たまや〜〜〜〜〜!」
サトシ「ちょっとここにいろよ、すぐ戻るから」
ヒカリ「はーい」
一分後・・・
サトシ「ほらヒカリ、かき氷!」
ヒカリ「あ、ありがと!」サトシ「そういえば、あいつらもかき氷持ってたな」ヒカリ「それはね、サトシと食べようと思って、私が買ったの」
サトシ「そうか、あいつらの顔面には勿体なかったな(笑)」
ヒカリ「ううん、守ってくれて嬉しかったよ」
サトシ「(恥)だ、だいたいヒカリは無防備すぎるんだよ!いい香りがするし・・・」
ヒカリ「あ、これはさっき新しい香水を買ったの!でも良かった・・サトシがいいって言ってくれて」
サトシ「あ・・・うん」
ヒカリ「フフッ(笑)」
サトシ「な、なんだよ!」ヒカリ「別に〜〜〜ニヤニヤ」

ヒカリ「花火ももうすぐ終りだね」
サトシ「ああ」
ヒカリ「本当にさっきはありがと!」
サトシ「いいよ、別に・・・」
ヒカリ「今度からは、サトシに迷惑かけないように強くなるから!!」
サトシ「そんなこと気にしなくていいって!ヒカリに何かあっても、俺が全力で守るさ・・・いつでも・・どこにいても・・・必ず俺が助けにいく」
ヒカリ「サトシ・・・」



二人の距離がまた一歩近づいた
のかな?!

107 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/09 07:41:32
>>105
すごいな長編SS
俺の願望の展開がSSとして読めるなんて最高です
続きも頑張ってください

108 名前:サトヒカ運動会:07/09/09 08:35:17
会場内に、第一種目開始を告げるアナウンスが流れた。
ヒカリは、立ち膝でリュックの中のある物を探していた。
「あったあった!ふふ…、これで……!」
一人静かに、ヒカリは微笑んだ。

サトシは、ヒカリの元を離れ入場門にいた。
「オレは、第五レースか…。よーし!」
サトシは、自ら頬を叩いて気合いを入れた。
ヒカリが応援している、負けるわけにはいかない。
「行くぞ!」

『選手入場。』

アナウンスの声と共に、大勢の選手が入場してきた。
これだけの選手の中でも、トレードマークの赤い帽子が一際目を引いた。
そのためヒカリは、サトシの姿をすぐに見つけることができた。
「あ、いたいた!」
一瞬でサトシを見つけられたことが、ヒカリはとても嬉しかった。
「見ててよサトシ、絶対一位にしてあげるんだから!」
そう言うとヒカリは、クスクスと笑った。
ヒカリには、サトシを絶対勝たせるための秘策があった。
「ポッチャマ、準備はいい!?」
ヒカリは、足下のポッチャマに目を向けた。
「ポチャ!」
そう言うとポッチャマは、そばにあった椅子に飛び乗りぽんと胸を叩いた。
「ポチャポーチャ!」
ポッチャマは、だいじょーぶ!とヒカリのヒカリの口癖を真似たようだ。
「さぁ、始まるわよ…!」
ヒカリは、視線をポッチャマからトラックに戻した。
いよいよ、サトシに順番が回ってきた。
(サトシ…、絶対だいじょーぶだからね……!)
ヒカリは、祈るようにスタートラインに着いたサトシを一心に見つめた。

109 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/09 08:54:36
>>105
期待してます
Jでサトヒカ話は、きっとみんなの夢でした
シリアスなJにサトヒカを融合させると興奮度がすごいな

110 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/09 09:02:31
>>106
まだ終わっちゃいなかったんだ!
こりゃ傍にだれかいたら鼻血で血の海になるぞw
健全なのにバカップルと言いたくなるのは何故だろう

111 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/09 09:13:26
>>108
乙です
さりげに通じ合ってるサトヒカがいいな
ポッチャマのしようとしてることが読めない・・

112 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/09 09:46:18
>>110
健全なのにバカップル
この発言だけでさらに萌えた俺がいる


113 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/09 10:10:09
SS師達乙!萌ますた。俺もSSをやってみよう!

114 名前:オレがワタシで ワタシがオレで:07/09/09 11:49:25
なんだかんだ・・・と何時ものように奴らはやってくる。
毎日の事なのでサトシとタケシは当然だが、ヒカリも慣れてくると
日常茶飯事の出来事である。

ロケット団の登場だ。例によって例のごとく
怪しげなメカでピカチュウを狙ってくる。

「今度はトレーナーごとGETしてやるニャ」
と襲い掛かってくる。
「へへ〜ん、モンスターボールをモチーフにGETくん第一号だぜ」
と高らかにコジロウが自慢する。

「うわっ!ピカァ!」
「サトシ!ピカチュウ!」
サトシとピカチュウはガラス細工みたいなモンスターボールに捕らわれる
「サトシィ!」
ヒカリとポッチャマが懸命にサトシとピカチュウを助け出そうとするが
何をやっても開かない。それどころか
「きゃあ!ポチャ!」
ヒカリとポッチャマも左手のモンスターボールに捕らわれ、身動きできない

「今日こそ完全勝利ね♪」
ムサシは笑う。そこへ
「でも、ど〜やってジャリとポケモンを引き離すんだ?」
「あ、そこ考慮してなかったニャ・・・・」
あーだこーだともめ始めるロケット団。
捕らわれたサトシとヒカリはなんとかここから出ようと
10万Vやバブル光線で壊そうとしてもなかなか上手くいかない
ロケット団同士の揉め合いがマシンをめちゃくちゃに動かす。
腕がぐるぐると高速回転する。
こうなったら脱出どころでは無い。サトシとヒカリ、ピカチュウとポッチャマは
目を回す。ぐるぐると

マシンに火花が散っていることに気づいたコジロウ
「なんだか・・・やばくない?」
「もしかして・・・やな感じ?」
「そうみたいニャ」
彼らの予感は的中し、大爆発を起こす。
何時もならこの3人だけなのだが、サトシとヒカリ、ピカチュウとポッチャマも一緒だ

「ドガーーーーーーーン!」

「やな感じ〜っつ!」と三人の声
「う〜ん・・・・・」と二人の声、どうやらサトシとヒカリは無事な様だ
「・・・・・・・あれ?なんでオレがココに?」
「・・・・・・・ええ?ワタシがそこにいるの?」
タケシが疑問に思ったことを口走った
「まさか・・・入れ替わったとか?」

「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」

二人の声が何時もと違うが何時ものように重なっている。

115 名前:& ◆nUAf8iFlPs :07/09/09 12:04:27
「なんだか体がスースーするな・・・・」
「ちょっとワタシの体で変なことしないでよ!」

サトシがしみじみヒカリの体をいじっていることに
ヒカリは顔を真っ赤にしながらどなる。

「ん・・・だってよぉ・・・なあピカチュウ?」
突然ヒカリの体なサトシに言われ、混乱するピカチュウ
「ぴ、ピカア・・・・・・」
困ったなあ〜な顔をする、ピカチュウと隣にいるポッチャマ

タケシは「しょうがないから、ポケモンを全部交代しよう、これじゃ混乱してしまう。」
の提案に二人はしぶしぶ了承する。
そこへタイミングよくトレーナーがサトシ(ヒカリ)に勝負をしかけてくる

「大丈夫か?ヒカリ」
なんだか自分なのに自分に言っているから不思議な感じだ。
「大丈夫、大丈夫!」
「でもヒカリの大丈夫は大丈夫じゃ・・・」
「ワタシは今、サトシです。大丈夫!」
「そんなもんなのか?」

「いっくわよ〜ナエトル〜!」
相手のオオタチにナエトルは葉っぱカッターと体当たりで応戦するが
相手の高速移動と頭突きに苦戦する。
「え〜っと・・・・あと何の技があったっけ・・?」
必死にサトシの戦い方と技を思い出す。
手探りなバトルから段々、自分のポケモンの様に上手く指示できるようになる
しかし既に遅し、ナエトルは戦闘不能になり、負けてしまった。

「だから言ったんだ。オレにやらせておけばよかったんだよ!」
「なによ!」
二人の喧嘩が始まる。こうなるとタケシかピカチュウが仲裁に入らなければ
止まることをしらない。最終的にピカチュウの電気療法で終わった。
しかし、二人の体はそのままで
結局、一晩このまま過ごすことになってしまった。


116 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/09 12:16:38
ベタな展開GJです♪

117 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/09 12:18:56
これは楽しいw

118 名前:オレがワタシで ワタシがオレで その3:07/09/09 12:35:05
「・・・さっきはゴメンね。サトシ・・・」
「別にいいさ・・・慣れてないのは、お互い様だし・・・。それに」
「それに?」
「あーいったバトルをみるのも初めてだから勉強になったよ。サンキュ」
「う、うん・・・」
「でも、あれちょっとムチャじゃね?」
「あ、やっぱり・・・てへ♪」
無邪気に口から舌をだす、ヒカリ。

「でも、アレがヒカリのバトルなんだよな・・・。一緒にいてよかったよ」
「サトシ・・・・・・」
「もし、戻れたら、あのバトルをオレも完成させてみるよ。だけどそれじゃ、不公平だよな。
 オレのコンビネーションも観てくれないか?さっき考えたんだ。」

サトシはポッチャマとブイゼルをだす。
「ポッチャマ、渦潮!そしてその渦を使ってブイゼル、アクアジェット!」
ヒカリが今まで考えなかったコンビネーションをサトシは見事に表現する。
「・・・・・・すごい!」
「やっぱり、お互いに無意識に自己流な面があったんだろーなあ・・。」
サトシはシミジミ話す。
「もっとも、女の子の体って柔らかいんだな・・・変なの・・」
「それはワタシもですぅー!」
お互いに噴出し、笑い合う二人、夜は更けていった。



119 名前:& ◆nUAf8iFlPs :07/09/09 12:42:50
よく朝、ロケット団が昨日のメカでサトシ一向を襲う
「どうだ!昨日のリサイクルだ!地球に優しい、エコロジーなロケット団なのだ!」
「いくニャ!今度こそピカチュウGETだニャ」

昨日同様、ロケット団はサトシ(中身はヒカリ)ごと捕まえる。
「ヒカリー!」
ヒカリ(中身はサトシ)は助けようとメカにしがみ付く
使いまわしなのか、やけに機械音が怪しい。
サトシはぐるぐる回す。腕を、自分の目をぐるぐるになるけど
昨日のようなことが起これば、また元に戻るかもしれないと
サトシはそう思ったのだ。
「ちょっと何するのよ大おおおおぉおぉっぉぉおぉぉぉぉおおっぉおおお!」とムサシ
昨日は腕が廻ったが、今日はメカ全部が回転している。ムサシ、コジロウ、ニャースも回転する。
「うわあああああああああ! やな感じぃ〜!」
ロケット団の悲鳴と共にメカは爆発と共に消え去ったのであった。

「う・・・・・・・ん・・・・・」
「あ!」「オレ/ワタシだ!」
「ある!/ない! ない!/ある! よかったあ!」
お互いのある部分をチェックして、元に戻ったことを確認する。
どうやらさっきの爆発で元の竿に戻ったようだ。ホットする二人。

無事に戻った二人は自分達の違いを改めて知ることになった事件であった。
それと共に、少し距離が短くなった事件でもあった。



初SS、みんなの出来と自分の出来を比べたらまだまだ精進が必要だ・・・・orz
頑張ったと思う・・・・・うん

おまけ・
ロケット団が気づいたときには
ニャースがコジロウで、コジロウがムサシで、ムサシがニャースになっていた
「どうなってんだよ!オイ!ニャース!」
「し・・・シラナイニャ!ワイもしりたいニャ!」
「ねえ?一度こうなった事なかった?」
「確かに、あったような、ないような・・・」
「どうやって戻ったけ?・・・」

おまけパート 了

120 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/09 12:51:22
初とは思えないほどGJ
なんもSSとか書けない自分の脳が不安になってきた

121 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/09 12:55:06
>>119
GJ
楽しく読ませて頂きました

122 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/09 17:33:42
>>119
GJ!初なのにうまいなぁ。
萌えさせていただきました。


123 名前:ハンターJ再び〜湖底基地を追え〜:07/09/10 00:36:21
まだ日も昇りきっておらず、辺りは静かだった。
サトシとタケシ、シバは、Jのいる湖底基地に潜入するために、最終的な打ち合わせをしていた。
シバは地図を指しながら、湖に浮かんでいる二隻の船を睨む。
「まず、サトシ君のムクバードに俺のモンスターボールをくくりつける。それをあの見張りの船に落としてくれ。」
「その後、見張りの船の機能を停止させたら、サトシ君は湖の真ん中へ、そこに着けてある小船で行く。そして―」
シバが、反対側の岩壁を指しながら続ける。
「俺とタケシ君は、岸壁に上って岩を湖に落とす。Jの基地は今岩壁のそばにつけてあるからな。それで追い立てる。」
シバは地図をたたみ、さらに続けた。
「Jの湖底基地は移動式だが、前進すると同時に浮上することがわかっている。
サトシ君は俺が貸したチャーレムの未来予知を使って基地の上がってくる場所を予測、懐に入り込むんだ」
「わかりました」
サトシはチャーレムの入ったモンスターボールを握り締めた。
「失敗は許されない。気を張っていこう」
サトシとタケシは再び大きくうなずいた。
「よし、すぐに始めよう。サトシ君、ムクバードを」
「はい!ムクバード!君に決めた!」
ボールが開いて、中型の鳥ポケモン、ムクバードが羽ばたきながら出てきた。
ムクバードはシバからモンスターボールを受け取ると、空高く飛び上がり、やがて小さくなっていった。
「よし、俺とタケシ君は岩壁に回る。サトシ君は小船の準備を。行こう、タケシ君」
タケシとシバの姿が小さくなると、サトシも小船へと乗り込み、時を待った。

湖面は静かで、双眼鏡からは昨日反抗したトレーナー達のテントが見えた。
動く様子はない。ただひとり、Jに無謀にも向かってきた少年が小船で静かに何かを待っている以外は、変わったことは一つもなかった。
カシャ。
背後でそんな音がして、振り返る。
ムクバードが見えた。そして床には・・・
「モンスター・・・ボール・・・?」
うまい具合に、開閉スイッチが床に触れて押されている。
そして中からキックポケモン、サワムラーが現れた。
「うわっ」
急に現れたサワムラーに、モンスターボールをとろうと腰をまさぐる。
しかし無常にも伸びてきた足がみぞおちを捕らえ、男は気絶した。
Jとの決戦が、幕を開けた。

124 名前:ハンターJ再び〜開戦〜:07/09/10 00:53:06
妙な音と悲鳴に、休眠をとっていたほかの仲間も気がついたのか、金属製の扉が勢いよく開いた。
「おい!何だ今の音・・・ぐあ!!」
最後まで言葉を聴かず、間髪要れずにサワムラーがけりを入れる。
伸び縮みする最大の武器は、シバの育て方も手伝って、絶大な破壊力とスピードを生んだ。
見張りは次々と事態を把握する前になぎ倒されていく。

「A班どうした!?応答しろ!・・・くそっ!!」
何があったのか、事態を把握する前に同じ見張りの船が機能を停止したことに、スキンヘッドの大柄な男が受話器をたたきつけた。
いったい何があったというのか・・・。異変はないはずだ。
「班長!!大変です!」
「どうした!?」
「か、甲板が凍り付いています!」
「ん何ぃ!?」
あわてて甲板へ出る。
すると事態の収拾に甲板へ出した班員3名が伸びていた。
ただひとつ、無事な影があるが、それはこの船の誰も持っていないポケモンだ
「何でこんなところにエビワラーがいやがるんだ!?」
こちらを見やったパンチポケモンは、にやりと笑う。
「こんの・・!」
男が、悔しがって前へ出たそのときだった。
「うおわ!!」
さっき以上に、床が凍りついている。
ぶつけた頭を抑えながら起き上がろうとするも、急には立ち上がれない。
エビワラーが即座に床に放った冷凍パンチは、隙を作るのに十分だった。
逃げようと張って扉を閉めようとするも間に合わず、男と甲板の異常事態を知らせに来たその部下は連続パンチによって沈んだ。

「何事だ」
Jは湖面の異変に気がついたのか、すぐさま部下に事態を把握するように命じた。
見張りの船には各五人の部下を乗せていただけに、予想外の事態だった。
眉を不機嫌そうに寄せながら、わずかに唇を噛む。
誰が何をしたのか、予想はついた。あの子供だ。
奴が何かをしたに違いない。そう思ってJは踵を返す。
「私が直接出る。浮上ポットを用意しろ!」
「はっ!」
「私を散々馬鹿にしてくれた見返りをつけてやる・・・。」
Jが再び唇を噛むのをみて、部下は体に寒気が走るのを感じて息を呑んだ。

125 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/10 00:57:44
キタ Y⌒Y⌒(。A。)!!!
シリアスで読み応えあって最高!
アニメでサトシになかなか格好いい役周りが来ない欲求不満が
一気に解決しちゃって本当にありがたいです

126 名前:ハンターJ再び〜勇気ある戦い1〜:07/09/10 01:08:00
辺りが騒がしくなっている。ヒカリはそう感じながら、何とか脱出する方法を考えていた。
何かないか・・・注意深く床を見回す。
すると甲板のハッチが開いて、Jが潜水ポットで逃げていくのが見えた。
「きゃ!」
その直後、大きな揺れがヒカリを襲う。
上でタケシとシバが落としている岩の衝撃が、基地を揺らす。
ぐらぐらと地震の様に揺れ、プラスチック製のパイプとモンスターボールがテーブルから落ちる。
「あっ!」
この距離ならモンスターボールを取れるかもしれない。
必死に足を伸ばしてこちらへ引き寄せる。
しかし再び来た揺れが、モンスターボールを遠くへ転がそうとしていた。
「あ!まって!」
とっさにヒカリは、すぐ横のプラスチックパイプを蹴っていた。
端を蹴られたプラスチックパイプは回転して、再びモンスターボールを、さっきよりもヒカリの近くに寄せる。
「これなら・・・だいじょー・・・」
再び足を使ってこちら側に転がす。
「ぶ!」
床と足の裏を利用して、開閉スイッチを押した。
「ポチャ!」
ボールから愛くるしい姿のポッチャマが現れる。
「ポッチャマ!腕の鎖を壊して!」
「ポチャ!」
ポッチャマが鎖を固定している部分をつつくで攻撃し続ける。
その衝撃で鎖の鍵はだんだんと弱まり、やがて片手の鎖が取れた。
床に転がっているもうひとつの、ブイゼルのはいったボールをとって、開閉スイッチを押す。
「ブイゼル!ソニックブーム」
「ブイ!」
ブイゼルの尾が光って、空気の刃を鎖にたたきつけた。
もう一方の鎖も切れ、ヒカリはようやく、地に手をつけることができた。
「さあ、はやくここを脱出しましょ」
二匹をボールに戻し、ヒカリは単身、基地から脱出するために部屋を出た。

127 名前:ハンターJ再び〜勇気ある戦い2〜:07/09/10 01:25:45
「くっ!いったいなんだこの揺れは!」
「上の岩壁から落石の模様です!このままでは外壁が持ちません!」
「やむおえん!基地を前進させろ!すぐにここから離れるんだ!」
つばを飛ばしながら、髭面の男が怒鳴り散らす。
メインのコントロールルームは、単純な基地の前進、交代、通信しかできない。
ほかは気圧の調整装置やら何やらが詰まっていて、上で何が起こっているのかを通信なしに把握するのは難しかった。

一方ヒカリは、動き始めた要塞と、はめ殺しの窓を見て自分が湖の中にいることを把握した。
脱出を優先したかったが、あのハクリューやほかのポケモンたちもつかまって、どこかに閉じ込められているはずだ。
幸いここは小さな基地なのか、現在地のようなものを記したものもあって、ヒカリはそれでどのあたりを探せばいいのか見当をつける。
「ここは真ん中の階なんだ・・・。上は操縦室みたいだし・・・。下かな・・・?」
船のことは良くわからないが、貨物船やなんかはしたに荷物をまとめていたきがする。
だとすれば、ポケモンたちもそこだろうか。
(行ってみよう。・・・足音だ!)
「ばたばたとあわただしい足音が、上から降りてくるのが聞こえる。」
ヒカリはとっさに身を隠した。
「浮上調整のボタンは一番下だよな?」
「ああ、浮上調整しないと湖面に出ちまう」
(浮く為のボタンも下にあるんだ・・・!)
ならばついでにそれを押してしまおう。
そうすれば、ブイゼルで脱出できる。
ヒカリは男達が通り過ぎるのを見計らって、階段へ向かった。

「まってろよ・・・必ず助けてやるからな、ヒカリ。」
ピカチュウも隣で、気合の入った声を出す。本当に心強い。
「チャーレム、どうだ?」
「レム・・・」
チャーレムはさっきから何かを感じ取っているのか、瞑想の体制に入っている。
アサナンやチャーレムは考え込むと長いと聞いたことがあるが、こういう姿を見ていると納得できる気がしていた。
「ピカ?」
不意に、ピカチュウが耳をそばだてた。
「チャーレム」
チャーレムも瞑想をとく。
何かが来ている。そう伝えるようだった。そして海面が盛り上がり―
「J!」
「・・・」
目の前に現れてのはまさしく、憎むべきJその人だった。

128 名前:ハンターJ再び〜勇気ある戦い3〜:07/09/10 01:45:09
階段を下りると、下には大きな部屋が二つあって、男達そのうちの一つに入っていった。
「きっとここだわ・・・」
ヒカリは見つからないよう、反対側の部屋にはいる。
部屋は冷たいタイルが敷き詰められている無機質なもので、入り口以外にも、もうひとつ扉があった。
扉の前まで来ると、ぼそぼそと話し声が聞こえる。
隣の部屋とつながっている様子だった。
「今入ったらまたつかまっちゃうわよね・・・。」
静かに踵を返して、奥にかけてある大きな布を取り払う。
案の定、中には捉えられたポケモンたちがいた。
もちろんあのつがいのハクリューもいる。
「まってて、今助けるから」
石化の解除ボタンを押す。
するとケースと一緒に石化は解けて、ハクリューは自由の身になったことをもう一匹と共有した。
ほかにつかまっているのはサイドンやトリトドン、サーナイト・・・。
石かを解除してみれば全てが色違いで、ヒカリはぽかんと口を開ける。
こんなにも色違いがそろっているのを見るのは、最初で最後だろう。
「みんな、早く脱出しましょう。隣にこの基地を浮かばせるスイッチがあるみたいなの、手伝って!」
助けられたポケモンたちは、Jへの怒り、そして助けてくれたヒカリへ恩返しだといわんばかりに頷いた。

ゆっくりと扉を開く。
思ったとおり扉は隣の部屋につながっていて、中にいた二人の男が気づく
「あ!おまえ!すぐに取り押さえろ!」
男達がモンスターボールを投げる。
中からはゴルバットやヤミラミ、マグカルゴが、すぐにでも攻撃できるような体制で出てきた。
「ポッチャマ!ミミロル!お願い!」
ヒカリはポッチャマとミミロルで応戦する。
「そんなポケモンで何ができる!やっちまえお前ら!」
一斉に三匹が飛び掛るのを見て、男は他愛もないと言わんばかりににやりと笑みをこぼした。壁を突き破って、破壊光線がポケモンたちを襲ったのだ。


129 名前:ハンターJ再び〜勇気ある戦い4〜:07/09/10 01:58:49
↑ 文が長すぎますと言われたので分削ったら残っている文があった。
見なかったことにしてくれ。

ドンッ!
大きな衝撃が耳を劈いた。
壁を突き破って、破壊光線がポケモンたちを襲ったのだ。
何事かとその方向を見やれば、ハクリューやサイドン、サーナイトなんかの捕まえたはずのポケモンたちがこちらを見ている。
しかし、その目は笑っていない。獲物を見つめる目だった
「っく!」
あわてて新しくポケモンを出そうとする。
しかし体がぴたりと動かなくなって、それはかなわなかった。隣にいる仲間も同じ様子で、ぽかんとしている。
サーナイトがサイコキネシスを使って、動きを止めている。
その横では、サイドンが突進の構えを。ハクリューは再び破壊光線の準備をしていて。男達は顔を青くしていく。
まさに血の気が引くような光景が、やけにゆっくりと自分達を捉えるのを感じる。
「や、やめっ・・!」
聞く耳持たずといわんばかりに、突進でたたきつけられ、破壊光線を浴びせられ、男達は口から煙を吐きながら気絶した。
破壊光線の熱で髪が波打って、どこぞのロックミュージシャンのようになっている。
「すごい・・・あ、この潜水艇を浮かせるボタンてどれだろ」
見てみると、赤と黒二つのボタンがある。
どっちだろう・・・。
「黒といえばサトシよね。」
そんなことを言いながら、なんとなく黒を押す。
ポッチャマはそんなんでいいのかという目で見つめていたが、あまり気にするほうでもなかった。
間違っていたらもう一つのほうを押せばいい。
黒のボタンを押すと、床の下で何かが抜けたような音がした。
上の画面が光って、送り込まれる空気と、排出される水の映像が出てくる。
そして潜水していた湖底基地は、前進しながらの少しずつの浮上から、真上の浮上に切り替わった。
「やったぁ!」
そしてヒカリとポケモンたちは、喜びの歓声を上げた。

130 名前:ハンターJ再び〜基地GO!GO!GO!〜:07/09/10 02:14:14
日はすでに昇り、夏とはいえシンオウの朝の冷たい空気がサトシを包んでいた。
目の前にいるJは、おそらくそれよりも冷たい目をしている。
正直、まずかった。
小船の上ではまともに動けない。
つまり逃げ場がないということだ。
戦う場所がないのは、Jも同じなのか、すぐには仕掛けてこない。
だが攻撃してこないとも限らない。
しばらく対峙していると。突然湖面が大きく盛り上がって、小船を揺らした。
「おわっ!」
「何だ!」
Jが振り返る。
サトシはその一瞬を見逃さなかった。しかも後ろに現れたのは、おそらくは目指す湖底基地だ!
「ピカチュウ!アイアンテール!」
「ッ!!」
腕の通信機で防いだJだったが、ゆれる湖面のせいでバランスを崩し、湖に落ちてしまう。
「いまだ!行くぞピカチュウ!」
サトシは急いでチャーレムを戻し、ピカチュウとJがのっていた潜水ポットに乗り込む。
これはジェットスキーにもなる代物だ。
レバーを引くとスクリューが回転して、勢いよく発進した。
「くそ!ボーマンダ!!」
Jもボーマンダに乗り、サトシを追う。
サトシはちょうど基地の側面、平らになった甲板上の場所に飛び乗ると、ヒカリを探すために中へと入っていった。

131 名前: :07/09/10 08:00:27
大作GJです
さりげにヒカリの方がヒーロー度高い気がするのは気のせいでしょうかw
サトシのヒロイン属性恐るべし
いよいよご対面が近づいてきてドキドキです

132 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/10 15:33:39
これは素晴らしい

133 名前: :07/09/10 22:46:53
黒いボタンのナイスアシストにニヤリング

134 名前:ハンターJ再び〜vs.J〜:07/09/10 23:05:43
無機質な廊下には点々と照明がつけられており、閉鎖的な基地内をさらに狭く感じさせる。
しかしサトシにとって、その廊下はとても長く感じられるものだった。
「ヒカリー!!どこだー!!」
立ち止まる暇はない。
Jが追ってくるのは目に見えている。
しかし、闇雲に走ったのが災いして袋小路に入ってしまった。
「そこまでだな・・・。」
Jが静かに、しかし確実に詰め寄っている。
「くそっ・・・!」
サトシは何よりもまずヒカリの救出を優先したかった。
しかし、それはJを倒さなければかなわないと覚悟を決める。
「頼むぞ!エイパム!」
「エイパ!」
ボールから意気揚々と飛び出してきた尾長ポケモンは、狭い船内を有効に活用するために決めていた手の一つだ。
「ボーマンダ。破壊光線。」
Jの投げたボールから出てきたボーマンダが強力な一撃を加えるが、エイパムは壁を蹴ってそれをかわした。
破壊光線で壁に大穴があく。さすがに威力は伊達ではない
「スピードスター!」
星型の光線はエイパムが自ら回転したパフォーマンスにより螺旋状に発射され、ドラピオンを襲う。
しかしボーマンダはそれを翼で防ぎものともしない。
しかしそれは同時に、ボーマンダの視界を狭めている要因でもある。
エイパムは床に着地してすぐに飛ぶと、すばやくドラピオンの懐に入り込んだ!
「いまだ!気合パンチ!」
力を込めて、拳をたたきつける。
ボーマンダの巨体がぐらりと揺らぐ。効いた!
「もう一度だ!気合パンチ!」
拳のように固められた強力な一撃がボーマンダの頭を打とうとする。
「頭突きだ」
防がれた。しかしこれが待っていた瞬間だ。
「エイパム、その体制でスピードスター!」
再びスピードスターがボーマンダを襲う。
しかしそれはさっきの牽制技ではない。至近距離から大量に叩き込まれたスピードスターは、ボーマンダをひるませるのには十分だった。
「とどめの気合パンチ!」
エイパムは落下のすれ違いざまにボーマンダのあごに気合パンチを叩き込んだ。
「何!?」
ボーマンダはその巨体はゆっくりと傾けるとそのまま倒れて動かなくなった。


135 名前:ハンターJ再び〜〜:07/09/10 23:06:56
↑ ぽけもんのなまえドラピオンになってるところがある・・・。
 ボーマンダに脳内変換してください。

136 名前:ハンターJ再び〜再開。最前線より愛を込めて〜:07/09/10 23:21:32
「くっ!戻れボーマンダ!・・・ただ闇雲に向かってきたわけではないということか・・・」
Jがサトシを睨む。
一方のサトシもそれに怖じることなく、Jを睨み返した。
「ドラピオン!」
Jがモンスターボールから出したのは、やはりばけさそりポケモンのドラピオンだった。
大きく発達した二本の腕のパワーの恐ろしさは、よく知っている。
「戻れエイパム!」
サトシはエイパムをモンスターボールに戻す。
ドラピオンとの決着はピカチュウでつけておきたかった。
「頼むぞ、ピカチュウ」
足元にいたピカチュウは頷くと、果敢に飛び出す。
本当に頼もしいパートナーだ。
「ドラピオン!シザークロス!」
「ピカチュウ!10万ボルト!」

「みんな、急いで!」
水中から脱出できたのはよかったものの、ヒカリは基地から脱出できずにいた。
大量のJの一味に追われているのだ。
攻撃すればいい話かも知れないが、場所を選ばないと大変なことになる気がする。
「嘘ッ!?行き止まり!?」
追い詰められてしまった。
(どうしよう・・・)
こうしている間にもじりじりと敵は詰め寄ってくる。
するとサーナイトが前へ、ハクリューたちは光を守るように左右へ。
そしてサイドンは真後ろに回り、壁に向かって、助走をつけ始めた。
「みんな・・・」

「ピカチュウ!アイアンテール!」
「ドラピオン、クロスポイズン。」
戦いはどちらも譲らない、一進一退の攻防だった。
しかし長期戦は体の小さなピカチュウにとって不利だ。
さっきの攻撃で見破られたのか、同じように連続攻撃しても防がれ、返されてしまった。
もしヒカリならばどうするだろうか。
サトシがそう考えた瞬間、後ろの壁が粉々に砕けて、サトシもJも何事かと壁を見やった
その壁の向こうにいた少女も、こちらに気づいたのか驚いた様子だ。
「「あ・・・」」
お互いに間違えるはずはない。あの声は、あの服は、あの髪は・・・。
「ヒカリ!」
「サトシ!」
作戦開始から4時間、サトシとヒカリはようやく再開を果たした。

137 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/10 23:25:40
最高潮ktkr

138 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/10 23:31:34
乙かれ様です
ついに再会。・゚・(ノ∀`)・゚・
盛り上げかたが上手すぎだよ

139 名前:ハンターJ再び〜背中合わせの戦い〜:07/09/10 23:37:44
今まで頼れる人間がいなかったヒカリも、そしてヒカリを何よりも助けたかったサトシも、
予期せぬ遭遇に自然と気持ちが高ぶった。
「助けに来てくれたの!?」
「当たり前だろ?ヒカリは俺の・・・」
サトシは途中で言葉を切った。
今は再開を喜んでいる暇はない。
「ヒカリ、またタッグバトルだな。しっかりやれよ」
「ええ、サトシもね。」
二人はぴったりと背中をくっつけた。
お互いの体温が溶け合ったような感覚があって、自然と安心できた。
敵は迫ってきている。だけど今なら、その苦境を跳ね飛ばせる気がした。
「ポッチャマ!ミミロル!お願い!」
外見はかわいらしい、しかしやる気満々の二匹が、ボールから勢いを区飛び出す。
バブル光線が、冷凍ビームが、迫ってくるJの部下をなぎ倒していく。
「いくぞピカチュウ!」
「ピッカァ!」
ピカチュウとサトシも、気合を入れなおした。
「ふん。まとめて蹴散らしてやる!ドラピオン!シザークロス!」
ドラピオンが交差した腕を、ピカチュウに叩き付けんと迫る。
「ピカチュウ!電光石火!」
天井を蹴り、Jの足元を駆け抜ける。そしてピカチュウはドラピオンの真上にとんだ。
「何をする気かはわからんが・・・ドラピオン!迎え撃て!」
ドラピオンが、力をためた腕を振り上げて待ち構える。
「クロガネジムでのバトルを思い出せピカチュウ!回転しながらアイアンテール!!」
ピカチュウが、空中で逆さになりながらもきりもみ回転を始める。
その落下速度にあわせ、それを殺さないように体を反転し始めた。
ドラピオンの腕が、ピカチュウを捉える!
「いまだ!いけピカチュウ!」
「ピッカァ!!」
クロスされたドラピオンの腕が、ピカチュウを襲う。
しかしピカチュウはそれをクロスに対する同じ方向の回転の勢いで無効化した。
そしてその尾を、両腕にたたきつける。
ドラピオンのうでが、痛みで力なくだらりと倒れた。
「止めだ!ボルテッカー!!」
電気と光の玉となったピカチュウが、ドラピオンにぶつかると、大きな爆発とともにドラピオンは力なく倒れた。

140 名前:ハンターJ再び〜ハイタッチ〜:07/09/10 23:59:26
「な、何だこれは!!」
Jのドラピオンがサトシとピカチュウの前に破れ、
ヒカリのポケモンと救出したポケモンがあらかた追ってきたJの部下を掃除した丁度その時だった。
ドラピオンを顔を歪ませながら戻すJ、それに対峙している少年少女が、依頼したポケモンたちと基地を破壊している。
「な、なぜ私の依頼した色違いのポケモンのコレクションが逃げ出して・・・」
その言葉の意味を理解してか、助け出されたポケモンたちの表情に、また怒りが宿っていく。
「お前が依頼したのか!?」
「ち、違う、私は何も知らない・・・ヒ、ヒィッ・・!」
サイドンやハクリュー、サーナイトにじりじりと詰め寄られ、男は悲鳴を上げた。
サトシとヒカリも、ポケモンたちの怒り様に肌が粟立ったくらいだ。
それを集中して浴びている本人の恐怖は相当なものだろう。
サイドンとハクリューが、口元にエネルギーをため始める。
サーナイトは足が竦んで動けない男にサイコキネシスを浴びせて、さらに逃げ場を失わせていた。
「や・・・、やめっ・・・!」
ドン!!
基地に大穴が開いて、男の悲鳴はだんだんと遠くなっていった。
破壊光線を一斉に現況に浴びせてすっきりしたのか、ポケモンたちは吹っ切れた表情だ。
サトシとヒカリはその様子を、自業自得だと見てみぬふりを決め込むことにし、再びJに振り返る。
「あれ?」
Jの姿は、忽然と消えていた。
逃げたのだろう。
基地を破壊され、依頼主がああなって、しかもポケモンが逃げたのではJもあきらめるほかない。
ジュンサーにJを引き渡すことができなかったのは少し残念だったが、それよりも二人はお互いに再会できたことに喜びを感じていた。
「やったね、サトシ!」
「ああ、ヒカリも無事でよかったよ。Jにも一泡吹かせてやれたし・・・。」
二人はどちらからでもなく、お互いの手を叩いた。
ありがとうと、そしてお互いの喜びを込めて。
今回のハイタッチは、ぜったいに忘れてはならない。忘れられない思い出になる。
お互いにそう思えて、二人は顔をあわせて笑った。
外の湖面ではタケシとシバが、二人を待っている。迎えに来てくれたようだ。
「さ、いこうぜヒカリ。タケシ達が待ってる。」
「うん」
ヒカリはサトシの手をとり、そしてまた、仲間の元へと走った。

141 名前:ハンターJ再び〜エピローグ〜:07/09/11 00:05:47
その後、駆けつけた警察隊が基地に残っていたJの部下を拘束、逮捕した。
サトシたちも事件の当事者ということでいろいろ聞かれたが、
ジュンサーがありがとう。といってくれただけでも、
そしてポケモンを助けられたことを考えても、この騒動に巻き込まれた意味はあっただろう
ただひとつだけ。サトシには心残りがあった。
シバに礼をいえないまま、シバがまた行ってしまった事だ。
Jに勝てたのはシバのおかげだと、サトシ自身がわかっている。
ヒカリと一緒にお礼を言おうと思ったのに、すっかりおいていかれてしまったのだ。
テントに一枚。
『協力してくれてありがとう、いつかポケモンリーグで会おう。私が沈む夕日ならば君達は明日の朝日だ』と書かれた手紙を残して。

サトシ一行はまた、夢に向かって歩き出している。
超えるべきものを超えるために。
かなえるべき夢をかなえるために。
シバが手紙に書いてくれたように、朝日になれるために。

142 名前:ハンターJ再び〜〜:07/09/11 00:07:27
とりあえずハンターJ再びは、これにて幕を閉じました。
ここまで目を通してくださった皆さんありがとうございました。
調整ミスによる文のミスなんかもいくつかありますが、多めに見てやってください。


143 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/11 00:18:45
熱く楽しく読ませていただきました!
激しいバトルのあとのさわやかなサトヒカが心地よいです
ガチでJを倒してしまうとは背中ぴったんこパワーはすさまじいですね・・

144 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/11 00:24:37
超大作乙です。
読み応えがありました。

145 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/11 08:56:58
>>142
乙かれさまでした m(_ _)m
サトヒカSSとは思えないほどのシリアスっぷりにwktkしながら読ませて頂きました

146 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/11 09:11:13
>>142
まとめサイトに並べさせて頂く場合
>>129>>135のような訂正がある所はこちらで修正済みにしてよいものでしょうか?

147 名前:142:07/09/11 16:39:33
>>146
こちらとしてもそうして頂くとありがたいです。
明らかに間違っているところの修正はお任せいたします。

148 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/11 22:21:31
>>147
ありがとうございます!
適度に修正しつつまとめさせていただきます

149 名前:題名など無い:07/09/12 00:17:31
ここはシンオウ地方でも北の方に位置する村
サトシ達一行がこの村を訪れる数日前に
次の町に続く道が土砂崩れで塞がれてしまった
道が復旧するまでの間、サトシ達は村に滞在することにした

ポケモンセンターにて
サトシ「ジョーイさん、この村で特訓が出来そうな所って無いですか?」
ジョーイ「うーーん・・・そうねぇ、村に流れている川の上流でよく村の子ども達やトレーナーがポケモンバトルをしているわ」
サトシ「ありがとうございます!川の上流ですね」
ジョーイ「ええ、気を付けてね」
タケシ「ジョーイさ〜〜〜〜ん!!自分は、これから復旧作業にいってまいります。ですがこのタケシ、いつでもあなたのことを、(ドスッ)シッ・・ビレビレ」ドサッ
グレッグル「ん〜、ん〜、ん〜」(泣き声のつもり)
ジョーイ「!!!、大丈夫ですか・・・」
サトシ「いつものことですから(苦笑)」

タケシはグレッグルに連れられて、現場に向かいました

ヒカリ「あれサトシ、どこ行くの?」
サトシ「特訓に決まってんだろ!じゃ、腹が減ったら戻ってくるから」
ヒカリ「いってらっしゃ〜い(^o^)/~~」

ヒカリ「ジョーイさん、電話使っていいですか?」
ジョーイ「どうぞ!」


150 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/12 01:02:05
>>149
乙です。どんな話になるんだろう


151 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/12 01:12:14
ようやくここのSSがまとめ終りました
氏ぬほど萌えさせてもらってSS職人さまありがとうございます
10日で投下された内容とはとても思えないラインナップだと思います

明日以降見直そうと思っていますけど
万が一漏れてるSSがあったのを見つけたら教えてください

SSに見合うようにかっちょいいデザインにしようと思ったけどセンスないな・・orz

152 名前:題名など無い:07/09/12 01:14:09
ヒカリ「ママ〜!!」
アヤコ「あらヒカリ、連絡してきたってことは準備は出来たのね」
ヒカリ「うん!村の店に売ってたの!」
アヤコ「あら、よかったわね。けど大丈夫?ヒカリ、初めてでしょ?上手くできるかしら」
ヒカリ「大丈夫♪」
アヤコ「あなたの大丈夫は余計心配になるわ。誰か教えてくれる人はいないかしら?」
ジョーイ「私でよければお手伝いしましょうか?」
ヒカリ「いいんですか?」ジョーイ「ええ、ポケモンの診療中以外なら手伝えますよ」
ヒカリ「ありがとうございます!」
アヤコ「よろしくお願いします」
ジョーイ「いえいえ、いいんですよ」
ヒカリ「じゃあねママ!また連絡するね」
アヤコ「がんばるのよ!サトシ君、喜んでくれるといいわね!フフッ」
ヒカリ「な、なに言ってるのよ!もうっ、切るからね!!」
ジョーイ「フフッ、じゃあ早速やりましょう!サトシ君のために(微笑)」
ヒカリ「ジョーイさんまで(泣)」

153 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/12 01:46:27
>>149、152
おおおお〜ジョーイさんとアヤコさんグッジョブ!
SS職人もグッジョブ!サトシのことを指摘されてあわてるヒカリがかわいいよ・・・。

>>151
自分の書いたSS達含め、SS職人達が綺麗にまとめられて感動しました。
本当に乙&ありがとう!

154 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/12 01:46:42
急激に盛り上がってキタ

155 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/12 08:28:32
ママもジョーイさん理解があって良い人だー

156 名前:怪我の巧妙:07/09/12 21:03:54
性懲りもなくまた季節外れなネタ投下。まとめサイト見ると自分のSSの癖がよく分かるなぁ
七夕に続く夏の風物詩です

怖いもの見たさ、という心は誰にでもあるもので、それは彼女も例外ではなかった。
「ヒカリ、本当に大丈夫か・・・?」
「だ、大丈夫・・・。」
そういいながら、サトシの服の腕の裾をしっかりと掴んで、
必死に後をぴったりとついているヒカリの声は心なしか震えていた。
季節は夏の盛りで、北に位置するシンオウとはいえ暑い。
サトシ達は道中のポケモンセンターにいつもどおり泊まっているが、そこでは夏の期間、定期的に肝試しを行っていた。
しかしそれを知らなかったヒカリは、ポケモンを預けてすることもないため、
据え置いてあったテレビで夕食前のひと時にサトシとホラー映画を見ていた。
そして夕食後になってサトシとヒカリは勢いでイベントに参加したのだ。
タケシも参加するかと思っていたサトシとヒカリだったが、
二人一組のチーム制のイベントだったため、二人で行ってくるといいよ。とやんわりと断られてしまった。

157 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/12 21:31:43
wktk
続きに期待

158 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/12 21:32:02
乙です!
タケシGJ

159 名前:怪我の巧妙:07/09/12 21:38:05
肝試しは部屋を締め切り、通路の電気を完全に落としたセンター内から始まり、
裏口を抜け、外の森にある祠の蝋燭を取ってくる簡単なものだった。
サトシは面白そうだと楽しげに笑っているが、ヒカリは気が気でなかった。
幽霊が特別苦手というわけでも、ゴーストタイプのポケモンが苦手というわけでもない。
ただ夕方見たホラー映画の内容をどうしても思い出してしまうのだ。
ホラーが苦手でないとはいっても、怖くないわけではない。
夕方にあんな映画を見なければよかったと後悔しても後の祭りで、ヒカリは始まる前から、こうしてサトシの服の袖を掴んでいる。
ヒカリも引き下がることができず、サトシに止めようかといわれても大丈夫と答えるしかなかった。
サトシの方も本人が大丈夫といっている以上無理にやめるわけにも行かず、少し困ったような顔をした。

そしていよいよ、サトシ達の出番となる。
ヒカリはやはり怖いのか躊躇していたが、サトシが進むと慌てて後を追った。
暗いセンター内は非常電源で医療器具を動かしているだけで、通路は暗い
通路は真っ黒態ってもいい状態で、足元の非常灯のみが頼りだ。
緑色の光はやけに暗闇に映えて、少し不気味だった。
鳥肌をたて、時々震えながらヒカリはサトシの後をぴったりと着いていく。
「お」
サトシが急にぴたりと立ち止まる。
「え?な、何どうしたのサトシ」
「向こうから何か来るぞ」
サトシが少し声を抑えていう。ヒカリはサトシの後ろに隠れて、目を凝らした。
サトシも同じように目を凝らす。
徐々に足音が近くなってくる。
からからからとキャスターを押しながら、近づいてくるのは人影のようだった
しかし様子がおかしい。
キャスターを押す影は少女だ。
真っ白なワンピースを着て、顔は良くわからない。
彼女はカラカラとキャスターを押す音を立てながら、素通りしていくだけで、これといって驚かしたりはしなかった。
(よかった・・・)
ヒカリは胸を撫で下ろした。
あくまでイベントなんだし、そこまで怖いわけはないか。
そう思ってサトシの背中からいったん引いた矢先。
「ヤーミーラー」
安堵したのもつかの間、暗闇で目を輝かせてこっちを見つめるやたらと大きなヤミラミに驚いて、ヒカリは最初の悲鳴をあげた。

160 名前:怪我の巧妙:07/09/12 22:04:11
裏口は案外簡単に行く事ができた。
まあ、そういう風にしてあるのだろうがヒカリはそんなこともいってられなかった。
「・・・ぅぅ・・・」
先ほどのヤミラミの急襲に加え、通ろうとすると急にばたばたと開く扉やら
勝手に浮遊して襲い掛かってくる注射などで完全に滅入ってしまってる。
サトシの服をしっかり掴んで離さない。
サトシは歩きづらそうにしているが、明らかに怖がっているヒカリに離れろというわけにも行かず、こうして歩いている。
森の祠はもうすぐの筈だ。
ムウマの泣き声が、不気味な夜の森を見事に演出している。
「これが祠だな」
祠の階段の手前には蝋燭がいくつもともされていて、そこだけがやけに明るく見えた。
祠の扉は石造りだが、風化して隙間風が音を鳴らしていた。
サトシとヒカリが、祠に近づく。
そして近づくたびにだんだんと二人の顔は青ざめた。
「ぁかないょ〜・・・」
男の声が、鍵のかけられた祠の扉から漏れている。
手が込みすぎている気がする。
地元の人間は祠を大切にしているそうだし、こんなことに使うとは思えない
「あかないよぉ〜〜〜〜・・・」
今度は悲痛そうな女の声だ。
「ヒ、ヒカリ。早く蝋燭とって帰ろうか」
「そ、そうね」
さすがのサトシも、これは怖いらしい。
ジョーイさんには祠には何も仕掛けてい(驚いて壊されたりしたらごめんだかららしい)ないと初めから言われていた
だが声は明らかに祠の扉かの中からする
「あかにゃいにゃぁ〜〜〜・・・」
また声。今度は呂律もまともに回っていない。
「い、いくぞ」
「う、うん」
慎重に近づき、蝋燭を手に取る。

そして―

バタン!ドタドタ!!
祠の中から多きな音が立って、壊れた石造りの門の隙間から人の指が勢いよく飛び出した!
助けを求めるかのようにうごめいている。
「「ぎゃああああ!!!!!」」

161 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/12 22:10:18
GJ!
ところで怪我の“巧妙”じゃなくて
怪我の“功名”だったような
勘違いならごめんね

162 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/12 22:10:44
密着感が嬉し恥ずかしv

163 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/12 22:13:14
肝試しwktk

164 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/12 22:18:11
サトシの袖をつかむヒカリん萌えゆ


165 名前:怪我の巧妙:07/09/12 22:32:06
「だ、大丈夫か?ヒカリ・・・」
「ダ、大丈夫・・・じゃないかも・・・」
あれはおかしい、いくらなんでも。二人ともそれが共通の答えであり、それを疑わなかった。
「あ、あれ・・・、本物かな・・・」
「わ、わかんない・・・」
ぜぇぜぇと肩で息をして、サトシもヒカリも冷や汗をかいている。
「と、とにかく戻るか・・痛っ・・・!」
「サ、サトシ?」
一瞬顔をしかめたサトシを、ヒカリが心配そうに覗き込む。
蝋燭で照らすと、サトシの腕には引っかいたような傷ができていた。
しかも結構血が滲んで来ている。
「大変!まってて!確か絆創膏あったはずだから」
スカートのポケットの探るをヒカリだが焦りと疲れからかなかなか見つからない
「大丈夫だって、こんなの舐めれば治るよ。」
そういいながら、サトシは傷口に沿って舌を這わせる。
「だめよしっかり治療しないと!・・・あった!」
絆創膏が見つかって、ヒカリはサトシの腕を取ってそれを貼ろうとした。
「あ、また血がにじんでる・・・。」
さっきサトシが舐めていた傷口からは、また血が滲んで来ている。
「本当はちゃんと消毒しなきゃいけないんだけど・・・。」
滲んだ血が痛々しく、ヒカリはせめて血だけでもとそれを舐めた。
いきなりの妙な感触に、サトシが少し動揺する。
「急いで戻ってタケシに消毒してもらいましょう!」
絆創膏を血がまた滲まないうちに傷口に張ると、ヒカリはサトシの怪我をしていない方の腕を取って小走りした。
ヒカリ自身、いまさらだがサトシの傷口を舐めたことを妙に意識してしまって少し恥ずかしかったからだ。
理由は分からない。ただなんとなく恥ずかしくて、照れ隠しのつもりだった。
サトシも引っ張られながらも蝋燭が倒れないように気をつけながらヒカリにあわせて走る。

走れば戻りは本当にわずかな距離で、思ったような時間はかからなかった
ヒカリはタケシにサトシを押し付けると、救急箱を持ってくるや否や消毒をはじめる。
「いたた・・!」
「あ、ご、ごめんだいじょうぶ?サトシ・・・」
そんな会話を交わす二人に、タケシは微妙に疎外感を覚える。
「俺、何のために連れてこられたんだ」
そんな一言をぼそりとつぶやいて。

166 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/12 22:37:50
興奮して命があぶない
ヒカリんかわええ(*´Д`)

167 名前:怪我の巧妙〜オマケ〜:07/09/12 22:43:20
翌朝

「ジョーイさん、そういえば昨日あの祠の中から声がしたんですけど・・・。」
ヒカリが少し、顔を青くしながら答える。
「おかしいわね・・・確かにあそこには誰もいなかったはずなんだけれど・・・。もしかして、昨日祠の中を整理したときにポケモンが入ってしまったのかしら」
サトシもヒカリも、顔を見合わせた。
あれはポケモンでなく、人の声だった。
だったらばあれは本物ということだろうか。
「あ、そ、そういえばキャスターを押してきた女の子。あの子雰囲気出ててすごく怖かったですね!」
「そ、そうね!非常灯の明かりに照らされて雰囲気あったわよね!」
サトシが、話題をはずそうと昨日の少女の話をしたその時だった。
「え?俺たちのときはそんな子いなかったぞ?」
話を聞いていたトレーナーの一人が言う。
そのトレーナーは確認を取るようにロビーを見回すと、目が合った人は次々と首を横に振った。
「おかしいわね・・・。そんな子驚かす役には使っていないし、白いワンピースのトレーナーも泊まっていないわ」
「「え?」」
二人は声をそろえた。
じゃああの子はなんだったのか。
確かにサトシもヒカリも、その子を見たのだ。
そういえば足はあっただろうか・・・透けていた気がしないでもなくなってきた。
サトシとヒカリは、顔を見合わせるなり冷や汗をかいて顔を真っ青にしていた。

―――――

「ちょっとー!だれかここ開けなさいよ〜!!」
「お宝があると思って入ったら閉じ込められて・・・おなか減ったのニャ〜〜!!」
「うわ〜ん、あかないよぉ〜〜」
祠には、例の、いつもの三人組が閉じ込められていた。
彼らは後日発見されるなりジュンサーに追い回される羽目になることもしらず、今はただひたすら助けを求めた。

タイトルの誤字の件ですが、いまさら帰るのもあれなのでこのまま終わらせておきます。
とりあえずヒカリにサトシを治療させたかったんだけど・・・。

           了


168 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/12 22:45:58
ロケット団ワロスwwwwwwwww

169 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/12 22:55:45
>>167
乙です!
治療のとこのサトヒカ度はすごすぎです
おかげでいい夢が見れそうw

170 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/12 22:58:42
治療GJ
いつか本編でもやってくれればいいな!

171 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/12 23:01:44
>>167
GJ!治療に萌えますた

俺もSS書いてみようかな…

172 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/12 23:16:05
>>171
是非是非

173 名前:洞窟で…:07/09/12 23:49:51
下手だと思うが書いてみるよ…



「ねえ〜もう戻ろうよ〜」
そう背後からヒカリの声がしたがサトシは振り返らず
「心配すんなって、もうちょっと行ってみようぜ」
そう返し、構わず薄暗く足場の悪い道を進んでいく。
「はぁ…」
ヒカリは溜め息をはくもしぶしぶサトシの後をついて行く。さっきからこのやり取りの繰り返しで、どんどんと洞窟の奥に入っていく。
この洞窟に入ってから既に結構な時間がたっているのだがサトシは疲れた様子など微塵も見せずむしろ進めば進むほど元気なってその上鼻歌まで歌っている。
ヒカリはというと別に疲れたというわけではないが、この洞窟の放つ異常な程不気味な雰囲気にあてられ不安と危機感を覚えていた。
そもそも、何故こんな薄暗い洞窟に入ったたのかというと、それは数時間前にさかのぼる―

174 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/12 23:59:51
二人きりでいい感じ!

175 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/13 00:01:40
ナイスチャレンジ!
wktkしながら待ってる

176 名前:洞窟で…A:07/09/13 00:34:12
サトシ達一行は次の町を目指し旅を続けていた。
先ほど挑まれたタッグバトルも見事勝利しその後もいくつかのトレーナー達と戦い、意気揚々と歩いていた矢先の事である。
「今日はここでキャンプしよう」
と突然タケシが提案したのが始まりだった。
日は高く、まだぜんぜん行けると思っていた二人は驚き
「何でだよ?」
「何でよ?」
と同時に聞き返す。
それを聞いたタケシは苦笑いしつつ
「この先は道が険しく、その上数日前の雨で足場も悪くなってる。だから今日は休んで明日に備えた方がいい」
と諭すような口調で説明を始めた。なおもタケシは続ける。
「そして、お前達はよくてもポケモン達をよく見てみろ、連続したバトルでかなり消耗してるだろ?」
そういわれた二人は各々の手持ちを外に出す。
言われてみると確かにポケモンたちは疲れた様子をしていて少し辛そうだ。
二人はタケシの言う事を納得した合図として頷き
「みんなよく頑張ったな、今日はゆっくり休んでくれよ」
「お疲れ様♪」
と労いの言葉をかける、その言葉を聞き皆嬉しそうにはしゃぐ。
「じゃあキャンプの準備だ。手伝ってくれ」
「おう!」
「わかったわ」
三人は野営の準備に取り掛かった―

177 名前:洞窟で…B:07/09/13 00:45:23
それからしばらくしてキャンプもでき、一息ついていたころサトシは一人うずうずしていた。
なにせ今日はまだ日も高く、何よりする事がない。
ポケモン達と特訓をしてもよかったのだが、皆の寝顔を見るととても起こす気にはなれなかった。
ならば散歩でもしようではないか、という考えが浮かび
「タケシー!ちょっと散歩してくるぜ!」
そう言ってから近くの森に向かって走り出そうとしたのだが予想外のことが起こった。
「あっ!?待って私も行く!」
そうヒカリが言ったのだ。
「いいけど…特に何もないと思うぜ?」
「それでも行く!私も暇なんだもん♪」
「行くのはいいが…あまり遅くならないようにな」
タケシは一応忠告をする
「大丈夫だって。な?ヒカリ?」
「大丈夫、大丈夫♪」
そういって二人は森に向かって勢いよく走り出した。

178 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/13 00:51:37
本放送で本当にありそうな展開だな。
わくわくしてきたw

179 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/13 00:56:24
ヒカリが一緒についてくあたりがもう非常に萌えるな!!


180 名前:洞窟で…C:07/09/13 01:12:45
森に入てからしばらくの間、二人は他愛もない話しをしながら歩いていた。
この森の様子
次の町の予想
どんなバトルがしたいのかという事
どのようなトレーナーになりたいかという事
それとちょっとした昔話などで話しの花を咲かせる。
そして最後に自身の目標の確認…
「俺はチャンピオンリーグを優勝するために!」
「私はグランドフェスティバルで優勝するために!」
そう高らかに宣言し拳を握り締める。
その声で驚いたのか鳥ポケモン達が数羽、どこかへ飛び去った。
「ちょっとうるさかったみたいだな」
「そうみたいね」
と笑顔で会話した後、聞こえていたかは不明だったが飛び去った鳥ポケモン達に向かってほぼ同時に謝罪の言葉を伝えた。
「うるさくしてごめんねー!」
「うるさくしてごめんなー!」
声が重なって何倍にも大きく聞こえる。
「さて、そろそろ帰るか?」
「そうだね」
と来た道を振り返った時サトシは気づいた。
なにやら引き込まれるような感覚を覚える不思議な洞窟を、それはサトシの好奇心を強く刺激するのには十分だった。
そして
「なあ、ちょっと行ってみないか?」
サトシはそうヒカリに切り出した
「なんか不気味な感じがするんだけど…それに遅くなるとタケシが心配するよ?」
と消極的な口調で答える。
「ちょっとぐらい行っても大丈夫だって」
サトシは笑顔でそういうと入り口が大きな洞窟の中に入っていった
「ち、ちょっと待ってよ!」
ヒカリもサトシの後に続いて洞窟に入っていった…

181 名前:題名など無い:07/09/13 01:26:49
ヒカリはジョーイさんに教えてもらいながら作業開始
ヒカリ「え〜っと、こっちをこうして、あっちを・・・・・あ〜ん、全然わかんないよぉ〜」
ジョーイ「落ち着いてヒカリちゃん、もう一度最初からゆっくりやってみましょう?」
ヒカリ「はい・・・」

二十分後
ヒカリ「ここをこうして、これをこっちに・・・」
ジョーイ「少し慣れてきたみたいね」
ヒカリ「はい(^-^;」
ラッキー「ラキッラッキー」
ジョーイ「そうなの?わかったわ!すぐ行くから用意しといてね」
ラッキー「ラッキ!」
ジョーイ「ヒカリちゃん、ゆっくり時間をかけていいのよ。がんばってね」
ヒカリ「はい!!」

ヒカリはたっぷり時間をかけながら、作っていく


特訓から帰ってきたサトシは
サトシ「腹減ったぁ〜!!」
ピカ「ピカァピカァ!」
サトシ「タケシ飯・・って、いないんだった。センターの食堂で食べるか」

食堂を覗いてみると、誰もいない
サトシの予想ではヒカリがいるはずだった
サトシ「部屋かな?」

一方部屋では
ポッポー、ポッポー
ポッポ時計が昼を告げていた
ヒカリ「もうお昼か・・なんか食べて元気回復しよう!」
そう思い、散らかっている道具や材料を整理しようとした
その時・・・


182 名前:洞窟で…D:07/09/13 02:08:32
そして今に至るわけだ。
サトシは奥へ奥へと進んでいく。
ヒカリは相変わらず不安がってサトシの傍についている。
どれだけ進んだかわからなくなってきたとき突然サトシが歩みを止めた。
「行き止まりだ…」
「特に何もなさそうだしもう帰ろうよ、ね?」
ヒカリが少し嬉しそうに話す。
「仕方ないか…」
サトシは何もなかった事をとても残念そうにしている。
そして来た道を帰ろうと振り返ったとき、ヒカリの言う事を聞かなかった自分に後悔した。
なんと、来た時には気づかなかったが道がいくつもあるではないか。
それはさながら天然の迷宮とでも言うべきで複雑に入り組んでいる。
唖然としたサトシを見てヒカリは
「サトシ…帰り道わかって…ないよね?」
そう恐る恐る聞いてくる。
サトシは何も答えずうつむいている
「ど、どうするのよ!?これじゃここから出られないじゃない!!」
さっきまでの不安はどこに消えたのやら、ヒカリは声を張り上げて怒った。
「ごめん…」
サトシはそう答えるしかなかった、先程とはまるで立場が逆である。
サトシはしゅんとなって落ち込んでいた。
自分一人ならまだしも、自分の好奇心のせいでヒカリまで巻き込んでしまった事を本当に反省してるようだった。
そんな様子を見たヒカリは、なぜかサトシを責める気が失せてしまった。
責めた所で出口にいけるわけじゃないという事に気づいたのもそうだったが、何よりサトシの落ち込んだ姿を見たくなかったのが一番の理由かもしれない。だから
「私もちょっと言い過ぎたわ…ごめん…だから元気出して!落ち込んでるなんてサトシらしくないよ!」
と怒っていた自分を忘れてサトシを励まし始めた。
それを聞いたサトシはしばらく黙っていたがやがて
「そうだよな、今は落ち込んでる場合じゃないんだった。ありがとなヒカリ!」
と一転笑顔になってお礼を言った。
ヒカリは微かだが頬を赤く染めてうん、と頷いただけである。
「とにかくここから出なきゃ、行きましょ」
「ああ!」
二人は片っ端から道を進んで行った。

183 名前:洞窟で…E:07/09/13 02:46:16
もうどれだけ進んだであろう?
入り組んだ道を進んでいたためか二人の平衡感覚はなくってきており、意識も朦朧としている。
お互い限界が近い事が判っていたのか無意識に肩を組み、支えあうように歩いていた。
そしてついに一筋の光を見つけたのである
二人の顔に安堵の色が浮かび自然と足も軽くなる。
そしてやっと出口にたどり着いたのである。
「はあ…はあ…もうだめ、だいじょばない…」
「お…俺も…はあ…はあ」
そのまま二人はその場に倒れてしまった。

184 名前:洞窟で…F:07/09/13 03:09:53
「二人とも起きろ!おい!」
突然聞きなれた声で呼ばれて二人は寝ぼけ眼のまま起きた。
既に日は沈みかけ、辺りが薄暗くなり始めたころだった。
「何だよタケシ…」
「なに〜…」
「何とはないだろ!何とは!まったく、遅くなるなって言っただろ!」
タケシが少し怒った口調で話す、その様子をみて二人は思いきり笑った。
「笑う事じゃないだろ、人がどれだけ心配したと思ってるんだ…」
その言葉を聞き、二人は笑うのをやめ
「悪かったよ…」
「ごめんなさい…」
とタケシに謝った。
「まあいいっか、二人とも何もなかったみたいだしな」
タケシのその言葉を聞いて今度は二人が怒り始めた。
「何ともなかったわけないだろ!」
「本当、大変だったんだから!」
そう言ってから事の一部始終を話す。
だがタケシは困った顔をして
「洞窟っていってもそこには何もないぞ?夢でも見たんじゃないか?」
とその場所を指差した。振り返るとそこはタケシの言うとおり何もなくただ切り立った崖があるだけで何もない。
「確かにここにあったはずなに…」
「何でなくなってるんだ…」
そう呟き、今までのが夢だったのかと二人は顔を合わせる。
だが、二人が同じ夢を見るなんて事はありえないだろうし、なにより服はとても汚れている。
それを確認したあと二人は頷きあう。
どうせ信じてくれないのなら二人だけの秘密にしよう、という意思の表れであった。
「なんだがよくわからんが、いい経験したみたいだな。それよりお前達、お腹空いてるだろ?」
「言われてみれば…」
「そんな気が…」
「じゃあ飯もできてるし、戻るか?」
「ああ!」
「賛成♪」
三人はゆっくりと元居たキャンプへ戻って行く。
キャンプにつくとそこには焚き火を囲みすっかり楽しんでる大切な相棒達がいて三人を暖かく出迎えてくれた――


―End−

185 名前:洞窟で…あとがき:07/09/13 03:11:42
これで完結です。


とりあえず言いたい事…技術不足ですいませんでしたorz

186 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/13 06:41:25
いえいえ

乙でした

187 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/13 07:42:45
>>185
十分萌えたよ!
二人で探検してるイメージがしっかりと浮かびました
>>182後半からの盛り上がりはすごい

188 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/13 07:46:22
>>181
ヒカリは食べ物作ってると予想してたけど違ったのか
なに作ってるのかwkwk

189 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/13 21:28:09
今日のアニメはSSみたいにお互い心配しててかなり良かったな
ピカミミなんかSSとかでありそうな予想レベルをも超越してて最高だ!

190 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/13 22:04:13
洞窟続きキテター
ばっちり萌えさせていただきました
途中にある題なしもgj

191 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/14 01:20:31
運動会のことを忘れてなんかいないんだからね

192 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/15 00:00:16
ミミロル回でヒカリの叫び声でテントの前にダッシュしたり
シャッフルでヒカリのことを心配して慌てたりするサトシをみると
サトシ→ヒカリの意識もリアリティありだよね
そんなSSも読みたい今日この頃
いや、テーマがあるなら考えてみなさいと言われれば…あうあう

193 名前:192:07/09/15 00:45:48
結局初SSに着手してみたり
なんかわくわくするw

194 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/15 11:31:35
頑張れ

195 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/15 14:58:44
俺も今SS鋭意製作中です!
自身2作目、筋書きは作ったものの、まだちと時間がかかりそうだ…

>>193
頑張れ!

196 名前:192:07/09/15 16:11:59
>>194-195どうも!
ざっくり流れを決めたけど、自然な感じにつながらんです
いろいろ参考にしつつがんばります

197 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/15 16:40:23
同じく、Jに続く2作目の(多分)長編製作中

たぶん長編ってのは、まだどれくらいでまとまるか漠然としすぎていて・・・。
Jはシリアスだったから、今度はほのぼのパーティものにしようと思ってる。
ダイパ一周年も控えていることだし。

198 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/15 17:31:47
>>196>>197
乙です。
楽しみにして待ってます

199 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/15 17:42:04
>>196
初SS頑張って

>>197
Jの人でしたか。期待してますぞ

200 名前:195:07/09/15 18:29:22
俺は初作品を以前の2chスレに載せたっきりで久し振りなんだが
二作連続ほのぼのになりそう

ともかく頑張ります!

201 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/15 18:40:53
夏祭り=題なし=スレ24(だったかな?)の星願






何か?

202 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/15 19:46:45
>>199
今は現在構想を形にしているところです、がんばります

>>200
がんばれ!期待してるよ!

とりあえずたった今思いついたネタで書いてみる

203 名前:雨時々・・・:07/09/15 20:12:43
その日、サトシとヒカリはタケシとともに買出しに出ていた。
旅をしていれば、様々な日用品が必要になる。
食材はもちろん、ポケモンフーズの材料や傷薬も、旅の必需品だった。
それらに数の余裕があっても、旅をしていている限りは予測できない事態も起こる
そういう事態に備えて、ポケモントレーナーに限らず旅をするものは、例外無く街につくと少し余裕を持って必要なものを買っていく。
当然サトシ達も旅人であり、街に来ると少なからず買い物をする。

今回来た町は大きな町ではないが、大通りには商店が並び、そして地下街もあるために、人の通りは非常に多かった。
今回は特別買うものも多く、普段は3人で一緒に買うところをサトシとヒカリ、タケシといった具合に分かれて行動していた。
二手に分かれたとき、タケシに渡されたメモには結構な量のリストが載せられている。
食材はタケシが自分自身でみて決めるために、食材が集中している地下街にはタケシが向かった。
サトシ達は日用品を買うのが仕事である。

「ねーねーサトシ、これこれ!」
「ん?」
ヒカリがどこか楽しそうにこっちをみている。
その目にはどこか期待も混じっているような気がして、
サトシはヒカリの覗き込んでいるものを、ヒカリと同じような体制でみた
そこには色とりどりのパフェやケーキが並んでいる。
確かに綺麗だし、みていて楽しい装飾がしてある。何よりおいしそうだ。
「確かにおいしそうだけど、買い物のお金は使えないし、俺はお金少ししかもってきてないしなぁ。」
書かれている値段は、二つ買ってしまうとぎりぎり足りなくなるというなんとも間の悪い値段だ。
一方のヒカリは、見ていれば楽しいらしい。
あのポッチャマの飾りが〜等、ヒカリらしいといえばヒカリらしい
サトシは見ていると食べたくなってしまうタイプだ。
でも自分だけ食べるのも気がひける。
サトシが諦めて、目をそこからそらしたそのときだった。

204 名前:雨時々・・・:07/09/15 20:40:02
「お」
「どうしたの?」
今度はヒカリが覗き込んでくる形だ。
サトシが見つけたのは、陳列されているものより多くの量が入ったパフェで、値段も自分が払える程度のものだった。
これならヒカリも食べられるし、大丈夫そうだ。
「ヒカリ、ちょっと食べてくか」
「え?でもお金・・・。」
「大丈夫大丈夫。」
ヒカリは少し戸惑いながらも、まあサトシが言うなら大丈夫だろう、と後を追って店に入った。
夏が終わったとはいえしつこく残る残暑に、店内もクーラーがついていて涼しかった。
とりあえず空いている席に向かい合って座ると、ウェイターがやってきて注文をとった。
「これください、スプーン二つで」
ビッグパフェにもいろいろあるらしい。
ヒカリは何でもオーケーらしく、とりあえずスタンダードなものを頼むとウェイターはそそくさといってしまった。

パフェが届いてみればヒカリもサトシの行動の意味が分かったようで、
二人でパフェをつついていた。
「後何買えば良いんだっけ?」
「傷薬に脱脂綿に、裁縫針と絆創膏、糸と包帯と・・・。」
サトシがあげたものは医薬関係ばかりだ。
「じゃあドラッグストアね。」
「そうだな。」
なんとなく二人は無言だった。
ひとつの大きなパフェを二人で食べている特殊な状態が、ちょっと珍しかったからだ。
「サトシ。」
「ん?」
とつぜん、ヒカリが親指で唇をこすった。
一瞬びっくりするも、サトシはあまり動じてはいない様子だ
「どうしたんだよ」
「だって、チョコレートついてたんだもん」
親指についたチョコレートを口惜しそうになめるヒカリは、周りの視線に気がついていない様子だった。
それはサトシも同じであり、唯一気がついていたピカチュウだけが、肩を縮ませた。

205 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/15 20:52:39
うひょ〜乙だよ〜
鼻血ブー 止まらなぇ

206 名前:雨時々・・・:07/09/15 21:06:00
「ありがとうございましたー」
にこやかに見送る店員の顔は、僅かに上気していた。
「でも、よかったの?サトシのお金でしょ?」
「気にすんなって。一人で食べてもつまらないだろ?」
そんな会話をしながら、店外へ出る。
「「あ」」
外はしとしとと雨が降っている。
通りの石のタイルはぬれて色を濃くし、
並んでいる店先の屋根で雨宿りをしている人も何人かいた。
「どうする?私たち傘もって無いけど・・・。」
「まだ本降りじゃなさそうだし、店まで走れば間に合うかも」
「うん、大丈夫!いける!」
すでに買ってある荷物を持ち直して、二人は一気に駆け出した。
思った以上に大通りは広い。
10分ほど走って、ようやく目的の店へとたどり着く。
「あーあ、やっぱぬれちゃったな」
雫が落ちる髪と、服をみながらサトシはやってしまったという顔をする。
ヒカリも肩で息をしながら、ダイジョバなかった・・・などとぼやいていた。

店に入ると、外の雨にもかかわらず中は冷えていて、体が濡れている二人はそろって身震いした
特にヒカリは、肩から露出しているために鳥肌を立てている。
それに気がついたサトシはなにか着せるものをさがしたが、あいにく自分はそんな物みにつけていなかった
「そうだ」
買い物袋の中をごそごそと漁って、一枚のタオルを取り出す。
「ヒカリ、これ肩にかけてろよ」
タオル、とはいっても表面は毛布のような感触で肩にかけると素肌に触れて心地よかった。
「サトシは?」
「俺は大丈夫だって、ヒカリが風邪引いたら大変だしな」
「うん、ありがとうね、サトシ」
「気にするなって。さ、早く買い物済ませようぜ」
サトシは買い物袋を持ち直すと、メモを確認しながらヒカリと買出しを再開した。

207 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/15 21:16:09
なにこの無意識なラブラブ
幸福のツボにはまってニヤけが止まらない・・

208 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/15 21:48:43
やっべ、ニヤけがとまんね
どうしてくれるんだ

209 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/15 22:25:54
職人は何人ぐらいいるのだろう?

210 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/15 22:34:47
あくまで自然に対応してるサトヒカが好きだ
でも外から見たらぜんぜん自然じゃないところも大好きだ

211 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/15 22:36:52
ストーリのネタはいくらでも思いつくのに
いざ書いてみるとなかなかうまく表現できないorz
皆の文才がうらやましい

212 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/15 22:42:18
地の文とかありえないくらい知能が要求されるよね
わりかしとっつきやすそうなサトヒカのセリフでさえ結構悩む

213 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/16 00:04:00
本を読むとか
他の人が書いたものを参考にしたり
他のアニメや漫画を見たりしながら
考えればいいと思うよ

あとはやっぱり妄想力かな

214 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/16 00:09:32
>>209
本スレも含めると10人以上はいらっしゃる感じが

215 名前:195:07/09/16 01:32:43
>>202
ありがとう!
それにしても思いつきとは思えない見事なSS、どうもご馳走様です


そして製作中ですができたものを投下…

216 名前:支えあうということ:07/09/16 01:34:10
サトシたち一行は歴史ある静かな港町、ミオシティにやってきた。
到着したのは夕方の時間帯、しかし空を厚い雲が覆っており、日の暮れぬうちから辺りは既に薄暗い。
この雲が降らせたのだろう、街は数センチの雪に覆われ、美しい銀世界となっていた。


一行はとりあえずポケモンセンターに宿を求めることにした。
普通の旅人なら窓からゆっくり街でも眺めながら休息を取るところだろうが、ここはジムのある街である。サトシが大人しくくつろぐ訳が無かった。
サトシはポケモンの回復が済むや否や、早速ジム戦前の特訓に取り掛かった。

「よーし、明日は早速ミオジムに挑戦だ! みんな張り切っていこうぜ!!」
サトシの掛け声にポケモンたちが続いていっせいに声をあげる。

「ねえサトシ〜。ジム戦練習もいいけど、せっかく雪が積もってるわけだし、雪遊びしない? 明日にはもう雪解けちゃうかもしれないよ」
「俺は雪遊びはやめとくよ。そんなことより明日のジム戦練習だぜ!
別に俺たちがいなくてもヒカリとヒカリのポケモンたちで遊べばいいだろう?」

サトシがそういうと、ヒカリは少し寂しそうだった。


それから数時間後、練習を終えたサトシがポケモンセンターの建物に戻ってきた。
部屋に入ると、ヒカリはパジャマ姿で、今にもベッドに入ろうとしていた。
別にヒカリが早寝をするわけではない。時刻は既に11時。サトシは時も忘れて練習に熱中していたのだ。
そんなサトシは疲れも見せず、挨拶代わりにヒカリに声をかけた。

「ヒカリ、雪遊びしたんだろう? 楽しかったか?」
「ううん、今日は雪遊びしなかったの」
「なんでだよ? すごくやりたそうだったのに」
「別にいいでしょ…やりたくなくなったから、やらなかっただけよ」
「そうなのか? それならいいけど……
 もう寝るんだろう? おやすみ、ヒカリ」
「うん、おやすみサトシ」

そういうなりヒカリはそそくさとベッドに入り、シーツに潜り込んでしまった。
サトシはヒカリの態度に若干納得のいかぬものを感じ、なんか変だなあ、と思いつつも
明日のジム戦に備えて、深く考えはせずに就寝したのだった。

217 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/16 06:54:11
乙です
サトシがお鈍なせいでヒカリカワイソス

218 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/16 06:59:44
>>213
トンクス
妄想力は人並みにあると思うので
考えながら読む/見るようにしてみます

219 名前:雨時々・・・:07/09/16 08:50:25
「まだ降ってるなぁ・・・。」
レジで会計を済ませ、外に出たサトシの第一声がそれだった。
雨はさっきよりも強さを増している。
「仕方ないか。」
サトシとヒカリは仕方なく、雨宿りをすることにした。
とはいってもそれはあまりに不本意なものだ。
もともと二人とも、じっとしているのが好きなタイプではない。
別にこの雨の中を走ってもよかったのだが、お互いの体のことを考えればそれはできなかった。

屋根の下はサトシとヒカリの二人だけで、店から出てくる人たちは傘を差して帰っていく
その光景はなんとなく寂しく、幼い頃遊びに出かけた先に急に雨が降ってしまって、
親が迎えに来てくれるのをまってるような気分でヒカリは無意識のうちにサトシの手を握る。
「ヒカリ?」
サトシの呼びかけにはっと気がつくと慌てて手を解いた。
「あ、なんでもないの。」
自分でも手を握っていたことにびっくりして、そわそわしながら辺りを見回す
「あ」
ヒカリは軒先に無料で貸し出されている傘が一本だけ残っているのに気がついた。
「サトシ、あれ使おうよ」
「でもあれ一本だけじゃ・・・」
「一緒に入れば大丈夫!」
「ああ、なるほど」
くるくると、ヒカリは機嫌が良いのか傘をゆっくりと回す。
いつの間にか人通りは消えて、大通りを歩く人の波もまばらだった。
サトシは荷物を両手に、ヒカリは片手にピカチュウと、もう一方は傘。
傘は少し小さく、二人でくっつかないと濡れてしまう。
いくら気をつけてもどちらかの肩は濡れてしまうが、二人はそれでも暖かく感じていた。
お互いの体温が雨に混じって解けていくような感覚。
お互いが安心できる存在感がそこにあって、狭くなることはあまり気にせずに、一人分の傘に二人で入った。
「お、タケシだ」
タケシが向こうで、こちらを見つけて手を振っているのが分かる。
手にはもう少し大きな傘を持っていたが、サトシもヒカリも、その傘に持ち直そうとは思えなかった。
「まあ・・、別にこのままでもいっか」
「うん、大丈夫」
そう言ったサトシに、ヒカリがうれしそうに返す。
もう少し、ポケモンセンターまではこのままでいよう。
お互いにそれは通じ合っていて、ヒカリとサトシは差し出された傘を断ると、ちょっと気恥ずかしげに笑いあった。

220 名前:雨時々・・・:07/09/16 08:52:30
昨日最後のを書き終える前に転寝しちゃって気がついたら朝だった。
サトシとヒカリに相合傘させたかっただけで、反省はしていない。

>>216
乙!
サトシらしい行動。
だけどヒカリはかわいそう。
これからの展開が実に楽しみです。

221 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/16 09:57:55
続きがあったとは!
相合傘で止めをさされました(*´Д`)
タケシは傘を差し出したポーズのまま固まってる余寒

222 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/16 11:26:27
>>220
GJです♪
パフェといい相合傘といい、読んでるこっちが恥ずかしくなったぞw

223 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/16 13:21:11
192ですが、ようやく…1作できますた
何を言ってもあれなんで…投下します

224 名前:サトピカミミ探検隊:07/09/16 13:21:44
時刻は夕暮れどき、サトシたち一行は森の近くにテントを張り、食事の支度をしていた。
モンスターボールから出されたポケモンたちがわいわいと騒ぎタケシが鍋を暖めている。
そんな中をサトシは落ち着きなく歩きまわっていた。

「なあタケシ、ヒカリの奴戻ってくるのが遅くないか?」

ヒカリは木の実を集めるため森に入っていたが、
普段よりも戻りが遅くなっていたため心配になってきたのだ。

「落ち着けよサトシ、まだ1時間も経ってないぞー」
深い森でもなく、危険なポケモンも生息していないところなので
冷静なタケシはそれほど心配はしていない。

「よし、やっぱり迎えにいってくるぜ!いくぜピカチュー!」「ピッカー」「ミミー」
ピカチューに続いてミミロルも飛び出していった。

「おーい、サトシーー」

人の話を聞かないんだからまったく…とぼやきながらも
何故かにやにやしてしまうタケシだった。

────

「おーい、ヒカリー!いたら返事しろよーっ!」
すぐに見つかるようなところにはヒカリは居なかった。

「はぁ…、方向音痴のくせに自分では大丈夫って思ってるんだからなあヒカリはあ」
「ピカチュ〜」「ミミ♪」
ピカチューも同意している。ミミロルはマイペースにピクニック気分でもあるらしい。

ふとそんなミミロルが足をとめて両耳を立てた。
気づいたサトシも耳を澄ませてみる。

「キャーッ」

すると遠くでかすかに叫び声が聞こえた。
ヒカリの声だ!サトシたちはミミロルを先頭に一目散に駆け出した!

225 名前:サトピカミミ探検隊:07/09/16 13:22:35
「ヒカリー!大丈夫かーーっ!?」

駆けつけた先でサトシたちが見たものは…
ノゾミとバトルの練習をするヒカリだった…!!

ズコー(ずっこけるサトシとピカチュー)

「負けちゃったーやっぱりノゾミは強いわね^^;」
「いや、ヒカリのポッチャマもよく育てられていて見違えたよ(キザっぽっく)」

見ればちょうどヒカリのポッチャマが目を回していた。
さっきの悲鳴はバトルで負けが決まったときのものだったのだ。

「って、あれ、サトシ!どうしたの!?」「ミミロルまで…!」

ようやく気づいてもらえたサトシは「ははは」と力なく笑った。

────

森の中で偶然再会したノゾミに、腕試しにコンテストバトルを挑んだ
という経緯を聞いたサトシは文句を言った。

「なにもこんな夕方に始めなくてもいいだろ?」
「暗くなったらどうする気だったんだよ!」

「大丈夫よ!ノゾミもいっしょだし、サトシったら意外と心配性なのね…(はぁ)」

「なんだよせっかくむかえに来てやったのに!」
「それに心配性って…、ヒカリじゃなかったら心配なんかしてないぜ」「ピカピカ〜」

「それって…、わたしがだいじょばないってことー!?(プンスカ」

それを見ていたノゾミが呆れたようにつぶやいた。
「あんたたちホントに仲いいねえ…」

「へ、そう?」「別に普通だよな?」
「うんうん」とうなずくヒカリ

息の合ったお鈍さを目の当たりにして、ノゾミはただ立ち尽くすしかなかった。(大げさか…)

226 名前:サトピカミミ探検隊:07/09/16 13:23:34
「丁度お迎えも来たようだし、あたしはこれで失礼するよ」
ヒカリは引き止めたが、既に近くにテントを構えてしまってあるということで
それを放置しておくことはできないらしい。
「あんたたちも暗くなる前にちゃんと帰るんだよー!」
そういい残してノゾミは爽やかに去っていった。

「わかってるー、またねー!」「また会おうぜー!」
なかよく見送るサトヒカ。
ついさっき口論をしていたように見えたのは、ただじゃれあっていただけなのだ。

「じゃああたしたちも帰りましょうか」
「ああ、タケシを待たせちゃ悪いからな!」


…しかし、何故か動き出さないふたり…


その後、ヒカリはノゾミを見つけて夢中で追いかけたため
サトシもヒカリの叫び声を聞いて夢中で駆けつけたため
実はふたりとも帰り道が分からないことが発覚してひと騒ぎあったが
森は大得意なミミロルが、しっかりと帰り道を覚えていてくれたため
事なきを得たのだった。

そしてその帰り道
「ふふっ、サトシだってだいじょばないじゃない」
「あたしの(強調)ミミロルがいなかったら全然ダメだったんだから」

「ちぇっ、ヒカリだって本当に迷ってたんだからおあいこだろ」
「そうだ、今度はふたりで来てどっちが長く迷わないか勝負しようぜ!」

「いいわね!受けて立つわ!」「ミミロール」「ピカピカ〜」

夕暮れの森の中をそんなふうに賑やかに、サトシとヒカリ、ミミロルとピカチューは
帰って行った。(ちなみにポッチャマはモンスターボールの中にいる。)

テントに着いたとき、タケシはタイミングよく夕飯を作り終えたところで
楽しそうに帰ってきたサトシとヒカリを、やれやれという顔で眺めていた。


おわり。

227 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/16 13:25:03
う、なんか改行が浮いてる…

228 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/16 15:07:53
>>224-226
乙です!
会話が生き生きしてて、頭にイメージが浮かんでくるよ

229 名前:支えあうということA:07/09/16 15:09:08
翌日、サトシはまだ日も出ていない早朝から特訓の続きに取り掛かった。
ヒカリは朝目覚めるとすぐ窓の外にそのサトシの姿を見たのだが、どうもいい気分がしない。
ジム戦練習を頑張ってるのは分かるけど、ちょっとくらいは私のことも考えてよ…、とヒカリは思う。
しかしその気持ちを胸のうちに押さえ込んでヒカリは朝の身支度を始める。

…どうも髪がうまくまとまらない。ポッチャマのバブル光線も、以前〜ヨスガへ行く途中だったっけ〜店で初めて買って以来お気に入りとなっているスプレーも、まるで効果がないようだ。
それでも何とか身支度を済ませたころ、ヒカリはタケシにそろそろ朝食の時間だと告げられた。
タケシにサトシを呼んでくるよう頼まれたヒカリは、笑顔を繕ってサトシのいる庭へと向かう。

「サトシー、朝ごはんの時間よ! ちょっと一休みしたら?」
「えー、今練習がいいとこなんだ。俺は後でにするよ。別にそれでいいだろ?」
「でも…朝ごはんくらいみんなで食べたほうがいいんじゃない?
 あんまり頑張りすぎるとジム戦のとき疲れちゃうんじゃ…」

ヒカリは心のもやもやを抑えて必死にサトシを思いやる。しかし…

「何だよヒカリ! 俺に練習するなって言いたいのか!?
 ジム戦ってのは半端なガッツで勝てるような甘いもんじゃないんだぞ!
 余計なおせっかいはよしてくれ!」

若干の気まずい沈黙が二人の間を流れる。
サトシが、言い過ぎたかな、と思いつつヒカリの顔に目をやると、ヒカリの目はじわりと涙を含んでいた。

「ヒカリ、ちょっと言い過ぎちゃっ…
「何よサトシったら! 昨日からジム戦だ特訓だって言って……昨日の雪遊びは私の勝 手だからしょうがないけど、今なんか私はサトシのこと心配して言ってるのに…」
「でもさ、ジム戦は俺にとってほんとに大事で…

サトシの言葉をさえぎって、「サトシの馬鹿!!」と涙ながらに叫ぶと、
ヒカリはサトシに背を向け、ポケモンセンターとは反対の方向、街の中へと走り去ってしまった。
今になって自分の非に気づいたのだろう、サトシは呆然とその場に立ちすくんでしまった。

230 名前:229:07/09/16 15:11:57
できたものから投下中
長くなりそうですがどうか根気よくお付き合いください…

231 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/16 16:15:28
>>228
反応どうもです嬉しいです!
頭の疲労で爆睡してました

232 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/16 16:25:32
>>229
乙女チックなヒカリktkr!!
サトヒカ間のシリアスなムードにハラハラします

233 名前:大切な人:07/09/16 19:18:31
急に思いついた
※軽いキス有、嫌な人はみない方が吉


Jに捕われたヒカリ
サトシは助けだすために
単身飛空廷に潜入するが
Jにより洗脳されたヒカリがサトシにバトルを挑んでくる
ヒカリvsサトシ
バトル中もサトシは洗脳を解こうとする
ヒカリの洗脳が少し薄れるが
J「所詮この程度か」
ブロックをパージ
ブロックと本体の通路まで逃げるが
ヒカリが外に落ちそうになる
「ヒカリ!」
ガッ!!
腕一本をぎりぎり掴む
ヒカリ(まだ洗脳は解ききれていない)「どうして、私を助けるの?私はあなたの敵なのよ!」
一生懸命にヒカリを掴むサトシは
「ヒカリが俺の大切な人だから」
「!!!」
「俺のとこに帰ってきてくれないか!!」
全開パワーでヒカリを引き上げたサトシ
「ありがとう・・・サトシ!」
「ヒカリ、洗脳が・・」
「うん、もう大丈夫」
「良かった」


その後、色々あって
飛空廷を脱出

無事に地上へ

その夜
「ねぇサトシ・・あの時の言葉、嘘じゃないよね?」
「あの時?」
「私が落ちそうになった時の!!」
「あ、それはその・・・うん、嘘じゃない!俺の素直な気持ちだ!」
「嬉しい!!じゃあこれは助けてくれたお礼ね♪」
チュ(ホッペ)!!
「!!!!!!!」
「じゃ、おやすみ♪」
「お、お前なぁ〜〜!」


うん、吊ってくる

234 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/16 19:41:56
スーパーサトヒカ萌大戦中か?萌えすぎてヤバい。SS師乙。

235 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/16 19:59:04
乙です
やはりほっぺにチューはいいものだ

236 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/16 22:59:13
昨日も感想かいたけど、相合傘のやつが萌えすぎる

⊂⌒~⊃。Д。)⊃<しんだ

237 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/17 00:04:21
俺も死のーっと
⊂⌒~⊃。Д。)⊃



238 名前:229:07/09/17 00:28:11
ついに完成しました!
というわけで一気に投下

239 名前:支えあうということB:07/09/17 00:33:41
「あ〜あ、どうしようかなあ。ポケモンセンターに戻るわけには行かないし、かといって行くとこもないし」


ミオの街の美しい銀世界とは対照的に、空の雲はますますその厚みを増し、今にも雪が降ってきそうだ。
街中を当ても無く歩き回っていると、ヒカリは小さな商店の窓ガラスに「ミオの丘」なる小高い山の写真の載った広告を見つけた。
それによれば、「ミオの丘」はミオシティとその西隣の町との間にある山のことで、標高は2,300メートルと意外に高く、
ハイキングコースが整備され、周辺の町の人々の行楽地となっているらしい。
広告に載っている地図には、大体の位置が示されていた。北を海に、南を山に挟まれているミオシティであるが、その海と山は、
西隣の町まで続いており、「ミオの丘」もその一角にある。
そこへ行くには、西隣の町への海沿いの一本道を進み、途中で南へと山を登るハイキングコースへ入ればよい。
「ミオの丘かあ。いい景色でも見て気分を落ち着かせれば、笑顔でサトシの応援できるかなあ。うん、きっとだいじょうぶ…とにかく行ってみよう」

早速ヒカリは出発し、西隣の町への道に入った。道は案外広く、車もいくらか通るようだ。
しかし右手には北の荒々しい海、左手には白く色づいた山が道のすぐそこまで迫っている。
そんな厳しい自然の圧力に耐えつつ歩いていると、ついに雪が降り出した。
「うわーん!こんな寒々しい道に雪まで降り出すなんて、ホント最悪!
全然だいじょばないよ…でも戻るわけにもいかないし」

そして歩いていると、いつの間にか道の左右は開けてきて、質素な町並みが姿を現した。
そう、西隣の町まで来てしまったのだ。
「うそ!? 町に出ちゃった。ハイキングコースの入り口なんて見当たらなかったのに!」
すぐに引き返して、見逃してしまったハイキングコースを捜そうとしたヒカリだったが、
ちょっとくらい街を見ていこう、と思い、町の中へと入っていった。


240 名前:支えあうということC:07/09/17 00:34:45
ミオの西隣にあるこの町は、ごく小さな町で、家々がまばらに立ち並ぶのみのようだが、雪の銀に染まって、美しい。
そんな町の外れに、ヒカリは重厚なレンガ造りの大きな建物を見つけた。見上げると建物のバックには白く高い山が迫っている。

「ずいぶん大きな建物ね。高さはせいぜい三階だてくらいだけど、周りの家とは存在感が違う感じがする…
それにしてもどうしてこんな田舎の町外れにこんな大きな建物があるのかしら?」

そんなヒカリの独り言に、
「これはお酒の工場なのよ。とても古いけど、今も元気に動いているの」
と、女性の声が答えた。年は中年くらいだろうか。
「あなた、一人でこんなところに来て、どうしたの?
…なんかすごくさびしそうだけど」
「おばさんはどうしてこんなところに?」
「私は、夫がここで勤めてるから、毎日散歩でここを通ることにしてるの。
今日もあの人は頑張っているのね、って思いながら。
あなたもしお暇なら、私の家にいらっしゃる?悩みがあるならお話を聞くわよ?」
「でもおばさんはいいんですか?」
「いいのよ。私は専業主婦だから時間ならいくらでもあるわ」

おばさんの家は工場の近くにあった。そこにお邪魔したヒカリは、早速、事の一部始終を話した。


「なるほど、そんなことがあったのね」
「はい。私が勝手に心配して、結局サトシの邪魔になっちゃったみたいで…
サトシはジム戦練習で忙しいってこと、私もよく知ってるのに」
「そうねぇ……ヒカリちゃん、ちょっと私の昔話を聞いてくれないかしら?
きっとあなたの参考にもなるわよ」
「そうですか? じゃあ、ぜひお願いします!」

正直、どうすればいいのか分からなくなっていたヒカリは、おばさんのお話に真剣に耳を傾け始めた。


241 名前:支えあうということD:07/09/17 00:46:22
おばさんの話はこうだった。
昔、子供の頃、おばさんはポケモンコーディネーターを、おばさんの幼馴染だった男の子はトレーナーを志していた。
そう、この男の子が今のおばさんの夫である。
今となってはもうおじさんだけれどね、とおばさんは付け足す。
10歳になって、二人がもうすぐ最初のポケモンをもらって旅だとうとする頃、
おじさんは悩んだ末、トレーナーになるのを諦めてしまった。
というのも、おじさんの父はコトブキ酒造、つまり先ほどヒカリの見た工場に勤める熟練の技術者で、
シンオウどころか全国で有名なコトブキウイスキーというブランド品を、創業者とともに作り上げたすごい人なのだそうだ。
そんな父の背を見て育ったおじさんは、酒造にも大きな興味を持っていたのだ。

「ポケモントレーナーになるのはやめる、ってあの人から聞いたとき、
私は腹が立って、さびしくて、でも認めてあげなきゃとも思って・・・すごく混乱しちゃったの。
だって工場で働くって事はもうほとんど私と会えなくなるってことなのよ。
それくらい酒造の世界は厳しいの。
私はあの人のこと、あのときから気になってたのよ。
だからこそ、ついむきになって、『あんたなんか大嫌い!!』って言っちゃって。
それから数ヶ月は顔もあわせなかったわ。そしてその間に私はコーディネーターとして旅立った。」

「でもね、しばらく旅をして、久しぶりにこの町に戻ったとき、あの人の様子が気になって、工場を覗いてみたの。
そうしたら、あの人が汗をかきながら、一生懸命お酒造りの下働きをしていて…
それを見て、私、なんか感動しちゃって…
そして、思ったの。あんなに頑張ってるあの人をやさしく支えてあげられたら、
幸せだろうなあ、ってね」

その日、おじさんの仕事が終わった後、おばさんはおじさんと仲直りをして、
以来時々顔を合わせるようになった。そして何年か経って、結婚した。


242 名前:支えあうということE:07/09/17 00:47:00
「だからね、ヒカリちゃん。大事なのは相手を支えてあげること。
もちろんヒカリちゃんもトップコーディネーターを目指すのなら、そこは逆に支えてもらえばいいわ。」
「支えること、ですか。うん、確かに大事ですね。
私も、純粋にサトシを支えてあげたいなあって思います」
「その気持ちがあれば大丈夫よ、ヒカリちゃん。
サトシ君とうまくいかないことがあっても、支えるって気持ちさえあれば、絶対また仲直りできるわ」
「はい、ありがとうございます!なんかちょっと元気が出てきました!」

その後二人は少し雑談をして、ヒカリは工場を見学させてもらうことになった。
さっそくおばさんの家を出て、工場の前にやってくると、
遠くから妙に響く大きな足音がザクッザクッと聞こえてきた。

243 名前:支えあうということF:07/09/17 00:48:18
「ヒカリー!!」
そう呼ぶ声が足音に混ざって聞こえ、それはどんどん大きくなっていった。
「サトシ!? サトシ!!」
声の主はサトシだった。相当なスピードで駆けてきたのだろう、サトシは息が上がっており、ぜーぜーと荒々しい呼吸をしている。
そんなサトシの身体を支えつつ、ヒカリは尋ねる。
「どうしてここが分かったの?」
「いろんな人に聞いて、ムクバードにも協力してもらったんだ。見つけるの苦労したんだぞ!」
「ありがとう…
あっ! でもジム戦はどうしたの!? 今日出るんじゃなかったの?」
「いや。ヒカリを怒らせちゃって、一人でいなくなっちゃって、
そんなときにジム戦なんかしてる場合じゃないだろ?」
「でも私、勝手にサトシを心配して、勝手に怒って、サトシに迷惑かけちゃったのに、どうしてそんな優しくしてくれるの?」
「え? どうしてって…
そんなの、ヒカリが大事だからに決まっているだろ?
それより、俺のほうこそ、ヒカリはせっかく俺の心配してくれてたのに、応えてあげられなくて、ごめんな」
「サトシ、ごめんね! あと、ありがとう!
私、さっきまでサトシがいなくてすごくさびしかった…」

そう言って、感極まったヒカリは、泣きそうな顔をサトシの胸にうずめた。ヒカリの肩が震えている。
…無理もない。複雑な心境の中、あの海と山とに挟まれた厳しい道を一人で歩いてきたのだから。
おばさんと話して一時は気持ちが落ち着いたものの、サトシに会った安堵から、さっきの怖さや悲しさがあふれてきたのだろう。

しばらく経って、ヒカリの涙がおさまった頃、おばさんが二人に工場見学を改めて誘う。二人は笑顔で「はい!」と元気な返事を返した。

そしてサトシとヒカリはおばさんに連れられて工場を見学した。
工場内の歴史ある重厚な器具や樽は、100年近くに渡って確かな品質のお酒を造ってきただけの貫禄を持っていたが、
どことなくサトシとヒカリを応援しているようにも見えた。
そこではおじさんにも会った。おじさんはサトシとヒカリを見て、そしておばさんから昨日と今日の二人のストーリーを聞いて、
「俺ももっとあんたのことを考えてやれたら、何ヶ月も喧嘩することにはならなかったかもなあ」とつぶやいた。

244 名前:支えあうということG:07/09/17 00:49:21
工場見学が終わると、サトシとヒカリはおばさんたちと別れ、例の「ミオの丘」に向かった。
いつの間にか雪は止み、雲さえ大分薄くなっていた。
ミオへ通じる道は、ヒカリが行き通ったときと変わらず、海は荒々しく、白い山もすぐそこまで迫っているが、今は全然怖くも寂しくもない。
むしろ、「やっぱり大自然の迫力はすごいわねー! サトシ!」などと楽しんでいるくらいだ。
行きは全然気づかなかったハイキングコースの入り口も、何であの時気づかなかったの?、というくらいに分かりやすいものだった。

「海沿いの道は車も通ってちょっと難だけど、ハイキングコースは気持ちいいな」
「そうね! 雪が積もってちょっと歩きづらいけど、空気もいいし、天気もいいし、最高!」

ハイキングコースの終点は、「ミオの丘」の展望台である。丘の背後にはまだまだ高い山々が連なっているのだが、反対の海側からは、右にミオシティ、左にさっきの町が望め、その先には北の雄大な海が広がっている。
いつの間にか太陽は西へ傾き、海と、さっきの町とを鮮やかな赤に染めている。雲はほとんど取れ、わずかに残った雲も太陽に染められ、風景に美しさをプラスしている。

245 名前:支えあうということH:07/09/17 00:51:14
「夕日、きれいだね、サトシ」
「ああ、そうだな」
「あのさサトシ、さっきのおばさんにね、お互い支えあうことが大切だって言われたの。
これからは私ももっとサトシこと考えて、声をかけるようにするから…」
「いや、いいんだよヒカリ。ヒカリは俺のことを考えてくれたんだから。
ヒカリがせっかく朝飯に呼んでくれたのにな
…まあ、あんまり深く考えてもしょうがないか。
これからもよろしく! って事で、いいよな?」
「そうね、改めてよろしく!
…ところでさ、サトシ?」
「何?」
「あのさ…おばさんたちは、喧嘩して、仲直りして、その後結婚したじゃない?」
「うん、確かにそうだ」
「だったら、もしかして私とサトシも……
って、そんなわけないよね! もうまったく私ったらだいじょばないだいじょばない!!」
「どうしたんだヒカリ?
何独り言言って…
「何でもない何でもない! 気にしないで!」
「そうか、ならいいけど…
ヒカリが何言おうとしたのか良く分かんないけどさ、またいつかこうやって二人でいい景色とか見られたら、最高だよな!
何でだかわかんないけど、二人だけでいい景色を見る、ってのはまた格別な気がしてさ…」
「そうね! 私もそう思う」


会話が途切れてもなお夕日に見入っていた二人だったが、
ヒカリは不意にさっきのおばさんとおじさんの顔を思い出した。
同時に自分の家の、母の部屋にあったウイスキーの棚を思い出す。
きっとさっきの工場で造られた、コトブキウイスキーのブランドもその中に多くあったろう。
ヒカリの記憶の中のウイスキーのビンは、豊かな飴色の光を放っていた。
ヒカリにはその光が、人の心を支えてくれるような、深い優しさに満ちているように見えてしょうがなかった。

246 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/17 00:51:33
ココマデミタヨ-
そして作品の深さに驚いています
続きを楽しみにしつつおやすみ~

247 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/17 00:54:34
長い上にサトヒカ色薄めですが、どうかお許しを!

248 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/17 01:03:05
>>247
あう、ちまちまレス書いてるあいだに入れ違いで大作の完結乙です。
薄いなんてとんでもない!
将来のこととか考えちゃうのは最大級のドリームですよ
自然なかんじで大変萌えさせて頂きました!!

249 名前:支えあうということ(おまけ):07/09/17 01:12:39
夕日を見てしばらく経つと、二人はふと朝から何も食べていないことに気づいた。
それと同時にお腹が鳴る。

「お腹もすいちゃったし、そろそろ帰ろ!」
「ああ、そうだな! きっとみんな心配して待ってるだろうな」
「だいじょうぶ! 私たちこうして仲直りできたんだから」
そう言いつつヒカリはサトシの手をとって歩き出す。

「ヒカリ!?」
「いいじゃない。仲直りのしるしってことで!」
そうして二人仲良く手をつなぎつつ帰路についたのだった。


ポケモンセンターに着くと、タケシがちょっと困ったような、でも優しい笑顔で出迎えてくれた。
その笑顔にサトシとヒカリは声をそろえて応える。

「「ただいま、タケシ!!」」


(終わり)

250 名前:249:07/09/17 01:14:29
これは入れるかどうか迷ったんで読む方の好みでお願いします…

251 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/17 01:18:56
>>250
超大作乙です
自然な会話がすごいっすねぇ。
薄いどころか深いものを感じました。


252 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/17 08:49:22
おまけも最高です
ヒカ→サト→ヒカ→サトの無限ループで
どこまでも仲良くなっていきそうw

253 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/17 17:22:26
サトシが駆けつけてくる下りは、何度読んでもいいですねえ・・

254 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/17 18:27:23
>>252
無限ループってこわ……くないな
もっとやれ

255 名前:題名など無い:07/09/17 23:28:31
ガチャ・・・・・

サトシ「ヒカリ!一緒に昼飯・・・なにやってんだ?」
ヒカリ「アッハハハォォ」
明らかにヒカリは後ろになにかを隠している
サトシ「なに隠してんだ?・・わかった、お菓子だろ!食べ過ぎると太るぜ(笑)」
ヒカリ「ち、違いますぅ〜(怒)」
サトシ「だったら何隠してんだよ」
ヒカリ「それは・・・」
黙り込むヒカリ
サトシ「・・・まあ、そんな言いたくないならいいや。それより飯食べようぜ!」
ヒカリ「うん・・・」
サトシ「じゃ食堂で待ってるから・・・」
ヒカリ「うん・・・すぐ行くね」

サトシは食堂へ

ヒカリ「(ごめんね、サトシ。待っててね、がんばって作るから・・・)」
決意を新たにしたヒカリだった

それからヒカリはママとジョーイさんに教えてもらいながら
道の復旧予定日の昼までに完成させた。その日、村周辺には雪が降っていた・・・・
ヒカリ「ママ〜〜、出来たよ!」
アヤコ「やったわね、ヒカリ!」
ヒカリ「でも・・・自信が無くて・・・」
アヤコ「あら?・・いつものヒカリなら‘大丈夫!’って言うところよ!大丈夫、サトシ君は喜んでくれるわ!そうでしょ?」
ヒカリ「うん、そうよね!大丈夫、大丈夫♪」
アヤコ「がんばってね、ヒカリ!」

アヤコとの電話が切れた時だった・・・・


256 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/18 00:07:41
>>255
GJ
ヒカリがかわいいすぎる…
それとママ公認はいいな

257 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/18 00:26:18
渡すときが楽しみ

258 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/18 00:49:37
DSブラウザでSS読みながら寝ると幸せw

259 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/18 09:19:25
太るぜってヒドスw

260 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/18 15:06:02
デリカシーが

261 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/18 21:03:35
しょぼいけど2作目が考え付きそうです
今度はすらすら書けそうな感触あり

262 名前:ウエディング写真で大丈夫!:07/09/18 23:18:12
直しても知れてるので書いたものから投下します。


とある賑やかな町へやってきたサトシたち一行。
商店街のある店の前を通りかかったとき、サトシが何かに気づいた。
「ヒカリ、あそこでコンテストの衣装が着られるみたいだぜ」
「本当!?着たい!着たい!」
ヒカリにせっつかれながらサトシの指した店に向かう三人。
お店の前には、大人用と子供用の美しいドレスが飾られ
「試着できます!モデル募集中!」と書かれた看板が立てられていた。
どうやら貸衣装屋さんのようだ。
「わー綺麗なドレスね〜!すごーい!着てみた〜い!」
「いいぜ、待っててやるよ。なっタケシ?」
キャッキャと喜ぶヒカリに、見つけたことに得意げなサトシ。
「ああ、後はこの町のポケモンセンターに泊まるだけだ。別にかまわないよ。
まずはお店の人に話を聞いてみようか。」
だけどいいのか、とニヤっとしながらタケシが続けた。
「これウェディングドレスだぞ」
「うそーっ(喜)」
ヒカリはますます目を輝かせた。
「へぇ〜」
一方サトシはピンときていないようだ。

「……ふ〜ん、そうか〜」
「サトシったらわたしのウェディングドレス姿が見たいなら
見たいって言えばいいのにっ!(にこにこ)」
「へ、なんだよそれ?(汗」
「オレはただヒカリが喜ぶかと思ってだな・・」
いたずらっぽく微笑みながらひじでサトシをつつくヒカリの
得体の知れない迫力に珍しくタジタジになるサトシだった。

263 名前:ウエディング写真で大丈夫!:07/09/18 23:19:53
そんな騒ぎを聞きつけてお店のお姉さんが出てきた。
「おねー…しびれびれ!!」
タケシはグレッグルに瞬殺され、端の方に引きずっていかれた。
お姉さんは見てみぬふりをした。
「あら、かわいらしいお嬢さんね。このウェディングドレスに興味があるのかしら?^^」
「はい!試着ができるって書いてあるんですけど、お願いしてもいいですか?」
すかさず答えるヒカリは試着する気満々だった。
「もちろん。ただ一つお願いしていることがあって、ドレスを着た写真をお店の宣伝のために使わせて欲しいの」
「ここの通りの前に張りだすことになるのだけれど了解してもらえるかしら?」

「う〜ん、ちょっと恥ずかしいですね…(もじもじ」
まんざらでも無さそうな感じながら、あと一歩踏み切れずにいるヒカリだった。
それを見たお店のお姉さんは、可愛らしいヒカリを逃してなるものかと次の手に出た!
「そこの帽子のキミ、彼女のボーイフレンドでしょ?」
「あ、はい」
お約束ではあるが、サトシは今(ん?友達って意味だよな…?)程度の理解で返事をしていた。
ヒカリもノーリアクションでにこにこしているだけだ。
鈍感なのかそのくらい当たり前と思っているのかは謎だ。

「彼女一人じゃ恥ずかしいみたいだから、キミも衣装を試着して写真入らない?
いい記念になると思うけれど。うふふ。」
まずヒカリが反応した。
「えっ、サトシといっしょに…ですか!?」
続いてサトシは苦笑いしつつ後ずさりを始めた。
「オレはそういうのは…チョット…」
サトシが何か言い終わる前にヒカリが割り込んだ。
「あたしやります!サトシといっしょにモデルやります!」
「元はといえばサトシが言いだしっぺなんだから当然協力してくれるわよね」
「え、意味わかんないぜ、別にオレが頼んだ訳じゃないし」
「もう、照れないの照れないの!」
何故かヒカリのやる気に火がついたことに訳が分からないままサトシはずるずると
ヒカリとお姉さんに引きずられていった。
「もう、一体何なんだよ〜〜」

264 名前:ウエディング写真で大丈夫!:07/09/18 23:21:40
このあと、うまく続くのか心配だったりします

265 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/19 00:30:09
ボーイフレンド=男友達?

266 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/19 07:37:50
好意を持っている男の子の友達みたいな感じ

267 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/19 10:13:02
>>264
この後どうなってしまうか超楽しみです

268 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/19 12:43:06
ワクワク

269 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/19 23:24:01
つたない作品にわくわくしてもらって有難う
ますますキャラが崩壊してしまいましたがついに完結しました!

270 名前:ウエディング写真で大丈夫!:07/09/19 23:24:33
そしてヒカリとサトシの衣装チェンジが終わった。
二人は別々の部屋で着替えたため、今が初対面だ。
ヒカリは店頭に並べてあったドレス姿に、サトシは新郎っぽい衣装に
それぞれ変身していた。
「どおサトシ?似合ってるでしょ♪」
そう言ってスカートをふわりと浮かせてくるっと一回転してみせるヒカリ。
「へぇ〜なかなかのもんだな…」
サトシはマジマジと観察した。
わずかに顔が赤なっているのは着飾ったヒカリに照れているからだ。
「サトシも似合ってるじゃない!髪もちゃんと梳かしてもらったのね」
「そうかなぁ?こんな服、窮屈で息が詰まりそうだよ。
早く写真を撮って終わりにしようぜ・・」
ヒカリはしょうがないわねぇという顔をしつつもサトシにあれこれ
ちょっかいをかけていた。

しばらく経って、お姉さんが声をかけた。
「さあ、そろそろ写真を撮りましょうか。そこに並んでくれる?」
「は〜い!」「はい!」
ヒカリはサトシの手を取って立ち位置まで移動した。
サトシもいつのまにか笑顔になっている。

お姉さんの指示をうけてサトシとヒカリはポーズを取った。
サトシの腕にヒカリが手をかけるおきまりのポーズだ。
ヒカリは緊張でドキドキしてきてサトシに視線を向けたが、
一方のサトシはいつもと変わらないように見えたのでほんのすこしムカっとした。
「あたしなんだか緊張してきちゃった…けど…サトシは平気みたいね…?」
「オレだけじゃなくてヒカリも一緒だからな。ヒカリが誘ったくせにだらしないぜ?」
サトシも実はやや照れていたようで、はにかむようにヒカリに笑いかけた。
他意のない発言ではあったがヒカリは「ヒカリも一緒だから」という言葉に反応した。
「えっ」
恥ずかしさで顔をうつむけた後、思い切ってサトシの顔を見上げるヒカリの顔は
ほほが赤く染まりとても愛らしい笑顔になっていた。

パシャッ

お姉さんは、ヒカリとサトシが微笑み見つめ合った一瞬をのがさず写真に収めた。
「はい、どうもありがとう。とってもいい絵がとれたわ!」
「「え、いつ撮ったんですか?」」
会話中のためまったく気づいていないサトシとヒカリだった。

271 名前:ウエディング写真で大丈夫!:07/09/19 23:25:15
サトシとヒカリは元の服装に戻り、写真ができるのを待っていた。
タケシもようやく復活して合流している。
「二人とも、楽しかったか?」
「ええ!とっても」
「オレはもう御免だな…」
「またまた〜最後は楽しそうにしてたじゃない」
「ははは、サトシもすみに置けないな」

そんなこんなで時間をつぶしているとお姉さんが写真を持ってきてくれた。
「お待たせ〜。写真よく取れてたわよ」
「わ〜」と喜ぶヒカリ
「へ〜」とまんざらでもないといった感じのサトシ
「…」無言になるタケシ。
あまりにも幸せいっぱいな写真に面食らってしてしまったのだった。

「はい、サトシ君に1枚」「ありがとうございます」
「はい、ヒカリさんにはええと3枚だったわよね」「はい、ありがとうございます!」
「そんなにもらってどうするんだ?ヒカリ」タケシが問いかけた。
「せっかくのウェディングドレス姿だもん。ママにも見せてあげなくちゃ
手紙を書いて写真を送ることにしたの!」
「じゃあ、あとの1枚は?」今度はサトシが聞いた。
「ああ、これはね…ひみつ!」
「なんだそりゃ…教えてくれよ〜」
こんなふうにわきあいあいとしたまま
お姉さんに見送られてサトシ達は貸衣装やさんを後にした。
サトシとヒカリの冒険はまだまだ続く!続くったら続く!

272 名前:ウエディング写真で大丈夫!:07/09/19 23:26:06
─数日後─

ノゾミは賑やかな商店街を、やや品が悪いと言われるかもしれないが
缶コーヒーを飲みながら歩いていた。

とある貸衣装やさんの前を通りかかったとき、いくつかの写真が
飾られていることに目を引かれた
さすがプロはいい写真を撮るねと関心しながら見進めていくと
どこかで見たような二人が写っている写真に目が止まった。

「ぶっ!!!」(コーヒーふいた)



─別の日─

マサラタウンのハナコママに手紙が届いた。
「あら珍しい、サトシから手紙だわ」
「でもサトシの字ってこんなに可愛らしかったかしら??」
まあいいわとビリッと封を開けるハナコママ
中には写真が1枚入っているだけだった。
いぶかしみながらも、飲みかけていたお茶を飲みつつ写真を除きこむハナコママ

「ぶっ!!!」(お茶ふいいた)


────

ヒカリ「計画通りで大丈夫!」
サトシ「ヒカリ、なんか言ったか?」
ヒカリ「ううん?なんにも」
例の写真はサトシとヒカリのリュックの中でいつまでも大切にされましたとさ。


おわり。

273 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/19 23:29:29
SS書くのおもしろかった
でもちゃんとキャラを掴めるようになりたい…

274 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/19 23:48:31
計画通り吹いたww
あなたが神かww

275 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/19 23:59:43
>>273
クソワロタから大丈夫!

276 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/20 01:49:31
>>273
SS完成お疲れ様!
俺はちゃんとキャラつかめてると思うよ。
自分の作品見ると誰しも違和感を感じるんだろうけど、大丈夫。
無意識?に二人の世界に浸ってるサトヒカが最高!

そんな自分は三作目にして初のショートで応戦w


277 名前:ホットなキッサキ:07/09/20 01:51:51
真冬の寒さのキッサキシティ。
ポケモンセンターを出て小雪舞う街中を3人そろって散策することに
しかし、ともかく寒さが半端ではなかった…


「ねえサトシ、私のマフラー使う?きっとあったかくなるよ」
「え、でもそしたらヒカリはどうするんだよ」

「わっ!?」
「へへw こうすればサトシもマフラー使えるでしょ?
それにただつけるよりもっとあったかいし!」
「そうだな! ほんとあったかい…」
「なんか逆に暑くなってきちゃった。サトシって体温高いんじゃない?」
「そ、そうかな…
なんか一緒に包まってると妙に身体が暑くなっちゃって」
「そういえば私もなんか身体の中から熱くなってるような…
熱かな?」
「まさか二人して風邪で熱出すなんておかしいんじゃないか?」
「じゃあどうして暑いのかしら?」
「わかんない。何でだろうな、ホントに」
「まあでも、外がこんなに寒いんだから暑いくらいがちょうどいいし、
なんかこの感覚悪くないなあ」
「そうだな、じゃあこれでだいじょうぶってことで!」
「そうね! だいじょうぶだいじょうぶ!!」


「大丈夫なのか、本当に…?
…いや、まああの二人のことだし、確かに大丈夫か」
「それにしてもあれだけ密着して無自覚だなんて…
ああ、俺もジョーイさんとああやって密ちゃk…!? ううっ!!」
「ああ〜し〜び〜れ〜び〜れ〜〜」

こうしてタケシもこの場から退場し、サトシとヒカリは二人の世界を育むのであった…




駄文失礼

278 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/20 08:42:08
>>277
朝から悶えました…!
二人のおとぼけ会話が萌えすぎです

279 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/20 18:50:21
自分も早く書けるようにならないと

280 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/20 22:31:17
>>276
朝は忙しくて感想しかレスできませんでしたが・・
SS作家様にそう言って頂いてものすごくやる気が出ました
ありがとう!!

281 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/20 22:55:55
みんなすげえなあ…その文才が羨ましいよ…


282 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/20 23:16:16
漫画だと入門書がよく売ってるけど
SS入門書ってあるのかな

283 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/21 00:47:26
>>282
入門書はあるか分からないけど、
小説読んだり、ファンサイトのSSや絵をちょっと意識的に見たりすると
文体面でも中身でもすごく参考になると思う
俺はそういう内容を思い出しつつ後は妄想の勢いで書いてるよ
…といってもいつでもいい妄想が浮かぶわけじゃないけどね

直接の返答になってなくてスマン!

284 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/21 08:24:11
僕には文才がないと喚くナマケモノのCMを思い出した。

知ってる人いる?

285 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/21 09:00:07
>>283
そうやって独学で吸収していくのが王道なんですね
文体とかガッツリ研究してみようかなと思います
溢れるサトヒカ愛で!
いちゃいちゃさせたり、爽やかに演出したり(*´Д`)ユメガヒロガル

>>284
シラナイ

286 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/22 00:22:35
また書いてしまった
アニメっぽいキャラ付けを意識したつもりだけどどうだろ

287 名前:サトシの誕生日?:07/09/22 00:26:01
サトシ達は旅の途中、静かな森の中で休憩をしていた。
タケシは食材を探しに出ていて、サトシとヒカリは二人きりだった。

太い木の幹に隣り合ってもたれかかり静かにしていたサトシとヒカリだったが
ふと思いついたようにヒカリが話をきりだした。
「ねえ、サトシの誕生日っていつ?」
「え、オレの誕生日?いつだっけな…?」
そう言って考え込むサトシ。
「…どうも忘れちまったみたいだ…(汗」
「えーっ!そんなわけないでしょ!?」
目を見開いて驚くヒカリ。
「そんなこと言ったってな、覚えてないんだからしょうがないだろ」
「…ホントに忘れちゃったのね…」
呆れるヒカリ。

「でもっ、サトシはあたしと同じ10才なのよね?」
「ああ、それはきっと間違いないぜ」
「きっとって…^^;」
「えと、大丈夫大丈夫、だいたい年齢を忘れるわけないだろ!」
ヒカリは誕生日を忘れるような人が言ったって説得力ないですーと思ったが
話がややこしくなるので口には出さなかった。
「ていうことは、遅くても今日から次のわたしの誕生日の間までには
サトシの11歳の誕生日があるってことね…」
「どうして?」
「わたしの誕生日はサトシと初めて会った日なの♪
だから、そこから1年以内にはサトシの誕生日があるはずでしょ?」
「それはそうだな(うんうん」

「はぁ…でも結局サトシの誕生日は分からないのね…」
すこし気が抜けたようなヒカリ。
「なんでそんなこと知りたかったんだ?」
サトシは少し申し訳ないような気持ちで尋ねた。
「サトシにね、誕生日プレゼントをあげようと思ったの
でも誕生日が分からないなんて台無しだわ…」
ヒカリは元々はプレゼントのことは黙っておくつもりだったが
誕生日が分からないという予想外のできごとがあったため
話してしまうことにしたのだ。

288 名前:サトシの誕生日?:07/09/22 00:27:24
サトシはヒカリの気持ちに応えられるようなことを言わなくてはという
衝動のまま思いついたことを言葉に出した。
「じゃあさ、次のヒカリの誕生日がオレの誕生日ってことにしないか?
お互いプレゼントを出し合うってのはどうだ?それなら大丈夫だろ!」
ヒカリの顔がぱっと明るくなった。
「うん、それ…いい!いっしょに誕生日ね♪わぁ〜楽しみだわ」
さっきまでが嘘のように楽しそうになったヒカリ。
「だろ?」
それを見てなんだか自分まで楽しい気持ちになるサトシだった。


ひとしきり和気藹々と話し合ったあとで、ふとサトシが冷静な指摘をした。
「でも、ヒカリの誕生日ってずいぶん先なんだよな…」
「そうね、だけどそんな先までずっと楽しみがあるなんて素敵じゃない?」
やわらかく微笑むヒカリ。
「それもそうだな」
笑顔で頷くサトシ。
「それにオレ、プレゼントなんてした事ないからさ
そのくらい時間があった方がいいかもな…ハハハ」
「サ〜ト〜シ!そんなに期待させると後が大変なんだからね!
もう遅いけど♪」
「ちょそんなつもりで言ったんじゃないよ、ヒカリ〜」
「もう手遅れです〜」
「だったらヒカリのだって期待しちゃうからな」
「望むところよ!」
「うへえ、やっぱり簡便してくれよ〜」
「だーめーでーすーw」
わっはっはっはっは

こうして今日もまたサトシとヒカリの中睦まじい笑い声が
森の中に響き渡るのだった。

おわり。

289 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/22 00:33:45
書いてしまったものの、サトシは本当にまだ10才なのかよく知らない

290 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/22 16:30:15
サトシ馬鹿杉ワロタwwww

291 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/22 22:18:28
サトシは20…いや、10だよな

292 名前:題名など無い:07/09/22 22:31:05
アヤコとの電話を切ったちょうどその時

作業着姿の人達がセンターに入ってきた
何やら険しい顔をしながらジョーイさんと話している。
「どうしたんだろう?」
と思い、タケシがいたので聞いてみた

ヒカリ「タケシ!何かあったの?」
タケシ「ヒカリ!サトシはまだ帰ってきてないのか?」
ヒカリ「うん。あれ、そういえば、いつもはこの時間には帰ってくるのに・・・・・タケシ?」
タケシ「実はサトシとか他のトレーナー達が行っている滝の近くで雪崩れがあって・・・今から村で救助隊を組織するのをジョーイさんに相談しているんだ」
ヒカリ「サトシが・・・・あたしも救助に行く!」
タケシ「ダメだ!」
ヒカリ「どうして?!」
タケシ「現場はまだ危険だ、ヒカリまで危険にさらせない」
ジョーイ「そうよ、ヒカリちゃん」
ヒカリ「ジョーイさん・・・・」
ジョーイ「ここはタケシ君達に任せて、サトシ君達の無事を祈りましょう」
ヒカリ「はい・・・・・・・・・」
おやっさん「じゃあジョーイさん、我々は行きます。タケシ君、行くぞ」
タケシ「はい。ではジョーイさん」
ジョーイ「ええ、皆さんも気を付けて・・・」
ヒカリ「・・・・」
ジョーイ「ヒカリちゃん、部屋で休んでいなさい。プレゼントを作ってて、あまり寝てないでしょ」
ヒカリ「はい、わかりました・・・」

ヒカリは落ち込んで様子で部屋に向かった



293 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/22 22:53:25
なんと意外な展開に…

294 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/23 18:51:34
ショートの名案が浮かんだ!

295 名前:暖かければそれでいい!?:07/09/23 20:40:17
サトシ、ヒカリ、タケシの三人は、とあるポケモンセンターで宿をとっていた。
いつものように三人で一部屋を借りている。
部屋には2段ベッドが2つあり、一方の下段にタケシとその上にサトシが寝て
もう一方の上段にヒカリが寝るというふうに使っていた。

年頃の男女が同じ部屋というのは無防備な感じもするが
サトシとヒカリは持ち前のニブさで特に気にしてはいなかった。

時刻は深夜、ヒカリは寒さで目を覚ました。
「うわっ寒いっ…」
「寒いけど…このまま寝たらきっと風邪をひくわね」
予想外に冷え込んでいることに気づいたヒカリは部屋の外の備品室に
分厚い毛布を取りに行くことにした。
ヒカリは2段ベッドのはしごをおりて部屋を出て行った。

ガチャリ

「んっ…なんだ…?」
ドアが閉まる音でタケシが目を覚ました。
「うわっ寒いなあ、ちょっとトイレへ行っとくか…」
タケシはせっかく目覚めたついでとばかりに部屋を出てトイレに向かった。

タケシと入れ違いでヒカリが戻ってきた。
「ええと、あたしのベッドはどっちだったかしら」
部屋の電気が消えているため、近寄らないとよく分からないのだ。
「こっち?」
まず先ほどまでタケシが寝ていた方のベッドに近づいて確認をした。
「うん、誰もいないってことはあたしのベッドってことよね」
タケシが出ていることを知らずヒカリは勘違いをしてしまった。
「よいしょっと」
まず毛布を丸めてべットの上段に押し込んだあと
自分もはしごをつかって上った。
「ふぁぁ〜これでやっと眠れるわ」
そう言って毛布を広げたとき、ようやくそこにサトシが寝ていることに気づいた。

296 名前:暖かければそれでいい!?:07/09/23 20:40:52
(あちゃ〜こっちはサトシのベッドだったのね…)
しまった〜という顔をするヒカリ。
なんとなくもう一度サトシの寝顔を見ると、
サトシも薄い上掛け布団しかかけておらず寒そうにしていることに気づいた。
(サトシにも毛布を持ってきてあげないと風邪引いちゃうわよね…)
(う〜ん…でももう動きたくないし…)
ヒカリは瞼が半分ふさがってきており、とても眠そうだった。
もう一度、重い毛布を運んで来る気力は無くなっているようだ。

「そうら〜あたしがここで寝れば毛布は足りるし、もう動かなくて済むじゃない…
さすがあたし、だいじょーぶ…」
そう決めるとヒカリは毛布をサトシにかぶせた後
自分もサトシの隣に潜り込んだ。
布団から出ていて冷え切ったヒカリにはサトシの体温が心地よかった。
(やっぱり名案だったわ〜)
そう思ったのを最後にヒカリはすやすやと眠りに付いた。

──翌朝──

タケシが一番に目を覚ました。
「おーい、サトシー朝だぞ〜」
いつものようにタケシがサトシを起こすために
はしごを上りサトシのベッドを覗き込んだ…

「ほぅぁぁぁぁぁぇ!?」

タケシは声にならない叫びを上げて固まった。
ベッドではサトシとヒカリが仲良くくっついて眠っていたのだ。
タケシの叫びは殆ど声にならなかったためサトシたちはまだ目を覚まさない。

その時、固まっていたタケシがバランスを崩し、梯子から落下した。
「「ド ッ シ ー ン!!」」
大きな音にサトシとヒカリは目を覚ました。

297 名前:暖かければそれでいい!?:07/09/23 20:41:39
「ふぁぁぁ…?」
「んん…?」
お互い普通に起きようとしたが隣に暖かい感触があることに気づいた。
首を動かして目と目を合わせる二人。
「ヒカリ!?なんでここに?」
「サトシ!?なんでっ?」
驚きはしたものの布団の外が寒いので飛び出したりはしていない。

「ああ思い出した、昨日の夜あたしがサトシに毛布をかけてあげたのよ
それで面倒だからここで寝ちゃったってわけなの」
「なんだ、そうだったのか〜ビックリしたぜ…」
そう言ってお互い納得してしまえるニブいにも程がある二人だった。

「なんか暖かいしもう一眠りしたいなあ…」
「そうね〜あと10分くらいいいわよね…」
そう言ってサトシとヒカリはそのまま仲良く二度寝をはじめた。

タケシは固まったまま一部始終を聞いていたが、既に突っ込む気力を失っており
しばらくそのままのポーズで呆れていたのだった。


おわり。

298 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/23 20:46:32
いろいろ説明を付け足したら思ったより長くなってしまったけど
添い寝しても大丈夫そうなサトヒカが大好きだ

299 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/23 21:21:58
萌えた!

300 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/23 21:37:40
鈍いなwww

301 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/24 00:14:04
ほぅぁぁぁぁぁぇ

302 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/24 02:35:44
GJ!

303 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/24 06:50:25
もはやその鈍さは犯罪級だろw

304 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/25 20:23:26
GJ!!
タケシの声にならない叫びがつぼにはまった

それにしても…ここは俺を出血死させるスレだなw

305 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/27 08:13:41
最近いそがしくてSSが閃かないよう

306 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/27 20:41:14
同じく閃かない。
相合傘書いてから掠りもしない。

307 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/27 21:13:03
ネタは4つぐらい思いついたんだが
書くのがめんどくさい
つーか忙しくて書けないorz

308 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/27 21:18:18
ネタはあっても全然まとめてない俺が通りますよ…

309 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/27 21:35:42
>>305ですが
みんな閃かないことあるんですね
なんか安心w
自分は次は脱天然のラブラブものを目指してます

310 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/27 21:48:22
お、よく考えたら閃かない人は一人だけですね
アニメ見つつ書いてたので勘違い

311 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/27 22:52:09
俺も閃かないよorz
俺は思いついたら勢いで即書くタイプ
しかし滅多に良いのは思いつかないという…


昨日、一昨日辺りはスレ自体が過疎り気味で正直寂しかった

312 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/27 22:55:36
レスしないだけで俺はたいていここにいるぞ
ってか授業中でもSS考えてる俺って何なんだろうな…

313 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/27 23:36:21
ストーリーを考えはじめると他の事に集中できなくなってやばい

314 名前:306:07/09/28 15:55:28
一発ネタだけど投稿。

港から潮風が吹き込んでくるミオシティの空はぬけるように青く、秋の穏やかな日差しが射していた。
そんな情景が広がるミオシティはコトブキシティの西にある。
広さで言えばコトブキシティには劣るが港町のため船が行き交い、シンオウで一番大きい図書館がある。
ジム戦の為にここに来たサトシとヒカリ、タケシだったが、道中ナオシと会って同行し、ここの事を聞いたのだ。
とはいっても、サトシは元よりあまり本を読まない。
最初こそポケモンにまつわる昔話をヒカリと二人で読んでいたものの、
しばらくするとトレーニングにいってくると外に行ってしまった。
ヒカリはなんとなく、それが面白くなかったのか少し不機嫌だ。
一冊の本をあーだこーだといいながら読んでいくのは楽しいもので、
トレーナーとコーディネーターの考え方の違いも出てきて参考になったりする会話もある。
一緒に読む相手ならタケシやナオシでもいいかもしれないが、何かそれは違う気がする。
自分が求めているのとは少し違う気がすると、ヒカリは首を横に振った。
「やっぱりサトシじゃないとなぁ・・・。」
本を片手に、いろいろ考える。
トレーニングの邪魔はしたくないが、やっぱりここは付き合ってほしい感情もある。
「とりあえず、サトシのトレーニングを見ながら読めばいいか!うん!大丈夫!」
なにやら一人で納得して大きくうなずき、本を3冊ほど借りて外へ出て行くヒカリの様子に、タケシとナオシは思わず顔をあわせた。


315 名前:昼下がりの情景:07/09/28 16:16:56
「うーん・・・」
サトシは唸った。
トレーニングにいくといって外に出た矢先、いい場所が見つからない。
港町としてできた町のミオシティには、トレーニングできるような広い場所がない。
唯一、ちょっとした広場があるがあそこは地元の子供たちの遊び場のようで、トレーニングをしたら迷惑になるのは目に見えていた。
「かといって戻るのもなぁ・・・」
本を読むのが嫌いなわけではない。
始めこそ内容を面白く感じたのだが、二人で一緒の本を見ていた所為だろうか?
肩が触れたときに少し意識してしまった。
なんとなくそれからヒカリとの距離を気にしてしまい、本に集中できなかったのだ。
今は落ち着いているが、あれはなんだったのだろう。
とにかく、トレーニングをするという名目で出てきた以上は、のこのこ帰っていられない。
しかし場所がないのではそれもできない。
仕方なくサトシは、広場の南の大地にある木にもたれかかった。
穏やかな風が雲を動かしていく、ピカチュウはいつの間にか隣で眠りこけていて、可愛らしい寝息を立てていた。
すこしまぶたが重たい、眠ってしまおうかと思った矢先だった
「あ!サトシ!」
聞きなれた声がどこからかかかって、サトシはぎょっとして辺りを見回した。
「ヒカリ!」
「トレーニングするんじゃなかったの?」
駆け寄ってきたヒカリに、サトシは苦笑しながら
「トレーニングの場所がなくてさ・・・」
と答える。
ヒカリはそれを聞くなり
「そうだったんだ」
と言いながらヒカリはピカチュウの反対隣に腰掛けた。
再び、サトシとの距離が近くなる。
「なんかうれしそうにしてないか?」
「え?そう?」
言われてみればそうかもしれない。
サトシには悪いが、相手をしてもらえるチャンスだから。
ヒカリは借りてきた本の中から一冊を選ぶと、それを開いた。

316 名前:昼下がりの情景:07/09/28 16:30:06
「何の本だ?」
「ん?これ?相性占い!」
とたん、ヒカリの顔がぱっと輝いた。
女の子は占いがすきと聞いたことがあるが、ヒカリもそうなのだろう。
早く読みたいと手と目がかたっている。
「そういえば相性チェッカーってポケッチにあったけど、あれって人間同士でもできるのかな?」
サトシが思ったことをそのままにいった。
「そういえば・・・」
相性チェッカーはポケモンにしか使ったことがない。
人間にやったらどうなるんだろう。
「やってみようぜ」
「うん」
ポケッチの相性チェッカーのアプリを起動して、サトシに向ける。
画面のハートは・・・・

「・・・。」
「・・・小さいな・・・。」
一番最初にポッチャマに使ったときくらいのハートしかない。
「ま、まあこれポケモン用だし、それにあくまで占いみたいなものだし・・・」
「そ、そうよね、大丈夫、大丈夫・・・。」
言い聞かせるように、今度は人間用の相性占いが乗っている本を開いた。
当てはまる条件のページを、少し緊張しながら開いた。
「「・・・」」
二人で覗き込む。
「96パーセント・・・」
「あたしとサトシって相性いいのね・・・。」
二人はこの占いを完全に信じきった様子で、ページをめくっていった。
案外当てはまるかも・・、ということがいろいろ書いてある。
なんとなくそんな気になるだけだといってしまえばそれでおしまいなのだが、それでもちょっとこの結果はうれしい。

317 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/28 18:47:02
>>314-316
久々に新作を読めてうれしいです♪
続きを期待しています

318 名前:昼下がりの情景:07/09/28 19:51:36
――――――

どれくらいたっただろうか。
サトシは、ヒカリがめくったページを覗き込むことすら厄介になっていた。
その要因は眠気だ。
ヒカリとまた肩を並べてあーだこーだといいながら本を読んでいたのだが、
ヒカリやピカチュウの体温で再び程よく眠気が誘われてしまってうとうとしている。
外で寝たら風邪を引くかもしれないと眠らないようにがんばっていたサトシだったが、
結局サトシは眠気に負けてしまい、いつの間にか眠ってしまった。
「―サトシ?」
隣から反応がなくなったことに疑問を持ったヒカリが、横目でサトシを見る。
すると隣では、サトシが気持ちよさそうに眠っていた。
せっかく一緒に本を読んでいたのに、とため息をついてしまうヒカリだったが、サトシを見ていると文句もなくなってしまった。
髪は硬そうでぼさぼさだが、結構顔立ちは整っているように思う。
ヒカリは、一生懸命さの中にちょっとした子供っぽさがあるサトシが気に入っていた。
その性格に、一生懸命さに何度も励まされたし、勇気をもらったものだ。
心強い仲間―では済まされないような感情があることを自覚しているが、それがなんであるかまったく検討がつかない。
ただ、一緒にいると安心できるというのは本音で、そばにいないと不安だったりするのだ。
だから・・・というわけではないが、ポケモンセンターでは一緒にテレビを見るし、こうして一緒に本を読む。
ポケモンのパートナーはポッチャマだが、人間のそれはサトシなのかもしれない。
相手がどう思っているかは分からないが、少なくともヒカリにとってはそうだった。


319 名前:昼下がりの情景:07/09/28 20:05:56
「あ・・・」
木の幹から、サトシの体がずれて反対側へ倒れそうになる。
ヒカリはあわててそれを支えると、自分ごと引き倒した。
あのまま地面と激突させるのはあまりにもかわいそうだ、
と自分よりも重たいサトシを無理やり引っ張り上げたら一緒にヒカリまで倒れてしまう。
「・・・」
それでもなおサトシは眠っている。
よほど気持ちいのだろうか、寝顔は穏やかで、倒れた拍子に起きる様子は見られなかった。
ヒカリは自分自身の体をどうにか起こすと、膝の上にサトシの頭を置いた。
さすがに元のように戻すのは難しい。少しくすぐったいような気もしたが、別に問題ないだろうと気に留めなかった。
「ふぅ・・・」
少し疲れた。
サトシの体を引っ張ったりした所為だろうか?
なんとなく体が重たい。
ずるずると泥に入り込むような感覚。
さすがにここで寝てはまずい、そう思いながらもヒカリが夢の世界に入るのにさほど時間は必要なかった。

日も暮れなずんで、ヤミカラスがちらほら出てき始めた頃だった。
あまりにも帰りが遅いサトシとヒカリを探しに来たタケシとナオシは、木にもたれかかって眠る二人を見つけるなり面食らった。
「あんなところで寝たら風邪引くぞ・・・」
タケシが起こそうと、そばへよる
「待ってください、こんなにも気持ちよさそうに眠っているのですからしばらくはそっとしておいて上げましょう」
そういうなりナオシは、どこからともかくタオルケットを取り出した。
ずいぶんと大きい。
タケシは少し難しい表情を浮かべたが、すぐに納得するとそれをサトシとヒカリにかけた。
といっても、サトシは顔にまでかかってしまうのでずいぶんと中途半端なものではある。
「私たちも、特に用事はありませんしここで寝ましょう」
街中の星も乙なものですよ。とにっこりと笑うナオシは懐からことを取り出すと、優しい音色をかなで始めた。
サトシとヒカリが起きるそのときまで。

320 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/28 20:47:52
>>319
GJ!萌えすぎて死にそう…
つかナオシかっこいいよナオシ

321 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/28 21:01:22
心が満たされました…
青春だー

322 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/28 22:32:20
膝枕gj
やっぱりヒカリの太ももはサトシのための仕様ですね

323 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/29 09:41:47
もう少し感想を言わせてもらお・・
肩が触れただけでドキドキなんだから…
目を覚ましたら真っ赤になるんじゃないかなサトシw
ヒカリの大胆さとサトシのウブさがバランスとれてて素晴らしいです

324 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/29 19:21:39
ホント皆さん良いSS書きますね、サトヒカの性格を曲げないで接近させるのは難しそうなのに。自分は文章力がないので… 妄想力ならあるんですけど

325 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/29 20:51:28
いまSS作っているんだが
うまくいかない。
SS作るのも大変なんだなとあらためて実感した

326 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/29 21:59:53
俺も書きたいがPC占拠されて書けないorz
そして携帯だとだれるから書かないようにしてる俺はヘタレだな…
しょうがないから再考査して完成度をあげよ…

327 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/29 22:58:10
何回か書いてると、前使ったネタはだめかなとか
最近読んだネタはだめかなとか縛りが増えてく気がする
なんて難しいんだ!

328 名前:一緒。:07/09/29 23:46:05
久々に作品投下。第二作目です。宜しく

「なあ、タケシ あとどれ位で町に着くんだ?」
歩きつかれたサトシはタケシに聞く
「もう少しだよ。サトシ」

それに応えるタケシ。
「そういえば、もう直ぐ着く町ってたしか・・・」
そこに割って入ってくるタケシ
「ビトータウン、別名トレーナータウン。トレーナーやコーディネーターが集まることで有名。」
「へえ・・タケシ詳しいなあ。」
サトシは純粋に関心する。
「まあな。ここではいろんな情報が集まる町だ。四天王やジムリーダーや実力者の名がしれていたら、ファンがいることは間違いない!」
「ということは?」
サトシは疑問を投げかける。
「つまり・・・自分のファン、いや俺のお嫁になってもイイって娘がいても・・・ムフフ」
締りの無い顔して鼻を伸ばすタケシにサトシとヒカリはあきれていた。
「でもタケシって元ジムリーダーじゃ・・」
ヒカリが疑問に思ったことを口にする。
「しまったあああああああ!」
後ろでは何時ものようにグレッグルが毒突き体制に入っていた。

そうこうしているうちにビタータウンに到着する。
とても町並みが綺麗で、町のいたる所に花壇や水路などが彩り、まるで町が虹のような雰囲気をもたせている
「ぴか?」
足元にはシッポが少し分けてあるピカチュウがサトシの目の前に現れた。どうやら
メスのピカチュウらしい。そのピカチュウはサトシのピカチュウに気づき
「ぴかぴかちゅう♪」
と声を掛けてくる。
「どうやら、サトシのピカチュウに好意をもっているようだな。」
「でも、どうしたのかしら?このピカチュウ?」
「野生・・・でもなさそうだしなあ・・・。」
サトシ、ヒカリとタケシが問答している間に一人の女性がやってくる
「まってー!!ピピルっー!」

「貴方のピカチュウなんですか?」
ヒカリはその女性に話しかける。
「ええ、私はこの町でポケモントレーナーやっているの。それでこのピカチュウは私のパートナーなの」
「へぇ、俺と一緒だ。」
サトシはすぐさまに反応する。
「あれ・・・どこかで・・・」
女性はどっかで見たことがあるような感じでサトシを見る。

329 名前:& ◆DYqyKXxGUQ :07/09/30 00:06:29
「ああ、俺はマサラタウンのサトシ、こっちは相棒のピカチュウ。」
「私はヒカリ、宜しくね。」
「自分はタケシといいまーす。」

その自己紹介で女性の目は輝く
「ええ!?あのポケモントレーナーのサトシさん????」
その勢いでたじろくサトシ
さらにその勢いに便乗してサトシの手を掴む。
「わたし、あああああ、あのカントーのリーグをTV観戦していて、そのファンになっちゃって・・・」
自分自身でも何を喋っているのか分からない状態になっている彼女にヒカリは
「あのう・・・名前は・・・・?」

「あ、ごめんなさい。私の名はライネってゆうの宜しく。」

「あのさ・・・俺のことしっているの?」
サトシはなんで自分をしっているのか疑問を投げかける。
「知っていますよ♪ 最近じゃ、ポケモン界のルーキーと呼ばれる位ですし」
ライネはサトシの今までの戦歴を並べるように話す。
タケシとサトシはこれまでの旅を思い出しながら聞き入っていた。

しかしヒカリは、
「そうなんだ・・・。」
改めてサトシを見直してみるヒカリ。
よく見てみれば、落ち着いた雰囲気やポケモンの扱いは自分よりは数段上であることは明確だった。

「実は私のピカチュウを見て欲しいんです。」
ライネはサトシに相談する。
「どうしたの?」
「『10万ボルト』がなかなか覚えれなくて・・困っていたんです。」

困り顔でライネはピピルをみる。ピピルも困った顔をしていて見事にシンクロしていた。
ピカチュウはサトシの肩から降りると
「ピカピカピピチュウ!」
元気をだせよというような感じで声をかけて来る。
ピピルは直ぐに喜び、ピカチュウに抱きついてくる。そこへ
ヒカリのモンスターボールからミミロルが真っ先にピカチュウにやってくる

「ミミ!ミミ!ミ!ミ!」
どうやら(ピカチュウは渡さないわよ・・・)の雰囲気でピピルを睨みつける。
ピピルは怖くなりライネの後ろに隠れる。
「こらあ!ミミロル!喧嘩しちゃ駄目!」

少し複雑な気持ちを隠すようにヒカリはミミロルを叱る。
なんだか、針が心をちくちくするように痛い。それがどんな気持ちなのかは自分でもよく分からない。
とりあえず、ミミロルを叱ることで自分の気持ちを落ち着かせていた。

330 名前:一緒−3:07/09/30 00:43:45
4人はポケモンセンターに移動し、ポケモン達の回復した後
早速ライネのピピルの特訓を始めた。

「ピカピカチュチュウ!」
「ピカチュウはまるで自分に弟子が出来たような気分で、ピピルの面倒をよく見る
「ライネ!10万ボルトって指示してごらん。」
「は、はい!ピピル!10万ボルト!」
ピピルの10万ボルトは、でそうで出ない。それどころか電気はサトシに直撃する。
「うわわわああああああああ!」
「あ、サトシさん!こらピピル!ストップ!」
ライネの声で電気が止まる。

「大丈夫・・・電気には慣れているから・・・でも、これは10万ボルトじゃないよ。電気ショックだね。」
ピカチュウもピピルに大丈夫と声をかける。
ライネはサトシの手をとり、起き上げさせる。
それをなんどか繰り返した後、7回目でようやくカタチになってきた
「いい感じじゃないか。ピカチュウもサトシとライネも」
とタケシ。

そんな様子をみると自分も鍛えなくちゃと思うようになり
「別の場所でポッチャマの特訓をするわ。」
とその場をでるヒカリであった。
一人ぼっちでやる特訓は何だか寂しい。
何時もならサトシが特訓を手伝ってくれるし、気にかけてくれる。
自分が間違っていたらサトシが指摘してくれる。でも今はサトシは居ない。
ポッチャマに渦潮とバブル光線、つつくのコンビネーションをある程度仕上げてから元の場所に戻る。

331 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/30 00:52:29
おお、これは…!
続き楽しみにしてます

332 名前:& ◆DYqyKXxGUQ :07/09/30 00:54:13
するとサトシ達は特訓の一休みに昼食をとっていた。
「どうしたんだ?ヒカリ?食事の時間になっても来ないから心配したぞ」
タケシはヒカリに気をかける。
「別に・・・・・ポッチャマの特訓が終わったから来ただけ。」
そっけなく話すヒカリ。
「何だよ、どうせするなら一緒にやろうぜ!」
サトシは何時ものように誘う。
「いいでしょ?いつもやっているんだから。たまにはいいでしょ。」
「どうしたんだよ?どうして怒っているんだ?」
「怒っていません。」
「怒ってる!」
「怒ってない!」
口調が段々激しくなり、最終的に喧嘩に発展していく
「いいよ!俺、ライネと一緒に特訓するから」
とサトシはライネの手を握り、特訓する荒野に移動する。

「いいんですか?ヒカリさんを置いて・・・・」
ライネは二人の雰囲気を察し、サトシに声をかける。
「いいんだよ!あんな奴・・・」
サトシは怒りが混じった声で、早歩きで移動する。

一方、町をぶらぶらと歩いているヒカリは考え事をしていた。
そこへヒカリを呼ぶ声。

「へ!?」
どっかで聞いたことがある声。少し落ち着いた優しい声。
その声の主はノゾミであった。

「ヒカリもここに来ていたんだ。」
「ノゾミ!どうしてここへ?」
「いやあね、コンテストの情報収集さ。ついでにニャルマーに似合う新しいシールとか、
新しい服とか・・・・そういえばサトシとタケシは?? いつもそのメンバーで旅していたジャン。」

ヒカリは突然泣き出した。

突然のことでノゾミは大慌てでヒカリを宥める。
「・・・・・ヒック・・・・・ぐすん・・・。」
「落ち着いた?」
「私ね・・・なんだか、変なんだ。自分の気持ちがなんだかよく分からなくって。」
ヒカリは今まであったことを話す。

「へえ・・・・そんなことがねえ・・・」
「どう?ノゾミ」
「ううん・・・おかしくないよ。きっと大丈夫。どうするの?」
「私・・・一人旅しようかなって思って・・・。」
ヒカリは胸の内をノゾミに話す。

333 名前:一緒−5:07/09/30 01:28:45
一方サトシの方はピピルの10万ボルトを修得の仕上げにかかっていた。

「凄いですね。サトシ先輩。」
ライネはいつの間にかサトシを先輩付けして呼んでいた。
「ピピルが、強くなって嬉しいです。」
「へへ・・・いつもピカチュウと一緒に特訓していたもんなー ピカチュウ」
「ピカ ピカチュウウ!
ピピルは10万ボルトを覚えたことをピカチュウにお礼を言っていた。
少し照れた顔しながら、ピカチュウは満足していた。それと同時になんだかサトシの表情が浮かない顔をしていたのも
ピカチュウは気づいた。
「ピカピ・・・。」
きっとヒカリがいないからだ。いつもなら、ヒカリがいて僕たちを応援しているヒカリがいないからだ・・・
そう思ったピカチュウはサトシとタケシ、ライネの3人を後にし
ヒカリを探しに行った。

「ピカチー!!ピカチー!!」
ピカチュウは小さいからだでヒカリを懸命に探す。丁度ヒカリとノゾミが会い、
会話をしていたのに気づいたピカチュウは二人の会話を聞いていた。
人の言葉は分かるけど・・・・人の気持ちはよく分からない。
人間がポケモンの声は分かるけど、ポケモンの気持ちはよく分からないようなものだろうか

ただ、ヒカリが僕たちからいなくなるということだけ理解できた。

どうして?サトシが他の女の子と仲良くしたから?
どうしたの?ねえ?

ピカチュウは少し元気をなくしながらサトシの元に戻る。
「どこへいっていたんだよ?ピカチュウ?」

334 名前:& ◆DYqyKXxGUQ :07/09/30 01:53:53
ヒカリ達の一部始終を覗いていたロケット団。ムサシは苛立っていた。
「どうしたんだ?ムサシ?」
コジロウはムサシの様子を伺っていた。

「あ〜どうしてもっと素直にならないのよぉ!もうじれったいわね!」
ムサシはコンテスト用の衣装に着替え、ヒカリとノゾミの所へ行く
「お、おい!ムサシ??」

「ちょっと、そこのアナタ。」
「・・・私ですか?」
「そうよ。いい子ぶるのもいい加減にしなさい。」
「なによ・・・突然湧いて出てきて・・・」
ヒカリは少しシャクにきてた。

「私は、素直になれない子を見ていると、なんだか昔の私を思い出すわ。
自分の気持ちに気づけなくて、それで勝手に行動して、相手を傷つけて、自分の気持ちを誤魔化している。
まあ、アナタが何をしようとも私には関係ないですもの。でもこれだけ言わせて貰うわ。じゃね。」

そういうとムサシは退散していった。
なんなんだ・・・と吃驚したノゾミはヒカリに声をかける。
でも言っていることは正しい。ノゾミもムサシの意見に賛成だった。
「さっきの人の言うとおりだと私も思うよ・・」
「ノゾミもそんな事いうの?」
ヒカリはポッチャマを抱え、走っていった。

「・・・・・・・・・ヒカリ・・・。」
ノゾミは心配そうに奥の林に消えていくヒカリをただ見ているだけだった。


335 名前:一緒−8:07/09/30 02:21:56
ライネはサトシのピカチュウとバトルすることになり
影分身や電光石火、そして覚えたての10万ボルトをやってみることにした
勝つことは出来なかったもの、やってみる価値は大きかった。
「私、サトシ先輩をマネしてピカチュウを育ててみました。でも・・これからは
自分なりのピカチュウを育ててみたいと思います!」

「それがいいよ!」
サトシはライネの決意に同意する。
「私、旅にでます!」
「そっか、ライバルになるなぁ」
「でも、サトシさんって強いんですね。」
ライネはサトシに尊敬の眼差しを向ける。するとサトシは
「違うよ。俺が強いのは俺自身じゃない。仲間・・そうポケモン達がいる。ポケモン達が
俺を信じてくれる。仲間がいる。そして・・・応援してくれる人がいる・・・・
上手くいえないけどさ」

「そうですか・・・」
ライネはサトシの言葉に聞き入っていた。

どーん!
大きな爆音。
そこへ一目散とサトシは向かう。
やな予感がする。そんな気がしたからだ。

その先にはポッチャマを抱え、リングマから逃げ回っていたヒカリがいた。
どうやらあの林のテリトリーはリングマらしく、看板には
「リングマに注意!」の張り紙がしてあった。ノゾミがうかつにも入らなかったのは
リングマがいるということを知っていたからだ。ヒカリに勿論注意したのだったが
ヒカリの耳に一切入っていなかったことが原因だったのだ。

「あんの・・・バカ!」

サトシはヒカリのもとへ向かう。
リングマはヒカリに牙を向ける。
さっきの戦闘でパチリスもブイゼルも戦闘不能になってしまった。
おまけにミミロルはいうことを聞いてくれない。どうやらピカチュウと離れ離れになってしまったことに
戦意が無いようで、リングマに向けたトコで勝てるかどうかはNOだ。
ポッチャマもボロボロになってしまった。
しかしプライドが高く、根性高いポッチャマは戦おうとする。
無理だってことは分かる。
「駄目よ・・・・ポッチャマ・・」

目の前が真っ暗になる。
もう駄目なんだ。
もうサトシに会えないんだ。
もう仲直りできないんだ。
涙で一杯になっていたヒカリはかすれ声でサトシを何度も呼んでいた。

336 名前:一緒−9(完結):07/09/30 02:34:08

目の前にはサトシがいる。
「へ?」
「ヒカリ!しっかりしろ!」
リングマに向かって葉っぱカッターとスピードスターを発射し
難を逃れる二人。林を抜け、リングマから逃げ切り、ヒカリはサトシに
「ありがと・・・サトシ・・・」

「どうしたんだよ?あんなとこにいて」
サトシがいうのも最もだ。
「う、うん・・・・私、ライネにちょっと酷い気持ちになっていたの
なんだか私じゃないような気がして。それに私とだったらサトシと釣り合わないし・・・」
ヒカリは素直に自分の気持ちを話した。
「不安だったの・・・もし、このままライネと一緒に旅したら、私・・・・」

「・・・・・・。」
サトシは黙っていた。知らないうちにヒカリにそんな想いさせていた自分に少し落ち込んでいた
「ごめんな(ごめんね。」
二人の声が重なる。

「俺、ヒカリと旅したいよ。」
「サトシ・・・・。」
ヒカリはサトシの言葉に赤くなる。さっきまでの暗い気持ちが嘘みたいに
嬉しくなる。サトシは続ける。
「俺もヒカリと同じさ、ピカチュウに教えてもらわなきゃ、ヒカリの気持ちに気づけなかったんだから」
ピカチュウを見ながらサトシは微笑む。

「わ、私もサトシと旅したい!」
思いっきり、自分の気持ちをぶつけた。
よく考えると二人っきりで、体は密着というより肩と肩がぶつかっていた
同時に二人の心臓がバクバクと大きな音を立てている

ドクンドクン・・・

「サ・・サトシ・・・私・・・その・・・サトシのこと・・・」
「お・・・俺・・・・・その・・・あの・・・・」
なんだか何かのリミッターが切れたかのように二人は何かのスイッチが入っていた

そこへ
「おーい!大丈夫か!サトシ!ヒカリ!」
タケシの声で一目散に、二人は離れた。

翌日。
町から離れることになった一行はライネと別れを告げた。
ライネはありったけの笑顔でサトシとヒカリを出迎えた。
本当は泣きたかったけど、今は泣くべきじゃない。
そうライネは自分に言い聞かせ、元気に出迎えた。
今度会えたら、自分も気持ちを素直に出せるように。そう考えて


337 名前:一緒(おまけ):07/09/30 02:38:57
その後。

「なあ、ヒカリ」
「なに?サトシ」
「手を出せよ。」
「どうしたの?突然?」
「いいから、」
サトシはヒカリの手を掴み、顔を赤くして
「一緒だからな。」
「・・・・・・・うん。」

長編になってしまった。前から暖めていたネタだったんだけど
文面にすると難しいことに気づきました。
原文はもっと心情面が多くて、削ったのもかなり多くて
皆様に満足できたかは疑問です。完全な自己満足なSSです。orz
連投申し訳ない。

338 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/30 08:48:50
ヒカリんの切ない行動にノックアウトされますた(*´д`*)
もちろん仲直りのとこもGJ

サトシの言葉が本物っぽいのと、ロケット団が出てきたことがスゴイ

339 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/30 09:30:10
追伸
削ったとかは特に気にならず読めたよ

340 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/30 10:35:51
GJ!
ドキドキがとまらんぜ
ってかGJ以上の誉めことばってないかな…

341 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/30 13:36:25
エクセレト!

342 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/30 13:37:14
まちがえた
エクセレント!

343 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/30 14:36:51
>>342
なるほど…じゃあ改めてGJ!そしてエクセレント!!

344 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/30 17:12:12
感動した俺がいる。エクセレント!

345 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/09/30 21:32:16
>>337
なかなかの自己満じゃないっすか
GJ

346 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/01 00:10:29
今日SS書いてたんですがうまくまとまらなかった…
集中できないとあかんですね
高々3レス分くらいの分量なのにふがいない

347 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/01 00:41:54
むしろ長すぎてまとまらない俺がいる
大体の流れは頭の中に入ってるのに
いざ文字にするとなかなか
やっぱむずかしいな

348 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/01 20:55:26
最近それをまとめるを作業すらサトヒカしてると思うと苦にならない俺がいる。
もはや末期。

349 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/01 22:11:00
>>348
誰かが言ってたがたぶんまだ始まったばっかだ

350 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/01 22:30:19
>>348
ノリノリで書けてるときの楽しさは異常だよな
無限の可能性がふふふみたいな

351 名前:題名など無い:07/10/01 22:38:32
救助隊が出発した後
ジョーイさんはヒカリが心配になり、部屋を訪れた

ジョーイ「ヒカリちゃん、紅茶でも飲まない?」
しかし、そこにヒカリの姿は無く
開いた窓から雪が部屋の中に吹き込んでいた

ジョーイ「まさか・・・・ラッキー、ポケモンセンターを頼むわね」
ラッキー「ラッキー!」
ジョーイさんは滝へ向かった

滝周辺

サトシ「タケシ!」
タケシ「サトシ!良かった無事だったんだな」
サトシ「ああ!雪崩があった時、たまたま皆高い所にいたんだ」
タケシ「それは運が良かったな!でもどうして高い所にいたんだ?」
サトシ「実は雪崩が起こる前フリーザーが現れて、皆で追い掛けてたらいつのまにか・・・」
タケシ「フリーザーが助けてくれたんだな・・・」
サトシ「そうだったのか・・サンキュ、フリーザー!」
おやっさん「みんなぁ〜!雪が強くなって来たから早く帰るぞぉ!」
みんなが帰ろうとした時
タケシ「あれ、ジョーイさん!どうしたんですか?」
ジョーイ「ああ、タケシ君。大変よ!」
サトシ「何かあったんですか?」
ジョーイ「サトシ君、ヒカリちゃんにあってないの?」
サトシ「ヒカリならポケモンセンターに・・・」
ジョーイ「いないのよ!多分サトシを助けようと一人で・・・」
サトシ「な、なんだって!」


352 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/01 22:54:10
乙です
ヒカリが心配だ

353 名前:題名など無い:07/10/01 23:04:59
ピカチュウ「ピ・・・・ピカ!」
突然走り出すピカチュウ
サトシ「おい、どうしたピカチュウ」
サトシは後を追う
タケシ「サトシ!そっちは・・・」
ゴゴゴゴゴゴッ!!!!!!!!
タケシ「な、なんだ?」
おやっさん「雪崩だぁ〜!皆逃げろ!」
タケシ「でもサトシが!」
おやっさん「今行っても間に合わん!ここは逃げるんだ!」
タケシ「サトシィ〜〜〜〜!!!」

サトシ「ピカチュウ!どこに行くんだ!」
ピカチュウ「ピカピィ、ピッカァ〜!」
サトシ「え、ヒカリの声がした?」
ピカチュウ「ピカ!!」
キキィ〜〜〜〜〜(急停止)!
サトシ「わわっ!あ、危なかった」
ピカチュウ「ピカピィ!」
ピカチュウが指し示す方向にヒカリが・・・

サトシ「ヒカリだ!おーい、ヒカリ〜〜〜!」
ヒカリ「え?・・・・サトシ!サトシ〜〜〜〜!」
ゴゴゴゴゴゴッ
雪崩はタケシ達のいた所からサトシのいる方へ押し寄せてきた

サトシ「まずい!何か、何かないか?」
辺りを見回すと、なぜかボードが1つ落ちていた
サトシ「あれだ!」
素早くボードを装着し

サトシ「ピカチュウ!しっかりつかまっていろよ!」
ピカチュウ「ピカ!」
サトシ「いくぜ!!」
ちょうど斜面になっていた所なのでスピードは出た
サトシ「ヒカリ!掴まれ!」
ヒカリ「ウソォ〜〜〜!無茶すぎるよぉ〜〜!」
サトシ「これしか無いんだ!チャンスは一度だ!」
ヒカリ「こうなったらやるきゃないよね!うん、大丈夫!」
サトシ「3」
ヒカリ「2」
サトシ「1」
ヒカリ「0」
おもいっきり伸ばしたヒカリの手をサトシは見事キャッチした


354 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/01 23:29:28
乙です
なんか気分が良くなってきた

355 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/03 23:36:19
三連休になったら書きたいなー

356 名前::07/10/04 20:44:22
今日の放送を見たら無性に書きたくなった。
今日の放送のネタばれあるかもですがご容赦ください。

にぎやかなヨスガの町明かりもだんだんと落とされていき、周辺は静かな眠りの時間が訪れようとしていた。
「はぁ・・・。」
ポケモンセンターの部屋のベランダの一角。
そこでヒカリが一つため息をつく。
濃い紫を幾重にも塗り重ねたような空に星が散らばり、ため息が吸い込まれていく感覚だけがわずかに残った。
正直、今日の敗戦はショックだった。
自信はあった。
ポケモンも心から信頼していた。
自分のベストを尽くしたつもりだった。
でも負けた。
(あたしのためじゃなくて、ポケモンのために、でしょ?)
ノゾミの言葉が胸に刺さる。
自分は過信していたのかもしれない。
そんな考えがいまだに胸中に渦巻いて、気持ち悪かった。
他の皆にはそれでも心配をかけたくなくて、悔しさと悲しさを隠しているつもりだが、ばれているのだろう。
だからこそ、ノゾミとの反省会の後もサトシとタケシはコンテストのことについて触れなかった。
「・・・」
自分の尊敬する母親に電話したとき、自分に頼ってはいけないといわれた。
そんな言葉も、ノゾミの言葉もぐるぐると頭の中で交差していって、サトシとタケシが慰めてくれても反発してしまった。

「・・・っ・・・ぅ・・・」

まったくいやになる。
ポケモンたちの力も、仲間の応援にも答えられなかった。
ヒカリはしばらく声を殺して泣いた。
涙と一緒にこの感情を流してしまえればいいのにと。
自然に瞼から落ちる雫を、とどまるまで拭う。
涙が止まった頃には、目が腫れぼったい感じがして、少し痛かった。

357 名前::07/10/04 21:04:08
「・・・落ち着いたか?・・・」
不意に、隣に声が上がる。
影がわずかに重なり、その影の主がサトシだと認識するのには時間はかからなかった。
コンテストのことか、それともこの涙のことか。
それでも気を使ってくれていたんだろう、サトシはどこか躊躇しているようにも感じられた、
それでも声をかけてくれたのは、サトシが優しいからだろう。
誰からでも気に入られるような、そんな少年だ。
常に自分自身を、ポケモンたちを心から信頼し、考えることができる、
そんなサトシがうらやましく感じる、わずかに目に残っている涙が町に残った少ない明かりを虹色にしていく。
また涙が出そうになるのを必死にこらえながら、ヒカリはサトシの名前を振り絞った。
「サトシ・・・」
「・・・」
サトシは何も言わない。
ただ隣にたって、町を眺めている。
明かりももう僅かしか残っていない、殺風景な風景なのに。
「サトシはさ、徹底的に負けちゃったこととかあるの?」
サトシが負けるところは、何度か見ている。
それでもめげずに立ち向かっていく姿も何度も見ている。
長い長いたびの途中、自分が知らない間にサトシは何度も負けてきて、そのたびに立ち上がってきているはずだった。
でなければ、ここにはいない。
「そりゃそうさ、シゲルにもジムリーダーにも、フロンティアブレーンにも負けてきたよ。」
ヒカリは静かに、サトシの言葉を聴いていた。
シゲルとの戦い、ジムリーダーとの戦い、リーグでの戦い。
どれだけがんばっても負けることはある。
その途中、仲間と喧嘩をしたりもしたとサトシは言う。
まるで自分とヒカリを重ねるかのように。
「ジムとコンテストじゃ、やり方が違うかもしれないけどさ。もっと頼ってくれてもいいんだぜ?」
「うん・・・」
「また次に生かせばいいさ、俺だってそうやってここまで来たんだから。」
頬をなでる夜風が、冷たかった。


358 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/04 21:19:16
これは嬉しい!

359 名前::07/10/04 21:28:49
雲に隠れていた月が、再び顔を出す。
月明かりで目のはれた顔が見られてしまうかもしれない。
それでもかまわずに、ヒカリはサトシの目を見た。
「ありがとうね、サトシ」
サトシは答えなかったが、笑ってくれた。
それが嬉しくて、ヒカリも笑い返す。
「サトシも、いざとなったらあたしを頼ってね」
「ああ、もちろんさ!」
そうやってまた、夜空を二人で眺めた。
空気は冷えていたが、それでも心は温かみを取り戻していた。
心のもやもやとしたものが、晴れていく。
するとサトシがこちらを振り返り、さわやかに歯を輝かせる様子が見えた気がした
「なっ・・・!」
「・・・どうした?ヒカリ」
「な、なんでもない!大丈夫・・・」
なんだったのだろうか、今のは。
顔が上気しているのが分かる。夜じゃなかったらばれていたかもしれない。
そもそもサトシの歯は光ったりしない。
気のせいだ。そう自分に言い聞かせても顔はまだ熱を持っている。
サトシはよく分からないといった風で見つめていたが、しばらくすると
「さ、風邪引くし部屋に戻ろうぜ」
「あ、うん」
サトシはヒカリの手を引いた。
また少し、顔が熱くなる。
なんなのかは分からなかったが、悪い気はしない。
お互いの手は冷えていたが、暖かく安心できた。
「あ、サトシ」
「どうした?」
ヒカリが、手を離す。
すると彼女は手をゆっくりと上げた。
「あぁ・・」
サトシにもヒカリがやろうとしていることが伝わって、サトシも同じように手を上げる。
パンッ!
乾いた音が夜の空気を一瞬だけ割いた
ただなんとなく、そんなハイタッチでもいい。
お互いに頼れる仲間がいる、その証なのだから。

                 了

思いつきでアドリブ書きした所為で展開が変ですがご容赦を。

360 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/04 21:39:07
新作キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!


361 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/04 21:43:37
乙です
萌えました
頼もしいサトシもいいもんだなあ

362 名前:サトヒカ運動会:07/10/04 22:58:15
かなり久し振りなんで覚えている方も少ないと思います
ようやく話のまとまりがついたんで土日あたりに続きを投下したいと思います

363 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/04 23:03:05
楽しみにしてます

364 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/04 23:04:47
ヒカリの想像のさわやかサトシがじわじわ効いてきた…!
アニメのハイタッチシーンもフィルター掛けてみるとサトシが格好よかったし
今はなんだかヒカ→サト気分

>>362
おお、期待してます!

365 名前:フルスロットルでGO?:07/10/05 21:07:14
>>362氏の前菜として俺が懲りずに二回目の投下をする。期待はしないでくれ

広大な大湿原のあるノモセシティを抜けたサトシたち一行は213番道路に差し掛かっていた。
辺りは草叢や木が生い茂っており空気がとてもおいしい。そんな道を進んでいると、二人の男女がなにやらビラを配っているようだった。
「何してるんだ?」
「何か配ってるみたいだけど…」
「ん!?あれは!!」
後姿で好みのタイプだとわかったのか、タケシはそう呟くといつものごとく凄まじい勢いで走り出す。
「お姉さーん!自分はタケシと申します!失礼ですがあなたのお名前をお伺いしたい」
茶色のポニーテールを揺らしながら女性が驚いた様子で振り返り答えた
「へっ?ユイですけど…」
「ああユイさん、あなたのその美しい姿に、自分は心を打ち抜かれました!。これから自分と一緒に愛と書かれたビラを配りま―っ!?シビレビレ〜…」
そのままバタリとタケシは崩れ落ちた。見ると、いつの間に出てきたのかグレッグルがタケシを引きずって何処かへ引きずっていってしまった…。
「えっと…」
ユイはどうしたらいいのか目をパチクリしながら言葉を失っている。
「いつものことだから気にしないでください」
そうタケシに少し遅れてきたヒカリが苦笑いしながら言う、何を配っているか興味を持ったサトシが
「ところで何を配っていたんですか?」
と聞いた。ぱっと笑顔を作りながらユイは
「ああこれ?実はこの先の海岸で水上バイクのレースをやるのよ、賞品はなんとリゾートホテル無料宿泊券!どう?参加してみない?」
そういったのだ。その言葉に真っ先に反応したのはヒカリだった。

366 名前:フルスロットルでGO?A:07/10/05 21:08:50
「ええ!?リゾートホテルってあのシンオウでも屈指の人気があるあのグランドレイク!?ねえサトシ、せっかくだから参加してみようよ〜」
そう目を輝かせてヒカリが言った。無論賞品が目当てであろう。そんな事とは露知らずサトシは
「確かに面白そうだな、よし!やってみるか!」
とやる気なった、その答えを聞いてヒカリが嬉しそうに
「うん、頑張りましょ♪」
そう返し、早速説明を受けようとする。しかし、いつのまにか復活したタケシがわって入り
「ユイさん!水上バイクに乗って自分と共に愛を語りながら地平線のかなたまで―いっ!?」
再びグレッグルの毒突きを食らって引きずられていったのはいうまでもない…。
そのやり取りを無言で見送った後、ユイは忘れてたとばかりに
「…そうそう!ルールはそこにいる彼に聞いてね」
と隣にいた男を指差した。指差された彼は何もしゃべらず黙っているものだからユイが促す
「ほらっ早く早く」
「では…ルールを説明する」
そういうと彼は二人にビラを渡してから説明を始めた。

367 名前:フルスロットルでGO?B:07/10/05 22:08:03
「ルールは三人で1チームとし、そこに書かれているコースを通っていく。チームの中で最も早かった者の成績がチームの順位となる。なおレース中ポケモンの所持は認められない」
「え!?どうしてですか?」
サトシの問いに対して答えたのは彼ではなくユイだった
「実は前の大会でね、ポケモンを使った不正行為があったのよ。だから使用禁止なっちゃったってワケ。ポケモンは私達が責任を持って預かるから心配しないでね」
「わかりました、じゃあピカチュウたちをお願いします」
「お願いしま〜す」
二人はそれぞれの手持ちと痺れてまだ動けないタケシの手持ちをユイに渡した。
「ピカチュウ、みんなを頼むぜ」
「ポッチャマ、ピカチュウと一緒にみんなを世話してね」
ピカチュウは頷き、ポッチャマは任せておけといわんばかりに胸を張る。
「頼んだわよ。ってタケシ早くたってよー、私早く行きたいの〜」
ヒカリは急かすがタケシは動かず
「う…動けん…」
と倒れながらいった。その様子見て
「しょうがないなぁ、ほら肩貸すぜ」
「私も肩貸すから捕まって」
「す…すまない…ていうか俺も出るのか?」
「三人一チームだから当たり前でしょ?」
「頼りにしてるぜ!」
二人はタケシに肩を貸しながらそんな会話をし、海岸まで歩いて行った。

「あの男、見たところ負傷してるみたいだが大丈夫なのか?」
「あの子達曰くいつもの事らしいからいいんじゃない?それよりもう時間だからコースの準備に行くわよ」
「…了解」
そう軽く会話し、ユイと男はサトシ達とは違う方向に小走りいった。

368 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/05 22:29:04
wkwk
水上バイクってOPのあれだね

369 名前:フルスロットルでGO?C:07/10/05 23:03:44
海岸につくと沢山の参加者が既に準備をしスタートの時を待っていた。
サトシ達は先ほど貰ったビラに書かれている【緑色の6番、12番、18番】と書かれているバイクを探す、そしてバイクを見つけたがそれぞれ離れておいてあることに気づいた。
「どうやらスタートがそれぞれ離れて行われるらしいな」
「そうみたいだな、燃えてきたぜ!」
そう意気込み、やる気満々でバイクに乗り込もうとするサトシとは打って変わって
「(なんか変な感じだな…)」
とヒカリはなぜかそんな気持ちになっていた。今までずっと一緒だったサトシたちと離れてしまうことが原因かもしれない。
だがルール上仕方のないことだ。
「(大丈夫…大丈夫…)」
目を閉じ、そう自分に言い聞かせる。
「大丈夫か?ヒカリ?具合が悪いんだったらやめておいたほうがいいぜ?」
ヒカリの異変にいち早く気づいたサトシが心配そうに問いかける。
「えっ!?うん…大丈夫、大丈夫」
「それならいいんだけど…」
サトシはヒカリのことを気にしつつバイクに乗り込んだ。ヒカリも自分のバイクに乗り込む。
ヒカリは大丈夫といったものの違和感が治まることはなかった。
「(今はレースに集中しなきゃ)」
そうこうしてるうちにいつからそこにいたかも判らない司会がマイクを振りかざし
「さあ、そろそろレースのはじまりだー!みんな準備はいいかー?それじゃ行くぞー!!!」
それから数秒待って旗が振られ、その瞬間一斉にサトシ達含む参加者たちがスタートした。

370 名前:フルスロットルでGO?D:07/10/05 23:44:07
波打ち際に近いところを沢山の水上バイクが走っていき、いたるところで水しぶきがあがり服をぬらす。
「くっ運転しにくいな」
そうサトシは悪戦苦闘しながらなんとか運転していた。スタート時はヒカリ達がどこにいるかが大体わかってたが、今では周りのバイクの引き起こす波で横転しないよう運転するのがいっぱいで気にかける余裕がなかった。
現在位置は恐らく中盤より後ろ辺りだろう。
「みんな大丈夫かな」
そう呟いた後、矢印が沖に向いた看板を見つけハンドルを切っていった。
ヒカリはというと無言のままとても的確にバイクを運転していた。周りにほとんどバイクがいないことと後ろから聞こえるエンジン音から、結構上位にいることだということが判る。
「(なんかつまんないな…)」
はじめは賞品目当てで参加した大会でもちろん楽しみだっただが、それはサトシ達と共に行くから楽しいのであって今の状況はけっして決してそうはいえない。
そんな気持ちのまま運転していると前方に最初にビラを配っていた女性―ユイがラプラスに乗ってたたずんでいた。
隣にはカメックス、ジュゴン、アズマオウがいる。
「ユイさん!?どうしてここに?」
「フフッそう簡単にゴールさせるワケにはいかないの、みんな!ハイドロポンプよ!!」
そう命じられたポケモンたちは一斉に激しい水圧の大砲を繰り出す。
「キャアッ!?」
「ほらほら〜頑張らないと先には進めないわよ〜」
ユイはそういうと他の参加者にもハイドロポンプを打ち出すように命じる。すでに何人かは命中してリタイヤしていた。
「(ま、負けてたまるもんですか!)」
ヒカリは迫り来るハイドロポンプを寸でのところでかいくぐり、見事難関を突破することに成功した。
「(あちゃ〜突破されちゃった…)」
ユイは頭の中でそう思いつつ次から次へと来る参加者にハイドロポンプをかます。他にも何人かは突破して行ったようだ
そして後から来たサトシがこれを突破するのに多少時間がかかってしまったのは言うまでもない。

371 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/06 00:18:35
一瞬お姉さんが悪人かと思って焦ったさ
サトシもがんばれ

372 名前:フルスロットルでGO?E:07/10/06 00:27:54
「びしょ濡れだぜ…」
ヒカリに遅れてサトシも何とか突破してきたものの、一発貰いびしょ濡れになっていた。
それでもリタイアしなかったのはさすがサトシといえるだろう。
スタートした当初とは違い、だいぶ静かになっていた。おそらくハイドロポンプを食らってリタイアしたのだろう。
その後もサトシはなにやら複雑に敷居のある曲がりくねったコースを進み、突然飛び出してきた大量のハリーセンを避けつつ順調に前に進んでいった。
それよりも前方でヒカリはなんとトップ快走中であった、このまま行けば優勝もできるだろう。
「(このまま行けば私の勝ちね、リゾートホテルはもらったわ)」
そう勝利を確信した矢先、バイクのスピードがどんどん落ちていき、遂には止まってしまった。
「ちょっとちょっと!どうしちゃったの!?」
なんとか動かそうと試みても眠ったカビゴンのようにバイクはピクリとも動こうとしない。
そのうち後ろにいた参加者達が次々とヒカリを抜いていった。その中にタケシの姿を確認し何とかしてもらおうと声をあげたが、無情にも声はエンジン音にかき消され、姿も他の参加者に埋もれてタケシが気づくことはなかった。
「もう最悪ッ!は〜あ…」
大きく溜め息をつき、あきらめかけていたヒカリだったが最高の朗報が訪れるのに時間はかからなかった。
「おーい!ヒカリー!どうしたんだよ?」
サトシだ。
「サトシ!よかった!実はバイクが動かなくなっちゃったの」
「そうなのか…よし!じゃあ俺のバイクに乗って一緒に行こうぜ!」
「でもいいのかな?ルール違反なんじゃ…」
「大丈夫だって!二人乗りしちゃいけないなんて書いてなかったしさ」
「…そうよね!多分大丈夫よね!」
―そして―
「しっかり掴まってろよ!」
「うん!」
サトシは可能な限りスロットルを回し、全開でスタートした。

373 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/06 00:36:07
天才キタ━(゚∀゚)━ !!

374 名前:フルスロットルでGO?F:07/10/06 01:20:23
人が二人乗っているのにもかかわらず、バイクは疾風のごとく走っていき参加者達をゴボウ抜きにしていった。途中抜かれた者の一人は
「なんであんなにはやいんだよ…ありえないだろ」
そう口から漏らしていた。
最終コーナーを曲がり、スタートした時のような波打ち際を走っている時、巻き上げる水しぶきが海岸にいた一人のトレーナーにかかってしまった。
「わりぃ!!」
「ごめんなさーい!!」
「な、何だってんだよー!!!」
そう傾きかけた日の下、三つの声が響き渡った。
そしてついにスタート地点でありゴールが見えてきた。やっとついた、そう二人は確信すると同時におかしなことに気づいた。なにやらピンク色の液体で汚れたバイクと参加者達が沢山海に落ちていたのだ。
「なんなんだ…あれ?」
「さ、さあ…」
言い知れぬ不安が二人を襲う。しかしその答えは案外すぐ近くにあった。彼だ。あの時ユイと一緒にいたあの男がバズーカのようなものを持って海岸からこちらを狙っている。
「ターゲット確認…攻撃開始」
そう呟くと同時に引き金を引き、ピンクのねばねばしてそうな球体を発射した。
「右よっサトシ避けて!」
「おうっ!」
ヒカリの指示を受けて回避するサトシのコンビネーションは見事で一発もかすることなくヒラリヒラリと球体を避けていった。
「…ちっ」
彼はそう舌打ちするとバズーカをその場に置き、今度はガトリングガンのようなものを取り出し再び打ち始めた。弾速は速くどんどんバイクに迫ってくる。
「サトシもっとスピード上げて!」
「もう全開だって!!」
それから二、三発球体が二人に命中したところで弾は飛んでこなくなった。どうやら射程外まで逃げ切ったらしい。
「(ターゲットロスト…やるな)」
彼はそう二人に感心しつつ次の獲物に標準を合わせるのだった。

375 名前:フルスロットルでGO?G:07/10/06 01:47:07
バイクが始まりであり終わりの場所を通る。
「ゴーーーーール!!!!なんと予想外の二人乗りでのチェッカー!しかし残念ながら順位はおしくも4位!。だが大健闘のレースだったぞ!!」
実況と盛大な歓声が二人を迎える。
「ゴールだぜヒカリ!」
「やったねサトシ!でも…一位になれなかったね…」
「そんなのいいじゃんか、俺ヒカリと一緒ですごく楽しかったぜ!!」
「サトシ…私もたのしかったよ!!」
その後他の参加者達も帰ってきて(といってもほとんどが水浸しだったり、粘々したピンクの液体まみれだったが)表彰式が始まろうとしていた。
ヒカリは表彰台にのぼっていく者達をを見ずに下を向き溜め息をついていた。
「おいヒカリ!あれ見ろよ!!」
「え?なに〜」
どっと疲れたヒカリだれ気味に上を向き、それから言葉を失った。なんと最上段でトロフィーを掲げてるのはタケシではないか。タケシがこっちに気づき手を振る
「おーい!ふたりともー!」
「やったなタケシ!!」
「すごいじゃんタケシ!」
「ああ!俺やったぞ!」
こうして水上バイク大会は幕を閉じたのであった。

376 名前:フルスロットルでGO?おまけ1:07/10/06 01:56:56
笑顔で会話してる三人を少し遠くで見ていた二人がいた
「あの子達、いいなぁ」
「何だ?ホテルに泊まりたかったのならお前も参加すればよかったじゃないか?」
「そうじゃないわよっこの馬鹿。さ〜ていいもの見せてもらったし私達は旅にもどろっか?」
「(…よくわからんが、まあいいか)ああ」
こうして二人は誰にも気づかれないうちにその場を立ち去ったとさ。

377 名前:フルスロットルでGO?おまけ2:07/10/06 02:08:24
ホテルグランドレイクの一室でサトシ達は先ほどの疲れを癒してた。
サトシとタケシは既に寝ていたがヒカリはまだ寝ておらず、今日抱いた思いについて考えていた。
「(なんだったんだろうなあれ)」
あれとはサトシに掴まっていたときに感じたことである。
楽しいとか、安心とはちょっと違う、【何か】。しかし考えても考えてもあるのは答えのないもやもやしたものだけで一向に解決しなかった。
「(考えてもしょうがないか、もう寝よ)」
床に就いたヒカリが深い眠りにつくのに時間はかからなかった。
そして三人共、朝起きるのが大分遅くなったのは言うまでもない―
〜Fin〜

378 名前:フルスロットルでGO?あとがき:07/10/06 02:10:12
とりあえずやりたい放題やった。後悔はしてないが反省はしてる。
つーか進歩ねえな俺…orz

379 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/06 07:39:05
  _  ∩
( ゚∀゚)彡 密着!密着!
 ⊂彡

380 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/06 08:08:32
>>378
GJです♪
ところでおまけに出てきた二人ってユイと男ですか?

381 名前:秋に・・・@:07/10/06 23:46:50
サトシ、ヒカリ、タケシは旅を続けていた。
そして、街についた。
「ここは、なんて街なの、タケシ?」
とヒカリ。
「ここはモミジバタウン、秋に、紅葉やイチョウが綺麗な街なんだ」
「へえ〜。」
「特に、ジバシリ山の紅葉は綺麗らしい。ちょうど今が綺麗な時期みたいだぞ。」
「そうなんだ、綺麗なんだろうな〜。行ってみようよ、サトシ!」
「紅葉よりも、俺腹減ったよ。なあ、ピカチュウ。」
「ピカ〜」
とピカチュウもうなずいた。
「もう、本当にサトシは食欲の秋ね。」
ヒカリは呆れた。と、ぐ〜とヒカリのお腹がなった。
「なんだ、ヒカリも人の事言えないじゃないか。」とサトシ。
「だって、お昼ご飯まだ食べてないんだも〜ん。ねえ、ポッチャマもお腹空いたでしょ?」
「ポチャ!」
「分かった、分かった」
とタケシ。
「この地図によると、この先に美味いお店があるみたいだぞ。ここは、今期間限定で秋の味覚
ランチを出してるらしい。」
「なんだか、美味しそう!」
「そうと決まれば行こうぜ!」

そして、場所は変わって、そのお店。
まだ、人で賑わっていた。席はいっぱいらしく、1人の先客が、順番を待っているようだった。
その先客はサトシとヒカリと同じぐらいの年頃の男の子だった。
「こんにちは、君達もこのお店の評判を聞いて来たのかい?」
と、声をかけてきた。
「はい、しかし、これほど人がいっぱいとは…」とタケシ。
「あ〜、腹減ってるのに待ち時間長そうだな〜」
「私、大丈夫じゃないかも」
その先客は、笑って言った。
「もう少しで席があくみたいだよ。
僕はタカヒロ。コンテストを巡ってリボンを集めてるんだ、グランドフェスティバルを目指して。」
「俺、サトシ。。」
「私はヒカリ、私も、コンテストを巡って、リボンを集めてるの。」
「自分はタケシ。」
自己紹介が終わったところで、店員が声をかけてきた。
「あの、4人で座れる席があいたんですけど、お客様方が一緒に座れば、みんな座れるんですが、
どうしますか?」
タカヒロは言った。
「せっかくみんな知り合ったんだ、一緒に食事しようよ」
誰も反対するものはいなかった。サトシとヒカリは空腹も限界だったので、そもそも反対する気力もなかった。


382 名前:秋に・・・A:07/10/06 23:47:54
食事の時、ヒカリは同じ目標を持ってるタカヒロに興味津々だった。
「タカヒロはリボン何個集めたの?」
「僕は、2個なんだ。」
「すご〜い、私、まだ1個なんだ…、ヨスガのコンテストでは一次落ちしちゃって…。」
「ヨスガは実力者が集まる大会だからな。ノゾミとナオシって人すごかった」
「ノゾミにはいろいろ助けてもらってるんだ、アドバイスして貰って、本当にノゾミには
感謝してる。ナオシさんとも知り合いなんだよ」
ヒカリとタカヒロの会話ははずみ、サトシとタケシは蚊帳の外であった。
「ヒカリ、楽しそうだな」とサトシ。
「同じ目標を持つ者同士、話が合うんだろう。」とタケシ。
「だろうな。美味いな飯。とにかく食おうぜ。」
「そうだな。」
ちょっと、サトシがちらちらとヒカリとタカヒロを気にしてる事にタケシは気づかなかった。
サトシは、ヒカリがタカヒロとの会話に夢中になってるのがなんだか面白くなかったが、何故
なのかは分からなかったので、とりあえず、目の前にある美味しい食事を食べる事に集中した。
「ヒカリと一緒に旅してるサトシも、リボンを集めてるのかい?」
「違うよ、サトシはジムを巡ってるの、ね、サトシ?」
「…うぐ!!!」
きゅうにヒカリに話しかけられて、ひたすら食べていたサトシは喉につまらせてしまった。
「ちょっと、大丈夫、サトシ?!」
ヒカリは驚いて、サトシの背中を叩いたり、さすったりした。
「ほら、水飲んで…」
とタケシがサトシに水を手渡して、サトシは飲んで、なんとか苦しさから開放された。
「はあ、死ぬかと思った…」
「もう、心配させないでよね!」
「わりい、わりい…」
そして、タカヒロが話しはじめた。
「サトシは、ジム回ってるのなら、バッジ何個集めたの?」
「2個。ヨスガのジムで3個目をゲットするつもりだったんだけど、留守だったんだ。」
「へえ…」
「でも、ジム戦やってたら、サトシはきっと、3個目ゲット出来てたと思うよ。
サトシ、今までだってちゃんとジム戦を勝ち抜いて来たんだから!」
とヒカリ。
「当たり前だ!ヒカリも次のコンテストでは絶対リボンをゲット出来るさ。」
「ありがとう、サトシ。そうだ!コンテストの事なんだけど、私、タカヒロと特訓する事にしたんだ。」
「え、特訓?」


383 名前:秋に・・・B:07/10/06 23:48:54
「ヒカリがぜひ、特訓したいって言うから、僕も付き合う事にしたんだ。ヒカリの力になりたいと思ってね」
とタカヒロ。
「タカヒロってリボン2個だし、それに、話をしてると、知識もいっぱいみたいなの!」
とヒカリは嬉しそうに話した。
「君も一緒に特訓するかい、サトシ?」
「俺は良いよ…。ヒカリ、紅葉見に行くんじゃなかったのか?」
「そのつもりだったんだけど、予定変更して、紅葉は特訓の後!せっかくの機会だし!」
とヒカリはやる気満々である。
「サトシも、せっかくだから一緒に特訓しようよ!ジム戦に役に立つかもしれないよ?」
とヒカリの誘い。いつもなら、一緒に特訓しそうなものだが、今日は、何故かサトシはその気にならなかった。
なんだか、気分が乗らなかった。
「俺はいいって。」
「…サトシ?」
なんだか、いつもとちょっと違う雰囲気のサトシをヒカリは不思議に思った。
「ヒカリ、サトシがああ言ってるんだから、特訓は2人でやろう」
とタカヒロが言った。
「ちょっと、待って。タケシはどうするのか聞いてみないと…」
と、ヒカリがタケシの方を見ると、タケシは、席にいなかった。
「お姉さん〜自分はタケシと…ぐあ…!」
美人な店員さんに言い寄ろうとしてグレッグルの制裁を受けていた。
ため息をついてヒカリは言った。
「じゃあ、私は特訓するから。タカヒロの話だと、ジバシリ山の近くにポケモンセンターがあるから、そこで待っててね。
特訓終わったらすぐ行くから!」
そういって、ヒカリとタカヒロは特訓に行った。サトシはそれを見送った。
「いっちゃったけど、ヒカリについて行かなくてよかったのか、サトシ?」
と早くも毒から回復したタケシが言った。

384 名前:383:07/10/06 23:50:36
初めて書いたのですが、無駄に長くなってしまいそうです。
サトシにもヤキモチをやかせてみようと思ったのですが、なかなか
難しいです。

385 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/06 23:59:10
絵板に水上バイク的な絵をかいてしまいました
期待したらだめな感じのを…

386 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/07 00:14:40
>>384
すごいはらはらしますた
途中経過が辛いけどサトシのヤキモチが楽しみです

387 名前:タマゴの思い出@:07/10/08 00:21:35
此処見て書きたくなった
投下は初めてだけど、>>381-383の続き待ちのおつまみにでも(・ω・`)


ポケモンセンターまでまだ距離のある小さな村で、急な雨に降られて困っていたサトシ達を
雨宿りさせてくれたのは、小さな育て屋をしている老夫婦だった。
雨宿りの恩にと、此処での仕事の手伝いを申し出たヒカリに、サトシとタケシが首を横に
振るはずもなく、タケシは預かったタマゴの世話、ヒカリはポケモン達のポフィン作り、
サトシも外で遊びたがるポケモン達の誘導などで手伝いを始める事にした。
そのまま夜になっても止まない激しい雨に止めてもらえる事になり、老夫婦と一緒に夕飯をと
用意をしていた矢先、村人の青年が駆け込んできた。
どうやら、彼の家のミルタンクが病気になったので診てほしいとの事。
この村は、大きな街と町のちょうど境にあり旅人の必需品とも言えるフレンドリィショップも
ポケモンセンターの無い為、村人達の相談もよく持ち込まれると老夫婦の話だ。
仕方なくタケシが手伝いで老夫婦と一緒に彼の家へと向かう事になり、サトシとヒカリは
留守番とポケモン達やタマゴの世話を任される事になった。
「ねえ、ミルタンク、大丈夫かな?」
家族も同然だろうミルタンクの病気を心配した青年の顔を思い出し、ヒカリもサトシの
方に振り返りながら何時もの笑顔を曇らせている。
「大丈夫さ。 ミルタンクの病気に効く木の実があるってタケシが言っただろ?」
「うん… そうだよね。 大丈夫、大丈夫…!」
笑い返すサトシに、ヒカリも漸く何時もの口癖を口にする。
だが…
「きゃーっ!!」
何度も聞こえる雷が一際大きな音をたてた瞬間に突然消えた室内灯に響き渡るヒカリの悲鳴。
「おい、ヒカリ! 大丈夫だって!!」
体当たりするかのように抱きつかれたサトシは苦笑するしかなく、ぽんぽんとその背を叩く。
「あー、びっくりした」
「ヒカリのあの大声で、此処のポケモン達の方がびっくりしたんじゃないのか?」
「そ、そんなに大きな声出してませーんーっ!」
からかい口調に怒るヒカリが顔を上げ、互いの顔を見合わせるとほぼ同時に笑い合った。

388 名前:タマゴの思い出A:07/10/08 00:23:02
なかなか復旧しない電気に、仕方なくとソファーに一緒に座るサトシとヒカリ。
ヒカリの腕の中には、此処で預かっているタマゴが大事そうに抱かれている。
彼女曰く「電気がなくて温めてあげられないからせめてね」だそうだ。

「あ、ねえ、サトシ」
そのタマゴを見詰めていたヒカリが不意に顔を向け、サトシが?顔で振り返る。
「サトシはポケモンのタマゴを孵したことってあるの?」
「ああ、あるよ。 ゴマゾウのタマゴを貰って、オレ自分のシャツの中で孵したんだ」
「そうなんだ。 いいな〜 あたしも何時かポケモンのタマゴに会えるかな〜」
「旅を続けていたら、きっと会えるさ。 …でも、最後は別れる事もあるけどな」
「サトシ?」
「オレ、前にヨーギラスと逢った事があるんだ。 あいつがまだタマゴの時に」
ヒカリの腕の中のタマゴに眼を向けたサトシの表情から笑みが消える様子に、ヒカリが
開きかけた口を閉じる。

「ヨーギラスは、タマゴの時に密猟者に盗まれて親のバンギラスと引き離されたんだ。
あいつは、それが元で外に出るのを怖がってさ。 生まれてからもしばらくは周りは
怖い物ばかりで全然オレの方も見てくれなかったんだ」
懐かしさと寂しさを見せるサトシの横顔に、ヒカリは驚きながらもハンターJと対峙した
時のサトシの怒りを思い出していた。
「それから色々あって、漸くオレにもタケシ達にも懐いてくれた時、ヨーギラスの生まれ
故郷の保護区に連れて行ったら、また密猟者達が居て…」
当時を思い出しているのか、サトシは自分の掌を握り締めているのに気付いてはいないだろう。
「ヨーギラスだけじゃなく、あいつのママのバンギラスまで狙われて…」
「それでっ!? どうなったのっ!?」
「最初はオレ達の事も憎んでいたバンギラスも解ってくれて、密猟者をとっ捕まえた後
ヨーギラスはやっとママの元に戻れたんだ…」
そこで大きく息を吐き出すサトシを、同じく安堵した息を零したヒカリが見詰めていた。

389 名前:タマゴの思い出B:07/10/08 00:26:39
「…良かった」
「オレさ。 今でも時々あいつ、どうしてるのかな〜って思い出すんだ」
ヒカリの方に顔を戻したサトシの表情は何時もの笑顔に戻っていて、思わずヒカリも
笑い返した。
「そのヨーギラスに会いたい?」
「…うん。 でも、もうオレの事、忘れちゃったんじゃないかなって…」
「そんな事ないっ!」
「ヒカリ?」
「だって、ヨーギラスを孵して外の楽しさを教えてあげたのは、サトシなんでしょ?
だったら、絶対覚えてるよっ!」
我が事のように力説するヒカリに、驚いた顔を笑みに戻すサトシ。
「サトシが今でも思い出すように、そのヨーギラスだって今もサトシの事を思い出して
会いたいって思ってるかも… ううんっ! 絶対そうよっ!」
まるで言い聞かせるような口調に、思わず吹き出すサトシ。
「何よっ! 何でそこで笑うのっ!?」
「ごめん。 でも… ありがとう、ヒカリ」
「えっ?」
「オレも、本当はそう思ってたんだ。 ヒカリがそう言ってくれて自信がついたよ。
だから… ありがとう」
「そっか。 じゃあさ、今度ヨーギラスに逢いにいく時は、あたしにも紹介してっ!」
「ああ、いいぜ。 一緒に会いに行こうっ!」
次第に遠ざかる雷鳴と稲光が部屋を照らし出す中、笑い合うサトシとヒカリ。

やがて、びしょ濡れで笑顔で戻ってきたタケシと老夫婦が見たものは、一緒にタマゴを
抱えたままソファーで並んで寄り掛かり合って眠っているサトシとヒカリの姿だった。


愛と勢いでやったorz
>>381-383
続くwktkでお待ちしてます

390 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/08 09:34:38
仲良しで最高!
普段のサトヒカは絶対こんな風に語り合ってるよ

391 名前:心の前奏曲(プレリュード)−プロローグ:07/10/08 19:36:48
映画っぽい展開にも挑戦してみようということで長編になると思います
多分以前執筆したJよりも長いです。

「はぁっ、はぁっ・・・!!」
「まだ追ってくる・・・!?」
「追いつかれちゃうよ・・・!」
暗闇に支配された森の空気を、幾度も銃声が振るわせた。
冷たくなった土を蹴って、必死に逃れているのは三人の少年少女だ。
慣れない体、縺れる足、何より恐怖が、三人の心を蝕んでいた。
「うわっ!!」
そのうちの一人が、木の幹に足を取られて躓いた
「リット!?」
「早く行って!ユクをお願い!!」
「そんな!君も!」
二人は思わず立ち止まってしまった。
見捨てることなどできない、そういうように、ユクと呼ばれた少年が手を差し伸べようとしたそのときだった。
「そこか!」
足元で爆発が起きて、土が抉れた。
ゆるくなった地面が、崩れていく。
「リット!!・・・うわぁ!!」
差し伸べられた手をつかんだそのとき、
三人は崩れる土砂に巻き込まれて下へと落ちていった。

392 名前:心の前奏曲(プレリュード)−三人−:07/10/08 20:07:49
sageるの忘れてた・・・申し訳ない

山小屋の様なポケモンセンターを出れば、外は昨日の雨にもかかわらず晴れ渡っていて、
ヒカリは気持ちよさげに伸びをした。
ところどころ水溜りはあるが、この天気なら、そのうち地面も完全に乾くだろう。
「ヒカリ、何読んでるんだ?」
「これ?ジョーイさんにもらったの。この近くにはね、感情とか、知恵とか、心にまつわるポケモンの話があるんだって。」
「へー」
ポケモンに関係すると聞いて、サトシも興味を持ったのだろう、どんなのだろう?と目が言ってるのが、ヒカリには分かった。
「私もまだ読み始めたばっかりなんだけど、サトシも一緒に読む?」
「そうだな、一緒に読むか」
少し考えた風にサトシは唸ったが、すぐに色よい返事を出す。
それを聞いたヒカリはうれしそうに笑っていた。
「・・・ピ?」
サトシの肩の上で、ピカチュウが何かを気取った。
「どうした?ピカチュウ」
「ピカ、ピカピカ」
ピカチュウが何かを訴え始めると、サトシの腰のボールが開いてナエトルも出てくる。
二匹はなんとなく必死な様子だ。
三人が顔を見合わせていると、やがて二匹は、茂みの中へと走っていった。
「あ、おい!」
サトシが二匹を追いかけると、それにヒカリとタケシも続いた。
木の根を飛び越え、草を掻き分け、その先にあったのは崩れ落ちた土砂の塊だった。
「これは・・・、まだ新しいな・・・。」
タケシが近づく。
まだ土砂には水分が残っている。
しかし一部の土は黒くこげ、カラカラに乾いていて、タケシはそれになんとなく違和感を感じた
「ピカピ!」
「ピカチュウ!どうしたんだ?」
「ピカピ、ピカチュ」
ピカチュウが土砂を指差している。
何があるのだろうか、とサトシとヒカリは目を凝らした。
「「あ!」」
土砂の中からは、人の腕のようなものが見え隠れしていた。
「大変だ・・・!ヒカリ!」
「うん!」

393 名前:心の前奏曲(プレリュード)−出会い−:07/10/08 20:21:31
土砂の中からは、少年と少女が三人出てきた。
三人ともサトシやヒカリよりも幼い、7才位だろうか?
酷く衰弱している彼らは、髪の色以外は瓜二つで、三つ子のようだった。
ポケモンセンターに運んでしっかりと手当てしてやるのが一番よかったのだが、
ポケモンセンターからはずいぶんと離れてしまっている。
むやみに動かすわけにも行かず、一向は崖を少し離れたちょっとした広場で暖を取っていた。
薬を飲ませると少し落ち着いたのか、彼らは寝息を立てている。
サトシとヒカリはその様子をずっと見ていた。
なんとなく放っておいてはいけないような気がしたのだ。
「う・・・・ん・・・」
やがて、一人が目を覚ました。
青い髪の少年だ。彼はおきてサトシ達を見つけるなり、一瞬体を強張らせた。
それに反応するかのように、残りの二人も目を覚ます。
そしてその二人も、サトシ達を見るなり警戒するような反応をした。
「あ、あの・・・、君達どうしてあんなところにいたの?」
サトシはそんな彼らの様子に少し戸惑っていたが、思ったことを口にしてみた。
「僕達は・・・、その・・・」
少年は明らかに躊躇していた。
どうしようか・・・、そう思っていた矢先のことだった。
「ゆっくりでいいよ、落ち着いて思い出してごらん」
いつの間にかサトシとヒカリの後ろにいたタケシが、優しい目つきで言った。
それを見て少し安心したのか、意を決したかのように三人は口々にこういった。
「狙われているんです。怖い人に」

394 名前:心の前奏曲(プレリュード)−理由−:07/10/08 20:47:39
「怖い人って、いったい誰に?」
サトシが3人に聞いた。
「分からないんです。暗かったし・・・。」
「そっか、でもなんで狙われてるの?」
さらに聞かれると、三人は口を閉じてしまった。
「言わなきゃ分からな・・・」
どこか拒絶するかのような態度に、サトシの言葉が荒くなってくる。
しかしタケシはそれをたしなめながら
「話せない理由があるのなら、話さなくてもいいさ。俺たちでポケモンセンターまで届けてあげよう」
「そうね、ポケモンセンターなら安全だし・・・。」
「あっ、あの、ポケモンセンターじゃないんです。」
「え?」
一向は意外そうな顔をした。
ポケモンセンターならば人の手もある。
安全な場所だと思ったからだ。
「もっと安全なところがあるんです、僕達、そこに逃げようとしていたら崖から落ちちゃって・・・。」
「そうだったのか」
「あの、助けてくれてありがとうございました。僕はグノムって言います」
青い髪の少年は、年の割に礼儀正しい口調で言った。
それに続いてさくらんぼのような髪の色をした少女がおろおろとしながら
「リットです、よろしく・・・。」
「この子はユク、すごく臆病で・・・」
みるとユクと呼ばれた黄色い髪の少年は、リットの後ろで震えていた。
それを見たグノムが、大丈夫だよ、この人たちは。と声をかける。
「狙われたのはユクなんです。僕らは、ユクが危ないと知って一緒に逃げてて・・・。」
「それで、さっき言ったもっと安全な場所・・私たちは聖地って呼んでるんだけど」
「つまり、そこに行く途中で崖から落ちちゃったのか。」
「はい」
サトシはヒカリ、そしてタケシに向き直ると、確認するかのようにうなずいた。
「分かった、そこに行くの俺たちも手伝うよ。俺はサトシ、こいつは相棒の・・」
「ピカチュウ!」
「私はヒカリ。」
「俺はタケシ、痛むところがあったら言ってくれ。」
グノム、リット、ユク。
彼らは少し安心したかのように口元を緩めた。
「ありがとう・・・ごめんなさい・・・。」
そして小さく、本当に小声で謝る、他に聞こえないような声で。

395 名前:心の前奏曲(プレリュード)−襲撃−:07/10/08 21:09:48
三人の先導を受け、一向は深い森を歩いていく。
進めば進むほどに、森の中は複雑な音を作り出していた。
風の抜ける音、鳥や虫の鳴き声、ポケモンたちの音。川の流れる音。
いつもと違い、どこかこの森は不思議な感じがすると、サトシは感じていた。
懐かしいような、そんな感じがする。
―プツン
不意に足元で何かが切れる音がした。
「え?」
足元には、糸が張ってあった。
なぜこんなところに糸があるのか。
そう身をかがめた瞬間、ユクの悲鳴が聞こえてサトシは顔を上げた。
「ユク!!」
ユクを連れ去った影は、振り子のように動くロープの頂点で高台に飛び乗り、こっちを向く。
「確かにこいつはもらっていくぞ」
「ユク!ユク!」
リットが悲痛な叫びを上げる
「その子を放しなさい!」
「そればできんな。わしの願いをかなえるにはこいつが絶対に必要なのだ」
「願い?」
その影は、よく見てみれば弱い90を超えるのではないかという老人であった。
周りの景色に溶け込む迷彩柄の服には植物の蔦を這わせ、頭には苔が生えている。
ところどころしみができたその肌は浅黒く、森での生き方を知っているような風貌だった
しわがれた声は空気を震わせるほどに大きい。
それはまるで、獲物を獲た喜びを表しているかのようだった。
「小僧には分かるまいて。邪魔をするならば少し眠ってもらうぞ・・・!」
サトシもヒカリも、モンスターボールに手をかける。
タケシはグノムとリットを安全な場所へ移そうとする、が
「ユク!!!」
リットが突然、光弾を放ったかと思うとそれを老人にぶつけた。
「ふん」
しかしそれは無常にも、妙な機械で反射されてしまう。
そしてその光弾は、ヒカリへと向かっていた。
「ヒカリ!危ない!!」
ヒカリはそのとき、自分をかばって光弾に巻き込まれるサトシの姿を、やけにゆっくり感じていた。

396 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/08 21:18:47
にじみ出る大作感がすげー!
続きを楽しみにしてます

397 名前:心の前奏曲(プレリュード)−水星−:07/10/08 21:22:37
↑ 弱い→齢の変換ミスです。

「あぶない!」
とっさに、グノムはリットのものと似た光弾で、サトシを巻き込む寸前のそれを仲裁しようとした。
力と力がぶつかり合い、小さな爆発を起こす。
「うわっ!」
サトシはそれに飲み込まれると、糸の切れた操り人形のようにぱたりと倒れてしまった
「サトシ!」
ヒカリが青い顔で駆け寄る。
その様子を見た老人は苦いものを噛んだような顔をした。
目的のためとはいえ、子供を巻き込んでしまった、と。
だが今はかまっていられない発煙筒を使って逃げようと試みる。
しかしそれは手の上で弾かれた。
「むぅ!?」
「その子を離しなさいマーキュリー」
「エマか・・・。」
「あれは・・・!」
タケシはその人物が着ている服を知っていた。
あれはポケモンレンジャーのものだ。
「悪いけどここまでよ。」
「どうかな・・・。」
「っ!?」
マーキュリーと呼ばれた老人は、いつの間にか足元へ手繰り寄せていた発煙筒を器用に足で起動した。
煙が晴れた頃には、すでに彼とユクの姿は消え、あたりはまた森の静けさだけが残っていた。

398 名前:心の前奏曲(プレリュード)−喪失−:07/10/08 21:36:54
「サトシ!サトシ!ねえ!起きてよサトシ!」
ヒカリは必死にサトシを揺り動かしていた。
あの爆発に巻き込まれてから、サトシは目を閉じたきり答えない。
心臓は動いているのに、やけに体が冷たく感じて、ヒカリは必死にそれを否定しようとした。
「ヒカリ!サトシは!?」
「それが・・・」
ヒカリの目は涙で潤んでいた。飛ばされた帽子を拾いに行こうともせず、必死で呼びかける。
しかし、まったく動く気配はない。
リットとグノムは、ただそれを申し訳なさそうな目で見ていた。
「ごめんなさい、ヒカリさん・・・。」
「私たちの所為で・・・。」
「え?」
ヒカリは彼らが何を言っているのか分からなかった。
「どういうこと・・・?」
「君達はいったい・・・。」
タケシは、彼らがただの人間でないことに感づいていた。
さっきの光弾もそうだが、なんとなく、彼らは'違う雰囲気'があった。
「実は僕達、ポケモンなんです」
「「なっ!?」」
二人は信じられないといった様子で目を見張った。
唐突にそんなことを言われても信用できるはずがない。
「信じてもらえないのは分かっています、でも―」
グノムとリットが、お互いに顔をあわせて頷く。
すると彼らは光に包まれ、人の頭ほどの大きさのポケモンになっていた。
「僕達はそれぞれ、意思、感情、知恵をつかさどるポケモンなんです。今はテレパシーで言葉を伝えています」
「きっとサトシさんは、私たちの攻撃を相殺したときの爆発の影響で、その内の『意思』が失われたんだと思います」
意思、感情、知恵をつかさどるポケモン。
「伝説のポケモンといわれている、アグノム、エムリット、そしてユクシー。あなた達がその三匹・・・。」
高台を滑って、ポケモンレンジャーの女性が降りてくる。
「マーキュリーが狙っていたのは、あなた達だったのね」
「はい、この姿をさらした以上、全てをお話します、聞いていただけますか?」
テレパシーは、エマにもタケシにも、もちろんヒカリにも伝わっていた。
ヒカリはサトシを腕に抱いたまま、彼らの話に耳を傾けた。

399 名前:さよならヒカリ?:07/10/08 22:17:49
大作の間に挟まってしまい申し訳ないですが投下します。


サトシ達一行はとあるポケモンセンターに宿泊していた。

「サ…シ…」
「う〜ん…」
「サトシ、いい加減おきろよ」
「ふぁぁ〜…おはよう…タケシ」
「ああ、おはよう。と言っても、もうお昼どきだけどな」
前日に行った激しいトレーニングの疲労が出てしまいサトシは寝坊していた。

「えっ、もうそんな時間なのか…!ヒカリはどうしてる!?」
「ヒカリなら出かけてるぞ」
「…今日はコンテストの特訓に付き合う約束をしてたんだけど
ヒカリ怒ってなかった…?」

「ああ、それなら心配ないぞ
今朝偶然ノゾミと会って上機嫌で出かけていったからな」
「そっか…」
「面白くなさそうな顔だな」
「べ、別にオレが寝坊しちゃったんだし仕方ないぜ」

「ヒカリはグランドで新しい技を見てもらうと言っていたぞ
飯を食った後にでも顔を出してきたらいいじゃないか」
「そうだな!よし行ってくるぜ、タケシ!」
そう言うと、素早く服を着替えてサトシは飛び出していった。

「まったくアイツは…」
サトシがようやく人並みの感情を持つようになる日も近いのかもしれないな
としみじみ思いつつ、タケシはいずれ戻ってくるであろうサトシのために
食事の支度を始めた。

ふと、女の子を好きになるというより
ポケモンが大好きという気持ちの延長線上にヒカリが居るのではないかと
サトシの精神構造に不安がよぎったが「まあなるようになるだろう」と
思い直して料理を続けるのだった。

400 名前:さよならヒカリ?:07/10/08 22:18:29
外に出たサトシがグランドの周りを探していると
ベンチに座り会話するヒカリとノゾミを見つけることができた。
特訓を終えて雑談をしているようだ。

「おっ、いたいた!」

ちょうど背後から近づく形になり、ヒカリ達はサトシの存在に気づかない
位置関係になっている。
背後から声をかけて脅かしても悪いだろうと考えたサトシは
なるべく音を立てないように前に回り込もうと近づいていった、そのとき
聞こえてきた会話にサトシは足を止めた。

「ヒカリ、あたしと一緒に旅をする気はない?」
「え…?それって一緒に旅をしようってこと…!?」

「(なんだって!!)」
サトシは驚いてとっさに傍に立っていた木の陰に隠れてしまった。
ヒカリが居なくなってしまうということを想像したら
頭がいっぱいになってしまい回りの事が何も聞こえなくなっていた。

一方のヒカリはか細い声で申し訳なさそうに即答していた。
「…ごめんなさい…あたし一緒には行けない」
「ノゾミといるとすっごく楽しいのよ、でも…ノゾミとはライバルでもあるし…ごにょごにょ」

「そう言うんじゃないかと思ってたさ、変なこと言ってゴメンね」
断られてもと爽やかに応じるノゾミ。
続けてヒカリに何事かを耳打ちした。
「(一番の理由は…もしかしてサトシ?)」
ぼっと顔が赤くなるヒカリ
「ち、違うよ〜!」
思わず大声で叫んでしまった。

401 名前:さよならヒカリ?:07/10/08 22:19:19
その声に我に返ったサトシが飛び出してきた。


「ヒカリ!行かないでくれ!!」


「サトシ??」
「オレ、ヒカリと旅を続けたいんだ!」
サトシは思い込んだら一直線で大暴走していた。

「サ、サトシ、行かない、行かないから落ち着いて〜!」
ヒカリはノゾミの手前恥ずかしくて真っ赤になり涙目になっていた。

「へ?行か…ない?」
「そ・う・で・す!
もうっ立ち聞きしてたのね…!それも中途半端に…」
ヒカリにジト目で睨まれてサトシはタジタジになりながらも
「ごめんっ…でも良かったー」
そう言って安心してへたり込んだ。

「アタシは一旦ポケモンセンターに戻るよ、良かったね…ヒカリ」
目配せして去っていくノゾミにまた赤さを増すヒカリだった。


「サトシのバカ…ヒカリの前で恥かいちゃったじゃないの」
「わりぃ…とっさの事で頭がいっぱいになっててさ」
ぽりぽりと頭をかいて弁解するサトシ。
「ヒカリと居ると楽しいし
良く分からないんだけど、絶対引き止めなきゃと思ったんだ」

「あ、あたしだってサトシと一緒だと楽しいから…
ノゾミの誘いを断ってたんだもん」

「なんだ、そうだったのか…慌てて損たぜ」
「(でも、引き止めてくれて嬉しかったよ…)」
「え、何か言ったか?」

「ううん、なんでもない!
さっ行きましょ、どうせお昼ごはんまだなんでしょ」
話はそれまでよとばかりに、サトシの手をとって走り出した。
駆けていく二人はとても幸せそうでしたとさ。

おわり。

402 名前:心の前奏曲(プレリュード)−エマ−:07/10/08 22:20:14
「僕達は、皆さんが知っている通り、意思や感情といった、動物の内面を司るポケモンです。」
「私たちはそれらを与える役を終えた後、永い眠りにつきました」
「ところが数日前、ユク・・・。つまりユクシーがあの人間に襲われて、僕のところに逃げてきたんです」
「私もテレパシーでそれを感じて、3匹で人間に化けました。でもそれも気づかれて、こんなことに・・・。ごめんなさい・・。」
二匹は命を奪われたように動かないサトシを見た。
「彼を元に戻すには、眠りの途中だった私たちでは力が足りません。」
「だけど、聖域の神殿に行けば手がかりを得られるはずです」
それをきくと、ヒカリはすぐに行こうとせがんだ。
しかし、それを、後ろからの声に止められる。
「だめよ。」
それはポケモンレンジャーの女性だった。
年齢は20代前半程で、タケシが真っ先に飛びつきそうな綺麗な人だ
「あなた達を襲ってきたあのおじいさん、誰だかわかる?」
「え・・?」
「彼は元はある組織に所属していた、そのときのコードネームはマーキュリー(水星)。あんなよぼよぼでも、結構危険な奴よ。」
アグノムたちにゆっくりと、腕を組んで歩み寄りながら、彼女は話を続ける。
「元いた組織の情報のためというのもあって、指名手配されているの。先日その情報がこっちに入ってきて、私がその担当というわけ」
そしてヒカリに向き直って、冷たく言う
「残念だけどその子は諦めなさい。」
タケシが、何よりヒカリが表情を険しくした。
「お言葉ですが・・「できるわけないじゃないですか!!」」
「サトシは・・・大切な・・・・。
涙をこぼしながら、ヒカリは叫んだ。
サトシはヒカリにとって、頼れる存在であり、絶対に失いたくないものだった。
「・・・・危険を冒しても、来る覚悟はある?」
「中途半端な覚悟でくれば、あなたも彼と同じ目にあうのかもしれないのよ?」
「それでも行きます。」
その目を見て、彼女は一つため息をつく
「仕方がない・・・。あなたの大切なナイトのためにもがんばりなさい。私はエマ。見てのとおりポケモンレンジャーよ」
「え・・・?は、はい!!」
一瞬、何を言われたのか分からないような表情をしたヒカリだったが、すぐに肯定の意味をとるとうれしそうに返事をした。

403 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/08 22:22:06
しょぼいのを間に挟んでスミマセン
本当はサトシが焼きもち焼くラブラブ話が書きたかったのですが
うまくいかず放置気味になっていたところ、>>381さんのヤキモチ話に満足し、
書いてあった残骸を軽い感じにまとめ直したものが↑です…

404 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/08 22:24:14
被った!
>>403の「↑」は1コ上じゃなくて>>399-401のことです

405 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/08 22:30:39
>>403
スミマセンなんてとんでもない。
お互いを意識し始めている感じの
初々しい二人が見てて楽しかったです。

サトシがあんなこと言ったら覚醒の日は近いかも・・

406 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/08 22:57:06
ありがとうございます…
ニアミスしてラッキーでした


ついでに>>401の訂正を
× 「サトシのバカ…ヒカリの前で(ry
○ 「サトシのバカ…ノゾミの前で(ry
名前間違えるとか恥ずかし

407 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/09 00:50:14
>>399-401
GJ!!
すごく和ませてもらったよ、ありがとう

408 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/09 14:02:41
>>399
GJ
アニメでも、ノゾミなら本当に「ヒカリあんた、サトシの事好きなんじゃない?」見たいな事は言いそう


409 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/09 18:02:43
ヒカリが恋愛相談するとしたらノゾミだろうね

410 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/09 20:59:44
>>403
サトシってナイトといっても違和感ないくらい格好いいのに
何故かヒロイン役もはまる不思議・・

411 名前:朝食のやり取り【ver感謝を忘れずに】:07/10/10 00:18:10
「サトシ、そこの醤油とって」
「わかった。ほらっ」
「ありがとっ」
「変わりにお茶とってくれないか?」
「オッケー、はいどうぞ」
「サンキュ!」
「二人とも口の周りが汚れてるぞ、ほらナプキン」
「ありがとうタケシ!」
「ありがとなタケシ!」
「(同時に言うとは…いや凄いシンクロだな…)」


いつもこういうやり取りしてんのかなって思ったから書いた。
あと1レスにしたのはたまにはいいかなって………すいません言い訳ですサボりましたすいません…

412 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/10 01:04:30
こういうの好きだ
ハモるのも好き
最近また密かに盛り上がってきてて楽しいな

413 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/10 20:10:17
こんなのはどう?


朝、タケシは朝食を用意していたら
「うわぁ〜〜、よせヒカリぃ〜〜」
「待ちなさいよぉ〜サトシ!」
なにやら騒がしいと思い、テントの方をみると
テントがアメーバみたいに踊っている
「・・・・・」
するとサトシが行きよいよくテントから出てきた
その後をヒカリとポッチャマが出てきた
「今日こそ、そのボサボサ髪を直して上げるから〜♪」
「いいって言ってるだろぉ〜〜」
「問答無用♪ポッチャマ、バブルこうせん!!」
「ポッチャマ〜〜〜!」
バブル、バブル

「うわっ!!」
サトシはこうせんを避けまくるが追い詰められてしまった
「覚悟しなさいサトシぃ〜♪ポッチャマGO!」
バブル、バブル
「うわ〜〜」

ついにサトシの髪はストレート(?)に・・・
「・・・・・」
ヒカリはサトシをジッと見ている
「な、なんだよ?」

「か、かっこいい〜〜〜♪」
「へ?」

「サトシ、凄いかっこいいよ!うん、絶対大丈夫!」「そ、そうかな」

まんざらでもないサトシだった




急に思いついた
批判はいくらでも受けます

414 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/10 21:29:11
追いかけっこイイ!
普通にこういうことしてそう

415 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/11 09:19:19
>心の前奏曲(プレリュード)
通して読み直したら、流れるような文章に溜息がでました…
8コマもあるのに全部繋がってるよ!
ストーリーも興味津々ですが、動かなくなったサトシは
タケシが背負っていくのだろうかという事が今一番気になってますw

416 名前:心の前奏曲(プレリュード)−覚悟−:07/10/11 21:53:06
「なーんかさぁ、あたし達場違いみたいな雰囲気よねぇ」
草陰から、自分達の存在を悟られないように小声で話す。
それはいつもやっている行為だが、いつもと違う場の雰囲気にロケット団は戸惑っていた。
「なんか、すごい大変なことになってるみたいだな・・・。」
「おみゃーら何行ってるニャ!今こそピカチュウを・・・」
本来なら、これはピカチュウを奪う絶好のチャンスだった。
トレーナーがいないというのは、やはり大きい。
「なーんかあんなジャリガールとジャリボーイじゃぁねぇ・・・」
「気分乗らないというか・・・なんというか・・・」
「それもそうだにゃぁ・・・。」
それでも、いつも腐れ縁のように張り合っていた彼らが、あんなにも消沈している。
そんな様子を見てしまった所為か、ロケット団たちはどうも行動を起こす気がおきずにいた。
「しばらく・・、様子見よっか」
「そうするか・・・」
「そうするにゃ」
「ソーナンス!」

――――――――――――

息を切らせながら、木の根が波打った道を歩く。
足元は泥と傷にまみれていたが、それを気にも留めずにヒカリは歩いた。
「ヒカリ、やっぱり俺が・・・。」
「だ、大丈夫・・・。」
そういいながらも、足から力がかくんと抜けてしまい、ヒカリは地面に再びひざをついた。
ヒカリの肩には、眠ったままのサトシが肩を借りた状態でその体を預けている。
後ろからそれを懸命に支えるピカチュウも、ヒカリを気遣い、心配そうな声を上げた。
「大丈夫・・・だから・・・」
本来なら、体格の上でもタケシがサトシを運ぶべきだった。
しかしヒカリは、いざ運ぼうとしたときに自らその役を買って出たのだ。
タケシはヒカリに負担がかかると、やめさせようとしたのだがヒカリの目がそれを許していなかった。
自分にやらせてほしい、そういう目だった。
しかしそれでも、少女の体には過酷なことなのだろう。
ヒカリの唇は震え、足は笑っている。
それでもサトシに貸した肩をくずさずに、一歩を踏み出していた。
汗が地面をぬらしていく。
ヒカリの体力は限界に近いはずだった、足がおぼついていて、今にも転びそうだ。
「っ!!」
そして案の定、ヒカリが息を呑んだかと思うと、木の根に足を取られて、転んでしまった。

417 名前:心の前奏曲(プレリュード)−涙−:07/10/11 22:15:43
「ヒカリ!」
「ピカピ!」
転んだヒカリに、タケシとピカチュウが駆け寄る。
「ごめんね・・・、皆・・・、でも、だいじょう・・」
ヒカリはそのまま、疲れの所為か気を失ってしまった。
湿度も高い森の中で休憩もとらずに歩いていた以上は、無理もなかった。
「ヒカリ!」
タケシがサトシとヒカリを日陰に横たわらせる。
怪我を負っている。膿む前に消毒しなければならない。

「・・・う・・・ん・・・」
やけに空が高い。
いや、正確に言えば、自分が眠っているからだと気がついて
勢いよく体を起こしたヒカリは、全身に走った痛みにからだを強張らせた
「サトシは・・・」
足を動かすのも辛かったが、それでも始めに放った言葉は、からだの痛みによる悲鳴ではなくサトシの名前だった。
「無理をするからよ。」
意識がサトシに集中していた所為だろうか、すぐ横で濡れたタオルを持って座っているエマにヒカリは気がつかなかった。
「エマさん・・・。」
「今タケシ君が夕食を作ってくれているわ。今日は夜も近いし、ここでキャンプよ」
「そんな!私はまだ・・・痛っ!!」
「身体は正直ね。そんなボロボロな状態で、怪我までして。もしサトシ君が助かっても、あなたが倒れて彼が喜ぶと思う?」
「それは・・・。」
自分に置き換えればすぐに分かる、喜ぶことなどできるはずがない。
なぜそんなになるまで無茶をしたのかと、きっとそう言うだろう。
「一生懸命になるのと無茶をするのとは違う、あなたにはあなたの役割がある」
「役割・・・?」
「そう、サトシ君が目覚めたときにそばにいてあげることもそうだけど、あなたにはやることがたくさんある。ここで倒れてていいはずはない」
「・・・。」
「あなたにはたくさん仲間がいる、そうでしょう?」
思えば自分は、サトシを助けようとやけを起こしていたのかもしれない。
助けたいという気持ちに嘘はない。
だからこそ、今はその言葉を信じたかった。
「今日はゆっくり休みましょう。明日は早いから。」
「はい。」
自分の不甲斐なさにも、そしてそれを咎めない仲間達の優しさにもヒカリは思わず涙をこぼした。
その様子を見て、エマが始めてやわらかく笑った。

418 名前:心の前奏曲(プレリュード)−聖域−:07/10/11 22:55:28
空に少し雲がかかっているが、それでも時々日が射す森の中は奥に進むほどに静けさを増していった。
昨日の事もあって、ヒカリはサトシの荷物を、タケシがサトシを背負っている。
足はまだ痛んだが、それでもタケシが治療してくれたおかげで大事にはならずにすんだ。
昨日エムリットが、サトシが攻撃の影響で奪われたのは'動く意志’と言っていた。
爆発に巻き込まれたサトシは、意思を司るアグノムの攻撃の特性に影響を受けたらしく、感情は欠落しているわけではないとの事だった。
それでも、事態は急がねばならなかった。
連れて行かれたユクシーのことも気になる。
エムリットとアグノムの先導でやがてたどり着いたのは、太陽の光とは違う、どこか不思議な森だった。
奥の石造りの壁は一見すると行き止まりのように見えたが、アグノムたちはするりと通り抜けてしまう。
聖域を守るカモフラージュになっていた。
「あの人間・・・マーキュリーも、おそらくここに来るはずです」
「私たちの力を使うつもりなのでしょうが、それを強制的に使うには、ここに来るしかありませんから」
「何でそんなところに逃げ込もうと?」
「ここは三匹がそろうことで強力な結界を張ることができるんです。」
「僕らは一つのたまごから生まれましたから、互いに干渉しあうことが多いんです」
やがて、かつて建物があったことを思わせる石柱がところどころに横たわる広場に出る。
「この先です。僕たちの力を増幅させる装置は。ここの一番奥。」
「サトシさんを治すには、その装置を意思の象徴で作動させればいい」
「つまり、アグノムで・・・?」
タケシの問いかけに、アグノムはうなずく。
「でもきをつけてください、何か・・・いやな予感がします・・・。」

ゆっくりと、奥へ足を運んでいく。
森の中に古い人工物があるのはどこか不思議なもので、足元の石畳でなる足音がやけに大きく感じる。
いよいよ・・・、という緊張だろうか?
お互いが何も言葉を発さない、妙な空気が壊れたのは、本当に一瞬のことだった。

突然の爆発が空気を振るわせる。
それは'悪魔’の咆哮のように木々をたちどころにざわめかせた。
「来るぞ!」
「マーキュリー・・・!」
「先へは行かせんよ?ワシが使うのだからな・・・。増幅装置は・・・。」

419 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/11 22:59:03
すごい迫力…( ゚д゚)
ヒカリの行動がサトシそっくりな感じがしてムズムズしますた

420 名前:心の前奏曲(プレリュード)−聖域−:07/10/11 23:01:18
「ヒカリちゃん!サトシ君を連れて行きなさい!早く!」
「ヒカリさんいきましょう!」
「さあ、早く!」
アグノムとエムリットが、ヒカリを促す
「え?で、でも!?」
「エマさん、サトシは俺が・・」
「いえ、あの子なら大丈夫。それよりあいつからユクシーを取り戻さないと・・・。」
マーキュリーの腕の装置には、ユクシーが入れられていた。
怪我はしていないようだが、薬を飲まされたのか眠っている。
「・・・行きましょう!ピカチュウ!アグノム!エムリット!」
ヒカリはサトシに、肩を貸した。
一瞬重みに身体がきしむ。
「ヒカリちゃん!これを!」
投げ渡されたのは、通信機だ。
しかし届かない・・!
「ピカ!」
「ピカチュウ!ありがとう!」
ピカチュウから通信機を受け取り、サトシを支えなおす。
そしてヒカリは、奥へと進んでいった。

421 名前:心の前奏曲(プレリュード)−目的−:07/10/11 23:17:10
老兵・・・マーキュリーが静かに空を仰ぐ。
それは余裕を見せ付けているようにも見えて、思わずエマは目を眇めた。
タケシもすでに、モンスターボールを構えている。
「あなたの目的はなんなの・・・?」
「目的!?目的か!そんなに知りたくば教えてやろう・・・・」
マーキュリーはしわがれた声を響かせながら、さらに大きく天を仰ぎ、葉巻を吸った。
「お前達は・・・人の手によって壊されていく世界を見たことがあるか・・・?」
「・・・?」
「何を言っているという顔だな・・・。まあいいだろう。」
マーキュリーが煙を吐き出す。その動作はゆっくりとしていたが、どこか哀しさを孕んでいるようだった。
「人は知恵を持つばかりに、それに溺れて森を、川を壊した。海を汚し、ポケモンだけでない、他のいけるものの場所すら奪った。」
「同じ生き物なのにそれがどうして許される・・・。ワシの目的はな、人から知恵を奪い、この破壊を止めることだよ」
タケシが、エマが驚きの表情を見せる。隠すことも忘れてしまうほどだった。
「若いのぉ・・、しかしお前達はポケモンを支配した気になっているのではないか?戦わせ、魅せ、育てて、そんな自分によっているのではないか・・・?」
「そんなことは・・・!」
「そうね、確かにそうかもしれない。だけどね、人が自分の知恵だけで発展してきたと思っているならそれも傲慢よ」
「・・・」
「人の生活にはいつもポケモンがついていた。古い神話の時代から。運命共同体のように・・・。」
「その運命共同体を、人は滅ぼしかねない。」
マーキュリーが杖を投げる。タバコの火を、靴で消す。
「ワシはここの装置でユクシーの力を逆流させ、この世界をリセットする・・・。」
「狂ってるわ・・・矛盾してる・・・。あなたもポケモントレーナーでしょう?」
「そこばかりはお互いさまじゃよ。」
タケシが、エマが、マーキュリーがモンスターボールに手をかける。
「ウソッキー!頼むぞ!」
「ラプラス!お願い!」
「フーディン、ゲンガー、行け・・・。」
お互いのポケモンが出揃い、場の空気が威圧される。
涼しいはずの森の中には重たい空気が渦を巻き、生暖かい熱気があるような錯覚を覚えて、タケシは流れる汗をとめることができなかった。

422 名前:心の前奏曲(プレリュード)−共同戦線−:07/10/11 23:28:48
「はぁ・・・!はぁ・・!」
止まっていられない・・・。
走ることはできない。それでもタケシ達に答えるため、
何よりサトシのために、一歩一歩を確実に踏みしめる。
肩も、足も重たい。
ピカチュウが一緒に運んでくれていることと、アグノムたちが先導してくれていることがただ心強かった。
しかし、それでも体力は酷な事に減っていく。
(立たなきゃ・・・)
通路の壁を支えに、立ち上がろうとする。
ずるずると引きずるようにしながら、ゆっくりと進んでいった。
「ピカ・・・、ピカピカァ?」
「ありがとうね、ピカチュウ。あたしは大丈夫!」
精一杯に強気な表情を見せる。
それでも疲れを隠し切れないことは分かっていたが、自分に課せられた役割を全うするために歩き続けた。
「あっ!」
足が縺れて、倒れる。
サトシの下敷きになる形で、ヒカリは胸をしたたか打ちつけてしまい、呼吸をしようと必死だった。
「まだ・・・だいじょ・・・う・・」
気合を入れた瞬間、不意に、上の重みが取り除かれる。
「え?」
ヒカリが、、何事かと警戒しながらも上を見上げた。
「あなた達・・・!」
ヒカリは、目線の左記にある意味では縁のある'彼ら’がいることに驚いた
「いろいろ考えたけど、ジャリボーイとジャリガールがコンなんじゃ、張り合いがないってね」
「俺たちも手伝うぜ〜」
「早くこの『電電電池君単三型自転車使用』に乗るにゃ」

423 名前:心の前奏曲(プレリュード)−共同戦線2−:07/10/11 23:40:17
「ウソッキー!捨て身タックル!」
「ラプラス!冷凍ビーム!」
「フーディンサイコキネシス。ゲンガーは守る。」
「「!」」
戦いは劣勢だった。攻撃が相手に届かないのに対し、こちらは確実に消耗している。
ウソッキーもラプラスも、息を切らし始めている。
「がんばってくれ・・・ヒカリ、ウソッキー」
「はっはっ!何を願っても無駄じゃよ。今頃ワシの残りのポケモンがあの娘を追っておる」
次第に生まれる焦りはさらに大きくなっていく、それでも今は、ヒカリを信じるしかなかった。


「どうしてここに!?」
後ろの荷台に載せられたヒカリとサトシ、ピカチュウたちが問う。
「ピカチュウのあるところ!」
「ロケット団アリってね!」
「おみゃーらを追って地下から入って来たのにゃ」
道はところどころ荒れている。
しかしいつも吹っ飛ばされては荒れ道を戻ってくるロケット団にとって、それを越えるのは造作もないことだった。
「わっ!」
大きく跳ね上がりそうになるサトシの身体を、しっかりと自分自身でヒカリは押さえつける。
いつもは敵の彼らが、今だけは頼もしかった。
「ありがとう・・・」
「お礼を言ってる暇はないわよ!」
「え!?きゃあ!!」
突然、横からヘルガーが飛び掛ってくる。
なぜこんなところにヘルガーがいるのかは分からないが、ロケット団は見事な運転テクニックでそれを器用によけていった。
しかし前方には、4本の腕を自慢げに振り回しながらカイリキーが立ちはだかっている。
「いけ!にゃース!」
「ニャー!乱れ引っかきニャー!おみゃーらは先に行くニャ!早くジャリボーイを!」
ニャースがカイリキーと格闘するのを尻目に、ロケット団のマシンは全速力で通路をかけていった。

424 名前:心の前奏曲(プレリュード)−共同戦線2−:07/10/11 23:41:30
今日の分は投下終了。
目的の一つのかっこいいロケット団はどうにかできそうだ・・・。

425 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/11 23:50:58
乙です!
綺麗なロケット団イイ 特にニャースが
サトシはお留守番かなと思ってたので、予想外の密着に興奮しました

426 名前:秋に・・・C:07/10/13 00:52:19
タケシは不思議に思った。いつものサトシなら、はりきってついていきそうなものなのに。
「別に良いだろ。それより、ジバシリ山近くのポケモンセンターに行こうぜ。」
なんだか面白くなさそうでイライラした雰囲気のサトシにピカチュウは心配そうにサトシを見た。
「ピカピ…。」
タケシは言った。
「そういえば、どこに特訓行くんだろう、サトシ聞いてないか?」
「いや、聞いてないけど」
「場所ぐらい一応聞いておいてくれよ…。特訓の後、紅葉を見に行くって言ってたのか、ヒカリは?」
「そう言ってたけど。」
「なら、なおさら聞いておかないと、日が暮れるまで特訓してたら紅葉見に行けないかもしれないぞ。」
「別に俺は見に行きたかった訳じゃないから、どうでもいいよ。そのときはそのときだ。」
「サトシ…(何か不機嫌だな…)ピカチュウ、サトシ何かあったのか?」
「ピ〜カ〜…」
不機嫌そうなサトシをタケシとピカチュウは心配そうに見つめた。

そうこうしているうちに、ポケモンセンターについた。
ジョーイをタケシはいつものように、手を握って、言い寄ったが、本日二度目のグレッグルの制裁にあった。
「あなた達も、ジバシリ山の紅葉を見に来たの?」
「はい、そうなんです。」
「ここの紅葉は本当に綺麗よ。ぜひ、見に行ってね。今は、時間があるから、私のオススメのルートを教えてあげるわ。」
とジョーイは地図を取り出して説明しはじめた。
「ジバシリ山に行くなら、日が暮れる前に帰ってこれる方が良いわ。往復する時間も考えて、後1時間ぐらいしたら出発した方が
いいんじゃないかしら。」
「そうですね。ちゃんとヒカリ達はそれまでにここに来るのかなあ…」
タケシは心配そうにつぶやいた。

427 名前:秋に・・・D:07/10/13 01:02:45
一方、その頃、ヒカリはタカヒロと特訓に励んでいた。
「よし、ポッチャマも良い感じになってきたよ。」
「本当!ありがとう。これで次のコンテストは優勝よ!」
(サトシ、今頃どうしてるのかな…)
ヒカリはふと、サトシの事を思い出した。
(いつもと様子が変だったな…特訓だったらサトシも一緒に来ると思ったのに…。なんかいつもと違ってたな…)
「ヒカリ!ねえ、ヒカリったら。」
ヒカリは考え事をしていて、タカヒロの呼びかけに気づいていなかったのだ。
「特訓するなら集中しないとダメだよ、ヒカリ。」
「ごめん、特訓続けようか!」
それから、ヒカリ達はその後も特訓を続けた。時間もだいぶたった頃、突然、ヒカリが叫んだ。
「ああ〜〜〜〜!!」
その場にいた全員がヒカリの声に驚いた。
「ど、どうしたの、ヒカリ?」
「紅葉見に行く事、忘れてた!サトシ達待たせてるのに!タカヒロ、今日は特訓付き合ってくれてありがとう!
タカヒロのおかげで次のコンテストは大丈夫!じゃあ、私、ポケモンセンターに行くから、これ以上待たせたら悪いし。」
ヒカリは立ち去ろうとした。と、タカヒロは呼び止めた。
「待って、ヒカリ。」
「何?タカヒロ、私急いでるんだから、特訓続けすぎたら山に登れなくなっちゃうかも…」
「この近くにも、ジバシリ山に登れるルートがあって、こういうルートを取れば、サトシ達と合流出来るよ。
ちょっと遅くなっちゃったし、ここで合流した方が早いんじゃないかな。」
「なるほど〜、でもどうやってサトシ達に知らせるの?」
「オニドリルに頼もう、ヒカリが手紙を書けば、ポケモンセンターまで届けてくれるよ。出て来い、オニドリル!」
「すご〜い、これがタカヒロのオニドリルなんだ。」
ヒカリは手紙を書いて、オニドリルにしっかりと持たせた。
「よろしくね。」
オニドリルは飛び立っていった。

428 名前:秋に・・・E:07/10/13 01:04:02
ポケモンセンターではサトシとタケシが、ヒカリを待ち続けていた、あれから1時間30分もたっていたのだ。
「ヒカリ遅いな〜…。」とタケシ。
「紅葉が見たいって行ったくせに、いつまで特訓してるんだよ…」
サトシはイライラしながらつぶやいた。
そのとき、オニドリルがポケモンセンターに着いた。オニドリルは入り口につくとそこでじっと飛び続けた。
「あら、あのオニドリル、どうしたのかしら…。ポケモンセンターの前で飛んで…何か持ってるわ…。」
ジョーイが気づいて外に出た。オニドリルが持っている手紙に気づいて、それをサトシ達に手渡した。
その手紙はあのヒカリが書いた手紙で、別のルートから登って合流しようと言う事が書かれていた。
サトシのイライラはさらに増した。
「なんでタカヒロと一緒に、別ルートから行くのに、俺達が合流しなきゃならないんだよ!」
「まあ、こんな時間だからそっちの方が早いってヒカリは思ったんじゃ…」
「なら、早く特訓を切り上げればいいじゃないか!勝手な事ばっかりしやがって!!」
「まあまあ…、とにかくジバシリ山に行こう。」
タケシは不満爆発なサトシをなだめた。しかし、これだけの事でヒカリに対してサトシがこんなに怒るのも珍しい、とタケシは思った。
普段ならこんな事はないのに、何故、今日はこんな事で怒ったりするのだろうか。
タケシは不満そうなサトシをなだめて、ジョーイにジバシリ山に行く事を伝えた。
「気をつけて行って、日が暮れる前に戻って来てね、でもあなた達の仲間のヒカリさん達、大丈夫かしら…あの道に入らなければ良いけど…」
「あの道といいますと…」タケシが気になって聞いた。
「途中に分かれ道があるの。看板が立ってるから、間違えないとは思うけど…その道野生のポケモンが多いから入ったら危険なの。」
「そうですか…、まあ、ヒカリなら大丈夫だよな、サトシ?」
「もし入ったとしても、タカヒロがいるしな。」
それを聞いて、タケシは、まさか不機嫌の理由って…、と思ったが、あえて言わないでおいた。
こうして、サトシとタケシはジバシリ山に向かった。

429 名前:428:07/10/13 01:06:46
取りあえず、今日はここまでです。
なんだか凄く間接的なヤキモチで申し訳ないです。
明日の夜、投下出来れば続きを投下します。

430 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/13 09:40:24
いやいや、間接イイです!
サトシがムカムカしてるだけでこれほど嬉しいとは

431 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/13 16:09:25
タカヒロ…恐ろしい子!

432 名前:秋にF:07/10/14 01:18:09
ヒカリ達も、オニドリルが戻って来た後、すぐにジバシリ山を登りはじめた。
「サトシ達を待たせないためにも急がなきゃ、競争よ、ポッチャマ!」
「ポチャ!」
「待ってよ、ヒカリ!」
「タカヒロも急いで来てよ〜!」
「ヒカリは元気だな〜、そんなに急いでたら転んじゃうよ。」
「大丈夫、大丈夫!」
タカヒロはヒカリを追いかけた。ヒカリは思ったよりも足が速くて、追いかけるのも一苦労だった。
と、ヒカリは立ち止まった。ジョーイさんが言ってた分かれ道だった。
「どっちだろう…。」
タカヒロは地図を見た。その地図には分かれ道は書いてなかった。地図には看板に従って進みましょうと書いてあるだけだった。
「たぶんこっちよ、行こう!サトシ達を待たせられないから、急がなきゃ!」
「ちょっと、待ってよ、ヒカリ!山は野生ポケモンもいるから危ないから正しい道を進まないと!」
すぐ傍に、誰かが倒してしまったのだろうか、看板が倒れていた。その看板は、正しい道を教えるものだった。
その看板にはヒカリ達が進んだ道とは反対の道を進むように書かれていた…。
サトシ達はと言うと、一足先に合流地点についていた。
「よし、ついたみたいだぞ。ヒカリ達はまだ来てないないなあ…。」
タケシはあたりを見渡しながら言った。
「ヒカリのやつ、また待たせるつもりかよ…。」
「まあまあ、この道を行けば、途中でヒカリ達に会えるはずだ、行ってみないか?」
「え、なんで?」
「いや、ほらジョーイさんが分かれ道があるって言ってたじゃないか。もしかしたらヒカリ達
間違えるかもしれないだろ?」
「ヒカリは1人じゃないだろ。」
「サトシ…、でも、万一って事もあるじゃないか、サトシはヒカリの事が心配じゃないのか?
とにかく分かれ道まで行ってみよう。」
「…仕方ないなあ。」
タケシは、このままサトシがここで待ってもサトシがイライラするだけだと考え、何かした方が
気もまぎれるだろう、と思ったのだ

433 名前:秋に・・・G:07/10/14 01:19:46
そして、サトシ達はヒカリ達が歩いているだろうという道を進んだ。どこかでヒカリ達に会える
はずだ。しかし、ヒカリ達に会わないまま、分かれ道の地点まで来た。
「すぐに会えると思ったんだけどな〜…」
とタケシ。と、ピカチュウが倒れている看板に気づいた。
「ピカピ、ピカ。」
「どうした、ピカチュウ?…この看板、なんだろう、地図が書いてある…」
「もしかして、それ、道案内の看板なんじゃ、ちょっと見せてみろ。」
タケシはサトシから看板を受け取って、見てみると、やはり、道案内の看板だった。
「看板が倒れてるって事は、ヒカリ達、反対の道に行ってしまったかもしれないぞ!」
「なんだって!」
その時、その道の方でポケモンが騒ぐ音がした。
「野生のポケモンが騒いでいる…サトシ、やっぱりヒカリ達は、反対の道に行ってしまった
のかもしれない…、サトシどうする?」
「どうするって、行くっきゃないだろ!」
サトシは今までイライラしてた事を忘れて走り出していた。そんな場合ではなかった。
(ヒカリ…無事でいろよ…!!)

ヒカリ達はその頃、デルビル達の群れに囲まれていた。
ヒカリはポッチャマで、タカヒロはカメールで応戦していた。
「ポッチャマ、バブル光線!」
「カメール、みずでっぽう!」
水は炎タイプの弱点だが、デルビル達の数は多く、ポッチャマもカメールも疲労していた。
「あの道間違ってたみたい、ごめんね、タカヒロ…」
「そんな話は後で良いよ、今はこのデルビル達に囲まれた状況を突破しなきゃ。」
「うん、でも、数が多い、大丈夫…じゃないかも。」
「でも、だいぶ数は減らして来た、カメール、みずでっぽう!」
「ポッチャマ、バブル光線!」
この攻撃で、デルビルの数はだいぶ減ったが、ポッチャマもカメールも疲労がたまっていた。
「よし、走ろう、ヒカリ!今のうちに引き返そう!」
「うん!」
ヒカリ達は走って来た道を戻りはじめた。何故かデルビル達は追ってこなかった。
「よし、追ってこないわね。」
「ポチャ、ポチャ!」
と、ポッチャマが突然叫んだ。

434 名前:秋に・・・H:07/10/14 01:22:17
「どうしたの、ポッチャマ?」
ポッチャマは近くを通り過ぎた気配を感じ取ったのだ。そして、ポッチャマが感じた
気配の持ち主がヒカリ達の前に現れた。
それはデルビル達と、ヘルガーだった。
「デルビル、ヘルガー、どうしてここに!」
「どうやらデルビル達はボスであるヘルガーを呼びに行ってたようだね。」
「どうしよう、ポッチャマ、こんなに疲れてるのに…。」
「でも、やるしかない!カメールみずでっぽう!」
「ポッチャマ、バブル光線!」
しかしその攻撃はヘルガーの火炎放射に押されてしまった。
「やっぱり疲労がたまってるんだわ…」
「く…、別のポケモンで…。」
タカヒロがモンスターボールから他のポケモンを出そうとモンスターボールを探っていた。
「きゃあ!!」
ヒカリの叫び声にタカヒロがはっとすると、まさにヘルガーがヒカリにとびかかろうとしていた。
「ヒカリ!!(ま、間に合わない!!!)」
その時…
「ピカチュウ、10万ボルト!!」

その声の主は、まぎれもなく、サトシの声だった
「サトシ!!」
ヒカリは嬉しそうに叫んだ。
「どうしてここに私達がいるって分かったの?!」
「話は後だ、とにかく、このヘルガーとデルビル達をなんとかしなきゃ。」
「サトシ、おそらくヘルガーはこのデルビル達のリーダーなんだ、リーダーを倒せば、群れは
バラバラになる。ヘルガーを倒すんだ。」
「分かった、ピカチュウ、もう1回10万ボルト!」
「ピカ!!」
ピカチュウの10万ボルトを受けてヘルガーは動かなくなった。ヘルガーが倒れた事で、デルビル
達はうろたえはじめた。
「よし、今のうちに引き返すんだ!」とタケシ。
「助かった…行こう、ヒカリ!」
「うん!!」
そのやり取りを見て、忘れていたイライラをサトシは思い出した。

435 名前:434:07/10/14 01:26:16
なんだか書いてるうちにどんどん長くなってすみません。
次回で完結する予定です。
ありきたりな展開ですが、ヒカリを助けるサトシを入れたかったんです。

436 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/14 01:48:38
続きキタ━━(゚∀゚)━━!!!!!
ついに合流ですか!
サトシの見せ場があって良かったです
その間に逃げちゃうとかも悔しさ感が盛り上がっていいですね
次回を楽しみにしてます!

437 名前:心の前奏曲(プレリュード)−起動−:07/10/17 23:23:45
石畳のしかれた、冷たい空気を孕んだ通路は大きな口をぽっかりとあけ、続いていた。
大きな闇が、ぽっかりと口をあけて迫ってくるような錯覚にさえ捕らわれそうになる。
「しっかし長いな・・・」
「コジロウ、ちょっとスピード上げるわよ」
「よっしゃー!」
ニャースがカイリキーをひきつけるために降りたことで、マシンのスピードは下がっていた。
ギアを切り替えて、立ちこぎをする。
「ジャリガール、しっかり捕まってなさいジャリボーイを放すんじゃないわよ!」
「え?あ、うん」
ムサシが、ハンドル横のボタンを押す。
するとマシンの後ろからはブースターが出現し、青白い炎を吹いた。
「みたか!これがロケット団の底力なのだ!」
追いかけてきたヘルガー達が、再び引き離されていく。
「すごい!すごい!」
マシンの車輪からは、摩擦による火花が散っていた。
スピードをなお上げていくマシンから落ちないよう、サトシをしっかりと抱きしめ、ヒカリは時を待った。
やがて口をあけていた暗闇に光が射していく。
「あそこです!」
アグノムとエムリットが叫ぶ。
段差を乗り越え、宙を浮くロケット団のマシンからは、しっかりと祭壇が見えていた。
スピンをかけながらブレーキし、止まったときにはオーバーヒートを起こしたかのようにマシンは熱くなっていた。
「何やってるの、行くわよ」
少しの間ぽかんと口をあけていたヒカリに、ムサシが言う。
ヒカリはムサシに手伝ってもらいながら、サトシを装置のある祭壇の上に上げた。
「サトシさんから失われているのは、意志の力です。だから装置の中には僕が入ります。」
「ヒカリさんは、装置の手の形をしたくぼみに左手を置いてください。」
ヒカリがピカチュウと目を合わせ、しっかりとうなずく。
そして装置のくぼみに、左手を置いた。

438 名前:心の前奏曲(プレリュード)−目覚め−:07/10/17 23:44:01
まばゆい青白い光が辺りを包む。
その場にいた全員が、思わず目をかばった。
「ちょ、ちょっと〜、大丈夫なの!?」
「大丈夫です、正しい目的で使えば、決して危害はないはずです」
光は生き物のように動きながら、サトシの中へと吸い込まれていく。
やがてそれも止むと、辺りは静寂に包まれた。
「サトシ・・・?」
「ピカピ?」
不安そうにヒカリとピカチュウが覗き込む、それに合わせるかのように、ロケット団も覗き込んだ。
かすかに、サトシの指先が、眉が、まぶたが動いていく。
「ヒカリ・・・、ピカ・・チュウ・・?」
「ピカピ!」
ピカチュウが、サトシに飛びつく。
サトシはそれをうれしそうに抱きとめると、改めて辺りを見回した。
何か、重たい感覚から解放された感じがある。
「ピカチュウ!ヒカリ!それに。・・、ロケット団?」
「助けてくれたの、ここまでつれてきてくれて・・・覚えてないの?やっぱり。」
「ああ、でも、誰かに呼ばれているような、誰かが俺の身体をずっと支えてくれていたような・・・。」
本当に、記憶はないらしい。
それでもなかったであろう意識の中からその感覚を感じてくれていたことが、ヒカリは素直にうれしかった。
緊張の糸が切れて、涙が一つ、まぶたから落ちて地面をぬらす。
「よかった・・・、お帰り、サトシ」
それでもヒカリは、精一杯の顔で笑って見せた。
サトシもそれを見て、やわらかく笑う。
「なんかさー、あたし達お邪魔虫?」
「ニャースもおいてきてるし・・、今日は帰ろうか。」
そんなことをぶつぶつといいながら、ロケット団がマシンへと乗り込もうとする。
―ゴゴゴゴゴゴ
「ぅおぉおわ!!」
「なんだ!?」
地面が大きく隆起していく。
「地震!?」
「ヒカリ!」
二人を引き裂こうとするように、間の地面が割れる。
「サトシ!」
サトシは持ち前の運動神経でゆれて、割れていく地面を飛び越え、ヒカリのいる足場へと映った。
「アグノム!アグノム!」
祭壇の前で、エムリットが叫んでいる。
ヒカリは目を凝らした。
「アグノムが・・・!」
「え・・?」
サトシも同じように目を凝らす。
その先にいるアグノムは驚いたことに、身体を赤く発光させ、ぐったりとしていた。


439 名前:心の前奏曲(プレリュード)−暴走−:07/10/18 00:08:40
やがて、地面の揺れが収まっていく。
ロケット団は腰を抜かしていたが、今はアグノムだった。
サトシとヒカリが駆け寄る。
「熱っ!」
アグノムは全身から高熱を出していた。
「エムリット、いったいどうなっちゃったの?」
「暴走してる・・・、そんな・・・」
「暴走って・・・いったいなんで!」
「僕にも分かりません、・・・もしかしたら、ユクシーが弱っていたから・・!」
「どういうことだ?」
「私達3匹は常に均衡の力を持つようになっているんです。つまり誰かの力が弱まれば、他の二匹の力によって平均化され、残りの力も弱まる」
エムリットは、息苦しそうにあえぐアグノムに向き直り、その顔に触れた
「もしもユクシーの力が極端に弱っていたのだとすれば、それは知らないうちに私達にも影響が出ていたはず。力が弱まっているときに無理に力を使えば、暴走してしまう・・。」
「とめる方法は!?」
「わかりません、とにかくユクシーを助けてここを脱出しないと!さあ、こっちです!」

突然、空を脅かすように大地が揺れ、タケシ達は立ち尽くすかのように動きを奪われた。
「むぅ!あの小娘め、やりおったわ。装置を作動させおった」
ひざを尽き、どうにか堪えながら、タケシが叫ぶ。

マーキュリーも体勢を立て直そうと、揺れで崩れた柱を支えに立とうとする。
「そこまでよ」
体勢を立て直す寸前、エマがマーキュリーの腕をつかんで捕縛していた。
「観念しなさい。タケシ君、ユクシーを」
「は、はい!」
タケシがユクシーの檻をあけて、保護する。
その身体は熱を持っていて、タオル越しですら熱く感じた。
一方のマーキュリーは腕を拘束されているのにも拘らず、余裕の表情だ。
マーキュリーがゆっくりと、観念したとでも言うかのように瞑っていた目を開く。
「なにを・・・」
「ワシはここで捕まるわけにはいかんのだよ」
周りの世界が色をなくした。至近距離で食らってしまったせいだろう、目が焼けるようにいたい。
「目くらまし!?」
タケシとエマの目が回復した頃には、すでにマーキュリーの姿は消え、彼の荷物だけが残っていた。
まるでそれは、彼が何か別の思いを秘めたことの現れのようで、エマはヒカリが走っていった通路の、吸い込まれそうな闇を見つめた。

440 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/18 00:28:26
乙です!
サトシとヒカリ…完全に二人の世界を作っちゃってますね
空気を読むムサコジがニクい

441 名前:サトヒカ愛:07/10/19 01:01:29
「ねえサトシ、ポケモンを強くするために大切なこと知ってる?
あたしいい事聞いちゃったんだけど…当ててみて♪」
そう得意げにそう言うヒカリ。

「そりゃあいろいろあるんじゃないか?熱いハートとか!厳しいトレーニングとかさ!」
ヒカリが何を言いたいのかよくわからなかったが、大好きなポケモンバトルの話題に
ノリノリで答えるサトシ。

「ふふっやっぱりサトシは分かってないわね〜
ポケモンを強くするために必要なもの、それは"愛"よ!」
「あい…?なんだそりゃ?」

「ポケモンを愛することで、ポケモンの力をより引き出せるようになるの」
「愛するって、要は好きになるってことか?」
「そうね、好きと同じ…だと思うわ…(ちょっと赤面)」

「それなら分かる気がするぜ。
トレーナーがポケモンのことを大好きなら、ポケモンも頑張ろうって気になるもんな」
「そうでしょ!ちょっと照れちゃうけど愛ってすごいわね」
「うん、そう言われると愛ってすごいのかもな」

「だけどさ、せっかく教えてもらったけど
オレは愛でこれ以上ポケモン達を強くするのは無理かもしれないぜ」
「えっどうして!?」
意外な発言に驚くヒカリ。

サトシはいたずらっぽく笑うとこう言った。
「今でもみんなのこと限界まで大好きだからな!」

「あっ!そうよね!そんなのあたし知ってたのに…可笑しいわ」
サトシに教えてあげようとしていたことが
彼の一番の得意分野だったことに気づき思わず笑い出すヒカリ。
「サトシにはつまんない答えでゴメンね」

「いや、ヒカリが教えてくれて嬉しかったぜ。
だってヒカリもポケモンのこと大好き…じゃなくて愛するのに賛成ってことだろ?」
「ええ、もちろんよ」
「ヒカリがオレと同じ意見だとなんか嬉しいんだけど変かな?」
「ううん、あたしも嬉しい…かな」

トレーナー同士にも自然と愛が芽生えそうなそんなサトヒカでしたとさ☆ミ

おわり。

442 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/19 01:07:04
書き中の別のがあったけどそんなのポイして書きました
これ書いたせいで他の人の愛が読めなくなったら泣くけど
とにかく書きたかった・・

443 名前:題名など無い:07/10/19 23:59:08
雪崩からどうにか逃げきったサトシとヒカリ
しかし吹雪にあってしまい、近くに運良く山小屋があったのでそこに避難した。
サトシ「すごい吹雪だ。今日一日はやみそうもないな」
ヒカリ「ゴメンね、サトシ。私がポケモンセンターでおとなしくしてれば、こんなことには・・・」
サトシ「気にすんなよ!皆の事が心配で来ちゃったんだろ?」
ヒカリ「えっ?・・そ、そうだよ・・・」
サトシ「それはヒカリの優しさから出た行動だから、俺は怒ってないよ」
ヒカリ「あ、ありがと」
しかし、ヒカリは「(皆も心配だったけど、私はサトシの事が一番心配だったんだけどなぁ〜)」
と思っていた

もちろんそんなヒカリに気付かないサトシは
「腹減ったなぁ〜。何か無いかな?」
と小屋の小さなキッチンを詮索中

ヒカリ「あ、お菓子とジュースなら有るよ!」
サトシ「本当か!たまにはヒカリのリュックも役にたつな!」
ヒカリ「む〜〜〜、どういう意味?(怒)」

サトシがヒカリを怒らせてる間もピカチュウはお菓子を美味しそうに食べていた。

444 名前:題名など無い:07/10/20 00:17:33
サトシとヒカリはお菓子を食べた後
ポケモンバトルの話に熱中している
ピカチュウは寝

サトシ「相手がこうきたら、こう返すよりもかわした方がいい」
ヒカリ「でも次にこうこられたら、危ないと思うけど・・」
サトシ「そうか、確かにそうこられると・・・・」
ヒカリ「サトシ?」
サトシ「ハックション!!!」
ヒカリ「わっ!!ちょっと、大丈夫?」
サトシ「だ、大丈夫、大丈夫・・・ハックション!」
ヒカリ「全然、ダイジョバナイかも。もう!ほら鼻かんで」
サトシ「ごめん、ごめん」
ヒカリ「そんなに寒いの?」
サトシ「うん。小屋の中にいるのにな」
ヒカリ「そうだ!」
ヒカリはバックを持ってきて、いきなり
ヒカリ「サトシ、目瞑って!」と言ってきた
サトシ「え、なんで?」
ヒカリ「いいから、瞑ってぇ〜」
ヒカリは後ろに何か持っているようだった
サトシ「わかったよ」
サトシは目を瞑った
ヒカリ「(大丈夫よ、ヒカリ!サトシはきっと喜んでくれる。いま渡さないでいつ渡すのよ?!そう、今しかない!)」
ヒカリは覚悟を決めた

445 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/20 00:48:46
乙です
ついに分かるのか…

446 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/20 12:11:09
あったかいもの?

447 名前:秋に・・・I:07/10/21 01:31:55
「はあはあ…」
「ここまで来れば大丈夫だろう、みんな、無事か?」とタケシ。
「なんとか…、でもどうして私達が道を間違えたって分かったの?」とヒカリ。
タケシはヒカリ達が来てないので、合流しようと思って先に進んだこと、ジョーイから危険な道を
教えてもらっていたこと、看板が倒れていた事などを話した。
その間にタケシは傷ついたポッチャマ達を手当てした。
「そうだったんだ…」とヒカリ。
「しかし、間に合ってよかった、よく無事でいられたな。」とタケシ。
「タカヒロのおかげ、私1人だったら本当にダメだったと思う、タカヒロありがとう。」
「あ、うん、でも、ヒカリを危ない目にあわせてごめん。僕がもっと下調べをしておくべきだった。」
「全然気にしてないよ、私も道分からなかったし…」
サトシはイライラしていた。自分だって、ヒカリを助けたのに…。いや、あそこで自分が助けなければ
ヒカリはどうなっていたか分からない。なのにタカヒロの相手ばかりしているヒカリが許せなかった。
(俺のことはどうでも良いのかよ・・・。)
耐え切れずに、サトシは不機嫌そうに言った。
「こんなところで、ゆっくりしてたら、紅葉見に行けなくなるぞ!それとも今日は見に行かないのか?」
「あ、いっけな〜い、すっかり忘れてた。今から行っても大丈夫かな?!」
「大丈夫だよ、ぎりぎり日が暮れる前にはポケモンセンターに戻ってこれるよ」
タカヒロが言った。
「でも、ゆっくりは出来ないよね…、明日行った方がいいのかな…」とヒカリ。
「いや、今から行ったらちょうど、夕日で綺麗な紅葉が見れるから、行った方がいいよ。」
とタカヒロが言うので、紅葉を見に、一行はその場所に向かうことにした。

448 名前:秋に・・・J:07/10/21 01:32:55
タカヒロとヒカリはその場所の紅葉について話をしていた。
「ちょうど、良い時間に着くから期待して良いと思うよ。」
「へえ〜、楽しみだなあ・・・ねえ、サトシ?」
「・・・ああ。」
「どうしたの、サトシ?そういえば、今日ずっと変だけど?」
ヒカリが心配そうに言った。タケシは言った。
「サトシは、ヒカリが道を間違えたって知ったとき、本当に心配してたんだぞ。」
「そうなの?心配かけてごめんね、サトシ。そして、助けてくれてありがとう!
あのときのサトシ、かっこよかったよ!」
「そうか?」
「本当、本当!サトシが助けに来てくれて嬉しかったよ。」
そんな会話をタカヒロは聞きながら、考え事をしているようだった。そして、集合場所に予定して
いたところについた。
「よし、この道を進むと、ジバシリ山のベストスポットに着くよ。」とタカヒロ。
「ありがとう、タカヒロ。」とヒカリ。
「じゃあ、僕はこれで。」
「タカヒロは紅葉見ないの?」
「うん。サトシ、今日は助けてくれてありがとう。君があのとき来なかったら、ヒカリはどうなって
たことか・・・。ヒカリを連れまわして危ない目にあわせてごめんな。」
「・・・なんでそのことで俺に謝るんだ?」
「なんでって…君・・・、(小声で)ヒカリのことが好きなんじゃないの?」
「そりゃ、仲間だからな。当たり前だろ。」
とあっさりとサトシは言った。これはかなり重度の鈍感らしいな・・・とタカヒロは思った。
タカヒロはタカヒロなりに気を遣ったつもりだったのに、なんだか馬鹿らしくなってきた。
でも、ヒカリとサトシが仲が良いということにタカヒロは気づいていた。ヒカリのことを
気になりかけていたけど、好きにならない方がよさそうだということに。
「ヒカリとこれからも仲良くな。」
「???」
「それじゃ、みんなさようなら。」
そう言って、タカヒロは去っていった。
「変なやつだったな、ピカチュウ。」
「ピカ・・・」
ただ、タカヒロがいなくなったことにサトシは内心ホッとしていた。


449 名前:秋に・・・J:07/10/21 01:34:27
そして、サトシ、ヒカリ、タケシの3人はしばらく歩いて、目的地についた。
「わ〜、綺麗〜!」
「本当だ〜」
「ちょうど良い時間ってこのことだったんだな〜」
夕日に紅葉が照らされて、美しく輝いているようだった。
「サトシ、向こうにいってみよう!」
「おい、待てよ、ヒカリ!!」
「あまり遠くに行くなよ〜〜、すぐ戻らないと日が暮れるからな〜」
と遠ざかって行く2人に向かってタケシは叫んだ。
「本当に綺麗・・・ここに来て良かった、ねえサトシ?」
「そうだな。」
そう言ったサトシの声を聞いて、ヒカリは言った。
「良かった、いつものサトシに戻って。」
「え?」
「サトシ、なんだか今日不機嫌というか、いつもと違ってたからちょっと心配してたんだ。
でも、そんな心配必要なかったね。サトシはサトシだもんね。」
そう言ったヒカリの声を聞いて、サトシはちょっと悪いことをしたような気分になった。
「ごめんな、ヒカリ。俺、ヒカリがそんなこと考えてたなんて分からなくて。変な
心配かけちゃったな、ごめん。」
「いいの、いいの。全然気にしてないし、今日はサトシ助けてくれたから。」
「え?」
「あのとき、ヘルガーとデルビル達に襲われたとき、本当に、私ダメだと思ったの。
でも、そのとき、サトシが来てくれて…本当にありがとう。」
「助けるのは当たり前だろ。」
風が吹いて、紅葉がひらりひらりと舞い降りた。
「わ〜、本当に綺麗〜」
「そうだな。」
2人は少しの間紅葉に見とれた。
「あ、サトシ、肩に紅葉がついてるよ、ほら。」
と言って、ヒカリはサトシの肩についてる紅葉をとって見せた。
「本当だ、ってそういうヒカリの肩にもついてるぞ。」
と今度はサトシがヒカリの肩についてる紅葉をとった。
「ヒカリ〜サトシ〜、そろそろ帰らないと〜日が暮れてしまうぞ〜。」
タケシが叫ぶ声が聞こえた。
「分かった〜」
「すぐ行く〜」
サトシとヒカリは返事をした。

450 名前:秋に・・K:07/10/21 01:38:51
「今日はあまり紅葉見れなかったね。ちょっとがっかり。」
「そういえば、ジョーイさんのオススメルートも歩いてないな・・・」
「え、そんなのあるの?よし、決まりね!」
「決まりって?」
「明日も紅葉を見るの!」
「え〜、明日は出発するんじゃないのか?」
「少しゆっくりしていっても大丈夫!」
「まあ、ゆっくりするのはいいかもな。タケシが待ってる、行こうぜ!」
「うん!」
サトシとヒカリは走ってタケシのもとに向かった。
「わっ・・・」
ヒカリはつまずきかけた。転ぶ・・・と思ったら、転ばなかった。サトシが腕をつかんで、支えたのだ。
「大丈夫か、ヒカリ?」
「うん、ありがとう・・・。」
サトシがヒカリの腕をつかんで支えながら、ヒカリは立つことが出来た。
「ほら、サトシもヒカリもはやくしろ〜!ポケモンセンターに戻るぞ〜!」
「分かってる〜!」
「今から行くから〜」
こうして秋のある、サトシとヒカリとタケシの1日が終わろうとしていた。
この秋の1日で、サトシとヒカリは、ちょっとだけまた絆を深めた、のかもしれない。

〜END〜

なんだか自分の思った以上に長くなりました。最後グダグダしてしま
いましたが、なんとか完結まで持っていくことが出来ました。
最後はほのぼのとしたサトヒカにしたかったので、このような終わり
にしました。

451 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/21 10:11:21
サトシの焼きもちがリアルで面白かったです!
難しそうなテーマなのにすごい

452 名前:題名など無い:07/10/21 23:23:23
サトシの心は相変わらず?一色だった
サトシ「ヒカリ、まだか?」
そう言った時
フワッと音がした
更に目を瞑っていても、ヒカリがかなり近くにいるのがわかる
サトシは少しドキドキした。
思わず目を開いてしまい、案の定ヒカリの顔が目の前に・・・
サトシ「わっ!な、な、なにしてんだよ」
ヒカリ「あっ!目閉じててって言ったのに」
サトシ「だって・・・・・!!」
サトシはヒカリが手に持っている物に気づいた
サトシ「・・・マフラー?」
ヒカリ「うん・・・」
ヒカリがサトシのために作っていたもの
ヒカリ「これから寒くなるからっと思って」
それは綺麗に編まれた赤いマフラー
ヒカリ「・・・赤は嫌い?」
サトシ「いや、そんなことは無いよ。でも本当に俺が貰っていいのか?こんなに上手にできてるのに」
ヒカリ「当たり前ですぅ!サトシの為に作ったんだから!」
サトシ「俺の為?」
ヒカリ「そ、そうよ!日頃の感謝としてね(焦)」
サトシ「そうか・・・嬉しいよ、ありがとう」
その笑顔がとてもカッコ良かったので、ヒカリはつい赤くなってしまった


453 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/22 07:46:44
ついにキタ-!!
お互い意識してる様子がGJ
ペアルックとはヒカリもやってくれる・・

454 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/23 03:10:36
>>411
くそわろたwwwwwwこれぞサトヒカ!!素晴らしいww

455 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/24 01:46:11
願望SS
ナタネさんときのタッグバトルサトヒカだといいなあ

「あーあ、タッグバトル大会なんか参加しなきゃよかったぜ(プンスカ」
(サトシ機嫌悪そうね…タッグの相手があれじゃあ仕方ないか)
「組む相手がくじびきなんて、よく考えたら変な伝統よね〜」
「そうだろ?今更言っても仕方ないけど最初からパートナーが選べたらなぁ…」
「そしたらあたしとサトシで優勝間違いなしね!」
「そうだな。よし、今度別な大会があったら一緒に出ようぜ!」
「いいわよ!じゃあ早速特訓しない?」
「ヒカリ気合入ってるな!もちろんいいぜ」
「タケシーちょっとバトルの相手してくれないかー」
(えへ、サトシの機嫌が直って良かったv)

456 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/24 20:33:18
ナタネさんとバトルするのはサトヒカらしい…
願いが通じた!?

457 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/25 21:22:39
それはホントか!

458 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/26 00:06:04
本スレに書いてあったんだぜ

153 名前:名無しさん、君に決めた! 投稿日:2007/10/24(水) 09:03:44 ID:???
今日発売のテレビステーションに載ってたナタネ回のネタバレによると
ナタネコジロウのコンビと対戦するのはサトヒカコンビですぜ旦那

459 名前:題名など無い:07/10/26 00:28:51
改めてサトシにマフラーを巻いてあげるヒカリ
ヒカリ「はい、できた!」サトシ「ありがとう」
ヒカリ「どう、暖かい?」サトシ「ああ、暖かいよ。きっとヒカリの気持ちがつまってるからだな」
ヒカリ「なっ・・・・(恥)」
サトシ「顔、赤いぜ!大丈夫か(笑)」
ヒカリ「・・・ばか」
サトシ「さ、もう遅いし寝ようか」
サトシは寝袋を2つ敷き、そして先に眠っていたピカチュウをだっこしながら横になる
サトシ「マフラーのおかげでぐっすり眠れそうだ。おやすみ、ヒカリ」
ヒカリ「おやすみ」
ヒカリは灯りを消してから寝袋に入る
サトシもヒカリもすぐに眠ってしまった


翌朝
吹雪もやみ、朝御飯を食べた二人と一匹は山小屋にあった地図を見ながら
無事に村に帰ることができた
タケシ「サトシ、ヒカリ!良かった、無事だったんだな!」
サトシ「ああ」
ヒカリ「ごめんね、タケシ。心配かけて」
タケシ「いや、二人が無事に帰ってきたからよしとするよ」
サトシ「腹減った!ジョーイさん、ご飯お願いします」
三人は食堂でご飯を食べた後、出発まで各自自由行動にした
サトシはどっかに行ってしまい
タケシは食糧や旅の用品を買いに行った
特にやることのないヒカリはアヤコに電話をかけることにした

460 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/26 07:58:38
萌えた!
さらっとカッコイイこと言うサトシとヒカリの反応がいい

461 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/27 22:34:57
旅の途中での休憩中
ミミロル「ミミ〜、ミミロ〜ミミミッミミミロ?」
ピカチュウ「ピカピカ、ピカピカチュウ。ピカピ、ピカピカ」
ミミロル「ミミロ〜?ミッミ〜ロ、ミミロ〜」
ピカチュウ「ピッカ?ピカピカピカチュウピカ」
ミミロル「ミミ、ミッミッミ〜ミミロミ」
ピカチュウ「ピカ?ピッカピ〜」
ミミロル「ミミッロッミミ〜?ミミミミ〜ミミ」
ピカチュウ「ピカチュウ!ピッカピカ」
ミミロル「ミミミ、ミミミミ?」
ピカチュウ「ピッカピカピカピピピ」
ミミロル「ミミミミミロ〜っミロ」


うん、なんて言ってるのかは俺にもよくわからないんだ
だから和訳はしてない
内容は文脈から判断してくれ

462 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/27 23:34:48
会話の内容は分からないけど仲良しそうでいいな

463 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/29 15:02:20
誰かニャースを連れてきてくれ!

464 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/29 20:10:45
ニャ?

465 名前:ヒカリん看病:07/10/30 00:06:39
コンテストが開催される町を目指す道中、山道でサトシが熱を出した。
タケシが近くのポケモンセンターまで風邪薬を貰いに出かけたため
今はヒカリが一人でテントの中で横になるサトシを看ていた。

「ごめんな…ヒカリ、コンテスト間に合わなくなって」
「気にしないでゆっくり休んで。サトシの体の方が大事よ」
「ありがとう。こうして看病してもらうのも案外いいもんだな…」
「そんな事言えるなんて、大分元気になってきたみたいね」
素直なサトシがかわいく思えてヒカリはにっこりほほえんだ。

「そうだ!サトシお腹すいてきたんじゃない?
あたしがお粥を作ってあげようか」
「…大丈夫か?」
「だいじょうぶ、この前ポフィンが上手に作れたのを見てたでしょ
料理だって同じようなものよ。任せといて」
「う〜ん、じゃあオレも手伝うよ」
「もう!サトシは病人なんだから素直に甘えてればいいの!」
「わかったよ、くれぐれも気をつけてな」
「…」
あたしってそんなに信用ないのかなあと思いつつ
「じゃあちょっと作ってくるから、楽しみに待っててね」
ヒカリはテントを飛びだした。

466 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/30 00:20:28
今日はこんだけ(短っ

467 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/30 00:24:40
ありゃ、俺の作ってるやつとかぶったww
でも、楽しみに待ってます。
ネタ変更するか…

468 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/30 00:34:26
>>467
書いてあるならもったいなすぎる・・
変更しないでも大丈夫!
(自分のはあまり構想が練れてないので・・)

469 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/30 13:16:49
>>465
コンテスト行きたかったなとか悔やまず、真っ先にサトシ優先なヒカリが良い
仮にホントにあってもヒカリはこうしてくれるはず、ピカチュウと出会った初めての時もコンテスト出れないかも知れないと言われてもピカチュウ優先してくれたし、 ヒカリン優しいな

470 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/10/30 21:22:39
>>465
メッチャガンガレ
>>467
俺もだwまあ構想練ってただけだから幸いといえば幸い。それより今書いてるのが終わらん…orz
つかみんな考えるのは同じかw

471 名前:題名など無い:07/10/31 23:19:04
ヒカリ「ママ!私、サトシに渡せたよ!すごく喜んでくれたの」
アヤコ「やったわね、ヒカリ!貴方の想いがサトシ君に通じたのよ」
ヒカリ「そんな・・想いだなんて、照れちゃうよ・・・・」
アヤコ「ヒカリ!」
ヒカリ「な、何?」
アヤコ「恋もコンテストも貴方の想いが大切なのよ!恋は相手の人に、コンテストは一緒に演技してくれるポケモンに、それぞれ貴方が想いを伝えられるかなのよ!」
ヒカリ「私の・・想い・・・」
アヤコ「そう!ま、まだヒカリにはわからないかもね・・・とにかく後悔の無いようにね」
ヒカリ「うん、大丈夫!」アヤコ「じゃ、サトシ君たちによろしくね」
ヒカリ「バイバイ!」
電話を終え
母アヤコが言った「想い」を深く考えるが
あまりわからない
私はサトシのことは好き
でも、母が言っていたこととは何かが違うのだろう
さらに深く考えるうちに集合時間になった
村から次の町への道の入口には既にタケシとジョーイさんがいた


472 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/11/01 09:13:56
アヤコママ最高だ
この展開はおいしい

473 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/11/05 21:43:27
看病の話
テンパっててなかなか書く余裕がないよ(つД`)
いつのまにかあやや回に先こされそうだ

474 名前:心の前奏曲(プレリュード)−崩落−:07/11/12 23:09:23
受験でしばらくこれなかった、ゲーム学科に合格決まったので戻ってきた。

中途半端な状態での見苦しい放置、申し訳ありませんでした。

足場は確実に不安定になっていき、隆起と陥没を繰り返す
丁度シーソー状に揺れている石橋の上で、ロケット団は身を寄せ合い震えていた。
「ムサシー!コジローウ!」
「ニャース!無事だったのか!」
3人はお互いを確かめるように抱き合う。ニャースの身体にはいくらか傷があったが、それでも大したことはないようだった。
しかし、丁度三人が抱き合っている反対側に、崩落した巨大な岩が落ちてきた。
乗ってきたメカは爆発し、その爆風とシーソーを逆側に落とされた反動で3人は吹き飛ばされる。
「結局、いつものこれかぁ」
「まあいいじゃない、こうしてニャースも戻ってきたし。」
「取りあえず、ジャリン子達なら何とかするニャ」
「そうだなぁ」
「ソーナンス」
「「「やな感じぃ〜〜」」」

「ロケット団・・・!・・・ありがとうな。―ヒカリ!こっちだ!」
サトシはアグノムをタオルに包んで抱き、ヒカリをその背中に乗せた。
「サ、サトシ!?」
「足を怪我してるんだろ?みれば分かるって。」
「だ、大丈夫だって、サトシも大変じゃ・・・」
「ヒカリの大丈夫は当てにならないって!」
そんな痴話げんかのような会話をしながら、サトシは出口へと一気に走った。
体力と馬鹿力には自身がある、迷ってる間に走り抜けてしまったほうがいい
ピカチュウもその身軽さを生かし、足場を渡っていく。
ヒカリが感じたその背中は温かく、思った以上に広く頼れるのもだった。
足場はもろく、しかし確実に崩れ去っていく。
特に出口と祭壇をつなぐ道のそれは激しく、サトシも足をもたつかせ始める。
「うおわっ!」
そしてとうとう、足場を踏み外した
「ヒカリッ!」
「サトシ!!」
サトシは器用なことに、アグノムと、それを抱える腕だけで二人分の体重を支えていた。
「ピカチュウ!アグノムを!」
「ピカ!ピカピ!?」
「俺なら大丈夫だ!」
そういって、腕に力を込める。
しかし無常にも、かけた力はもろくなった意思を砕き、サトシとヒカリを奈落へと落とそうとした。

475 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/11/12 23:19:55
>>474
おお、合格おめ
俺も頑張らないとなorz

476 名前:心の前奏曲(プレリュード)−最後の手−:07/11/12 23:20:57
下げ忘れたびたびすみませぬ・・・

「ぐっ・・・!!」
サトシは無意識のうちにヒカリをかばうように丸め込んでいた。
―落ちるッ!
一気に身体が冷えて、さぁっと血が引いて肌が粟立つのを感じる。
「・・・・?」
しかし、それ以上の痛みも、浮遊感もなかった。
あるのはただ、身体全体を縛る何かの感触。
「お前は・・・!」
「マーキュリー!」
「・・・」
サトシとヒカリの身体は縄で縛られ、ひょいと持ち上げるようにまだ安全な地面へ下ろされる
ピカチュウが駆け寄ってくるのを抱きとめながらも、二人はマーキュリーに敵視するような視線を送った。
「そう睨むな。確かにお前達は目障りじゃが、無益に散る命などあってはならぬ。」
「どういうこと・・・?」
「人もポケモンも、命を無駄に散らすべきではない。わしは人から知恵を奪おうとは考えたが、命をとろうとまでは思わん」
マーキュリーが立ち上がり、崩落する廊下を気にも留めずに壁を探る
「まだ手は残っておる。この聖域は調べつくしてある。そこのポケモン、アグノムやエムリットも知らんであろうことがここにはある。」
「手・・・?」
「この崩落をとめる術じゃ・・・!」
マーキュリーは壁を叩いて詮索していたかと思うと、そのうちの一つを引き抜いて中に仕込まれていた鎖を引いた
すると不自然に崩落していない壁の一部が押されるかのように押し込まれ、階段になっていく。
「最後の鍵はここにある。もはやあの装置は使えないだろう。だとすればここで死ぬのは無駄というもの・・・。」
「来い小僧共!この先の鍵を開くにはお前達が必要じゃ!」

477 名前:心の前奏曲(プレリュード)−贄−:07/11/12 23:37:28
階段は崩れ落ちた廊下の壁に沿うように彫られていた。
日の光も当たらなかった所為か、中は湿気臭くカビやきのこが生えている。
「サトシ、今は一人でも大丈夫」
「わかった。」
ゆっくりとサトシはヒカリを階段におろす。
しかし足に痛みが走って、ヒカリは足に力が入らなかった。
そのまま体制を崩しそうになるがサトシの腕がそれを支える。
「大丈夫か?」
「あ、うん大丈夫・・・」
滑らないように、とサトシはそのままヒカリの手を引きながら階段を上った。
外では崩落の音がやまなかったが、こちらに影響はないらしい。
やがて、長い階段を上るとマーキュリーが立ち止まる。
「ここじゃ。お前達はここに互いの手を重ねておけ。」
見ればその扉には交差する手のひらが彫られていて、古代文字のようなものが書かれていた。
何が書かれているのだろう、とサトシが覗き込む
「その手の紋章は信頼するもの同士の双方の手が必要になる、二人じゃないと開けんじゃろう。」
傍の台座に腰をかけながら、マーキュリーが言った。
「この先では二つの石版にまた同時に手を置いてもらう、そしてそれを起動するには贄代わりの人形が必要になる。
じゃが人形のことは心配いらん、わしが何とかする。」
どこまで信用していいのか分からなかった。
しかし今は信じるしかないのだ。
どちらも人形のようなものは持ってない。
サトシとヒカリは向かい合ってうなずくと、手の文様に合わせて互いの手を重ねておいた。
鈍く重い音を立てながら開かれた扉からは光が漏れてわずかに目を焼く。
視力が戻った目で見たのは、先ほどの部屋と酷似した部屋だった。
まったく崩れていないところと、手のひらを置く石版が二つあるところ以外はほとんど同じだ。
「・・・行きなさい。お前達にかかっておる」
どこか覚悟を決めたようなそぶりでマーキュリーが言う。
二人はお互いにうなずくと、石版の前に立ち、息を合わせた
「「せーのっ!」」
石版が光、二人の中心に天を劈く光の束が現れる。
そしてその中心にいたのは、他でもないマーキュリーだった。

478 名前:心の前奏曲(プレリュード)−光−:07/11/12 23:47:13
「「!!?」」
驚くサトシ達を尻目に、マーキュリーは静かに告げた
―これでいい。若い命を散らすよりも、ポケモンの命を散らすよりも、老兵が去り行くべきだ・・・
目の前で耐える命はこれ以上見たくはない、最後のわがままだ―
「まさか・・・人形って。自分自身のことだったの!?」
「そんな・・・!」
―自分勝手は承知じゃ。お前達を利用したといわれても仕方がない。しかしこれしかなかった。
せめてお前達のように、誰かのために傷つける物ばかりならばいいのになぁ・・・―
「ちょっと待てよ!それじゃあ納得できないよ!!」
叫ぶサトシに、マーキュリーは今まで見せなかった優しい老人としての笑顔を向けた。
やがて光は老人み聖域全体を包むと
一本の細い筋となって消滅した。

後には聖域の面影は微塵もなく、ただ巨大なクレーターと落ち着いた様子のアグノム、それを支えるエムリットとピカチュウ、サトシとヒカリが立っていた。
「・・・」
「サトシ・・・」
「・・・行こう、ヒカリ・・・」
深く被った帽子から感情を読み取ることはできない、ただわずかに震えている声が、ヒカリが耐えていた涙を決壊させた。
二人はただお互いの体温が恋しく、背中合わせに泣いた。

479 名前:心の前奏曲(プレリュード)−終末−:07/11/13 00:02:49
「サトシ!ヒカリ!」
聞きなれた声がして、二人は涙を拭いて立った。
タケシたちは更地になった聖域の一点で、二人を見つけたのだ
どれくらい泣いたのかは分からない。ただ敵であった筈のマーキュリーの死は優しいものであり、確かな暖かさがあった。
自分達のした事はあっていたのだろうか。
サトシは涙そのものはこらえていたが、声の震えまでは押さえ切れなかった。
「このクレーター・・・ポケモンの暴走を人が止め、人の暴走はポケモンが止める。
家の古文書に書かれていたことが実行されたのね・・・。」
「それじゃあ、マーキュリーはもしかして・・・」
タケシがエマに向き直り、空を仰ぐ。
「ええ、自らを犠牲にして他の命を守った。お爺ちゃんらしいわ。」
「エマさんのお爺さんだったんですか。」
「私の家系は代々この森を守っていたの、私はおじいちゃんに育てられた。だけどいつの間にかこんなことになって・・・。」
「昔から自分を犠牲にする人でね、自分はいなくなってもかまわないと思ってる。傷つく人がいるのも知らずにね」
「・・・。」
タケシはただ黙って聞いていた。
たとえばサトシは、ピカチュウやヒカリや、自分がピンチになったときは無茶をしてでも助けようとする。
でもそれは、仲間を信頼してこそできることだ。始めはひやりとさせられたが、いつも仲間で協力し合って切り抜けられる。
しかしそれが正しいとは限らないのだ。
命を落とせば悲しむ人が必ずいる。
命を落としては意味のないことだ。
「私は大切なものを守ることを間違ってるとは言わない。でも本当に守りたいなら、信頼できる人をたくさん作って、一人よがりにならない様にすべきだと思ってる」
「あなた達がそれを忘れずにいてくれれば、せめておじいちゃんも浮かばれるかもしれないわね」
サトシとヒカリは、その言葉に耳を傾けながら無言で空を見上げた。
目を覚ましたユクシーやアグノムが、それを見つめる。
「サトシ・・・、ヒカリ・・・」
「行こう、ヒカリ」
「うん、大丈夫頼れる仲間ならいるもん」
マーキュリーのしたことは間違ったことだ。
それでも、彼は何か大切なものを置いていった。
ただ静かに見上げた空はひたすらに青く、口をあけていた。

                            了

480 名前:心の前奏曲(プレリュード)−終末−:07/11/13 00:04:43
約一ヶ月のブランクのため、話が急展開すぎたかもしれません。
取りあえずシリアスなものを書きたかったのですが、思ったよりも暗い話になってしまいました。
お目汚し失礼たしました

481 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/11/13 00:31:11
合格おめでとう
受験しつつ沢山書いてもらっていたとは…ほんと合格で良かった

小説の感想ですが
二人で危機に立ち向かう場面というのはいいもんですねー
それに納得のいく綺麗な終わり方だと思いました
感動しました

482 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/11/13 18:19:46
大作乙!


483 名前:ヒカリん看病:07/11/18 17:22:43
「サトシにとびきりおいしいお粥を作ってびっくりさせちゃうんだから!」
今のヒカリはとても気合が高まっていた。

「ポッチャマがんばろうね。」
「ポチャ!」

テントの隣に設置済みの簡易キッチンまでダッシュして
気合を入れたまでは良かったけれど、
ふとヒカリの動きが固まった。

「ええと、まずは…」

「ポッチャマお粥の作り方知ってる…?」
「ポチャ…?」(ジト目)
「なによその目は。冗談よ冗談(汗)さ〜てどこから手を付けようかな〜」

とは言ったものの正直作り方が分からなかった。

(風邪のときママにお粥食べさせてもらったことがあるから
ついサトシに作ってあげるって言っちゃったけど…
滅多に作るものじゃないしママに習ってなかったんだわ…orz)

「ポチャポチャ!」
「あ〜分かったわ、今から作り始めるからっ
うん、気持ちさえこもっていればきっとどんな風になったって大丈夫!」

ポッチャマにせかされるまま
ええいままよとヒカリは適当にお粥を作ることを決定した。

484 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/11/18 17:24:25
ようやく生活が安定してきたので続きを投下
何日ぶりかは怖くて確認してない><

485 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/11/30 20:54:21
【ポッキー】

タケシが買い物している間、サトシとヒカリは部屋で少しゆっくりしていたが・・・

ヒカリ「サトシ!」

サトシ「な・・・何だよ・・・?」

ヒカリ「自分だけポッキー食べてたなんて、あたしにも1本ちょうだいよ。」

サトシ「今、俺が食ってるのが最後の1本なの。」

ヒカリ「そんな・・・そうだ、半分ちょうだい。」

サトシ「わかったよ・・・それじゃ・・・」

ヒカリ「ちょっと待って!」

サトシ「え?」

ヒカリ「折る必要ないの。」

サトシ「お前、このポッキー折らないで食べるのかよ?どうやって・・・」

ヒカリ「こうするの・・・」

そう言うと、ヒカリは自分の顔をサトシが加えている最後のポッキーに近づけた。

そして、驚いた事にヒカリはポッキーの片端をポキポキと食べ始めた。

だが、ヒカリは目をつぶって食べていたために・・・何と!





2人の唇が重なってしまった・・・

しかし、そのまま2人は激しい接吻を交わして、それが1時間も続いていた。

これが原因で2人の仲に愛が目覚めてしまい、2人の仲は更に深まっていった。

486 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/11/30 23:44:59
タイトル「サトシとヒカリタッグバトル制覇への道」
サトシたちは旅の途中森の中をさまよっていた。
タケシ「ふーここらで休憩するか・・・・」
サトシ・ヒカリ「賛成ー」
サトシたちみんなその辺の石に座る。
ヒカリ「それにしても今どのあたりなんだろーねー?」
サトシ「確かに随分森の中歩いた気がするけど・・・」
タケシ「この辺に次の町があるはずなんだが・・・・」
サトシ・ヒカリ「・・・・・・・・」
サトシ「もしかして迷った?」
ヒカリ「そうなのタケシ?」
タケシ「迷ってはない・・・ただ現在地がわからないだけで・・・」
サトシ・ヒカリ(それは迷ってるんじゃあ・・・)
サトシ「まあいいか。旅にはこういうのもつき物さ!」
ヒカリ「そうね!大丈夫大丈夫」
その時草陰から音がする。
草「ガサガサッ!」
ヒカリ「な・・・何?」
サトシ「な・・何かいるのか・・・?」
そして草影から人が出てきた
女「あ・・・」
サトシ「お・・・女の子・・・」
ヒカリ「何だ!ビックリしたー」
女「あ・・・ゴメンなさい・・・驚かせちゃったみたいね」
サトシ「いや、いいよ。でもこんな所でなにしてるの?」
女「私はコーディネーターでグランドフェスティバル(以降GF)に出るために旅をしてるの・・・」
ヒカリ「コーディネーターなんだ。私もよ私もGFに出るために旅をしてるの・・・」
女「そうなんだ!あっ私ミサト!ヨロシク!」
サトシ「俺はサトシ、ヨロシクな」
ヒカリ「私はヒカリ、ヨロシクね」
タケシ「俺はタケシです。ヨロシクな」
ピカチュウ「ピカ!ピカチュウ!」
ヒカリ「サトシはジム戦に挑んでバッチ集めてシンオウリーグに挑戦を
目指してるの!タケシはトップブリーダーを目指してみんなで旅をしてるの」
ミサト「そうなんだ!色んな人たちと旅をしてるんだね」
ヒカリ「ふふふ!まーね」
ミサト「あっ!そうだ・・・ヒカリさんはリボン持ってるの・・・」
ヒカリ「うん!持ってるよ」
ミサト「そうなんだ・・・私はまだ一つもリボン持ってないの・・・」


487 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/11/30 23:50:32
「サトシとヒカリタッグバトル制覇への道2」
ヒカリ「えっ!そうなの・・・でも大丈夫。絶対取れるよ!」
ミサト「うん・・・頑張ってみるけど・・・あんまり自信はないかな・・・」
サトシ「大丈夫さ!頑張って練習続けていればきっとポケモン達もミサトの
為に答えてくれてきっとリボンもGETできるって!」
ミサト「サトシさん・・・はいありがとうございます」
サトシ「ヒカリも最初はうまくいかなかったけど・・・ポケモン達と一緒に頑張って
やっとリボンをGET出来たからな!」
サトシは笑顔でヒカリに言った
ヒカリ「サトシ・・・・・」
ヒカリはサトシに言われてうれしそうになる
ミサト「そうだ!ヒカリさん、もしよかったらこれから一緒にコンテスト練習
しませんか?」
ヒカリ「いいわよ!」
ミサト「よかった!色々とコンテストの事教えて下さい」
ヒカリ「いや・・・あんまり教えれる立場じゃないけど私が教えれることなら」
ヒカリは苦笑いしながら言う
ミサト「それじゃあここじゃ狭いから向こうの方に場所を移しましょうか」
ヒカリ「そうね・・・サトシ、タケシ」
サトシ「ああ俺たちのことは気にするな」
タケシ「俺たちはここにいるから・・・何かあったら戻って来い」
ヒカリ「ありがと!じゃあ行って来る」
サトシ「じゃあな!気をつけろよー」
ヒカリ「うんわかってる!大丈夫!」
ヒカリはミサトと一緒に走りながら別の場所に移動して行った

この作品がSS初投稿です。全然未熟ですが・・・読んで頂けたら
幸いです・・・


488 名前:管理人 ★:07/12/01 11:51:27
>>485
乙です
ただ、ここは一般向けの所なので
あまり過激にならないようにお願いしたいですm(_ _)m

>>486
期待してます

489 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/01 18:12:46
「サトシとヒカリタッグバトル制覇への道3」
ヒカリが行ってしばらく経過して・・・
サトシ「うー・・・やる事がないな・・・ヒカリがいれば練習相手して
もらえるんだけど・・・」
サトシは退屈そうに言う
タケシ「まー・・・戻ってくるのを待つしかないな」
サトシ「うー・・じっとしてるのは苦手だ・・・」
その時また草陰から物音が聞こえた
サトシ「!今度は何だ?」
しかしその草陰からは見知った顔が出てきた
ノゾミ「あれ!あんた達」
サトシ・タケシ「ノゾミ!」
ノゾミ「まさかこんな所であうなんてね・・・」
そう言いながらノゾミは周りを見て尋ねた
ノゾミ「あれっ?ヒカリはいないの?」
サトシ「ああ!ヒカリならこの森で知り合ったコーディネーターの女の子と
たぶんこの近くでいっしょに練習しているよ」
ノゾミ「そうなんだ!」
タケシ「ところで聞きたいんだがこの辺に街があるはずなんだが知ってるか?」
ノゾミ「ああ・・・確かにこの近くには街があるけど?」
タケシはそれを聞いて少しほっとした顔になる
タケシ「よかった!こっちであってたんだな」
その言葉を聞きノゾミは呆れながら言う
ノゾミ「もしかして迷ってたの?」
サトシ「ははは・・・」
その時サトシはある考えを閃く
サトシ「そうだ!ノゾミ今時間いいかな」
ノゾミ「ん?どうしたの急に」
サトシ「もしよければ練習相手になって欲しいんだけど・・・」
ノゾミ「んー。そうだねー今は別に先も急いでないし別にかまわないよ」
サトシ「よっしゃ!」
サトシは嬉しそうに立ち上がる
タケシ「よかったなサトシ」
ノゾミ「大げさだね!」
サトシ「ヒカリが練習に行って俺は練習相手がいなくって退屈だったんだよ」
ノゾミ「なるほど。それじゃあ場所を移そうか。ここじゃああぶないよ」
サトシ「そうだな!タケシ悪いけどここで待っててくれ」
タケシ「ああ任せろ!いってらっしゃい」
そういうとサトシとノゾミは移動していった


490 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/02 16:33:00
「サトシとヒカリタッグバトル制覇への道4」
一方そのころ・・・
ヒカリ「ポッチャマ、バブル光線!」
ポッチャマ「ポチャーーー」
ミサト「わあ・・・綺麗・・・」
ヒカリ「へへ!そうかな」
ヒカリは嬉しそうに笑う
ミサト「本当に凄いよ・・・どうやったらそんなに上手くなれたの?」
ヒカリ「うーんやっぱりサトシのおかげかな・・・。私はサトシといつも練習相手してもらって鍛えたり
サトシのバトル見ていてコンテストの技のヒントを得たりしてるからかな?」
ヒカリは嬉しそうに話す
ミサト「へぇ!サトシさんって凄いんですね・・・」
ヒカリ「サトシって凄いんだよ!ジム戦でとってもかっこよかったり、ポケモンの
事をとても考えてあげたり、私にもバトルとかコンテストとかの事で色々アドバイスして
くれたりして」
ヒカリはさらに嬉しそうに話す
ミサト「あれ?もしかして・・・」
ミサトは思った
ミサト(ヒカリってもしかしてサトシさんの事好きなんじゃあ・・・)
ヒカリ「ん?どうしたの?」
ミサト「ううん!何でもない」
ミサトはだがあえてそのことは何もいわなかった
ヒカリ「結構練習して時間が経ったね。サトシたち心配してるかもしれない
からそろそろ戻ろうか?」
ミサト「そうね!そうしましょうか!」
そうしてヒカリたちはタケシの場所まで戻っていく事にした
一方そのころサトシたちも練習を繰り広げていた
サトシ「ピカチュウ!アイアンテール」
ノゾミ「ニャルマー!アイアンテール」
お互いのしっぽがぶつかり合いお互いにはじきあう
サトシ「大丈夫か!ピカチュウ」
ピカチュウ「ピッカ!」
ピカチュウはまだまだ全然平気でさらに闘志を燃やしている
ノゾミ「大丈夫かい!ニャルマー」
ニャルマー「ニャル!」
ニャルマーもまだまだ元気いっぱいだ
サトシ「さすがだな!ノゾミのニャルマー」
ノゾミ「あんたのピカチュウもね!」
そう互いを褒めあっていると声をかけらける


491 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/02 20:08:01
「サトシとヒカリタッグバトル制覇への道5」
男たち「ねえ。君たち!」
サトシたちは声をかけられた方を向く
サトシ「ん?何だ?」
ノゾミ「何か用かい?」
男たち「俺はケンタこっちがトシヤって言うんだけど・・・ねえ俺たちと
タッグバトルしてみないかい?」
ノゾミ「タッグバトル?」
サトシ「俺たちと?」
ケンタ「そうさ!君たちの練習を見て凄いと思ったんでタッグバトルして
みたくなったのさ!なあトシヤ?」
トシヤ「ああ!」
サトシ「そういう事か!なあノゾミやってみないか?」
ノゾミ「いいけど。始めて私たち組むんだからうまく合わなくても恨みっこなしだよ!」
サトシ「わかった!よしノゾミとの初タッグバトルだな!」
ケンタ「どうやら決まったみたいだね」
トシヤ「では早速始めようか!」
こうしてサトシ、ノゾミとケンタ、トシヤのタッグバトルが始まった・・・
またそのころヒカリは・・・
ヒカリ「ただいまー」
タケシ「おかえり」
ヒカリ「あれ・・・」
そう言いながらあたりを見渡し言った
ヒカリ「サトシは?」
タケシ「ああ・・・サトシならノゾミと一緒にその辺で練習しているはずだが・・・」
ヒカリ「え?ノゾミ?」
不思議そうにヒカリが言う
タケシ「ああ・・・ヒカリがミサトと練習に行った後ノゾミと会ったから
サトシが一緒に練習しようと誘ったんだよ」
ヒカリ「そうなんだ・・・・」
ヒカリはやや複雑そうな顔になり何故かそわそわし始める
ミサト「ヒカリ、ノゾミって誰?」
ヒカリ「ああ、ノゾミは私の友達でライバル」
ミサト「へえ!そうなんだ」
何故そわそわするのかはわからないがヒカリはいてもたってもいられず
ヒカリ「よし!タケシ、私サトシたちを探してみる!」
タケシ「ああ。俺はここにいるから見つからなかったら戻ってこい」
ヒカリ「うん。じゃあ行って来る」
ミサト「待ってヒカリ私も行く!」
そうしてヒカリたちはサトシたちを探す事にした

492 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/02 22:13:39
面白い展開ですね
ノゾミが本気だしたらヒカリもうかうかしてられない

493 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/03 22:49:21
「サトシとヒカリタッグバトル制覇への道6」
ヒカリとミサト森の中捜索中
ヒカリ「いないねー・・・」
ミサト「どこで練習してるのかな・・・」
そういいながら辺りを見渡していると見知った男の子が目に入る
ミサト「ん?」
ヒカリ「どうしたの?」
ミサト「あれ・・・サトシさんじゃない?」
ヒカリ「え!どこどこ?」
ヒカリはそう言いながらミサトが向く方を向く
ヒカリの見た先にはバトルしているサトシたちが写った
ミサト「サトシさん、バトルの最中みたいですね。」
ヒカリ「う・・・うん。タッグバトルしてるみたい・・・」
そう言うヒカリは何かもやもやし始める
ミサト「ということはサトシさんの隣にいる人がノゾミさん?」
ヒカリ「うん・・・」
そういう事を話しながらタッグバトルの行方を見てることにした
そして・・・バトルを見つめ続けてしばらくしてミサトの口が開く
ミサト「凄い・・・」
ヒカリも口を開いたままバトルを見ながら驚いている
サトシ「ピカチュウ10万ボルト」
ピカチュウ「ピカッチュウ!」
ゴーリキー「ゴオオ」
ケンタ「ゴーリキー!」
ノゾミ「ニャルマー、アイアンテール」
ニャルマー「ニャル!」
ポニータ「ポニー!」
ケンタ、トシヤのポケモン達はかなりもう弱っている
サトシ「さすがだなノゾミ!」
ノゾミ「あんたもねサトシ!」
そう試合はかなり圧倒的な展開になっていた
ミサト「凄いね。サトシさんたち!」
ヒカリ「う・・・うん・・・」
ケンタ「つ・・強い・・・」
トシヤ「まさかここまでとは・・・」
ミサト「なんていうかずごいいいコンビネーションだね」
ヒカリ「・・・・・」
ミサトは感心した顔でヒカリは無言で寂しそうな顔で試合を見つめていた
サトシとノゾミは初めて組んだとは思えない程息の合ったバトルをしていた
ノゾミ「そろそろフィニッシュといこうか!」
サトシ「ああ決めるぞ!」
ノゾミ「ニャルマーみだれひっかき!」
サトシ「ピカチュウヴォルテッカー!」
ピカチュウ「ピカピカピかピカピッカー!」
ニャルマー「ニャニャニャニャニャーーーー!」


494 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/03 23:46:09
「サトシとヒカリタッグバトル制覇への道7」
ピカチュウのヴォルテッカーがゴーリキーに直撃してニャルマーの
みだれひっかきがポニータにヒットした
ゴーリキー「リキー・・・」(気絶)
ポニータ「ポニー・・・」(気絶)
ノゾミ「どうやら戦闘不能のようだね!」
ケンタ「参ったよ。完敗だ」
トシヤ「まさかここまでの差を見せ付けられるとはまだまだ特訓しないとな」
試合が終わったとさとりヒカリとミサトがサトシたちの下に駆けつけた
ミサト「おーーーーい!」
サトシ「ヒカリ、ミサト」
ノゾミ「その子が森で知りあったって言うコーディネーター?」
サトシ「ああ。ミサトっていうんだ」
ミサト「ミサトです。初めまして」
ノゾミ「ノゾミだ。よろしくね!」
サトシ「何だ近くで見てたのか?」
ミサト「はい。バトル途中で近づくと気が散ると思って離れて見てました」
サトシ「そうだったんだ!」
ミサト「サトシさん。凄いいいタッグバトルでしたね。」
サトシ「へへ!サンキュー!」
サトシは照れながらうれしそうに言う
ミサト「ホント凄いコンビネーションで凄かったよね、ヒカリ!」
ヒカリ「えっ!う・・・うん」
サトシ「いやーまさか初めて組んだのにここまで息のあったバトルが出来るとは思わなかったよ!」
ノゾミ「ホントだね。あたしもまさかここまでの力を発揮できるとは思わなかったよ」
ケンタ「凄いな・・・初めて組んであそこまで力を引き出せるとは・・・」
トシヤ「だな!ほんと凄いいいコンビネーションだったぜ!」
サトシ「正直そこまで言われると照れるなー!」
ノゾミ「だね!でもホントにいいバトルだったねサトシ!」
サトシ「ああ。ノゾミも凄かったぜ!」
ケンタ「よーし。俺たちもこうしちゃいられない帰って特訓だな。」
トシヤ「ああ。がんばろうぜ!」
ケンタ「それじゃあ、俺たちは行くな!」
トシヤ「またどこかで会おうぜ!」
ケンタ、トシヤ「じゃーなー!!!」
そういいながらケンタとトシヤは去っていった
サトシ「さて、俺たちもタケシの所に戻ろうぜ!遅くなったから心配してるかもしれないしな」
ノゾミ「そうだね。随分遅くなってしまったからね。戻ろうか!」
そう言うとサトシたちはタケシの所に戻り始めた


495 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/04 00:04:30
そわそわするよ

496 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/04 23:20:17
「サトシとヒカリタッグバトル制覇への道8」
サトシ「ただいまー」
タケシ「おかえりー。遅かったなー!」
ノゾミ「待たせてすまないね・・・」
タケシ「気にするな。ヒカリたちともちゃんと会えたみたいだな」
ヒカリ「うん・・・」
ヒカリが元気なく答える
その元気がないのにミサトが気づく
ミサト(ヒカリさっきから元気がないな・・・)
タケシ「ところで今まで何をやってたんだ?」
サトシ「ああ。ノゾミと練習していたらタッグバトルを申し込まれて
挑戦していたんだ!」
タケシ「タッグバトルか!勝てたのか?」
サトシ「ああ。大勝利さ!」
ノゾミ「ああ。いいバトルだったね」
タケシ「ノゾミと組んだのか?」
サトシ「ああ、そうだけど?」
タケシ「よく勝てたな。初めて組んだはずだろ?」
サトシ「ああ、だけどすごく息のあったバトルが出来たぜ、なあノゾミ!」
ノゾミ「うん。いいコンビネーションだったね。」
タケシ「ほう。そいつは見て見たかったな!」
それからサトシとノゾミはタケシにタッグバトルの内容を話し時間が過ぎていった。
その間ヒカリはその会話を黙ってずっと見ていてミサトは心配そうにヒカリをみていた。
そしてタケシにタッグの話を話し終わり・・・ノゾミが立ち上がった
ノゾミ「よし!」
サトシ「どうした、ノゾミ?」
ノゾミ「そろそろ私は行くよ!」
サトシ「えっ、もう出発するのか?」
ノゾミ「ああ。もう行く事にする!」
サトシ「そうか、わかった」
タケシ「それじゃ、元気でな!」
ノゾミ「ああ。ヒカリ!」
ヒカリ「えっ?な・・・何?」
ノゾミ「ヒカリもコンテストの練習頑張ってね!期待してるよ」
ヒカリ「・・・うん、ありがとう」
ヒカリは元気なさそうに言う
ノゾミ「ミサトもコンテストの練習頑張ってね!」
ミサト「ありがとう」
ミサトは少し恥ずかしそうにお礼を言った
ノゾミ「それとサトシ!」
サトシ「ん?」
ノゾミ「また機会があったらタッグバトルが出来たらいいね。」
サトシ「だな!また今度出来たら一緒に組もうぜ!」
ノゾミ「ああ!それじゃーねーーー!」
そう言いながらノゾミはその場を去っていった



497 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/05 00:30:39
「サトシとヒカリタッグバトル制覇への道9」
サトシ「行っちゃったな。」
タケシ「さーて・・・俺はキャンプのために牧を拾いに行ってくるかな!」
サトシ「俺も手伝おうか?」
タケシ「いや、いいよ。ここで待っといてくれ」
そしてタケシは牧を拾いに行った。
ヒカリはまだ寂しそうに座っていた。ミサトはそれを見て思った
ミサト(そういえば・・・ヒカリが元気がなくなったのっていつ頃から
だったっけ・・・、確か私と練習している時はまだ元気だったから・・・)
ミサト「あっ!」
サトシ「どうした?」
ミサト「いや何でもない」
ミサトは思った
ミサト(タッグバトルを見始めてからだ・・・、確かあれ以降元気がなくなって
いったような・・・元気のない理由ってノゾミに関係してるのかな・・・?)
そこでノゾミの事をサトシに聞いてみる事にした
ミサト「ねえサトシさん」
サトシ「ん、何だ?」
ミサト「ノゾミさんっていい人だったね!」
サトシ「ノゾミはいい奴だぜ!でもそれがどうかしたのか?」
ミサト「いや、ただそう思って・・・そういえばさっきのタッグバトル
サトシさんとてもかっこよかったです。」
サトシ「サンキュー。でもやっぱり初めて組んであそこまで力を出し切ったノゾミも凄いとおもうぜ!」
ミサト「そうですね。ノゾミさんも凄くいい動きでした」
サトシ「だよなー。初めて組んでまさかあそこまで息の合ったバトルを・・・」
ヒカリ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・わよ。」
サトシ・ミサト「えっ?」
ヒカリ「どうせ私と初めて組んだ時は全然息も合わなかったしコンビネーションも
バラバラで全然駄目だったわよ!」
ずっと黙ってたヒカリがずっと抑えてた気持ちを叫んだ。
そして叫んだ後ヒカリは走ってそこから立ち去ってしまった
ミサト「サトシ、ヒカリを追って!」
サトシ「わかった!」
ミサトはその時全てを悟った
ミサト(馬鹿だった・・・私。ヒカリが元気ないのはノゾミに原因があるんじゃ
なくサトシとノゾミが組んでた事にあったんだ・・・。ヒカリがサトシに好意を
持っているのをわかっていながらなんで気づかなかったんだ)
サトシ「くそっ!どうしたんだ・・・ヒカリ!」
サトシは走り探し回りながらそう言った




498 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/05 12:48:45
>>497
どうなるんだろう
ヒカリ可愛い+可哀想

サトシの行動に期待

499 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/05 21:27:14


500 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/05 21:27:41


501 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/05 23:31:18
何事だ

502 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/06 22:19:12
燃えるシリアス展開キター

503 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/06 22:55:51
「サトシとヒカリタッグバトル制覇への道10」
ヒカリは走り逃げてたが・・・立ち止まり後悔していた
ヒカリ(バカ・・・私のバカ・・・どうしてあんな事いったんだろう・・・
サトシとノゾミのタッグバトル見た時から無性に気持ちがもやもやしてタッグ
バトルが終わった後もその話で盛り上がっている2人を見ていると何故かイラ
イラして・・・ついカッとなって叫んでしまった・・・あんなヒドイことを・・
サトシは何も悪くないのに・・・・)
色々なことを思いやや冷静になって目から少し出ていた涙を腕でぬぐった
そしてよし!と気持ちを入れなおしある事をきめた
ヒカリ「サトシに謝ろう・・・」
そう決めたがやはり不安があった
ヒカリ(でもサトシ許してくれるかな・・・・)
そう思っていると・・・
サトシ「ヒカリ!!」
サトシが目の前に現れた・・・





504 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/06 23:03:51
「サトシとヒカリタッグバトル制覇への道11」
ヒカリ「サトシ・・・・」
サトシ「どうしたんだよ突然、探したぜ・・」
ヒカリは顔を下げてサトシに顔が見えないまま勇気をだした
ヒカリ「ごめんねサトシ・・・さっきあんな事叫んじゃって・・・」
サトシ「えっ!」
ヒカリ「私・・・ノゾミとサトシのタッグバトルで息の合ったバトル見てる
となんでだかわからないけど・・・なんかイライラしてきてそれであんなヒドイ
事言っちゃって・・・だから・・・本当にごめんなさい・・・」
ヒカリは頭を下げ頭をあげないでサトシの返事を待っていた・・・そして
サトシ「確かにノゾミとのタッグは初めて組んだのに息も合っててよかったな。
そしてヒカリの初タッグバトルは息は合わないしコンビーネーションはバラバラ
で最悪なバトルだったな」
ヒカリはやっぱり怒ってると思い頭を下げたまま目を閉じてしまいそして
つらさからまた目から涙がこぼれ落ちた・・・しかし。
サトシ「でもそれだけだろ!」
ヒカリ「えっ!」
その言葉に驚き目を開き涙をながしたまま顔を上げサトシを見た
サトシ「確かにヒカリとの初タッグは全然だったけど次にリベンジした時は
さっきのバトルに負けないくらいいいバトルだったじゃないか!」
ヒカリ「でも・・・それは初タッグじゃなかったからで・・・」
サトシ「最初とかそんなの関係ないだろ!」
サトシは笑顔で言う


505 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/06 23:05:22
「サトシとヒカリタッグバトル制覇への道12」
サトシ「確かに初タッグでノゾミとはあそこまでうまくいったけど、それだけだろ!
俺とヒカリも今は最初に比べると比べ物にならないくらい強くなってるよ!
それに仮に俺とノゾミの息の方が合ってても俺とヒカリがもっと息の合った
タッグパートナーになればいい!」
ヒカリ「サトシ・・・・」
サトシ「ヒカリ、どうして最初のタッグバトルの後の次のタッグバトルで俺たち
の息があったかわかるか?」
ヒカリ「え!えっと・・・・」
サトシ「俺たちが仲良くなったからだ!」
ヒカリ(あ・・・)
サトシ「その後も組んでいくたびに強くなっていってるのだって
ちょっとづつだけど俺たちが仲良くなっていってるからだよ!確かに
ノゾミとのタッグ以上に息を合わせるのは難しいかもしれない・・・でも
俺たちが仲良くなればそれに負けないくらい・・・いやそれ以上に息の合った
タッグバトルが俺とヒカリにも出来るはずだ!」
ヒカリはそれを聞き気づいた
ヒカリ(どうして・・・どうしてこんな簡単な事に気づかなかったんだろう・・
ノゾミの私のサトシとの初タッグを比べてノゾミの方が息が合ってたからって
イライラしてあげくの果てにはサトシにまでやつ当たりして・・・こんな
・・・こんな簡単な事だったのに・・・・)
そう思うと感情が高まりサトシの服を握り顔をくっつけた
ヒカリ「ごめんなさいサトシ・・・ごめんなさい・・・ううう・・・」
ヒカリは服に顔をくっつけたまま泣き出し始めた
ヒカリ「ごめんなさい、ごめんなさい・・・うう」
サトシ「ヒカリ・・・」
ヒカリはしばらく服に顔をつけたまま泣き続けた・・・


506 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/07 00:39:01
「サトシとヒカリタッグバトル制覇への道13」
しばらくしてサトシとヒカリは体操座りしながら話していた
ヒカリ「ごめんね・・・サトシ・・・」
サトシ「いいさ、気にするな!」
ヒカリ「でも・・・・」
ヒカリはサトシの服を見た。
サトシの服は涙でべちょべちょになっていた
ヒカリ「うう・・・」
ヒカリは照れて顔を赤くして顔を伏せた
サトシ「ははは」
ヒカリ「もう」
だがヒカリは照れているが嬉しそうだった
そしてヒカリは照れながら言う
ヒカリ「ねえ、サトシ・・・私考えたんだ・・・」
サトシ「うん。何」
ヒカリ「サトシ、言ったよね・・・仲良くなればタッグバトル
もつよくなれるって・・・」
サトシ「ああ。」
ヒカリ「だったら私サトシとタッグバトルで誰にも負けないペアになりたい・・・」
サトシ「ヒカリ・・・でも誰にも負けないだと俺たちが誰にも負けないくらい
仲良くなる必要があるな!」
その言葉を聞きヒカリの顔がパッと明るくなる
ヒカリ「大丈夫!私たちなら誰にも負けないくらい仲良くなれるよ!」
サトシ「そうだな!ヒカリとタッグバトルで最強を目指すのか・・・悪くないな!」
ヒカリ「うん、大丈夫!」
サトシ「しかし誰にも負けないくらい仲良くなるって今よりもっともっともっと
仲良くなる必要があるな!」
ヒカリ「うん、私とサトシがもっともっともっと仲良くなる必要があるよ!」
サトシもヒカリも笑顔で話す
サトシ「でも誰にも負けないくらいタッグになっている頃には俺たちとんでもなく
仲良くなっているんだろうな!」
ヒカリ「うん、きっともうとんでもないくらい仲良くなってるよ!」
サトシ「よし、誰にも負けないくらい仲良くなろうな!」
ヒカリ「うん、私とサトシなら絶対大丈夫!」
サトシ「ははは!」
ヒカリ「ふふふ!」
サトシとヒカリは顔を見合い笑顔で話し合った・・・。



507 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/07 00:42:07
「サトシとヒカリタッグバトル制覇への道14」
しばらくして・・・
サトシ「さて、遅くなったしそろそろタケシの所へ戻ろうか!」
ヒカリ「そうね。タケシのいない時に私飛び出しちゃったから驚いてるだろうね・・」
サトシ「大丈夫さ!ミサトが残ってるから、説明してくれてるだろ」
ヒカリ「そっか!でもなるべく早く帰らないとね。」
サトシ「ああ、帰ろうぜ!」
ヒカリ「あ・・・サトシ・・・」
サトシ「ん、何?」
ヒカリは照れてもじもじしながら言う
ヒカリ「手・・・繋いで帰ろうよ・・・」
サトシ「え!」
さすがのサトシもこれは照れた
ヒカリ「だ・・・駄目かな・・・」
サトシ「い・・いや全然大丈夫だけど・・・」
ヒカリ「本当!じゃあ・・・」
手と手「ギュ!」
サトシとヒカリの手と手が握られた
サトシ「な・・・なんか・・・は・・・恥ずかしいな・・・」
ヒカリ「ふふ・・私も・・・でも嬉しい・・・」
ヒカリは顔を真っ赤にして言った
サトシ「そ・・・そうか・・・」
サトシの顔も真っ赤になる」
サトシ「で・・・でもタケシたちの前では恥ずかしいからその前には手を離そう・・・」
ヒカリ「そ・・・そうだね・・・さすがにそれは恥ずかしいからそうしようか」
それから2人は照れながら下を向いたまま無言で歩き、タケシたちの下まで戻って行った・・・

508 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/08 09:39:25
仲直り万歳!
互いを意識しちゃってるサトヒカいいね

509 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/09 13:09:35
>>507
終わったかな? もう感想書いてもいいよね
ヒカリの葛藤にドキドキしましたw ラストのサトシとのやり取りがイイ(*´Д`)
長編乙でした 旦""

510 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/09 21:45:38
「サトシとヒカリタッグバトル制覇への道15」
サトシ「着いたな・・・」
ヒカリ「そうだね・・・」
サトシ「じゃあ・・・離すぞ・・・」
ヒカリ「うん・・・」
手を離してヒカリは少し名残惜しそうな顔をする・・・だが・・・
ヒカリ(また・・・手を繋いで歩けたらいいな)
そう思うと何故かヒカリは満足することが出来た・・・そこでサトシも口を開いた
サトシ「また手を繋いでこうやって歩きたいな!」
ヒカリはその言葉に驚いたがそれ以上に嬉しくて笑顔で答えた
ヒカリ「うん!」
ヒカリは満面の笑みで返事をした
サトシ「ただいまー・・・」
タケシ「どこ行ってたんだ・・・戻ってきたらいなくなってて心配したぞ」
サトシ・ヒカリ「えっ!」
その言葉を聞き2人ともミサトを見る
ミサトは笑顔でごまかしといてあげたよ・・・とその顔がそう言っていた
ヒカリは内心ミサトに感謝した
タケシ「これからは用事があるんなら言ってくれよ!心配するだろ」
サトシ「はは・・ゴメンゴメン」
ヒカリ「ごめんね。タケシ」
タケシ「まあいいさ!それより2人がいない間にご飯の準備しておいたから
飯にしよう!」
サトシ「よっしゃ。俺腹ぺこぺこ」
ヒカリ「私もー!」
サトシ「ミサトも一緒に食べようぜ!」
タケシ「ああ。たくさん作ったからたくさん食べてくれ!」
ミサト「あっ・・はいありがとうございます!」
その後食べたり喋ったりして時間は過ぎていった・・・

忙しくて遅れましたが・・・実はまだ終わってなかったりします
もうアクションは起こしたので後はエピローグです。最後まで
どうかお付き合いください・・・でもお褒めの言葉ありがとうございます。
やっぱり褒められると嬉しいです

511 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/09 21:48:38
「サトシとヒカリタッグバトル制覇への道16」
そしてミサトは寝る準備をしているヒカリに話かけた
ミサト「ヒカリ!」
ヒカリ「なーに。」
ミサトは帰って来た時のヒカリの表情を見て仲直り出来たとわかってたが
あえていった
ミサト「サトシさんと仲直り出来て良かったね!」
ヒカリ「うん!ありがとう」
その顔は満面の笑みで昼のような暗さはなくなっていた
ミサト「サトシさんすぐ許してくれた?」
ヒカリ「うん。すぐ許してくれてすごくやさしくしてくれた。それにこれからは
私と一緒にタッグバトルで1番を目指す事になって凄く嬉しい!」
ミサト「へえ。でもそれって凄く大変だよ」
ヒカリ「うん。でもサトシと一緒なら絶対大丈夫!」
ミサト「そう。でもそれならまずヒカリは自分の気持ちに気づかないとね」
ヒカリ「自分の気持ち?」
ミサト「そう。それに気づかないとこれからも大変だよ」
ヒカリ「えっ、何よ自分の気持ちって?」
ミサト「それは内緒!自分で考えてみて。」
ヒカリ「むう。いじわるー」
ヒカリは顔を膨らます
ミサト(全く鈍感なんだから・・・)
ミサトはそう呆れつつも嬉しそうだった
ミサト「じゃあ、ヒカリお休み」
ヒカリ「うん。おやすみなさい」
そして夜は更けていった・・・


512 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/09 22:24:01
「サトシとヒカリタッグバトル制覇への道17(完)」

そして次の朝・・・
ミサト「じゃあ私はこっちに行くから」
ヒカリ「うんミサト色々ありがとう、今度はコンテストで会いましょ!」
ミサト「うん、楽しみにしてる!」
タケシ「元気でな!」
ミサト「うん、ありがとう。あっ、サトシさん!」
サトシ「えっ、何?」
ミサトはサトシを呼び出し2人は小声で喋る
ミサト「ヒカリと仲良くね!」
サトシ「ああ、もちろんさ!」
ミサト「あと・・・他の女の子と仲良くしすぎはよくないよ」
サトシ「えっ!何で?」
ミサト「今回みたいな事になるかもしれないよ」
サトシ「今回?」
だがサトシは何の事かさっぱりわからなかった
ミサト「あとヒカリの気持ちに早く気づいてあげてね・・・ヒカリ鈍感だから・・・」
サトシ「ヒカリの気持ち?」
だがこれも何のことかサトシはわからなかった
ミサト「ふー・・・、これじゃあ2人ともこれから大変だね」
サトシ「???」
サトシは何の事か分からなく首をひねった。
そしてヒカリ、タケシの所にサトシとミサトは戻って言った
ミサト「それじゃあ、みんな元気でねー」
サトシ「ミサトも元気でなーーー」
ヒカリ「また会おうねー!」
ずっと手を振って見送っていたがミサトは見えなくなった
見えなくなってヒカリはサトシとミサトの会話が気になって聞いてみた
ヒカリ「サトシ、ミサトに何話してたの?」
サトシ「うーん、わかんないけどアレはみんな仲良くしろって事だった
のかなあ・・・」
ヒカリ「みんな仲良くなら私たちは全然大丈夫だよ、ねえサトシ!」
サトシ「ああ俺たちはみんな仲良しさ!なあピカチュウ、タケシ!」
ピカチュウ「ピッカ!」
タケシ「ああ!」
サトシ「よーし!それじゃあ俺たちも出発しようぜ!」
ヒカリ「うん!」
そうしてまた旅の続きが始まった・・・
これからもサトシとヒカリの旅はまだまだ続いていく・・・

513 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/09 22:32:27
ひとまず終了・・・随分長くなった気がしますが・・・
とりあえず最後まで出来て良かったです。初投稿だったから
まず最後までやり遂げる事が目標でしたので達成出来てよかったです
大変でしたけどまた書きたいです。実は次のSSも練ってたりしますw
未熟な部分も多いですが、読んで楽しんで頂けると幸いです。
これからも書いていく予定なのでよろしくお願いします。
次は短いの書きたいな・・・

514 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/12 22:17:24
乙でした
ほのぼのエンドいいですね
ゲストがいい味だしてると思いました

515 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/20 23:32:37
風邪を引いてタイミングを逃すこと数ヶ月…
秋に投下したネタの続きを書いてもよろしいでしょうか?

516 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/21 00:02:52
全然OKです
タイミングって難しいですよね・・

517 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/21 00:07:22
ありがとう
あんまり期待しないで待っていてください

518 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/31 01:49:22
初投稿です。ズイ大会後の夜のお話で

「ヒカリ、まだ来ないな」
「さすがに今回はショックも大きかったんだろ」
俺とタケシは食堂で夕飯を取っている。
ピカチュウは他のポケモン達と別の部屋でメシを食う事になってる。
さすがに仲間の数も増えたしさすがにここじゃ皆で食べられない。
ズイ大会後ヒカリは部屋から一度も出てこない。
二大会連続で一次審査敗退、余程ショックだったのだろう。
さすがに夕食の時間になってもヒカリが来なかった。
「俺、ちょっと見て・・「待て、サトシ」」
「行ってどうなる?・・・辛い時はそっとしてあげるのも大事なんじゃないか?ましてや俺達はコーディネーターじゃないんだ・・」
タケシはすかさず俺を止めた。
・・・正直こう来るのは分かったていた。

____内心ほっとしてたりする自分もいる__

「・・・壁があるんだな」
「?」
「俺さ、今回の一次絶対受かったと思ったんだ。でも結果は・・。何ていうかその・・トレーナーとコーディネーターには何かデカイ壁があるんだな・・」
「サトシ・・・」
「仲間に・・こんな壁を感じるのは感じるのは初めてだよ・・。ずっとトレーナーもコーディネーターも根は同じだと思ってたし。
普段からよく練習してたのにいざって時には助けにもなれないんだな・・」

519 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/31 01:50:19
__そう悔しいんだ
何も出来ない自分
__拳すら震わせて懸命に我慢してたのに
気付かない振りをした自分
それ以上に許せなかったのは__

「正直、ソノオ大会でヒカリが飛び出したとき、俺追いかけようとしたんだ。・・でもノゾミが止めてくれて正直・・・ホッとしたんだ。
今回もタケシが止めてくれて・・・何か俺ヒカリに対して凄く・・」
「ヒカリとの関係が壊れたらどうしよう?・・・かな?」

「!!」

正直悔しい・・・。相変わらず的確な意見をズバッと決める。
「今、サトシが感じている壁はトレーナーとコーディネーターだけのものじゃないのかもな」
「??。何だよそれ?他にどんな壁があるんだよ」
「そうか・・・。サトシも本当に成長してきたのかもな」
「おい、タケシ!!自分ひとりだけ納得してないで俺にも教えてくれよ!!」
「それは出来ないな。これは自分自身で気付かなくちゃ何も意味が無いんだよ」
「・・・ちぇ、何だよ、それ」
「その壁の正体に気付いた時サトシは本当に一つ大人になるんだなー。だからこれはサトシ自身で解決しなくちゃな」
「・・あぁ・・・」
何だか妙に嬉しそうなタケシ。
・・・そして何だろう。妙に先刻とは別の意味で悔しい自分が居る・
いつか自分自身がこの壁に気付く時はくるんだろうか?

520 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:07/12/31 01:51:48
駄文失礼しました

521 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/01/01 15:09:08
あんなに心配してるサトシが声を掛けられないところがシリアスで
リアルにSSみたいなやりとりがあった気がします
自分じゃぼやーとしかイメージできないので読ませてもらって嬉しいです

522 名前:サトヒカの運動会:08/01/01 23:59:11
スタートラインに手を付き、クラウチングスタートの体勢になった。
サトシは目線を横にずらし、競走相手達の顔を見やった。
『よし…、スタートから飛ばして一気にゴールだ!』
再びサトシは前を向き、目の前のコースをじっと見つめる。
静かに風が流れた。

パァン

極限まで高められた緊張が、一瞬にして解き放たれた。
と同時に、サトシは右足でグラウンドを強く蹴りつけた。
「!!」
次の瞬間サトシは、自分が氷の上にいるような錯覚に陥った。
長旅を共にして来たスニーカーは、サトシの脚力を支えきれなかった。
「ぐっ…!」
左足で体勢を立て直し、サトシはどうにかスタートを切ることができた。だが既に先頭ランナーは第一コーナーに差し掛かっていた。

『しまった…、出遅れた!』



「あっ!」
その光景は、観客席から見守るヒカリの目にも飛び込んだ。
あまりに絶望的なその光景に、ヒカリは一瞬目を背けた。
最後尾を走り続けるサトシの姿を、ヒカリは容易に想像できた。
誰もがヒカリと同じくサトシの姿を脳裏に思い描くことができた。
『でも…。』
ヒカリは目線を再びサトシに戻し、まっすぐに彼を見つめた。
「負けないで…サトシ、だいじょーぶ!」
ヒカリはきつく、震えるほど全力で両手を握りしめた。
涙がこぼれそうな程、ヒカリの瞳は熱を持っていた。
『負けないで…サトシ…負けないで…。』
ヒカリは何度も何度も繰り返し心の中でそう呟いた。

523 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/01/03 00:32:01
リアルな運動会キテター
まさに時空を超えた感動の再開

524 名前:サトヒカの運動会:08/01/06 19:05:31

「やっちゃったねぇ…。」
背後からノゾミが缶ジュースを片手にヒカリと並んだ。
例にもれず、ノゾミも大いに落胆した様子だった。
「ポチャ…。」
ポッチャマも心配そうにヒカリを見上げる。
その悲壮な表情は正に、人間以上に人間らしいと言えるものだった。

しばらくヒカリは無言で立ち尽くしていたが、再びまっすぐ前を向いた。
「…だいじょーぶ!サトシは絶対だいじょーぶ!」
ヒカリは声を発した。
先程までの様子とは打って変わり、活気に満ちた明るい声だ。
「…そうだね大丈夫、大丈夫。」
ノゾミはヒカリの肩をぽんと叩いて、手にしたスポーツドリンクを口に運んだ。
一息ついて、ノゾミもサトシをまっすぐ見つめた。
「ポチャポチャ!」
ポッチャマも元気いっぱいだと言わんばかりにファイティングポーズを決めた。
「ところでヒカリ、何だいその格好?」
「あっ、これはね…。」


『よし…、あと二人!』
持ち前の運動能力で、三人の走者を見事に追い抜いたサトシ。
レースも終盤、最終コーナーに差し掛かろうとしていた。
『!あれは…。』
サトシの視界に一際目を引く“あるもの”が飛び込んだ。

525 名前:サトヒカの運動会:08/01/06 21:32:09
「サトシッ!ファイトッ!絶対絶対だいじょーぶっ!」
「ポチャポチャ〜!」
そこにはチアガールのコスチュームに身を包んだヒカリと、学ランを着たポッチャマの姿があった。
そのコスチュームはかつてクロガネジムで披露したそれとは異なり、青を基調とした別のデザインのものだ。
ポッチャマも額に鉢巻きをして、自分の数倍もある大きな旗を振り回していた。
「行っけぇ〜っ!サトシ〜ッ!!」
ヒカリは手に持ったポンポンをサトシに向けて思いっきり振りかざした。


振りかざした手はサトシと一直線上にあり、サトシとヒカリが目を合わせる形となった。
『ヒカリがオレのために全力で…、こうなったらもう…!』
自分の為に一生懸命になってくれるヒカリの存在がたまらなく嬉しかった。
走り抜けながらサトシは一瞬目線を降ろし、右足にタメを作った。
「もえるしかないぜ!!」
再び前を向いたサトシの眼は、炎を宿したかのように熱を帯びていた。
そして右足が地に着いた次の瞬間、サトシは猛烈な勢いでゴールまで走り抜けていた。

「!」
ヒカリはしばらくその瞳に魅せつけられていた。
純粋でまっすぐな、サトシの心の本質に触れたような気がした。
『あれがサトシ…。』


「どうしたんだいヒカリ?顔真っ赤だよ?」
ノゾミの言葉に、ヒカリははっと我に返った。
サトシの情熱に打たれ、ヒカリはただ立ち尽くすのみだった。
「ううん…なんでもない、だいじょーぶだいじょーぶ。」
ヒカリは深呼吸して軽く心を落ち着かせた。
今の気持ちは一体何だったのだろう?

───ヒカリの疑問が消えるのは大分後になってからのことだ。

526 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/01/06 21:46:13
これはいい盛り上がりですね
かなり燃えました

527 名前:サトヒカの運動会(番外編):08/01/06 23:07:36
会場には多くの露店が出店している為、こちらも大賑わいだ。
中でも特に人気を集めているのが、この射的である。

「一回…、お願いします。」
落ち着いた雰囲気の少年が店主に小銭を差し出す。
言うまでもなく、彼はシンジだ。
「あいよ、弾は6発ね。」
シンジは店主の言葉を受け流した。

コンッ

コルクの弾が小さなお菓子の箱を撃ち落とす。
「はい、おめでとう。」
店主は棚の後ろに落ちた景品をシンジに手渡した。
「ありがとうございます。」

その後も、シンジは小さなお菓子だけを撃ち落としてどこかへ去っていった。

「使える…!」

528 名前:あぼーん:あぼーん
あぼーん

529 名前:あぼーん:あぼーん
あぼーん

530 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/01/10 23:09:11
>>518
すっごく乙です
なんとなくそんな会話ありそうな気がしてくるぐらいリアルだった!

531 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/01/14 21:21:52
ここの小説にいつも和まみつつ萌えさせてもらってます
そりゃもうサイト作ってくれたら毎日通うほどw
でも作るの大変だよなぁ…
いつもありがとうございます

532 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/01/16 00:53:48
>>518
鳥肌ぶわっときました
そしてサトシの微妙な揺れにじたばたしたくて仕方がないです
真冬日で手足寒いですが、心はぽかぽかになりやした

533 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/02/26 16:23:38
SS分が足りないので、タマには作品投下

「ヒカリのバレンタイン」

サトシ一行はあるポケモンセンターに滞在していた。
というより町全体がポケモンセンターになっており、
正にトレーナーの為にある町といっても過言ではなかった
トレーナーの町なら、沢山のトレーナーがいる訳で
サトシにとってポケモンバトルの宝箱みたいなもので、毎日の様に
ポケモンバトルをしている。本来なら鋭気を養う場所なのに
サトシはバトルをエンジョイしている。

「サトシくん。」
ジョーイの声。サトシは声のする方へ顔を向けた
「君にプレゼントが届いているわよ。」
「オレに?」
「うん。」

郵送されたプレゼントを受け取るサトシ。
「なんだこりゃ?」
「今日はバレンタインよ。」
包装紙を外すと、覚えのある名前がでてきた。
「カスミからだぜ!ピカチュウ」
「ピッピカッチュウ!」

カタチも見事ながら、美味しそうなチョコレートがサトシの目の前にでてくる。
するとジョーイは大きなワゴン一杯にチョコの山を持ってくる。
「もしかして・・・全部オレ宛ですか?」

「そうよ。」
タケシは恨めしい声で
「いいな・・・・・なんでオマエだけ・・・・」
「食べきれないから、いいよ。タケシも食えば?」
「オレ、返事の電話カスミに入れるから・・・。」

とサトシとピカチュウは退散する。タケシはサトシのファンからのチョコを頬張る

一方、ヒカリはチョコ作りに困っていた。
いざ、作っても上手くいかず、美味しいチョコを作って食べさせたいと思って台所にたってみたものの
ポフィンのように上手くできない。
気分転換にロビーにいってみるとサトシ宛のチョコが山済みにされている
「なによ・・・・これ・・・・・」

美味しそうにできているチョコが羨ましくヒカリは思っていた。
その中でも、サトシ宛に目立つのが二つ
カタチもなにもかも見事なチョコと恐らく悪戦苦闘した後がわかるチョコ
前者はカスミで後者はハルカのだが、多分ヒカリは知らない。
料理下手が恨めしく思う。




534 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/02/26 16:41:58
「ヒカリのバレンタイン その2」

サトシが電話を終え、ロビーに戻る
「ん?どした?ヒカリ?」

「サトシって凄んだね・・・・・」
「んなことないよ。殆どタケシにあげちゃうし、カスミとハルカの分、ママからの分以外はいらないしね。」

「その一言に」
「バカーーーー!」の一言とビンタ。
のびているサトシにタケシは呟く
「鈍感すぎだろ・・・・・・」

ため息をつきながらヒカリはある看板を目にする
「あれって・・・」
『チョコレート教室』の看板が高らかに光って見える
ヒカリはその看板に釣られ、教室内に入る。

「いらっしゃいま・・・・・(げ!ジャリガール!!)」
ロケット団のチョコレート教室は思いのほか好評で、資金造りにバレンタインはもってこいだった。
ヒカリに気づいたロケット団はばれない様にバレンタインチョコのつくり方を教える。
一度は挙げるのを止めようかとヒカリは思ったのだが
やっぱり、自分の気持ちを誤魔化すのも嫌だし、普段お世話になっているんだから
と思うとやっぱりサトシにチョコを挙げたいと思う気持ちを曲げるなんてできなかった。

ようやく、頑張った甲斐があってチョコが出来た。
綺麗な包装紙で包み、サトシのトコへヒカリは駆け出す。

一方サトシはタケシに女心の事をたしなめられ
反省をしていた。

「サトシ!!」
「あ、ヒカリ!!ごめん!!オレ・・・」
「これ・・・・」
ヒカリのチョコを受け取ったサトシは直ぐその場で包装紙を開け
ピカチュウ型のチョコを食べた。

「どう?」
「うん。すっごく美味しいよ。ありがとう。さっきは酷いこと言って・・・・」
「いいの。私が挙げたかったから・・・私の初チョコだよ」
サトシはヒカリのチョコを大事に食べ、ポケモンセンターに戻る。

「あれ?タケシ、ここにあったハルカやママ、カスミのチョコはどうした?タケシ?」
「え?食べていいっていうから・・・」
「ターケーシー!!」

翌日、食べてないチョコの感想に悪戦苦闘するサトシにちょっと同情得ないヒカリだった。


あとがき
バレンタインネタのSSができたので2月中にはと思って投稿しました(汗
SSって難しいですねorz

535 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/02/26 19:49:50
>>533-534
(*^ー゚)b グッジョブ!! バレンタインネタ見たかったから嬉しかったよ

536 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/02/27 00:23:17
乙です!
サトシがモテまくりなのがすごいっ

537 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/02/27 01:04:01
モテまくりな点、書いた後に読んで後悔orz
カスミとハルカのチョコだけでも話が成り立ったかも・・・(汗

すいませんでした(大汗


538 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/03/02 23:00:57
そんなに気にしなくても大丈夫!

539 名前:YP:08/03/04 18:34:13
初めまして!かなり下手ですが書かせてください・・

サ=サトシ ヒ=ヒカリ タ=タケシ ピ=ピカチュウ その他
「旅の途中〜恋の始まり〜」
―朝―
旅を続けるサトシ達は旅の準備をしていた。
サ「タケシー朝飯まだぁ〜」
タ「今できるからまってくれー」
いつもどおりの会話をしていた2人であった。
ヒカリはいつもと比べて元気が無い。
サ「ヒカリ?」
ヒ「・・・・・・・」
返事は無かった。
サ「おい・・ヒカリ大丈夫か?」
ヒ「・・・え?あ?私?うん大丈夫大丈夫」
サ「何か元気ないぞ」
ヒ「そう・・?かな?」
タ「コンテストで疲れてるんじゃないか?」
テーブルの上に朝食が置かれた。
ヒ「たぶん・・・」
サ「あんま無理すんなよ」

―朝食後―
サ「さて、じゃあそろそろいくか!」
タ「こっちもじゅんびはOKだ」
ピ「ピッピカチュウ!」
やはりヒカリだけ様子がおかしかった。
サトシ達は川沿いを歩いて次の町を目指した。
サ「ピカチュウ次のジム戦がんばろうな!」
ピ「ピカ!」
タ「ヒカリは次のコンテストはどうするんだ?」
ヒ「・・・え〜とまだ決めてないや」
サ「ゆっくり考えればいいさ」
ヒ「うん・・サトシもジム戦がんばってね・・」
明らかに元気の無いヒカリにサトシは声をかけた
サ「どうしたんだヒカリ?朝から様子がおかしいぞ」
ヒ「いいよ、なんでもない」
ヒ(本当にどうしちゃったんだろうなぁ・・・)
タ「少し休もうか?」
ヒ「大丈夫大丈夫、サトシだって早くジム戦・・・」
・・・フラ・・・・
ヒカリはその場に倒れてしまった
サ・タ「ヒカリ!!!」



540 名前:YP:08/03/04 18:39:56
続きます

サ「ヒカリ!大丈夫か!」
サトシとタケシはすぐに駆けつけた。
タケシはヒカリの額に手を当てた。
タ「ひどい熱だ!いったんここで休もう」
サ「あ・・あぁわかった」
タ「ヒカリを頼む」
そう言ってタケシはその場にテントを張った。
ヒ「ヒカリ大丈夫か・・・」
朝から様子がおかしいことには気づいていた。
自分が情けない・・・その気持ちでいっぱいだった。
タ「サトシ、ヒカリをテントに!」
サ「今行く」
サトシはヒカリをテントに寝かせた。
そこでヒカリは目を覚ました。
ヒ「あれ・・ここは・・?」
サ「あ・・ヒカリ目が覚めたか、ここはテントの中だ」
ヒ「どうしてここに・・」
サ「さっき倒れたことを覚えてないのか・・・」
ヒ「え?」
そこへタケシが入ってきた
タ「ひどい熱だぞ大丈夫か?」
ヒカリはゆっくりうなずいた。
タケシはヒカリに体温計を差し出した。
サ「起きれるか・・?」
ヒ「うん・・」
時間が過ぎた
ヒカリはタケシに体温計をわたした。
タ「38度9部か・・・」
タケシは旅は無理だと判断した
サ「今日はここで休もう、ヒカリ」
ヒ「え、でも・・」
サ「今は治すことを考えていればいいよ、ゆっくり休め」
そう言って2人はテントを出た
タ「サトシ」
サ「何だ?」
タ「俺は薬の材料になる木の実を採ってくるからヒカリを頼む」
サ「あぁわかった、気をつけてな」
タケシは森へ行った
サ「ヒカリ・・・・」
サトシは自分が情けなかった
もっと早く気づいていれば・・・
サ「ピカチュウ俺は何をすればいいんだ」
ピ「ピカ・・・」
サトシはテントの中に入った
サ「ヒカリごめんなもっと早く気づいてやれなくて」
つぶやいたつもりだったがヒカリはしっかり聞いていた
ヒ「私こそごめんね・・迷惑かけちゃって」
サ「気にすんなよ、コンテストで疲れていたんだろ」
サトシはヒカリのタオルを裏返した
サ「何かあったらすぐ来るよ」
そう言ってテントを出た
ヒ「サトシ・・・・・」

続く




541 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/03/04 19:38:43
GJ!!
頑張って!!

542 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/03/05 00:03:23
GJ

543 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/03/29 16:58:48
初投稿、とりあえず一発行きます。

旅を続けるサトシ達一行は、朝食を取っていた。
「いただきま〜す!!・・・・ごちそうさま!!」
「サトシ食べるのはやっ!!」
「せっかく作ったんだからもっとゆっくり食べてくれよ・・・」
「だって、早くバトルの練習したいからさ。ここはいい風が吹いてるし、
グライガーが飛ぶ練習するのにもってこいなんだよ。」
「朝っぱらから元気ね〜(まぁ、そこがサトシらしくて良いんだけど)」
「グライガーがこっちに落ちてこないように気をつけてくれよ。
食器が割れたりすると危ないからな。」
「わかってるって!出て来い!グライガー!!」
「グライガッ!!」
ボールから出てきたグライガーはいつものように舌を出して愛想を振りまく。
「グライガー、今日こそちゃんと飛べるようになろうぜ。」
「グライ〜」
ビュ〜〜・・
「おっ、いい風が来た。よ〜し飛べっ!グライガー!!」
「グラ〜イガ〜!」
「あら、なかなかいい感じ「うわぁぁぁ・・ぐぇっ・・・」でもないわね・・。」
「まだまだ、先は長そうだな。」
「さて、私もごちそうさま。片付け手伝おうか?」
「いや、俺がやっておくよ。」
「そう?じゃあ私サトシの練習近くで見てくる。」
「それって危なくないか?」
「大丈夫!どうせサトシの上にしか落ちてこないわよ!」
「・・ヒカリの大丈夫なのに、珍しく信用できるな・・。」
「?タケシなんか言った?」
「い、いや、なんでもない。」

544 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/03/29 17:00:03
「グライガー、もう一度だ!」
「グライガッ!」
「よーし、いいぞ!そのまま安定させるんだ!!」
「グライ〜・・・ガッ!!!!!」
「!グライガー落ち着け!落ち着いて立て直・・せないかぁぁぁぁぁ・・・ぐぇ!」
「はぁ・・・また失敗ね。」
もう何度目かわからない失敗を見て、ヒカリはつぶやく。
(でも、やっぱり真剣な目をしてるサトシって、カッコいいなぁ・・・。)
練習でも、実戦でも、ポケモンバトルについては、サトシはいつも真剣に取り組む。
そんなサトシの表情に見とれていたヒカリは、ふとあることに気づき、サトシに声をかけた。
「ねぇサトシ〜、そろそろやめにしたほうがいいんじゃない?」
「いや、だんだん安定してきてるんだ。もう少し続ければきっとちゃんと飛べるようになるさ。」
「でも、そのうちサトシの体がもたなくなると思うんだけど?」
何度もグライガーを受け止めたサトシの体は、あちこちに傷ができていた。
サトシの姿を見て、さすがにグライガーもすまなそうにしている。
「グライガー、気にすんな。こんな傷でお前が飛べるようになるんなら安いもんさ。」
「グラ〜・・」
サトシの言葉がうれしかったグライガーは、目を潤ませながらもいつものポーズで答える。
(相変わらず優しいわよね。それにあの笑顔・・・)
ヒカリは、いつかそれらが自分だけに向けられないかなぁなどと考え、1人で顔を赤くしていた。

545 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/03/29 17:01:41
「ん?ヒカリ、どうした?なんか顔が赤いぞ?」
「えっ、あっ、いやっ、な、なんでもないわよ!!」
サトシに気づかれたことが恥ずかしく、思わず顔をそむけたその時、少し強めの風が吹いた。
「おっ、いい風だ。もう一度行くぞグライガー!」
「グラ「痛っ」イガッ」
「ん?ヒカリどうした?」
グライガーが飛び立った後、様子のおかしいヒカリに声をかけるサトシ。
「さっきの風で、目にごみが入ったみたい・・・。でも、大丈夫大丈夫!」
「ダイジョバないだろ、痛そうにしてるくせに。ほら、見せてみろよ。」
サトシはヒカリの顔に手を当て、目を覗き込む。
(ち、ちかいちかいちかいちかいちかい〜〜〜〜!!)
心臓が跳ね上がり、思わず後ずさりしそうになるが、サトシがしっかりつかんでいるため、動けない。
「こら、じっとしてろ。取ってやるから。」
(サトシが私をじっと見てる〜〜〜!しかもこんな至近距離で〜〜〜!!)
「ほら、取れたぞ。」
「あ、ありがとう・・・・・??」
目のごみは取れ、痛みはなくなった。

546 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/03/29 17:03:59
しかし、サトシはその手をヒカリの顔から放そうとしない。
(ええ!?何で!?そりゃこのままでも嬉しいけど!!)
「あのっ!サっサトシ?」
「ん?なんだ?」
「私の顔に、まだ何か付いてる?」
「いや、別に。」
「じゃあさ、あの・・・「ちょっと気になってさ・・」えっ?」
(気になるって?まさか私のこと・・・。)
「なんていうかさ、いろんな奴と顔を近づけたことがあるんだけど、ヒカリの場合はな〜んか違うんだよな。」
「違うって、どんな風に?」
「なんだろ、こう、なんかいつもと違う気持ちになって・・・。よくわかんないんだけど、ついじっと見ちゃうんだよ。」
「へ、へ〜、そうなんだ・・・。」
(サトシってば、結構私のこと特別な目で見てる?それにさっきの口ぶりだと、かなり脈ありなんじゃない?)
嬉しくなって思わずニヤついてしまうヒカリ。
自分の抱く思いが何なのかわからず困惑するサトシ。
そんな風に、別のことに意識が行ってしまったからであろう。
自分達がさっきまで何をしていたのかすっかり忘れていた。
だから、サトシの後ろから近づくものに気づかなかった。

「グラァァァ〜〜〜〜」
ゴッチ〜〜ン
「「んむっ!!」」
ドサッ
「グ・・・グラッ!!・・・・グライガッ!!」

547 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/03/29 17:04:40
・・・・・・

(な、何が起こったの?!何で私サトシに押し倒されてるの?!何で私・・・サトシとキスしてるの?)
「ぷぁっ!ご、ごめんヒカリ!」
「あ、うん。わ、私は大丈夫!!」
「ホントごめん!!今のは忘れてくれ!!」
「えっ・・・。」
サトシに忘れてくれと言われ、ヒカリは少し悲しくなった。
そして思わず・・・
「いや!私は忘れたくない!!」
「ヒカリ?お前何言って・・・。」
「忘れたくないの!!だって・・事故とはいえサトシと・・・私の大好きなサトシとキスしたんだもん!!
絶対・・絶対忘れたくない!!」
「!!」
「サトシ・・・私はあなたが好き。一人の男の子として、あなたのことが好きなの!!」
「ヒカリ・・・俺は・・・」
ヒカリのいきなりの告白に、サトシは混乱していた。
しかし、ヒカリの真剣な顔を見て、どこか納得したような顔をした後、何かを心に決めたように、口を開いた。
「ヒカリ、聞いて欲しいことがある。」
「・・・うん。」
「俺はヒカリと・・その・・キス・・したとき、さっき話したいつもと違う気持ちとよく似てるんだけど、ちょっと違う気持ちがわいてきたんだ。
その気持ちは、なんか胸がドキドキするどころかバックンバックンして、ちょっと苦しいんだけど、でもなんかとてもいい感じだった。
んで、ヒカリに告白されたとき、また同じような気持ちになった。たぶん、この気持ちが好きってことなんだろうな・・。」
「サトシ・・・それって・・・。」
「うん、たぶん俺はヒカリのことが好きなんだと思う・・・いや、俺はヒカリのことが好きだ!!」
「サトシっ・・・!!」
ヒカリは、サトシに飛びついていた。
「私はっ・・ず〜〜〜っと前からサトシのこと好きだったんだからね!!サトシが鈍感で、全然気づく気配がなかったから、つらい時だってあったんだよ!!」
「ごめんな、ヒカリ。俺は好きって気持ちがどんなものかわからなかったから、ずいぶん気づくのが遅かったけど、俺もきっとずっと前からお前のことが好きだった。」
「うんっ!!」
そうして二人は、しばらく抱き合っていた・・・。


548 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/03/29 17:05:20
「なぁヒカリ、やっぱさっきのキスは忘れてくれないか?」
「えっ・・?なんでそんなこと言うの・・・?」
「いや・・さっきのは事故だし・・その・・・最初のキスほもっとちゃんとしたいじゃん?」
「うふふ・・そういうことなら。でも忘れないわよ。事故は事故として覚えておくからね。」
「なるほど、そうだな。とってもいい事故だったって覚えておくよ。」
「で?恋人同士になった私達の初めてのキスはいつになるのかな?」
「決まってるだろ!今すぐだよ・・・。」
そう言って二人は互いに顔を近づけ、少し長めのキスをした。

549 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/03/29 17:05:48
「お〜い、サトシ〜、ヒカリ〜、二人とも無事か〜・・・。」
「まずい!タケシだ!!」
一瞬で飛びのく二人
「あ!いたいた。さっきグライガーが逃げるように帰ってきたんだけど、何かあったのか?」
「い、いや〜、別に?何もないぞ。」
「え、ええ。何もなかったわよ。」
「(・・・二人の雰囲気が違う・・・何かおかしい・・・)ほんとに何もなかったのか〜?さっきあんなことしてたくせに・・・。」
「えっ?!タケシさっきのキス見てたの!?」
「あっ!バカ!ヒカリ!!」
カマをかけられ、見事にはまったヒカリ。すると・・・・。
「ぬぁぁぁにぃぃぃぃぃ!!キスだとぉ!!俺もまだしたことないのに!!」
タケシが暴走を始めた・・・と思ったらなにかぶつぶつ独り言を言い出した。
「ん?待てよ?てことはサトシとヒカリはラブラブなわけで・・・、つまり・・サトシが女の子に興味を持ったってことかぁ・・・。
サトシも成長したなぁ・・・お母さん嬉しいよ・・・。」
「お〜い、タケシ〜、戻ってこーい・・・。」
「タケシなんか変なこと言い始めちゃったわよ・・・。」
「このサトシの成長ぶりをみんなに伝えなければ!!こうしちゃいられないぞ!!」
タケシは急に走り出した。
「お〜いタケシ〜!!どこいくんだよ〜!!」
「早く次の町に行って、サトシのママさんやオーキド博士達に報告するんだよ。あとヒカリのママさんにも報告しないとな!!」
「なっ!!ちょっと待てタケシ!!勝手なことすんなよ!!」
「まぁまぁ、いいんじゃない?」
「ヒカリはそれでいいのかよ!!」
「だって、いずれはみんな知ることだし、親公認になってたほうが後々助かるでしょ?」
「後々ってなんだよ・・・。」
「自分で気づくまで教えてあげない!!さっ!タケシを追いかけましょう!!」
「あっ、ちょっと待てよヒカリ〜」
サトシが答えを知るのは、およそ8年後だったそうな・・・。


550 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/03/29 17:06:12
その後、次の町でサトシの成長報告がタケシの手によって行われた。
サトシとヒカリがラブラブだと聞いた両ママさんは、それから頻繁に連絡を取り合うようになったらしい。
「「息子(娘)の伴侶ゲットで、大丈夫!!」」

551 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/03/29 17:15:58
以上です。
稚拙な文章ではありますが、この板がまたにぎやかになることを願って書きました。

キャラの性格がうまくつかめてない気がします。
やはりSS書くのって難しいですね・・・。
でも、また書いてみたいと思います。
それでは、またお会いしましょう。

552 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/03/29 21:40:22
GJ
グライガーの特訓のところの構成がしっかりしててすごいなと
思って読み進めていたら後半に驚きの展開がっ!
貴重な砂糖分を大量補給させて頂きました

553 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/08 23:55:41
乙です
ニヤニヤした俺きめぇw

554 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/13 21:46:29
とりあえず短編初投稿
文章書くのも難しい…

トバリジムでスモモとのバトルを終えたサトシ達は帰りの支度をしていた
「お〜い、そろそろいくぞ〜」
とタケシ
「ああ、わかった」
「あれ?ヒカリは?」
「え?ヒカリまだ来てないのか?」
「まだここには来てないんだが…サトシ、ちょっと探してきてくれないか?」
「ああ、わかった」
とサトシはトバリジム内を探した
がしゃ、
「お〜いヒカ…」
サトシはある部屋の扉を開けたその時だった
「へ?」
「あ…」
そこにはチアガールの服から着替えてる途中のヒカリの姿があった
「えっ…あっ…ちょ…やだっ……///」
「あ…ごっ…ゴメン!!その…着替えの途中だとは思わなくて…」
とたじろぎ言いわけを考えようとするサトシ
「いっ、いいから〜///早く出てってよぉ〜」
「ごめんなさいっ!!」
ばたん!
とサトシは部屋の外に出た
しばらく気を落ち着かせよと外の眺めを見ていたサトシ
が、さっきのヒカリの着替えのシーンがなかなか消えないでいた




555 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/13 21:47:27
がしゃっ
と扉えお開けたヒカリは膨れた顔をしていた
「もお〜、人が着替えてるのにノックもなしにいきなり入ってくるなんて〜」
「ごめんヒカリ。俺ヒカリがいなかったから探してたんだよ」
「ん?探してくれてたの?」
「そうだよ、心配したんだぜ」

心配

その言葉を聞いたヒカリはちょっと機嫌がよくなった
ヒカリ「しょうがないなあ〜、まあわざとじゃないみたいだし今回は許してあげる」
と機嫌を直したヒカリはさっきの膨れ顔が嘘のように思えるぐらいうれしそな顔で
出口の方へ向って言った
「ふぅ〜助かった」
サトシはほっと胸をなでおろした
「どうしたの〜?サトシ〜早く行こうよ〜」
「あ、あ〜今行くよ」
と言ったときサトシはふとあることを思った


チアガール


クロガネジムの時もそうだったが今まで仲間達がジム戦で応援してくれたことはあったけど
チアガールになってまで応援してくれたのはヒカリだけだった
なぜこの子はここまで一生懸命俺の事を応援してくれるんだろうか
なぜチアガールになってまで応援してくれるのだろうか
気になったサトシはヒカリに尋ねることにした


556 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/13 21:48:32
クロガネジムの時もそうだったが今まで仲間達がジム戦で応援してくれたことはあったけど
チアガールになってまで応援してくれたのはヒカリだけだった
なぜこの子はここまで一生懸命俺の事を応援してくれるんだろうか
なぜチアガールになってまで応援してくれるのだろうか
気になったサトシはヒカリに尋ねることにした

「なあヒカリ?」
「なあに?」
「どうしてヒカリは俺の応援をしてくれるんだ?」
「そんなのあたりまえじゃない。私たち仲間でしょ」
「でも、普通に応援してくれるだけでもいいのになんでわざわざチアガールに?」
「だって、チアガールになった方が応援してるって感じじゃない。それに…」
「それに?」
………
ほんの少しの間
しかし二人にとってはとても長い間であった
「サトシの勝ったときの笑顔…好きだから…///」
この言葉を聞いたサトシは心臓が高鳴るのがわかった
しかしなんでこんな気分になるのかわからなかったサトシは
とりあえずヒカリにお礼を言うことにした
「そうか。ありがとなヒカリ!!」
ズコーーーーと
とヒカリは心の中でずっこけた
(やっぱりサトシは鈍感よね。少し期待したのに…ハァ〜)
とヒカリは心の中で思った
気を取り直してヒカリはいつもどうりサトシに言った
「サトシ!次のジム戦も頑張ってね!」
「ああ、次もチアガールで応援頼むぜ!」
「任せといて!!」
と二人はわかっていたかのように手を上に上げて

パァ〜ン

と前よりより大きなハイタッチの音が廊下の中を響きわたったのであった

557 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/13 21:55:33
以上です
あまり自身はありませんがトバリジムでこんなことあったらよかったなと思って書きましいた

558 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/13 23:38:43
面白かったです
ヒカ→→←サトなバランスが上手い!

559 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/15 18:12:18
上のグライガーのやつを投稿した者です。
感想ありがとうございます。
ニヤニヤしていただけたようでうれしいです。
今は携帯でしか見れない状況なので、新たな投稿はできませんが、またいつか書きにきます。

新しい投稿もあってうれしい限りです。自分もこういう短編書けるようになりたいです。
ではでは


560 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/17 22:58:30
「白雪姫」

今日は良い天気である。
それは、別に今日が特別な日である訳でもなく、単に気持ちのよい風と
日差しがそう言えるような気がするからだ。

「タケシーーーっ・・・町はまだかぁ?俺、お腹がすいたよ。」
一人の少年が体格の良い青年に話しかける。そのタケシと呼ばれた青年は
「う〜む・・・もう少ししたら、町に着いてもいいと思うんだがなあ・・?」
と少し傾げながら、タケシは疑問と不安が混じるような声をだす。
それが一向に気になった
少年と少女は同時に肩を降ろし
「お腹がすいたー!!」
とステレオでタケシを挟みながら叫ぶ。
「まあまあ・・・二人とも、もう少ししたらポケモンセンターだから・・」
とタケシは徐に頭を北西に向ける。

「おい!サトシ!ヒカリ!あったぞ!ポケモンセンターだ!」
とその声が号令の様に、少年少女は走り出した。

少年はサトシ、少女はヒカリ、こうして賑やかな二人はポケモンセンターで
食事をとっていた。ピカチュウも美味しそうにポケモンフーズを齧りついている。

タケシは・・・・無論、ポケモンセンターと言えばジョーイさんで、ジョーイさんに会えば
彼にとってそこは天国の様なものだ。だけどそれはホンの一瞬で
グレッグルのどくづきでシビレビレになり地獄行きなのがオチだが・・・・

そんな二人の食事しながらのやりとりはどこか近寄り難い雰囲気がある。
決して、重苦しい訳ではないが、不思議と割り込めないような、二人の世界を作っている雰囲気がある。
もっとも本人達はそんな気は全く無いのだが。

それを意を決して入り込む、人物の影があった。

561 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/17 23:00:15
白雪姫ー2

「ねえ?君達はポケモントレーナーだよね。」
割り込む人物に目を配るサトシとヒカリ
「私はカナエ この辺りの幼稚園で、先生やっているんだけど、
実は「幼稚園祭」で「白雪姫」をやってくれるトレーナーを探していたの。」

「へえ〜素敵ですね。」
ヒカリは興味津々に聴いてくる。
「それで、俺たちにやって欲しいってことですか?」
とサトシは切り込んでくる。

「そう!貴方達なら仲良いし、きっと良い劇になるわ。」
カナエは笑顔で返事を返す。

「どうする?」
とサトシ
「やろうよ!なんだか面白そうだし、だいじょーぶ♪」
とヒカリ
そこへ、シビレビレの呪いから復活を遂げたタケシは間をすり抜けて
「貴方のような美しい人なら、どんな願いでも受け入れます。そう、貴方の美しさに!
さあ、いまから愛の語らいを是非是非ここのポケモンセンターで・・・・」
とタケシの暴走は再び、シビレビレの呪いが降りかかるのは言うまでもない。

翌日。
一向は幼稚園で「白雪姫」をすることになった。
「そうえいば、どんな話だっけ?」
とサトシは王子の格好でヒカリに聞く、
「えっと・・・・白雪姫が、悪いお母さんに襲われて、逃げて7人の小人たちに助けられて、
でもお母さんが魔女に扮して、呪いの林檎を白雪姫にあげちゃうの。」
ドレスに着替え、可愛らしく見違えたヒカリが話の筋書きを話す。
思わず見とれてしまうのだが、そこはグットこらえサトシは聞く
「そのあとはどうなるんだ?」
と続けて聞いてくる。
「えっと・・・・・・どうなるんだっけ?」
二人の白雪姫のお話での問答していると、
そこへ普段ならピカチュウを珍しいポケモンだと思い、長年追い続ける奴等が応える。

「どうなるんだっけの声を聴き」
「林檎を食べちゃうと話すのが世の情け」
「風よ!大地よ!大空よ!」
「白雪姫は死んでしまうのだけど!ムサシ!」
「だけど王子様がキスをして生き返るという話!コジロウ!」
「まあ、そんな話だっだニャ!」
「我ら無敵のロケット団!」
とその後、ソーナンスとマネネのあいづちがでて、彼らがその後の話を教える。


562 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/17 23:03:03
白雪姫−3

「ロケット団!!」
サトシ、ヒカリが声を揃え、彼らを呼ぶ。
そこへ一瞬見れば美形だがお人好しな顔立ちのコジロウが
「実はさ、ムサシが、「劇があるとこなら女優どこへでも行くわ!」って言い出してさ・・・。混ぜてやってくれないか?」
ニャースとコジロウがため息と共に愚痴を零す。

「まあ、そうゆうことなら・・・・」
サトシは納得したのか、彼らの参加を認めた。
とゆうより、ここで揉めると幼稚園の子ども達に申し訳ない。
それに、なによりドレスを着て喜ぶヒカリをみると中止にする訳には行かない。
ここは唾を飲み、しかめ面しながら、舞台に向かう。

今はムサシ扮する魔女が呪いの林檎を作り、ヒカリ扮する白雪姫
ピカチュウ、ポッチャマ、ナエトル、ミミロル、ヒコザル、パチリス、ブイゼルの7人の小人達が
子ども達の注目を浴びていた。
今のところ、なんも問題はない。

ヒカリは筋書きどうりに呪いのリンゴを食べ、死ぬシーンである。
ここでやっとサトシのシーンである。どこか、雰囲気があるサトシが妙にカッコいいなあ〜と感じるヒカリ
王子と言うより勇者よね・・・・と思いつつ寝てるフリをしていた。
それは薄っすらと目を明けてサトシの演技を見ていた。

「ああ!こんなにも美しい姫が!なんて悲しい!
今、この呪縛から、私が解いてあげよう!」

以外と演技派なサトシに少し吃驚していたヒカリ
まあ、自分もノリノリでやっていたから人の事 言えないなあ・・・・と
納得しながら、今まで男の子を身近に感じるようになったのはごく最近だなあと
しみじみ思うヒカリであった。



563 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/17 23:03:49
白雪姫−4

確かに、沢山男友達もいたけど、皆意地悪ばかりされてたし、幼馴染のケンゴだって
ピカリとか呼んだり、私をしょっちゅうバカにしていたし、
そういう間柄が多かったから、自分も無意識に壁を作っていたことに気づいていた
しかし、サトシといると壁を作らず、なんだか自分で居られる心地よさがなんだか、不思議な気持ちで包んでゆくことは
自覚はしていなかったけど、それが一体、どうゆう気持ちかは理解していなかった。
そんな中 サトシが近づいてくると
以外と男前な顔がある。

「そういえば・・・・キスシーンがあることをスッカリ忘れていた!」
と心の中で叫んでいた。

564 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/17 23:05:47
白雪姫−5

一方、サトシの方もドキマキしていた
そりゃ・・・舞台だし、でも嘘みたいなキスはいけないだろうし・・・・
そういえば、カスミとかハルカとか一緒に旅をしていたけど、別にこうゆうこと一度も無かったし・・・
未知なる経験に緊張し、近づく度に心音が高鳴り、
手から変な汗が出てくる。

そこへ
「キース!キース!キース!キース!」の子ども達のコール
どう考えてもキスするしか方法は無い。
しかし、サトシとヒカリは緊張と心音が高鳴る。
戸惑いが隠せない二人は、どうにかならないか、無駄だと分かっても何度も考える。

「ピーカ!ピーカ!ピーカ!ピーカ!」
ピカチュウも早くやってよ・・・とキスコールに参加する。同時にポッチャマや他のポケモン達もキスコールに参加する。
あとはもう引けない、引き受けたからはやるしかない!そう決意し、サトシは体を寄せ、唇を寄せた

「・・・・・・・・ヒカリ、やるぞ・・・・・。」
意を決したサトシの小声に同意をしたヒカリ
どうやらヒカリも決心したようだ。

そうっと唇と唇が重なりそうになる瞬間に、爆音がする。
思わず、唇が思いっきり重なるような、重なり、なんだか艶っぽい音がした。

「オーホホホホッツ!」
とムサシの声。

「ピカチュピ!?」
とピカチュウが反応する。
ピカチュウや、ポケモン達が一斉に網に掛かるのをサトシとヒカリが反応する。
そうなると普段モードに直ぐに切り替わる。子ども達もコレは劇の一つと勘違いしているようで、
「ヤレー!」「やっつけろー!」の野次も聞こえてくる。

「ナエトル!はっぱカッター!」
ナエトルは網を切り刻み、仲間達を逃がす。
裏方にいたタケシは慌てて、ポケモン達を舞台の端っこによせる。

565 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/17 23:07:28
白雪姫‐5

「お前ら!!どうゆうつもりだ!」
サトシは怒りが混じる声でロケット団に怒鳴る。
「そりゃあ・・・・舞台に紛れ込み、ポケモン達を貰う算段よ!」
とムサシが悪の女王風に応える。こういう場でもやはり、
演技を混ぜるのだから、やはり自身で女優といっているのだから
あながち的外れでは無いことが分かる。

「ポッチャマ!バブルこうせん!」
「ピカチュウ!10まんボルト!」
サトシとヒカリのピカチュウとポッチャマの同時攻撃に吹っ飛ばされるロケット団。

「ああ、久しぶりの舞台。最高だったわ」
ムサシは嬉しそうに空を飛ぶ。別に比喩的な表現ではなく実際に飛んでいるのだ。
「まあ、これでいいのかなあ・・・・。」
コジロウは呟く
「いいのよ。恋っていいじゃない?、両思いって素敵じゃない。良い感じ」
「しかしワシラは・・・」
ニャースは冷静に現実を突き詰め
「やなぁかんじぃ〜」「ソ〜ナンス。」「マネ、マネネ」

星になっていく。最後にソーナンスの声もする。相変わらずな彼らであった。

ハプニングもあったが、舞台は何とか無事に終わり、
白いタキシードに身に纏ったサトシと綺麗なドレスを着たヒカリの記念写真も園長先生に撮って貰った二人。
その後、ポケモン達と触れ合うことになった子ども達も満足していた。

566 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/17 23:09:25
白雪姫‐7

園の子ども達と別れ、次の目的に向かう最中、

タケシはその写真を見ながら・・・
「なあ、二人ともなんだが、結婚式を挙げたみたいだぞ」
と茶化する。なんだか声も幸せそうな弾んだ声。

何時もなら二人で声を揃え
「ちーがーうー(ます!)!」と反論するのだが
今日はいつもと違う、両人とも顔を真っ赤にし、無言になる。

タケシはへえ・・・あながち、無いとは言い切れないのか・・・。
まあ、互いに友達と思っていたのが始めて異性として意識したってことかなあ・・・
ふふ・・・第一歩ってとこか、とほのぼのと二人を見守っていた。

これが二人の人生初のキスであり、唇を交わした初めての相手とも言える。
微妙な二人の関係がかなり近まった出来事であった。

この旅はまだまだ続く・・・・。

―終―

567 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/17 23:13:27
どうも
体入れ替えネタと長編の「一緒」の作者デス

久しぶりに作品(「白雪姫」)をサクッと投下してみました。
毎度毎度長文連投申し訳ないデス

568 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/18 00:34:06
乙です
読み応えばっちりでその上ノリが良くて最高でした

569 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/18 09:50:17
最近ss増えて嬉しい、萌えまくりデス



570 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/24 04:19:21
「あたしはサトシの・・・?」 T

サトシはあたしにとって一番の薬だってノゾミが言ってた。
確かにコンテストで1次審査敗退を2連続繰り返しちゃった時は、サトシが頑張ってる姿を見て復活を決意できた。
じゃあ・・・サトシにとってあたしは何?
サトシはあたしのことどう思ってるの?
ただの仲間?女友達?それとも・・・

ここはとある町。今ポケモンコンテストが開催されている。
「今よポッチャマ!バブル光線!!」
「ポッチャマーッ!!」
ポッチャマのバブル光線が相手のポケモンにクリーンヒット!
そのままバトルオフにした。
「やったあ!」
あたしは飛び上がって喜んだ。
「ば、馬鹿な!?こんなハズは・・・!」
あたしの対戦相手、黒服の男の人はそんな言葉を吐いた。
「覚えてろ・・・よくも俺の顔に泥を塗ってくれたな!!」
男の人はあたしに向かってそう言うとステージを後にした。
「そんなこと言われても・・・勝負なんだからしょうがないじゃない・・・」
あたしは愚痴をこぼした。
その時は全然気にも留めなかったこの出来事。だけどまさかあんな目に遭うなんて・・・


571 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/24 04:56:22
「あたしはサトシの・・・?」 U

翌日・・・
結局昨日のコンテストは決勝戦で負けちゃってリボンゲットは叶わなかった。
「気にするなって!次頑張ればいいさ!」
いつものようにサトシは優しい言葉をかけてくれた。
ありがとうサトシ・・・
あのね・・・前から思ってたんだけど、サトシってあたしに対しては特別に優しい気がするのよね。
そりゃサトシから見たらあたしなんてまだまだヒヨっこだし、一応女の子だからさ・・・
でもこれって結構脈ありかな?
「ねえサトシ」
「どうした?」
「サトシってさ、ハルカのこと好きになったりしなかったの?」
ハルカとはこの間のミクリカップを通して色々話した。
前に一緒に旅してたみたいだしひょっとして・・・って思って軽い気持ちで聞いてみた。
「好きだけど?」
サトシがケロっと答える。
「ちーがーいーまーすぅー!恋愛として好きかどうかってこと!」
あたしも中々鈍感だけどサトシはもっと重症だ。だから一応突っ込んでおいた。
「恋愛ねえ・・・どうだろうな・・・」
「ハルカのこと好きだったの!?」
サトシは横目であたしを見た。
ドキッ・・・!
ちょ、そんな目で見ないでよ・・・サトシのほうまともに見れないじゃない・・・
「恋愛的に好きかどうかはよく知らないけど、ちょっと気になる奴ならいる・・・かもな」
「誰!?」
予想もしなかったサトシの発言にあたしは喰いついた。
「俺にもよく分からねえよ・・・」
サトシは恥ずかしそうに帽子を深く被り直した。
これって・・・もしかして・・・



572 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/24 04:57:44
「あたしはサトシの・・・?」 V

その日の夕方・・・
タケシは買い出しに、サトシはバトルの特訓。
あたしはというと、特にやることもないので散歩していた。
「サトシの気になる人があたしだったら・・・いやそんな・・・///」
顔を赤くしてそんな独り言を呟きながら歩いていると綺麗な花が咲いている公園を見つけた。
「わあ・・・」
凄く綺麗・・・サトシにも教えてあげようっと!
それでサトシの気になる人が誰なのか聞きだしちゃおう!
そう思ったあたしがポケモンセンターに戻ろうとした時だった。
突然あたしの口に何かが押し付けられた。
「んっ・・・む!?」
なにコレ!?ハンカチ!?
そのハンカチからは妙に甘いような酸っぱいような臭いがする。
「んー・・・」
途端にあたしは何だか眠たくなってきた。
「むぐぐ・・・」
なんとか逃れようと抵抗したけどまったく無意味だった。
どんどん意識が遠ざかり、あたしは睡魔の闇へと引きずり込まれていった・・・




もうちょい続きます。



573 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/24 06:26:18
ヒカリ誘拐?


574 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/24 09:09:35
Σ (゚Д゚;)

575 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/24 18:13:39
もしやこのまま拉致監禁!?

576 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/25 16:27:43
「あたしはサトシの・・・?」 W

「んんー・・・(サト・・シ・・助け・・て・・・)」
誰かに薬を強引に嗅がされたあたしはそのまま眠っちゃった。
「クク・・・」
あたしを眠らせた誰かは笑みを浮かべた。
「ヤミカラス!これをこいつの連れに見せてこい!」
そいつはヤミカラスを出すと、持っていた紙切れをヤミカラスにくわえさせた。
「さて・・・行くか」
あたしはそいつに担ぎ上げられて、どこかに連れて行かれた・・・

「タケシ、ヒカリ見なかったか?」
サトシがタケシに聞いた。
「ヒカリなら俺が買い出しに行くって言いに言ったら、少ししたら散歩するって
言ってたぞ。まだ帰ってこないのか?」
「もう7時だぞ・・・いくらなんでも遅すぎないか?」
サトシは心配そうな表情を浮かべた。
「俺、探してくる!」
サトシはそう言うなりポケモンセンターを飛び出そうとした。
「ヤミーッ!!」
すると窓から一羽のヤミカラスが入ってきて、サトシに紙切れを渡した。
「なんだコレ?」
「サトシ!それ何か書いてあるぞ」
タケシがサトシに言う。
それに気づいたサトシは紙に書かれている文字を読み上げた。
「えっと・・・お前たちの連れのヒカリとかいうニット帽の小娘を預かっている・・・!?」
途端にサトシが慌て出す。
「どーいうことだよ!?ヒカリ誘拐されたのか!?」


577 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/25 16:41:16
「あたしはサトシの・・・?」 X

あたしが誘拐されたことを犯人からの手紙で知ったサトシたち。
「・・・返してほしければここに来い・・・」
手紙の最後には地図である建物が記されていた。
「ヒカリ!」
サトシはそう叫んで飛び出した。
「サトシ!待てって!」
タケシも慌ててサトシの後を追いかけた。

その頃あたしは・・・
「う・・・?」
ゆっくりと目を明ける。見えたのは色褪せた天井。
あたしはソファーに寝かされていた。
「・・・・・・??」
ここどこ?あたしどうなったの?
そういえばあたし・・・!!
そうだ!誰かに襲われて!
ズキンズキン・・・
妙な薬品を嗅がされた所為で頭が痛い。
あたしの手足はロープできつく縛られピクリとも動かせない。
「んんーっ!!」
おまけにあたしの口はしっかりと粘着テープで覆われていて、思うように声も出せない!
「ん・・・むー・・・」
ポケットのモンスターボールを取ろうとしてみたけど、手を縛られててそれも叶わなかった。
「んーっ!むぐーっ!!」
誰か助けてぇ!
あたしは必死にもがいた。
でも人の気配なんて全然しない。
「うう・・・」
あたしは泣きたくなってきた。
そんな時、部屋のドアが開いた・・・


5回目。もう少しだけ続くよ。
エ○イ言うなww

578 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/25 16:53:14
因みにヒカリが嗅がされたのは「CHCL3」だよ。
あ、でも実際これを使って眠らせられるのは昆虫くらい。
化学やってる奴なら知ってるよな・・・?

眠り粉でおkとか言わないで・・・
うん、やっぱエ○イですな。

579 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/25 22:53:32
これは事件なのか?

580 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/26 03:51:28
誘拐事件だな。
ポケアニって基本シリアスなのないからシュールww



581 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/27 03:36:53
これはいいシリアスw

582 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/04/29 17:42:00
「あたしはサトシの・・・?」 Y

あたしが部屋のドアに目をやると黒服の男が立っていた。
「ん・・・んん!?」
この人・・・昨日のコンテストであたしに負けた人!
「目が覚めたようだな・・・」
男の人はあたしに近づいて、あたしの口を覆っていたテープを剥がした。
「ぷはっ!・・・あ、あたしをどうするつも・・・!?」
あたしがそう言おうとした瞬間、あたしは男に殴られた。
「あぐっ!」
あたしの体は衝撃でソファーから落ち床に転がった。
「お前の彼氏は間に合うかな・・・?」
男はそう言ってモンスターボールを2つ投げ上げた。
中からゴーリキー、アーボックが出てくる。
「な、何を・・・」
まさかそれであたしを・・・!
冗談でしょ!?あたし今動けないんだよ!?
男のポケモンがジリジリと迫ってくる。
「いやあ・・・」
来ないで・・・
サトシ・・・助けて・・・!!

583 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/01 22:38:31
お、乙
マジで怖い展開だな

584 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/04 20:40:47
女の子殴る時点で男終わってるな

585 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/05 05:25:42
ヒカリ逃げてー!
サトシ早く助けに来い!!

586 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/06 17:19:09
「あたしはサトシの・・・?」 Z

「うぐっ!」
あたしはアーボックに締めつけられた。
「うぐぐぅ・・・」
苦しい!息が・・・!!
あたしはただ耐えるしかなかった。
「馬鹿な女だぜ・・・俺に恥をかかせるからそんな目に遭うんだよ!」
男はせせら笑いを浮かべながらあたしを眺めている。
「うう・・・」
ふざけないで!と言おうとしたけど、苦しくて声が出なかった。
誰か・・・サトシ・・・助けて・・・
気がつくとあたしは泣いてしまっていた。
「クク・・・もっと苦しませてやる!アーボック!!」
男はアーボックに指示を出した。
「きゃああああっ!!」
アーボックはさっきより強い力であたしの体を締め上げた。
「・・・うう」
助けて・・・そう言おうとしたけどやっぱり声が出ない。
仮に出たとしても解放されるなんて思えないけど・・・
バァンッ!!
その時勢いよくドアが蹴破られた。
あたしの視線がドアに移る。
「サト・・・シ・・・」

587 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/08 22:36:59

助けが遠いぜ・・

588 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/11 05:32:26
「あたしはサトシの・・・?」 [

「サトシ・・・」
ドアの所に立っていたのは間違いなくサトシ。
サトシが来てくれた・・・助けに来てくれたんだ・・・
「うっ・・・ひっく・・・ううっ・・・」
あたしは嬉しくて泣き出した。
ドガッ!!
「ぐはっ!」
サトシは男を殴り倒して、胸ぐらを掴みあげた。
「ヒカリに何してんだよ・・・テメー・・・」
その顔は普段のサトシからは想像も出来ないくらい怒っていた。
「サトシ!」
「ピカピ!」
少し遅れてタケシとピカチュウが飛び込んできた。
「タケシ・・・こいつ見ててくれ。俺はヒカリを・・・」
サトシはそう言ってナエトルを出した。
「エナジーボール!!」
ナエトルの放ったエナジーボールがゴーリキーとアーボックを戦闘不能にした。
「ごめんな・・・恐かったろ?」
サトシはあたしを縛っていたロープを解いてくれた。
「う・・・うわぁぁぁん!!」
あたしはサトシの胸に顔を埋めて大泣きした・・・

589 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/12 23:57:46

助かって良かった…

590 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/13 08:23:18
この話、ヒカリの気持ちになって読むと
サトシに泣きつくのよく分かる。

591 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/15 07:17:59
「あたしはサトシの・・・?」 \

「今日は散々だったな・・・」
ここはベランダ。タケシが静かあたしに言う。
「・・うん」
あたしも静かに答える。
「何にしてもヒカリが無事で良かったよ。お前に何かあったら俺・・」
サトシはまだ心配そうにあたしを見ている。
「タケシ、ちょっと外してくれない?」
「ああ・・・」
タケシはすぐに察してくれたみたい。静かに部屋に戻る。
「ヒカリ?」
サトシがあたしの顔を覗き込んだ。
「あのね・・・さっきはホントありがと・・・サトシが助けに来てくれたのが嬉しかったよ」
「ヒカリは危なっかし過ぎるんだって」
「な、なによそれ!?」
ちょっと拍子抜けになったあたし。
「お前は俺の傍に居ろって」
「サト・・・」
サトシはあたしを抱き寄せた。
「俺もヒカリ・・・大好きだから」
「うん・・・///」

592 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/15 07:31:36
「あたしはサトシの・・・?」 ]

ん・・・?「俺も」???
あたしまだ告白・・・してない・・・よね・・・?
「あ、あたしもサトシ大好きだから!」
「ああ知ってる」
サトシはケロッと答える。
「だいたい判り易いんだよヒカリは。俺もいつまでも鈍感じゃないからな」
鈍感だと思ってたサトシに自分の想いが見透かされてた・・・
これって嬉しいような・・・うーん、複雑・・・
「じゃ、じゃあさ!あたしの彼氏になってくれる!?」
「ヒカリこそ俺の彼女になってくれるか?」
「大丈夫!」
「ホントかよ・・・」
サトシは苦笑いしながら頭を掻く。
「明日デートしよ!?公園に綺麗な花見つけたの!」
「へえ・・・そりゃ楽しみだな」
そこであたしはあの疑問をサトシにぶつけてみた。
「サトシ・・・」
「どうした?」
「サトシとって・・・あたしは何なの・・・?」
「・・・仲間・・・それに、恋人?・・・それじゃダメか?」
「それで十分で・す!」
今はそれで十分・・・でもいつかはサトシと一緒に・・・
そんなあたしたちの一部始終をタケシが羨ましそうに覗き見してることにあたしは気づかなかったけど・・・


593 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/15 07:36:42
強制終了!
サトシのキャラが・・・大人すぎるね。うん。
アニメでも誘拐されたヒカリをサトシが助ける展開を希望。


594 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/15 23:37:06
乙ですた!
クールなサトシも新鮮でいいもんですな
両思い万歳

595 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/16 05:49:08
ヒカリ優勝記念に短編↓

3日間に渡って繰り広げられたミクリカップはヒカリの優勝で幕を閉じた。
ハルカを下し、アクアリボンをゲットしたヒカリは・・・

「やったよママ!!あたし優勝できた!」
とびっきりの笑顔でアヤコに言うヒカリ。
「おめでとうヒカリ。でもこれで慢心しちゃ駄目よ?」
「うん!」
「そのリボンをゲットできたのはあなた一人の力じゃないことをよく覚えておいてね」
アヤコが諭すようにヒカリに言う。
「分かってる。ポッチャマ、ハルカ、ノゾミ・・・みんなが居てくれたからあたし頑張れた」
「でも一番の理由はサトシ君でしょ?」
「なっ・・・//」
途端にヒカリの顔がほのかに赤く染まる。
「クス・・・(分かりやすい子ね・・・)」
「うん・・・ママの言うとおり・・・かも。サトシが傍にいてくれるだけで、あたしは頑張れる。
だからサトシと離れたらあたし・・・多分ダメになっちゃう・・・」
ヒカリが少し悲しそうに呟いた。
「だったらサトシ君と一緒に入れる時間を大切にするのよ?」
「うん・・・」
やがて電話を終えると、ヒカリはサトシが待つ部屋へ戻っていった・・・


596 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/17 16:46:04
これはいい補完
アヤコママにせっかく声が付いたんだから
こんな風にヒカリと話してほしかったな

597 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/18 09:29:46
乙。
微妙にハルカの口癖うつっとるww

598 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/21 17:02:18
初投稿です・・・・・そしていきなり謝罪ですorz


@長いです!(言訳・浮かんでくるサトヒカ要素がどうしても映画的・と言うかSS書ける人を尊敬します!!(なんでそんなに短い話の中でなんでこんなに萌える作品が書けるんですか?))

A駄作です(それは言わなくても分かる)

B設定がややこしいです→@物語は2007映画の後に起こった話ですが、この話の設定では2007映画にはダークライはでてこなかったよ設定です


以上の事柄が許せる、心が聖女のように広いお方は下へどうぞ



599 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/21 17:17:53

プロローグ



静かな町の静かな教会 

参拝者も途絶え、正門にかぎが掛けられる時間となった今、教会の2階にある神父とその家族が住む家から小さな子どもの声が聞こえる。

「ママー、ねるまえにごほん よんで」
「いいわよ?どれにする?」
「えーっとー・・・・これ!!」

少女が本棚からとある絵本を選び、ベットに座っている母親に手渡す。

母親は表紙に綺麗な三日月が描かれているその本を手に取り、少女をベットに寝かせると表紙を開きゆっくりと物語を語り始めた・・・





むかーしむかし モンスターボールもポケモンセンターもなかったじだい


まだ人とポケモンのケッコンがゆるされていたじだい あるポケモンがある人間にコイをしました


そのポケモンは もうたすからないかと思うほどの大怪我をしていました 


いたくていたくて くるしくてくるしくて なんどもなんども 「たすけて」とさけびましたが だれもきづいてはくれませんでした

もうだめか・・・そうポケモンが思ったときでした



「けがしてるの?だいじょうぶ?」



ある一人の少女がポケモンのけがに気づき駆け寄ってきてくれました


それからというもの その少女は必死になってポケモンのかんびょうをしました    

元気になるきのみをあげたり 薬を持ってきてあげたり うごけなくてたいくつだろうと、いろいろなお話をしてあげたり


そしてポケモンのケガが治りきるころになると ポケモンと少女はすっかり恋に落ちていました



「ずっといっしょにいたい」 



ですが、その願いはかないませんでした

600 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/21 17:23:13

少女の暮らしている島で、そのポケモンは「あくま」少女はそのあくまをしりぞける「聖女」でした。

あくまとの結婚を島の人びとが許すはずがなく、少女は島の地下牢に閉じ込められてしまいました。


聖女がいれば、この島は安心


島の人たちにとって、聖女がどうなろうと構いませんでした ただ「あくまを退けてくれれば、それでよかった」のです。


もし死んだら新しい聖女を育てればいい その位の価値観でした



怒ったあくまは、島の人達を襲い始めました


人も、そしてポケモンも、あくまとけんめいに戦い、多くの人とポケモン、そしてあくまが傷つきました



戦いが始まってから丸3日 三日月の夜



あくまが聖女と出会った日とおんなじ月の夜

あくまは最期の力をふりしぼり、島を消滅させようとしました


人への恨みと憎しみで埋め尽くされたあくまはいつしか聖女への愛を忘れてしまっていました


「ウゥゥオオオオオオオオ!!」


人への恨みと憎しみで埋め尽くされたあくまはいつしか聖女への愛を忘れてしまっていました



その時、一筋の光が島とあくまに降り注ぎました。


それは「裁きの光」「創造神」が放つ聖なる光「神の怒り」に触れた証


裁きの光を浴びた物は、消滅する運命にある


それはシンオウ地方全土に伝わる話でした



601 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/21 17:23:41
島がどんどん消滅していく中、人々が絶望する中、聖女は地下牢を抜け出し 

「慈しみの間」へとやって来ました


そこは聖地「神に祈りを捧げる間」


そこで歌を歌いました。後に「慈しみの歌」とも「怒神鎮歌」とも呼ばれるようになるその歌は、神の心にしっかりと届きました



怒りを鎮めた神は聖女の前に静かに降り立ちました



「人を、彼を許してあげてください。・・・・・もし、其れが叶わぬと言うのなら、愚昧なる私に、慈しみの力をください。聖女として、彼を愛した者として、この地方を優しき慈しみで包みます、怒りを、憎しみを、慈しみで包み続ける永遠の聖女になりましょう」



聖女が言葉を言い終えたその瞬間、聖女は光に包まれ、周りから見えなくなりました。次にそこに居たのは、聖女ではなく一匹のポケモンでした。



そのポケモンが歌を歌うと、消滅したはずの島がまるで本々消えてなかったかのようにそこに現れました。そしてなにより、人々の中にあった、ありとあらゆる負の感情が、その歌に消されて行きました。



歌を歌い終わったそのポケモンは創造神、そしてあくまと共に島を去っていきました。



たとえ誰だろうと優しく、慈しみをそそぎ続ける優しきそのポケモンを人は、「クレセリア」と呼ぶようになりました。





「・・・あら?」

母親の隣から可愛らしい寝息が聞こえる。少女はすっかり夢の世界へ冒険に行っていたみたいだ

「ふふ、いい夢をみてね。」


母親が我が子を優しくなでるその行為は、間違いなく慈愛にあふれる物だった





ポケットモンスターDP


【慈愛の聖女クレセリア】






602 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/21 17:26:53
・・・とりあえずプロローグだけUPしました(はい、見るからに駄作ですね!!)

・・・最終的に吊らなくて済むように頑張ります(100%無理)

603 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/21 17:39:30
あ!!・・・・・今気づいたんですが・・・連投すみません!!これからは気をつけます!!(お前吊ってこい)

604 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/21 19:39:47
乙です
かっこいい始まり方ですね

605 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/21 21:25:35
この板は長くなるからsageてほしいかな・・・

606 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/21 22:58:23
壮大な展開になりそうでwktkしてます。がんばってください〜

607 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/22 23:39:10
すごい、三日月って聞いたときはクレセリア関連かな?って思ったけど、
小説内のイメージがぴったりでぞぞぞっときた
SSの連投はいいんでない?感想レススペースはあってもなくてもw

608 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/26 11:40:58
ポケットモンスターDP

【慈しみの聖女クレセリア】



第1話「ドゥウムタウン」


シンオウリーグ出場を目指すサトシと、グランドフェスティバル出場を目指すヒカリ、そしてその二人の保護者的存在であるタケシは、シンオウ地方最西端の町を目指していた。

時は昼過ぎ、季節は初夏
海沿いの街道は、夏独特の湿気が多い暑苦しさを和らげるような風が吹き渡り、とても気持ち良い。サトシの肩に乗っているピカチュウが気持ちよさそうに鳴いている

「お、見えてきたぞ!あれがドゥウムタウンだ」

タケシの言葉にサトシとヒカリから歓声が上がる。前回ポケモンセンターに泊まったのが3日前、その間はずっと野宿。
旅をしているとよくある事だし、悪い物ではないが、やはり屋根の下、ベットの上で寝る方がゆっくりと休めるし、食材や道具の補充もできる。

しかし、何よりこの街に来たがっていた理由は、他でもない

「タケシ!早く早く!お祭り始まっちゃうよ!!」
「そうだよ、早く行こうぜ!!」

タケシを急かすように促すと、二人揃って街への坂道を駆け下りていく

「お祭り」 いつの時代も人々の胸を高鳴らせる要因の一つであるそれは、少年少女のテンションを挙げるのには十分すぎるものだった

「おーい!転ぶなよー」
まだ時間はあるのになあ

タケシがポケットから折り畳んでいた祭りの広告チラシを取り出す

「午後3時から開催、癒しの聖女へ捧げる・・・」

チラシの最後の部分に目を通す。うん、間違いない、今は2時、十分間に合う
タケシは安心してチラシを再度折りたたんだ。


その街は賑わっていた・・・・・ほんの少し前までは



609 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/26 11:42:23

シンオウ最西端の街ドゥウムタウン、そこはいたって普通の海辺の街だった・・・ある特徴さえ除けば

「・・・なーんかここら辺に建ってる家、光ってないか?」
「そう言えばそうねえ?なんでだろ?」

まずポケモンセンターに向かうことにしたサトシ達の眼にとまるのは、辺りに建っている「光った」家
家に限らず、ありとあらゆる建造物が光っている。正確にいえば光っていると言うよりは、そう見えなくも無いという程度

「慈憎石っていうこの辺りの名産らしいぞ、月の石と闇の石を合わせた様な物で、月明かりなどに当てるともっと光るって書いてある」
いつの間にか手に入れたパンフレットの説明文を読むタケシに、へ〜、と二人がそろって相槌を打つ。

「この祭りの発端になった伝説では幻のポケモン、クレセリアからの贈り物、って事になってるみたいだな」
「クレセリア?」
「え!サトシもしかして「三日月伝説」知らないの!?」

サトシの言葉といかにも「なにそれ?」といった表情にヒカリが強い反応を示す。
「オレも気になってたんだけど・・・なんなんだその三日月伝説って?」

タケシもパンフレットの説明文にたびたび出てくる「三日月伝説」の意味が分からず唯一詳しそうなヒカリに問う
「小さい頃ママに話してもらわなかった?」
「・・・俺達カントー出身なんだけど・・・;」
「あ!ごめんごめん;三日月伝説っていうのはね・・・」

神話が数多く残るシンオウでは結構有名な話だが、その他の地方ではあまり伝わってないのかもしれない、ヒカリはゆっくりと昔ママに聞かせてもらった三日月伝説を2人に話し始めた・・・



優しい光を求めるならば、もっと前にお進みよ? 闇の悪夢が怖いのならば今すぐそこからお戻りよ?どっちを選ぶもあなたの自由。(シンオウ地方のとある島のわらべ唄)

610 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/26 12:00:12
ポケットモンスターDP

【慈しみの聖女クレセリア】
第2話「少女」


「・・・って言うのがシンオウ三日月伝説、私、このおとぎ話、1番好きなの!」

小さなころから聞かされていたという事もあるけど、何といってもロマンチックじゃない!自分をポケモンに変えてくれって神様に頼んでまで街の人、そして悪魔を愛した聖女!!素敵よね〜?

「確かに女の子受けしそうな話だな、面白かったよ」
「でしょでしょ!!サトシはどうだった?」
タケシが多少なりとも関心したような顔をしたのに対し、サトシは考え込むような表情をしたままだ
「サトシ!ちゃんと聞いてる〜?」
「あ、ああ;面白かったぜ!な、ピカチュウ」
「でしょ〜♪」

サトシの言葉にピカチュウが相槌を打つと、ヒカリは満足そうに頷いた
このお祭りに一番来たがっていたのは他でもないヒカリだ、自分の大好きな神話を司った祭り、サトシ達と旅に出るずっと前から一度でいいから来てみたい!!そう思っていたのだった


「・・・うーん・・・変だな?」
「変って・・・何が?」
ヒカリが話し始める前、そして話している間もキョロキョロとあたりを見回していたタケシがようやく異変に確信を持つ

「祭があるにしては少し静かすぎないか?」
タケシの言葉どおり、確かに街には普段はされてないであろう飾り付けが至る所にされているが、有名なお祭りがあるにしては静かすぎる気がする。むしろ普通の時より静かだ

「本当、どうしてだろ?」
「なあタケシ、ちゃんと今日で合ってるのか?」
「あ、ああその筈なんだが・・・」

タケシがポケットからチラシを取り出し、広げる。
タケシの言葉に間違いはなく、日にち、時刻、開催される街、その全てが合っていた

「うーん・・・間違いないんだがなあ?」
「ねえ!ポケモンセンターで聞いてみましょうよ!」
「そうだな!なにかあったのかもしれない!!急ごう!!」



そんな3人を見つめる小さな影がある事に3人は気づいていなかった・・・・・


611 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/26 12:05:14


「「えー〜〜〜!!!!」」

ポケモンセンターにサトシとヒカリの声がこだまする。自分たち以外に人が誰もいないという事もあってその声は本当に良く響いた。何時もどおりジョーイさんをナンパしようとしてグレッグルの毒づきを食らい気絶したタケシが飛び起きるほどに。

「会場はここじゃない!?」
「どういう事ですかそれ!?」

二人の勢いに圧倒され、ジョーイさんがあわてて話し出す

「あ、あのね;確かにお祭りはこの街で行われるんだけど、それはこの街が所有しているゆりかご島って所でやる事になってるのよ、チラシの下の方に書いてあったと思うんだけど・・・」
二人がジロッと、まるで般若の如くタケシをにらむ
「え、え〜っと・・・;;」
タケシが慌ててチラシを取り出して見ると

「午後3時から開催、癒しの聖女へ捧げる・・・略・・・港に船をご用意しています、最終便は「午後2時半です」」

現時刻は午後2時20分

「た、大変!急ぎましょ!サトシ!タケシ!」
「お、おい!待てよヒカリ!!」

真っ先にポケモンセンターを飛び出したヒカリをサトシとタケシは追いかける

612 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/26 12:06:48

「ヒカリ、待てって!」
「早くしてよ!!時間が無いんだから!!まだ間に合うかもしれないじゃない!!」

ヒカリが本気で起こった時以外出さないような剣幕で怒鳴る。
ヒカリのやつ・・・どうしたんだ?
サトシがそんな事を考えていた時だった

グイ!!

「うわ!?」

ヒカリを追いかけている途中何かに服の裾を引っ張られサトシは立ち止まる。サトシの服を引っ張っていたのは、自分よりも何歳か年下に見える女の子だった。

「ど、どうしたんだ?」
「・・・・・・・・・・・・」
「え、ええっと・・・;;」
何も言わないが、自分の裾をギュッとつかむその少女にサトシは困り果てる
(もしかして・・・まいごか?)
お祭りに行く途中ではぐれたというのは有るかもしれない
「あ、あのさ・・・」
「・・・・・けて」
「え?」
少女がさらにギュッとサトシの服をつかみサトシを見上げる

「助けて・・・なくなっちゃう、きえちゃう・・・全部」
え?
そう言うと、少女はサトシの服をパッと放し、ヒカリとタケシが向かった港とは違う、港への抜け道のような街字路へ入って行ってしまった。

「あ!ちょっと!」

サトシは慌てて後を追う。
助けてって・・・どういう意味だ?
サトシが少女を追って曲がり角に差し掛かった時だった。

「うわ!?」

突然目の前がパッと明るくなり、サトシは反射的に目をつぶる。そして次の瞬間、サトシは目の前は真っ白になった・・・・・


もし・・・もし、未来(これからの事)が見えるとして、それが悪いものだとしたら・・・貴方は変える?それとも戦う?

613 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/26 12:17:48
1話、2話と連続更新しました!!(607さんアドバイスありがとうございます!!)

皆様の、私などには勿体ないお言葉の数々!!嬉しくて目からナイヤガラが・・・(T_T)

が、頑張ります!!

614 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/26 23:08:58
乙です
サトシとヒカリのやり取りが自然でかわいいのと
睨まれるタケシのところが良かったです
般若で噴きましたw

615 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/27 16:01:01
わーわー、続きがものすごく気になります!
なんとニクいCMの入れ方ww
未来が見える〜のところで、パンドラの箱を思い出しますた ガタブル

616 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/27 21:42:21
暖かいお言葉本当にありがとうございます!!
こんな駄作を読んで頂いた上、コメントまで・・・嬉しくて今だにナイヤガラが止まりません(一生やってろ)
ぱ・・・パンドラの箱ですか!!(゜o゜)コメントを見た瞬間「その手があったか!!」と、素で叫びました;;
参考にさせて頂きます!!ご意見どうもありがとうございました

617 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/28 16:40:51
ポケットモンスターDP

【慈しみの聖女クレセリア】
第3話「憤怒」


そこは、真っ暗な暗闇の世界、ひとかけらの光も無い世界。

その世界の中心に、サトシは居た

「ここ・・・どこだ?」
肩に居る筈のピカチュウが居なくなっていて、サトシは慌てる

「ピカチュウ!?ピカチュウ!!」
サトシが前に進もうと一歩前に足を踏み出した時だった。

ダセ・・・

「え?」

ダセ・・・・・ダセ、だせ、出せ!堕せ!!ダセ!!!駄せ!!!!だせ!!!!!ココカラダセ!!!!!!!

「な、なんだ!?」

まるで奈落の底から聞こえるような声があたり一面に響き、サトシは身をすくませる。
次の瞬間、サトシの目の前に、黒く禍々しい液体が集まり、一つの物を形創っていった。最初こそ何だか分からなかったものの、輪郭がつかめてくると次第に何だか分かるようになってくる

「お、・・・・・おれ?」

目の前に現れたのは、背中にまっ黒なオーラのようなものを背おってなければ、サトシそのものだった、前にポケランティス王にサトシが体を乗っ取られた時と似ているが、その時とは全然迫力が違う。
まるで幾月もの年月をかけて積りに積もった不の感情をサトシに背負わせた様な感じがする。

「だ、誰だ!おまえ!!」

サトシの言葉に、闇サトシはニヤリと不気味に笑うと、サトシの方へ走ってきた。
突然の事にサトシは身動きが取れず、そのまま突き飛ばされてしまう。なぜか地面にぶつかると思った背中がなかなかぶつからない。まるで、とてつもなく高い所から落されているような感じがした。

「うわあああああああああああ!!!!」

サトシは自分の悲鳴と、遠のく意識の中で、微かに声を聞いた気がした。


・・・・・・・助けて・・・・・・・


それはなんだか・・・ヒカリの声に、似ていた・・・・・




618 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/28 16:41:27

「ピー、カー、チュー!!!!」
「うわあああああああ!!!!」

強烈なピカチュウの10万ボルトを浴びて、サトシはハッと目を覚ます。

「ぴ、ピカチュウ?俺・・・」
サトシが言葉を言い終える前にピカチュウが胸に飛び込んでくる、よほどサトシを心配していたのか、とても嬉しそうに笑っていた。
「ごめんな、心配掛けて・・・」

あれ?でも何だか・・・何か・・・足りないような・・・・

「・・・?そう言えばあの子は・・・」

辺りにはあの時の子は居なく、ピカチュウが首を横に振っている所を見ると、もうこの辺りにはいなそうだった

「ピカピ!ピカチュウ!!」
ボーっとしているサトシにピカチュウが訴える様に、港への道を指差している
「え、ああ!やっばい!!おれ、港に行く途中だったんだ!急がないと!!」


サトシはピカチュウを肩に乗せると、慌てて港へ続く道を走りだした。


貴方に・・・・・悪夢に打ち勝つ力は・・・ありますか?



619 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/28 22:32:33
悪者も出てきて本格的ですね
サトシがんばれ

620 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/30 14:16:45
ポケットモンスターDP

【慈しみの聖女クレセリア】
「激怒」

港から船の汽笛が聞こえる。もうダメだ、その事が分かっていてもサトシは全力で走り続けた。
港に仲間たちを待たせている以上、走らない訳にはいかなかった。


「ヒカリー!タケシー!」
仲間たちを港の船着き場に見つけ、サトシは駆け寄る、が、自分の方を向いて手を振ってくれたのはタケシだけだった。
そして案の定、船はすでに出港した後で、2〜30メートルくらい先に船が見える

「ふ、ふねは・・・・・?」
「見ての通り、間に合わなかった・・・・・さ」

そうか・・・、と、サトシは呟く。同時に、気絶していたとは言え、自分が遅れて来た事に、罪悪感を感じる。

「・・・すまん、俺がちゃんと確認していれば・・・・」
「失敗なんて誰にでもあるだろ!・・・・・まあ、お祭りにいけなかったのは残念だけどさ?」
だから今日の買い物は全部タケシの奢りで良いよな?
サトシの言葉にタケシはトホホ、と苦笑いを浮かべる。この分では旅の必需品以外にも色々と奢らされそうだ。
「さ、ヒカリ!行こうぜ!」
サトシがヒカリの肩にポン、と手を置いた時だった

「・・・・・たのに・・・・・」

「え?」
「なんで!?私は間に合ってたのに!!」
そう言うと、手に握りしめていた3枚分の船のチケットを、サトシに突き出す。

「すごく楽しみにしてたのに!!なんで!?」
ヒカリがタケシをキッと睨む、先程サトシと一緒にタケシを睨んだ時の様な迫力は無く、心の中にある悔しさが伝わってくるようで胸が痛い。ピカチュウはヒカリを労わる様に鳴いている。


621 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/30 14:19:49
「落ち着けよ、ヒカリ!祭りに行けなくて悔しいのは俺たちだって・・・」
「どうしても・・・このお祭りだけは・・・・・どうしても行きたかったのに・・・タケシは色々間違えるし!!サトシはノロマだし!!」

この時、ヒカリが何を考えているか分かれば、どんなに酷い言葉をかけられたとしてもサトシはこんな言葉をかけはしなかった

「そんな言い方ないだろ!それに俺達との旅が終われば何時でも来られるじゃんか!!」

サトシがそう言った途端、ヒカリの表情がまるで時が止った様に固まる
「!!・・・・・私・・・私・・・・・!」
ヒカリの目にはうっすらと涙が浮かんでいる


「サトシなんてだいっきらい!!」

「なんだよ!だったらヒカリ一人で行けば良かっただろ!!」


サトシが勢いと感情に任せたその言葉を口にした瞬間、ヒカリの涙線は完全に解き放たれ
「・・・ヒ、ヒカリ・・・?」
「・・・ッ!!」
ボロボロと涙を零しながら、街の方へ走って行ってしまった

「あ、・・・・・」
「言い過ぎだぞ、サトシ!」
「ピカピーカ!!」
タケシがそう言っても、それにピカチュウが相槌を打っても、サトシは不満だった。確かに間に合わなかったのは自分達のせいだと言う事が分かっていても、行けなくてすごく残念なのは分かっているし、自分もそう思っていても、自分ならあそこまで強い口調で人を責められない。

「・・・で、でもさ!あそこまで言わなくてもいいだろ!?」
「ヒカリの様子がおかしい事にサトシも気づいているだろ?何か理由が有るのかもしれない、それに今言った事はお前も同じだろ?」

サトシは下を向いて頷く。確かに今日のヒカリはちょっと様子がおかしかった、口喧嘩で泣いたのも初めてだ、と言うかヒカリは、誰かが少しくらい酷い事を言っただけでは、泣く様な奴じゃないとサトシは思っている。

「とにかく、ヒカリを追いかけよう」
タケシの言葉にサトシは俯いたまま頷くと、街の方へ向けて歩き出した・・・・・

正確には「歩き出そうとした」

「あれ?ヒカリ?何してるんだ?」

タケシの言葉にサトシが顔を上げると、驚いて目を見開く。
そこには、街の入り口で、あの小さな女の子にスカートの裾をギュッと握られているヒカリが居た。


622 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/30 14:23:12
私・・・馬鹿だ、臆病者だ、・・・分かってるのに・・・全部・・・分かってるのに・・・


「きゃあ!!」

突然スカートの裾をつかまれ、ヒカリは立ち止まる。見ると、自分よりも小さな女の子がジッと上目で、悲しそうに自分を見つめている。

「・・・・・ど、どうしたの?」
「・・・・・・・・・・・・・」
「えっと;;」

何も言わずジッと自分を見つめているその少女に、ヒカリは、(もしかして・・・迷子かな・・・?)
そう思い、女の子の背の丈まで屈み、頭の高さを一緒にして、話しやすいようにする。

「どうしたの?・・・もしかしてまい・・・え?」
少女はポケットから綺麗なハンカチを取り出すと、無言でヒカリの目元を拭う。

「・・・だいじょうぶ?・・・おねえちゃん」
「あ・・・う、うん!ありがと!」
こんな小さな子に心配されていると思うとちょっと恥ずかしくなる、もしかしてさっきの喧嘩も見られてたのかもしれない。
ヒカリが少女に微笑むと、少女もまた安心したように微笑んだ。

「あ!」
ヒカリがふと先程までいた船着き場の方を見ると、サトシとタケシがこちらに向かって走って来ている。今あの二人に、特にサトシとは会いたくなかった。

「ご、ごめん!!じゃあね!!」

ヒカリは急いでその場を離れようとするものの、未だに少女が自分のスカートの裾をギュッと持っているため、前に進めない。
「!?は、はなし」
「・・・るよ」
離して、ヒカリがそう言おうとする前に少女が口を開く
「え?」
次に少女が発した言葉が、これから巻き起こる大騒動への幕開けになるとは、こと時、ヒカリは思いもしなかった



「船・・・まだ・・・あるよ」



人が何を怖れているかは人それぞれだけど・・・・・貴方が怖れているそれが「私にとって、貴方が怖れていてくれて嬉しい事」だと良いな。そう思います。

623 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/05/31 00:31:37
乙です
シリアスな展開になってくんですね
しかもW主人公視点という贅沢さ

624 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/02 15:51:42
ポケットモンスターDP
【慈しみの聖女クレセリア】

5話「ゆりかご島へ」


数分前「こうなると良い」そう思っていた事が、今は気まずい出来事になる。そんな事数分前は思ってもいなかった。
なんにせよ「行けないと思っていたゆりかご島に行けるようになったこと」が喜ばしい事である事は確かなのだが
少なくとも今ここにある、この気まずい空気だけは、望んだ物では無かったとサトシは思う。

「本当にありがとうございます。無理して乗せて頂いて・・・」
サトシ達が乗っている小型船、その操縦席の方から、この船の船長にタケシがお礼を言っているのが聞こえる。

「お礼なんていいよ!困った時はお互い様さ!」
そう言って操縦席から顔をのぞかせるのは、この船「ムーンライト」の船長「カイ」歳はタケシと同じか、少し下かといった所。

「それに折角足を運んでもらったんだ、楽しんで行ってもらいたいしね」
そう言って再び船の操縦かんに手を走らせるその様は、若くして、爽やかな海の男といった感じがする。

そして、この船にサトシ達を招いた張本人は、船の先端でジッと前を見つめていた・・・・・



「船がまだあるって・・・それ本当!?」
ヒカリの言葉に少女はコクンと頷くと、一般の船乗り場とは違う、漁船や貨物船が留る、いわゆる業務船が留めてある方の港に走っていく。

「あ!まって!!」
「ヒカリ!どうしたんだ!?」
「船、まだあるかもしれない!」
「本当か!?」
まだ間に合うかもしれない、一筋の期待を胸にヒカリ達は少女の後を追いかけた。

普段は活気に溢れているであろうその港も、今は物音一つしないほど静まり返っていた。
船はある一つの小さな物を除き、全てゆりかご島へと出港した後らしい。

「あ!あれ・・・!!」
少女はその小さな船の前でヒカリ達に向かって手を振っていた。
少女が船の方に目を向けたと同時に一人の少年(カイ)がまるでヒカリ達を待っていたかのように船から出てくる。


625 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/02 15:59:12
「あ、あの、お願いします!!私達をゆりかご島まで乗せて行ってくれませんか?」
「ああ、良いよ!」
ずいぶんあっさりと返事をする。本当にここに来るのが分かっていたかのようだ。

「あの・・・その子・・・」
サトシが自分とヒカリに声をかけ、ここまで導いた少女を見ると、少女はコソコソと少年の後ろに隠れてしまった。

「俺はカイ、こいつは俺の義妹のシヤ」
「おれ、サトシです」
「ヒカリです」
「おれは、タケシ」
「よろしく!・・・ほらシヤ、あいさつしろ」
カイに言われ、ようやくシヤがカイの後ろから出てくる

「・・・(ペコリ)・・・」
一度だけ頭を下げると、今度は船に乗ってしまう。

「おいシヤ!・・・まったく、自分が連れて来たくせに、なにやってんだか」
「え?連れて来たって・・・?」
「ああ、毎年、君達みたいに船に乗り遅れる人が案外いてね、普通祭りが始まる前にここらの漁師や、船を持ってる人たちはゆりかご島に行っちゃうんだけど、俺達はギリギリまで残るようにしてるのさ。
シヤはここまでの案内役って感じかな・・・内気だからあんまり誘えないみたいだけど。さ、乗ったのった!」



・・・・・あれから船上で聞こえる音はタケシとカイが色々話している声が主だった。ポケモンたちを出して遊ばせてもよかったとも思うけど、あいにく3人のポケモンを全部出して遊ばせられるほど、この船は広くなかった。



626 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/02 15:59:58

ヒカリはあれから黙ったままだ、何か話そうとしても、あの時から変わらないヒカリの寂しそうな表情を見ると、サトシはその気を失った。肩ではそんなサトシを労わる様にピカチュウが鳴いている。

何時もなら、喧嘩することがあっても、それが原因で泣く事など無かったヒカリが、泣いた。
そして、その原因は自分にある。そう考えると胸の奥が不思議な位、苦しくて堪らなくなった。

自分で原因を作ってしまったのだからしょうがないと思っていても、何もしてやれない自分が辛かった・・・前にも似たような事があった気がする・・・あれは・・・確か・・・・・

「・・・・・ん?」
「おにーちゃん・・・大丈夫?」
いつの間に側にやって来たのか、シヤがジッと心配そうにサトシを見つめている

「え?大丈夫って、何が?」
シヤは何も言わずにサトシの胸にそっと手をあてる

「ココ・・・だいじょうぶ?・・・」
「え?」
サトシは大きく目を見開く。この子には何もかも見透かされているような感じがした。

「あ、ああ!だいじょうぶ、ダイジョーブ!!」
サトシの言葉に、シヤは首を横にフルフルと振る。

「ダメだよ・・・今のままじゃ・・・悪夢に勝てないよ・・・」
「え?」
シヤはそう言うと、初めて会った時の様に、再び船の先端へ駆けて行ってしまった。


「おーい!見えてきたぜ!!」
シヤを見送ったその直ぐ後にカイの声が甲板に響き、サトシは船の前方に目をやる。そこには青く透き通った海に囲まれた、綺麗な島が見えた。

「あれが・・・」
「ああ、ゆりかご島さ!」



助けてあげて・・・・・島も、人も、そして・・・貴方も。


627 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/02 16:56:22
おおおう、ヒカリを見つめるサトシが、ズイ大会とダブりますた・・・!
こっちまでうるうるしてきます。
ゆりかご島で何が起きるのかwktk

密かにシヤに萌え(*´ω`*)ポワワー

628 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/02 17:20:41
 乙です。
サトシとヒカリの状態も気になりますが、カイがシヤを義妹と紹介したところに、
まだまだ奥が見えないミステリーな感じがガンガンします←ウーイエ

続きが気になる〜


629 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/02 18:35:56
わワ和話我!!コメントありがとうございます!!(*^_^*)気力が再びチャージされますた!
シヤにまで萌えて頂けるなんて・・・嬉しいです!!

・・・ところで・・・カイとシヤの秘密・・・気がつきましたか?

まずは「カイとシヤ」をひらがなに変換→「かいとしや」更に、や、を小さくして・・・→「かいとしゃ」
これを・・・ローマ字に変換→「KAITOSHA」
さらに、これを並び替えて・・・「SATOHIKA]
カタカナに変換→「サトヒカ」

はい!「サトヒカ」になるんですね!!(某サプ●か!)
・・・ちょっと樹海行って吊ってきます。orz

630 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/02 20:14:53
♪ニーンニーキニーンニーン、ニキニキニンニン・・・
ΩΩΩ<な、なんだってー!

設定も奥が深いですなw

631 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/02 22:39:09
アナグラムすごっw
話を考えるのが本当に上手いですねー
サトシが反省してるとこでぐぐっと来ました

632 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/04 16:10:26
ポケットモンスターDP
【慈しみの聖女クレセリア】

第6話「ゆりかご島@」

島にある小さな港、その小さな港に、これまた小さな船が到着する。

「着いたぜ、ここがゆりかご島さ」
一見、無人島にも思える島の第一印象は、やはり、綺麗な所だな、とサトシは思う。
島唯一の港は、船を留めるための簡単な整備しかされてなく、島の海に面している場所の殆どは綺麗な砂浜で埋め尽くされていた。

「わあ〜!スッゴク綺麗なとこ!!」
「ああ!そうだろ!でも、綺麗なのは外見だけじゃないぜ、サトシ!砂浜でジャンプしてみてくれよ!!」
「え?ああ、・・・せーの!!」
サトシが砂浜に着地した瞬間

キュ!

と、まるで掃除した後の風呂場のタイルを指で擦った様な音が砂浜に響く

「うわあ!何だこれ!?」
「へえ、「鳴砂」か」
「なりすな?」
「ポチャ?」
「ピーカ?」
「・・・(コクコク)・・・」
初めて耳にする言葉にピカチュウとポッチャマは首を傾げる。勿論ヒカリも例外ではない

「鳴り砂は、海砂の一粒一粒にある、目に見えない位小さな突起が擦れ合ってできる音の事さ」
「海が凄くきれいじゃ無いと、砂が汚れて音が出なくなっちまうんだ、今じゃあシンオウ地方で鳴り砂ができるのはこの島くらいさ」
カイが軽くステップを踏むと
キュ、キュ、キュ、キュキュッキュ、キュ!

軽快な音が砂浜に響く

「わあ!スゲエ!」
サトシがもう一度!とばかりに今度はカイを真似て、ダンス風にステップすると、再び軽快な音が砂浜に響く。それを見ていたピカチュウとポッチャマが我も我もと仲間に加わる。

「お兄ちゃん・・・・・気を付けないと・・・」
「え?なに・・・」



ドシーン!!



シヤがサトシに話しかけたのとほぼ同時に、鳴り砂とは違う、大きく、マヌケな音が砂浜に響く

「・・・すべるよ;」
風呂場のタイルを掃除した後に擦った時と似た音がすると言う事は、そうなる危険性があると言う事は予想できる物だが、
残念ながらサトシは、風呂掃除など一度もした事が無いのであった。


633 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/04 16:12:54
「痛てててて;;」
「ピカピー?」
「ポチャー?」
「だいじょーぶ?おにーちゃん?」
「大丈夫ダイジョーブ;あははは;;」
シヤ達がサトシの顔を心配そうに覗き込む。タケシとカイもサトシの側に歩み寄る
「まったく、何やってんだ」
「はは;まあ俺も小さい頃何度も尻モチ付いたけど・・・今のは豪快だったよな〜」
「へヘ♪」
サトシがよっ、と反動を付けて起き上がる。ふと、まだ唯一自分のそばに来ていないヒカリの方を見ると


(ヒカリ・・・・・?)


あの時よりも、いや、今まで見て来たヒカリの表情の中で、1番寂しそうな顔でこちらを見つめているヒカリが居た。


「おーい!ヒカリー!!こっちに来いよー!」
何時もならサトシが言っていたであろうセリフをタケシが言う。
「う、うん!今いく!!」
ヒカリはすぐに表情を変えると、サトシ達の方へと駆けて来た

「もう、私びっくりして動けなかったんだからね」
「あ、ああ・・・・・ごめん」
何でだろう・・・・・元気が出ない・・・・・楽しかったはずなのに・・・・・

「?、サトシ大丈夫?頭でも打った?あたしが診てあげる!」
ヒカリがサトシの後ろに回り、まるでポケモンが毛づくろいをするように頭を診?始める

「い、いいよ!大丈夫だから!!;;」
サトシが慌ててヒカリの手を除ける
「サトシのダイジョーブは大丈夫じゃないでしょ!」
「それはヒカリだろ!?」
「おいおい;」

つい昨日までのような空気がその場に流れる。昨日の事のはずなのに、懐かしい・・・いや、嬉しい?そう、嬉しかった。

「はは!仲良いな!!・・・でも、そろそろ街に行った方がいいぜ、メインイベントは6時からだけど、それ以外にも色々・・・・・ん?どうしたシヤ?」
シヤはカイの服をクイクイと引っ張ると、ポケットからアクセサリーのような物をカイに見せる。

「・・・おにいちゃんたちも・・・いっしょに行く・・・」
「!!??お、おいシヤ!!本気か!?・・・っておい!!」
シヤはカイの言葉を無視して森の入口のような所に入っていく


634 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/04 16:15:37

「シヤちゃん!!」
「何所に行くんだ?この先には何も無い筈じゃあ・・・」

タケシが島のパンフレットを開く、ゆりかご島にはマイナスイオンを沢山出す木がある森があって森林緑に最適、とは書いてあったが、シヤの様子を見るとわざわざ森林緑をさせたいだけとも思えない。カイは大きなため息をつく

「・・・・・はあ、もう止められない・・・悪い思いさせない自信はあるからさ、祭りに行く前にちょっと付き合ってくれないか?」
「え・・・でも・・・」

ヒカリが何て言うか・・・

「別に、良んじゃない?」

え?

サトシとタケシは自分の耳を疑う。この祭りに行きたいとあれだけ言っていたヒカリがあっさりとOKを出した・・・どんな気まぐれなのだろう。それともメインイベントさえ見られればそれで良いんだろうか?

「どうしたの?サトシもタケシも固まっちゃって?」
「あ、いや・・・その・・・なあ、サトシ」
「え!あ、えっと、何でも無い何でも無い;;」
「じゃ、決まりだな」
「ええ!行きましょ!!」


シヤの向かった森の先に4人が歩き出そうとした時だった



え?



サトシは、今度は自分の目を疑った、ヒカリがほんの、ほんの一瞬だけ、虚ろな色に染まっていた。寂しさや不の感情を超越したような、見ている方が苦しくなるような、圧倒的な、「闇色」



「ヒカリ!!!!」



何だかこのままヒカリが闇に消えてしまいそうで、サトシは大声で呼びかける

「ど、どうしたの?急に大声出して・・・本当に頭、打った?」
「あ、いや・・・なんでもない・・・ごめん」
「?変なサトシ?・・・・・ほら、行こ!」
「あ、ああ」



・・・あの時見えた闇は・・・・・見間違いなんかじゃ、無い


そう確信を持ちながら、サトシはカイの後を付いていった。



635 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/04 16:36:47
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【慈しみの聖女クレセリア】

第6話「ゆりかご島A」


「うー・・・・・んっ!気持いい!なんだかリラックスできそう!!」
大きく背伸びをし、ヒカリが率直に森の感想を述べる。
サトシが以前、大冒険をしたあの森ほどの深さと大樹は無い物の、サラサラと流れる湧水、その湧水が集まって出来た小川、そしてちょうど良い具合に日差しが差し込み、体中をリフレッシュさせてくれるような感じがした。
先程感じた不安が薄れていくような・・・そんな感覚をサトシは覚える。

「ああ、なんだか、不思議な力で癒されてるみたいだな、なんかこう、癒しの力が直接、体の中に入ってくるような・・・・・」
タケシも立ち止まり、大きく深呼吸をする。
それを真似てピカチュウとポッチャマも同じように大きく息を吐き、そして吸い込む。

「この森にはちょっとした仕組みがあるんだ、でてこい、ルナトーン!」
カイのモンスターボールからルナトーンが現れる、が、普通のルナトーンとはちょっと違い、黄金に輝いていた。

「へえ!色違いのルナトーンか!」
「ルナトーン!「月の光」だ!!」
カイがルナトーンに月の光を指示したその瞬間、急に辺りが輝きだす。しかしそれはルナトーンの月の光によるものではなく。月の光を受けて、まるで化学反応が起こっているかのように森自身がが光っていた。

「森が・・・・・光ってる?」
「わーあ!すっごく綺麗・・・」



636 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/04 16:37:30
「この島の岩や、地面のほとんどは「慈憎石」と同じ成分でできてるんだ。雨が長い年月をかけて地下水になる、その時、慈憎石の成分が水に溶けて、一緒に湧き水として流れ出す、
そして、その水を吸って育った植物は慈憎石と同じように光るって訳さ。もういいぜ、サンキュー、ルナトーン!」

ルナトーンが月の光を止めると、森は何事も無かったかのように元の姿を取り戻していた。

「今は、ルナトーンの月の光で光らせたから、ちょっと光が強めだったけど、本物の月の光、特に今夜の「聖なる三日月の夜」にはもっと幻想的で、綺麗に光るんだぜ!」
「へーえ・・・所で・・・見せたかったものって・・・これ?」
「いや?第一シヤが居ないだろ?今のはガイドみたいなもんさ、もうちょっと歩いてもらうぜ」
そう言うとさらに森の奥に足を進める。

「一体、どこに行くんですか?」
タケシの言葉にカイは少し考えるような表情をして言った



「一言で言うなら・・・・・聖域?」



早くしなきゃ・・・・・悪夢が始まる・・・・・その前に



637 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/04 16:50:34
7月某日までに仕上げたいので、UPスピードをUPしてみましたorz
(もし来年クレセリアだったらまずいので;;)

連続シリアス展開なのもあれなのでちょっとイチャつかせてみました;

・・・それにしてもこれからヒカリはどうなっちゃうんでしょうかねえ?(お前が聞くな)


PS・勘違いがありましたので訂正します、鳴り砂ではなく、「鳴き砂」です。(日本のどこかの海岸で、見れる・鳴らせるらしいですよ)

638 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/04 21:42:32
沢山乙です
とりあえずはケンカモードじゃなくなったみたいでほっとしました
そして、サトシがヒカリのほうをチラチラ見てるのが萌えでした

気づけばサトシとヒカリがWで怪現象に巻き込まれてますね
なんにせよWは好きですw

639 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/06 17:02:49
ポケットモンスターDP
【慈しみの聖女クレセリア】

第7話「聖域と夢巫女@」


「・・・・・ってな訳で、石材の中でもかなり優秀な種類の「慈憎石」がこの島の名産・・・つまりはドゥムタウンの名産ってわけなんだ」
「へえー、それじゃあ例え光って無くてもこの島の殆どの物は・・・」
「ああ、「慈憎石」で出来てるって訳さ」

サトシ達はカイの話を聞きながら森の奥へと向かっていた。
歩いてばかりで退屈だろうと、カイが話し出したのは、主にこの島の見所と名産、その中にはパンフレットには載っていない物もあった。
この島を楽しむ為には欠かせない情報で、ありがたい物だったのだが・・・

「サトシ!サトシったら!!」
「あ!ああ;な、何?」
「もう!サトシったらさっきからずっと、ボーッとして全然カイさんの話聞いてないじゃ無い!」

そんな事言われたって・・・・・そうなる原因作ったのはヒカリだろ!!今日のヒカリおかしいぞ!?何なんだよ!あの・・・あの・・・・・


あの闇は・・・・・


そう言えたらどんなに楽だろう・・・・・いや、いつもなら、いつものサトシなら、そう言ってたはずだった

サトシは先程から言いようのない不安に駆られていた、いつもの調子が、元気が、根こそぎ奪われていくような・・・・・そんな感覚

「はは、おれの話がつまんなかったんだろ!」
「あ!いや!そんな事ないって!!」
「いいさ、全然気にしてないから」
大体、自分でもつまんねえ話してるなあ・・・って思ってるからさ!
そう言って、笑うカイにサトシは必死で弁解しようとするが、先程の不安がまた襲って来て、良い言葉が見つからない、そして自然と暗い顔になってしまう。

「おいサトシ、顔色良くないぞ、気分でも悪いのか?」
「そ、そんな事ねえって!!ほら!」
心配するタケシにそう言って、無理やりに顔を直して、10メートルぐらい先まで全力で走る。

「気分が良くてさ!元気すぎるぐらいだって!!」
「それなら良いんだが・・・」


640 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/06 17:04:04

「そうこうしてる内に着いたぜ!ここさ!」
そう言ってカイが指さす先にあったのは、人が何とか入れると言った感じの小さな洞窟、その洞窟の前にシヤは居た

「シヤ、連れて来たぞ!」
「あの・・・シヤちゃん?」
「・・・こっち・・・」
シヤはサトシ達を置いて、先に洞窟の中に入って行ってしまう。

「またあいつは勝手に・・・さ、俺達も行こうぜ」
カイはモンスターボールからデンリュウを繰り出し、フラッシュを指示すると先に洞窟に入っていく。
サトシ達も恐る恐る洞窟の中に入ってゆくと、狭いのは入口だけで、中は結構広い。

洞窟に入ってから1分程度ですぐに天井からの光で輝いている上向きの出口が見えて来た。


「さあ、ここが、俺とシヤの秘密の場所・・・・・「聖域」さ!!」



だめ・・・このままじゃ悪夢に食べられちゃう・・・・・助けてあげて・・・おにいちゃん



641 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/06 17:09:18
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【慈しみの聖女クレセリア】

第7話「聖域と夢巫女A」


そこは、聖域と言う名に相応しい場所だった。

底まで見えるほど透き通った小さな湖、その湖の周りに咲く色とりどりの綺麗な草花、そしてその場所を円く囲むように生えている樹木。地面が露出している場所など、どこにも見当たらない。
先程の森もかなり神秘的だったが、明らかにケタが違う。

「ここは・・・一体・・・」
「だから言っただろ「聖域」だってさ」
カイはそう言うと、眼と鼻の先にある湖に向かって歩き出す。

「まだ行くんですか?」
サトシが不安げに問う
「当たり前じゃん!ここまで来たんだからもうちょっと付き合ってくれよ!」
「でも・・・・・そろそろ祭りが」
タケシの言う通り、最後に時を確かめたのが、カイの船に付いている時計で、島に着いた時。

その時の時刻が3時10分、ここまで森を歩いた時間がどう少なく見積もっても30分。
往復の時間を考えると元居た場所に戻れるのは4時10分。さらに宿泊場所の確保や、ポケモン達の回復。その他諸々を含めると、今すぐに引き返しても5時を回るかもしれなかった。
カイの言うメインイベントには間に合うが、どうせなら他にもいろいろ楽しみたい。

「ああ、それなら心配無用さ!ここは・・・・・」
そこまで言うと、カイは口元にニヤリと笑みを浮かべ、喋るのを止める。

「とにかく何時間過ごしても心配ないからさ!俺に任せてついて来いって!」
自信たっぷりに言うカイの言葉を受け、最初に穴から出たのはヒカリだった

「ヒカリ!?」
「ピカピー!?」
「ポチャ!ポーチャー!」
「ヒカリ!祭りはいいのか?」
「カイさんは心配ないって言ってるんだもの。きっと大丈夫よ」
それにここ、凄く素敵じゃない!!
そう言うヒカリに習い、サトシとタケシも穴を出てカイを追う。



642 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/06 17:13:22

「綺麗だろここ、俺がこの島の中で一番好きな場所さ」
カイが言うように確かに綺麗な場所だ。それに、森とは比べ物にならないほどのエネルギーを感じる。

「ピーカ〜・・・チャア〜・・・・・」
「ポチャ・・・ポー・・・チャア〜・・・・・」
「ん?どうしたピカチュウ、ポッチャマ?」
「ひょっとして・・・眠いんじゃないか?」
ピカチュウとポッチャマが見事にあくびをシンクロさせたのを見てタケシが指摘する。
確かに二匹の眼はしょぼついていて、心なしかフラフラしている。

「そうだろそうだろ!!ここほど昼寝に最適な場所は無いぜ!!」
何より元気になるしな!カイはそう言うと、その場にごろりと寝ころぶ。
「なあ、一眠りしていかないか?」
「で、でも・・・・・」


お祭りが・・・・・あれ?そう言えばヒカリはどこ行ったんだ?


サトシがそう言おうとした、その時だった。




「キャアアアア!!!!」


空間を引き裂くようなヒカリの悲鳴が聞こえたのは・・・・・



643 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/06 17:30:55
またまた連続UPです!!・・・orz(本当にすみません;;)

ネタが思い浮かぶ内に!!と、意気込んでしまった結果ですorz


次回!!ヒカリが!サトシが!・・・・・!!(勘違いされると困るので一応言っておきますが・・・まだ中盤にすら入ってませんorz)





PS【ハイタッチ】大丈夫!サトヒカ(以下略)10回目の589番さん
・・・・・安心して下さい!私はさせますよ!!ヒカリユカタ♪

あ!勿論、はだけさせたりはしませんのでご安心を!!(え、つまんない?残念?・・・・・私もですorzはい、吊ってきます)

644 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/07 00:28:04
読みました!
話は気になるし、サトシがヒカリのことを気にしてるのもいいしで
ぐいぐいと読めてしまいました
毎回ストーリーが濃いですね〜

645 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/09 15:02:50
あの時・・・・・何で俺は全力で走ったんだろう



「ヒカリ!!!!!!」



大きな声にびっくりしたから?
正義感と好奇心がそうさせた?
それともさっきから続いている、この嫌な気持ちと予感のせい?



実際はそんなのどうでも良かった。



ただ、何故だか今日は、旅の途中で何度か聞いたことが有る筈なのに・・・・・


ヒカリの叫び声を聞いたら体中が寒くなって、いやな予感と不安が体中にひろがって、心配で心配で、とにかく居ても立ってもいられなくて、全力で駆けだしてた・・・・・


何でそうなったかは分からないけど・・・・・



ただ・・・・・今一つ分かるのは・・・・・




「ヒカリ!!!!!なにg」




「キャアア!!これすっごく美味しいね!!」
「・・・(コクン)・・・(シャクシャク)・・・」



心配なんてするんじゃなかったって事だ!!(-_-メ)



ポケットモンスターDP
【慈しみの聖女クレセリア】

第7話「聖域と夢巫女B」



646 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/09 15:04:47
「おい!!何やってんだよヒカリ!!!」
「あ!サトシも食べない?おいしいよ!この木の実!」
「・・・(コクコク)・・・」
そう言ってヒカリはニコニコとサトシに三日月形の木の実を見せる。

「ヒカリ!お前なあ・・・・・!!」
「ど、どうしたの、サトシ;;」
「どうしたもこうしたも!!ヒカリが悲鳴上げたから何か遭ったのかと思ったんだよ!!」
心配したんだぞ!!と、怒りを露にしてサトシが怒鳴ってもヒカリは落ち着いたままだ。

「こーんなに、綺麗で素敵な場所で危険な事なんてある訳ないじゃない!ね、シヤちゃん!!」
ヒカリが隣に座っているシヤを見ると、シヤはヒカリの言葉に応えるかのように、ジーッ・・・・・と、ウルウルとした眼でサトシの方を見つめる。
まるでシヤがヒカリの代わりに、サトシに許しを請っているようだった。

「うう・・・;」
「ね?ダイジョーブでしょ?」
「(・・・・・ジーッ・・・・・)」
何がダイジョーブなのかさっぱり分からないが、少なくともサトシは目をウルウルと滲ませてジッと自分を見つめてくるシヤの前で怒鳴る事など出来ないのであった。

「おーい!いったいなにが・・・・・!!な、何でサトシが項垂れてるんだ?」
「はは・・・ははは、ダイジョーブダイジョーブ・・・・・」

タケシの言葉にサトシは力なく答える。
そうさせたのは、あっけらかんと自分の前で木の実を頬張るヒカリとシヤか、それともシヤのウルウル目線であっさり毒気を吸い取られてしまった自分自身か。
いずれにせよ、何とも言えない情けなさに支配されていたサトシに、いつもの調子を保つなど到底無理なことだった。


647 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/09 15:06:26
「お!ルナの実か!これ、甘くて美味いんだ!!」
カイはそう言うと、よっ、とジャンプして3〜4メートル上に生えているルナの実をもぎ取り、食ってみろよ!とサトシとタケシに投げ渡す。

「・・・(シャクシャク)・・・あ、すっごく美味い!!」
「なんだか、今まで味わった事が無いですね、おれ、ポケモンブリーダー目指してるから、結構色んな木の実のこと知ってるけど、こんな木の実は初めてだ」

カイがルナの実と呼ぶそれは、まるでケーキに果汁を浸みこませたように、次から次へと果汁が溢れてくる。しかしながらケーキのふんわりとした柔らかさは失われてなくて、それが不思議な感覚を引き起こさせているようだった。
ピカチュウとポッチャマも、おいしそうに木の実をパクついている。

「そりゃそうさ、なんたってここにしか生えない不思議な木の実だからな!」
「え?じゃあこの木の実は・・・」
「シヤが見つけて、俺が名前を付けた、いわゆる幻の実、かな?」
カイは全員が殆ど木の実を食べ終わったのを見はからって、もたれていた木から体を起こす



648 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/09 15:07:13
「ここには、他にも不思議な所が沢山あるんだ!シヤ!案内してやろうぜ!!」
「(コクン)」





カイの言う通り、この場所は不思議な所がいっぱいあった。


太陽も無いのに明るく、昼間のまま
湧き水も、水の入出場所も無いのに、綺麗な湖(蒸発もしない)
ポケモンを含め、生き物が、虫一匹も棲んでいない


「あとは・・・あ!そうそう!こっちこっち!!」
カイはさっき木の実を食べた林のもっと奥へと足を進める

「・・・う、海?」
「そ、海さ、でも普通の海とはちょっと違うんだよな〜・・・出て来い!ラプラス!!」
カイのモンスターボールから運び屋ポケモンラプラスが繰り出される。しかし、ラプラスは自分を収めたボールを持っているマスターよりも、シヤに懐いているらしく、その長い首を下げて撫でる行為を要求している。

「おいおい、お前のマスターは俺だっつーの;;」
「ラプラスは、シヤちゃんのポケモンなんですか?」
「いや、本々怪我してる所をシヤが見つけて、看病してやったのがきっかけでさ、出来ればその時シヤが捕まえれば良かったんだけど、シヤはまだポケモンを持つことが許可されてないから、俺が捕まえるしかなかったのさ」

カイがサラリといきさつを話す。その間もラプラスはシヤに夢中で撫でられていて気持ち良さそうに目を細めている

「お〜い、そろそろ出番だぞ〜・・・えーっと・・・誰が良いかな?」
カイが全員をサラリと見回した時だった






「お兄ちゃんとお姉ちゃんがいい・・・」


シヤの小さな声が、小さな浜辺に響き渡った。



649 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/09 22:39:07
読み応えがありますなぁ。
会話がリアルでいい!これからも楽しみにしてます。

650 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/10 00:29:49
ヽ(・ω・)/ズコー 美味しいとな!?

世界観がしっかりしてて、サトヒカが生き生きとしてて楽しい!
不思議兄妹がかもしだす緊張感に毎回どきどきです

651 名前:特効薬:08/06/10 00:51:38
大作の途中だけど、投稿しちゃいます。
ヒカリださずに(最後だけ出るけど。)サトヒカやってみました

「優勝は、ヒカリさんです!」
そのアナウンスを聞いた瞬間、サトシはそれまで魅せられ、外側に出せなかった全てが、
まるで火山が噴火でもするかの様に湧き上がってくるのを抑え切れなかった。
思わず立ち上がる。
「ヒカリがあのハルカに勝った!」
経験はハルカのほうが豊富だった、でもヒカリは勝った。
この気持ちを、どこへぶつければいいのだろうか。
感激でそれ以上の言葉が出ない。
歓声こそ上がらなかったが、会場を包む視線は、賞賛、敬意、どこか熱っぽさの残ったそんな雰囲気だ。
ヒカリの目には涙がたまっているが、以前立ち寄ったメイドカフェの涙とは違う、嬉し涙なのだ。
やがてヒカリはステージに上がり、リボンを受け取ると、リボンを元気よく、最高の笑顔で掲げて見せた。
ここからでは声は聞こえない。でも、「だいじょーぶ」と、いつもの決め台詞をいってるのだと、すぐにわかる。
「よかったな・・・、ヒカリ。」
本当によかった。
少し前までは、本当に苦しそうな、迷っているような表情を時折みせていて、その度に胸がずきりと痛んだ。
コンテストとジムでは事情が違うかもしれないが、負ける悔しさはサトシ自身もよく知っている。
負けを認められずに仲間に当たったこともあった。
曇り一つない笑顔でリボンを掲げる今のヒカリを見ていると、本当によかった。と思えた。


652 名前:特効薬 2:08/06/10 00:52:36
それからのヒカリとハルカは、大勢のテレビ局やコンテストファンに囲まれまさにアイドル状態だった。
あちらこちらからマイクを突きつけられ、質問を投げかけられ、とても脱出できそうにはない。
助けてやりたいのは山々だが、入り込む隙がない。
普段のコンテストはそうでもなかったはずなのだが、やはりミクリカップは事情が違うのだろう。
なにせこの大会の主催者は天才と呼ばれるミクリだ。
そんな大会で決勝に出たとあれば、やはりそういった的になってしまうのかもしれない。
さっきまでのやりきったという二人の表情は影を潜め、今はただマイクに終われあたふたとしているばかりだ。
仕方なく、収まるまでサトシはリッシ湖の畔で、風に当たることにした。
肌をなでる風はなんとなく、水のにおいを含んでいる気がする。
それまでの熱気を冷やしてくれるようで、気持ちがいい。
ピカチュウもそれに倣うかのように深呼吸して、一つ伸びをした。
そうやって、湖を見つめながら、昨夜見た謎の影のことを思い出す。
シンオウに数多く残る神話。
それに伝えられているかもしれない、影の正体。
「伝説のポケモン、か」
やはりホウオウのような存在なのだろうか。
伝説のポケモンと呼ばれるポケモンには、何度かあったことがある。
フリーザーにもあったし、ルギアにもあった。
今回もその類なのだろうか。
オーキド博士かシゲルに、こんど聞いてみよう。

653 名前:特効薬 3:08/06/10 00:53:39
「サトシ」
考えに決着がついたのを見計らうように、声がかかる。
ヒカリでも、ハルカでもない。
「ノゾミか、どうしたんだ?」
彼女と一対一で話す機会は、当然だがヒカリほど多いわけではない。
しっかりと芯が通っていて、頼りがいのあるノゾミは、ヒカリの憧れでもある。
そんな彼女が、こうして一人でボーっと湖を眺めているサトシに声をかけるのは、珍しいことだった。
「いや、ヒカリもハルカもまだかかりそうだったからね、あたしも湖の風に当たりに着たんだ。
 そしたらあんたがいたから、声をかけてみたってわけ」
隣、いいかい?と問いかけてきたノゾミに頷いくと、ノゾミは柵に腕を乗せて、サトシと同じように風でたった湖面の波を見つめた。
「おしかったね、ブイゼル」
「え?あ、ああ。もう少しだったんだけどなぁ。やっぱりコンテストバトルって難しいや。ヒカリもノゾミもハルカもすごいよな」
普通のバトルとは違う、コンテストバトルのルール。
いくら臨機応変な戦いが得意なサトシでも、コンテストバトルは別だ。
トレーナーとコーディネーターとの違いといわれればそれまでだが、やはりあの負けは僅差だっただけに悔しい。
「あたしからしたら、あんたの方がすごいよ。」
「え?」
急に話を吹っかけられて、思わず素っ頓狂な声を上げる。
「氷のアクアジェットのことか?あれはヒカリが・・・」
「それもだけど、あたしが言ったのはサトシ本人のこと」
「俺のこと?」
どういうことだろうか。
氷のアクアジェットはたしかに成功したが、あれの発案はヒカリだし、ヒカリの練習風景をヒントに成功させたに過ぎない。
ここで褒められるべきは、ヒカリのはずだ。
その心を知ってかしらずか、ノゾミは続ける。
「あんたには感謝してるんだ。ヒカリがあそこまで元気になれたのはあんたのおかげだよ。ありがとう」

654 名前:特効薬 4:08/06/10 00:55:15
「ヒカリを励ましたのはノゾミだろ?」
ますます意味がわからない。
ヒカリが元気になれたのは、ノゾミの励ましあってこそだ、自分は何もできなかった。
ただ見ているだけしかできなかったのだ。
勝て、と彼女に言われたトバリジムも引き分けという結果に終わってしまったし、やはり理由が見つからない。
「それはそうだけど、あんただってヒカリの力になったんだよ?知ってる?サトシのことを話すとき、あの子本当に心から笑うんだ。」
「ヒカリが?」
「そう、夕べもそうだった。サトシってすごいんだよ〜ってね。」
「でも、俺トバリジム勝てなかったし」
「別にいいんじゃない?あたしが睨んだ通り、あんたのジム戦や普段のがんばりがあの子にとって一番の薬になった。
 あの子本人が、「サトシを見てがんばらなきゃって思ったの」って言ったんだよ」
ノゾミは続けた。
サトシのことを話すときのヒカリの表情がいきいきとしていること。
サトシのおかげで、気を持ち直せたこと。
「サトシはきっと、人をひきつける力があるんだね。あんたのがんばりって本当に一直線で、こっちまでやらなきゃって思えてくる。
 あたしはその様子を見たわけじゃないけど、いつでもサトシは本気だからヒカリもそこから勇気をもらえるんだと思うよ」
ミクリに促された、とはいえ、それだけで本気にはなかなかなれるものではない。
常に本気で、応援したくなる。
演技と呼ぶには荒っぽかったかもしれないが、サトシにはそれを当たり前にしてしまう魅力があるのだ。
人やポケモンを引き付け、引っ張り上げる力強さ。それを体現していた。
そしてそれに一番影響されているのはヒカリなのだと、ノゾミは思っていた。
「でもさ、やっぱり一番すごいのはヒカリ自身だって俺は思うよ。」
「?」
こんどはノゾミが面食らった顔をする、たしかにヒカリもすごいと思うが、彼の口からその言葉が出るのが意外に思えたのだ
「俺さ、シンオウで最初のジム戦、初めは負けちゃったんだ。でもヒカリのおかげで勝てたんだよ。」
「ヒカリの・・・?」
「ああ、ヒカリがコンテストに使う動きを、俺たちと一緒に練習してくれた。衣装まで作って俺たちを応援してくれた。
 ナエトルたちもがんばったけどヒカリにも力を貰った。」
「そうだったの・・・」
ノゾミが笑う。

655 名前:特効薬 5:08/06/10 00:56:00
「やっぱりあんたたちはすごいね、御互いに影響を与え合って強くなってる。」
「御互いに影響を与えて・・・か。そうかもな。」
「あたしももっとあんた達のことを見たくなったよ。ヒカリの特効薬があんたなんじゃなくて、御互いが御互いの特効薬なわけだ。」
ノゾミは本当に楽しそうに笑った。
こんなにもこの二人は近くで影響しあっている。
一人で旅をしているノゾミにとって、コーディネーターとトレーナーが影響しあうことはまだ少し不思議だった。
でも昨日、サトシのことを話すヒカリの笑顔はそれこそリボンをゲットしたときと同じくらい輝いていた。
ヒカリにとってサトシは憧れであり、それ以上になくてはならない存在なのだと、
昨日改めてその様子を見て思ったが、サトシも似たようなものだったとは。
彼もヒカリに力を貰っている。
面白いほどにぴったりと、二人は一つの丸に納まってしまう。
そしてその力は、混ざり合ってどんどん勢いを増して大きくなっていくのだ。
「サトシ、ヒカリのこと、これからもよろしく頼むよ。」
「ああ、言われるまでもないさ。」
サトシはぐっとガッツポーズをしてノゾミに言い切る。
彼がこの言葉をどう解釈しているのかはわからないが、この分なら、壁が再び現れても壊してしまうのだろう。
「・・・たのもしいね。ほんと」
ノゾミが再びやわらかく笑う。

656 名前:特効薬 6:08/06/10 00:56:33
と、その向こうにひらひらとドレスのスカートをなびかせてかけてくるヒカリの姿を見つけて、ノゾミは「あ」と声を上げた。
サトシも釣られて振り向く。彼もすぐにヒカリだとわかったようで、駆け寄っていった。
ノゾミも少し遅れて追いかける。
「サトシ〜!こんなところにいたぁ」
「ヒカリ!インタビュー終わったのか?」
「うん、もう疲れちゃった・・・。あ、ノゾミも一緒なんだぁ!」
ぜぇぜぇと、いったんひざを手で支えて立ち止まる。
まだドレス姿のところを見ると、インタビューが終わって即サトシを探していたのだろう。
「大丈夫?肩で息してるよ?」
ノゾミがため息混じりに聞くが、ヒカリは笑顔で顔を上げる。
「「大丈夫、大丈夫」」
その笑顔をみてサトシもそうだと感じたのか、それともそういうと予感していたのか、見事に二人の声が重なった。
一瞬、ぴたりと言葉を切ると一気に静かになって、3人は思わず噴出す。
「さ、ヒカリがかえってきたってことはハルカもでしょ?もどろうか」
「そうだな」
「そういえばサトシ、ノゾミと何してたの?」
「内緒。ヒカリの中できっとそのうち答えが出るよ」
並んで歩く二人に、一歩先を歩いていたノゾミが割ってはいる。
「へ?どういうこと?」
「よくわからないけど、俺とヒカリは相性ばっちりってことらしいぜ」
「ふぅ〜ん、そうなんだぁ。確かにそうかもね!」
少し静かになったリッシ湖に日の光が反射している。
やたらとそれをまぶしく思いながらも、3人はタケシとハルカがまっているであろう待機室へと急いだ。
            了

657 名前:特効薬 あとがき:08/06/10 00:58:38
書き溜めていた奴を投稿したので、切れ目が変かもしれません
あえてヒカリは最後に少しだけの登場にしております。
こういうシーンがあったらいいな・・・という妄想。

658 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/10 09:14:01
ヒカリの優勝にさぞサトシも喜んでるだろうというところを補ってくれてありがたやー
後半は、やっぱり二人とも鈍感ズなのねと和みました
鈍感同士って独特の味わいがあるな

659 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/10 12:28:51
あの大会のあとに、こういうやりとりがあったんだろうな、
って思えるくらいに自然と胸の中に入ってきました
ノゾミ嬢の言葉が素敵すぎます
ミクリカップのあと、どうにもモヤモヤしてたんですが救われました
・・・って言ったら酷いかなw

660 名前:感想・・・そして・・・・:08/06/10 16:26:40
すごいです!!私の書いている駄作(クレセリアの事です)とは比べ物になりません!!
(しかも短い文章でこんなに素晴らしい作品が!!)

・・・・・少しで良いのでその文才、分けて下さいorz



・・・・・さて、もう一つ、書き込まなくてはならない内容があります。それは・・・・・


今までの投稿・・・・・sageなくてすみませんm(__)m

ホントごめんなさい!!すす、すっかり忘れてましたああああ!!!!

これからはキチンとsageます!!申し訳ありませんでした!!

661 名前:657:08/06/10 17:52:48
もったいないくらいの御言葉、有難うございます!
褒めていただいて光栄です。
書き溜めていた分、まだあるのでいずれ期を見計らって投下していくつもりです。

>>660
私は長編小説書こうとすると、展開が変になってくるので、長編を書けるあなたがうらやましいです。
サトシとヒカリ達の活躍、楽しみにしておりますのでがんばってください。

662 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/11 12:44:52

第8話「2人きりで」



・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・き、気まずい;;


チラリとヒカリの方を見ると、ジッと前を見つめていて、話すタイミングが見つからない。どうすりゃ良んだよ〜;;サトシは心の中で大きな溜め息を吐いた。



そもそも何でこんな事になったのか、否、そもそも何で気まずい空気が流れているのか。
これまでの事をサトシは必死に振り返ろうとする。




まず、なんでヒカリと二人きりでラプラスに乗っているのか。

答えは実にシンプルで、カイに「2人でラプラスに乗って、ここを真っ直ぐに進んで行ってくれ」
と、頼まれたから。その他にも、カイのラプラスは小振りで、2人乗りが精いっぱいだったと言う事と、シヤが2人を指名した事が上げられる。


だが問題はそこでは無い。


先程まで、島に着く前の喧嘩の事など、一切感じさせなかったヒカリだが。
サトシと2人きりになってから、また、カイの船、島の浜辺で見せたあの寂しそうな表情になってしまった。

やはり喧嘩の事を気にしているんだろうか、それだったらもう自分が悪いことで構わないから今すぐ仲直りがしたいとサトシは思う。
それでヒカリの調子が戻るなら、この島に、この街に来る前にいつも見せていた笑顔を取り戻してくれるなら・・・・・


だけど、何となく、喧嘩が迎因じゃ無いというのがサトシには分った。
それに、こんな事を思うようになったのは、あのヒカリを見てからだ。


663 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/11 12:46:52

あの時、闇色に染まったヒカリを見てから胸の奥にこびり付いて離れないこの嫌な感じ。
心の呼吸ができなくなるような、この苦しさ。
いつもならその苦しさを取り除こうと何か行動を起こすのに、それさえ出来ない。

今回の場合、ヒカリに自分の感じた事、思う事を話し、それをヒカリに問う事なのだが、サトシにはそれが出来なかった。


どうすりゃいんだよ・・・・・・・・



「サトシ!!」
「うわわわわわっ!!!」
ヒカリに急に大声で話しかけられ、サトシはラプラスの背中から落ちかける。

「な、何だよ、ヒカリ;」
「あれ見てってば!!」
ヒカリが指さす方向、自分達が進んでいる前方に現れたのは、小さな島、その浜辺にいたのは見間違うはずも無い



「あ、あれは・・・・・!!し、シヤちゃん!?」
「カイさん!!タケシ!!」


664 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/11 12:47:44


「ってな訳で、ここの島を含め、ここに広がる海は、どうやら俺らが住んでいる世界とは違う、異空間らしいんだ、それも、ただの異空間じゃ無いらしいんだよな〜」
島に上陸してから、ようやくカイが色々説明してくれた。


どうやらここは、ゆりかご島と、あの小さな抜け道で繋がっている異空間らしい。
サトシ達が上陸したところは、ラプラスの出発地点ではなく、反対側、つまりは小さな島の裏側。
つまり、僅か10分足らずの船旅で、この世界を一周してきたことになる。カイ曰く、

「ま、小さな球状の世界があるって認識してもらえればいいさ」

らしい・・・・・そんなに呆気無く言い切っていい物かは別だが。



カイはサトシ達を座らせると、背負っているバッグから、いかにも古そうな一冊の本を取り出す。

「ここは、神々が創った空間らしいんだ、伝説、幻のポケモンが居ると俺は睨んでるんだよ!!」




「俺の母さんは考古学者で、シンオウ時空伝説を専門に研究を進めてたんだ。」
カイは本のページをぺらぺらと捲りながら、懐かしそうに目を細める

「この島に来たのも、三日月伝説を研究するためらしくてさ、で、その時知り合ったこの島の唯一のポケモントレーナーであり、守人・・・・・つまり俺の親父な、と恋に落ちて結婚したらしいんだ。」
「唯一のトレーナー?」
「・・・・・この島の人はポケモン、ゲットしないの・・・・・」
「自然のまま、ありのままが良いって事らしいな」



ま、二人とも船の難破事故で死んじまったんだけどさ・・・・・



「母さん、いつも言ってたよ、「一度で良い、一生に一度で良いから幻、伝説、神と呼ばれしポケモンに会ってみたい」って・・・・・俺、いつかこの島に新たな守人候補ができたら、この島を出て、旅に出るつもりなんだ。」


一生をかけても会えるかどうか分からない、伝説のポケモンを探しにさ!!





・・・・・なあ、タケシ・・・・・おれ、どうすればいい?

・・・・・とりあえず「沈黙が金」だ、サトシ・・・・・




サトシとタケシが心の中でそんな会話をしていた事は知らない、誰も知らない・・・・・・・




665 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/11 18:49:45
二人きりでラプラスに乗るなんて・・・・!
サトシもラプラスもってたなぁなんてことを思い出しました。
ヒカリに急に話しかけられて落ちそうになるサトシがかわいいのぉ。

666 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/12 00:06:59
ヒカリのことであれこれ悩むサトシがたまらんです
シヤGJ!!

最後の伝ポケの話・・
サトシ達伝説のポケモンに会いまくってるからなーw

667 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/12 16:21:09
長編の方先がすごく気になります
この長編の合間の短編にもいえるんだけど文才がない俺には短編や長編を
書く才能がうらやましいです

668 名前:闇サトシ:08/06/13 18:48:23
読み易さ★★★★☆話の内容★★★★★伝わり易さ★★★★★すごすぎ。今まで見たss一番すごかったよー。いい話ありがとう。

669 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/14 01:19:53
この長編ものすごくいいんだが今まで読んだ話とは比べられんな
なにしろどの小説もレベル高くてどの小説が一番か決められんwww

670 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/16 12:56:31
第9話【夢巫女@】



・・・・・;;

・・・・・・・・・;;;;

・・・・・・・・・・・・・・・;;;;;;;;

「どうかしたのか?二人とも」
「あ、いや!な、何でも無いです;;な!タケシ!!」
「え、ええ!!ちょっと考え事をしてたんだ;;」

明らかに挙動不審な態度をとるサトシとタケシをカイの鋭い眼光がジーッ、と見つめる!!

サトシとタケシは慌てている!!

「なあ・・・・・もしかしてお前ら・・・・・!!」



『ギクゥ!!!!』









「眠くなってきちまったんだろ!!」


・・・・・鈍くて良かった;;(サトシは人の事言えない)




「ここは凄く気持ち良いからな〜!シヤなんかほら!!」
カイの隣に座っていた筈のシヤは、カイの肩にもたれかかりながら、スヤスヤとかわいい寝息を立てていた
「シヤは、ここに来るとよく眠るんだ、気分が良い、ってのも有るんだろうけど・・・・・」
そこまで言うと、カイはシヤを横たわらせて、バックから取り出した、少々小さい毛布をそっと掛ける。

優しく、優しく、眠っている小さく可愛いお姫様を起こさないように。

「・・・・・ここまで聞いてもらったんだ、シヤの事も、少し話そうか」


カイは、再びサトシ達の方を向いて座る。
その眼には苦しみこそ映っていないものの、明らかに先程の生き生きとした表情は消えていた。



671 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/16 13:04:28


もうかれこれ7年くらい前。カイの母親と父親が死んでから、一週間後の早朝、シヤは、島の浜辺に、一人ポツンと、突っ立っていた。


どこから来たの?
若い女性がきいた。

歳はいくつ?
中年の男がきいた。

どうしてここに来たんだ?
小さい子供がきいた。


老若男女、様々な人がいろいろ質問をしたが、シヤは、何も答えずに、ジーッっと下を向き続けていた。



「キミの・・・なまえ、・・・・・名前は?」



まだ小さかったカイがこの質問をした時、初めて顔を上げ
「・・・・・シヤ・・・・・」
とだけ答えた。




とりあえず、当時カイがこれから養ってもらう事が決まっていた老夫婦の元に預けられる事になったのだが・・・・・



ある日、カイを除きあれだけ無口だったシヤが、大声で叫びながら島中を走り回った



「逃げて!!!!海がくしゃみするよ!!!!!」


何の事だかサッパリ訳が分からなかったが、明らかに脅え、震えている。

「おい、シヤ!!どうしたんだよ!?落ち着けって、と言うか待てって!!どこ行くんだよ!?」
カイがいくら大声で呼び止めても、シヤは必死になって走り続けた。



672 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/16 13:06:51


「や、やっと・・・・・お、おい・・・・・・ついた・・・・・」
み、水〜、水をくれ〜;;

そう叫びたかったのだが、のどがカラカラに渇いて、声が出ない。
なんであいつこんなに足速いんだよ〜;;・・・・・つ〜か・・・なんで俺、シヤを追いかけてんだっけ?

カイがやっとシヤに追い付いた時、カイは、これでもかと言うほど息が上がっていた。

これ以上走れるやつがいたら見てみたいと、当時のカイは思ったほどだ。


息が上がるのも当然だった。
シヤが必死になって目指していた場所は、山の中に在る三日月島唯一の神社であり、島一番の高台。
其処に行くには何段もの階段を登らなければならず、当時まだ7歳だったカイは、死に物狂いで走って、やっと着いたといった感じだ。

なんで俺、こんな事してんだろう?・・・・・って・・・そーだった!!

「おいシヤ!!お前何やってんだよ!!!」

別にわめきながら走ってただけだと言えばそれまでで、その様子があまりに変で思わず追いかけてしまっただけなのだが・・・・・

島のありとあらゆる場所をそれはもう、あのイカズチポケモンライコウもビックリの驚異的な速さで駆け巡らされたカイにとって、文句の1つ・・・いや、2つも3つも言ってやりたい所だった。

「・・・・・・だって・・・だって・・・・・」
シヤはウルウルとその眼を涙で滲ませ、ジッとカイの方を見上げるが、その手?(シヤは勿論自覚無)にはもう乗らないぞ!!そして、もう逃がさないぞ!!
と、「黒い眼差し」ばりに(ここで逃げられたらもうゲット(?)できねえ・・・;;)シヤを睨みつける。



673 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/16 13:10:46


シヤと暮らすようになってから、カイはいつも損していた。

爺やと婆やは、その容姿からか、シヤの事ばかりかわいがる。
決して、爺やと婆やが、どこぞのおとぎ話に出てくる意地悪じいさん・ばあさんと言った訳では無いのだが、カイ自身もまだ子供だと言うのに見るからに不公平な扱いをされていた。
自分が何か要望を言ってもシヤの二の次で、シヤを憎らしく思っていたのだが・・・・・


シヤの「なきごえ」&「ウルウルめせん」のコンボに「一撃で戦闘不能」(毒気が)にされてきた自分の方がよっぽど腹正しかった。(シヤは自覚無)


だが今日はちがうぞ!!今まで戦闘不能にされ続ける事、幾何十回!!もはや、そんな薄汚い技(何度も言うが、シヤは自覚無)に戦闘不能にされる俺じゃあない!!!


そう意気込んだ時







奇妙な音がして、海の方を見たカイの目に飛び込んできたのは

この島を丸々飲み込まんとするような大津波だった。



674 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/16 13:25:05
や、やっと更新できました〜;長かった〜;;
少しばかり体調が崩れてしまい、いいアイデアが浮かばず
何日かエネルギー充電期間を取っていたのですが・・・・・

気がついたら5日経ってましたorz

どど、どうしましょ〜;;このままじゃあ7月19日までに間に合わない〜;;;


と、焦ってるバカはさて置き

皆様のメッセージが心に沁みます(T_T)ありがとうございます!!粉骨砕身する思いで頑張ります!!!

675 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/16 14:39:20
あ!!付け足し忘れたんですが、カイとシヤのプロフィールをどうぞ!!

カイ

トレードマーク・サトシ張りのツンツン頭と、腕に巻いてある白い布

持ちポケ・ルナトーン(色違い)・デンリュウ・ラプラス

好きな事・聖域での昼寝・魚釣り
特技・シヤの面倒を見る事・シヤの「無敵のコンボ」で戦闘不能にならない

性格・元気いっぱいの熱血少年の時もあれば、冷静クールなインテリ系少年の時もある。

シヤの義理の兄
ゆりかご島唯一のポケモントレーナーであり、守人を務めているが、いつかは島を出て伝説のポケモンを探しに行きたいと思っている。


シヤ

トレードマーク・ヒカリ並のキューティクルな髪と、透通るような眼

好きな事・聖域での昼寝・野生ポケモンたちとのお喋り

特技・「なきごえ」と「ウルウルめせん」のコンボ!これで戦闘不能にならないのはカイ位

性格・内気で無口だが、純粋な心を持っている

ゆりかご島に住んでいる、可愛く、美形な少女。
ゆりかご島における「夢巫女」という役割をしていて、島一番の権力を持っている。


PS・途中何度か島の名前を「三日月島」と打ってしまっていましたorz
正しくは「ゆりかご島」です。

676 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/16 23:09:09
カイとシヤの設定が更に掴めてきました
そしてシアのミステリアス度が更にアップしてしまいました
超能力少女??
プロフィールも読み応えあってGJです

更新が大変だったら、5日といわず何日でも待てますので
気楽にマイペースで書いちゃってください!

677 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/17 16:20:09
第10話【夢巫女A】



その津波で、多くの人が亡くなった、爺さんも婆さんも死んじまった、俺はシヤ・・・夢巫女のおかげで助かったけど



「夢巫女ってのはこの島・・・いや、シンオウ地方に伝わる伝説「三日月伝説」に出てくる聖女、その不思議な力を見に宿して生まれると言われている人の事だよ。
予知夢を見る事が出来て、この辺り一帯の守り神として祀られているんだ。ま、これもシヤが来るまでは伝説だったんだけど」


「ここまで話せば分かるだろ。シヤは予知夢を見る事が出来るんだ、その影響でよく眠るんだよ」
カイはシヤの髪を優しく撫でる

「でも・・・出来ればそんな力、持たない方が嬉しかったな」

シヤが予知夢を見る事が出来るって分かってからみんな大騒ぎ。シヤを夢巫女として祀るようになったまでは良いんだけど・・・・・その噂が広がってからはもう大変

テレビや雑誌のマスコミが押しかけ取材、噂がさらに広まって、養子にほしいという人が山のように押しかけてくる。
挙句の果てにはその力を自分のものにしようとする集団が現れてシヤを誘拐しようとする・・・・・


「てな具合にさ、俺、守人だからそいつらが来る度に追い返すんだけど、それでも切りがなくて・・・・・
だから俺はシヤが死んだように見せかけたんだ、崖からの転落事故で死んだことになってる。」

カイはそう言ってカバンの中から一枚の写真を取り出す。そこにはまだ小さいカイと、金髪ショートカットの一人の少女が写っていた

「これが、昔のシヤ、今と全然違うだろ。髪の色を黒に染めて、何年か掛けて髪を伸ばしたんだ、それに雰囲気も昔に比べるとずいぶん明るくなった」

カイは一息吐くと、眼をゆっくりと細める


「おかしな話だよな、夢巫女ってさ、「誰かを救う事は出来るのに、自分は救えない」んだぜ」



678 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/17 16:21:54

どういう理不尽だ、それじゃあシヤは永遠に持っている力に振り回されるっていうのか!!

誰かを救うだなんてしなくていい!!予知夢なんて見ない方がいい!!!!

・・・そう感じたのは、もう随分昔のようで・・・・・

でも・・・・・カイがどんなに言っても、シヤは予知夢を見る事を止めなかった。
眠れば必ず予知夢を見てしまうのだから、止めるも何も無いのだけれど。


だから・・・・・俺、シヤと約束したんだ

シヤが誰かを守るのなら、俺はシヤを守る。
誰かを救おうとするお前の手伝いをさせてくれ。

「って、もしかしなくてもカッコつけ過ぎか〜!」
カイは、そう言って‘ははははは!!と、高らかに笑う・・・・・はずだった。






「・・・・・っておーい!!!!何でお前ら全員寝てんだよー!!!!」

・・・サトシもヒカリも、タケシまでもが寝そべって寝ている。
この特殊な場所の癒しの力なのか、それともカイの話がつまらなかったのか・・・・・カイの名誉のため一応前者にしておこう・・・うん

自分で言うのは恥しいけど俺今アツ〜くあつ〜く語ったんだぞ!!深いい話したんだぞ!!
決して切れる事のない兄妹の絆、愛の深さを語ったんだぞ!!(血は繋がって無いけど!)

カッコつけ過ぎか〜‘の後は「そんなことないです!!感動しました!!」っぽいセリフを言うべきだろー!!何で寝てんだよ〜!!



「・・・・・まっいっか!!俺も眠いし、昼寝でもしよ〜」

カイはシヤの隣に寝ころび、大きなあくびをすると、僅か3秒たらずで、グ〜グ〜と、夢の世界へと入っていった。




あの妹にして、この兄在り。




679 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/17 16:34:27
どうも!遅れを取り戻そうと必死になって
無い脳みそを振り絞っていたら、瀕死になってしまった者ですorz


いや〜・・・・・どうしましょうかねえ(聞くな)


PS・シヤは予知夢が見られると言うだけで超能力少女ではありません(もちろん小林・・・でもありません(笑))

680 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/17 22:36:17
サトシ達爆睡してヒドスw
みんな寝てるとこで熱く語っててもへこまないカイも只物じゃないし

瀕死にならない程度に頑張ってください><

681 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/18 16:35:13

・・・・・まっくらだ・・・・・


ここは・・・・・どこなんだ?


辺りがふわふわとした黒い雲のような靄のような霧のような、それが無限に続いているような
不思議な空間にサトシは一人、ポツンと突っ立っていた。


「あれ?・・・・・あれって・・・・・ヒカリ!?」

50メートルくらい前方に見えたのは、見間違うはずが無いヒカリの後ろ姿

「おーい!ヒカリ!!」

サトシが大声で叫びながらヒカリに駆け寄ろうとした時だった。




できれば・・・・・見たくなかった








なぜってサトシの方を振り向いたヒカリの表情は


あの時以上に、これ以上ないって位に


悲壮感に満ち溢れた顔だったから・・・・・



682 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/18 16:38:22


第11話【ゆめ】


「ヒカリ!!!!」

とてつもなく嫌な感じがして、サトシは腹の中から精一杯に声を出して叫ぶとヒカリの方へ向って全速力で駆けだす。
ヒカリと自分との距離は僅か50メートル程度だというのにサトシには1キロも10キロも遠く、離れているような気がした。
サトシは、自分は足が速い方だ、と思っているが、今はこれ以上スピードが出せない自分が恨めしい。
こんな事だったらポケモン達だけじゃなく、もっと自分も鍛えておくんだったと思うほどに。


ヒカリとの距離が半分くらいに縮まった、その時だった


ヒカリ側に、忘れもしない前に見た自分の「影」が現れた。
ゾクッとした感覚が背中をはじめ、体中を支配する。

影は、サトシの方を向いてニヤリと不気味に笑うと、モワモワした闇になってヒカリをゆっくりと包み込んでゆく

「ヒカリーーーーーーーー!!!!!!」




まだ闇に包まれていないヒカリの右手を掴んだサトシの手は


繋がった、二人の手は




あっさりと、放れてしまった


サトシ・・・・・・・サトシ!!


確かに聞こえたヒカリの声に、サトシはハッと目を覚ます。
そこは、カイが案内してくれた聖域で、サトシは一気に記憶を取り戻した。

そうか・・・・・おれ、カイさんの話の途中で寝ちゃったんだ・・・・・

「どうしたの?さっきからうなされてたけど・・・・・だいじょうぶ?」
すぐ真上でするヒカリの声、眼を開けると、真っ先に飛び込んでくるヒカリの顔。
この状態からするに、自分はヒカリに膝枕をしてもらっているようだ。

「あ、ああ、だいじょうぶ・・・・」
サトシは大丈夫だという事をアピールするため、反動を付けて一気に立ち上がる

「その・・・・・ヒカリこそ大丈夫か?」
「?大丈夫って・・・・・なにが?」
「あ!いや、何でもない何でもない;;」

そうだ、あれは夢じゃないか・・・・・何にも心配ない・・・心配ないんだ・・・・・
サトシは、そう自分に言い聞かせた



683 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/18 16:40:53

サトシは自分に必死にそう言い聞かせると、ヒカリから少し離れた場所に座る。

「よ!起きたか。」
「あ、カイさん・・・・・」
「よく寝てたよな〜・・・ま、俺も昼寝できたからいいけど」

すみません、おれ達、話の途中で寝ちゃって・・・・・

そう言おうとしたサトシの声は







ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリン!!!!!!!!!!



鼓膜がブチ切れるのではないかと思うほどやかましい「目覚まし時計の音」でかき消された

「!・・・・・・・!!!」(な!何この音〜!!、と言っている)
ヒカリが耳を塞ぎながら何か大声で喋っているが・・・何にも聞こえない
「・・・・・・・・・・・!!!」(だあああ〜〜〜〜ー!!!、と言っている)
あまりのやかましさに飛び起きたタケシに至っては、某有名名画のように口を大きくあけて絶叫している。
「「「「「「「「「「「「・・・・・・・・・・!!!!」」」」」」」」」」」」
気持ちが良いだろうから、とモンスターボールの外に出しておいたサトシ達のポケモン達もそれぞれ大絶叫をしているようだが、勿論な〜んにも聞こえない

騒音の原因の近くにいたサトシはもう「思考回路がショート寸前」
まさにぐうの音も出ない状態だ


そんな中・・・・・

バックの中をゴソゴソと探り、バクオングの「ハイパーボイス」並の音波を出す
「超特大目覚まし時計と言う兵器」の停止ボタンをバシッと止めたカイは神様に見えた

「・・・・・おはよう・・・・・」
「おうシヤ!起きたか。いや〜な、シヤはマジで寝ると地震があろうが火事があろうが起きなくてさ〜これ位大きな音が出る目覚まし時計じゃないと起きないんだよな〜」



いや、だからそれは「目覚まし時計と言う名の兵器です」

と、突っ込む気力は、少なくとも今ここにいるメンバーの中にはいなかった



カイとシヤ以外「全員戦闘不能」


684 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/18 22:17:42
ハイペースで乙です
サトシの頭の中は夢の中でもヒカリ一色ですかそうですか、うん
絶叫するタケシとかの小ネタもw

685 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/20 21:07:59
第12話【つくよみ祭り】


大きく、気品あふれる神社で行われるそれは、サトシ達が旅の途中で立ち寄った『グレッグル祭り』の倍以上は観光客がいると言うのにどこか静寂で、清楚な感じがした。

観光客・・・いや、参拝客でも良いかもしれない人々は、その半数以上が「浴衣」を身に纏っている。

だが誰もが気品を漂わせ、静かにしているといった訳では無い。祭りでおなじみの屋台はところ狭しと出ているし、小さな子どもはキャッキャッと騒いでいる。その親も勿論、子供の相手をするのに忙しそうだ。

だがそう言う風景が無いと静かすぎてしまう。
カイ曰く
「この位がちょうど良い」のだそうだ


「ジャ〜ン!!」
ヒカリが歩いているサトシ達の前に急に飛び出して、着ている浴衣を見せびらかすようにクルリと一回転する。

祭に行く前、カイに「母さんの浴衣だけど・・・もし良かったら着てくかい?」
と言われて、二つ返事で貸してもらったそれは、ヒカリの髪の色と同じ淡い紺色をベースに、刺繍として小さな三日月がいくつも散りばめられていて、まるで夜の世界を浴衣に閉じ込めた感じがした。

「えへへ、どう?似合う?」
「へ〜、似合ってるじゃないかヒカリ」
「ああ、よく似合ってるぞ」
タケシとサトシの言葉にヒカリはさらにテンションを上げる。

「でも良かった〜!絶対間に合わないと思ったもん」




あの後・・・・・あの『凶悪目覚まし兵器』にたたき起こされたサトシ達は、自分達が寝ていた事に気づいて、慌てて聖域を出た。

聖域はいつでも昼間のように明るいため、自分達が何時間寝ていたのか、どのくらいの時間がたってしまったのかさっぱり分からないが、少なくとも3時間以上は居た筈だった。

サトシ達が聖域の外に出た時には外はもうすっかり暗く・・・・・・・・・・・・・・・






なっていなかった。



686 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/20 21:09:50

むしろ、聖域に入った時と同じ位置に太陽が有る気がしたのは偶然では無かった。


「でも驚いたなー『聖域では時間すら止まってしまう』なんて・・・・・」


慌てて聖域の外に出て混乱しているサトシ達に対し、カイとシヤはのんびりと、落ち着いた表情で聖域の外に出て、その種を明かしてくれた。

「まあ何でそうなってるのかは分からないけどな〜アハハ〜」

・・・・・まあそのおかげで祭りに間に合ったのだから感謝はしないといけないだろう
(・・・この場合感謝するべきなのはカイとシヤなのか?という疑問は置いておこう)

しかし急がないといろいろ準備したりする時間は無いことは確実で、結局走る事になったのだが・・・・・・・・






パン!!

軽快な音が響き渡る。

「あ〜もう!また外れちゃった〜;」

ヒカリの残念そうな声も響き渡る。

サトシとヒカリはタケシとメインイベントが行われる場所で待ち合わせをする約束をして、別行動をとる事にした。

というのも・・・・・「こんなに綺麗で清楚なお姉さん方がいるのに観光なんてしてられるかー!!」という若干暴走気味のタケシの勢いに押されてしまい、結果的にこうなったのは伏せておこう(言ってんじゃん;)


まあ・・・・・結果はサトシとヒカリの予想どおり、グレッグルの毒づきを食らいまくる結果に終わる事は『確実』なのだが、これも伏せておこう(言ってんじゃん;;)


とりあえず屋台をまわる事にしたサトシとヒカリだが・・・・・

「おじさん!もう一回!!」
「あいよ〜」
一軒目の「射的」でもうヒカリが5回も挑戦したせいで、3000円あった持ち金が半分を切ってしまった。(1回6発300円×5)

「おいヒカリ!いい加減にしろよ!」
「お願いっ!あと一回!!あと一回で良いから〜」
「ったく・・・・・一体何が欲しいんだよ?」
今までヒカリの様子を見ていただけだったサトシだが、これ以上持ち金が減ってはかなわないと、ヒカリの元に歩み寄る。



687 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/20 21:11:36

「あれ!あのお守り!!」
ヒカリが指さした先にあったのは、羽のような形をした綺麗なペンダントで、如何にもヒカリが好きそうな物だった。

「小さくて全然当たらないのよ〜;ねえサトシ!取ってくれない?」
元々そのつもりだったサトシは、ヒカリから射的用の鉄砲を受け取ると、ペンダントに狙いを定める。

これ以上ヒカリに任せていては、本当に持ち金がゼロに成りかねない。

サトシは色々なプレッシャーを感じながら、ゆっくりと引き金を引いた・・・・・









「くっそ〜!!何で当たらないんだよ〜!!」
「さ、サトシ、もういいよ;大丈夫だから;;」
「おじさん!!もう一回!!!!」
「あ、あいよ・・・;;」
サトシは自分が熱血漢だという事を忘れていた;;

すさまじいサトシの気合いに『ヒカリや屋台のおじさんは勿論、屋台のそばを通った人達まで引いている』のに『まったく』気づいていない。

パン!パン!!パン!!!パン!!!!パン!!!!!

「だああ〜〜!!また外れた〜!!!!」
サトシのイライラメーターが10上がった!!


くっそ〜、当たり前だけど撃った瞬間ぶれるんだよな〜!距離も結構あるし、標的が小さいから余計に外れやすいし・・・・・発射台でもあればな〜・・・・・



・・・・・ぶれる?・・・・・発射台・・・・・!!そうだ!!


「ヒカリ!!!!」
サトシがいきなり大声を出した事にヒカリは若干びくつくが、サトシはそんなことはお構いなしに、ヒカリの両肩を両手でガシッと掴む




「俺の発射台になってくれ!!!!」



688 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/20 21:13:09


「・・・・・・・・・・・・・(は?)」
(いや、どんな告白だよ!!(言わずもがなだが、サトシはそんな意味で言ったのではない))


「は、はい・・・・・」
「よし!!じゃあよろしく頼むぜ!!」
「え?な、なにを?」
「ほら!まずヒカリがこれを持って、その上からさらに俺が持つんだ、そうすれば安定して命中率が上がるだろ!!」
「あ、そ、そうね、うん!!」
ヒカリはサトシに言われたとおり、ペンダントに銃を構える。
そしてサトシは『銃を持つヒカリの手を『ギュッと握りしめ』銃身を安定させる』

「・・・・・・・」
「?ほらヒカリ、もっとしっかり持てって!あともっと近づけろよ!!」
サトシはそう言うと、ヒカリの手を更にギュッと握りしめ、『ヒカリの顔に自分の顔をグッと近づける』
「!!??な、なにを、」
「ほら・・・もっと『銃口を近づけ』なきゃ、威力は少しでもほしいし・・・」
「あ、う、うん」

(ヒカリの様子・・・・・なんか変だな・・・おれ、変なこと言ったかな?)

「よし、いくぜ・・・・・」
「う、うん・・・・・・・」

「「せーの!!!!」」



バン!!!!!





さてさて、結果は・・・・・?


689 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/20 21:20:10
どうも〜、やっぱり気持ちが強いてしまい、無茶をして、瀕死になってしまった者ですorz
(だって本当に急がないと7月某日に間に合わn(言い訳無用、長い話作る方が悪い))


今まで明らかなイチャイチャシーンが無かったので、少しその系統を強めてみたんですが・・・・・
如何でしょうか?(はい、分ってます、駄作ですよね)


PS・因みに、ヒカリが取ろうとしているお守りは、例のアレですが、これで(あれ?これって確か・・・・・)
と思った方は、最初に書き込んだ「設定」をご覧ください。

690 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/21 00:36:12
仲のいいサトヒカのこと、祭りで熱くなればこのくらいの密着はありえる・・!
ヒカリの方が照れ気味なのもツボでした

最初の設定?と遡っていったら>>598というすごい前だったので
改めてすごい分量に驚かされましたー

691 名前:リボンの思い出@:08/06/23 00:39:35
長編乙です(´・ω・)_旦"
割り込んで申し訳ないが、ちょっとおつまみでも短編投下

【その1】
森の中を半ば迷子で彷徨っていたサトシ達が、漸く薄霧を抜けた先に
見つけたのは1軒の大きな屋敷だった。

屋敷には、初老の夫婦が住んでいて、穏やかな表情のその2人は3人を
快諾で泊まらせてくれた上、温かな御馳走や飲み物でもてなしてくれた。

「このお家、ポケモン達が沢山居るんですね」
屋敷の至る所に勝手気ままに歩き回るポケモン達に、ヒカリを始め
サトシもタケシも周囲走り回るポケモン達を見て笑っている。

「私も主人も子供の頃から、ポケモン達が大好きだったのよ」
優しい表情で微笑む夫人に、嬉しそうに笑い返す3人。

「あら‥‥」
「どうかしたんですか?」
膝に眠るムックルを撫でていた夫人の不意の声。

「この子に付けておいたリボンが無いの。 また裏庭で遊んでいる時に
何処かで外れて落としてしまったようね」
「あ、じゃあ、明日になったらあたし達で探してきますっ!」
「えっ? でも、裏庭は広いし大変よ」
「ダイジョーブっ! ね、サトシっ!」
「ああっ! 泊めてもらったし御飯のお礼に何かしたいしな」
「ありがとう。 じゃあ、明日お天気になったらお願いしようかしら」
「「はいっ!」」
元気な返事に微笑み返す夫人。
その隣に立つ主人も、同じ様な穏やかな笑みで3人を見詰めていた。

692 名前:リボンの思い出A:08/06/23 00:43:51
翌朝、サトシとヒカリ、それに2人のポケモン達が一斉に飛び出し
裏庭へと駆け出していく。

タケシは、夫人のミミロルが風邪気味なので看病に残ったので、
代わりにとグレッグルとウソッキーも裏庭探索隊に同行だ。

朝霧が降りている広大な裏庭は、何処か幻想的な雰囲気で一瞬
とはいえサトシとヒカリにその光景を見惚れさせた。

「ピカピ?」
「ポチャ?」
「あ、そうね。 リボンを探さなきゃ」
「そうだった。 行こうぜ、ヒカリっ!」
「うんっ!」
駆け出すサトシとヒカリ、それに続くポケモン達を窓から見詰める夫人。

「大丈夫ですよ、サトシとヒカリなら」
ミミロルに薬を作りながら笑うタケシの声に振り返り頷く。

「ん?」
ふと、顔を上げたタケシが暖炉の上に並べられた沢山のリボンや
バッジが飾られているのに気付いた。

其処には、いろんな地方のだろうコンテストリボンや、タケシの
実家のニビジムのバッジを始めとした各リーグバッジ等、此処の
夫婦のこれまでの栄光だろう多くの証が今も輝きを保っていた。

「凄いですね。 自分の家もジムをやっているんですが、その
バッジもある」
「ありがとう。 私は若い時にトップコーディネーターを、
主人はポケモンマスターを目指していたのよ。 ニビジムの
バッジは、主人が最初に旅立った時に貰った思い出のバッジなのよ」
「そうなんですか。 ‥‥‥あれ? 自分の家がニビジムって
言いましたっけ?」
感心と驚きでバッジとリボンを見ていたタケシが、不意に?顔で振り返る。

其処には、意味深ながら優し気に微笑む夫婦の姿。
その夫人の胸元には、一際年季の入ったモスグリーンのリボンが付いていた。

693 名前:リボンの思い出B:08/06/23 00:49:25
一方、裏庭探索隊。

「サトシ〜、リボンあった?」
「こっちには無いみたいだな。 ピカチュウ、そっちは?」
「ピ〜カ〜」
「ポチャ〜」
「薄いピンクのリボンだって言ったよな? だったら、これだけの
緑の中なら直ぐに解ると思ったんだけどな〜」
屋敷の裏庭は夫人の言葉通り広大で、夫婦の説明では保護したり
野性のポケモン達の遊び場になっているらしい。

「‥‥そうだ。 ねえ、サトシ。 リボン無くしたのって、ムックルよね?」
「あ、ああ」
「ムックルなら、地面より樹に止まる方が多いんじゃないかしら」
「‥‥あ。 そうだっ! じゃあ、もしかして樹に止まった時に」
「引っ掛かって落ちたってのも」
糸口に顔を見合わせたサトシとヒカリが頷き合い、同時に周囲の樹に
視線を走らせる。

「ピカチュウ、みんなっ! 1本ずつ樹に登ってリボンを探してくれっ!」
「ピッカーっ!」
ピカチュウの号令に、ポッチャマを始めポケモン達が一斉にそれぞれ
樹に走っていく。

「よしっ! オレもっ!」
「気をつけてね、サトシっ!」
「大丈夫、大丈夫!! ヒカリはそこでリボンが落ちてこないか見ててくれよな」
「うんっ!」
エイパム並の身軽さで樹の1本に登っていくサトシに、下から見上げる
ヒカリが薄れていく朝霧の隙間から洩れる木漏れ日に目を細める。

「‥‥‥あ、あったっ!!」
「ほんと、サトシっ!?」
「ああっ! 木の枝の中に引っ掛かっている。 ヒカリの言う通りだったぜっ!」
「良かったっ! おばさん、喜んでくれるわね」
2人の会話に周囲から集まってくるピカチュウ達。

「取れそう? サトシ」
「枝の先の方なんだ。 もう少し‥‥」
「気をつけてね」
「うわっ!?」
「サトシっ!?」
少しずつ強くなる日差しに額に手を翳しながら上を見上げるヒカリの目の前で
樹の枝が軋んだ音をたてたと思った瞬間、折れる音をへと変わった。

694 名前:リボンの思い出C:08/06/23 00:53:11
「サトシっ!!」
慌てて駆け寄るヒカリとピカチュウ達。

そして、サトシが落ちた音とその衝撃で舞い上がった草が落ちていく中、
真下に滑り込んでくれたブイゼル、エイパム、ウソッキーの上で座り込む
サトシとヒカリが居た。

「だ、大丈夫、サトシっ!?」
「ヒカリこそ落ちてるとこにくるなんて危ないじゃないかっ!」
「だってっ!」
「ピカピっ!」
「ポチャっ!」
思わず言い合いになろうとしたところに、ピカチュウとポッチャマの仲裁。

「あ、ご、ごめん」
「あたしこそ。 でも、サトシに怪我が無いでよかった」
「ブイゼル、エイパム、ウソッキー、ありがとうな」
3匹に礼を言い立ち上がるサトシが、ヒカリの手を引いて立たせる。

「‥‥‥」
お互いに顔を見合わせるサトシとヒカリ。
その顔が同時に笑い出す。

「おばさんに早くリボン渡してあげましょうっ!」
「ああっ! 行こうぜっ!」
笑って頷くサトシが、ヒカリの手を握って駆け出す。

何時の間にか朝霧は晴れて、丘の上の屋敷の屋根ではムックル達が
日向ぼっこをしているのが見えていた。


その日の昼過ぎ。

「お世話になりました」
「また何処かで逢いましょうね」
旅立つ3人を、夫婦が門まで見送ってくれた。

「リボン見付かってよかったな」
「うんっ! いいな〜。 あたしもあんな大人の女性になりたいな〜」
「‥‥‥‥‥」
再び森の中の道へと戻り、其処で深い溜息をつくタケシ。

「タケシ?」
「どうしたの?」
「いや〜。 俺もはっきり解ったって訳じゃないんだけどな」
背後を振り返るタケシ。

つられて振り返るサトシとヒカリだが、森の樹々で屋敷はもう見えない。

「何かあったのか?」
「どうしちゃったの?」
何やら不可解な顔のタケシの表情に、?顔を見合わせるサトシとヒカリ。



そんな彼等の歩く森の道の奥で、森の護り神であるセレビィを祭る
小さな祠の周辺から微かな鈴のような音が響いていた。

695 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/23 00:55:51
スマソorz 見直したら改行が可笑しくなってるil||li _| ̄|○ il||l

696 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/23 02:34:12
>>695
時を越えたサトヒカ小説、良いですね〜

うんで、その老夫婦は勿論・・・

697 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/23 09:18:43
GJです
タケシには衝撃の展開ですね
今後、クビを捻りながらサトシとヒカリの様子を伺うことになるんだろな

698 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/24 14:16:33

第13話【ヒカリの異変】



パタン


そっけない音を出し、ペンダントを立て掛けていた台が倒れる。


「・・・・・・・・・・いよっっっしやぁあああああ!!!!!」
サトシはジム戦で勝った時と同じくらいの勝利の雄たけびを上げる。(そんな大げさな;)

苦労に苦労を重ね、ストレスと、精神&肉体的疲労をこれでもかと感じ、イライライライラしながら、それでも勝ち取ったこの快感。
賞品は自分の物にならなくても、サトシは何とも言えない達成感に満ち溢れていた。

「やった、やったあ!サトシすご〜い!!」
ヒカリは銃を掴んだままサトシに抱きつくが、殆ど瞬間的で、すぐにパッ‘と離れてしまう。

「あ・・・ご、ごめん;;」
「?いいっていいって!」

これでやっと食べ物にありつける!!

おい!!と、突っこみたくなるのはご愛敬
なにせ聖域でルナの実を食べたのが最後、何も口にしていない。正直これ以上時間がたつと、腹の虫がグ〜グ〜鳴り出しそうだった。

「おめでとー!兄ちゃんこいつを選ぶたあ良い眼してるじゃねえか!!こいつは三日月のペンダント。悪夢を打ち消し、幸せな夢を見せ、奇跡を起こしてくれるお守りさ!(彼女へのプレゼントにゃあピッタリだぜ!!)」
屋台のおじさんが色々勘違いしながらサトシに賞品であるペンダントを渡す。

「ありがとうございます!」




699 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/24 14:19:22



「ほら、ヒカリ」
次の屋台へ行く途中、サトシはヒカリに何の迷いも無く、取ったペンダントを渡す。

「サトシ・・・いいの?」
「いいのって、何が?」
「だってこのペンダント、サトシが取ったんだし・・・・・」
「なに言ってんだよ、ヒカリが協力してくれなかったら取れなかったんだぜ?」
「でも私はサトシの言う通りに動いただけだし・・・・・」

「だ〜か〜ら〜!!そんなの関係無いって!俺が『ヒカリのために頑張ろう』って!思ったんだからさ!」

だからお礼は言われても、あやまられたり、遠慮されるのはなんか違うだろ?

サトシは自分なりの意見をヒカリに伝える。

友達のため、仲間のため、ポケモンのため、がんばるのは当然の事。
そう思い続けているサトシにとって、それはゴク自然な、当たり前の事。


「で、でも・・・・・あ、あのね」
「それにこんな物、俺には邪魔なだけだからさ。」



だからいらないよ



「そっか・・・・・そうだよね・・・・・」



え?



サトシはあの感覚をヒカリから感じ、ヒカリの方を向く。
一瞬ではあるが確かに感じた。
この島に来てから確かにヒカリから感じるあの嫌な感覚。

「ヒカリ・・・?」
「どうしたのサトシ?」
「あ、いや、なんでもない」
気がつけばジッと、食い入るようにヒカリを見つめている自分が恥ずかしくなり、バッと顔を背ける。

「サトシ・・・ごめんね・・・」
「だから別にいいって!それより、何か食おうぜ!!おれ、腹減っちゃってさ!!」
いつか自分が言ったようなセリフで何とか空気を変えようとするサトシだったが、それは思いもよらない障害で拒まれるのだった・・・・・

「そ、その事なんだけど・・・・;」
「なんだよ?」
「サトシ・・・私は5回、サトシも5回、射的やったよね・・・」
「それがどうかしたのか?」
「・・・え〜と;;射的って一回300円だったじゃない?それを私とサトシで十回やったって事は?」



700 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/24 14:21:43
「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」



「えーと、300+300+300+・・・」
「3000!!」
いちいち指を3本ずつ折り曲げてまるで小さな子供みたいに(いや、十分子供だけど)
計算するサトシにビシッと足し算の和を言う。


「そうそう!!三千・・・・・」


「・・・・・・・・・・・・・」


「って、ああああああ!!さ、さっきので金、使いきっちゃった・・・・・?」
ヒカリは申し訳なさそうにサトシに頭を下げる。

「うん、だってサトシ、すごく真剣だったから・・・・・その・・・・・」
「あ、いや、いいって、気付かなかった俺が悪い。って言うか、俺こそごめん、もう何もできないな・・・・・」

綿菓子・・・たこ焼き・・・水ふうせん釣り・・・まだまだしたい事は沢山あったけど、これじゃあ元も子もない。





「あ〜あ、これじゃあ全然思い出にならないな〜。」



「そんなことない!!!!」



ヒカリが突然大声を上げる。

サトシに何かを訴えかけるかのような、そんな感じが言葉から伝わってきた。

「そんな事ない・・・・・私は覚えてる・・・・・この島に来た事も、カイさんとシヤちゃんに会った事も、サトシが頑張ってこのペンダントを取ってくれた事も・・・・・今までの旅も、全部・・・ぜんぶ・・・・・」

「ヒカリ・・・・・?」

苦しそうな、切なそうな表情をしたヒカリを、サトシは目を大きく見開いて見つめる。

サトシがほとんど何も言えなかったのは、驚いたからでは無い、圧倒されてしまったからだ。

言葉、表情、ヒカリという存在から伝わってくるエネルギー
サトシには、いや、サトシだからこそ伝わってくる何かを訴えかけるかのような『はかいこうせん』にも勝るとも劣らないエネルギー。


もっとも、その効果は『はかいこうせん』とはうって変わって、人を惹きつけるようなものだったけれど。





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