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サトヒカSS投稿スレ2

1 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/24 21:07:08
1レスSSでも10レスの大作でも
なんでもおk

前スレに書けなくなったので立てました

2 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/24 21:50:45
前スレ最後の感想・・で2get

とにかくGJ!
ギャグとシリアスの混ざり具合や
サトシとヒカリのターンが交互に来る感じが絶妙でした
映画と違って三日月の羽も活躍しそうでwkwk

3 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/25 17:25:01
い、いつの間にこんな事に・・・・・;

小説の現状報告スレは後で良いや〜・・・・・と思っていたらあれ以上書き込めなくなっていたとは・・・・・;;

ビックリです、はい。

勿論新スレでもバシバシ更新しますよ〜!!(駄作ですが)

ご感想どうもありがとうございます!!励みになります!!

それでは新スレ一発目!どうぞ!!(前スレの続きですが)


4 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/25 17:25:57


半端じゃない、胸を締め付けられるかのような空気が場を支配する。
ヒカリもサトシも重くなった唇を呼吸に使うのが精いっぱいで少しも喋る事が出来ない。

サトシの肩に乗っているピカチュウ、ヒカリの足元にいるポッチャマも同じ、自分のトレーナーの元気が無い事があからさまに分かるこの状況で、心配しない方がおかしいというものだ。


「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・ヒカリ・・・おれ」

「おっねえさーあ〜ん!!ボクと一緒にこの神秘で素敵な神社で後世へ永遠に伝えられる素敵なれんあ(ドスッ!!)・・・・・し、シビレビレ〜」

「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「ケッケッケッ」

なんとも言えないこの空気をぶち壊したのは、サトシ達の近くで少しも懲りずにナンパをしていたタケシと、その情けない主人にどくづきを食らわすグレッグルだったのが少し残念に思えるサトシだったが、それでも物凄く有り難かった。

あれ以上あの空気が自分に纏わり付いていたら呼吸もできなくなりそうだ。


「よう!何やってんだ?」
「カイさん!!」
「こんにちは、もうお祭りの準備は終わったんですか?」
「おう!メインの準備は万全さ!!・・・で、何でタケシは青い顔して倒れてんだ?」

タケシのこの状態を説明するには何かとめんどくさい、これまでずっといっしょに旅してきたサトシでもまだタケシのナンパ癖には慣れない

「と言うか『慣れたくない』」

二人はいつも通り苦笑いで誤魔化す。

「?ま、いいか、もうすぐ始まるから必ず来てくれよ!!」
カイはそう言うと、来た道を駆け足で戻っていく。流石に島でただ一人のポケモントレーナーとなるといろいろ忙しいようだ。


そう言えば・・・・・メインステージって、一体何をやるんだろう?


「サトシ!早くいこっ!!」
「あ、ああ!待ってくれよヒカリ〜!!」

いつの間にか自分の前方にいるヒカリを追いかけながら、サトシはメインステージ会場へ急ぐのだった。



「し、シビレビレ〜・・・・・グ、グレッグ、い、イテ!イテテテ!!つ、ツレテッテクレルナラヒキヅラナイデクレ〜」
「ケッケッケッ(ズルズルズル)」


5 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/25 17:30:03
第14話「夢巫女の舞」


時は夕刻、太陽が海に沈む少し前。


明るくライトアップされた大きな舞台。
その舞台でゆっくりと、とても美しく舞う少女。
その舞台を囲むようにして張られている立ち入り禁止用のロープ。
そのロープの周りにズラリと立ち並ぶ観客。


舞の曲『月が舞い踊る夜に』を流す為の裏舞台からそっと覗きこむと、今日自分の船で乗せて来たあの3人組もいた。


この観客全員の目当てが、たった一人の少女の、自分の義妹の『舞』を見るためだと思うと、カイは誇らしくなる。


シヤは容姿もさながら、舞っている姿は実に美しく、いつもシヤを見慣れているカイでさえ心奪われてしまうのだ。

本当にこの娘は俺の義妹なのか、と




シヤは小さい時から舞うのが上手だったことは記憶にある。噂も結構広まっている方だと思う、だからこそ夢巫女として死んでも、踊り子としての顔で生きる事が出来ているのだから。


熟練した20代前半であろう踊り子が、勝負にと島まで来た事もあったが・・・・・


結果はシヤの圧勝。勝つも何も、先手であるシヤの舞を見ていた踊り子が、あっさりと自分の負けを申し出てしまったのだ。




シヤの舞は何と言うか、舞う技術や演技と言った物もあるが、シヤと言う存在自体が観ている人を惹きつけているように思う。

サラサラとした黒髪、深く暗く、人を引き付けるような目
少しでも力を入れたらポキッと折れてしまいそうな手足と、毎日遊びまわっているとは思えないきしゃな身体





6 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/25 17:32:37

過大評価かもしれないが、舞い踊っている時のシヤは、老若男女、それこそ万人を惹きつける。


それこそ毎日見ていたらシヤしか見えなくなる位・・・・・・・・・・





(って、俺はどんだけシスコン何だっつ〜の!!)

カイは危うく声に上げそうになった自分の口を必死で押さえる。

(そんなんじゃねーぞ!!俺はこの島を出て伝説のポケモンを全部見るっつ〜壮大な夢があるんだからな、うん!!・・・・・
そりゃシヤは可愛いし、綺麗だし、なんで『10歳で』あるのかは分からないけど魅力があって・・・・・ってなに支離滅裂な思考回路になってんだ俺〜!!)


「おい、カイ!もうすぐ曲終わるぞ!!なにボーっとしてんだよ!!」
「え!?あ、やっべ!!ここ頼む!!」
カイと同じ場所を担当している同い年の少年に怒鳴られ、カイは一目散に舞台と繋がっている出口へと急ぐ。

舞が始まる前も、終わった後も、シヤの手伝いをするのはカイの役目。
要はタレントなどのアシスタントマネージャーの様な役割だ。


これは、守人カイが必ずしなければいけない仕事。


・・・・・と、いうのも他の人がやると、シヤが何一つ手伝わせてくれない為、仕方なくそうなったのだけど。


カイが到着した時には既に曲は終わり、シヤは舞台裏に戻ってきていた。
五月蝿い位の拍手が未だに聞こえてくる。

シヤは、あの華麗に舞い踊っていた少女とは思えない位、オロオロと小さな子供の様にカイを探していた。

「おーい!シヤ!!お疲れー!」
カイの姿を見つけると、安堵の顔をして、パタパタと可愛らしい音を立てて走り寄り、カイの胸に飛び込む。


(まったくこいつは・・・・・しょうがねえなあ=3)
と思いながらも、カイは顔を若気させて、シヤの頭を撫でるのだった。





若気てなんか無い!!byカイ




7 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/25 17:54:20
シヤはサトシとヒカリと同い年という衝撃の事実が判明!!!!

・・・まあ要はただのちb(ボカッ!!)

いって!おいカイ!!何すんだよ!!
お前が喜ぶと思って、かわいくて不思議な魅力溢れるロリッコ妹設定にしたのに!!(完全にこのバカの趣味です)


な!ちょっ!タンマ!!ラプラスの「ぜったいれいど」はやめ・・・・・ってぎゃー!!


8 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/26 00:10:46
なんと同い年w
といっても10才と思えば納得?

前半部分は、タケシの邪魔・・もとい、救いの手がお見事でした

9 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/26 16:09:06

おれが・・・・・おれがもっとヒカリの事を気にかけてやれれば・・・・・!



第15話「悪夢の始まり@」


ゆりかご島に来てから、ヒカリの様子がおかしい事は分かってた。

暗く、苦しそうな表情をしたかと思えば,いつも以上に明るく、元気になったり・・・・・
そしてなにより、ヒカリから時々出ていたあの不気味な闇。

分かっていたのに・・・・・なのに・・・・・!










正直・・・・・見惚れていた。


誰か一人の演技や劇を、ここまで真剣に見た事は今までない
見れば見るほどに惹き付けられてしまう

それほどシヤの舞は素晴らしいものだった。
最初の登場から、最後の退場まで一瞬も目が離せなかった。

自分の心が圧倒され、何も考えられず、ただボーっと見惚れてしまった



・・・・・だから・・・・・気付けなかったんだろうか・・・・・




シヤの肩が、ビクッと震えるのが分かった。

「どうしたシヤ?」
楽屋と言うには少々狭い小屋で、シヤの手伝いをしていたカイが、シヤの異変に真っ先に気づく。

いつもの身軽なワンピース姿に着替え終わっていたシヤは、ジッと窓の外を見つめている

「くる・・・・・・・・・・」
「え?」



「悪夢が・・・・・くる!」
シヤは静かにそう言うと、勢いよく小屋を飛び出し、先程まで自分が舞っていたステージへと駆けてゆく。

「お、おいシヤ!!」
カイは、何だか嫌な予感がして、シヤの後を全速力で追いかけた。


10 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/26 16:12:53



「綺麗だったな〜!シヤちゃんの舞、あそこまで凄い舞は今まで見た事が無いな」
「ああ!おれ、見とれちゃったよ!!」




ヒカリはどうだった?





何も言わないヒカリに話しかけようとした、その時だった。



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ヒカ・・・・・リ?」
ヒカリの顔は真っ青で、いつの間にか地面にしゃがみ込み、目を大きく見開いてガタガタと震えていた。



おい!どうしたんだよヒカリ!!大丈夫か!!!!

その言葉が出てこなかったのは、ヒカリに駆け寄れなかったのは

「・・・・・い・・・・・や・・・」



え?



ヒカリが言った言葉の意味が分からなかったからか


それとも


「・・・・・なんだよ・・・・・あれ・・・・・」
ヒカリの真上に集まってくる不気味な闇に圧倒されてしまったからか。



「シヤ!待てって!!・・・お、サトシ、なにやって・・・!・・・・・そ、そんな・・・あ、あいつは・・・・・」

「・・・・・ダークライ・・・・・」


カイとシヤの言葉が、妙にハッキリと聞こえた

11 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/26 16:17:23
ついにダー様降臨!(遅!)

次回!事件が起こる・・・・・!

(どのみち駄作ですorz)

12 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/27 00:08:15
なんかキター
悪夢はダークライのせいだったのか!

13 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/28 22:47:39

恐怖に歪む人々の顔
悲鳴を上げながら必死に逃げる

ここは・・・・・戦場?

いや違う。周りは炎の海じゃないし、怪我人はいるかもしれないけど、死人は一人もいない。



ただ・・・・・人が、『何か』に攫われているだけだ



第15話「悪夢の始まりA」



「こっち!!はやく!!」
「おさないでー!慌てず避難してくださーい!!」
必死になってポケモンセンターのある街の方へ逃げる人々、その先頭に立ち、皆を誘導しているのはシヤ、中間地点に立ち、同じく誘導係になっているのはタケシ


「ピカチュウ10万ボルト!!」
「デンリュウかみなりパンチ!!」
ピカチュウの電撃が、デンリュウの電撃を籠めた拳が、『何か』に命中する。


そして後方で『何か』と戦い、時間稼ぎ・・・つまり「しんがり」を務めるのは、サトシ、そしてカイ。



いったいどうしてこんな事になってしまったのか、それは今バトルに集中している頭と体では考えられない、否、考えてはならない事だった。

「くっっそ!!何なんだよこの『闇の塊みたいな奴ら!!』倒しても倒してもスグ新手がきやがる!!」

カイが舌打ちと共に愚痴を吐く。
その言葉の通り、『闇の塊』は、ある程度攻撃をするとジュワッという音と共に消滅するのだが、一体どこからやってくるのか、すぐに新しい闇がやってくる。


そうまるで、無限に広がる闇の如く・・・・・どこまで逃げても逃げられないという事を示すように・・・・・






14 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/28 22:50:02

「ダーク・・・ライ?」

サトシがその言葉を言い終わるか否かのその瞬間。

ダークライは闇の霧となり、不気味なほど早くヒカリを包み込み始めた。



迷いはなかった。

今にも飲み込まれんとしているヒカリを掴もうと、手を伸ばせるだけ伸ばしながら、突進する勢いで走った。



僅かに闇から出ていたヒカリの右手をつかめた



確かに掴んだ筈だった。





パシイ!





何が起こったのか分からなかった・・・



・・・否、分りたくなかった


「ひ、か・・・・り」


ヒカリが、自分の手を払いのけたなんて事、認めたくなかった


尻モチを付くまでの時間が、とても長く感じた・・・・・・・・・・





あれからヒカリと共に、一瞬でその場から消えたダークライが残したのが、あの闇の塊達。
一見モワモワとした丸いボールのような形のそれは、人とポケモンを無差別に襲った、
いや襲ったと言うよりはあの時のヒカリと同じく、攫っていった。

人を自らに取り込み、一瞬で何処かに消える。

その行為は人々の恐怖心を刺激するのには十分すぎる物で、瞬く間にその場は大混乱になってしまった。

カイとシヤのリードが無ければ被害はさらに広がっていただろう。


15 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/28 22:55:07


(・・・・・・・・・くそっ!なんで・・・なんでっつ!!)
「サトシ!?あぶねえ!!」
「ピカピー!!」
カイとピカチュウの声に、サトシはハッと我に帰る。
いつの間にか、闇が自分を包み込もうとしていたことに気づき、必死になってもがく。

「は、はなせ!!この!!」
もがいてももがいても、まるで霧のような状態になった闇は掴むこともできず、どんどん自分を包み込んでゆくのが分かる


(や、ばい・・・・・いしきが・・・・・)
何故か凄く眠たくなり、サトシが瞼をゆっくり閉じそうになった時だった


「ポッチャマー!!!!」


聞き覚えのあるポッチャマの声と共に、大量の泡が自分の顔に命中し、サトシは驚いて目を開ける。
見ると、自分に纏わり付いていた筈の闇は跡形も無く消えていて、目の前には、『バブルこうせん』を放ったであろうポッチャマが心配そうに自分を見上げていた。

「さ、サンキューポッチャマ、助かったぜ」
「サトシ!!だいじょぶか!!」
「ピカピーカ!?」
「ああ、だいじょうぶ・・・・・」


今のはおれのミスだ・・・・・集中しなきゃいけないのに・・・・・余計なことばっか考えて・・・・・!!


「ウ〜ポー!!」
「!?いて、いていてててて!!」
「ミ〜ミーー〜!!」
「ウリー!!」
「つ、つめた、冷たいって!!」
「チパチパチパチパ、チパ〜〜〜!!」
「わ゛ああああああああああああ!!!!」

何故かエテボース、ミミロル、ウリム〜、パチリスからそれぞれの得意攻撃
スピードスター、れいとうビーム、こなゆき、ほうでんを食らいサトシはその場にブッ倒れる

「・・・・・おい!!おまえら何すん・・・」

サトシは、結構な凄みを効かせて睨みつけたつもりだったが

ヒカリのポケモン達はそれ以上の凄みで自分を睨み上げていた・・・・・


16 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/28 22:57:57

「ポ〜チャ!ポチャポチャポ〜チャア!!」
「ウポ!ウポウポポー!!」
「ミ!ミミ!!ミミミロ〜!!」
「ウーリ、ウリウリウー」
「チパチ!!パチパチチパチパー!!」

何かを訴えている・・・・・とても大切な何かを・・・・・
「お・・・おれ・・・・・ってうわあああああ!!」

5匹が一斉に再び自分に向かって攻撃を仕掛けた事に、サトシは思わず身構える

「・・・・・え?」
なんとも・・・・ない?
バッと後ろを振り向くと、今にも消滅しかかっている闇があった


第16話「混乱」



「・・・・・集中するんだ、サトシ」
いつの間にか側にいたカイが、肩に手を乗せ、サトシの眼をジッと見つめる。

「君の気持ちは分かる、君の状態も分かる・・・・・自覚は無いかもしれないけど、今君は確実に『混乱している』」

そう、サトシは混乱していた。

ヒカリがダークライに連れ去られたあの瞬間から・・・・・確実に。
混乱する予兆は幾つでもあった、島に来てからのヒカリの様子が大きな迎因だ、嫌な予感がして嫌な感じもして、何故だかすごく不安になって、それで・・・・・

「お前が何を思っているのか、何を知っているのか、何を感じているのかは分からない。けど、その状態じゃあヒカリちゃんを助けるどころかお前までどこかに連れ去られてしまうぞ!!」

カイの言葉が心に重くのしかかる



「今、そいつらのトレーナーはヒカリじゃ無い、君だ。
トレーナーが混乱した状態で、ポケモン達が力を発揮できると思ってるのか!!
今を切り抜けられないトレーナーが、バトルで勝てると思ってるのか!!」



『ヒカリを助けられると思ってるのか!!!!!』


17 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/28 22:59:41

カイの言葉がサトシの心の不を消し去ってゆく。その場を選んだ言葉と、物事の判断力。そしてバトルの腕・・・・・

さっきデレデレ顔でシヤの頭を撫でていたとは思えn

「ラプラス『ぜったいれいど』」

ちょっっ!!まっっ!!・・・ぎゃああああああ!!!!

「(なに言ってんだ、このくそナレーション!!一生氷っとk)・・・ってあら〜・・・・・ひょっとして囲まれた?」

闇が、いつの間にか自分たちの周りを完全に囲んでいる。

集中しろっツっといて、これじゃあカッコつかねえな・・・・・

カイはゆっくりと、ベルトの上段にある、もう一組の3つのモンスターボールに手をかける。

「よっしゃあ!!いくz」






「ウリムー『こなゆき』!!ミミロルは『れいとうビーム』!!」

突然のサトシの指示にも動じることなく、むしろ当たり前のようにミミロルはれいとうビームを、ウリムーはこなゆきを繰り出す

「エテボース『スピードスター』!!パチリス『ほうでん』!!ナエトル『はっぱカッター』!!ブイゼル『みずのはどう』!!グライオン『はがねのつばさ」!!ムクバード『ブレイブバード』!!ヒコザル『かえんほうしゃ』!!』


サトシの的確かつ、素早くするどく繰り出す技の指示に、ポケモン達は完全に身を任せて戦っている。


ポケモンが安心してトレーナーの指示に従えるようになった・・・・・すなわち『混乱』状態では無くなった今のサトシに『今、この瞬間を全力で戦えるようになった今のサトシに』こんな敵では役不足。


「ポッチャマ『バブルこうせん』!!!ピカチュウ「10まんボルト」!!!」


2匹のおきまりのコンビネーション技が決まり、サトシとカイを囲んでいた闇はすべて消えさる。



18 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/28 23:00:17


「・・・・・ごめんなさい、カイさん」
「・・・・・・・・・・」
カイは黙ってサトシの言葉に耳を傾ける

「おれ・・・・・変だった・・・・・ヒカリが消えた時から、なんか頭の中ゴッチャになっちゃって・・・・・なんでか分かんないけど、とにかく混乱しちゃって・・・・・」



焦ってて、虚ろになってて、怒ってて、あの嫌な感覚が体中を支配して・・・・・振り回されてた、混乱してた



でも、もう振り回されない、混乱もしない



『おれ、ヒカリを助けに行きます!』



力強い意志・・・・・仲間を思う気持ち・・・・・シヤが気にいるわけだ

「わかった、俺でよかったら協力するぜ!!何より俺は守人だ!!島のため、戦わない訳にはいかない!!当てもあるしな!」
「ホントですか!?」
「ああ!!取りあえずポケモンセンターまで急ぐぞ!!」
「は、はい!!」



サトシとカイは、力強く地面を蹴った。





タイムリミットまで、あと「5時間」


19 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/29 17:27:17
GJです
誘導係タケシのとこから、映画の光景が目に浮かんできました
具体的には、脳内のもわ〜んとしたイメージが映画風のキャラデザに変わったりとか・・

ヒカリが誘拐されてしまったわけですが・・
サトシの手元にポッチャマ達が居る事で、ヒカリが居ないことが実感できて切ないです
こうなったらサトシに頑張ってもらうしかない、サトシに頑張れ超頑張れ

20 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/29 17:51:13
ありがとうございます!!再びエネルギーがチャージされました!!

この物語を書くにあたって一番書きたかったのがサトシでヒカリ救出!!だったのですよ〜
なので自動的にサトシ中心になってしまうかと思いますがよろしくお願いします!!

(明日一気にUPする予定です!)

21 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/30 13:58:54

第17話「ポケモンセンター」


「サトシ!はやく!!早く中へ!!」
「くっ!ナエトル『エナジーボール』!!エテボース『スピードスター』!!パチリス『ほうでん』!!」
サトシは未だに自分たちを追ってくる闇を撃退して、ポケモンセンターの中に滑り込む。

「よし今だ!ルナトーン『しんぴのまもり』!!ラプラス『ひかりのかべ』!!デンリュウ『リフレクター』!!」
カイの指示で、3匹はポケモンセンター全体を包み込むように技を放つ。

「仕上げだ!ルナトーン『つきのひかり』!!!」

最後にルナトーンにつきのひかりを支持すると、自分もポケモンセンターの中に入り、鍵を閉める。







ポケモンセンターの中は、泣き喚く子供の声や、不安や恐怖に歪む人達の顔、パニックでおかしくなる人などもいて、正直とんでもなく空気が悪い。

この惨劇で、空気が悪くならない方がおかしいのだけど


「ふう・・・・・これで暫く大丈夫のはずだ・・・・・」
カイは壁にもたれかかると、そのまま座り込み、深いため息を吐く。

「もう4年くらい守人をやってるけど、こんな大騒動初めてだ・・・・・」

さあて・・・・・どうするか・・・・・・・・・・ん?

いつの間にか自分の目の前に来ていたサトシに気づき、カイはゆっくりと腰を上げる

「・・・・・カイさん・・・・・さっき当てがあるって・・・・・どうすればヒカリを助けられるんですか!?」
「・・・・・焦るな、色々説明しなきゃいけない事があるし、作戦会議もしなくちゃいけない・・・・・あいつに聞きたい事もあるしな・・・・・」

カイは、疲れたのか椅子に座ったまま眠っているシヤの方を向く。


「・・・・・・・・・・・・・・・」
「?」

「カイさん!大変です!!」
「タケシ!どうしたんだ?」
ポケモンセンターの手伝いをしていた筈のタケシがカイを見つけて駆け寄ってきた、尋常ではない慌てようだ。


22 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/30 14:00:15

「すぐわかります!はやく!!」
「わかった!サトシはここで待っててくれ」

そう言うとカイとタケシは、ポケモンセンターの奥の方へ駆けて行ってしまった。


「・・・・・おにいちゃん・・・・・」
「ん?ああ、シヤちゃん!!どうかしたのか?」
カイとタケシが行ってしまってからほとんど間が無く、シヤがサトシに話しかけて来た。

一度寝たら『あれ』やるまで起きないんじゃなかったのか・・・・・?

「・・・これ・・・・・おにいちゃんの・・・・・」
「え?これは・・・・・」
シヤがサトシに手渡したのは、射的でとったあのペンダント。
おそらくヒカリがダークライに連れ去られた時、ヒカリのモンスターボールと一緒にその場に落ちていたのだろう。

「サンキュー・・・・・でもこれはおれじゃなくて、ヒカリのなんだ。ヒカリが帰って来た時、渡してやってくれよ」
サトシはペンダントを返そうとするが、シヤは首をフルフルと振って、受け取ろうとしない。

「おにいちゃんがもっていて・・・・・おねがい」
「・・・・・わかった、ありがとうシヤちゃん」

シヤを見ていると、なんだか本当に自分が持ってた方が良い様な気がして、サトシはペンダントを自分のポケットにしまった。





おにいちゃんが持ってないと、意味、ないから・・・・・





23 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/30 14:01:38

カタカタカタカタ、カチッ・・・・・ビーッ!!ビーッ!!



もう何回この音を聞いただろう。
画面に出て来た「ERROR」の文字に、カイは力尽きた様に通信機械に突っ伏す

「くっそ!やっぱダメかー!!」

・・・・・予想はしてたけどマジとわな・・・・・やっべえなこりゃ・・・・・


第18話「作戦会議@」


「ジョーイさん!ポケモン転送機械と、回復装置の方は?」
「ダメです!何度もやってるんですけど、全然回復しません!!」

予想どうりの返答に、カイはさらに頭を抱える。



外部との連絡は取れない、ポケモンの預け、引き出し、転移はできない、回復装置も使えない・・・・・状況は最悪・・・・・


「・・・・・まあ、ゼッテえ諦めねえけどな!!」





「あ!!カイさん!」
「・・・・・・・・・・・・・」
「お!シヤ!!起きたか・・・・・ちょうど良かった、今から状況説明と作戦会議をしようと思う。ポケモンセンターの地下1階にある『資料室』ってとこだ、タケシはもう行ってる、付いて来てくれ」





24 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/30 14:03:38



大きな棚と、そこに収まっている本ばかりが目立つ、とにかく大きいその部屋は、間違いなく資料室と言うその名に相応しい物だった。

それ以外の物と言えば、中央にある少しばかり大きなテーブルとイス、少し汚れている大きいホワイトボードだけ・・・・・


「ザ、ザトジ〜・・・・・ダ、ダズゲテグレ〜・・・・・」


「?」
「?」
何だかタケシに似ているような似ていないような変な声が聞こえて、サトシとカイはキョロキョロと周りを見渡す。

「・・・・・あそこ・・・・・」

シヤが大量の本と資料に埋もれて力無く蠢く2本の足を指さす・・・・・正直少し気持ち悪い

「なにやってんだよタケシー!」
「ははは;;」
サトシが右足、カイが左足を引っ張り、ズルズルと引きずりだす。

「ははは;いや、暇だったから何か本でも読もうと思って適当に1冊抜き取ったら・・・・・」



バランスを失って崩れてきたと・・・・・



「・・・・・まあいいや、どうせ滅多に使う人いないし、適当に片付けといてくれればいいよ」
「え・・・・・でも・・・・・」
「いいって、ここの元所有者が片付けを厳かにしていたのが悪い・・・・・ってそれだと自虐をしていることにもなるのか;;現所有者は俺だしな・・・・・」

「元所有者って?」




「・・・・・研究のためこれだけの資料と本を持ってこの島に来た変わり者・・・・・死んだ俺の母さんさ」





・・・・・まだ・・・・・まだ間に合う・・・・・まだ・・・・・


25 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/30 14:07:01


「そんな・・・・・島の外への連絡も、パソコンの通信機能も、ポケモン達の回復もできないなんて・・・・・」

「ポケモン達の回復は他にも手段があるからともかく、SOSが発信できないのと、ポケモンの引き出しができないのは痛いですね・・・・・」

「ああ・・・この島の住人はポケモンをゲットしないし、祭りを見に来た観光客は殆どポケモンを預けちゃってるし・・・・・状況最悪と言っていいな・・・・・」

「・・・・・・・・・・さいあく・・・・・・・・・・」


第18話「作戦会議A」


重苦しい空気が、ただでさえ湿っぽく、ほこり臭い資料室の中に漂う。
この状況を打破するために開いた会議だが、開始早々の暗い話題に、メンバーの意気は沈む。

「しかも・・・・・祭りの時も漁に出てたおっちゃんに話を聞いたんだけど・・・・・どうやら島の外に『出られなくなってる』らしいんだ」

「え!!??そ、それってもしかして、色が沢山混ざって、モヤモヤした変な雲と言うかなんと言うか・・・・・・と、兎に角『元の場所に戻っちゃう』ってやつですか!?」

「あ、ああ、そうそう・・・・・お前ら何で知ってんだ?」

・・・・・ここで『あの事件』を言っていいのかサトシとタケシは迷ったが、もしかしたら事件解決の手がかりになるかもしれない。

サトシとタケシは覚悟を決め、あの事件の事を話し始めた・・・・・





・・・・・・・・・・10分後・・・・・・・・・・






「あ、あのー;;・・・・・カイさん・・・・・」

「うそだ・・・・・神と呼ばれるディアルガとパルキアにそんなにあっさり・・・・・長年探し求めてた訳でもないのに旅の途中でそんなにあっさり・・・・・
しかもディアルガ対パルキアの熱戦をそんなに近くで観戦したうえ、パルキアの空間移転の力を目の前で見れるなんて・・・・・」(←超小声)

地面に突っ伏して、ブツブツブツブツまるで呪術を唱えるかのように感想を言うカイを見てようやく


(ああ・・・・・別の意味で話すんじゃなかったな・・・・・)


と言う事にタケシは気づく。



26 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/06/30 14:09:11


この他数多くあるサトシの武勇伝を聞かせたら、彼はショックでこの場から一生動けないかもしれない。


「だいじょうぶだよ・・・・・だってダークライに会えたよ・・・・・他のポケモンにもきっと会えるよ・・・・・」
「シヤ・・・・・・・・・・ああ!そうだよな!!きっと会えるよな!!」

シヤは元気になったカイに頭をなでられると、顔をほのかに赤く染めて、嬉しそうに目を細める


・・・・・なあシヤ、まだ間に合う。目え覚ませ、お前を見て若干ドキドキするこの変態からはなr


「デンリュウ『10まんボルト』」(ボソッ)

な!おい!!マジでやめてくれ!!すみませんでした!!!アニメじゃなんとも無いけど普通人間が10万の電流なんて食らったら即死・・・・・・・・・・(死んだ)


(ほんと何ほざいてんだ死ね!!俺は変態じゃねえ!ロリコンでもシスコンでもねえ!!・・・・・確かにドキドキしない事も無いけど・・・・・
第一シヤと俺は4歳しか年の差ねーし、血も繋がってn・・・・・ってこれじゃあほんとに変態だっつーの!!めーさませー!おれー!!)


バシバシバシ!!!

「カ、カイ・・・・・どうしたの・・・かおバシバシたたいて・・・・・」
「え!?ああ・・・その・・・き、気合いでも入れようかなって・・・;;」

カイは誤魔化すように急いで椅子に座ると、咳払いを一つして、話の節目を作る。


「さてと・・・気合を入れなおして説明するか・・・・・まず、お前らは、分かってる通り、『ディアルガとパルキアが作り出した異空間』に閉じ込められた・・・・・んでもって今回は・・・・・」



『ダークライの作り出した異空間に閉じ込められたんだ』





ここは・・・・・どこ・・・・・?


真っ暗闇・・・・・何も見えない・・・・・


あ、あれは・・・・・あれは・・・・・・・・・・!!



27 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/30 19:01:18
どうも!書けば書くほど、カイが悩める少年になっていっていることに気づいた者ですorz
(かわいい義妹に悩み苦しむ熱血少年書くの好きですがなにか?)

明日からとうとお7月ですね〜・・・・・ほんとに間に合うんでしょーか?
orz


28 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/30 22:05:12
ついにペンダントがサトシの手に渡りましたねえ
シヤ何か知ってるなら教えてくれよーと叫びたくなる気持ちを抑えつつ大人しく続きを待ちます

回復装置が動かなくなったりしてる非常事態の中で
どんどん壊れていくカイ・・・は雰囲気を和ませようとしてるんですね、多分

29 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/30 22:05:39
ついにペンダントがサトシの手に渡りましたねえ
シヤ何か知ってるなら教えてくれよーと叫びたくなる気持ちを抑えつつ大人しく続きを待ちます

回復装置が動かなくなったりしてる非常事態の中で
どんどん壊れていくカイ・・・は雰囲気を和ませようとしてるんですね、多分

30 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/06/30 22:14:01
2個になってすまんです

31 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/02 14:05:24

「ダークライが作り出した異空間・・・・・?」

「ああ、通常、創造という神業ができるのは、時間を司る神『ディアルガ』空間を司る神『パルキア』反転(世界)を司る神『ギラティナ』この3匹だけだ・・・・・
・・・だけど、例外的にそれ以外で創造ができるポケモンがいる、それが・・・・・」



「夢を司る神『ダークライ』なのさ」



第20話「夢世界」


「ダークライが誕生したのは、シンオウ地方が創造され、人間が移り住んできて暫く経ってからだと言われているんだ。2,300年くらい後らしい」
カイは、全体が真っ黒な、いかにも古文書っぽい本を棚から抜き出すと、パラパラとめくる。

「それは?」
「『夢幻の書』『夢』に関する知識が詰まった本さ・・・・・」
カイはあるページでぴたっ、とめくるのを止め、そこに書いてある古代文字を読み始めた






ダークライ誕生物語


神々によって仮装の地ができ、様々な命が暮らし、300年あまり。

最初は小さい力だったその空間は、今や空間の神ですら打ち消せないほど強力なエネルギー体になった。


神も、自分の創造力よりも『人間の創造力が勝る』なんて事は予想してなかったのではなかろうか?


そのエネルギー空間の正体は他でもなく『人の夢見る力』すなわち『人間の想像力』で生まれたもの。



紛れも無い創造の力なのだから・・・・・





32 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/02 14:06:45


神々が創造力で創ったこの地は、他の地とは違い、人が眠る時に出すエネルギーを、目にこそ見えないが創る事が出来た、いや出来てしまった。

人は、寝ると夢を見る。自覚すら無いだろうが、それは生きていく上で欠かせない事だからだ。

『感情』『意志』『知識』

人が持つこれらの3大要素はそれにかかわる事柄に触れる度に稼働し、莫大なエネルギーを生み出す。それは僅か1日で人が貯蔵できる量を超える。

眠くなるのは貯蔵できる量が限界に達した証。

眠る事によってそのたまりにたまったエネルギー、いわゆる老廃物を想像力で消費する、つまりは夢を見ることで目に見えないエネルギーを体外排出しているわけだ。

人が夢の内容を殆ど覚えていないのはその為だ。

これが『元』になった。ほかの地方ではいずれ消えてしまうそのエネルギーも、同じく創造力で作られたこの地では残留する。



幾月、幾年に渡り、この地に溜まったエネルギーが1つとなり1つの世界を創った



そこに誕生した生命体とも思念体とも言い難い何か。



悪魔を思わせる形をしたそのポケモンは、その世界にある幾つもの夢中の1つ『悪夢』から生まれた・・・・・





この世に在るからには名前が必要だ・・・・・



夢のエネルギーでできた世界を『夢世界』ポケモンの方を『ダークライ』と呼ぶことにしよう・・・・・・・・・・



とある古代の科学者の日記より抜粋



33 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/02 14:09:03


「・・・・・ってな訳だ!これで分っただろ?俺達はダークライの棲む夢世界にこの島ごと引き込まれ・・・・・・・・・・っておーい!!ちょっと待てー!!何でまた寝てんだよー!!」

サトシとタケシはテーブルに突っ伏してグースカと寝ている。
シヤは辛うじて目を開けているが、ウトウトしていていつ寝てもおかしくない状態だった。


なあ・・・・・俺の話ってそんなにつまらないか?・・・・・ただ本の文章をそのまま読んでるだけじゃねえか・・・・・なんで!なんで?なんでー!?・・・・・ってそれどころじゃねえ!!


「おい起きろ!!おーきーろー!!!!!」
カイは自分が出来る最大限の声を出し、肩をゆすり、二人を強制的に起こす。

「むにゃ・・・・・あれ、カイさん」
「んあ・・・・・ど、どうも・・・・・」
「たっくお前ら・・・・・人が話してる途中で寝ないでくれよ・・・・・」
サトシとタケシは顔を見合わせると不思議そうにカイの方を向く。

「おれたち・・・・・寝てましたっけ?」
カイは、やっぱりな・・・・・、とため息をつく



「忠告しとく・・・・・ここは雪山でも氷山でもねえけど・・・・・」







今眠ったら、死ぬぞ



34 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/02 14:10:55

第21話「状況と作戦」



ここちいいんですか?



闇の中、誰かの声が聞こえた
私はその言葉を否定したくても否定できない自分に気づく


それいじょうおちたらもどれませんよ?


・・・・・だめだ・・・・・頭では分かっていても、この何とも言えない感覚にどうしても足掻らう事が出来ない・・・・・


私はもう成すがままに、体中を支配するその感覚に身を任せた。







「・・・・・いいか!夢と全く同じ仕組みと理論でできたこの夢世界に今俺達が居るって事は

@夢を見るのをやめたと言う事になる(現在夢の主人公はそれぞれ自分自身だから)
A夢エネルギーとして吸収される
Bここは『夢世界』だけど『夢』ではなく『現』なので名実ともに消滅決定!!

・・・・・ってな訳だ!この悪夢から目覚めたいのならとりあえず・・・・・」



絶対に寝るな!!



35 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/02 14:13:08

カイがサトシとタケシの頬をそれぞれ思いっきり抓っていた手を同じタイミングで放す
二人の頬は真っ赤なリンゴのように染まっていた。

「いってててて;わ、分りました;;」
「そ、それにしても『夢世界』ですか・・・・・元の世界に戻る方法はあるんですか?」
カイは考え込む様な表情をすると、ばつが悪そうにボソッと告げる。

「・・・・・多分ダークライを倒せば元の世界に帰れる・・・・・・・・・・と思う」
「・・・・・なんだ!じゃああいつを倒せばいんだな!!簡単じゃん!!」


後はヒカリや攫われた人たちをどうやって助けるか、だな!!


自信なさげなカイに対し、サトシはやっと見つかった突破口に大喜びだ。
それなら難しい事を考えずただいつもどおりバトルをすれば良い!そして勝てばいい!!

「おいおいサトシ、簡単ってお前なあ;;」
「仮にも神だぞ?そう簡単にいくとは思えない・・・・・ん?」


先程から何かが足りないような・・・・・そんな違和感を感じ、カイはシヤの方を振り向く。カイが思った通り、シヤは今にもスヤスヤと眠り始めそうだった。


「おい!シヤ!!お前俺の話聞いてたか?寝るなっつっただろ!!!」

カイがシヤの頬をペチペチと叩くと、シヤはようやく気を取り戻す。




36 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/02 14:14:37


「・・・・・カイ?・・・・・ごめんなさい・・・・・」
「っつ!!?」


口から少しよだれをたらし、瞼をトロン、とさせ、上目遣いで見つめてくる・・・・・!


「カイ?・・・・・どうし・・・・ひゃ、ひゃひ?」
「たーてたーて、よーこよーこ、まーるかいて」

カイはシヤの両頬を掴むと、どこぞの絵描き歌のように上下左右に引っ張る。

「チョン!」
「ひゃあ!・・・・・うう;いひゃい・・・・・ひゃんへえ?」
「俺の話聞いてただろ!!寝たら消えちゃうんだよ俺ら!!」

いや、だからってあんな事しなくても・・・・・
シヤは涙目で自分の頬を抑えている。

「次寝そうになったら今の倍の量やるからな?」
カイの宣言に、シヤはコクコクと猛スピードで首を縦に振る。結構効果があったようだ。


カイはコホンと咳払いをすると急に真剣な眼になり3人を見つめる。

「さてと、時間が無い、事情と作戦説明する。よーく聞いてくれよ・・・・・」






あの時、自分の顔が熱を帯びたのは気のせい、絶対に気のせい!!


37 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/02 18:32:34
どうも!最近カイをどんな風に壊そうか考えてニヤニヤしているものですorz
(反省していますが後悔は有りません(吊))

え?今のところサトヒカが少ない?・・・・・その通りですorz

だ、大丈夫です;;(多分;)ここからですよ!ここから!!

38 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/03 00:19:28
ダークライの設定が細かくてすごいです
サトシ達は眠そうですが、いろんな設定が明かされて
決戦前に盛り上がってきました!

39 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/04 15:57:34

第22話「光」


いい加減どっかに行っちゃってよ・・・・・

いまだに私のそばから離れない小さな光に私は言い放つ

(いいえ、そうゆうわけにはまいりません)
・・・・・私はここから出る気はないわよ・・・・・

だって心地いいもの・・・・・

(分かっています。それに私ではあなたを救う事はできません)
・・・・・もういい・・・・・

私はそう言うと再び、深まっていくあの感覚に身を任せた・・・・・




ですが・・・・・わたしはあなたをすくいたいのです。そして・・・・・かれも、ね







「ムクバード『つばさでうつ』!!」
「デンリュウ『アイアンテール』!!」
「ウソッキー『ウッドハンマー』!!」


次々と迫りくる闇を迎撃しながらサトシ達は走っていた。
カイの作戦実行の為、この道は避けて通れない。
サトシ、カイ、タケシの3人はポケモンを持っていないシヤを囲み、守りながらできるだけ固まって走る。

蹴散らすと言うよりは、貫く、と言った感じだ。


「ポケモンセンターの人達は大丈夫なんですかー!!」
この作戦実行の為には、4人がどうしてもポケモンセンターを離れる必要があったが、やはり気がかりだった。

「大丈夫さ!眠気覚ましに『カゴの実』を大量に用意してもらったし、行く前にもう一度『ひかりのかべ』『リフレクター』『つきのひかり』をかけて来た!
奴ら、月の光が苦手みたいだからな、2時間はもつはずだ!!」


それに『あいつ』も置いてきたしな・・・・・



40 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/04 16:07:18


カイはモンスターボール収納ベルトの中から、一つだけ抜けている所に目をやる。

「心配すんな!!大じょうb」
「か、カイさん!やっぱり無茶です!!」
「・・・・・うるせえ!わめいてる暇があったら走れ!!」
息を切らしながらタケシが根を上げる。
ポケモンセンターからここまで全力疾走をしているという事もある。
が、最大の問題はそこでは無く


『1人1匹のポケモンでこいつらを蹴散らすなんて無茶です!!』

「仕方ねえだろ!これしか方法ねえんだよ!!」

これはあくまで余興、救出作戦のきの字にも入っていない。

これからもっと厳しくなるであろう戦いに備えるため、ここで力を使う訳にはいかない。
これがカイの結論だった。
例外としてサトシの肩にピカチュウが乗っているのを除き、カイはポケモンの出し入れを許さなかった。


「なるべく固まりながら走れ!!技の無駄遣いもしないように、最小限の敵だけを倒しながら前に進むことだけに集中しろ!!」

「はい!ムクバード『つばめがえし』!!」
先頭を行くサトシとムクバードが突破口を開き
「デンリュウ『ほうでん』!!」
カイが周りの敵を撃退し
「ウソッキー『けたぐり』!!」
タケシが2人の打ち漏らした敵に止めを刺す。

付け焼刃にしてはなかなかのコンビネーションになっている3人は、次々と闇を撃破していくのだが1人一匹合計3匹というのは流石にキツイ。

だけど負けるわけにはいかなかった。


(まけるもんか!・・・・・絶対に負けるもんか!!)

「ムクバード『ブレイブバード』!!!」



41 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/04 16:08:54



サトシの指示でムクバードが空高く舞い上がり、前方を塞ぐ闇を一撃で蹴散らす。
「へえ!やるじゃん!!」
「おにいちゃん・・・・・すごい・・・・・」
「いいぞサトシ!!」

俺も負けてらんねえな!!

「行くぜ、デンリュウ『はかいこうせん』!!!」

カイが負けじとデンリュウの『はかいこうせん』で周りの敵を一掃する

「よーし、おれも!ウソッキー『ものまね』!!」

それに習いタケシとウソッキーは、デンリュウの『はかいこうせん』をコピーし、これまた一掃する

「よーし、あと少しだ!急ぐぞ!!」
「はい!!」



(まっててくれよ・・・・・ヒカリ・・・・・!!)






ふう・・・・・いけませんね・・・・・よそういじょうにてこずっているみたいです・・・・・

未だにヒカリのそばを離れない光が、どうし様かというように周りをうろつき始める。

このままではまにあわない・・・・・しかたありませんね。

(彼がこなくては元も子もありませんもの)

すこし、まっててくださいね・・・・・それまでなんとか・・・・・


光は、クルリと空中を一周すると、その場からパッ、とかき消える。
ヒカリの周囲は、ドンドン暗くなっていった・・・・・




42 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/04 16:10:28



はあ、はあ・・・・・くっそ、マジきりがねえ・・・・・

カイの予想をはるかに上回る闇が自分達の行く手を塞ぐ。
特訓に特訓を重ねた自慢のデンリュウもHPが4分の1を切っていた。
サトシ達のポケモンも同じ、ハッキリ言ってかなりの疲労がたまっている。

やっぱ一人一匹ってのはきつ過ぎたか・・・・・・・・・・?

「なんだありゃ?」
「どうしました?」
「なにかあったんですか?」

いや、あれ・・・・・




カッ!!と光った、突然だった

強く、されど美しく、優しい光


眩しくて眼をつぶってしまうのに、何とかしてその光を見ていたい。
なんだろう・・・・・この感覚・・・・・どこかで・・・・・


ゆっくり消えた、急いで眼を凝らした、何も見えなかった、何もいなかった



「・・・・・ま、眩しい!目がチカチカする!!」
「か、カイさんは平気なんですか?」
普段ルナトーンの『つきのひかり』やデンリュウの『フラッシュ』の特訓をしているカイにとって、目を慣らすのはた易い事のはずだったのだが、それでも見えなかった。

それでもサトシとタケシよりははるかに早く回復していて、眼はすでに周囲の暗さに慣れている。

「ああ、俺は平気・・・・・!?な、なんだこれ!!??」



周囲を見渡したカイの目に飛び込んできたのは、今までで見たことも無いくらい光輝く森と、無限にいるのではないかと思わせる程いた闇が消えた後だった。




「・・・・・くれ・・・・・せりあ・・・・・」





すみませんがあきらめはわるいほうですので。



43 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/04 16:15:24
と、取り合えず「ヒカリ救出作戦始動!」まで書きました・・・・・(私死ぬなこりゃ)

え?なんでこんな急展開?・・・・・・だって間に合わせたいんですもの♪(黙れ)

さてと・・・・・一番書きたかったメインまであと一息!・・・・・いや二息!!(おい!)
頑張ります!!


44 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/04 22:33:47
正義のお助けポケモンが出てきて、いよいよサトシのターンが近づいてきた感じですね
バトルも前哨戦とは思えないほど盛り上がってて面白かったです
あと、クレセリアの喋り方がなんか好きです

ぶっ倒れない程度に、頑張ってください!

45 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/07 13:44:31

クレセリア、三日月ポケモン。

飛行する時はベールのような羽から三日月の粒子を出す。
三日月の化身と呼ばれている

(ポケットモンスター、パールのポケモンずかんより抜粋)



第23話「いざ、悪夢の世界へ」



聖域『月黄泉の泉』


「ここまで変わっちまってるともう何処だか分かんねえな・・・・・」

必死になって辿り着いたそこは、生い茂っていた草木は枯れ、海は黒く、禍々しく染まり、空は不気味な色を醸し出している。

荒れ果てたその土地は、もはや聖域とは言い難い物になっていた。

「うそだろ・・・・・あんなに綺麗な場所だったのに」
「・・・・・こりゃひどい・・・・・たった数時間でこんな・・・・・」

あまりにも変わり果てたその光景はしっかりと目に焼き付いた、元の姿を知っているから尚更だった。

「・・・・・代償なの・・・・・」
「だいしょう?」
「どういう意味だ、シヤ?」

「泉を残すための代償・・・・・悪夢世界に行くためのとおり道を残すための代償・・・・・三日月の聖女は全て分かってる・・・・・」

シヤは目を閉じたまま、何かを感じ取るように神経を集中させている。

「・・・・・なあシヤ、やっぱりさっきの光は・・・・・」
「うん、クレセリアだよ」
「やっぱりそうか・・・・・」

森の木々や地面、岩に小川に草花も、全てが眩いばかりに光り輝いていた。
あんなに森が輝いたのは見た事が無い、伝承で伝わっている話で思い当たる節が1つあるだけだった。

『その光、慈憎石は金剛石の如く輝き、心は真珠のように美しくなり、闇は白金のように白く染まる』



46 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/07 13:45:47


「伝承はホントだったって訳か」
「でも・・・・・何でここに?」
「・・・・・ここはクレセリアにとって・・・・・ううん、聖女と悪魔にとって最も大切な場所なの・・・・・」
シヤはそう言うと、泉まであと一歩と言うところまで近づく

最も大切な場所?聖女と悪魔?いったい何の事なんだ?

「・・・・・そうか・・・・・そうだよな・・・・・」
カイはシヤの言葉に黙って頷き、泉へと近付くと、ルナトーンを繰り出す。

「あ、あの」
「もう時間が無い、さっき説明したとおり、ルナトーンが『つきのひかり」を放ったら効果が切れる前に月黄泉の泉の中に飛び込め!『悪夢世界』に囚われてる人たちを全員助けだすぞ!!」
「は、はい!!」


悪夢世界、ダークライが支配する夢世界の中で、最も深い場所にあるテリトリー
そこへの唯一の行き方、それがこの『月黄泉の泉』を使っての転移。


この方法を知っていたのはカイでは無くシヤだった
作戦会議の直前に眠った時の夢で見たらしい。

本来ならば夢、と処理してしまう物も、シヤだからそうはいかない。
『夢見子』であるシヤの夢が信用できる物である事は知っていたし、クレセリアと何らかの関わりがあるから尚更だ。


「じゃあいくぜ・・・ルナトーン!『つきのひかり』だ!!」

カイの指示でルナトーンが泉の真上へと浮上し、『つきのひかり』を放つと
泉は黄金色に輝き、水面下にこことは違う異世界を映し出す。

「いまだ!!飛び込め!!!」

4人はカイの合図で一斉に泉の中へと飛び込んだ。





(絶対に・・・・・助けるからな・・・・・ヒカリ)


47 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/07 21:39:22
GJ!
高度な設定がにじみ出る会話がすごいです

サトシは単に話についていけなかっただけじゃなくて
ヒカリのことしか考えてなくて黙ってたんだなと勝手に深読みして喜んでます

48 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/08 12:45:16

真っ暗なのに、ちゃんと見えて、見えてるのに、真っ暗で・・・・・

なんて不思議な感覚なんだろう。

なんて不思議な場所なんだろう

なんで嫌な予感がするんだろう



第24話『悪夢世界と救出作戦@』



「おーい!みんな無事か!?」
「おれは大丈夫!タケシは!?」
「ああ!俺も無事だ!!」
サトシのすぐ側、北東の方向からカイの声が、後ろからタケシの声が聞こえる。
いや、聞こえるだけじゃない、ちゃんと見える。

カイの側には・・・・・というかカイにピッタリと、貼り付くように抱きついているシヤがいるし、タケシはいつの間にかモンスターボールからグレッグルとウソッキーを出していた。

見える?いや見えない。
見えない?いや見える。

なんとな〜くそこにいる、といった感覚的な確信でもなければ、自分の目で見たからという肉体的確信とも違う。

でも確実に今の状況が分かる。
なんとも不思議だ。

「なんだか変なとこですね・・・・・感覚が色んな意味でおかしいというか・・・・・」
「ああ、変な気分だな・・・・・まあここは普通の世界じゃないからな、何が起こってもおかしくないさ、さてと・・・・・」
カイはポケットから名簿用紙のようなものを4枚取り出す。
そこにはいくつかの名前と写真が貼ってある。

カイが持っていたのはダークライに攫われた人たちの名簿と写真。
ポケモンセンターに避難している人や、ゆりかご島への客船の名簿から調べ上げた物だった。

「34人か・・・・・結構多いな・・・・・はいこれ、攫われた人たちの名簿、全員助けるまで帰らないつもりだからそこんとこよろしく」
カイは決定事項の様に告げる。
最もサトシもその気でいたから文句のもの字も無いけれど。

「ここに・・・・・ヒカリもいるんですね・・・・・」
「無事だと良いけどな・・・・・」
「ああ・・・・・すまない、サトシ、タケシ・・・・・シヤも」
「カイさん?」
「・・・・・カイ?」


49 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/08 12:46:55

「俺は守人なのに、誰も守ることが出来なかった・・・・・島の人たちも、祭りに来てくれた客も、君達の仲間も・・・・・シヤに関してはもう何年も前から守るって言ってんのに全然そんな事出来てねえ・・・・・むしろ助けてもらってばっかだ・・・・・今回もな・・・・・」
「・・・・・カイ・・・・・」

らしくない重苦しい空気を纏ったカイは、俯き、眼を閉じる。

「・・・・・俺の夢は島を出て、全部の伝説ポケモンを見る事だって言ったろ?確かにそれは夢の為でもあるけど、逃げるためでもあるんだ」
「逃げるため?」
「この島から・・・・・いや、守人って役目から逃げるためさ、永遠にこの島に束縛されて、実力以上の事を期待されて・・・・・」


何かが起これば必ず何とかしなきゃいけなくて、失敗すれば責任を取らされて

この島のシンボルとして良い様に利用されて・・・・・

「・・・・・んで、色んな事に嫌悪してぬかってたら肝心なとこで守人の役目果たせないでやんの、ホント情けねえ・・・・・」

カイさん・・・・・

「そんな事ないですよ!カイさんがいなかったらここまで来れなかったし・・・・・それにたった今、いま守人としての役割を果たしてるじゃないですか!!」


攫われた人たちを・・・・・ヒカリを助けられるのはカイさんがいてこそなんですから!
それに・・・・・カイさんがそんなんじゃシヤちゃんは・・・・・


「・・・・・カイ、あの、あのね・・・・・」


ほら、心配そうにカイさんを見つめて・・・・・目をウルウルさせて今にも泣きそうに



「さっきから囲まれてるよ・・・・・闇に・・・・・」



50 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/08 12:49:51

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

クルリ

ズラリ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!


「い、何時の間にー!!」
タケシの大絶叫が空間一帯に響き渡る。

「もっと早く言えこのバカー!!」
「だ、だって・・・・・い、いひゃい、いひゃいひょー、ひゃっへひゃひはへんへんひぇんひははいはは・・・・・ひんひゃいへ・・・・・」
「!!??・・・・・・・・・・五月蝿えよ!強制突破するぞ!!『ラプラス』!『ヨノワール』!『ハピナス』!」

カイは今まで出さなかった、4番目5番目のモンスターボールからヨノワールとハピナスを繰り出す。

「ラプラス『ふぶき』!ヨノワール『ナイトヘッド』!ハピナス『ちきゅうなげ』!!」

カイが繰り出した3匹が次々に闇を消してゆく。指示を出すカイの表情に、さっきまでの曇りは全くなかった。真剣そのものだ。

初めてカイのバトルを見た時から思っていたけど、やっぱりとんでもなく強い。
この事件が終わったらバトルしてもらいたいな、とサトシは思う。

「なにボーっとしてんだ、お前らも手伝え!まだまだ来るぞ!!」
「はい!みんな出て来い!!」
「いけ!お前たち!!」

サトシとタケシも自分が同時に操れるだけのポケモンを繰り出す。

サトシはナエトル、ブイゼル、ヒカリのエテボースとパチリス。
タケシはグレッグル、ラッキーにウソッキー。



「よーし!救出作戦・・・・・開始だぜ!!」

サトシは大きく地面(?)を蹴り、ポケモン達と共に闇へと立ち向かっていった。





馬鹿だな俺・・・・・集中集中!!気合入れていくぜ!!
良かった・・・・・カイが元気になってくれて・・・・・

51 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/08 13:09:05
どうも!DP映画第2弾正式公開日に間に合わせようと、必死になって展開のテンポを良くしたり
スムーズに進ませようと色々なアイデアを無い脳みそを振り絞って考えていたら
変なテンションになって、知り合いに心配された者ですorz


変なテンションと言ってもただ眠くて眠くてそうなっているだけですから、だいじょーぶ!(というかこのバカを心配する必要はありません)

次回はついに・・・・・ついに!少しだけ、少しだけですけど!!
サトシとヒカリが!!・・・・・どうなればいいですか?(聞くな!)


PS・因みにシヤはカイに両頬を引っ張られている時
(い、いたい、いたいよー、だってカイが全然らしくないから・・・・・心配で・・・・・)

と、言っております!ああ、私もシヤの(いやHちゃんの!・・・・・でもそんな事したらマサラタウン出身のS君にぶっ殺されてしまう・・・ガタガタ)
頬を引っ張ってみたい・・・・・そして心配されてみたい!(←えー、変質者が出ましたので誰か110番通報お願いします)

それでは!!

52 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/08 22:19:19
GJ!
コメント込みで、無性にテンションが上がってきました!w
魂を削って楽しませてもらってるようで若干ドキドキしつつも、次回も期待してます!
ついに少しだけ…会えちゃう??

53 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/09 13:31:18

・・・・・ふふふ、来たようですね・・・・・

特に闇の色が濃いその場所でも、その光は消えることなく輝いていた。

「・・・・・・・・・・」
・・・・・あなた方の事ではありませんよ?

闇が少しでも近付こうとすると、ある射程に入った時点でパッ、とその光に消されてしまう。

もう大丈夫です・・・・・あなたの光はすぐそこまで来ていますよ・・・・・あとは・・・・・



第24話『悪夢世界と救出作戦A』



ピィイイイイイーン



どこまで続くのか分からない道、その道が2つにわかれる分かれ道、つまりは2股になっている道の一歩手前の空間で、『コイントス』の音が響く。
最も、これはポケッチアプリの『コイントス』では無く、リアルコイントスなのだが。

前にもこんな事があったな・・・・・

旅の途中、どっちの道に行くか迷った時、あいつのポケッチの『コイントス』でどの道を進むか決めたんだっけ・・・・・タケシは、そんな適当に決めていいのか?って言ってたけど、俺達は2人揃って・・・・・2人揃って・・・・・あれ?何て言ったんだっけ?

『あいつ』の決めゼリフが思い出せなくてサトシは首をひねる。
忘れるわけ、いや、忘れられるわけが無い。

「おいサトシ、どうした?」
「あ、いや!何でも無い何でも無い!!」

こんな事で心配をかける訳にもいかず、ただの『ドわすれ』だろう、と無理やり片付ける。

「おーい!ちゃんと聞いてろよ!!ここでは勝手な行動が命と」



ピィイイイイイーン



「・・・・・なーにやってんだ、お前は〜〜〜〜!!!!」
シヤの勝手な、と言うよりはマイペースな行動にカイが怒る。
悪夢世界に入ってこれで5度目だ。



54 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/09 13:34:12

なあ俺の話聞いてたか?聞いてたよな?勝手な行動が命取りになるって言ったよな〜!

大体その不思議な力を持っていてもポケモンを持ってないお前を連れて行くこと自体、俺は反対だったんだからな!!・・・・・まあ無理だって分かってたけど・・・・・

シヤが何か言いだしたら止めるのはほぼ、と言うか100%無理だった。
・・・・・と言うか止めたら無理に実行しようとしてとんでもない事になる。


「カイ・・・・・」
「なんだよ!!誤ったって」
「おもてだった」
「誰が結果を言えって言った!誰が!!と言うかまず謝れっつーの!!」

本当にあのカッコ良くて、優しい好少年はどこに行ってしまったのか・・・・・まあ人間1つや2つは他人に理解されない異常な所があるものだから「玉に傷」と言った物だろう。(因みにもう1つは「シヤに対する密かなきんだんn」)

え?ちょ、ちょっとタンマ!!ヨノワールの闇の空間って確か吸い込まれると二度と出てこられな・・・・・ってウワーーーーーー!!・・・・・(ズオッー・・・・・ポン!!)

「二度と帰ってくるなー!!」
「か、カイさん!ど、どうしたんですか?物凄い殺気でしたけど・・・・・;;」
「・・・・・か、カイ・・・こ、コワイ・・・・・」
「え!いや、その・・・・・なんかまた闇が出て来た感じがしたんだけど、気のせいだったみたいだ;」
カイは力無くあははは;、と笑う。



ここに辿り着くまでが本当に大変だった。


悪夢世界に入った直後から現れた闇は、どんなに走っても、どれだけ倒しても、悪夢世界のどの空間でも現れ、しつこくサトシ達を追いかけまわし、行く手を拒もうと妨害してきた。

当然ポケモン達で応戦するのだが、数が数。ここに辿り着いた時には、HPが満タンのポケモンは一匹もいなくなっていた。



55 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/09 13:35:43


「ほら!ボーっとすんな!次はサトシの番だろ!」
カイがシヤからコインを掠め取ると、アンダースローで投げ渡す。
サトシはハッ、と気がつき、慌てて自慢の身体能力でバシッ!と空中キャッチする。

「おい、さっきからボーっとしずぎだぞサトシ!!闇がいないからって気を抜くんじゃねえ!!」
「は、はい!!」

う〜ん、おかしいなあ・・・・・なんで思い出せないんだ?

先程から浮かび上がってくる疑問をねじ伏せて、サトシは親指でコインを上に跳ね上げる。



ピィイイイイイーン



パシッ!

手の甲にコインを落とし、即座にもう片方の手で手の甲ごとコインを覆う。

「えーっと・・・・・ど、どっちが表だったっけ?」

ズルウ!!

如何にもサトシらしい発言をかまし、場の緊張感が一気に崩れさる。

「どれどれ?・・・・・こっちは表だな・・・・・って事はカイさんが裏、シヤちゃんが表、サトシが表だったんだから俺は自動的に裏だな」

表は右の道。裏は左の道に進む事が決まっていたため、人数合わせの為、タケシは自動的に裏、つまりは左の道を進む事になる。




56 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/09 13:37:28



コイントスの結果がでてすぐに、サトシ達はそれぞれの道へ進む準備をする。

こんな世界に長居は無用。

連れ去られた人達の安否を考えると長々と休むわけにはいかなかった。
この安全な空間で休めたのは10分足らずだった。



「・・・・・サトシ」
「え?」
「・・・・・シヤを・・・・・頼む」
「え?は、はい」

カイは真剣な眼差しでサトシを見つめながらゆっくりと話す。

「シヤ!こいつ連れてけ」
カイはシヤにラプラスの入ったモンスターボールを手渡す。

「カイ?・・・・・でも・・・・・」
「勘違いすんな!サトシの足手まといにはさせたくないだけだ!認めたわけじゃねえかんな!!」
カイはビシッ!とシヤに人差し指を向け言い放つ。

認めるとはいったい何の事だろう。


「いいか!危険を感じたらすぐ戻るんだ!いいな!!」



サトシとシヤは右側の道へ、カイとタケシは左側の道へと駆けだした。





ごめんなさいカイ・・・・・・「勝手な行動はするな!」って言ってたのに、また約束破っちゃった・・・・・でも・・・・・こうしないと・・・・・ぜんぶ、ぜんぶ救う事、できないから・・・・・



サトシ達が去った後に残っていたのは、『両面とも表のコイン』だった。


57 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/09 16:57:31

「カイさん!こっち、こっちに広い場所があります!!」
「わかっ!!・・・・・ひつけえな!ヨノワール『おにび』!!ハピナスは「ちきゅうなげ」!!」
カイは、まだしつこく追ってくる闇を撃退し、追手が来る前に次の空間へと飛び込む。


「はあ・・・・・はあ・・・・・」
「だ、大丈夫ですか?(ハアハア)」
「な、なんとかな・・・・・」

カイは息も途絶え途絶えになりながら、その場に座り込む。
戦闘態勢を解いた訳ではないが、休まないとやっていられなかった。

なにせ2手に別れてから、今まで以上の数と、今まで以上の強さを持った闇に襲われ続け、もうボロボロだ。

カイだけでなくタケシも懸命に戦ったが、ウソッキーは2手に別れた空間に着く直前に「戦闘不能」ピンプクはバトル論外。
頼りのグレッグルも、今ではいつ戦闘不能になってもおかしくない状態になってしまった。

カイのヨノワール、ハピナス、もグレッグルほどではないが、相当疲労がたまっている。
バトルをしながら全速力で駆け抜けるのはとんでもなくキツイ。


おそらくこれ以上闇のLvが上がったら今の状態じゃあ・・・・・


「・・・・・それにしてもこの空間、前がちっとも見えませんね・・・・・1メートル先が見えない」
その空間は闇の濃霧とでも言えば良いのだろうか、それが掛かっていてロクに前が見えなかった。

罠か・・・・・それともボス部屋か・・・・・

「下がっててくれ・・・・・ヨノワール!『サイコキネシス』で濃霧をかき消せ!!」

ヨノワールの目がカッと光り、段々と闇の霧が薄まっていく。
見えなかった場所が、徐々に見えてくる。

「・・・・・!?」
「!!こ、これは・・・・・・・・・・」


第25話『悪夢世界と救出作戦B』



「グライオン『シザークロス』!!ヒコザル『かえんぐるま』!!ウリムー『げんしのちから』!!」

一方こちらは未だに闇と格闘中のサトシとシヤのペア。

カイとタケシよりポケモンの数は多いはずなのに、何故かカイとタケシよりペースが遅い。
多数のポケモンを一度に使うのがサトシにとって難しい、と言う事もあるのだが、それ以上に


58 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/09 16:59:51

「ウリムー戻ってくれ!パチリス、君に決めた!!」
サトシがポケモンの入れ替えを、いつもの倍以上行っている事が主な原因だろう。
それも入れ替えの対象になっているのは殆どが、戦闘に出ている3匹のうち1匹いる『○○○』のポケモンだった。

「パチリス『ほうでん』!!ヒコザルかえん、ひ、ヒコザル!!」

新しく出たパチリスに指示を出している時にヒコザルが大きなダメージを受ける。
そのヒコザルに指示を出そうとして、今度はグライオンがダメージを受ける。

3匹のポケモンを使って、大勢の敵と戦いつづける事は、有利どころか不利な状況を作り出していた。

「グライオン!!ヒコザル!!」
体勢を崩し、集中砲火を浴びせられ、グライオンとヒコザルが戦闘不能になり、闇の狙いはパチリス一匹に定まる。

だめだ、他のポケモンを出してる暇がない!!

「パチリスー!!」
「『サイコキネシス』」

ドン!!

という音と共に、パチリスに襲いかかろうとしていた闇が吹き飛ばされる。
すぐ後ろを見ると、モンスターボールから出ているラプラスと、シヤがいた。

「今の・・・・・シヤちゃんが?」
「・・・・・(コクン)・・・・・(バッ!)」
「え!?」

シヤがバッ、と手を向けた方向に、ラプラスが素早く『ふぶき』を放つ。
いつの間に接近していたのか、パチリスに近づいていた闇に向けて放たれたふぶきは、予想以上の威力で、パチリスの周りの闇は勿論、結構遠くの方の闇まで一瞬で凍りつかせる程の物だった。

カイの時とはケタが違う。ラプラスも超が付くほどご機嫌だ。



「・・・・・集中しよう・・・・・おにいちゃん」
シヤが真剣な眼差し、サトシをジッと見つめる。


59 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/09 17:01:40


おねえちゃん、たすけるんでしょ?

おねえちゃんのポケモンをつかいつづけないのって、おねえちゃんにあわせてあげたいからでしょ?

ひっしになってがんばるおにいちゃん、すごくかっこいいよ。おねえちゃんもきっとそうおもってる。



「がんばろう?もうちょっとだよ・・・・・」
「・・・・・へへ!ああ!そうだな!!よーし!まず気合いが足りないよな!!集中集中!!!」

そうだ・・・・・絶対にあいつをたすけるんだ・・・・・こんな所で負けられない!!

「パチリス戻れ!ピカチュウ!ポッチャマ!君達に決めた!!」
サトシはパチリスを戻し、自分の相棒と、あいつの相棒をバトルに出させる。

3匹を一斉に使うのにはあまり慣れてないけど、2匹なら・・・・・!

「ポッチャマ『バブルこうせん』!!ピカチュウ『10まんボルト』!!」

それは賢明な判断で、指示のスピードも、技のタイミングも、それぞれ高まっていた。

「ラプラス『ハイドロポンプ』」

加えて強力な見方もいる・・・・・このままいけば・・・・・


だいじょーぶさ!!



60 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/09 17:03:03



「大丈夫ですか!?しっかりしてください!!」
タケシが浮いている人達に大声で呼びかける。
浮いていると言っても幽霊では無い。生身の人が、どっちかというと『浮かされている』

さっきから何度も大声で呼びかけているのに何の返事もない。
まるで眠っているかのように目を閉じ、ダラリと、仰向けになっていて、体が僅かながら光っている。

「32、33・・・・・間違いない・・・・・ここにいる人達全員、ダークライに攫われた人だ!!」
カイが、リストと照らし合わせて数えると、1人を除いて、全員ここにいる事が分った。
顔、服装、特徴、それら全てが1人1人見事に一致する。

どうやらここは監禁部屋の様な所らしい。

「カイさん!なんだか様子が変です!!光り方が弱くなってます!」
タケシの言葉に偽りは無く、元々微量の光を放っていた体が、さらに弱くくなっている。
個人差こそあれど、どんどん弱くなる一方だ。

「間違いない・・・・・あれは『想像力』だ!!」
「『想像力』?」
「この悪夢世界に存在するためのエネルギーみたいなもんだ!あれが無くなったら、つまり光らなくなった人間は消えてしまうんだ!!」


・・・・・もう時間が無い・・・・・


カイはモンスターボールに手をかける。

「カイさん!?な、なにを!?」
「・・・・・・・・・・・・・」



(カイ・・・・・しんじて・・・・・わたしの事・・・・・しんじられないかもしれないけど・・・・・わたしは約束破っちゃうこともある悪い子だけど・・・・・おねがい)



馬鹿だなシヤ・・・・・
おれはいつだって・・・・・



「ルナトーン!『つきのひかり』!そして『ひみつのちから』!!」


おまえの事、信じてるんだぜ・・・・・




61 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/09 17:04:13



「ピカチュウ『ボルテッカー』!!ポッチャマ『うずしお』!!」
「『ふぶき』『ハイドロポンプ』」

倍以上に多くなった闇を一気に蹴散らそうと、カイとシヤは一気に得意技を連発する。

「今だ!シヤちゃんこっち!!」
「(コクン)」

サトシとシヤは、今の技で闇が一気に消え去った事を気に、一気に次の空間へと走りこむ。


はあ・・・・・はあ・・・・・な、なんなんだ・・・・・ここに入ろうとしたら一気に闇が押し寄せて来たような・・・・・くそっ!足がしびれて・・・・・

サトシの体力はもう限界

ここまで頑張ってくれたピカチュウ、ポッチャマ、その他のポケモン達も右に同じ。
HP、PP、体力、どれも使い果たした感じだ。


も、もう動けな・・・・・

「おにいちゃん・・・・・」
「な、なに?シヤちゃん?」
「おねえちゃんいたよ・・・・・」

「あ、そ、そうなんだ・・・・・」



・・・・・・・・・・え?



目を見開いて部屋の奥に目をやるとそこにいたのは・・・・・


「!?っつ!『○○○』!!!!」


サトシは、疲れているのも忘れ、彼女の名前を言えてないのも気づかず、彼女に駆け寄った・・・・・





ここからが正念場ですよ・・・・・ここからが・・・・・


62 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/09 17:06:25
く、詳しいコメントは後でします・・・・・(バタッ!!)


・・・・・戦闘不能決定・・・・・ポケモンセンター行ってきます(ガクッ)


63 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/09 22:01:10
お、お疲れ様です
一番の見所はサトシの記憶がああってとこでしたが
記憶を失っても必死に助けようとしてる姿にじーんときました
燃える展開ですね!

クレセリアっぽい謎の声がシヤっぽくもあるのが意味深で
なんか秘密がありそうな感じが・・

64 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/10 16:08:09

見えるものは何も無い。

感じると言う事さえ忘れた。

どんどん失われていくのは・・・・・わたしの・・・・・





ドン、ドン、ドン!!

サトシは思いっきり箱を叩く。『あいつ』のポケモン達もそれに倣う。

「大丈夫か!?返事してくれ!!」


見間違うはずが無い。
無限にいる闇と戦い続け、辿り着いた大きな空間で、子供が体育座りで何とか入れるほどの箱の中にいたのは、間違いなく『あいつ』だった。

半透明の、薄黒い箱の中に、体を小さく縮めて入っている。
瞳は輝きを失い、顔は鬱な表情をしたまま、頬の少しも動かさない。


こんなの・・・・・こんなの『あいつ』じゃない!


「目を覚ましてくれ!こっち向いてくれ!『○○○』!!」
「おにいちゃん!あぶない!!」



バシュウ!!

「が、はっ・・・・・つ!」
何かの発射音と共に、サトシは自分の後方にいたシヤの方へ大きく吹き飛ばされる。

いつの間にか箱のすぐ上に禍々しい渦が出来ていて、今の黒い硬球もそこから放たれたようだ。

「な、なんだ!?気をつけろ、みんな!!」

ポケモン達を一斉に戦闘態勢にさせる。
何かが放たれた方向に、全員が威嚇の構えをとっている。物凄い警戒と怒りの表情だ。


「・・・・・くる!」

やがて渦が1つに纏まり、現れたその存在に、サトシは体から色々な物がこみ上げて来るのを感じた





「ダークライ!」

第27話『呪縛@』


65 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/10 16:10:10

歯軋りがする
眉間にしわが寄る
目つきが鋭くなる

体中から色んな物がこみ上げてくる
それが何かなんて考える事をサトシはしなかった。


ただ、それを


相手にぶつけるだけだ!!!!


「うぉぉおおおおお!!!」

態勢を整えるため、いったん全てのポケモンをモンスターボールに戻し、すぐにまた手をかける。


たおす!倒す!!斃す!!!



こいつだけは・・・・・絶対にたおす!!!



「うぉぉおおおおお!!いくz」
「『ハイドロポンプ』」

ドババババババババン!!

・・・・・今度はラプラスの放った大量の水流に吹っ飛ばされ、シヤの真ん前に力無くその身を横たわる。

「・・・・・ゲホッ!ゲホッ!な、なにすん」

そこまで行ってサトシは押し黙る。

シヤは睨みこそしないものの、眼を大きく見開き、両ひざを付いたサトシの心を見通すようにジッと見つめている。
その独特の強みがある体から滲み出るようなオーラは、見通すような目線は、サトシの心を止らせ、落ち着かせてくれた。


「・・・・・だめだよ・・・・・全部勢いに任せちゃだめ、全部感情に任せちゃだめ、大切な事、大切な物、大切な人、みえなくなるから・・・・・」
「・・・・・」


シヤは目を閉じると、詩を読むように言葉を続ける。

「でもそうなっても大丈夫、助けてくれる人がいれば、支えてくれる人がいれば、家族がいれば、仲間がいれば、友達がいれば」

大切な人が、1人でもいれば


だから・・・・・一人ぼっちが一番だめ・・・・・

「・・・・・今のおねえちゃんは一人なの・・・・・そんな悪夢を見ているの・・・・・それで、間違った幸せを感じてる・・・・・」
「だからダークライを倒せば・・・・・」
シヤは(ふるふる)と首を振る


66 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/10 16:11:54


「今は倒せないよ・・・・・もし倒せたとしてもおねえちゃんが起きようとしなくちゃだめ・・・・・・出たいって思わなくちゃだめ・・・・・それに、時間が無い」
シヤは箱を指差す。気のせいか前より少しばかり黒くなっているような感じがした。

「あれがまっ黒になっちゃったら、おねえちゃんは世界に吸収されて消えちゃうの・・・・・あと10分45秒で箱はまっ黒になっちゃう・・・・・」
「そんな・・・・・!?」

いやだ、そんなのやだ、させない、そんな事、絶対にさせない!!


「どうすればっ」
「だからおにいちゃん・・・・・おねえちゃんをたすけてきて・・・・・」
シヤは、有無を言わさずサトシの頭に手をかざす。


シヤの手が、カッ!!と光った・・・・・シヤの後ろに何だか大きくて優しい光が見えた気がした・・・・・


サトシの意識と心はもう体には無かった。



シヤは相棒が眠ってしまい、心底慌てているピカチュウを抱き、やさしく、落ち着かせるように頭を撫でる。

「だいじょうぶ・・・・・きっと帰ってくる・・・・・おにいちゃんも、おねえちゃんも・・・・・だから、それまでいっしょにがんばろう?」

シヤはピカチュウは勿論、サトシのボールに収まっているポケモンにも笑顔を向ける。

安心できる感覚に、ピカチュウは勿論、サトシと『あいつ』のポケモン全員が意気込んで頷いた。

(おにいちゃん、おねえちゃん・・・・・みんな、借りるね)



67 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/10 16:13:22



ありがとうクレア・・・・・

それはこちらの言葉です・・・・・このような事にあなたと、関係のない人々を巻き込んでしまい、本当に申し訳なく思っています・・・・・

(ふるふる)こまってる時はおたがいさま・・・・・クレアが目指した理想のひとつ・・・・・みんなが幸せになるには大切なことでしょ?

・・・・・ありがとう・・・・・



シヤから発せられた光によって、空間の1部が、カッ!と輝く。
今度は手だけでは無く、体全体が光り輝いていた。

美しいベールのようなものをその身にまとったその姿は、三日月伝説に出てくる『聖女』を思い起こさせる。

なんとも美しい。

その美しさに魅かれる様に、今まで動きもしなかったダークライが、いきなりシヤに襲いかかる。


「「10分くらいなら・・・・・もつかな」」



シヤは鋭い手つきで1匹目のポケモンを繰り出した。


68 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/10 16:31:25
どうも!映画公開が来週に迫り

「やばいやばいやばい!!間に合わない間に合わない間に合わないー!!!!\(゜ロ\)=(/ロ゜)/」
と右往左往してパニクッている者ですorz

シヤが覚醒!!(ちがうだろ)サトシは寝てる!!(どっちが主役なんでしょうね;)

次回はついに!・・・・・シヤオンリーですorz(石は・・・投げて結構ですorz)
次次回からサトヒカ一色ですのでどうかご勘弁をー!!


PS・誤解されるといけないので一応言っておきますが、シヤは鉄拳制裁をするという訳ではありません。
ただ『内気な天然』なので今回の場合、サトシの暴走を止める良い方法が思いつかなくて、「取り合えずこれなら確実に止まるだろう」
ということを『素でやるんです』

(他には『マルマインに刺激を与えて投げる』とか(即死だっつの))


69 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/10 22:53:41
GJ!面白かったです。
サトシがかなりの大仕事に取り掛かるみたいなので、この際シヤ主役だろうと全然大丈ブイです!
>「『ハイドロポンプ』」
は、えええーー となりましたw
そしてキャラのイメージがが膨らみました

70 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/11 15:11:57

はじめてなのにかなりうまくいきましたね・・・・・

うん・・・・・でもいつまでもつかな?

大変なのはこの後、ですからね・・・・・余裕を持たないと・・・・・

うん・・・・・がんばらなきゃ・・・・・


第28話『BATTLE』



ズドドドドドドドドン!!!!


技のぶつかり合う激しい音があたりに響く。

ただのポケモンバトルにしては少し、結構、かなり激しい。

ダークライが素早く、連続して放つ黒い硬球を放つのに対し、シヤはあまり動かず、必要最低限のポケモンを使い、必要最低限の技で弾き返す。

激しく、荒れ狂うように攻撃するダークライに対し、シヤはサラリ、サラリと舞ようにかわし、弾き、的確に攻撃を当てる。


シヤの優勢は明らかだった。


いま自分達が優勢になっている事に、サトシと○○○のポケモンは驚きを隠しきれない。

ここに来るまでの間に力の全てを出し切り、戦い続けた。戦闘不能になっているポケモンもいた・・・・・・・・・・はずだった。

なぜ力がみなぎってくるのか、なぜ全力が出せるのか、なぜ戦闘不能になったはずの自分が戦いの場に出られるのか



なぜ急に強くなっているのか。

人間だったらそんな疑問で頭が埋め尽くされていたに違いない。

「「『シザークロス』」」
嵐のような攻撃の間に出来る一瞬の隙にグライオンの『シザークロス』を叩き込む。

ガツン!!という音と共に、ダークライの鳩尾に『シザークロス』が決まる。
悪タイプであるダークライには効果抜群の技だ。

ダークライは、一旦ヨロリ、とフラ付きこそすれど、すぐに体勢を立て直し、今度は足元に広げた影へと消える。

「「・・・・・かくれんぼ?」」


ドシュッ!!


キレのいい音がしたと同時に、低空飛行をしていたグライオンはバタリと地面に落ちる。

一瞬ではあるが微かに見えた、ダークライが『シャドークロー』を急所に当て、一撃でグライオンを仕留めたのが。



71 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/11 15:17:26

「「・・・・・」」

シヤは無言でグライオンをモンスターボールに戻し、代わりに「ピカチュウ」「ミミロル」「ポッチャマ」「ムクバード」を繰り出す。




もうこれいじょう力を使えません・・・・・後々の為にも・・・・・

わかってる・・・・・これできめる・・・・・だいじょうぶ



凄まじい速さで動く影(ダークライ)を止めることは不可能に近いはずだ、第一出て来たとしても、すぐに影へと戻ってしまう。

「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

シーンとした空気の中、シヤは静かに目を閉じる。







シュン!
「「『つばめがえし』!!」」

シヤは微かに聞こえた音の出所に『つばめがえし』を放つ。


上へ昇って、出来るだけ高く。


見事にダークライに『つばめがえし』を命中させたムクバードは、シヤの指示通り、ダークライごと、一気に上空飛行するが



ズバシュッ!!


当然の如く切り裂かれ、ムクバードは落ちてゆくが、この時すでに勝負は付いていた。


「「あしをねらって『れいとうビーム』!!」」



72 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/11 15:18:13


ミミロルがタイミング良く『れいとうビーム』を放つ。
初めから場所を指定していたからか、ダークライがムクバードを落としたとほぼ同時に『れいとうビーム』が決まる。

とたんにダークライの動きが鈍る、足が動かせないからか、それとも『れいとうビーム』の怜気のせいか、あるいはその両方か。




もう逃げられないよ・・・・・だって空中に影はできないもの・・・・・



「「『バブルこうせん』!!『10まんボルト』!!」」



2つの技が同時に決まり、ど派手な音があたりに響く。

大きな爆発音と共に、ダークライは地面に落ちて・・・・・溶けるように、消えた。




「・・・・・あとはおにいちゃんを待つだけだね・・・・・」







おわった?・・・・・そんなわけありませんよね?だってあなたは・・・・・・・・・・



73 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/11 15:19:50

「・・・・・これで最後だ!『つきのひかり』!!『ひみつのちから』!!」

カイの指示でルナトーンが放った2つの技が、眠ったように空中で仰向けに浮いている人に命中する。

その人はうっすらと目を開けると、光の粒子に包まれてその場から消えた。

「これで33人全員、救出完了だな!!」

カイは技を何度も繰り出し、疲れ切ったルナトーンをモンスターボールに戻す。

「ええ!あとはシヤちゃんとサトシと・・・・・あれ?誰だったっけ?もう1人いましたよね?ほら、俺とサトシと旅してたえ〜っと・・・・・・・・・・」
「は?・・・・・う〜ん・・・・・」


そんな奴、いたか?



第29話「闇の中の君@」



「ここは・・・・・どこなんだ?・・・・・」

サトシは奇妙な場所を歩いていた。

周りは真っ暗な上、黒い霧が立ち込めていて、悪夢世界に近い感覚を覚えるが、大小様々な物が浮遊している。
大きい物は一軒の家から、小さい物はモンスターボールまで実にバラエティ豊かだ。


そして、訳や理屈は一切分からないが、サトシは確信していた。


ここに『あいつ』がいる!!


「どこだ!どこにいるんd」
「ふふふふ、ずいぶん必死だな?」
「!!??」

自分と似ている、いや、『まったく同じ』声を聞き、サトシは反射的に後ろを向く。

「おまえ、そんなに『あいつ』のことがだいじなのかよ?」
「お、おまえ・・・・・!!」


74 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/11 15:21:07

何度も夢に出て来たこいつ
おれの悪夢に出て来たこいつ
そして・・・・・


「ちがうんじゃねぇ?世界一のポケモンマスターになる事、それがお前にとって・・・・・いや」



おれたちにとって一番大事なことだろ?お・れ♪

おれを苛立たせるこいつ!!

「ふざけんな!確かにそれはおれにとって大事な事だけど、それ以上の事なんて沢山あるんだ!『あいつ』をかえせ!」

サトシの凄みのある言葉にも闇は不気味な笑い顔を浮かべたまま飄々と話す。

「おいおいそんなにおこんなって、確かにお・れ♪、発言はキモイ上に嘘だけどさ〜・・・・・」


だっておれの主は・・・・・


「おまえじゃなくてコイツだもんなあ」

闇が右手をバッ、と払うと霧の一部がゆっくりと晴れ、そこに現れたのは


「っつ!!」

シヤの光を浴びる前にいた空間にいたのと同じ体制、同じ表情、同じ小さな箱に入った『あいつ』だった。



75 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/11 15:22:02

サトシは全力で側に駆け寄る。闇は完全に無視だった、一方の闇も近づくのを少しも拒もうともしない。

「おい!へいきか!?しっかりしてくれ!!」
サトシはあの時と同じく箱を力いっぱい叩くが反応はあの時と一緒で、眉の一つも動かさない。

「くそっ!なんで・・・・・なんで・・・・・」

箱に両手を付いてうなだれるサトシが面白いのか、闇はクスクスと笑みを強くする。

「おいおい、お前、かけてやる言葉違うんじゃねえ?こいつ、呼ばれてる事わかってねえよ。人に言葉をかける時はちゃーんと『なまえ』を読んでやらなきゃなあ?」

「!!??・・・な、なまえ・・・・・?」


サトシは、なんで今自分は驚いたんだろうと思う事に驚く。

そういえば気づいた時には『あいつ』を『あいつ』って呼んでた・・・・・何の不思議もなく、ごく自然に、いつも『あいつ』のなまえで呼んでたのに・・・・・




なまえ、簡単な事じゃないか、何回も呼んできたじゃないか、いつも呼んでるじゃないか


なんで・・・・・出てこないんだ・・・・・?


「ほら、早くなまえを呼んでやれよ、こいつのなまえ呼んでやれよ、じゃないと・・・・・」





こいつは永遠にこのままだぜ?



76 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/11 15:27:30
どうも!皆様のコメントに感謝感激の涙を流している者ですorz

ついに物語も終盤!!クライマックスまであともう1息・・・2息!いや3息!!(爆死)

秘密をどんどん明かしていきますよ〜!グフフフフ!!(キモイ)

77 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/11 23:02:36
GJ!
なんかとてつもなくイヤ〜な奴が出てきましたねー
敵は強そうだけど負けるなサトシ!
しっかしこの悪者、ものすごく最初の方で出てきて以来
ずっと隠れてたんかいと思うと、ますます恐ろしい奴に思えてきます

前半のシヤTUEEEEEEEのダークライ戦も爽快でした
一人でおっぱらっちゃうとか只者じゃなさすぎる

78 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/12 14:27:36

忘れる訳が無い、忘れられる訳が無い

いっしょに・・・・・一緒に旅してきたあいつの事・・・・・


色んなとこに行って、色んな人と出会って、色んな事があって・・・・・

それぞれの夢をかなえるために一緒に旅した・・・・・はずなのに・・・・・


「なんで、思い出せないんだよ・・・・・!!」



第30話「闇の中の君A」


「・・・・・・・・・・・・・・・」

「おーい、どしたー?黙り込んじまって、まさかあきらm」
「うるせえ!!だまれ!!!!」
サトシはまるで阿修羅のような顔で闇を睨む。


イラツクいらつくイラツクいらつくイラツクいらつくイラツクいらつくイラツクいらつく!!!!!!!!!!

こいつに対して?こんなに呼んでるのに出て来ない『あいつ』に対して?それとも『あいつ』の名前が思い出せない自分に対して?


とにかくイラツク!!!!

「絶対に思い出してみせる!!!!」
「・・・・・あ、そ、まあガンバンな」

闇はどうでもよさげに言うと、その場から消える。


クックックッ、そうだよなあ?諦められる訳、ねえよなあ?・・・・・でも忘れるなよ?箱が完全に黒く染まらない内に助けないと・・・・・この世界の餌になっちまうんだぜ?




79 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/12 14:30:02




サトシが『あいつ』救出に勤しんでいる頃・・・・・『シンオウ地方西側』


ミオシティ

テレビコトブキ『シンオウニュースネット(生中継)』の撮影中


「本番5秒前!3!2!・・・・・(ゴー!)」

「緊急臨時ニュースをお伝えします!緊急臨時ニュースをお伝えします!先程、シンオウ地方ドゥムタウンを中心として突如、黒く半透明な空間が出現しました!!この空間は時間と共に徐々に影響下とする範囲を広げており、その空間に飲み込まれ
た人やポケモンは、一瞬にして眠りに堕ち、まるで悪夢を見ているかのように魘されているとの事です!」

ミオシティを背にしたアナウンサーが、緊迫した表情でスラスラと文面を読んでゆく

「突如として起こったこの状況をシンオウ地方のポケモン研究の権威、ナナカマド博士は『感知された磁場とエネルギーから推測するに、我々の英知を超えたエネルギーが暴走しているのかもしれない、このままでは『シンオウ地方全域が飲み込まれ
てしまうだろう』」と話しています。付近の住民の皆様は速やかに避難してください!」


・・・・・どうやら夢世界に取り込まれたゆりかご島と、そこに取り残された人々だけの問題では済まなくなりそうだ。

神の創ったこの地に影響を及ぼすほどのエネルギー、どれだけ凄まじい物かは想像が付く。
はたしてダークライの目的は何なのだろう・・・・・



・・・・・むこうの世界にも影響が出始めましたね・・・・・

うん、はやくしないと・・・・・このままじゃ・・・・・

シンオウ地方が飲み込まれてしまったらそこで終わりですもの・・・・・でも

うん、だいじょうぶ・・・・・きっと・・・・・





「くそっ!!なんで・・・・・なんで思い出せないんだ・・・・・!!」
サトシは頭を抱えて唸る。必死に記憶を手繰るが、一向に名前が出てこない。

それどころかあんなに沢山あったはずの『あいつ』との思い出すら出てこない、思い出せない。

なんで・・・・・どうして・・・・・

「おもいだせない?本当にそうかあ?」
「!?」


80 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/12 14:31:58

ハッと後ろを振り向くと、闇が渦を巻き、あいつが現れる。
あのいやらしく不気味な笑みは健在だ。

「どうゆう意味だ!!」
「『あいつ』との記憶は『現』じゃなくて『夢』じゃねえのか、って言ってんだ」


言ってる事の意味が分からなくて、サトシはより強く闇を睨む。

「『思い出せない』それ即ち『無かった事』『夢だった事』と同じ・・・・・『あいつ』の存在・・・・・それ自体がお前の『夢』だったんだよ」
「!!??」


う・・・・・そだ・・・・・・・・・・嘘だ!!!!


「出鱈目を言うな!!『あいつ』が夢な訳無い!!!!」
「だったら如何して『あいつ』の名前が出てこないんだ?名前だけじゃねえ、思い出も、記憶も『あいつ』に関する事がぜーんぶ出てこないんじゃねえのか?」
「そ・・・・・それは・・・・・」

サトシは返す言葉が無くなって俯く、闇が言っている通り『あいつ』に関わりのある事が1つも出てこない

「因みに『消された』って訳でもないぜ?おれにそんな力は無いしな」
闇はサトシにグッ、と近づいて、耳元で囁く様に告げる。





・・・・・全部・・・・・夢だったんだよ

「うそだ!!」
サトシは闇を思いっきり跳ね飛ばす。

「そんな事、信じるもんか!!」
「・・・・・なら現実を見れば納得するか?・・・・・箱を見てみな!」

見たくない・・・・・みたくない?

なぜ?どうして?何で箱を見たくないんだ・・・・・?

・・・・・・箱を見ちゃいけない・・・・・見たら・・・・・

怖い・・・・・なんで?
おれ・・・・・怖がってる?

「・・・・・そんなわけ・・・・・あるか!!」



勢いよく振り向いた、箱もあった、だけど・・・・・




『あいつ』はいなかった



81 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/12 14:37:07
どうも!!次回と次次回に、最も書きたかったシーンが出せて大喜びしている者ですorz

いやーそれにしても、只事じゃ無くなってきましたねえ(お前のせいだっつの)

サトシは『あいつ』を、そしてシンオウ地方を救う事は出来るんでしょーか?


82 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/12 19:04:22
GJ!
熱く葛藤するサトシが良い感じでした。
謎はいろいろありますが、
とにかくヒカリのことを思い出してやってくれーと応援してます!

83 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/14 16:17:28

まっくらで、なにもない・・・・・光が届かない深海みたいな所で、私はひとり、仰向けになっている・・・・・ねむい・・・・・すごくねむい・・・・・


・・・・・?・・・・・だれ?


こえ・・・・・だれかのこえ・・・・・

つよくて、こどもっぽいけど、たよりになりそうな・・・・・やさしいこえ・・・・・

わたし・・・・・このひとをしってるの?

・・・・・だれ?



第31話「おもいで」




うそ・・・・・だろ・・・・・

あいつが夢?おれの夢?

おれが見てたあいつは・・・・・まぼろしだったのか・・・・・?


サトシはガックリと、全身の力が無くなった様に両手両ひざを付く。

「な?いないだろ?夢だったって分かっただろ?」
闇はサトシの真後ろに立ち、へらへらとした調子で薄ら笑いを浮かべる。

「ここはさあ、人が見た『夢』のエネルギーが集まって出来た世界なんだぜ?幻や夢を見る事なんてよくある事なのさ」
「・・・・・・・・・・」


信じられない

もはやそう言う気力さえサトシは無かった。


どうしても思い出せない・・・・・もしかして思い出せないってこと自体もおれの夢なのかな・・・・・・?


夢から覚めたら・・・・・どんな現が待っているのかな・・・・・




「さ、もういいだろ?精神的状態になっているとはいえ、ここは夢主以外の奴が入ってくる所じゃねえ」



夢から覚めな




84 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/14 16:19:14

闇がサトシの肩にゆっくりと手を置くと、何故だか急に眠くなって、サトシはゆっくりと前のめりに倒れる




『あいつ』に似たやつは・・・・・いるかな・・・・・?




ドサッ!!!


チクリ!
「いって!な、なんだ!?」

胸のあたりに刺が刺さった様な痛みを覚え、サトシは寝転んだまま胸元を探る。

「!!??こ、これって・・・・・!!」

間違いない、それの事は間違いなく覚えていた。


「『あいつ』のペンダント・・・・・!!」



カァアアアアアアアアン



突然ペンダントが眩しく、月光のように光り輝いてあたりを照らす

「なっ!なんだあああああ!!こ、このひかりはあああああああああ!!!!!」
「!!?こ、これは・・・・・」
闇はペンダントが放つ光を浴び、顔を覆う。明らかにこの光を嫌っていた。
表情からは、あの嫌らしい笑みと、相手を挑発するような態度は欠片もない。声もサトシそっくりな物ではなく、低く、いかにも闇らしい音程になっている。



・・・・・おにいちゃん・・・・・



85 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/14 16:21:13

・・・・・おにいちゃん・・・・・

「!!この声・・・・・シヤちゃん!?」

突然ペンダントから聞こえてきたシヤの声にサトシは耳を疑う。

・・・・・おねえちゃんのこと・・・・・わすれちゃったの?

「・・・・・」

情けなくて何も言えない・・・・・!!

・・・・・だいじょうぶ、おもいだせるよ。ちゃんと思い出もあるから・・・・・

「・・・・・ペンダントの事か?」

サトシが今、本当に僅かに覚えているあいつの事・・・・・覚えているとはいえ、顔や声、容姿も何も思い出せない。
ただこのペンダントを取るまでの経過を、微かに覚えているだけ。

たったそれだけで思いだせるわけ・・・・・


(フルフル)ちがうよ・・・・・そのペンダント(三日月の羽根)には悪夢を退ける効果があるから・・・・・それで影響をうけてないだけ・・・・・大切なのは・・・・・おもいで・・・・・

「思い出?でもおれ・・・・・なんにも思い出せn」

『思い出』じゃなくて『想い出』・・・・・ひとはね、生きていく内にいろんな『おもいで』を作るの・・・・・『思い出』は人間の脳が、あった事、見た事、思った事をその時のまま記憶したもの・・・・・
『想い出』は『誰かに対する『想い』を『心』で記憶した物』・・・・・



・・・・・思い出は、時間がたったり、1人1人記憶できる量や質が違うから、だんだん薄れていったり、無くなってしまったりするけど、『想い』は誰かに対して抱いた事を『心』に記憶しておくの・・・・・だから・・・・・想い出せば、きっと思いだせるはずだよ・・・・・


想い・・・だす?・・・・・『あいつ』を・・・・・想う?

おねえちゃんへの『想い出』は無くなってないよ・・・・・だから・・・・・




ちゃんと、思い出してあげて・・・・・




「おれの・・・・・ため・・・・・『あいつ』の・・・・・『あいつ』に対する・・・・・『想い出』」

サトシは胸にそっと手を当てて、眼を閉じる。



86 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/14 16:25:49

・・・・・あったかい・・・・・あいつの事を想うと・・・・・ここがあったかくなる・・・・・

落ち着く
元気になる
不安が消える
笑顔になる

・・・・・こんなにあったんだ・・・・・おれの、あいつの、『想い出』・・・・・


暫く経って、サトシはゆっくりと目を開ける。


「思い出したよ・・・・・」

カァァアアアアアアアアアアアアン

ビシッツ!

「ウギャァァアアアアアアアアアア!!」

ペンダントの光がさらに強くなり、箱にはひびが入る。それと同時に闇にもひびが入る

「忘れちゃってて・・・・・ごめんな・・・・・」


一緒に旅をして
おれが困ってたら、助けてくれて
君が困ってたら、おれが助けて
喧嘩して、みんなに仲裁されて、仲直りして
ジム戦で必死に応援してくれて、アイデアもくれた・・・・・戦っている時も、君の声は届いてた・・・・・
コンテストで君が勝つとすごく嬉しくて、君が負けるとすごく嫌な気分になった・・・・・


・・・・・頑張っている君は、ダイヤにも、パールにも、プラチナにも負けないくらい輝いて見えたんだ・・・・・


「ちゃんと・・・・・思い出したから・・・・・」

ビシビシッツ!!!!

「ヤ、ヤメロォォオオオオオオオ!!!!!」

闇の断末魔を背中に聞き、サトシは箱の前で叫んだ


ひ・か・り




「ヒカリーーー!!!!」

バリィィィイイイイイイイイン!!!!!!!!




箱が割れて中から飛び出て来た『あいつ』をサトシはしっかりと抱きとめた。

87 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/14 16:38:45
どうも!「やったー!!あとはVSダークライを書くだけだー!!」
と叫んでしまいそうになった者ですorz

いよいよ物語もクライマックス!!お楽しみ回が(変な意味じゃありませんよ?)終わったら一気に展開が進みます!!


なんで?・・・・・映画公開まで今日を含めあと6日しかないからですorz(この計画性皆無ヤローめ)

PS・85でサトシが「おれの・・・・・ため(以下略)」と訳の分らない事を言ってますが、あれは、ため、を消し忘れただけですのでお気になさらずorz

88 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/14 17:09:10
こ、これは神だ・・・・
あんたは凄いよ・・・・・

89 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/14 22:38:05
ぐ、GJ!すぎる!
ペンダントキター!シヤキター!思い出したー!サトシの語りキター!と大興奮でした
サトシのちょっとキザなセリフが最高に格好よかったです

本当すごい・・

90 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/15 15:50:43


「・・・・・!」

あの人の呼ぶ声が聞こえて、私は眠気を跳ねのけ、声が聞こえた上の方向へともがく。

なんだろう・・・・・不安だけど、怖いけど、ここよりも暖かくて、気持ちの良さそうな場所に行ける気がする・・・・・


必死になってもがくと、ビシッ!!という音が聞こえて、上の闇が、ガラスみたいにひび割れて、光が木漏れ日のように降り注ぐ。

私は、ひび割れから漏れている光にむかって、泳ぐようにもがいていく。

「・・・・・!!」

前よりも強く聞こえたあの人の声に応える様に、私はより強く、この場所から逃れる様にもがく。


・・・・・あの人、じゃなくて、もっと・・・・・なまえ・・・そう、名前で呼んでいた・・・・・呼び捨てにしてたんだっけ・・・・・

「・・・・・!!!!」

ビシッッツ!!

私のもがきと、もっと強く聞こえた声に反応するように、ひび割れは大きくなる。


ひび割れが大きくなると同時に、私が忘れていた物が少しずつ戻ってきた。


わたしは・・・・・わたしは・・・・・わたしを呼んでるこの人は・・・・・





「ヒカリーーー!!!」

バリィィィイイイイイイイイイイン!!!!!



「ヒカリ!!!」
「・・・・・サトシ・・・・・」

箱が割れて、飛び出すように出て来た私を抱きとめたサトシの腕の中で、私を見て微笑んだサトシに、わたしもニッコリと微笑んだ。


第31話「帰還」


91 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/15 15:52:58

「ヒカリ!!・・・・・よかったあ!!」
「い、いた!いたいってばサトシ;」

サトシは相棒のピカチュウにするように思いっきりヒカリを抱きしめた。
ヒカリも慌ててはいるが、少し頬を赤く染め、嬉しそうな表情をしているように見える。

「あ、ご、ごめん;嬉しくてつい;」

サトシはヒカリからパッ、と離れる。
ピカチュウにするのとは違い、少しばかり気恥ずかしい。


それに、やらなければならない事もある。


「えっと・・・・・とりあえずここから出ようぜ!!」

またあんなの(自分の闇)が出て来るのはもうごめんだしな・・・・・

「うん・・・・・でも、どうやって?」
「そりゃ・・・・・そりゃ・・・・・」

どうすればここから出られるんだろう?

サトシは自分がとんでもない見落としをしていた事に気づく。

ここに来た(?)時は・・・・・半強制的に行かされたみたいなもんだし・・・・・
あの時、シヤちゃんの手がおれの頭に触れた途端にクラっとして・・・・・

「シヤちゃん?そうだ!!シヤちゃんならなんか知ってるかもしれない!!」

シヤちゃんの所に行こう!!

「わかった・・・・・それでサトシ・・・・・」
「ん?なに?」



「シヤちゃんはどこにいるの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わからない」

サトシは情けなくなって地面に座り込む

せっかくヒカリを助けても出られないんじゃ意味ないじゃ〜ん!!


「どうすりゃいんだよ〜」


たすけられたんだね・・・・・おにいちゃん

え?



92 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/15 15:55:43

確かに聞こえた、空耳なんかじゃない・・・・・・シヤちゃんの声だ!!

「シヤちゃん!?」
「シヤちゃん?え?なんでシヤちゃんの声が聞こえてくるの?」
ヒカリがもっともな疑問を口にするが、今はそれに構ってられない。


おねえちゃんを助けたから・・・・・もうその世界もここの世界も終わりだよ・・・・・しっかりおねえちゃんを守っててね・・・・・

え?

シヤが言葉を言い終えた時だった。


ゴォォオオオオオオン!!!!!

「わわっ!!な、なんだ!?」
「な、なに?」

突然立っていた地面が大きく揺れて、サトシとヒカリはバランスを崩す。


ビキッツ!!

次に聞こえて来たのは数十秒前にも聞いたひび割れの音。
足元から聞こえて来たその音は、間違いなく地面がひび割れたもので、足元には幾つもの亀裂が入っていた。


ビキビキビキビキビキッツ!!!!バカッッツ!!!!!

ヒカリ足元に、今までで一番大きな亀裂が入ったかと思うと、当然の如くヒカリはそこに落ちてゆく

「キャャアアアアアアアア!!!!!」
「ヒカリーーーーーーーー!!!!!」

サトシはヒカリを追って、勢いよく穴に飛び込んだ。


何とかヒカリに追い付くと、離れないように再び強く抱きしめる。

はなさない!!・・・・・もう・・・・・絶対に・・・・・




忘れるもんか!!



「うおぉぉおおおおおおお!!!!」



バリィィイイイイイイイイイイイン



何かが割れる音がした。


93 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/15 15:57:44


何だか感覚がおかしい、どうやら仰向けになって寝ているみたいだ。

「?・・・・・こ、ここは・・・・・」

見間違うはずがない、ここは・・・・・

「聖域!?」
「な、なんで?」

「・・・・・おかえり・・・・・おにいちゃん、おねえちゃん」

2人のすぐそばにはシヤが笑顔で立っていた。
シヤの周りに自分達のポケモンが全員ボールから出されていて、サトシとヒカリの無事を確認すると、勢いよく飛び付いてきた。

「みんな・・・・・うん、ごめんね・・・・・もうだいじょうぶ・・・・・ただいま・・・・・」
「わわっ!!や、やめろって;わ、わかった分かった;だいじょうぶだから;;」

サトシは飛びついて来たポケモン達を安心させ、宥めると、シヤの方を向く。

「シヤちゃん、なんでここに?おれたち、変なとこにいて・・・・・」


ヒカリを助けようとして、夢世界に飲み込まれた『ゆりかご島』から聖域の『月黄泉の泉』を通して『悪夢世界』にいって、それで、ヒカリを見つけたは良いけど、このままじゃ助けられないって聞いて、それで・・・・・


サトシがこれまでの事を回想していると、シヤはトコトコと2人に歩み寄って、ジーッと見つめる。

「・・・・・なかよしだね」
「「え?あっ・・・・・」」

いつの間に繋いでいたのか、サトシとヒカリは、お互いの手をぎゅっ、と握り締めていた。
2人は慌ててお互いの手を放す。


94 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/15 16:01:37

今更だが、結構恥ずかしいセリフを吐いていた自分が恥ずかしくなってくる。

あんなにヒカリヒカリ言っていた自分の口は何所へ行ってしまったのか。

「サトシ!ヒカリ!目が覚めたんだな!!よかった・・・・・カイさーん!!二人の目が覚めましたー!!」

2人が起きている事に気づいたタケシが、遠くで泉を見ていたカイを呼ぶ。

「お!ホントだ!!よかった・・・・・シヤがお前らのポケモンを使って『体』を運んで来た時は本当に吃驚したぜ!!んでもって、『パンドラの箱』の中に精神があるって聞いたからもう目が覚めないかと・・・・・・・・・・ほんとに良かったよ」

「『パンドラの箱』?」

ヒカリが閉じ込められてた箱の事か?

「『パンドラの箱』ってのは、人の精神を閉じ込めるための幻夢の箱の事さ、それも只閉じ込めるだけじゃない。その中に入った人・・・・・まあその精神や心は『その人が最も恐れる悪夢』を見るんだ。そして・・・・・その悪夢に心が負けてしまった時・・・・・」



心と感情は無くなり、悪夢世界の核となるエネルギーになってしまう・・・・・夢を見る人の心は夢世界の何よりのエネルギーだからな



「・・・・・なんで・・・・・なんでヒカリがそんな箱の中に入ってたんですか!?」

何でヒカリが・・・・・!

「・・・・・サトシ・・・・・」
「・・・つまりは夢世界にささげられる贄としてその箱の中に閉じ込められる訳だが・・・・・何人もの贄の中から選ばれたからには、何らかの理由があると思う・・・・・ダークライがこんな事をしているのもな・・・・・シヤ!お前なんか知らないか?」

カイを含め、みんな一斉にシヤに注目する。

シヤなら・・・・・不思議な力を持っているシヤなら何か知ってるかも・・・・・!!

シヤは一瞬、本当に一瞬ヒカリを見ると、ふるふると首を横に振る。

「しらない・・・・・わからない・・・・・ごめんなさい」
シヤは今度はハッキリとヒカリを見ると、ペコリと頭を下げる。

「べ、別にいいわよ;・・・・・・・・・・だって・・・・・」
「ヒカリ?」
ヒカリの目が一瞬悲しく染まった気がして、サトシは不安になる。
また今みたいな事が起きるのではないかと思ってしまう。


95 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/15 16:03:04

「とにかく、俺達もここ(聖域)に戻って来て少ししか経ってないんだ。状況を確認したり、これからの事を考えたり・・・・・とにかく色々やる事はあるぞ、手伝ってくれ」
「はい!!」
クイッ
「?」

サトシ達はそれぞれ大きく頷いてカイについていこうとするが、ヒカリはシヤに服の袖を引っ張られ、動きを止められる。


「シヤちゃん?」
「・・・・・おねえちゃんは、休んでた方がいいと思う・・・・・」
「そうだな、ヒカリはまだ休んでろよ!おれたちg」
「おにいちゃんも、おねえちゃんについててあげて・・・・・」
「え、おれ?こういうのはタケシの方が・・・・・」

クイッ!

サトシは少し強めに服の裾を引っ張られる。

またシヤちゃんかな?と思ったが、肝心の本人は自分の真ん前にいる。
後ろを売り向くと、ヒカリが自分でも驚いたような表情で服の裾を引っ張っていた。


96 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/15 16:03:55

「ヒカリ?」
「あ、えっと・・・・・ほ、ほら!私を助けてくれたのってサトシなんでしょ?お礼も言いたいし、色々話も聞きたいの!少なからず私の夢の世界をのぞいたわけじゃない?私、うっすらとしかおぼえてないから・・・・・だめ、かな・・・・・」


サトシは別に嫌と言う訳では無かった。
ただ、自分ではヒカリの力になれないのではないか、そう不安になってしまう。

今回は助けられたけど、未然に防ぐ事は出来なかった・・・・・あんなにやな予感がしてたのに、ヒカリに何の言葉もかけてやる事が出来なかった、守ってやる事も出来なかった・・・・・また同じ事になってしまうような気がして怖かった。



「・・・・・ああ、べつに・・・・・いいぜ」
「・・・決まりだな、何か決まったら呼びに行く、それまで休んでろ。シヤ!タケシ!行こうぜ!」
「うん・・・・・みんな(ポケモン)の面倒はわたしとタケシさんで見てるから・・・・・ほら、みんな行こ?」

シヤの言葉にポケモン達は素直に従う。
普通今のような状況で、ポケモンがトレーナーによく懐いている場合、トレーナーの身を案じ、離れようとはしないものだが、普通にぞろぞろと付いていく。

この短期間でサトシとヒカリのポケモンはシヤにすごく良く懐いていた。
他人が見れば、シヤのポケモン同然な位に。

「・・・・・ぴ、ピカチュウ〜・・・・・」
「な、なんか複雑ね;・・・・・・・・・・ねえサトシ」
「な、なに?」


ヒカリは急にサトシの目をジッと見つめると、ゆっくりと口を開く。






ちょっと付き合ってくれない?


97 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/15 16:16:30
どうも!念願の1つを達成する事が出来てニヤニヤしている者ですorz

その念願とは・・・・・サトヒカハグ!!・・・・・orz

いや、だって今年の映画で「ピカチュー!!」の所が「ヒカリー!!」になるのを知って

「・・・・・って事は来年はピカチュウハグの所がヒカリになるのか!?なるのか!?なるんですかー!?」

と暴走してしまう頭を持った駄目人間が書いていますのでご了承くださいorz


次回は・・・・・サトヒカデート?・・・・・なんでしょうか?(聞くな!)


PS・先日「どのくらい書いてきたのかな?」と作品を見直したところ、結構あるんですよね・・・・・ええ『訳の分らないところが』orz

自分でも「あれ?ここどうなってるんだっけ?」と設定をミスってしまうところとか;;
そういった所がありましたら一発ツッコミを入れてくだされば謝罪&説明をさせて頂きます

この駄目人間をド付いてやって下さいorz

98 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/15 23:47:01
GJ!です
ヒカリが元気に戻ってきてほんと良かったです(まだ影があるっぽいですが…?)
離れていた反動とばかりサトシの熱いハグが、ごく自然に!、2回もあったり
おとぼけ系からドキドキ系まで盛りだくさんのサトヒカが見れたりと
これはもう夢でも見ているのか!?という勢いで楽しませていただきました
速攻で撤収していくポケモン達の気遣いも嬉しいですw

設定ミスみたいなのは、いまのとこ特に気になったところは無いような…?
(というか超大作なので既に最初の方の記憶が…汗)

99 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/16 13:40:48

サトシ・・・・・私・・・・・わたしね


第32話「ひかりあるばしょ」



荒れ果てた聖域、その聖域の中で辛うじて未だにその原型と緑を保っている、小さな小さな、森とは少しばかり言い難い森の中。

ここに来るのは2回目。
ヒカリの悲鳴(ほんとは違ったけど)を聞いて駆け付けた時以来だ。

『以来』と言う言い方はおかしいかもしれないが、それくらいこの数時間で起きた事が長く感じられていた。


お祭り目的でこの街によって、島で開催されることが分かって、大慌てで船に乗り込もうとしたけど間に合わなくて、喧嘩して、シヤとカイに出会って、船に乗せてもらって、ちょっと寄り道して、やっとお祭りが始まったと思ったらヒカリや他の人達が攫われちゃって・・・・・


「本当に今日1日で色んな事があったよな〜」
「うん・・・・・そうだね・・・・・」
「・・・・・なあヒカリ、動いて大丈夫なのか?やっぱり動かないで休んでた方が・・・・・」
「だ、だいじょーぶダイジョーブ!!・・・・・気にしないで・・・・・」

明らかに元気がないヒカリをサトシは案じる。
あの時と違い、闇の様な気配は感じられないが、辛そうな顔をしている。

・・・・・辛いって言うよりは思いつめてるような・・・・・そんな感じもした。


「それに少しでも緑が有る場所の方が早く元気になれそうじゃない!」
「そりゃまあそうだけど・・・・・おっ!!」
サトシがふと上を木の上を見上げると、まだ生っている2つのルナの実を目ざとく見つける。
ヒカリも気づいたようだ。

「ヒカリ!腹減って無いか?」
「え?でも・・・・・すっごく高い所に生ってるよ?」
ルナの実は、サトシの身長よりも3メートル弱上に生っていて、ジャンプをしても届きそうにない。


100 名前:お礼と謝罪:08/07/16 13:48:15
どうも!!長文を書いていたらとうとう100スレッドになっていしまって者ですorz(駄作なのにすみません)

コメントどうもありがとうございます!!すごく励みになっております!!私などには勿体ない・・・・・


え〜・・・・・突然ですが皆様に謝罪しなければいけない事があります。

・・・・・7月某日までに仕上げると言っていましたが・・・・・



無理でした♪orz


すみません!!ホンッッッッッとうにすみません!!!!orz
予想以上に長くなってしまい収拾がつかなくなってしまいました(笑・・・・・事ではありませんねorz)


7月中には終わらせますのでどうか!どうか「はかいこうせん」はご勘弁を〜!!


では続きをどうぞ

101 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/16 13:50:29

「だいじょーぶダイジョーブ!!ほら!おれの肩にヒカリが乗れば届くだろ?」
「え!?で、でも・・・・・」
そう言うとサトシはヒカリが肩に乗りやすいよう小さく屈むが、ヒカリは若干戸惑っているようだ。

「どうしたんだ?腹減って無いのか?」
「そうじゃ無いけど・・・・・・・・・・分かった」
「よし!じゃあ」
「でもぜっっったいに!!上向いちゃだめだからね!!!!」
「?なんでだよ?上向かないとうまく木の実との距離がとr」
「い〜い〜か〜ら〜!!」

この様な状況における女の子の戸惑いと、無茶な要求が分からないのは、サトシらしいが、
それではヒカリが大いに困る。

ヒカリは覚悟を決めた様にサトシに近づくと、ゆっくりと肩に足を掛ける。
ヒカリが両足を掛け終り、バランスがとれていることを確認するとサトシはゆっくりと立ち上がる。ヒカリに言われた通り、上では無く下を向くのも忘れない。

「よっと!どうだーヒカリー!!届きそうかー!?」
「も、もうす・・・・・こし」
ヒカリが思いっきり手を伸ばしても木の実には20センチ弱足りない。
何らかの小道具を使えば良かったのだが、今この状態になって「小道具を使う」と言う思考は二人の頭には無かった。

「よーし・・・・・えいっ!!」
掛け声と共にヒカリはサトシの肩を踏み台にしてジャンプする。

パシッ!という音がして、ヒカリの両手の中にルナの実が納まる・・・・・までは良かった


ドッシーーーーーン


ヒカリはサトシの肩にうまく着地できず、サトシはジャンプにより急激に加わった負荷に耐え切れず、地面に叩き付けられてしまった。

今はサトシがヒカリを背中に乗せて、地面にうつ伏になっている状況だ。

「わわ;ご、ごめんサトシ;;」
「いってててて;だ、ダイジョーブだって!!」
ヒカリは急いでサトシから退く。

「それより食べようぜ!!」



102 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/16 13:53:04


サトシとヒカリは適当に地面に座ると、それぞれルナの実をかじる。
ルナの実独特の大量の果汁があふれ出て、のどを潤していく。
量は少ないものの、疲れ切ったサトシにとって、ありがたい程の栄養補給になった。



「初めて食べた時も思ったけど、やっぱ美味いなこれ!」
「うん・・・・・」
「そう言えばあの時はホントどうしたのかと思ったぜ!ほら!ヒカリがシヤちゃんとこれ食べて凄い悲鳴上げただろ?」
「うん・・・・・あ、あの」
「あっ!凄いと言えばさ!!カイさん、バトル凄く強いんだ!!この事件が終わったらバトルしてもらいたいな〜」
「うん;あ、あのね、サトシ」
「シヤちゃんもすごいんだぜ!!カイさんのラプラスを完璧に使いこなしててさ!!おれ達より年下なのに色んなこと知ってて・・・・・あと」

「私にも喋らせてよサトシ!!」

ヒカリが、どこまで続くか分からないサトシの話を大声で途絶えさせる。
このままでは何時になっても喋れそうにない。

「あ、ああ;ごめん・・・・・で、なに?」
「・・・・・」

いざとなったら話す事が出来ないなんて、自分はなんて卑怯者なんだろうとヒカリは思う。

話したくない・・・・・でも


ヒカリは覚悟を決め、サトシの顔をジッと見る。

「ヒカリ?」
「あのね・・・・・あのねサトシ・・・・・・・・・・」







「・・・・・私があの箱の中に入ってたのは・・・・・自分の意志だと思うの」



103 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/16 13:54:17


「・・・・・どういう事だよヒカリ・・・・・」

ヒカリが自分であの箱の中に入った?ダークライに閉じ込められてたんじゃなくて?

「サトシは・・・・・夢って好き?」
いきなり問いかけられた内容の意味が分からずサトシは首をひねる。

寝るのは好きだけど、夢が好きかと聞かれると返答に困ってしまう。
いい夢の時もあれば、悪い夢、文字どおり悪夢の時もある。

「夢って、これが見たいって思って見れるもんじゃないじゃん・・・・・わかんないや」
「うん・・・・・そうだよね・・・・・でももし、もし最高に幸せな夢を見れて、それが・・・・・・・・・・それが夢だったら・・・・・」
「そりゃガッカリするよなあ、でもほら!ムーマージの時言ったじゃん!!「夢は自分で叶える」ってさ!!」
「それは自分の目標、『ゆめ』でしょ?」



「私ね、小さい頃から夢を見るのが大好きだったの・・・・・今夜はどんな夢が見れるのかな、って・・・・・ 毎晩毎晩楽しみでしかたなかった・・・・・夢はどんなあり得ない事でも叶えてくれる時があるから・・・・・」


現で幸せを感じるまでは・・・・・・・・・・



「サトシと出会えて、わたし、すっごく幸せなの。いろんな場所を旅して、みんな(ポケモン)や、色んな人に会えて・・・・・トレーナーとしても、コーディネーターとしても、人としても成長できたと思う・・・・・・・・・・」



だから・・・・・怖くなった



夢が好き、だとか言ってるけど、本当は夢の内容を殆ど覚えてない。
・・・・・微かに覚えていても、その日の内に消えてしまう・・・・・・・・・・





・・・・・サトシはいつかシンオウじゃなくて、別の地方に行く・・・・・別れる事は怖くない。
いつかまたきっと会える、そう信じてる・・・・・・・・・・それが現だったら。



もし・・・・・・・・・・夢だったら?



ジム戦をチアリーダーになって応援したことも、コンテストでハイタッチした事も、君の応援があったから頑張れたことも、みんな(ポケモン)の事も、一緒に旅した事も




もし・・・・・夢じゃなかったとしても・・・・・


104 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/16 13:56:03


「サトシ達の事も、何時か、夢みたいに消えちゃうんじゃないかなって・・・・・」
「・・・・・ヒカリ・・・・・」
ヒカリは必死になって笑顔を作るがそれでも涙はボロボロと溢れて来る。

元々そんな事を思っていたのなら・・・・・悪夢を見せられた時の精神的ダメージは計り知れないだろう。

「あ、あれ、おかしいな?な、なんで泣いてるんだろ私・・・・・」

情けない・・・・・なんて情けないんだろう。
勝手に思い込んで勝手に不安になって勝手に攫われて迷惑かけて・・・・・


「ご、ごめん!!」


余りの情けなさにその場から逃げようとした・・・・・





パシッ!!と言う音がして自分の手が攫まれる。

ギュッ!と温もりのある手で握り締められる。(無意識)

「サトシ・・・・・?」
「おれも・・・・・見たんだ、ヒカリが夢だったっていう悪夢」

・・・・・え?

「おれの形をした変な奴に、ヒカリは夢だった、この世に存在しない、全部夢だった、みたいなこと言われてさ・・・・・本当にそうなのかもって思ったら、箱に入ってたヒカリの姿が見えなくなっちゃって・・・・・ヒカリの事、全部、全部忘れちゃって・・・・・」


でも・・・・・


「・・・・・ヒカリの事を考えると、ココが温かくなって、すごく気分が良くなって、幸せな感じがする・・・・・ヒカリの事を考えたら・・・・・ヒカリの事を想ったら、少しずつ思い出せたんだ・・・・・」

サトシはヒカリの手を優しく握りしめる。(無意識)

「なあヒカリ・・・・・おれ、覚えてるよ、ヒカリの事・・・・・離れ離れになる時があっても、どんな時も・・・・・もし忘れる事があっても、絶対に思い出す!!」
「・・・・・」


なんだろう、あんなに不安だったのに、あんなに嫌な感じだったのに、あんなに自己嫌悪に陥っていたのに


全部、温もりに包まれて、消えていく・・・・・


105 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/16 13:57:50


「だから、ヒカリもおれの事、覚えててくれよ!ほら!!2人がお互いの事を思ってたら、効果が2倍になるかもしれないだろ?」


無邪気で、頼もしくて、優しい君と一緒にいたら・・・・・



どうしよう・・・・・なみだが・・・・・涙が止まらない・・・・・

サトシはさっきよりも涙を流す私に慌てている。サトシのせいじゃ・・・・・せいかな。

「うん・・・・・うん・・・・・おぼえてる・・・・・サトシの事・・・・・」


ありがとう・・・・・サトシ・・・・・






一通り泣いてやっと涙線が閉まる。
サトシは未だに心配そうな表情をして私の顔を覗き込む。

ちょ///ちょっと!そんなに顔を近づけないでってば///!

「ヒカリ・・・・・・・・・・」
「な、なに?」

サトシはポケットをゴソゴソと探ると、ハンカチを取り出してヒカリの目元を拭う。

「目え真赤だぜ?泣いたのすぐ分かるからちゃーんと拭いとけよ」
「!!??△○×☆?/////」

サトシはヒカリの頬を優しく触ると、自分の方へグイッ、と引き寄せる。
別に純粋に涙を拭こうとしただけなのだが、ヒカリの方はもう大パニックだ。

な!?ちょっ!!さ、サトシ・・・・・/////・・・・・






ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ
リリリリリリリリリリリリイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ
ン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


106 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/16 13:58:51


「おいシヤ!!分かってんのか!?肝心のお前が起きてないと意味無いんだよ、お〜〜〜〜〜き〜〜〜〜〜ろ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」
「い、いひゃ、いひゃい〜、ひゃ、ひゃへへひょハイ〜」

「・・・・・」
「・・・・・っつ〜〜〜!!あ、相変わらず凄い音だな、あの目覚まし時計」

泉の方から聞こえて来た『超音波砲』と、カイとシヤの最早おきまりのやり取りで空気が一気にぶち壊れる。

おそらく発信源の近くにいたタケシやポケモン達は気絶してるんじゃあないだろうか。



「いいから早くサトシとヒカリを呼んで来い!緊急事態なんだからな!!」


「!?何かあったのか?ヒカリ!行こうぜ!!」
「う、うん!!」



サトシとヒカリは、揃って泉の方へと駆けだした。






君のいる場所、それがわたしの現



107 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/16 21:51:55
(´;ω;`)ぶわっ
落下したサトシとヒカリが頑丈で良かった
じゃなくて、お悩み相談のところがあまりに綺麗すぎて…(ぶわっ)
鈍感なのにお似合いなところも絶妙でした

7月某日までに間に合わなくてもまったく問題ないです!
ほんとお疲れ様です

108 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/17 03:06:00
クレセリアの作者さんへ

映画化希望! 切実に!!
キャラの動かし方が上手でいろいろと参考になります。

あまりにも秀逸なので私も映画風の話を書きたくなってきましたぞ・・・


109 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/17 14:52:35

サトシ達はカイを囲むようにして座っている。

カイを含む、全員の目と表情は真剣そのもので、何か重要な事を話しているのが分かる。


「いいか!もう1度説明するぞ!!
1!「シヤの能力を使って『夢幻回廊』への扉を開く!」
2!「サトシ、ヒカリはシヤを護衛しながら『夢幻回廊』を通って『あんこくじま』へ行き、ダークライを倒す!!」
3!「おれとタケシは『夢幻回廊』の入り口で待ち構え、この聖域に入ってこようとする闇を迎え撃つ!!」
これが最後のミッションだ!全員気を抜くなよ!!」

まるでポケモンレンジャーのリーダーになったかの様にカイが告げる。
と言うかノリノリだ。

「・・・・・カイ」
「何だ!シヤ!」



「さいごのみっしょんって・・・・・まだ一つもみっしょんやってn」
「余計な事は言わなくていんだよ!!」
「ひ、ひゃいい!!」

・・・・・大丈夫なんだろうか・・・・・byサトシ、ヒカリ、タケシ、&ポケモン達の心の声



第33話「あんこくじまと、夢幻回廊@」




・・・・・10分前・・・・・




「カイさん!!なにg」
「キャアアアア!!みんなだいじょうぶ!?」

カイの『緊急事態なんだ!!』と言う言葉を聞き、みんなの元へ駆けて行ったサトシとヒカリが見たのは正に『地獄絵図』だった。



『ポケモン達が全員白目を剥いて気絶している』これが地獄絵図以外に例えられようか。
タケシに至っては某名画の様な顔のままピクリとも動かない。


「サトシ!ヒカリ!!良かった、今呼びに行こうと思ったんだ・・・・・大変な事になった」
(いや今この状況の方がよっぽど大変だっつの)

恐るべし、シヤの目覚まし時計・・・・・!!あの音波でピンピンしているカイも只者では無い。


離れていて、そして瞬時に対応できて(耳を塞げて)良かった〜、と2人は思う。

恐らくここで気絶している犠牲者たちは、耳を塞ぐ暇もなくあの恐ろしい音波兵器の餌食となったのだろう、ア〜メン。



110 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/17 14:54:51


「これを見てくれ」
カイは地面に置いておいたノートパソコンを持ちあげて開き、映っている映像を2人に見せる。

そこに映っていたのはシンオウ地方を上から見た物だった・・・・・ある一点を除けば・・・・・

シンオウ地方の西側、最西端である「ドゥムタウン」を中心に、一定の距離が薄黒紫に染まっている。

「これって・・・・・!」
「ああ、これは衛星映像で見たシンオウ地方さ。人質を助けて空間を作っているエネルギーが薄くなったからかな?ついさっき使えるようになったんだ!」
「へーえ・・・・・そう言えば、助けた人達はどうしたんですか?」
「・・・・・・・・・・シヤの言う通りなら、ポケモンセンターにワープした・・・・・と思う」

そうなんだよな?カイは確かめる様にシヤをジーッと見つめる

「?どうしたの、カイ?」




正直・・・・・自信が無い。


「つきのひかり」はまだ良いとして、ルナトーンの「ひみつのちから」をもろにぶつけまくってしまった。

光の粒子になって消えていったけど・・・・・じつは『消滅してました〜』・・・・・なんてオチ、ないよなあ・・・・・ないよなあ?


「?どうしたんですか?」
「あ、いや、なんでもない」
カイは首をブンブンと振り、余念を祓うと、ビシバシとキーボードを叩く。

すると今度はシンオウ地方の西側部分、『島があった部分』がUPされた映像が映る。


111 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/17 14:56:37

「あれ!?島が・・・・・ゆりかご島があった部分が黒く染まってる?」
「ここはまあ当然と言えば当然だな、島ごと夢世界に飲み込まれたんだから。問題は・・・・・ここさ」
カイは画面をずらし、「ドゥムタウン」にほど近い「ミオシティ」の映像をドアップで映し出す。

「な!?なんだこりゃ!!」
「人が・・・・・街中で倒れてる!?」
「たおれてるんじゃなくて・・・・・寝てるの・・・・・悪夢を見てる・・・・・」
シヤはその小さい体を活かし、3人の間に割り込むと、眼を細めて画面を見る。

「『半悪夢世界』・・・・・『悪夢世界のエネルギーが現実世界に現れる事で出現する』の・・・・・このエネルギーに飲み込まれると悪夢を見ちゃう・・・・・・」
「しかもこのエネルギーの影響下における範囲は徐々に拡大してるんだ・・・・・シンオウ地方を包み込むように・・・・・このままじゃあ」




シンオウ地方は悪夢世界のエネルギーに飲み込まれる・・・・・・・・・・人も、ポケモンも、みんな永遠に眠ったまま・・・・・


「そんな事、させるもんか!!」
「わたし達で何とかしましょう!もうそれしか無いもの!!」
「(コクン)」
「勿論そのつもりさ・・・・・」



誰か1人忘れてる気がするけど!!






あの破壊音波の至近距離攻撃&耳栓無しは、グレッグルの「どくづき」5発分くらいありましたbyタケシ




112 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/17 14:58:12


もうすぐ・・・・・もうすぐあくむがおわりますよ・・・・・


・・・・・『幻夢の悪魔』・・・・・


第34話「あんこくじまと、夢幻回廊A」



「さてと・・・・・全員決意が固まった所でまずどうするかなあ・・・・・」
カイは腕組をしながら溜息を吐く。決意が固まってもやるべき事が分からなければ意味がなかった。

「ダークライを倒せば良いんじゃないですか?」
「そうですよ!!元凶はあいつなんですから!!!」

そう、ダークライが現れてから全てがおかしくなった。だったらダークライを倒せば・・・・・

「あ〜・・・・・俺もそう思うんだが・・・・・・・・・・その・・・・・行き方がな?」
「行き方?」
カイは、厄介なんだよな〜、と言わんばかりに顔をゆがませる。

「『悪夢世界』の力が弱くなった・・・・・つまりダークライはその影響で受けたダメージを回復するために『あんこくじま』にいるはずだ」
「あ、『あんこくじま』・・・・・?」

初めて出て来た単語にサトシは戸惑う。そこにダークライがいるんだろうか?

「・・・・・今どこにあるかも分からない島さ・・・・・・・・・・」


カイは開いていたノートパソコンをパタン、と閉じると、再び溜息を付く。
どうでもいいが後10年ぐらいたったらタバコが似合いそうだ。(ホントに関係無いな;)


「そーだなー、例えるなら・・・・・ホウエン地方に『まぼろしじま』ってのがあるだろ?あれは『時空のはざまを漂っている島』『あんこくじま』は『夢世界と現実世界を漂っている島』ダークライ誕生の地さ」

「えっと・・・・・つまり・・・・・」
「ああ、今何所に『あんこくじま』が、ダークライがいるのかサッッパリ分かんない。正直お手上げだな」
「そんな・・・・・」

なにも・・・・・できない・・・・・?


113 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/17 15:01:25


いつの間に復活したタケシを含め、全体の士気が下がる。
『いざ最終決戦!!』ってなると思ってたのに、なにもできないなんて・・・・・


「まあそう士気を落とすな、取り合えずポケモンセンターに戻って状況の整理を・・・・・」


グイッッッッツ!!!!



「うおわああああ!!!!」


ドシャツ!!



何が起こったのかも分からず、カイはバランスを崩して背中から地面にたたきつけられる。

「!!??・・・・・おいシヤ!!なん何すんだおm」
「(ふるふるふるふる、ふるふるふるふる、ふるふるふるふる、ふるふるふるふる、ふるふるふるふる)」
「お、おいシヤ!落ち着け;!!なにかあるなら口で言え!そんな思いっきり首を振るな;ちぎれるぞ!!」

あまりにも勢いよく首を振るシヤに吃驚して怒りを忘れる。
その内ブチッ!!と言う音と共に体と頭が離れてしまいそうだ。

「だめ・・・・・戻っちゃダメ・・・・・今しか・・・・・今しかないの・・・・・」
「シヤちゃん?」
「・・・・・シヤ?」




「・・・・・『夢幻回廊』が開くのは・・・・・今しかないの」
「!!?『夢幻回廊』だって!?」
「そこを通れば『あんこくじま』に行けるのか!?」
「(コクン)」
サトシの言葉にシヤは力強く頷く。

「いや、でも・・・・・シヤ・・・・・その・・・・・あの・・・・・あっと・・・・・えっと・・・・・」
「?どうしたんですかカイさん?なんか変ですよ」

カイの態度が突然挙動不審になる。慌ててると言うか、焦ってると言うか、脅えてると言うか、心配してると言うか・・・・・とにかくおかしい。


「あ〜・・・・・その・・・・・いや確かに行けるかもしれないんだが・・・・・」
「行けるかもしれないんだが?」




「下手すりゃ永遠に出てこられない・・・・・」



え?


114 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/17 15:09:39


「『夢幻回廊』・・・・・別名『なぞのくうかん』・・・・・このシンオウ地方に伝わっている、所謂『裏伝説』って奴で、創造神がこのシンオウ地方を創った時の反動で出来たと言われている場所・・・・・
いわゆる『シンオウの裏側』『もう1つのシンオウ地方』みたいな所でさ、真っ暗で、な〜んにも見えないけど、シンオウ地方にあるすべての場所に繋がっていると言われているんだ・・・・・
たとえそれが、普通人が行けない場所や入れない場所『神の領域であろうとも行くことができる』・・・・・おれの母さんも研究してた・・・・・」


ただ・・・・・そのリスクも高くてさ・・・・・・


「なにせ迷ったら永遠に出てこられないと言われてしるし、もし出口を見つけたとしても目的の場所に行けるかどうか分からない。出口を見つけたと思ったら海の真上だったとかな、すごく不安定な世界なんだ」
「?どうしてカイさんがそんなこと知ってるんですか?」


ああ・・・・・聞いてほしくなかったなあ・・・・・


「・・・・・だよ」
「へ?」



「今のはぜ〜〜〜んぶ『実話なんだよ!!』あの、クソ好奇心旺盛天然研究者〜!!島に偶然出現した『夢幻回廊』に俺をぶち込みやがって〜〜〜〜!!!
な〜にが『暗いの怖いからかわりに見てきて〜』だ!!5歳だったおれの方がよっぽど怖いっつ〜の!!真っ暗だったんだぜ、真っ暗だったんだぜ、な〜んにも見えなかったんだぜ!!
おかしいよな?絶対頭おかしいよな!?自分の息子をもう二度と出て来れないかもしれないって空間にアッサリと放り込んだんだぜ!!?
あるいてあるいて、ないてないて、マジで涙線枯れ果てた時や〜っと出口見つけたと思ったらそのまま海にドボーン!さ!!
偶然島の近くだから良かったけどさ、テンガンざんの頂上とか、キッサキの吹雪の真っただ中とかだったら俺死んでたぜ?確実に死んでたぜ!?
泳いで泳いでやっと島に着いたと思ったら浜辺で『あはは〜おかえり〜』とか言ってほのぼの笑顔で笑ってやがるし!
親父は放任主義でな〜んにも注意してくれねえし!!トラウマにならない方がおかしいだろ!!??」



・・・・・完全にぶっ壊れている。



115 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/17 15:13:05


カイの度胸と強さはここからきているのだろう・・・・・
またあんな事があっても今度はバッチリ対応できるように・・・・・哀れな

だが自分の母親の志を継ぎ、伝説ポケモンの研究をする辺り、同じ血が流れてい『親』として認めていたのかもしれない。


「あはははははははは!!!!」


「・・・・・か、完全におかしくなってるな・・・・・;」
「ど、どうしよう;カイさんがこんな状態じゃあ・・・・・」
「え、えっと;・・・・・シヤちゃん?」
「大丈夫・・・・・この話になるといつもこうなるの・・・・・すぐなおるよ」




シヤはおかしくなっているカイにトコトコと近づくと、ポンポンと、背中をノックする。

「カイ・・・・・『夢幻回廊』にいく前に色々きめておいた方がいいとおもう・・・・・まだ話してないこともあるし」
「そうか・・・・・この際仕方ない、もたもたしてる場合じゃないしな・・・・・急がないと」



ええええええええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!


あの壊れっぷりはどこに!!??

カイは話を振られた途端コンマ0,1秒で顔と表情を変えた。その表情と言葉は真剣そのものだ。
その余りの変貌っぷりにサトシ達は絶句する。


「ん?どうした?取りあえずポケモン達の容態チェックと今後の作戦を決めるぞ!手伝ってくれ!!」

カイはそう言うと、再びノートパソコンを開き、ビシバシと叩き始めた。




回想終了


おめでとう!!皆のカイの印象が『頼もしい人』から『哀れで変わった人』に進化した!!




116 名前:謝罪A:08/07/17 15:29:39
どうも!!少しでも期限内に近い日数で終わらせようと徹夜したら、誤字脱字が多すぎて余計に時間がかかった者ですorz


毎回毎回コメントどうもありがとうございます!!え、映画化希望だなんて・・・・・べ、勉強になるだなんて・・・・・すみませんが私、生粋の駄目人間ですよ?
そんな事を言われる立場の人間じゃありませんよ?・・・・・でもやっぱりうれしいです!!(#^.^#)


さて、今回の謝罪本命は・・・・・カイですorz

いや、今まで書いてきたのを個人的に見直したら『カイが壊れやすいキャラ』だという事に気づいたんですね(殆んどシヤ絡みですが;;)

「何か理由をつけないとなあ・・・・・なるべく面白い理由がいいなあ、サトヒカお悩み相談?回も終わったわけだし、ギャグも入れたいから・・・・・」


と、妄想していったらこんな結果になりました(カイすまんorz)

カイの母は、何時もほのぼのとしている笑顔が素敵な女性ですが、時々、周囲が驚愕するようなビックリ行動を起こします;;


それでは続きをどうぞ。

117 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/17 15:31:53


ポケモン達の体調は万全

シヤの言葉に従い、作戦と役割も決まった

気合は十分!後は・・・・・


ダークライを倒すだけだ!!

第35話「あんこくじまと、夢幻回廊B」



「・・・・・でも本当にこんな所に『夢幻回廊』ができるのか〜!?」
「さ、サトシ!!ちゃんと手繋いでてよ〜!?ふ、振り落とされちゃう〜!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(おえっ!・・・・・き、気持ち悪〜);」
「ちっ!おいシヤ!!お前本当に此処であってんだな!?」
「(コクン)」

カイの言葉にシヤは頷くが、今回ばかりはツッコミを入れない訳にはいかない。


「ここは島の裏側!!しかも『断崖絶壁』だぞ!?お前が言うから、無理言って船出して、夢世界に飲み込まれた影響で『超荒れ狂ってる本来なら船出禁止になってる海』に死ぬ覚悟で出て来たんだからな!!!間違ってたりしたらタダj」



ザッパ〜〜〜〜〜〜〜ン!!(全員ズブ濡れ)



「・・・・・・・・・あ〜〜〜もう!!」

カイは荒れ狂っている海上の、ある一点に船を保っていられるように舵を取る。
簡単にやっているように見えるが、凄まじいまでに荒れている海で、ある場所に船を留めておくにはかなりの高等テクがいる。カイはもう必死だ。

船が転覆しても、すぐ目の前にある絶壁に船がぶつかっても一巻の終わりだ。

「くっそお!!」

波が前後左右から押し寄せ、船を襲撃する。このままではいくら自分が上手く舵を取り続けていても、いずれ船が壊れてしまう。

「うわっ!!」
「おい!!しっかりつかまってろ!落ちたら死ぬぞ!!」

サトシ達は出来るだけ頑丈そうな場所にしっかりとつかまるが、大きな波が押し寄せる度、船の外に放り出されそうになる。

「シヤちゃん!!まだ『夢幻回廊』への扉は開かないの!?」
「しょ、正直じぶんはもうげんか・・・・・うっぷ!」

タケシに至っては、当たり前かもしれないが船酔いし、顔が真っ青だ。

もう限界だった・・・・・・・・・・その時



118 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/17 15:34:11


「カイ・・・・・こっちこっち・・・・・」
「?・・・・・!!??○×△□◇☆!!??し、シヤ!!お、お前何やってっ」

シヤは船の船頭、つまりは最も危険な場所に立っていた。このままではすぐに海に放り出されてしまう。


ピョ〜ン


目を疑った・・・・・シヤは自ら絶壁の方へと大きく跳んだ、これは紛れもなく自殺行為だ。


「シヤ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」

カイは舵を取るのも忘れ、シヤの方へと駆け出す。
船が転覆しようがバラバラになろうが構わなかった・・・・・シヤを守れるなら!!

「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」


カイはシヤを追って船頭から絶壁の方へ飛び出した・・・・・と、思った。



・・・・・ズブリ・・・・・


「え?今・・・・・消えた、よな・・・・・絶壁の中に」
「な、なんなの・・・・・あれ・・・・・」


おにいちゃん達も飛び込んで・・・・・だいじょうぶだから・・・・・


テレパシーのようにシヤの言葉が頭に入ってくる。


サトシ達は顔を見合わせると、頷き合い、3人一緒に絶壁の中へと飛び込んだ・・・・・





真っ暗で何も無い空間・・・・・そこで見たのは・・・・・






「ひゃ、ひゃひゃひ〜、ひょひぇんひゃひゃい、ひょひぇんひゃひゃい〜、ひょふひゃへへ〜ひゃひ〜」
「五月蝿え!!黙れ!!あれだけ心配させておいてなに言ってんだテメエ!!マジで海に落ちちまえ!!と言うか落ちろ!!」


・・・・・もはや恒例と化したいつもの光景だった・・・・・



119 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/17 15:40:08

「ひ〜〜〜〜〜〜〜ひゃうっ!!」
カイは最後にシヤの頬を思いっきり左右に引っ張ると、やっと手を放す。

「はあ・・・・・はあ・・・・・まったくこいつは・・・・・みっともねえとこ見しちまったな」
いやもう何回も見てます。

「ここが・・・・・『夢幻回廊』・・・・・」
「本当に真っ暗ね・・・・・お互いの姿が確認できるのが不思議なくらい」
「ああ、どうやら出現する場所が絶壁と一体化してたらしい・・・・・まったく、そうゆう事は早く言え!!」
未だにイラついているカイに、シヤが初めて反論の表情を見せる。

「だって・・・・・だって・・・・・カイが乗り込むの遅いから・・・・・」
「は?」
「カイが船ごと突っ込んでくれてれば・・・・・もっと早くついたのに・・・・・」


・・・・・・・・・・・・・


「シヤ・・・・・まさかお前、『夢幻回廊』への入口『最初っから開いてた』んじゃないよなあ?・・・・・」
「あいてたよ?・・・・・なんですすまなかったのカイ?」


・・・・・・・・・・・・・・・


「テメエふざけんなぁぁああああ!!!!!」
「(ビクッッッツ!!)」

シヤはすでに危険を感じ取っていたのか、カイが沈黙している間に、3人の後ろに、小さくなって隠れていた。

「まあまあ;・・・・・シヤちゃんも悪気があったわけじゃないんですし・・・・・」
「そ、そうですよ;許してあげましょう?」
「それにほら!時間もありませんし;ね!!」
3人は必死でカイを宥める。ただでさえ自らのトラウマである『夢幻回廊』に入ってカイの気が立っている今、暴走されたら全てが台無しだ。

「・・・・・・・・・・!ヨノワール『ナイトヘッド』!!」

3人に拒まれ、シヤを睨みつけていたカイが、突然後ろ、つまりは入口の方を向き、モンスターボールからヨノワールを繰り出す。
ヨノワールが放った『ナイトヘッド』は攻撃対象にバッチリと当たる。

「これは・・・・・闇!?」
「やっぱり見つけたか・・・・・ここには『夢世界』を超えるエネルギーが沢山あるからな・・・・・さ、て、と。気持ちを切り替えろよ・・・・・」





カイ・・・・・心配してくれて、ありがとう・・・・・


120 名前:あと一息・・・・・!!:08/07/17 16:01:28
どうも!!取り合えずノルマ分をUPし終わってホッとしている者ですorz(7月某日には間に合いませんが(吊))

ついに終盤クライマックス!!後は『くらやみのなかで』『守るためのバトル』『最終決戦』そして『エピローグ』を書くだけです!!

・・・・・結構ありますね(おい!!)

が、頑張ります!!


PS・115の話ですが、カイはシヤに話しかけられたから暴走が収まったという訳ではありません『物事の切り替えが早いのです』
・・・・・カイ曰く、これも「あんな事があっても対応できるように!!」だそうです。

よっぽどトラウマになっているみたいですね;

121 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/17 23:46:18
GJ!
新情報がちりばめられてて読み応えありました
カイの多彩な振り回されっぷりを見てるうちに、だんだん可哀想になってきましたw
タフな精神力があるみたいなんで、内心喜んでるのかもしれませんけど
ふと、カイ以上にタケシの方が可哀想なんじゃと一瞬思いましたが、きっと気のせいですね

徹夜…
映画館で寝ちゃったよ的なアクシデントが起こらないことを祈ってます -人- ←祈り?

122 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/21 11:44:22

「ハピナス『ちきゅうなげ』!!ヨノワール『おにび』!!」
「グレッグル『かわらわり』!!ウソッキー『けたぐり』!!」

カイとタケシのポケモン達が次々と『夢幻回廊』に入ってくる闇を倒してゆく。

今は若干現れるスピードより、倒すスピードの方が速いが、ポケモンが疲れてきたり、この場所を嗅ぎつける闇が次第に多くなることが予想される。
決して優勢とは言えない。

「なにしてんだ!早く行け!!どんどん来るぞ!!!」
「「で、でも・・・・・」」

やっぱりおれ(わたし)達も手伝った方が・・・・・

「お前ら俺の話聞いてなかったのか!?お前らがこの先に行って事件を解決しない限り、永遠にこいつらは出て来るんだよ!!」


それにこのままじゃおれ達だけじゃなくて、シンオウ地方全体が眠りの地になっちまうんだぞ!!時間が無いんだ!!だから・・・・・


「はやくいけぇぇえええええ!!!!!」
「いこう・・・・・おにいちゃん、おねえちゃん」

カイの必死な叫びと、シヤの訴えるような目線に、サトシとヒカリは頷くと、シヤを先頭にはしりd



「ちょっとまてえぇぇえええええ!!!!!」
「「どっちですか!?」」

カイの急な呼び止めに、サトシとヒカリは若干バランスを崩す。


「いや、お前らじゃなくてシヤだシヤ!・・・・・シヤ、こいつら連れてけ・・・・・」

カイはシヤに3つのモンスターボールを投げ渡す。
中にはシヤを慕っている「ラプラス」を筆頭に、「ルナトーン」「デンリュウ」が入っていた。

「カイ・・・・・いいの?」
「・・・・・2人の足手まといにならないようにしろよ・・・・・」
「うん・・・・・カイ、ありがとう・・・・・」
「分かったらとっとと行け!!」


シヤは頷くと、サトシとヒカリを連れ、今度こそ『夢幻回廊』の奥へと駆けだした。



123 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/21 11:46:44


第36話「暗闇の中で@」




・・・・・3年前・・・・・


「なんだって!?子供が『鮫肌岩』の方へ流された!?」



・・・・・その日も俺は、日課である島のパトロールをしていた・・・・・

基本的に平和な空気が流れているこの島、人が俺(守人)を頼るような事態など、そうそう起こらない。

そして、今日もそうだと思っていた・・・・・


「どういう事だ!?あそこは常に人員が配備されて注意を呼び掛けてるんじゃ無かったのか!?」

『鮫肌岩』とは、その名の通り、「サメハダーの特性「さめはだ」で削られて出来たボロボロの岩の事。

そして勿論そこはLvの高いサメハダーの巣窟、危険極まりない場所だ。バトルの腕に結構自身が有るカイでも絶対に近寄らない。

「わりぃ・・・・・どうやら冒険家の娘らしくて・・・・・小さい体を生かして、警備の合間をすり抜けたみたいなんだ・・・・・」
「親譲りの好奇心って奴か・・・・・くそっ!!」

何とかしなくちゃ・・・・・でも・・・・・おれの手持ちには「なみのり」できるポケモンがいない・・・・・

「船で行くのか・・・・・・・・・・」(-人-)
「ちょっと待て!!何で合掌してんだ!?」
「いや、もうお前に会えなくなるのかと思うとさびしk」
「勝手に殺すな!!」
「でも少なくとも船の命は無いと思った方がいんじゃね?お前あそこで何台も船が沈められてるの知ってるだろ?」
「・・・・・」

確かにあそこにはサメハダーの襲撃により崩壊した船がいくつも沈んでいる。

つい去年貰ったばっかりの自分の船『ムーンライト』船裁きも結構いたについてきた今日この頃、正直自分の船であの危険な場所には行きたくなかった・・・・・でも


「いってくる。お前は万が一の為、街にSOSメールを出しとけ」
「分かった!気をつけろよ!!」





一方その頃・・・・・『鳴砂場』・・・・・シヤ


「・・・・・だいじょうぶ?・・・・・」
浜辺で苦しそうに喘ぐラプラスにシヤは優しく話しかける。

体を横たわらせてグッタリとしたそのラプラスの体には、無数の触手の跡が付いていた



124 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/21 11:49:11

「・・・・・ドククラゲと戦ったの?」
ラプラスは荒い呼吸をしながら、コクリと頷く。

ラプラスは海を回遊するポケモン。恐らく海を泳いでいるうちにドククラゲの縄張りに入ってしまった・・・・・そんな所だろう。

ドククラゲの触手には毒がある。「まきつく」そして「どくばり」この二つの攻撃を受け、ラプラスの体は弱っていた。

「だいじょうぶ・・・・・わたしにまかせて・・・・・こわがらないで・・・・・だいじょうぶ、すぐ良くなるよ・・・・・」

当初シヤを警戒していたラプラスだが、シヤの何とも言えないオーラを見ている内に、なんだか安心した表情に変わってきた。

シヤはラプラスの警戒が解けたのが分かると、若干大きめのポシェットから、幾つかの木の実と、小さなすり鉢を出す。



「その代わり・・・・・おねがいがあるの・・・・・」






「・・・・・油断した・・・・・」


・・・・その時、俺のポケモンは4匹だった。

色違いの白色コイキング(本当は「アルビノ」)を釣り上げ、是非是非交換してほしい、と、コイキングマニアのおじさんから頼まれ、進化させる為の道具付きで交換した「ヨノワール」(サマヨールだったが、交換の際に進化した)

崖崩れの撤去作業の時に、見ていたシヤが、偶然岩と岩の中で、これまた岩の様に眠っているのを見つけた、色違いの「ルナトーン」

本当は観光客のお婆さんポケモンだったけど、この島で死んでしまったため、俺が預かる事になった「モココ」(後のデンリュウ)

そして、観光客の「わすれもの」だった「ポケモンのたまご」から生まれてきたピンプクから進化した「ラッキー」(後のハピナス)

この4匹

本当はもう1匹、守人になる事が決まった時に、始めて貰ったポケモンが「なみのり」を使えるけど、ちょうどその時体調を崩してしまっていて、ポケモンセンターに預けていたし、何より今は人を乗せて「なみのり」出来るほど大きくない。


・・・・・かなり鍛えあげていたし、島に観光に来るポケモントレーナーと何度もバトルしてきた。
「守人」と言う俺の噂を聞き、挑戦しにやってくる者もいたが、負けた事は殆ど無かった・・・・・



125 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/21 11:54:44

まさか滅多に近づかない場所とは言え、ホームで俺がここまで追い詰められるなんて・・・・・・・・・・



俺は、鋭い眼光で俺を敵意むき出しの目で見つめて来るサメハダー達を負けじと睨み返すが、殆ど強がりだった。

「お、おにいちゃん・・・・・」
「だいじょうぶだ・・・・・さわぐな、余計に向こうの気が立っちまう。なるべく船の中央にいるんだ」

俺の言葉を無視して、少女は震えながら俺にしがみ付く。年はシヤより少し上くらいだろうか。
よっぽど怖かったのだろう。顔は真っ青に染まり、散々泣いたであろう目は、赤く染まっている。

ごめんな・・・・・本当に・・・・・



船で鮫肌岩に向かったカイが見たのは、今にもサメハダー達に襲われそうになっている少女だった。

すぐさま少女の側にいたサメハダーを蹴散らし、船の甲板に少女を上げる。後は怒ったサメハダー達をある程度倒して、群れが動揺している隙に逃げる・・・・・あまかった。


みず・あくタイプのサメハダーに、ヨノワールとルナトーンは論外的に弱い、鍛え上げていたとは言え、タイプ相性が最悪だ。

ラッキーは体力と特殊防御、「たまごうみ」による回復はあるが、攻撃面はカラッキシ駄目なポケモンだし(当時まだ「ちきゅうなげ」は覚えていなかった)、「こうげき」面の方が強いサメハダーには意味が無い。

タイプ相性がいいのはモココだが、いま海に向かって「かみなり」を放てば、ここにいないサメハダー達は勿論、他のポケモン達も怒らせてしまう。
「かみなりパンチ」で一体一体片付けていくしかないが、カイのモココは特殊攻撃の方が攻撃力が高いし、なによりサメハダーの数が予想以上に多く、PPが尽きてしまった。



ポケモン達は皆ひんしに近い状態だ。

「絶対絶命ってやつか・・・・・ガッ!ハッツ!!」

突然群れの中の一匹が、カイに向かって「ロケットずつき」を放つ。
すると他のサメハダー達も一斉に船に向かって「ロケットずつき」を浴びせる。


126 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/21 11:56:09

「攻撃してこなかったのは力を溜める為か・・・・・くそっ!!」

船が大した波も無いのにガンガン揺れる。このままでは船が転覆するか、バラバラになって・・・・・

なんとか・・・・・この子だけでも助けなきゃ・・・・・

「おにいちゃん!!」
「!?なっつ!!」

サメハダー達が一斉に、甲板にいる2人に攻撃しようと大きく跳びあがる。


くそっ!・・・・・ここまでか・・・・・

カイが少女を強く抱きしめ、少しでもダメージを和らげようとした・・・・・その時だった。



「なみのり」


たった今自分達の上空にいたサメハダー達が高波に攫われ吹き飛ばされる。

「!!?し、・・・・・シヤ!?」
何故かラプラスに乗って現れたシヤにカイは動揺する。

この場所が危険だと言う事はシヤもよく知っているはずだった。
なんでここに・・・・・

「し、シヤ・・・おまえ・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・」

シヤはカイの方を向き、面白くなさそうな表情をする。凄く珍しい表情をしたシヤに、カイは更に動揺する。

シヤは滅多な事では拗ねないし、もし不快になる様な事があったとしても、表情に出すことは少なかった。



127 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/21 11:57:10


「・・・・・し、シヤ!あぶねえ!!」
突然なみのりを浴びせた突然の来訪者に攻撃対象を切り替えたサメハダー達が、一斉にシヤに襲いかかる・・・・・と思った


「うずしお」

サメハダー達が襲いかかってくる前に、シヤはラプラスの「うずしお」を放ち、全員の動きを止める。

だがサメハダーもみずタイプ。ただの僅かな時間稼ぎにしか・・・・・

「ぜったいれいど」

シヤの指示を受け、ラプラスは渦の中心に「ぜったいれいど」を放つ
渦が見る間に凍ってゆくが・・・・・

「シヤお前何やってんだ!!「ぜったいれいど」は放ったポケモンより相手のLvが高いと効果が無いんだぞ!!?そいつがどんだけLvが高いか知らないけどこいつら全員に効くわk」
「いいの・・・・・ただ渦ごと凍らせたかっただけだから・・・・・カイ、ルナトーンとサマヨールを出して」
「は!?」
「おねがい・・・・・」
シヤは相変わらず不機嫌な顔だ、本当に珍しい・・・・・そして何故だか言う事を聞いた方が良い気がしてきた。

「分かった、ヨノワール!ルナトーン!」

モンスターボールの中からひんし寸前の2匹が出てくる。

「同じ技をして・・・・・「サイコキネシス」」

ラプラスの念が、サメハダーごと凍った渦を包む。
そして「サイコキネシス」は凍った渦を上へと持ち上げる。

「シヤお前何やって・・・・・そうか!!ヨノワール!ルナトーン!お前たちもサイコキネシスで氷の塊を上空へ浮かせるんだ!!」

カイもシヤの考えている事が分り、2匹に援護するよう指示を出す
2匹の念が加わり、巨大な氷の渦は、水面上空10メートルくらい上へと上がる。

「モココ!「じゅうでん」!!」

上空なら他のポケモン達に電撃を浴びせる事は無い!
そして、こんなに大きな的だったら外すこともない!!

「「でんじほう」!!」






「本当にありがとうございました!!」

少女の父親がこれでもかと言わんばかりに頭を下げる。
少女は父親の手をしっかりと握りながら、これまた頭を下げている。


128 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/21 11:58:31

「ありがとうございました!」
「いえ、俺はこの島の守人ですから・・・・・・・・・・もう一人であんなとこ行っちゃだめだぞ?冒険はポケモンを持てるようになってから、な?」
「(こくり)」
「うん!おにいちゃん!シヤちゃん!本当にありがとう!!」

父親と手を繋いでポケモンセンターへと帰ってゆく少女を見送って、カイはシヤの方を向く。


「さ〜〜てと、シヤ、今度はお前に聞きたい事、言いたい事が有るんだけどな」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「あのラプラスはどこで手に入れたんだ?そして、なんで俺が鮫肌岩にいるって分かったんだ?」
「・・・・・・・・・・(ぎゅっ〜〜〜〜〜)」

シヤは何も言わずにカイの腕に強くしがみ付く。

「?・・・・・シヤ?」
「かえったら・・・・・はなすよ・・・・・・・・・・かえろう?」
「え?あ、ああ・・・・・」

カイは家へ向って歩き出そうとしたのだが・・・・・



ズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズルズル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「・・・・・おいシヤ!!お前なんでしがみ付いたままなんだよ!?離れろって!!歩けないだろ!!」
「・・・・・わかった」

シヤは名残惜しそうな顔をするが、すぐにパッ、とカイの腕から両手を離す。

やれやれこれでやっと帰れ・・・・・


ズシリ・・・・・


「?・・・・・おいシヤ!お前何やってん」
「つかれちゃった・・・・・おんぶ・・・・・」

シヤはそう言うと、カイの背中にピッタリと張り付く。

「はあ!?お前もう子供じゃないんだからさあ・・・・・」
「(ぎゅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜)」

シヤは、より一層強くカイの背中にしがみ付く。
絶対に離れない、そんな意志を示すように・・・・・

「・・・・・分かったよ!なんだかよく分からないけど今日はお前に助けてもらったしな」
「(こくん)」


シヤは嬉しそうに微笑む。・・・・・
正直、悪くない気分だった




129 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/21 12:04:24



家へと向かう道をトコトコとシヤをおんぶして歩く。
おんぶなんて何年振りだろう・・・・・シヤがまだ5歳の時だったから・・・・・2年前か。

「カイ・・・・・」
カイがそんな事を考えていると、シヤが眠たそうな、寝言と間違えそうなか細い声を出す。

「カイの背中ね・・・おひさまみたいにあったかいよ・・・・・ポカポカして、フワフワして・・・・・・・・・・・・・・・カイ・・・・・」





・・・・・だいすき・・・・・





え?




カイがバッ、と背中を見ると、シヤはもう夢の世界へと旅立った後だった。
いつもと変わらない、呑気な寝顔。気持ち良さそうにスースーと寝息を立てている。



・・・・・だいすきなんて・・・・・ただ自分の義妹からそっけなく言われただけなのに・・・・・シヤはまだ7歳の少女なのに・・・・・



「なんで、なんで顔真っ赤になってんだ俺は・・・・・っ!!//////////」


顔が赤くなってるのを、綺麗に見える夕陽のせいにして、俺は早歩きになりながら家に帰った・・・・・







130 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/21 12:06:13



「かいさん・・・・・カイさん!!」
「あ!?ああ・・・・・如何した?」

タケシが自分に呼び掛けている事にようやく気付き、カイはようやく反応を示す。

「如何したじゃないでしょ・・・・・さっき大群が来てから闇が来ないからおかしいですねって」
「あ、ああ、そうだな・・・・・確かにへn」





ゴゴゴゴゴゴゴォォォォォ!!!!!





「!?な、なんだ!!?」
「うわさをすれば何とやらって奴だろ・・・・・くるぜ・・・・・」





シヤ・・・・・あの後お前言ったよな・・・・・「カイがそのときがきたとおもったら・・・・・カイがわたしのことをみとめてくれたら・・・・・わたしにもたたかわせてくれないかな」って・・・・・





夢幻回廊の入り口から、これまでとは比較にならない位巨大な闇がその姿を現す。どう少なく見積もっても20メートルはある。





・・・・・お前、本当に馬鹿だな・・・・・お前の事は最初っから認めてるよ・・・・・夢巫女として、踊り子として、俺の義妹として・・・・・少しだけど、本当に少しだけど・・・・・・・・・・女の子として・・・・・





俺はお前を信じてる・・・・・そしてお前は俺を信じてくれてる・・・・・だから





「その証は立てないとな!!・・・・・さあいくぜ!!「カイリュー」!!」



カイは、先ほど自分の元に帰って来た、最初のポケモンに手を掛けた。




131 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/21 23:10:59
GJ!
カイの思い出のバトルが細かく描かれてて迫力を感じました
そしてピンチの状態から、あいかわらずのシヤTSUEEEEEが爽快でした
最後の方、7歳の少女にときめいてる人が居ますが、ここまで来たら幸せになって欲しいですw

最初のサトヒカはもりんぐも良かったです(心の声まではもりんぐ)
ヒカリが復活した喜びのあまり、全力で意思が通じ合っちゃってる状態に見えました

132 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/22 15:00:03

真っ暗な闇の中・・・・・


もうどれ位走っただろう・・・・・


周りは真っ暗で、何も見えないこの状況で分かるのは、今自分達が走っているという事だけ・・・・・


ただ、ヒカリと手を繋いで走っていると言う事だけ・・・・・




この提案をしたのはシヤだった。


「まっくらなやみのなかでも・・・・・たいせつなひとがそばにいてくれるのがわかれば、あんしんできるから・・・・・」って。



・・・・・たしかに・・・・・ヒカリと手を繋ぐ前よりも、気分が良い気がする。
ヒカリもここ(夢幻回廊)に入ったばかりの時は不安げな顔をしていたが、今はそう言った感情はないみたいだ。


「サトシと手を繋いでるから・・・・・こわくないの」

ヒカリが、サトシの心を見透かしたんじゃないかと言うタイミングで語りかける。

「なんだよ突然?」
「・・・・・不思議だね、ただ手を繋いでるだけなのに・・・・・」



元気が出るし、安心するの・・・・・サトシのパワーを分けてもらってるからかな?


「・・・・・そっか!!だったら元気が欲しくなったら、おれに言えよ!何時でも分けてやるぜ、おれのパワー!!」
「・・・・・サトシ・・・・・・・・・・うん!!」


第37話「最終決戦@」



カッッッツ!!!!


辺りが急に明るくなり、サトシとヒカリは反射的に目を瞑る。
今まで真っ暗な場所にいたのだから無理もない。だが目が慣れるのに、そう時間は要らなかった。


だってその場所は、文字どおり『あんこく』で包みこまれた場所だったから・・・・・




133 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/22 15:02:02


「ついたよ・・・・・ここが『あんこくじま』」
「ここが・・・・・?」
見渡す限りのあんこくの雲で包みこまれたその島の浜辺に、サトシ達は立っていた。


ゆりかご島の半分くらいの大きさのその島の第一印象は、ハッキリ言って気味が悪い。


草木は枯れているし、地面には亀裂が入っていて、そこから禍々しく、ドロドロとしたマグマの様な闇が見える。

それに何だか嫌な感じがする。頭の奥がキ〜〜〜ン、となるような・・・・・


「なんだか気味の悪い場所ね・・・・・当然と言えば当然かもしれないけど・・・・・」
ヒカリも気分が悪そうだ・・・・・早く目的を達成しなければ。

「シヤちゃん!!ダークライはどこに・・・・・この島のどこにいるんだ!?」

この事件の根源・・・・・ダークライ!!あいつを倒せば・・・・・



「・・・・・・・・・・あそこ」
「「え!?」」


シヤの指さした場所に、禍々しく、暗い闇が集まったかと思うと、一瞬にして悪魔の形をつくってゆく。


「ダークライ・・・・・」

シヤは何の警戒もなく、タッタッタッと、早歩きでダークライに近づいてゆく。

「!?シヤちゃん!!」
「シヤちゃん!!ダメだ!!」


サトシとヒカリは、必死になってシヤを止めようとした。
カイのポケモンを借りているとはいえ、シヤがダークライに勝てるとは思えなかった・・・・・


ゴン!!


「いってててて;・・・・・な、なんだ!?」
サトシがシヤに追い付く寸前「なにか」に顔をぶつけ、尻モチを付く。

コンコン

ヒカリが「なにか」を叩くと、ガラスのような音がした。

「なにこれ・・・・・ここに見えない壁みたいなのがある!!」
「・・・・・ダークライはわたしと戦いたいみたい・・・・・1対1で・・・・・」



134 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/22 15:04:13


そう言えばダークライは、最初からシヤしか見てなかったような気がする。

「なんだって!・・・・・おい!ダークライ!!1対1だなんて卑怯だぞ!!1対3に・・・・・って全然卑怯じゃ無いか;」
サトシは自分が言っている事の方が卑怯だと気付き、恥ずかしくなる。


あ〜、でもあいつがひどい事してきたのは事実だし、でもそんな事でおれ達も卑怯者になりたくないし・・・・・・・・・・そうだ!!

「だったらまずおれが相手になってやる!!シヤちゃんと交代させろ!!」


あいつは・・・・・ダークライはおれが倒す!!


「ちょっと待ってサトシ!一人じゃ無理よ!!」
「・・・・・分かってる・・・・・おれ一人でなんて無理だって事・・・・・でも、でも」


ヒカリにだけは戦わせたくない・・・・・もう悪夢なんて見てほしくないんだ!!だから・・・・・
サトシにだけは戦わせたくない・・・・・悪夢を見るのは私だけで十分なの!!だから・・・・・


「・・・・・ううん、無理だよ・・・・・おにいちゃん1人じゃ勝てない・・・・・」
「うっ::」

分かってはいるけど、こうハッキリストレートに言われるとサトシでも傷つく。
しかも自分より年下(だと思っている)のシヤに言われた事で、ダメージは倍増だ。

「もちろんおねえちゃん1人でも勝てない・・・・・けどね」






・・・・・おにいちゃんにはおねえちゃんが、おねえちゃんにはおにいちゃんがいる・・・・・・・・・・2人いっしょなら・・・・・






「だいじょーぶ!!・・・・・だよ」
シヤは微笑みで顔を一杯にしてヒカリの決めゼリフを真似る。

「「・・・・・だいじょーぶ・・・・・1人じゃないから・・・・・ヒカリが(サトシが)いるから・・・・・」」



2人一緒なら・・・・・・・・・・



「「だいじょーぶ!!」」



135 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/22 15:05:32


「(こくん)だ・か・ら・そんなおにいちゃんとおねえちゃんにお願いがあるの・・・・・2人だから出来る事・・・・・おにいちゃんとおねえちゃんじゃなきゃ出来ない事・・・・・」



ダークライを倒すより、ずっとずっと大事なこと・・・・・








「いっけぇぇぇぇぇええええええええええ!!!!!カイリュー「げきりん」!!」

カイリューが、巨大な闇をこれでもかと言わんばかりに打ちのめしてゆく。

爪の生えた拳、頭、尻尾、体のせいで小さく見えるが実際は大きい羽根。
それら全てを使い、ドラゴンタイプ打撃系最強クラスの技「げきりん」を連続で放つ。

まさに「暴れ竜」そのものだ。


この技を放っている時は危ないから下がってろ!!と言われて、カイの後ろ20メートルくらい後方で眺めていたタケシが驚愕してしまうほどに。

「ジムリーダー・・・・・いや、もしかしたらそれ以上の強さを持っているかも・・・・・」
かつてニビジムのジムリーダーをやっていたタケシにはそれが分かった。

極限までに鍛えられている・・・・・!!



136 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/22 15:06:47


「へへ!どうだ!?「こだわりはちまき」持ちカイリューの「げきりん」の威力は!?」
カイは得意顔になりつつも、指示を怠らない。

「疲れ切ってこんらんする前に・・・・・ハピナス「しんぴのまもり」!!」
しんぴのまもりは状態以上になるのを防ぐ技、これでカイリューがこんらんする事は無くなる。


だが闇も負けてはいない。その巨大な腕を振り回し、カイリューに大ダメージを与える。

「まだまだ!!弱ってきたら・・・・・ヨノワール「トリック」!!「こだわりはちまき」と「たべのこし」を入れ替えて・・・・・「はねやすめ」!!ハピナスは「このゆびとまれ」!!」

「こだわりはちまき」の効果で1つの技しか出せなくなっているカイリューを、持物を入れ替える技「トリック」で「たべのこし」と入れ替え、それ以外の技が出せるようにした後「はねやすめ」で体力を回復。
HPが高いラッキーは、隙を作らないよう「このゆびとまれ」で壁になる。


攻撃はあくまでカイリューに任せ、2匹はサポートに徹する。


カイの戦法を言葉で表すなら「適材適所」だろう。
そのポケモンが、どうゆう風にしたら一番力を発揮できるか、それを知っている。


だが何回も繰り返せば、いくらHPを回復した所で、体力に限界がくる。体力が減れば技の威力も下がる。とうぜん回復量も少なくなる。

「こっのデカブツ・・・・・どうにも倒れねぇ・・・・・」

さっきから何回も「げきりん」かましてるはずなのに・・・・・くそっ!!


「カイさん!!!あぶない!!!」



タケシの声がいやに遠くに聞こえたと思った時にはカイの体は闇に覆いかぶさられて・・・・・






消えていた。




137 名前:ラストスパート!!:08/07/22 15:17:38
どうも!!いよいよ最終決戦!!あと1息で終わる・・・・・!
と、説明資料&おまけエピソードの存在をすっかり忘れて舞い上がっていた者ですorz

おまけエピソード=エピローグという訳じゃありません。あくまで「おまけ」ですから;;


何時も何時もご感想をありがとうございます!!感謝感激です(T_T)



PS・カイの名誉のために言っておきますが、カイは変人でも変態でもありません;容姿もかなりいい方・・・・・だと思っています;
カイとシヤは「ピ〜〜〜」才しか年の差ないのですよ〜(要はシヤがチビッ子ってだけです;;誤解しないで下さいね〜)

138 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/22 23:03:34
シヤ先生のナイス提案のおかげで、決戦を前にいい雰囲気なサトヒカが見れて良かったです
一方でカイがどこかへ消えてしてしまって一大事なわけですが、
案外、取り残されたタケシの方がピンチだったりして・・(-人-)合掌

そして、ついにあと一息ですか!がんばれー
書くほうは大変でしょうけど、オマケもあるなら楽しみです(気が早い)

さらに、「PS」でカイの疑惑は解けました
きっとカイが堂々としてれば普通にお似合いなんだと思います

139 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/23 12:17:42


真っ暗だ・・・・・何も見えない・・・・・・・・・・おれ・・・・・死んじまったのか?


くそっ!!まだだ・・・・・まだ・・・・・おわるわけ・・・・・には・・・・・・・・・・



第37話「最終決戦A」

あんこくじま・黒霧の森・中間部



「ヒコザル「かえんほうしゃ」!!ナエトル「エナジーボール」!!」
「エテボース「スピードスター」!!パチリス「ほうでん」!!」

サトシとヒカリは見事なコンビネーションで、今までの数倍は濃くなっている闇を蹴散らしながら必死で奥へと進む。


「ブイゼル「アクアジェット」!!」
「ミミロル「れいとうビーム」!!」


このエリアで一番大きいと思われる闇を氷のアクアジェットで撃退して、サトシとヒカリは更に島の奥深くへと進んでゆく。


目指すはあんこくじまの中心部!すべきは・・・・・・・・・・・・・・・








20分前・・・・・まだシヤと一緒にいた時・・・・・


「おねがいがあるの・・・・・」

シヤはそう言うと、ポケットの中をゴソゴソと探り、ヒカリのペンダントとよく似た羽が描かれた、少し小汚い真ん丸な石を取り出す。

「これを・・・・・これを島の中心にある「制御の岩戸」にはめてきて・・・・」
「これは・・・・・?」
「・・・・・「悪夢の要石」・・・・・ダークライが暴れているのは、この石が原因・・・・・」
「この石が?どうゆう事?」


「ダークライは『神では無いけど、神の力を手に入れてしまったポケモン』・・・・・悪夢世界・世界の一つを支配できるほどの力を身に宿してしまったポケモン・・・・・
・・・・・その力をそのまま行使したら体の方が持たないの・・・・・だからこの石を使って力を制御していた・・・・・だけど」




ある日突然、石の力が失われてしまった・・・・・



140 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/23 12:19:23


「・・・・・じゃあ私達を攫ったのってもしかして・・・・・」
「(こくん)助けてほしかったの・・・・・」



でもダークライが人ととれるコミニケーションは・・・・・



自分の苦しみを・・・・・悪夢で分かってもらう事だけだった・・・・・



「・・・・・そう・・・・・だったのか・・・・・」
「・・・・・そう言えば私が見た悪夢、サトシが助けてくれなかったら、私が消えてなくなる夢だったかもしれない・・・・・」


自分の存在だけじゃない。

旅の思い出も
コンテスト・夢を叶えるために頑張った事も
ジム戦・大切な人の為に必死に応援した事も

今まで築いてきた私の中にある、ありとあらゆる物全てが・・・・・消える。



勿論サトシも・・・・・



そんな事、想像したくもなかった


「少しだけ・・・・・少しだけで良いから・・・・・」



「「ダークライのこと・・・・・わかってあげて・・・・・」」



え?


141 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/23 12:20:11


なんだかシヤの声に何か別の声が被ったような感じがしたが、すぐに聞こえなくなった。

「・・・・・おねがい・・・・・」
「・・・・・わかった!」
「わたし達にまかせて!!・・・・・ってシヤちゃんはどうするの!?まさか一人で」

「だいじょうぶ・・・・・おにいちゃんとおねえちゃんが早くその石をはめれば・・・・・ダークライは暴れるのを止める・・・・・それにこの石は2人じゃないとはめられない・・・・・」



この石は世界を象徴した物・・・・・世界は人と人との交わりによって創られている・・・・・1人では・・・・ううん、一人の時点で世界は成り立たない・・・・・だから



「この石も、最低2人以上ではめる必要があるの・・・・・それに、それぞれが、お互いの事を大切に心から大切に思えなきゃダメ・・・・・だから・・・・・」



わたしはあなたがたをえらんだのです・・・・・




「はやく・・・・・もう時間が無いよ・・・・・はい」
シヤはヒカリめがけて要石をゆっくりとアンダースローで投げ渡す。


「シヤちゃん!気を付けて!!」
「無茶したらダメよ!だって・・・・・」




シヤちゃんにも大切な人は、いるでしょう?



シヤがこくりと頷いたと同時に、サトシとヒカリは島の中心部へと駆けだした・・・・・





必至だから気付かなかった・・・・・なんでバリアの様なものがあったのに、石がすり抜けられたのか・・・・・・・・・・・・・・・






シヤは・・・・・何を知っている?




142 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/23 21:41:18
連日乙です!
最終目的が分かってすっきりしてきたのと同時に
なんともいえぬ緊張感があって・・(゚Д゚)ゴクリ となりました

143 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/24 00:17:02
シェイミ映画ネタで短編SSを書こうと思ってるんだが、若干ネタバレ気味なので
まだやめといたほうがいいかな?
それとは別にあのサンダーを主軸にしたサトヒカ話を今考えてるんだけどねw
何故サンダー? なんとなく



144 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/24 01:11:00
>>143
もう少し待ってからがいいかもしれないね
俺は一向に構わないけどw

145 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/24 09:33:37
ネタバレ注意と書いとけば問題ないと思うな

146 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/24 16:11:28

だいじょうぶ・・・・・もうだいじょうぶだよ・・・・・


だから・・・・いまは、いまはわたしが・・・・・



第38話「最終決戦B」



くそっ!・・・・・ねみぃ・・・・・

眠ってたまるか!!と気合を入れようとしても力が入らない。
目を開けるのがやっとだった。


どこまでも続いていそうな闇の中でカイは一人、辛うじて意識を保っていた。
最早頬を抓る力すら残っていない。



いま・・・・・ここで・・・・・ねむったら・・・・・


直感で分かる・・・・・今ここで意識を手放したら・・・・・俺は・・・・・俺は・・・・・



くっそ・・・・・・・・・・


秒増しに増える眠気に耐え切れず、カイはゆっくりと目を閉じた・・・・・・・・・・







所変わって『制御の岩戸』その入口



「・・・・・ここが」
「制御の・・・・・岩戸・・・・・」



147 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/24 16:14:21


やっとの思いで辿り着いたその岩戸の入り口は、思った以上に小さい物だった。

見た目は普通の小さな洞窟の入り口だが、何とも言えない威圧感がある。
聖域の入り口と同じくらいだろうか?2人横並びになって通るのがやっとと言う感じだ。


「ヒカリ・・・・・だいじょーぶか?少し休むか?」

ヒカリはダークライに攫われ、悪夢を見せられ、パンドラの箱の中に入っていた。
それだけでも精神力、体力、ともに疲れ切っている筈なのに、手強い闇たちとの連戦・・・・・

疲れてない訳がないのに・・・・・

「ううん、ありがとね!サトシ!!」

サトシは私を救ってくれた・・・・・訳の分からない異次元世界に飛び込んで、闇と戦って、悪夢を見ていた私を起こしてくれて

勇気をくれて、元気をくれて、光をくれた・・・・・

闇と戦って居る時も、私を労わる様に、積極的に前に出て戦ってくれた・・・・・



そんなサトシと一緒にいると、体の底から力が湧いてくる!だから・・・・・



「だいじょーぶ!!」
「・・・・・そっか!!」

サトシとヒカリは互いの顔を見て微笑み合う。
シヤの言う通り、2人一緒だったら何があっても「だいじょーぶ!!」な感じがした。


「よし!!行こうぜ!!」
「うん!!」



2人が『制御の岩戸』に足を踏み入れたその瞬間、何かすさまじい力に引っ張られて・・・・・



岩戸の中へと吸い込まれた。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぃ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぃ


148 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/24 16:16:21

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぃ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・い

・・・・・・・・・・?

・・・・・・・・かい・・・・・

!!!!????このこえ・・・・・

カイ!!




ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリィィィィィィィィィィィィィン!!!!!!!!!!!!!!!


耳を劈く様な音がカイの脳裏に響く。

ハッ!と目を覚まし、ゴソゴソとバッグの中を探ると、シヤ専用の巨大な目覚まし時計がこれでもかと鳴っていた


「うるせえよ・・・・・少し休憩してただけだ・・・・・心配すんな・・・・・」


だいじょーぶさ・・・・・


カイは未だに力が入らない手で、モンスターボールからカイリューを繰り出す。
もうカイもカイリューもひんし寸前だが、気合いは十分だった

「カイリュー!!最後の力をふりしぼれ!!!「りゅうのまい」!!」
カイリューは垂直に急上昇しながら、華麗な「りゅうのまい」を踊る


シヤ・・・・・俺は約束、守るぜ・・・・・


「ぶっ壊せ!!「ドラゴンダイブ」!!!!!」


急降下しながら放ったドラゴンダイブが闇のどこかに当ったその瞬間、カイを包んでいた闇が弾け飛び、かき消える。
そして闇に代わり、優しい光がカイを包む


「やった・・・・・ぜ・・・・・・シ・・・・・ヤ」


心地よい、やわらかな光に包まれて、カイは今度こそ、完全に意識を手放した。





誰かを救おうとする・・・・・お前の手伝いをさせてくれ!!


149 名前:聞かないでください・・・・・:08/07/24 16:35:17
どうも!!いつの間にかパソコンをやりながら寝てしまったらしく、一瞬、訳が分からずパニックになってしまった者ですorz

カイが闇から脱出成功!!シヤはちゃーんと起こしてくれました!!

さて・・・・・余談ですが、あと一話、長い話を書いた後は・・・・・ついにエピローグです!!
ええ、どういう事かと申しますと・・・・・・・・・・


次回はサトヒカ大量♪と言う事です♪

でもそれだけでは訳が分らないでしょう・・・・・
特に、シヤは何をしてるの?シヤとクレセリアの関係は?シヤは何を知ってるの?


と、思う方が多いでしょう・・・・・ですがそれは「おまけ」と設定談で明かす事にします!!

シヤの秘密を丸裸に・・・・・うふふふふ(この後何故か何処からかカイリューが飛んできて、このバカにドラゴンダイブを食らわせて帰って行きました)


PS・え?タケシはどうなっているのかって?・・・・・・・・・・聞かないでくださいorz

150 名前:間違えましたorz:08/07/24 16:37:29
エピローグではなく、プロローグです(どんだけ長い前振りだ!!orz)

151 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/24 19:52:56
大作の途中に挟む形になって申し訳ない・・・
肴とでも思ってくれ
143で言ってたシェイミ短編(本当に超短編)を召喚!

注意:ネタバレあるので嫌な人は飛ばしてね

152 名前:あなたに贈る花束:08/07/24 19:54:00
「行っちまったな・・・シェイミ」
シェイミが飛び立った空を見上げながら、どこか淋しそうにサトシが言う。
「また会えるよ、大丈夫大丈夫!」
そんな彼を元気づけようとヒカリは精一杯の明るい声でいつもの口癖を口に出した。
「・・・・・・・・・」
サトシはそんなヒカリをキョトンとした顔で見ている。
「どうしたの・・・?」
「そうだな・・・ヒカリにそう言われると、そんな気もしてくるな」
「それって馬鹿にしてるの〜? それとも褒めてるの〜?」
ヒカリは頬を膨らましながら笑う。
「ありがとなヒカリ」
唐突にサトシがそう言った。
「う、うん・・・」
何だがよく分からないけど。とりあえず返事を返すヒカリ。
「・・・あたしのほうこそ、ありがとうサトシ」
少し恥ずかしいような、小さな声でヒカリが言った。
「はは・・・シェイミに影響されちゃったみたいだな」
「そうだね・・・」
違う・・・違うよ・・・
本当にアナタに感謝しなきゃいけないのはあたし・・・
あたしが今ここで笑ってられるのも、サトシのおかげ。
少しでも長く一緒にいたいから・・・
少しでも長くサトシと笑いあっていたいから・・・
「どうしたんだヒカリ? 黙りこんで?」
不思議に思ったサトシがヒカリの顔を覗き込んでくる。
「なんでもないっ!」
ヒカリは立ち上がると駆け出した。
「あ! 待てよヒカリ!」
サトシもヒカリの後を追いかけた。


153 名前:あなたに贈る花束:08/07/24 19:54:43
翌日・・・
「4つ・・・なんで4つなんだ? ママとアヤコさん、ムノーのおじさん達だから3つでいいんじゃないのか?」
グラシデアの花束を4つ持つヒカリにサトシは尋ねた。
「3つはママたちのだけど、もうひとつは・・・」
「・・・俺に?」
ヒカリが顔を真っ赤にしながら頷く。
「じゃ、じゃああたしタケシのとこ行ってるね! ママたちにこの花束贈ってもらうの手伝ってもらうから」
ヒカリは向こうへ走っていく。
「・・・ありがとな」
もうヒカリには聞こえないかもしれないけど、サトシは静かにそう呟いた。
「ん?」
そこでサトシは何か花束に挟まっているのに気づいた。
どうやら手紙のようだ。
その内容は・・・

「本当にいつもありがとうサトシ
   追伸;これから先もずっとずっと宜しくね
                 ヒカリ」
と、可愛らしいピンクの紙に書かれていた。

「当たり前だろ・・・」
サトシはそう言うと、空を見上げた・・・

いつも傍にいるからこそ、中々口には出せないけどちゃんと伝えよう
「ありがとう」
いつまでも君のそばで・・・


154 名前:あなたに贈る花束:08/07/24 19:57:12
おまけ

タケシ「なあグレッグル・・・空気って知ってるか・・・」
グレ「ケッ・・・」

シェイミ「ヒカリも大変でしゅね・・・サトシは超鈍感でしゅ」


短っ! 自分で書いといて言うのも何だが短っ!!
お粗末極まりなくて申し訳ないOTL

155 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/24 20:22:40
おおっ、萌えました!!
ヒカリもサトシもとっても自然に描かれてて今にもセリフが聞こえてきそう
特に顔真っ赤にして走り去るヒカリが最高です!

自分も1年ぶりになんか書いてみたいが、
いいネタはなかなか降ってこない・・・

156 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/24 23:50:03
>>149
GJ!目覚まし偉い!
気になる謎をおまけにまわしてサトヒカ優先なんていいんでしょうかと建前チックなことを思いつつ
次回とプロローグ(?)楽しみにしてます! もちろんおまけも!
タケシはグレッグルがなんとか…

157 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/25 00:03:47
>>154
ONEの歌と重なる感じでGJ!
感謝の手紙付きっていいな
影から見てるらしきシェイミもツボりました

158 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/29 12:16:46

不思議な空間・・・・・

暗い色をベースにした様々な色が、歪んだ雲の様に浮かんでいる。

足元を見ると、その不思議な空間に浮かんでいる、幾つもの大きな石板の様な物の中の1枚に、自分達が立っている事が分り、2人は体をすくませる。

「うわっ!!と、と・・・・・な、なんだ、ここ・・・・・」
「『制御の岩戸』・・・・・の中なのかな?・・・・・」

辺りは自分達と、浮いている石板・・・・・石板と言うよりはボロボロになった四角い岩が大量にあるだけ。


あの時、確かに自分達が『制御の岩戸』の中に吸い込まれた事を思い出す。


間違いなくここは『制御の岩戸』の中・・・・・そして・・・・・・・・・・



第39話「最終決戦『悪夢の果てに』」




「あ!?サトシッ!!あれ!!」
「え!?・・・・・ああ!!」

ヒカリが指さした方向・・・・・自分達の遥か上空にそれはあった。

光輝いているそれは、一番大きな石板の上で、これでもかと言わんばかりの光を放っている。


直感で分かった、あれが・・・・・

「あそこだ!間違いない!!」
「うん!あれが・・・・・」

制御の岩戸の中枢・・・・・最終目的地!!

「行こう!ヒカリ!!」
この悪夢から覚めるために!!

「でも・・・・・どうやって?」
「どうやってって・・・・・う、う〜ん・・・・・」

そう、周りは自分たち以外だーれもいない。
何も無きに等しい、と言っていい。



ムクバードは風が無くても飛ぶことは出来るけど、人を乗せて飛ぶ事は出来ない。

グライガーは人を乗せて飛ぶ事は出来るけど、あくまで滑空するだけ・・・・・上昇気流でも無い限り、上に向かって飛ぶことは出来ないし、大体2人も運べない。


だいいちここに来るまでに闇との連戦で全員疲れ切っている。100戦練磨のサトシのピカチュウもサトシの肩で脱力している。


159 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/29 12:18:44


「う〜んと・・・・・お!?」
「ピカ?」

サトシの目に映ったのは、自分達が立っている石板のすぐ近くにある、別の石板。
しかも、今自分達が立っている場所よりも少しばかり上にある。ジャンプすれば届きそうだ。

「ヒカリ!こっちだ!!」
サトシは少しばかり助走を付けると、一気に目標の石板へと大きくジャンプする。

「サトシ!!」
「おわっ!とっ!とっ!とっ!!」

若干頼りないものの、見事に別の石板へと着地する。
伊達に幾つもの修羅場をくぐり抜けて来た訳では無い。

「へへ♪だいじょーぶ!ヒカリ!!来いよ!!」
「う、うん!!」


せーー・・・・・の!!


タンッ!!・・・・・と、とととととと!!

「きゃっ!!」
「ヒカリ!!」

ギリギリ辿り着いたは良い物の、バランスを崩し、後ろに転倒しそうになったヒカリの手をしっかりと握る。


ギュッ!!

・・・・・離さない・・・・・絶対に離さない!!

あの時・・・・・おれが手を離さなかったら・・・・・ヒカリは・・・・・



ヒカリは悪夢を見ずに済んだんだ・・・・・・・・・・



ヒカリが見た悪夢は・・・・・消える事への恐怖。

おれやみんなが消えて・・・・・最後にはヒカリも消える・・・・・・・・・・そんな、そんな事・・・・・




夢の中だけで十分だ!!!!!




「うおおおおぉぉ!!!!」



160 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/29 12:20:12


サトシの腕に一層力がこもる。ヒカリを思う気持ちが力を形作っているかのようだった。

グイッ!!!!

強い力でヒカリがサトシの胸元に引き寄せられる。


ポスッ!!・・・・・ギューーーーーッ


ヒカリがサトシの胸元に収まるや否や、サトシは腕に力を込めヒカリを強く抱きしめる。


「さ、サトシ/////・・・・・あ、あの・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・だいじょーぶだから・・・・・」
「え?」

「もう絶対悪夢なんて見させない・・・・・見たとしてもおれが助ける」



だから・・・・・さ


「もうちょっとだから、がんばろうぜ!な?」

サトシはヒカリを離すと、安心させるように微笑む。



どれだけ不安だったのだろう・・・・・悪夢を見た後、もう一度悪夢を見るかもしれない世界に飛び込む事は・・・・・どれだけ勇気が必要なんだろう・・・・・


未だにヒカリの中にある不安や恐怖。おれがそれを消し去ってやる!!・・・・・ってそんな事無理かもしれないけど、なんの力もないけれど、それでもおれは




ヒカリの力になりたいんだ




「あ、りが・・・・・とう・・・・・ありがとうサトシ・・・・・わたし・・・・・がんばる」

ヒカリはボロボロと涙を零しながら何度も頷く。

サトシにそんな事を言ってもらえるのが堪らなく嬉しかった。
わたしと言う存在がここにいるんだって実感できた・・・・・

なにより・・・・・なによりわたしは・・・・・・・・・・・・・・・



161 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/29 12:21:52


「さあ、あと少しだ!頑張ろうぜ!!」
「うん!!」


ヒカリはゴシゴシと目元を拭うと、再び別の石板めがけて飛び移ったサトシの後を追った。




じゃんびしなくちゃ・・・・・あくむをおわらせるためのじゅんびを・・・・・





「よっと!!・・・・・・・・・・ヒカリ!!」
「うん!・・・・・せーのっ!!」

タンッ!!と勢いよく、ヒカリがサトシめがけてジャンプする。

サトシがヒカリをしっかりと受け止めるのは、最早暗黙の了解になっていた。
息もタイミングもピッタリだ。



とは言え、サトシに抱き締められるとドキドキするような、温かい気持ちになるような感覚は健在だ。何回受け止められても変わらない。


天気の良い日に干したばかりの布団にボスッ!っと勢いよく飛びこむような・・・・・



「ピーピーカ?ピカチュウ?」
「どうしたんだよヒカリ?ボーっとして?」
「え!?あ、ううん!!なんでもないなんでもない!だいじょーぶ!!」
「・・・・・無理すんなよ?ってももうジャンプする必要は無いみたいだな」


『制御の岩戸』に入ってからここまで、石板から石板を飛び渡り、ようやく光輝く場所まであと一歩と言うところまで来ていた。

だがここからは段と段の間に結構な差があるとは言え、階段状になっていた。


・・・・・・・・・・なぜだか、少しばかりガッカリした様な感覚を覚え、ヒカリは慌てる。

な、なんでガッカリしてるんだろう私・・・・・


「ほら!行こうぜヒカリ!!」
「え?う、うん!!」



162 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/29 12:24:11

あのひとたち・・・・・きてくれるかなあ?・・・・・だいじょーぶ・・・・・きっときてくれる・・・・・




「これが・・・・・」
「シヤちゃんの言ってた「制御装置」・・・・・なのか?」

ただ訳の分からない文字が浮かんでいるそれは、今まで自分達が渡り跳んできた石板とは違い。
薄っぺらく、三角を2つ、上向きと下向きにした物を合わせた様な石板が空中に浮いていた。


その中心にはコンパスで描いたような綺麗な穴が開いていて、その穴の中に浮いていたのは『ひび割れた悪夢の要石』その物だった。


「サトシ!!あの石、私たちが持っている要石とそっくりよ!?」
「あれがひび割れたから、夢世界はおかしくなったのか?」

サトシは要石に触ろうとするとするが、バシュン!!と言う音と共に、遠くへ吹き飛ばされてしまう。

「うわああぁぁ!!」
「サトシ!!」
「ピカピー!!」

辛うじて自分達が乗っている石板の端に片手で?まる。
正直右手が悲鳴を上げていたが、ここで手を離したら悲鳴を上げるどころでは済まない。

「サトシ!捕まって!!」


客観的に見れば無謀だ。

以前にもヒカリがサトシを助けようとして、落ちるサトシに手を差し伸べた事がある。
その時はサトシの左足に足場があったにも拘らず、2人一緒に高い塔の途中から落ちてしまった。(ブイゼルのおかげで助かった)


その時よりも状態が悪い今、ヒカリがサトシを持ち上げるのは不可能に近い・・・・・



グィィイイイイ!!!



物凄い力で、サトシの体が石板の上へと引き戻される。
どう見ても普段のヒカリからは想像出来ない力だ。

「サンキュ!!ヒカリ!!」
「どういたしまして!」



サトシがいれば、私は何時だって「だいじょーぶ!!」なんだから!!byH




あともう1ふんばり・・・・・・・・・・・・・・がんばろう・・・・・・・・・・


163 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/29 12:25:15


「あのひび割れた要石を取り換えてっ、て事なら・・・・・」
「ああ!壊すしかないな!!・・・よぉおーし!!みんな出て来い!!」


サトシとヒカリはモンスターボールで休ませておいた自分達の頼れる仲間全員を繰り出す。



「ウリムー「こなゆき」!!」
「ムクバード「かぜおこし」!!」


頑張る理由がある


「ブイゼル「アクアジェット」!!」
「ミミロル「れいとうビーム」!!」


帰りたい世界がある


「グライオン「シザークロス」!!」
「エテボース「ダブルアタック」!!」


その世界で叶えたい夢がある


「ヒコザル「かえんほうしゃ」!!ナエトル「エナジーボール」!!」
「ポッチャマ「バブルこうせん」!!」


守りたい約束が、大切な人がいる


「ピカチュウ!最大パワーで「10まんボルト」!!!」
「パチリス!最大パワーで「ほうでん」!!!」



だから負けない・・・・・だから消えない・・・・・




「「いっけぇぇぇぇぇええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!」」




164 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/29 12:27:09


ガラスの様なそうでないような破裂音をたて、ひび割れていた要石が完全に砕け散る。
要石が無くなった影響か、自分達がいるこの世界が大きく歪む。世界が爆発する寸前だ。


もう時間が無い。


「ヒカリ!!」
「うん!」

ヒカリが急いで要石を石板の穴に埋め込もうとするが、途中でつっかえてはまらない。ギリギリのところではまらない。



うそ・・・・・なんで!?


力一杯押し込もうとするが、不思議な力に押し戻される様で、どうしてもはまらない。



そんな・・・・・どうしよう、このままじゃ・・・・・



シンオウ地方が・・・・・そこにいるみんなが・・・・・



サトシが消えちゃう・・・・・あの悪夢みたいに・・・・・いや、そんなの、そんなのっ

目頭が熱くなって涙が零れそうになった時





フワッ・・・・・


そよ風のように優しく、自分の手に添えられた、柔らかく、暖かく、だけどしっかり頼もしい手・・・・・


「サトシ・・・・・?」
「おれとヒカリ、2人一緒なら・・・・・・・・・・?」





この石は2人一緒じゃなきゃはめられないの・・・・・・・・・・



165 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/29 12:30:17

そうだ・・・・・そうだった・・・・・


ヒカリは「サトシと一緒に」再び力を込める。


なにも今だけじゃ無いじゃない・・・・・


ググッ・・・・・


おれとヒカリ、2人なら・・・・・


グググッ・・・・・!


((2人一緒なら・・・・・・・・・・))

グググググッ!!



「「だいじょーーーーーぶ!!!!!」」



ガチン!!!!!




穴に要石が嵌った瞬間、聞こえて来たのは懐かしいメロディ・・・・・そして初めて聞いた時は付いてなかった歌・・・・・

優しく、美しく、聞惚れてしまうほどの歌声・・・・・世界の全てを慈しむかのようなその歌声と共に



世界が、光に呑まれて消えてゆく・・・・・



全てを飲み込む光の中、見えたのは見覚えのある3匹の、神と呼ばれしポケモン達・・・・・それとその3匹を率いるかのように中心に見覚えのないポケモンがもう一匹・・・・・その4匹が見つめているのは・・・・・・・




間違いなく、シヤとクレセリアだった。





世界が消えてゆく中、サトシとヒカリはお互いの手をしっかりと握り合って・・・・・


消えていった。


166 名前:あと1つ!あと1つ!!:08/07/29 12:35:03
どうも!最後ひたすらサトシをカッコ良くしようとして失敗してしまった者ですorz(なんだこの駄文)

次回ついにエピローグ!!サトシとヒカリはどうなったの!?シヤは?カイは?シンオウ地方は!?
・・・・・なんかどっかで忘れられてる誰かさんは!?(吊)

全てを丸く収めます!!(まあ無理ですがorz)



167 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/29 21:26:30
いやいやGJです!こんなの書ける人そうはいないと思います!
サトシかっこいいなあ、二人で協力って素晴らしい、とほくほくさせていただきました

ふと、ヒカリの怪力シーンを見て、もしかしてヒカリの運動能力なら一人でも飛び移れたんじゃあ…
と妄想してしまいましたが、きっとそんなことは無いですよね!

そして、次回ついに感動の最終回ですか…
なんとか、できる範囲で皆丸く収まるといいなと思います
無理そうなら某Tさんは優先度低くても(おい

168 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/31 18:55:40

ありがとう・・・・・もうだいじょうぶです・・・・・


あなた方のおかげで・・・・・様々なものを救う事が出来ました・・・・・


本当にありがとう・・・・・・・・・・さあ・・・・・




・・・・・めざめなさい・・・・・



第40話「エピローグ『夢の終わりに』」






自分の脳裏に不思議な声が聞こえて、ヒカリは重い瞼をパチパチと動かす。


ここは・・・・・どこだろ?・・・・・

頭がボーっとしていて、うまく思考が出来ない。
体から伝わってくる感覚から、自分が寝ていると言う事は分かるが、何故こんな所にいるのかも、うまく思い出せない・・・・・



風が気持ち良い・・・・・寝心地も良いし、風が立てる木々の音も心地よく、再び目を閉じてしまう。


良い気持ち・・・・・このままボーっとしてるのも良いな・・・・・風も気持ち良いし、ポカポカして暖かいし、抱き枕もある事だし・・・・・・・・・・・・・・・




だきまくら?




169 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/31 18:56:35


抱き枕にしては心地よすぎる暖かさと、何故だか抱き枕の方から抱きしめられている様な感覚を覚え、ヒカリは今度こそパッチリと目を開ける。



・・・・・・なんだ、サトシか・・・・・気持ち良さそうに寝てるし、私ももう一眠り・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・サトシ?








「!?●×▲□★◇〜=%$#“&+*>¥@;:。・、//////////〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」


ヒカリは悲鳴を上げ、サトシを跳ねのけて飛び起きる (喜鳴の間違いじゃなくて?)。
その大声を至近距離で聞いたサトシが起きないはずが無い。

「な、何だよヒカリ〜・・・・・折角良い気持ちで寝てたのにさ〜」

続いてサトシもダルそうに体を起こす。
余程良い気分だったのか、まだ眠たそうな眼でジ〜ッ、と恨めしそうにヒカリを見つめている。


一方のヒカリはそれどころでは無い。

先程まで自分を覆っていた睡魔は何所へやら、何故かは分からないけど心臓がバクバクいって、思考回路がこんがらがって、もう何が何だか分からない。

完全なパニック状態だ。



170 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/31 19:06:35


「な、な、なな、なんでサトシが私の隣で寝てるのよ!!」
「え?・・・・・あれ?何でだろ?おれ確かにピカチュウを抱いたまま寝た筈なのに・・・・・」


要はサトシの寝相が悪かったんだか、寝惚けてたんだかは分からないが、どうやらヒカリをピカチュウと勘違いして抱きしめていたらしい。本物のピカチュウは、未だ他のポケモン達と一緒に、スヤスヤと眠っている。


「そっか〜、どうりで『頭撫でても頬擦りしても』変な感じがすると思ったぜ、夢だったのか〜」

サトシの発言に、ヒカリは顔を赤くして絶句する。
口は言葉を発したいのに発せず、金魚のようにパクパクと動いていた。


『頭撫でたり頬擦りしたり』って・・・・・/////



「ヒカリ?お〜い」

サトシはヒカリの目の前でヒラヒラと手を振るが、何の返事もない。
少しも変化が無いヒカリに、サトシは少しばかり心配になる。

「おいヒカリ!だいj」



ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリン!!!!!



辺り一面に、先程のヒカリの悲鳴とは比べ物にならない位やかましい音が響き渡り、今度はサトシも絶句する。
ヒカリもこの音には気づいたのか、両手で目一杯に耳を押さえている。

必死に耳を押さえても喧しく聞こえてくるこの音・・・・・



『初めて聞く音』なのになんだろう・・・・・何所かで聞いたことある様な・・・・・・・・・・


デジャヴに近い物を感じ、サトシは困惑する。
こんな『バクオングのハイパーボイス』並の音なんて聞いたこと有る筈が無いのに・・・・・



バシッ!!

と言う音と共に喧しかった音は消える。




171 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/31 19:09:29


「・・・・・おはよう・・・・・」
「おうシヤ!起きたか。いや〜な、シヤはマジで寝ると地震があろうが火事があろうが起きなくてさ〜これ位大きな音が出る目覚まし時計じゃ無いと起きないんだよな〜」

あはは〜、と高らかに笑っていたのは・・・・・カイだった。
その横にはシヤがチョコンと座っている。


「!!??カイさん!!シヤちゃん!!」
「大丈夫だったんですか!?」
「ちょ、なんだよお前ら・・・・・大丈夫って・・・・・何の事だよ?」


え?


「何の事って・・・・・・!」
「『あれ』ですよ!!『あれ』!!!」



『あれ?』



「・・・・・『あれ』って・・・・・」
「・・・・・何の事・・・・・・でしたっけ?」

首を傾げる2人を、カイは呆れた顔で見つめる。

「なんだ、なんだあ、2人揃って怖い夢でもみたのか?」


夢?


そんなはず無かった、だって・・・・・だって『あれ』は・・・・・『あれ』は・・・・・
あれ?何だったっけ?


何だか考えれば、考えるほど『あれ』の事が思い出せなく・・・・・いや、分らなくなってくる・・・・・・・・・・



だけど、確かにここにある感覚。

もう「だいじょーぶ」だという感覚・・・・・
何故だか分からないけど、そう思える。



172 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/31 19:10:48


「・・・・・まあ・・・・・みんないるし・・・・・」
「うん、だいじょーぶ!!」

サトシとヒカリは、お互いの顔を見て微笑み合う。
何故だか分からないけれど、嬉しさや喜びといった物が体の奥底から出てきて、どうしても笑顔になってしまう。




うれしい・・・・・自分が、そしてサトシがここにいる。
夢だとか、幻だとか、そんなのが有っても無くても、ちゃ〜んと分かる。

何故だかは、良く分かんないけど・・・・・それでも今、自分達はここにいる。

自分が、サトシがここにいる事が、こんなにも嬉しい・・・・・


この幸せが、夢だったら・・・・・そう思って、怖くなった・・・・・・・


でも、もうだいじょーぶ・・・・・・・・・・


これは夢でも幻でもないって、ちゃ〜んと分かる・・・・・だって・・・・・





だってサトシがいるんだもん!!


「・・・・・すごくなかよしだね・・・・・おにいちゃんとおねえちゃん」


シヤの言葉で2人はやっと我に帰る。
シヤはサトシとヒカリに負けない位の頬笑みで、2人を見つめていた。

「ああ、何だか微笑ましいな・・・・・ところでさ・・・・・」



あいつほっといていいのか?



「「あ」」


そう、シヤの特大目覚ましで気絶していた某T氏の事を、2人はすっかり忘れていたのだった。




173 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/31 19:12:36


「そっか・・・・・おれ達、カイさんの話の途中で寝ちゃったのか・・・・・」
「ごめんなさい、その・・・・・なんだか急に眠くなっちゃって・・・・・」
「う〜〜ん、おかしいなあ・・・・・全然、寝たって感覚、無いんだけどなあ・・・・・」

復活したタケシを加え、3人は揃って首を傾げる。


もしかして『あれ』が関係しているのかもしれないが、証拠も無いし、第一感覚以外、全くと言っていいほど何の事だか分からなくなっていた。


「まあ『聖域』は凄く気分が良い場所だからな、眠たくもなるさ。シヤなんて必ず寝るもんな」
「(こくこく)」



何事も無かったかのように流れる時間・・・・・



「さてと・・・・・そろそろ行くか!」
「え?いくって・・・・・」


その時間が、何時までも幸せで満ちているとは限らないけど・・・・・


「おまつり・・・・・いかないの?」
「え・・・・・ああ!!すっかり忘れてた!」


でも・・・・・


「ヒカリ、ほら!早く行こうぜ!!」

サトシはヒカリ前に立ち、導く様に手を差し出す。


「うん!!」



君と一緒なら、君がいるこの世界なら、どんな事があっても、だいじょうぶ・・・・・そう思えるから・・・・・



174 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/31 19:22:36


祭りが終わり、夜が明けて・・・・・


ゆりかご島・船着き場・時刻、昼前



「帰りもおれの船に乗ってけばいいのに、そりゃ5人も乗れば流石に狭いけどさ・・・・・」
「(こくこく)」

カイとシヤが名残惜しそうに3人を見る。
交流時間は1日にも及ばないが、カイとシヤとは凄く仲良くなっていた。


なぜだか、かなり長い時間を一緒に過ごした様な気がする・・・・・


「そうもいきませんよ、本々この島には、あの船で来る予定だったんですし、カイさんも、お祭りの事後処理で忙しそうですし・・・・・」

タケシが昨晩話し合って決めた事をカイに言う。
守人として忙しいカイに、自分達の都合だけで船を出してもらう訳にはいかなかった。

「・・・・・そっか、分った」
カイが再び名残惜しそうに言う。

それと同時に、出港3分前の合図の船の汽笛があたりに響く。
この島に別れを告げる時が来たようだ。


「お!もうすぐ出航時間だな・・・・・それじゃあ、おれ達行きます」
「元気でね、シヤちゃん」
「カイさん、色々、ありがとうございました!!」
「いいって、いいって!!当然の事をしただけさ!それより、また来いよ!何時でも歓迎するぜ!!・・・・・おれがこの島を出てってなきゃな♪」
「はい!それじゃあ!!」


さような・・・・・




ググイイッッ!!


「うわ!!」
「きゃ!!」

急に服の裾が引っ張られた事に2人は少々驚くが、もう慣れた物で、動じる事は無かった。


「シヤちゃん?」
「どうしたの?」

サトシとヒカリの予想どうり、シヤが意味有り気な眼で2人を見つめている。



175 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/31 19:23:45


「おにいちゃん・・・・・おねえちゃん・・・・・ずっとずっ〜〜〜〜〜となかよくね・・・・・」
「もちろんさ!な、ヒカリ!!」
「うん!だいじょーぶ!!」

サトシとヒカリがニコッと笑うと、シヤもまたニッコリ笑う。



「よかった・・・・・・・・・・」







体に優しい海風が当たる・・・・・

ドゥムタウンに行く時に通った道を、サトシ達は歩いていた。

1日も経ってないのに、ここを歩くのは久しぶりな気がする・・・・・
船に乗ってから、カイとシヤが見えなくなるまで振り続けていたせいか、手が痛い。


「さてと、次の目的地は『ミオシティ』だな」

タケシは地図を開き、次の街までのルートを確認している。

「サトシ!ジム戦頑張ってね!!」
「ああ!よーし!!絶対6つ目のバッジをゲットしてやるぜ!!」
「ピカチュウ!!・・・?ピカピーカ?」

サトシの肩に乗っているピカチュウが、ヒカリの胸元に、キラリと光る何かを見つける。

「ん?あれ、ヒカリ。そのペンダント、どうしたんだ?」
「え?ああ、これ?サトシが射的で取ってくれたの!!『みかづきのペンダント』って言うお守りなんだって!!」

ヒカリは嬉しそうにタケシにペンダントの説明をする。


「へー・・・・・やるじゃないか!サトシ!!」
「え!?あ、うん・・・・・」

おかしい・・・・・なんだか記憶があいまいだった・・・・・取った様な気もするし、取って無い様な気もする・・・・・



176 名前:ポケットモンスターDP【慈しみの聖女クレセリア】:08/07/31 19:48:28


えっと確か昨日のお祭りで、たこ焼き食べて、綿菓子食べて、三日月焼き(ゆりかご島名物!!満月焼きも一緒にどうぞ!!)と、グレッグル焼き食べて(売ってたのか;)
ポケモンヨーヨーすくいと、福引やって・・・・・


あれ?射的なんて・・・・・やった様なやって無い様な・・・・・う〜ん・・・・・


「サトシ?どうしたの?だいじょう・・・きゃっ!!」
「ヒカリ!!」

サトシの方を向いて・・・・・つまり後ろ歩きで話していたため躓き、後ろにのぞけったヒカリを転倒させないように、手をしっかりと握る。



ほら、だいじょーぶでしょ?



なにか声が聞こえた様な気がして、サトシとヒカリはゆりかご島の方向をジッと見つめる。
何だか元気が湧いてくるような・・・・・そんな声


「おーい、2人共だいじょぶか?」



そう、貴方達2人なら・・・・・
どんな時でも、何が起こっても、何度悪夢を見ても





「「だいじょーぶ!!!!」」



そう、きっとだいじょうぶ・・・・・



3人の旅路を明るく照らす太陽は、まだ昇り始めたばかりだ・・・・・・・・・・




ポケットモンスターDP『慈しみの聖女「クレセリア」』

本文・完




177 名前:ついに・・・!・・・・・ついに完!!感謝の言葉を乗せて・・・・・:08/07/31 20:06:02
ついに・・・・・ついに書き終わりました・・・・・

正直・・・・・ここまで長くなるとは思ってませんでした・・・・・
正直・・・・・時間がなく、辛いと思ってしまう時もありました・・・・・

ですが、今私はこの物語に「完」の文字を打つことができました。

・・・・・こんなどうしようもない駄目人間がした事にしては奇跡に近いです、って言うか奇跡ですはい。

こんな駄作を応援して下さった皆様方が、ダメ度100%の私を元気づけてくれたおかげです・・・・・皆様・・・・・




ありがとうございま〜〜〜〜す!!(T_T)m(__)m(*^_^*)

今後、再びこの掲示板でサトヒカ物語を書くことが有るかもしれません、無いかもしれません、短編かもしれません、再びの長編かもしれません。(駄作という事に変わりはないですがorz)
その時はよろしくお願いします!!では。



あ、でもまだ「おまけ」×2があるんだったorz(やっぱ駄目人間)


178 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/07/31 23:16:05
お疲れ様ですー
大変な苦労をして長い間楽しませてもらって、本当にありがとうございました!
本当に7月丁度に終わりという有言実行さとド根性に尊敬しきりです・・

最終回の感想ですが、抱き枕周辺で激しく盛り上がりました ある意味最高潮にw
全編通して鈍感サトシと乙女なヒカリの組み合わせはよいものでした

抱き枕の後は、一瞬、何が起こったんだぜ?な状態でしたけど
全員無事だし、じわじわと余韻が残る終わり方ですごく良かったです
真実はみんなの心の中に…

(*^ー゚)b GJ

179 名前:おまけ@:08/08/01 23:02:31

ポケットモンスターDP『慈しみの聖女「クレセリア」』

『おまけ』

「慈しみの聖女の独り言日記」



○月○日・天気「嵐」


それはもうビックリしました・・・・・もうかれこれ何百年と色んな所を見て回ってきましたが、ここまでビックリしたのは初めてです。





その日は、凄い嵐でしたが、私はいつも通り散歩に出かけました。
こんな愚昧なる身ですが、これでも『伝説のポケモン』

シンオウを創りし神々より貰い受けた力がありますので、私のいる場所から一定範囲以内は嵐でも鎮める事は出来ます。

これも、何時如何なる時でも、苦しむ者に慈しみの力を注ぐ為の私の能力です。



その散歩の途中、1つの船が転覆し、ゆっくりと海の底へ沈んでゆくのを見ました。


・・・・・・・・・・念波で探ってみると、命の灯が消えた人が2人・・・・・

男女の夫婦でしょう。微かに残った思い出から、その人達の子供が私を祀っている島の「守人」だと言う事が分りました。


亡くなった魂を慈しむのも私の役目・・・・・どうか心安らかに・・・・・


私は夫婦の魂を光に包み、しっかりと冥界へ送り届けた後、散歩を再開しました・・・・・


暫く歩いて・・・・・いえ『歩いて』と言う言い方はおかしいですね・・・・・『飛んで』でしょうか?そもそも散『歩』ではありませんね・・・・・?



『散飛?』



・・・・・はっ!!すみません、余計な事を考えてしまいました。
私がまだ『聖女』と呼ばれている時から、ボーッとしている。とよく言われましたが、別に何も考えずボーっ、としている訳では無いんですよ?

ただ、話の話題の途中で全く別の事を考えてしまうもので・・・・・・・・・・急に話を振られて、トンチンカンな返答をしてしまう事もあるんです。

ああ、恥ずかしい/////

なおしたい癖なんですが・・・・・



180 名前:おまけ@:08/08/01 23:04:09


話を戻しましょう。

暫く飛んでいると、なんだか妙な波長を感じ取ったんです。


なんでしょうこの感覚・・・・・ずっとずっと前から知っている様な・・・・・


私は導かれるように、波長が強まってゆく方向へと飛んでゆきました。




おんなのこ・・・・・でしょうか?

そう、そこにいたのは、光の粒子で出来た船に乗った、小さな人間の女の子でした。
寝ているのでしょうか、それとも気絶しているのでしょうか、眼を閉じ、横たわっています。



突然おんなのこの持っていた物がキラリと光り、私の目に入りました。




・・・・・・・・・・見間違うはずがありませんでした・・・・・そして、思い出しました・・・・・・・・・・




あれは、当時私がしていた「みかづきのあかし」
そしてこの子から発せられている波長、それは『聖女だった頃の私と同じ波長』だったのです。






○月△日・天気「晴れ」




昨日の嵐はどこへやら。

今日は晴天です。島から三日月が綺麗に見えます。



181 名前:おまけ@:08/08/01 23:26:25


私の背中の上では、おんなのこがスヤスヤと寝息を立てています。



・・・・・あの後、おんなのこを三日月島へと連れ帰った私は、すぐに夢幻回廊を通って『シンオウの創造神』様の元へと行きました。

聞きたい事があったからです。



なぜあのおんなのこは『当時の私と同じ波長を放っているのか』・・・・・私の創造主である創造神様なら知っていると思ったからです。



創造神様は、私の問いを待っていたかの様に、ゆっくりと話し始めました。



私が今の姿になった時、『感情』『意志』『知識』と言った、私を組み立てている、ありとあらゆる物が、光の粒子に・・・・・ナノ単位に分離されました。

そして、それを再び組み立て直し、出来上がったのが今の私なのです。



ここまでは分かっていました。問題はその次です。





私を組み立てていた物は、姿を変え、一つ残らず再び私となった筈でした。
ですが、今の私が出来た、その反動により『光の粒子のコピー』が出来てしまったらしいのです。


そして何千年もシンオウ地方をさまよっていたらしいのですが、つい先ほど起こった『時間神様と空間神様と反転神様の戦い』により、シンオウの一部が歪み、その力が溢れ出してしまい、光の粒子に当てられ一つの、新たな命を創ってしまったらしいのです。



182 名前:おまけ@:08/08/01 23:27:39


ビックリしました・・・・・まさか・・・・・・・・・・






まさか『時間神様と空間神様と異空神様』がまた『喧嘩』をされていたなんて!!!!

そっちじゃないでしょ!!ですか?いえいえ、私にはそっちの方がびっくりなんです。

あの方達の三つ巴の戦いは凄まじいなんて物じゃありません。
それこそ現実世界で争われたら、シンオウ地方が消えてしまうでしょう。


私も何度もその喧嘩の仲裁役をさせて頂いたから良く分かります。

『怒神鎮歌』

その名の通り、怒れる神を鎮める歌です。私はこれを歌い、お三方の怒りを鎮めさせて頂いております。


・・・・・そう言えば、確かガウディイと言う方がこれを元に『オラシオン』と言う素敵な曲をお作りになられました。

私も一回聴きに行った事がありますが、あれは凄いですね!!歌が入っていないのが残念ですが、とても素晴らしい曲でした。


え?どうやって時空の塔を鳴らしたの?ですか?



・・・・・その・・・・・お恥ずかしい話なのですが・・・・・・・・・・その・・・・・わ、私にも子供の様な好奇心や悪戯心はあるわけでして・・・・・・・・・・・・・・・





夜中にコッソリ忍び込んで音盤を借りて・・・・・時空の塔を鳴らしました・・・・・


暫く聞惚れていましたが、ふと気が付くと街の方が豪く大騒ぎになってまして・・・・・・・・・・・


それはそうですね、こんな時間にあんな大きな曲が奏でられたと言う事もありますが、何よりもあの『仕掛け』です。私も本当にビックリしました。


『塔から巨大な光の翼が生える』だなんてそんな事聞いてませんもの。


その翼は私の光のベールと同じ、怒りを鎮める光を放つようです。

・・・・・ガウディさんはいったい何者なんでしょうか。こんな物、それこそ神でなければ作れないと思うのですが・・・・・・・・・・



183 名前:おまけ@:08/08/01 23:29:47


その後ですか?もう必死になってその場から立ち去りました。
あんなに冷や汗をかいたのは初めてです。



後日『幻夢の悪魔』・・・・・ダークライに協力してもらい、関わった人達全ての記憶を変化させて頂きました。


ダークライには散々呆れられましたが、それでも協力してくれました。
本当に感謝しています!!それともう二度とあんな事は致しません!!・・・・・多分




あ!また話がそれてしまいました・・・・・私って話下手なんでしょうか・・・・・



今回は創造神様が直々に止めに行ったらしいです。

ますます世界が崩壊する様に思えますが、流石は創造神様。お三方に見事、制裁を下してきたそうです。

今頃お三方は、それぞれの世界で謹慎処分を受けているのでしょう。



話が終わった後、創造神様は私にこう言いました。



『お前達は親子では無い、姉妹では無い、双子でも無い、新たな絆で結ばれた存在なのだ』と。


まあ私のゲノムコピーが元となって、神の力で創られた命ですからね。どれとも違うのでしょう。





ですがこうなった以上、この子の育て親を見つけるまで、私が面倒を見る事にしました。



やはり,人の中で育ってほしいですものね。



184 名前:おまけ@:08/08/01 23:33:16


○月☆日・天気「晴天」



「女の子が島に来てから2日目」


今日は女の子に色々な話を聞かせてあげました。

例えば、人々の間に伝わっているシンオウ神話と、その裏話や、私が見て来た喜劇。
後は、慈しみと、私の存在について。



あまり喋りませんが、私の話を興味深く、目をキラキラさせて聞いてくれるその女の子のかわいい事!!


こんな愚昧なる私が元になったとはとても思えません!!ああかわいい!!




え?いつまでも「おんなのこ」呼びしてないで名前を付けろ、ですか?


・・・・・私もそう思ってはいるのですが・・・・・その・・・・・



実は昨晩、ダークライの元へ行き、ある相談をしました。
その相談と言うのが『おんなの子の名前』なのですが・・・・・



ダークライ曰く、私は「ねーみんぐせんす」と言う物が『最高に悪い』らしく、暫く名前を付けるな!と言われてしまったのです。



なまえ候補は幾つも有りました。

例えば、美しい女性の事を「たかねのはな」と言う事から取って『貴乃花』とか
可愛いポケモン代表の、ピチュー、ピィ、ピンプクから1文字ずつ取って『ピピピ』とか
どんな時でも、絶対に諦めない粘り強さを持ってほしいという願いを込め、オクタンから取って『オタク』とか・・・・・何がいけないんでしょうか?



でも名前は大切な物ですから、いつかは付けてあげたいなと思います。



185 名前:おまけ@:08/08/01 23:34:42


○月×日・天気「雨」




今日は、悲しい事がありました。


おんなの子の具合が急に悪くなってしまったのです。
いや、悪いと言うほどの物では無いのですが・・・・・何と言うのでしょうか、調子が悪い?


しかし私の慈しみの力を持ってしても、おんなの子の調子は一向に良くなりませんでした。


これはおかしいと、すぐさま創造神様の元へ相談に行くと・・・・・




『明日にでも人間達の手に渡らせた方が良い』



そう、返答されました。



どうやら私たちの出す波長のエネルギーが共鳴して、互いに影響を与えるのだそうです。
それは、良い物でもあり、悪い物でもあります。

共鳴率が強くなればなるほど、互いのありとあらゆる能力が劇的に飛躍します。
ポケモン、つまり私だったら、戦闘能力が上がったり、人、つまりおんなの子だったら、ポケモンバトルの腕が上がったり、扱っているポケモンが一時的に強くなったり・・・・・


その代り、互いに負担を与えるのだそうです。


私はまだ全然大丈夫ですが、このままではいずれ、おんなの子の方の力が負け、再び光の粒子になってしまうでしょう・・・・・




そんな事は絶対にさせません。


偶然とは言え、今、ここにある命。


夢では無く、幻でも無く、ちゃ〜んとここにある1つの命・・・・・無駄にしたくはありません。



私は明日の夜、彼女を人の手に渡らせることを決意しました。



186 名前:おまけ@:08/08/01 23:37:12


○月?日・天気『月夜』



三日月が一段と輝く夜。

私は、眠りについたおんなの子を背中に乗せ、三日月島を飛び立ちました。


本当に綺麗に三日月が見えました。
私とおんなの子を優しく照らします。


私は『みかづきのけしん』なんて呼ばれていますが実際はそうではありません。

創造神様が私を見て『月の光の様にやわらかで、やさしい』とイメージされて出来た体なので、実際はみかづきのけしんと言う訳では無いのです。


それにしても、創造神様の過大評価だとは思いつつも、嬉しくなってしまいます。

聖女の時から、夜に月を見るのが大好きでした。
周りは暗くても、月は優しく、やわらかい光を放っています。

太陽のように、元気がビンビン伝わってくるような事は無いけれど、やわらかな光の布団で私をくるんでくれそうな、そんな感じがするんです。


光の布団・・・・・ふわふわの布団・・・・・・・・・・・・・・・





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハッ!!


いけませんいけません、つい居眠りをしてしまいました。

私の背中で寝ているおんなの子と、やわらか布団の事を考えたらつい;



みなさんも居眠り運転はやめましょう!!危険ですよ?



187 名前:おまけ@:08/08/01 23:40:15


この島なら・・・・・安全ですね。
私はおんなの子を背中からそっと降ろし、砂浜に寝かせます。


ここの島の人達は、いい方ばかりですし、なによりこの島の波長が私にピッタリ合っています。そして私に合うと言う事はこのおんなの子にも合うと言う事です。
・・・・・やはり生まれ育った場所だからでしょうか・・・・・ね。


私はスヤスヤと寝息をたてるおんなの子を見て微笑みます。


私と過ごした時間の記憶は・・・・・一部、変化させてもらいました。
元々私と仲が良かった、と言う事になっています。それ以前の事は、本々覚えてはいなかったのですが、念には念を入れ、こちらは完全に記憶ごと消去させてもらいました。

ユクシーさん、どうもありがとうございます。



・・・・・これが一生の別れと言う訳ではありません。時々ですが、夢でも会えますし、彼女が大きく、強くなれば実際に会う事も出来るでしょう。
ですが、やはりどうしても胸がキュンとなってしまいます。

やはり・・・・・寂しい物です。



たった4日とは言え、かなりの親近感、そして絆を感じていました。
私はどんなに時間がたとうと、この夜の事を忘れる事は無いでしょう。



思い出に残る夜・・・・・・



・・・・・思夜・・・・・



また「ねーみんぐせんす」が悪い、とダークライに呆れられてしまうのでしょうか・・・・・・・・・



ですが・・・・・なまえくらい、私が付けても、良いですよね・・・・・・・・・・



バイバイ・・・・・・・・・・・・・・・シヤ・・・・・・・・・・



私は静かに島を後にしました・・・・・・・・・・・・・・・




『おまけ』その@シヤの過去編・完


188 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/02 00:47:13
おまけもすごっ
只者じゃないとは思っていたのに、シヤの想像を超える超人っぷりに度肝を抜かれました
ポケモン達がすぐ言う事聞いたり、やたらバトルが強かったりするのも全部納得です

謎がすっきりしたのはすごく嬉しかったんですが
クレセリアの個性的な性格に、全てを持ってかれそうになりました
こんなお茶目な人(ポケ)だったんかいという…w

189 名前:おまけA:08/08/04 20:21:42


ポケットモンスターDP『慈しみの聖女「クレセリア」』


『おまけ』A−1『それぞれの証言』



『サトシの証言』


なんか最近ヒカリの様子が変なんだよ・・・・・




・・・・・おれの顔をジッと見てると思ったら、顔を赤くして慌ててそっぽを向いたり、朝、前よりテントから出てくる時間が長くなったり・・・・・
まあ要はポッチャマのバブルこうせんで髪を正す時間が長くなったって事なんだけど、それだけじゃなくて
おれにコンテストの衣装や、身だしなみ・・・・・つまり「おしゃれ」の感想を聞いてきたりするようになったんだ。かわいい?とか、キレイ?とか・・・・・前以上に。


「女の子なんだな〜」
「?どういう事だよタケシ?」

ヒカリの様子を夕食の準備をしながら見ていたタケシが言ったんだ



「『可愛く、綺麗に見られたい』そうゆう年頃なのさ」

ってさ


・・・・・でも・・・・・



ヒカリはコンテストでドレスなんか着なくても、わざわざ「バブルこうせん」を浴びてまで髪を解かさなくても、おしゃれなんかしなくても



『可愛いし、綺麗だと思うんだけどなぁ』

ポケモンコンテストに出てる時なんて凄いのにさ!カッコいいし、名前の通り、光り輝いて見えるんだ!!




・・・・・・・・・・加えて「おしゃれ」までして『誰か』に自分を見てほしい・・・・・・・・・・

やっぱり「おんなのこ」って分かんないなぁ〜?



190 名前:おまけA:08/08/04 20:23:14

『ヒカリの証言』


最近・・・・・夢を見る様になったの。




同じ夢を、2、3日おきに繰り返し・・・・・
その夢に決まって出て来るのがサトシ、そして私。



その夢で私は、真っ暗で、冷たい海の底みたいな場所にいて、仰向けになって寝ている。

それで、仰向けのまま、どんどんどんどん沈んでいって、体の感覚も、感情も、意志も、思考も無くなってしまいそうな時になって



サトシが出て来るの。



どこからともなく出てきて、有無を言わさず私を強く、でも優しく抱きしめる。


サトシに抱き締められると、心の中がポカポカして、元気になってくるの。



それと同時にビキッ!!って音が聞こえる。
それは夢の終わりの合図で、だんだん大きくなってくる。



何だか怖くて、私はサトシにしがみ付く。そうするとサトシは手を握ってくれる。


すごく・・・・・安心できる・・・・・そう、きっと・・・・・・・・・・




191 名前:おまけA:08/08/04 20:24:38



「「だいじょーぶ!!」」

私とサトシのセリフが重なった所で目が覚める。

・・・・・なんだか・・・・・ちょっと残念。


あれ?なんで「残念」だなんて思うんだろ?

あんなに真っ暗で冷たい所、もう二度と出てきてほしくないのに・・・・・・・・・・


あ!いや!サトシは出てきていんだけどね;;・・・・・・・・・・・・・・・いつでも



さ、サトシなら何時でも出てきていいって・・・・・な、何言ってんだろ私・・・・・
そもそもなんでこんな事考えてるの!??どういうこと??



う〜ん・・・・・分からないよ〜;;



『タケシの証言』


最近・・・・・なんか孤独なんだよな・・・・・・・・・・




最近、やたらサトシとヒカリの仲が良くてさ・・・・・

サトシが水汲みに行こうとしたらヒカリも「私も行く!」ってサトシについて行くし(一人で十分なのになあ〜・・・・・)
ヒカリが木の実を取りに森へ行こうとしたらサトシも「おれも行ってくる!」ってヒカリの後を追うし・・・・・(サトシには必要ないのにな〜ポヒィン作らないし)

バトルとコンテストの特訓も専ら2人でやるし、ポケモン達も雰囲気か何かの問題なのか殆ど2人と一緒にいるし・・・・・



ああ!!う、ウソッキー!ピンプクまで!!!



・・・・・グレッグル、俺を慰めてくれるのはお前だけだ〜(T_T)


「グェー、グェー・・・・・ッケ!!」←いやそ〜・・・・・な目



ぐ、グレッグルさん?



192 名前:おまけA:08/08/04 20:28:57

『おまけ』A−2

『シヤのまとめ』



あれから・・・・・2週間がたちました・・・・・・・・・・


誰もあくむの事、覚えてない・・・・・
クレアとダークライがうまくやってくれたから・・・・・




今、この事件の真相を明かします。




『時間神さんと空間神さんの戦い』


これが全ての原因です。

最近、アラモスタウンと言う所で行われた2匹の神様の戦いで『あくむのかなめ石』にひびが入った事により、ダークライさんが夢を支配する事が出来なくなってしまったのです。
(創造神様は無茶苦茶に怒っていました、怖かったです)


それどころか、ダークライさんも悪夢に飲み込まれてしまい、このような事件が起こりました。


ダークライさんは本当は心優しいポケモンです。

なので『自分がシンオウ地方を脅かす』この悪夢が現実になって表れてしまったのです。



解決策はありました。

クレアとダークライさんはお互いをフォローし合う存在です。

クレアが創った『あくむのかなめ石』をはめると、新たな夢世界を創るだけのエネルギーが放出されます。それを、4匹の神様達の力を借りて、新しい夢世界、悪夢世界を創る。



こうする事によって、事件は終わりました・・・・・



193 名前:おまけA:08/08/04 20:30:46


夢・・・・・そして現・・・・・どっちが本当なのか、分らなくなって、苦しむ時もあるけど・・・・・


それでも・・・・・夢、現夢、どちらも在るこの世界・・・・・両方あるんだから、どちらも楽しめたらいいな・・・・・そう思います。



でも、できれば、できれば・・・・・・・・・・







ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリン!!!!!!!!!!


海岸に例の目覚ましの音が響く。


「おいシヤ!お前何時まで寝てんだよ!!風邪ひくぞ!!」
カイはシヤの肩を少し激しめに揺らす。

「あ、カイ・・・・・おはよう・・・・・」
「おはよう、じゃねーよ!!もう真夜中だぞ!!!何やってたんだよ!!」

カイはシヤをキッ!!と睨む。

「だって・・・・・」
「だってじゃね〜よ!!お前に何か理由があるのは分かるけど、心配する必要もないと思ってるけど、それでも心配なんだからな!!!」


カイの言葉から、表情から、真剣にシヤを心配していたのが分かる。


「・・・・・ごめんなさい・・・・・」
「・・・・・分かればいい・・・・・ほら、帰るぞ。」

カイは、いつもの事、と、あっさり話を切り替える。

「・・・・・」
「今日はもういい・・・・・安心したら疲れた・・・・・お前、昼も夜も食ってないから、腹減ってるだろ?・・・・・帰ろうぜ。」

カイはシヤを安心させるように微笑んで、手を差し出す。



ああ・・・・・やっぱり・・・・・・・・・・・・・・・・



194 名前:おまけA:08/08/04 20:32:35

「カイ・・・・・」
「なんだ?」
「・・・・・疲れちゃった・・・・・おんぶして・・・・・」
「はあ!?お前何言ってんだ!?疲れてんのはお前を探してた俺だっつーの!!いい加減に・・・・・」
「(ジーーーーーッ)」
「うっ!!し、シヤ、お前どうし・・・・・」


シヤはいつもの倍以上に目をウルウルさせて、訴えかける様にカイを覗き込む。

「(ジーーーーーッ)」
「・・・・・・・・・」
「(ジーーーーーーーーーッ)」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「(ジーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ)」
「っ!だーもう!!分かった分かった!!・・・・・ほら、乗れよ・・・・・」

カイは諦め、シヤに背中を向けてしゃがむ。
自分に対する情けなさは残るが、嫌な気分では無かった。

シヤがピョコン!とカイの背中に飛び乗る。


「・・・・・カイ」
「なんだ?」
「・・・・・・・・・・好きだよ」


すきだよ?スキダヨ?SUKIDAYO?


「っな!?/////し、シヤ!!お、お前何言って・・・・・!/////」
「カイの背中」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・おい」

カイは顔を引き攣らせたまま、背中を振り向くが


「(スヤスヤ)」
・・・・・寝てるし!!・・・・・

「はあ・・・・・もういい・・・・・落ちんなよ」

カイはそう言いながら、シヤをしっかり!おぶって、歩き始めた。

・・・・・少し、頬笑みながら。




どんな時でも、どんな世界でも、カイが側にいてくれたらいいな。



『おまけ』A




195 名前:ありがとうございました!!:08/08/04 20:45:23

これで完全終了です!!今までありがとうございました!!

皆さんにこんな駄作小説を見せていいのか、と言う不安がありました。
(実際駄作ですしねorz)

が、この駄目人間は書ききれました・・・・・いえ、書き切れてしまいましたorz(申し訳ありません;)


これを機にもっともっと精進して少しでもまともな小説を書けるようになりたいと思います!!
ではまた、その時まで。

byサトヒカ好きの駄目人間

196 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/05 01:00:29
長かっただけあってもう、おめでとう、ありがとう、の気持ちでいっぱいです
これだけ長いのに毎回目新しい展開があって、全く飽きさせないところが素晴らしかったです

甘々なサトヒカ後日談ですべて食べ切ったような満足感でみたされました(*´д`*)
それにシヤカイ後日談もとてもしっくりきて、いい気分で読み終えることができました

やっぱりタケシには孤独が似合うなと思いつつ…、ほんとにありがとうございました!
うまく表現できてなくて申し訳ないですが、ものすごい名作だったと思ってます!

197 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/06 23:05:14
GJ!!
自分にもこんな立派で素晴らしいSSを書ける才能が欲しいです

とにもかく、乙!

198 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/07 04:40:25
いやー、お疲れ様っした!
もはや映画レベルですね。
前にも書いたけど、私も貴方の作品に影響されて
映画みたいな話を書きたくなってきたので、近日召還する予定です。

貴方みたいに上手く纏められはしないけど(断言)
チラッとでも読んでくれたら嬉しいです。
て言うか機会があったらまたSSを是非書いて下さいです。

ここでこのレスを読んだ皆にお知らせ。

書こうと思ってる話の題名→「サンダーと生贄の祭壇」
舞台はとある島?
ハルカも出すかも

いつ頃書き始めるかはまだ分からんけど・・・

サンダーさんは厳正な審査の結果、見事当選しました。

199 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/07 09:50:57
>>195
               ∩
               ( ⌒)     ∩_ _ Good Job!!!
              /,. ノ     i .,,E)
             ./ /"    / /" .
   _n  グッジョブ!!  ./ /_、_   / ノ'    
  ( l   _、_    / / ,_ノ` ) / / _、_    グッジョブ!!
   \ \ ( <_,` )(       /( ,_ノ` )      n
     ヽ___ ̄ ̄ ノ ヽ     |  ̄     \    ( E)
       /    /   \   ヽフ    / ヽ ヽ_//


200 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/07 22:43:29
>>198
楽しみにしてます
構想だけでwkwk

201 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/07 23:03:25
初代伝ポケ好きな自分としてはサンダーさんの活躍?は嬉しいw

202 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/09 23:47:06
なあ、パロディっぽいのってあり?

203 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/10 06:16:49
ありかと

204 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/10 20:24:41
雑食性の俺にはもう何でもありだね

205 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/10 23:23:33
ちょっと参考として聞きたいのですが

@遠い昔、一国の姫と騎士の物語
Aありきたりな学園物

どっちがいいかな?

206 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/11 00:07:22
参考として、直感で@に一票
姫とか似合いそうだから

207 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/12 20:49:30
@に自分も一票(*´Д`)
お盆ピークで蒸し暑いのが続くから無理せず頑張ってね

208 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/12 23:20:40
>>206
>>207
ありがとうございます


では頑張ってみます
更新は遅めになるかもしれません

ではまずプロローグを

209 名前:二人〜〜運命の絆〜〜:08/08/12 23:26:50
これは、波導の勇者が世界を救うよりももう少し昔の話








「王様、もうこの城はもちません。一刻も早くお逃げ下さい」
「ならん。民を見捨てて、王が逃げることは出来ん。そなただけでも逃げよ」
「しかし・・・」
「そなたはまだ若い。きっと良い騎士になるだろう。それと、わが大切な宝をそなたに託す」
「王・・・」
「頼んだぞ!!我らが時間を稼ぐ、行くのだ!!」
「はい・・・」



「王様。敵が既に玉座の間の前まで迫っています」
「そうか・・・思ったより早かったな。残りの兵の数は?」
「百名弱かと」
「半刻、半刻耐えよ。さすれば我らの意志を継ぐ者を逃がせよう」
「ハッ!!我等、最期の時までお供致します」
「皆、すまんな」


玉座の間に敵がなだれ込む時に王は静かに言った
「さらばだ、我が息子よ」




王の宝を抱き抱え、走る少年の後で
紅蓮の炎に城が包まれた




その後、少年はテンガン山と呼ばれる天にも届きそうな山を越え、祖国と親交の深い国に逃げ延びていった。そこの王は少年を快く迎えてくれた





そして長い歳月が過ぎていった

210 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/13 00:46:54
歴史物とはカコイイ
先が楽しみです

211 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思:08/08/13 10:38:41
プロローグ

「くくくくく・・・」

そこはどこだがわからない謎の空間・・・ただひとり男の声がこだまする

「どうやらお前の力で俺の力もだんだんと完璧になっていく・・・、なぁホウオウよ」

どこからともなくホウオウが現れ主の周りを飛び回る。

「だが、俺はお前がそうであるように俺はお前の力が欲しい・・・だから俺に力を貸してくれないか…



サトシ!!」

そう主が叫ぶとホウオウトともにその場から消え去った




212 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/13 11:25:24
第一話「出会い」


何者かがサトシの名前を叫んだその頃当の本人は旅を続けていた。

「タケシ〜、まだなのか〜」
「そうよ、まだなの〜」
「もうちょっとしたところにあるぞ」

3人はいつものような会話をしていたものの

「あーもう、さっきからそればっかじゃねーか!」

なんとサトシがタケシに駄々をこねるように責めている

それがジム戦のためならわかるんだけど、私たちが向かうその場所にはジム戦がないのに・・・

しかも、近くにミオシティがあるのに、それなのに
なんでかって聞いても一つもサトシは「ヒーミーツ」って言って教えてくれない。
はぁぁなんだかサトシっぽくないな〜

それからしばらく経ち・・・

「ついたぞ、ここがムゲンタウンだ」

タケシが指をさすとそこは広大な土地でたくさんの人でにぎわっいてすっごくわくわくするような街!

「え〜とここはたくさんのトレーナーやコーディネーターが集う街で・・・」
「よっしゃ!早く町へ行くぞ!」
「ピカピ!」

サトシと相棒のピカチュウはその場をかけるように言っちゃった。

私も早く追いかけなくちゃ・・・タケシには悪い気がするけど

「そんな俺の話はとことんスルーかよ・・・」
「ケッケッケ」
タケシが落ち込むと共にグレッグルが現れ、なぐさめて(?)くれていた。



213 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/13 11:25:58
〜ムゲンタウン〜
「ここがムゲンタウンか〜早く行こうぜピカチュウ、ヒカリ!」
「ピカ〜」
そう言って俺ががかけだした時だった

「離してください〜」
どこからともなくヒカリの声が聞こえた
「いいじゃんかよ〜一緒にお茶を飲むくらい」
「私は友達と一緒に行く約束があるんですぅ〜」
「いいじゃんかよ〜そんな約束破っても」
どうやら男たちはヒカリを離す気がないらしい。

「ヒカリから離れ」
とっさの判断で俺はその男たちを蹴り飛ばそうとしたが

バコッ!

「うぇ!」
その男は俺じゃない誰かに蹴り飛ばされていた。ヒカリは驚きを隠せないで動いてない。
「お譲ちゃんみたいな可愛い子を襲うやつなんてここではよくあることだ気にすんな!」

俺とは逆さに帽子をかぶっていて派手な服装・・・どこからともなくの登場・・・もはや俺はつっこみたいくらいだった…

続く


214 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/13 22:48:03
新作ラッシュキター
サブタイがかっこいい

215 名前:二人〜〜運命の絆〜〜:08/08/14 23:28:26
「騎士叙任式」@


「コラァ〜起きろ!!いつまで寝てんだい?」
「ああ、なんだぁ〜ノゾミか〜〜〜、おやすみzz」
「。。もう一度言うよ、起・き・ろ」
「zzzzz・・・・」
「ニャルマー、引っ張ったけ!」
「ニャル〜」
ベシッ!!
「いった〜〜〜〜〜い!なにするのよ!!」
「ポチャ?」
「ヒカリが早く起きないからだよ」
「なにも叩かなくても・・」
「今日は大事な日じゃないのかい?」
「あ、やばっ!そうだった!!」
ムギュ
「ポチャポチャ!!(怒)」
「あ、ごめんポッチャマ。あ〜大変、髪型が・・・」
「まったく!お姫様なんだからもっとシャキっとしな!」

三十分後


「ドレスはこれでいいかな?」
「うん、いいじゃないかな。ほら急がないと」
「うん・・・」
「緊張してるのかい?」
「ちょ、ちょっとね」
「ハハッ、大丈夫だよ。"彼"の方も緊張してるだろうから」
「そ、そうだよね。うん、大丈夫大丈夫」



「遅かったな、ヒカリ」
「ごめんなさい、パ・・お父様」
「また寝坊か・・まったく」「うっ・・・」
「すいません王様、毎朝一応起こしてはいるのですが」
「いや、ノゾミはよくやっている。問題は我が子の方だ。まったくどうしたら・・・」
「あ、あのお父様早く始めましょう」
「・・・フッ、そうだな」


216 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/15 00:13:11
時代が違うからどうなるんだろうと思ってたけど
昔にもそのままサトヒカがいるなんて…、パラレルおもしろい

217 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/15 13:17:30
その後少年はあっさりと男達を倒した。

ざわざわ

あたりはざわざわしているが少年はそれが当たりませかのようにふるまいヒカリの方に寄る。

「あ、あのどうも」
ヒカリはペコペコとおじぎをする。
しかし彼がった言葉は以外なものだった。
「そんなことどうでもいいからさ!あんた本当に可愛いな」
どうやら少年もナンパ目的のようであったらしい。

「え?」
ヒカリはおどおどしていた。さっきの人々は急にだったが少年は助けてくれたのだ。断るのも悪い気がしていた



「おい、お前!ヒカリから離れろ!」
サトシはヒカリを守るようにヒカリのそばに駆け寄る

「ちぇっ、マジでお友達がいたのか。あ〜あじゃあ帰るか」
少年はつまらなそうにその場を去ろうとしていた。
「あ、あと俺ゴールドっていうんだ。よろしくな!ヒカリちゃん」
彼はヒカリにとにかくアピールをしてその場を去った。

「なんなんだあいつ・・・」
サトシはなんだかイライラしている様子だった。
「まぁいいじゃない」
「よくねぇよ!さっさと行こうぜ!」
サトシはヒカリを引っ張ってポケモンセンターへと向かった。

やっぱりいつものサトシじゃない・・・
ヒカリの違和感はさらに強くなっていた。

218 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/15 13:58:59
第2話「怒り」


〜ポケモンセンター〜

その後タケシも追い付き、3人はポケモンセンターに泊まることにした。
「ふぅ、ようやく着いたな。じゃあ俺は買い出しに行ってくるから2人はそこらへんをうろついててくれ」
そう言ってタケシはさっさと出て行ってしまった・・・おそらくきれいなお姉さんでも見つけたのだろう

「じゃあ私もどっか行ってこようかな・・・」
ヒカリがのびのびしながらその場を出ようとした時だった。

「ヒカリ!」
サトシは大きな声でヒカリを呼び止めた。
「な、なによ」
急に大声を出されてヒカリは驚いていた。
そんなサトシが言った言葉は以外な物だった。

「あ、あのさちょっと俺についてきてくれないか?」
サトシがかなり照れながら言っているのがヒカリにはわからなかった。

「え?いいけど・・・」
いつも通りの反応でサトシの言葉にこたえる。

「じゃあ行こうぜ!」
「あっちょっと引っ張らないでよ///」
サトシは何も感じないのかもしれないが私にとってはちょっとその行為が恥ずかしかった。
ちょっと嬉しいんだけど


そんな2人がポケモンセンターから出ようとしたその時だ

ドン!

2人はだれかにぶつかってしまった。
「あ、あのすいません・・・」
ぶつかった女の人はすぐに謝った。
タケシと同じくらいの年齢だろうか、タケシだったら「きれいお姉さ〜ん」と言っているくらいきれいな人だった。
「こちらこそすいません・・・」
とサトシはその場を後にしようとした。

でもヒカリはその場を動こうとしない。
「あ、あ〜〜〜〜!」
むしろヒカリはその人を見て急に叫び始めた。
「どうしたんだ?ヒカリ?」
サトシはあわててヒカリに駆け寄る。

「どうしたも、こうしたもこの人超有名なコーディネーターのミズキさんよ!」
ヒカリが指をさすとその女の人が恥ずかしそうに答えた
「ゆ、有名ってほどでも」
「そんなことないですよ!グランドフェスティバルに出場経験があるだけで憧れますよ!でもなんで最近はコンテスト出てないんですか!?」
ヒカリはあこがれの先輩を見て興奮している様子だった。



219 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/15 13:59:19
「あ、あぁちょっと今充電中なのよ・・・」
さっきまで明るい表情だったミズキの顔が急に寂しげになる。
「へぇ〜そうなんですか〜変なことを聞いてすいません」
ヒカリとミズキの会話はどんどんと弾んでいった。



しかしサトシにとってはイライラをより大きくさせるものでしかなかった。
「おい!ヒカリ!早く行こうぜ!」

さっきにのゴールドってやつの時よりも大きな声でヒカリを俺は呼んだ。
「ちょっと待ってよ〜」

なんでだよ!なんでだよ!
俺の怒りはだんだんと大きくなっていた。

そして数分がたった。ただ話は終わりそうにない
「ヒカリ!!」
センターの人がみんなこっちを向いているのがわかった。でもそんなことはどうでもよかった

「ごめんサトシ!今からパフォーマンス見てもらうことになったの・・・だから明日でいいでしょ?」
サトシの怒りは頂点に達していた
「なんでだよ!何で明日なんだよ!」
今日じゃなきゃだめなんだ。今日じゃなきゃ・・・

サトシの頭ではそれしか考えてなかった。
「何よ!別に明日だっていいじゃない!明日もここにいるんだし!ミズキさんは今日ここを出るっていってるのよ!」

ヒカリも怒っているのがわかった。でも俺の怒りはもうヒカリの言葉なんて聞いちゃいない。
「うるせぇーんだよ!別にミズキさんじゃなくてもいいだろ!なんで自分のことしか考えてないんだよ!!!」
自分でもひどいことを言ってしまったのがわかっていた。



「もういいよ・・・サトシの方こそ自分勝手じゃない!!サトシだって憧れの人と会ったら何か教えてもらいたいじゃないの!?もういいよ!サトシのバカ!!」
ヒカリが泣いているのがわかった。
だがヒカリは俺の方なんか見ずミズキさんを引っ張り外へ出て行ってしまった。


「あれ?サトシ?なんかあったのか?」
入れ替わる様な形でタケシが入ってきた。
「別になんでもねぇよ!」
サトシはきつい口調でそう言って自分の部屋に帰って行ってしまった。



220 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/15 14:26:18
第3話「接近」


その後のことはよく覚えていなかった。
タケシになんか言われたがなんだか頭に残っていない。
ただ俺はヒカリに何であんなことを言ってしまったんだろう・・・
ただそれを考えるのでいっぱいだった。



もう時計は5時を回っていた。
ようやくヒカリが帰ってきた



「おお〜何と美しい〜〜シビレシビレ〜」
いつのようにグレッグルにタケシはやられていた。
ミズキさんはよっぽどの心配性らしくタケシに駆け寄っていた。

「サトシ・・・」
ヒカリが小声でつぶやいているのが聞こえた。
そのままヒカリは自分の部屋に戻っていった。

言えなかった・・・
いつもなら言えるはずの「ごめんな」が言えなかった。
ナオシさんと初めて会った時も確かに言った。
でも今日は言えなかった・・・俺のバカ!
俺はただ後悔しかできなかった。


その日はミズキさんの提案で外でご飯を食べることにした。
「タケシそれとってくれない?」
「あ、ああ」
タケシはヒカリにソースを渡していた。

「サトシ君ってシロガネ大会出たことあるんですよね?」
ミズキさんが急に話しかけてくる。
「えぇ、まぁ」
「凄いですね!私の知り合いにもジョウトのトレーナーがいるんですが。そのこはジムめぐる気がないみたいで・・・」
「へぇ〜」
サトシはミズキさんといろんな話をしていた。


楽しい食卓のはずだった。
でもヒカリと一言も喋らなかった。
今までそんなことなかったのに・・・

221 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/15 14:27:22
タケシとミズキさんは食卓を片づけていた。
その時だった。


「サトシ・・・」
「ヒカリ・・・」
サトシが外を眺めていると急にヒカリが話しかけてきた。


「あ、あのさっ・・・」
ヒカリが何かを言おうとした時だった


ギャオーーース



「!!」
巨大なポケモンの鳴き声が聞こえたのは
「なんだ行こうぜピカチュウ!」
「ピカ!」
「私も!」
「ポチャ!」
ヒカリも話すのをやめ、4人はすぐさま声が聞こえるほうへ駆けだした。
4人の後ろにタケシとミズキが着いてきた。


「なんだかんだとピカチュウ追ってきてみれば」
「なんだかんだと凄い鳴き声が消えてきて」
「なんだかんだとレアなポケモンに違いないのニャ!」
「おっしゃ行こうぜ!」
そう言って気球に乗ったR団も付けているのだった。


サトシ達は現場に着いた。
しかし、そこは昼間のきれいな場所ではなかった。
人が炎を受け倒れている・・・まさに戦場であった。

「酷い・・誰がこんなことを」
サトシはあたりを見渡した。


ギャオーーーーース




また鳥の声が聞こえた。
そしてその声の主はなんと
「ホウオウ!?」
サトシの旅立ちにあったポケモンホウオウであったのだ・・・



222 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/15 14:30:38
どうも。つまらないホウオウの話を書いているものです。
2、3話を一気に書かしていただきました。
何か指摘があったらどうぞ言ってください。少しでも駄作をまともにしたいので・・・お願いします。

PS,ポケスペファンの皆様ゴールドをおかしな性格にしてしまって申し訳ありません。




223 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/15 18:54:33
乙!
テンポ良くて読みやすいです

指摘…か分かりませんが、ぱっとみサトシが怒りっぽいような感じがしました
でも、話の都合上しかたないときもあると思うので問題ないと思います

224 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/16 18:54:24
>>222
参考になるかは分かりませんが
根性出して1作ずつ書ききっていくのが一番いい練習になるんじゃないかなーと予想してます

自分、前にSS書きたくて文章の書きかたのマンガを読んだことあるけどすぐ飽きたので(´Д`)

225 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/18 19:05:03
お二人ともありがとうございます!
貴方がたのアドバイスをもとに頑張っていきますので応援お願いします!!

226 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/18 20:02:43

「ホウオウ・・・」
サトシの目も前に現れたのはサトシが旅立ちの日にあったポケモン・・・ホウオウであった。
そのポケモンが町を燃やそうとしているのをサトシは信じたくはなかった・・・



第4話「別れ」


「やめろ!ホウオウ!!」
サトシは必死にホウオウを止めようとうする


「グルァアァァ!」

サトシの言葉に耳も傾けずただあたりを燃やしていくだけだった。
「くっそ・・・こうなったらピカチュウ!!10万ボルト!!」
「チュー!!」
ホウオウの攻撃を止めるべくピカチュウを頬から強力な電撃を出す。

「ポッチャマ!バブル光線!」
「ポチャ!!」
ピカチュウの攻撃に続きポッチャマも泡を口から出して攻撃する。


「グルァァァァァ!」
ホウオウの炎がそれをかき消し2匹にも襲いかかる。
「ピカチュウ!かわせ!」
「ピカァ!」
ピカチュウが交わすと共にポッチャマもそれを避ける。


(なんでだなんでだ!?)
サトシは正直焦っていた。
あのホウオウが人々を傷つけている・・・それよりも自分がヒカリと連携を取ろうとしていないことに・・・


なんでだ?
いつもならこんな時
「ヒカリ!バブル光線を頼む!」
「OK!ポッチャマバブル光線!」
「それに気を取られてるスキにボルテッカー!」
て連携がとれるはずなのに・・・
ヒカリに声をかけられない・・・
なんでだ!?


「ギャオオオ!」
サトシが考え事をしていても敵の攻撃は収まらなかった。
「ポッチャマ!渦潮!」
ポッチャマが技を出した時、サトシもようやく我に戻った。




227 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/18 20:05:19

「グルァァァ!」
ポッチャマの渦潮だけでは技は防げなく技はヒカリへと飛ぶ。
「きゃあ!」
ヒカリに技が迫ったその時


「ユキノオー!冷凍ビーム!」
どこからともなく現れた冷凍ビーム・・・相性は悪いものの渦潮で威力が弱まった炎を消すには十分だった。
「ありがとうございます!ミズキさん!」
「いいのよ!タケシ君が一人で誘導をしてくれているから私も助けに入れたわ!」

ヒカリを助けたのはミズキのユキノオーであった。そしてミズキの言葉通りタケシは一人で誘導をしていた・・・とっさのことにも関わらず、人を落ち着かせて誘導している・・・さすがはタケシといったところか


「さぁ!私たちは足止めに専念しましょう!」
「ハイ!!」
ヒカリが元気よく言っていた。
「あ…ハイ」
それに比べサトシは元気がなく顔色もいいとは言えなかった


行けなかった…
さっきの瞬間、俺はとっさに判断を出せばユキノオーの力を借りずにヒカリを助けられたはず…なのに



それをしようとしなかった・・・


なんでだ?なんでだ?



サトシは自分の違和感を感じれずにはいなかった。





「ガンガン行くわよ!ユキノオー吹雪!レントラー!放電!!」
ミズキは新たにレントラーを出し、一気に反撃を狙う。
「私も!エテホース!スピードスター!ウリムー!冷凍ビーム!!」
ヒカリもポッチャマを休ませ、2体のポケモンで応戦する。



「ギャァァァァ!」
そんな攻撃をもホウオウの炎を相殺にし、あたりに攻撃を散らばす。






228 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/18 20:07:13


「グレッグル瓦割だ!」
誘導している方にも攻撃が飛び散り、タケシがそれを防ぐが、数が多すぎて手に負えていない。
「くっ・・・ユキノオー!レントラー応戦して!」

ミズキは臨機応変に持ち場をぐるぐると変えている。
「ギュラァァアア!」
そんな時、ホウオウは強力な炎を大量に出す。


(なんで俺はヒカリを助けようとしないんだ!?)
サトシはいまだにそれを考えていた。


(クククク・・・それはてめぇがあいつのことを憎んでいるからだよ)
どこからともなく聞こえる声、サトシはそれに戸惑った。
(クククク・・・てめぇはあいつのことを実は消えてほしいと思っているんだろ?)


違う!そんなことはない!

俺はヒカリに消えてほしいなんか思っていない!


「ピカピー!」

ピカチュウの呼び声でサトシは我に帰った。しかし炎は迫っていた。

避けれるはずだった…

しかし、サトシはそこから動けなかった。


「あ・・・・あ・・・」
サトシが声にもならない声を上げているうちにも炎は目の前に迫っていた。



「サトシーーーーーーーーー!!」


トン


ヒカリは動けないサトシを押すようにしてサトシをその場から助けた。だがそれはヒカリが炎に包まれることと同じだった・・・


激しい炎がヒカリを包み込み・・・炎が消えたその時ヒカリはその場にまるで死んだかのように倒れこんでしまった。


「ひ・・・・か・・・・り・・・?」


サトシは目の前の現実を信じられなかった。



229 名前:雨の日に:08/08/18 21:04:24
「ゴホッゴホッ」
その日タケシは風邪をひいていた。
まぁ本人のタケシはきれいな看護婦と会えるからこの上ない幸せなのだが・・・

ただ料理の材料がないのでサトシとヒカリは2人で買い出しに行った。

ピカチュウとポッチャマがポケモンセンターで休んでいるのでまさに二人きりである。
その帰り

「よーし材料かったし、今日は私がつーくろっと」
「へぇ〜楽しみだなぁ」
2人が楽しく会話をしてると

ザーー

急に雨が降り出し始める。
「あちゃー・・・傘忘れちゃったぜ」
「ダイジョーブ!ちゃーんと私が傘持ってきたから!2人で入ればダイジョーブ!」
「でも明らかにちっちゃくない!?」
サトシの言うとおりその傘は2人を包み込むほど大きな傘ではなかった。
「・・・・」
ヒカリも少しげんなりした様子だった。



230 名前:雨の日に:08/08/18 21:04:44

結局サトシが傘を持ち歩くことになった。
「なんだかんだいって2人が入っても大丈夫だったね!」
ヒカリの言うとおり傘はちゃんとヒカリを包んでいた。
「ね!サトシ・・・てサトシずぶ濡れじゃない!」
ヒカリの言うとおりサトシの体のほとんどが雨でぬれていた
「大丈夫だよ!」
「ちっとも大丈夫じゃない!なんでそんなに遠慮するのよ!」
ヒカリは怒ったような口調で話す。

「だってさヒカリみたいに可愛い女の子がずぶ濡れじゃあダメだろ!?」
「・・・////」
サトシが何気なく言った言葉のせいでヒカリの顔は真っ赤になっていた。
「どうしたんだよ!?風邪ひいたのか?ハークション!」
さすがのサトシも寒さでくしゃみをだす。
「べつにそんなんじゃないわよ!てかサトシの方がつらそうじゃん!ちょっと傘の中入りなさいよ」
「え・・・?そんなことしたらヒカリが濡れちゃうじゃん!」
「いいから早く!」
「わかったよ・・・」
ヒカリにせがまれサトシが傘に入った。次の瞬間

「え・・・/////」
なんとヒカリはサトシの腕に捕まり、寄り添うようにしていた。
「ほら、これだったら濡れないでしょ!?/////」
ヒカリの顔がさっきより真っ赤になっていた。
「そそ、そうだけどさ・・・/////」
いくら鈍感なサトシでもこれは恥ずかしかったようで顔が赤くなる。

(ずっとこの時間が続いていたらいいのになぁ・・・)
ヒカリがポケモンセンターに帰るまでこんなことを考えていたことをサトシは知らない。


アニメの展開がアレなので書いたら駄作になった・・・すみません



231 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/19 00:06:08
>>225
応援してます
バトルが良い感じ!

>>299
やりとりが萌えです
サトシ優しいのう・・

232 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/19 01:07:00
久しぶりに来てみたら新作ラッシュすぎてニヤニヤ

あんまり追加してもごちゃごちゃするから自分のはもう少ししてから
書き始めるとするわ

233 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/19 19:34:46
グッジョブ

234 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/22 19:29:49
「ひ・・・か・・・り・・・?」
サトシが声にもならない声を出したかと思うとサトシはその場に倒れこんでしまった。
「グルァァァ!!」
サトシが倒れるのと同時間にホウオウはその場から消え去ってしまった。




第5話「決意」


「ちっ、遅かったか・・・」
そう言って戦場に現れたのは昼間の少年・・・ゴールドだった。
どうやら町を出た後異変に気づき戻ってきたらしい。

「ピカピー!」
ピカチュウがサトシに必死に声をかけているのがわかった。
「サトシー!!」
それに続いてタケシ達もやってきた。

「話しかけても駄目っすよ・・・この人気を失ってるっす」
あわてていたタケシ達にゴールドが冷静にその場を落ち着かせた。
「じゃあまずはサトシとヒカリをポケモンセンターに連れていこう・・・」
「ええ・・・」
重い空気のまま彼らはポケモンセンターを目指した。





235 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/22 20:05:37
〜ポケモンセンタ〜
「う、う〜ん」
あれから30分後サトシがようやく目を覚ました。
「おお、サトシ!目が覚めたか」
タケシの険しい表情が一転して穏やかな表情になった。


「ヒカリ!?ヒカリは!?」
サトシの頭にはそのことしか頭になかった。炎を浴びたヒカリは無事なんだろうか・・・ただそればかりが頭をよぎっていた

しかし、タケシは首を横に振り左を差した。
そこには死んでしまったかのように眠っているヒカリがいた。
「生きてはいる・・・ただ・・・」
「ただ・・・?」
サトシは恐る恐るその続きを聞こうとした。

「このままだとずっとヒカリは意識を取り戻さないらしい」

意識を取り戻さない・・・?いしきをとりもださない?イシキヲトリモドサナイ?
サトシの頭にはその事で一杯になった。
自分がヒカリをこんな目にあわせた・・・


「うわぁぁぁぁぁーーーーーー!」
自分でもわけがわからなくなり俺はその場を離れて駈け出した。

「ピカピー!」
ピカチュウはサトシについていった。
「サトシさん!!」
それにミズキも着いていこうとするが
「ここはピカチュウに任せましょう!」
とタケシが冷静にミズキを止める。


「そうっすね。それよりもどうやらヒカリちゃんと同じような人がたくさん輸送されてきてるみたいっすよ」
「事態は深刻か…」
どこからともなく現れたゴールドの一言で今の現状が悪いことを彼らは今一度確認した。


236 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/22 20:52:58
その頃、サトシはポケモンセンターのベランダにいた。
どこにでもあるポケモンセンターのベランダ・・・


ヒカリがジムに挑戦するときそのことを応援した場所・・・
ミクリカップで俺が2回戦の落ちだった時ヒカリが励ましてくれた場所・・・


場所は違えどポケモンセンターのベランダはヒカリが俺に勇気をくれた場所・・・
いつも俺を励ましてくれたヒカリを俺は…俺は…

俺はただその場で涙を流すことしかできなかった・・・


「なんだかんだとジャリボーイ追ってみれば・・・」
「いつもと違って元気なし・・・」
「ポケモンゲットのチャンスニャけど・・・」
「ロケット団も元気なし・・・」
「また出直しましょうよ」
「そうだニャ…」
R団もしぶしぶその場を去った。


「ピカピー!」
その頃ようやくサトシの前にピカチュウが現れた。
「ピカチュウ・・・」
いつもとは違い、悲しげな表情でサトシはピカチュウを見た。

「ピカピー!」
(ねぇサトシ。どうしたの?元気出してよ・・・)
「ごめん。ピカチュウ・・・今は一人にしてくれないか…」
サトシの発言にピカチュウの頭に血が昇った。
「ピィ〜カァ〜チュー!!」
ピカチュウがサトシに電撃を喰らわせる。

「痛ぇ・・・なにすんだピカチュウ!」
「ピカピカ!ピカチュー!!」
(いい加減にしなよ!いつまでもくよくよしてんのさ!?そんな暇があったら早く僕やタケシ達とヒカリを助け出すために戦ってよ!)

「ピカチュウ・・・ごめん・・・俺、なんか凄い追い詰めてたみたいだ・・・そうだよな!くよくよする暇があるなら俺の大切な友達・・・ヒカリを助け出すことを考えなくちゃな!」
「ピカピー!」
サトシが元気を取り戻したことでピカチュウも笑顔になる。

「よぉーし!まずはタケシ達の所に戻らなくちゃな!」
「ピカ!」
サトシがかけだすとそれにピカチュウも着いていった。



「サトシ…この世界を・・・あの子を助けられるのは君しかいないんだよ・・・だからガンバレ・・・」
サトシが言ったあとベランダでは一人の少女がそう呟いていた。

237 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/23 00:05:40
乙です!
ロケット団にじーんときました
その後のサトピカの絆も素晴らしい!

238 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/26 11:33:27
第6話「潜入」


「おおサトシ、戻ってきたか」
「ああ、もう大丈夫だ!それでヒカリを助ける何か方法はあるのか?」
「ああ、実はな・・・」
2人が会話をしている時だった。


「くっそー!もう我慢できん!俺はもう帰らせてもらうぜ!」
「俺もだ!」
「私も!」
「駄目です!今外は危険な状態で・・・」
「知るかよ!そんなもん!」
ジョーイさんの制止も無視して避難していた三分の一はポケモンセンターから出て行った。


「やっぱり。みんな恐怖感からイライラしてるな」
「ああ」
「それよりも早く作戦を練った方がいいっすね」
「それよりも外に出て行った人を止めた方が・・・なんかやな予感が・・・」
いきなりミズキが震えだし震えた声を発する。


「大丈夫です。ミズキさん。あなたの心配はこのタケシが追い払って・・・シビレシビレ〜」
案の定グレッグルにやられてタケシは引きずられてしまった。


「うわぁぁぁぁーーーーーーーーーー!」



「!!」
そんな光景を見ていた時外から叫び声がこだました。

「さっさと行こうぜ!」
「ああ!」
サトシとゴールドを筆頭にサトシ達は外へ駆けだした。

239 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/26 11:47:58
「こ、これは!!」
サトシ達が外に出た時、人々がたくさん倒れているのが目に入った。

「いったい誰が・・・」
「あいつだな・・・」
ゴールドは睨み付けるように空を見た。

「グルワァァァ!」

「黒いホウオウ・・・?」
サトシの言葉通り空には無数の黒いホウオウがいた。

「ちっ、おいサトシ!あんたは俺と協力して戦ってくれ!ミズキさんは人々を運んでくれ!」
「あ、はいわかりました!」
ミズキは手持ちを繰り出し人々はポケモンセンターに持っていく。


「さぁ俺も行くぜ!いけぇバクたろう!!」
ゴールドがボールを投げるとバクフーンが現れた。
「バクたろう!!火炎放射!エーたろうはスピードスター!」
どこからともなく現れたエイパムも攻撃に応戦しホウオウを倒していく。

「す、すげぇ・・・だが俺も行くぜ!ピカチュウは10万ボルト!ナエトルはエナジーボール!」
サトシもそれにつられるように二匹を出し、戦いに応戦する。

「へぇ、あんたもやるんだな!だけどよ俺も負けてらんねぇ!」
「俺もだ!!」
2人とも意地を張るかのように攻撃を繰り広げホウオウたちを倒していく。



「ハァ…ハァ…いくらなんでも敵が多すぎる・・・」
「いや、あいつら倒しても倒しても次が来る…まるで影のようにな…」
勢いづいてた2人も何分も戦っているうちに体力を消耗してきたらしい。

「ちくしょぉぉぉーーーーー!バクたろう火炎放射だ!!」
今までよりも強力な火炎放射を繰り出す・・・
「待て!もうちょっと体力を・・・そうか!ヒコザル火炎放射だ!」
サトシも何か気づいたのかヒコザルに強力な炎を出させる。


「よっしゃ!今のうちに逃げるぞ!」
炎が壁になり2人の位置がホウオウに把握できなくなった隙に2人は逃げ出したのである。




240 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/26 12:01:31
〜ポケモンセンター〜
「はぁ・・・危ないところだったぜ」
「ああ・・・だがもう大丈夫だろ」
2人は息を切らしながらも話していた。


「サトシ君!!無事だったんですね!」
ポケモンたちと人を運び終えたミズキが2人に駆け寄ってくる。

「はい・・・でも人たちは・・・」
「ええ・・・ヒカリさんと同じ様に倒れこんでるわ」
「ますます被害は拡大って事っすね」
「そうね。早く異次元の扉を開けないと・・・」
「異次元!?」
サトシはわけのわからない単語が出て着て驚いた顔を見せた。
「話はあとだ・・とにかくヒカリの医務室に戻ろう」
いきなり復活したタケシが全員を連れていった。


「異次元って何だよ!?」
医務室に着くなりサトシが叫び始める。
「落ち着いて!異次元って言うのはホウオウが住む場所よ」
「そしてそこにいけばヒカリの意識が戻るかもしれない・・・」
「じゃあ早く行こうぜ!」
「ああ・・・ただどうすれば開くか・・・」
「もう開くわよ!」
「!!」
ゴールドの服から聞こえた女性の声に三人は驚きを隠せなかった。(ゴールドは当たり前のような顔をしている)

「クリスの言うとおりっスよ」
ゴールがポケギアをみんなに見せるように出した。
「ええ・・・今そこの外に異次元へとつながるゲートが開かれているはずよ」


「でもそんなもの俺たちが出た時は・・・」
「そう、ただみんなの技をそこにぶつければきっと扉は開くはずよ・・・」
「じゃあ早く行きましょう!」
といいサトシを除くメンバーは外に出て行った。


241 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/26 12:26:48
「ヒカリ…」
サトシは眠っているヒカリの傍に行く。
「これは安らぎの鈴…」
ヒカリの手を見た時それを大事に握っているのがわかった。

安らぎの鈴・・・タッグバトル大会で俺がヒカリに渡したもの・・・そして俺がシンジからもらって・・・2人の絆になったもの・・・

「ヒカリ・・・行ってくる…」
ヒカリの五つのボールを持ってサトシは外へ向かった。

「あ、遅いぞ!サトシ!」
「悪い悪い。遅くなった」
「とにかくここに技を当てれば異次元の扉が開くんだな」
サトシはヤル気満々のようだ

「それはいいんですけど・・・黒いホウオウがポケモンセンターを襲ってきたら・・・」
「それは大丈夫っすよ!頼むぜムーぴょん!カウンターとミラーコート!」
ゴールドの言葉に応じてムーマージがポケモンセンターの周りに固い壁が作られる。


「あの・・・」
そんな彼らの前に女の子がやってくる。
「誰だ!?」
「この子は私の友達のミヨちゃんよ」
ミズキが現れフォローする

「あの私も行く!」
「ここからは危ないんだぞ!ミヨちゃんはポケモンセンターで・・・」
「大丈夫だよ!サトシ♪」
「え!?」

俺は少女を知らないでも少女は知っている!?

サトシの頭はそれを考えたが旅の途中であったのだろうと自己解決した。
「とにかく私も着いていくよサトシ♪」
「ああ、もういいよ!」
これ以上言う意味がないのを悟ったのかサトシは後ろを向きながらそれを認めた。


「さぁ行くぜ!バクたろう火炎放射!!」
「グレッグル!毒突き!」
「ロズレイド!ソーラービーム!」
「メガヤンマ!ソニックブーム!」
「マスキッパ!タネマシンガン!」
なんとR団も現れる。
「何しに来た!?」
「世界の破壊を防ぐため♪」
「世界の平和を守るため♪」
「今日は敵も味方も関係ないのにゃ」
「ありがとう・・・ピカチュウ!!!10万ボルト!」
「ピカァ!!」
ピカチュウの電撃も加わり異次元が開いた。

「いっけぇーーーーーー!!」
一同はその扉に入って行った。


待ってろヒカリ!必ずお前を助け出す!!



242 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/26 23:55:18
乙!
やすらぎ鈴のところとモンスターボールを持ってくところが良かったです
謎の人物ミヨちゃんも気になります

243 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/27 01:33:45
まったく人気のない小説ですが、ここら辺でオリキャラ紹介でも・・・

ゴールド(13歳、男)
特徴:金銀の男主人公と同じ格好。
性格:女好き。人をなめた口調で話すことが多い。ただ正義感は人一倍強い
手持ち:バクたろう(バクフーン、♂)エーたろう(エイパム、♂)ムーぴょん(ムウマージ、♀)*クリスからの借り物
その他:言わずと知れたキャラクター。ちなみにクリスは彼の頼りになる友達。


ミズキ(16歳、女)
特徴:黒い長い髪に黒い長袖とジーパン
性格:お人好し。ただバトルには熱いところも
手持ち:ユキノオー(♂)レントラー(♂)ロズレイド(♀)???、???、???
その他:トップコーディネーターとして有名な美少女。ただ過去にある事件があり・・・


ミヨ(女、8歳)
特徴:茶色い髪に黄色いミニスカートとノースリーブの服装
性格:元気で頑固。
手持ち:トレーナーではないので無し。
その他:ヒカリに負けない元気をもった女の子。(サトシもたじたじ)たがサトシやピカチュウ知っている謎の少女

ものすごく要らないですがこれkらも応援よろしくお願いします。

244 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/27 23:40:44
いえいえ、参考になります
登場人物紹介っていいですね

245 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/29 17:39:27
長編乙です(´・ω・)っ旦~
最初はポケスペからの友情出演だと思ったんだが、ムーぴょんがムーマージって事は
名前が一緒の別人って認識でおk?

246 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/30 19:38:19
しまった・・・ムーぴょんはすでにいましたね。
皆さんの脳内でマーぴょんに変更してください

247 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/30 20:01:10
第7話:「それぞれの戦い」


「ここが異次元か…」
サトシがそう呟いたそこは足場のない空間というものではなくただ永遠と道が続いているような場所だった。

「とにかく急ぎましょう!」
「おう!」
ミズキの掛け声で一同はすぐに駆けだした。



「くっ、またホウオウか!」
そう甘くもなく黒いホウオウがたくさん現れた。
「ナエトルは葉っぱカッター!ブイぜルは水鉄砲!」
「トゲたろう!エアスラッシュ!」
ゴールドもトゲキッスをだしサトシに応戦した。

「くぅ、倒しても倒しても消えない・・・」
ただでさえ手持ちの少ないタケシにはあまりにも不利でため息をしていた。

「くっそぉー!こうなれば手持ちを全部・・・」
「そんなことをしてもジャリボーイじゃ無理な話よ」
早くヒカリを助けたい一心であわて始めたサトシを止めたのはムサシだった。

「じゃあ、どうすれば・・・」
「ここは我らロケット団に任せろ!」
「おみャーらは早く行くのニャ!」
そういってR団はホウオウたちの注意をひくように群れの中に入っていった。

「ありがとう・・・R団」
一同は気づかれないうちにその場をかけて行った。



248 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/08/30 22:30:15
1話 「ルーメンシティ」


旅をしているサトシ達はとある街にたどり着く。
「着いたぞ、ここがルーメンシティだ」
「タケシすぐ飯にしようぜ!」
「あたしもお腹ペコペコ〜」
「それじゃあポケモンセンターを探さないとな」
一行は街のどこかにあるポケモンセンターを探すために歩きだした。
結構大きな街なのだが中央の広場に行くと、街全体をわかりやすく書いてある大きな看板があった。
「えーと、ポケモンセンターは・・・」
「オレもう限界だ・・・一歩もあるけない・・・」
相棒のピカチュウも同じようになんだか元気がない。
「すぐそこにあるみたいだぞ、サトシ」
「本当か!?」
突然元気を取り戻したサトシはどこだ、どこだ、と辺りを見回した。
すると広場の一角でポケモンバトルが繰り広げられていた。
「おぉーーー!!バトルしてるじゃん、オレ達もいくぜピカチュウ!!」
そう言うとあっという間に走って行ってしまった。
「ち、ちょっとサトシ!待ってよあたしも行く」
続いてヒカリとパートナーのポッチャマも一緒に走って行った。
一人置いていかれたタケシはため息をついて、そばにあるベンチに座った。

249 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/30 22:30:27
乙!R団いい奴だー

250 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/30 23:04:40
>>248
新作乙です
高速な置き去りキター

251 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/30 23:39:25
さっきほどではないがまだホウオウは襲ってきた。
「ナエトルはエナジーボール!ヒコザルは火炎放射!ポッチャマは渦潮!」
使い慣れていないヒカリのポッチャマもサトシと似ているからかうまく使いこなせていた。

それ以上にヒカリを助けたい思いが不可能を可能にしていた。

「ふぅ〜やっと大広間に出たぞ」
サトシ達はそこに担いでいた人・・・ホウオウにやられた人の意識をそこに置いた。

そこにヒカリはいなかった。

「ここならホウオウもいないし大丈夫だろ。人を置いて先を目指すぞ!」
そう言ってその部屋を抜けようと思ったその時だった。

「きゃあああ」
一番後ろにいたミズキの前から道がどんどんと消えていく。

「サトシ後は任せたぞ!ヒカリを助けるんだ!」
このままではミズキは一人になると判断したのかタケシはミズキのもとへ戻った。

「タケシ!ミズキさん!」
サトシが叫んだその時にはタケシ達はもう見えなかった。

「ミズキお姉ちゃんは強いから心配はいらないよ!」
サトシに抱っこしてもらっているミヨはそう言った。
「ああ!」
3人はタケシ達を信じてさらに前へ進んだ。


「大丈夫ですか?ミズキさん!」
「あ、はい。ありがとうございます」
タケシにぺこぺこお辞儀をしていたその時だった。

「ゴォォォ!」

いなかったはずなのに後ろから声がする。二人が後ろを見たその時居たポケモンは

「ガブリアス!?」
タケシは一気に不安になった。いくら別の個体といってもあのシンジをあっさりと倒したカブリアス・・・自分で相手になるのかと考えていた。

「そ、そんな・・・なんで貴方がここに・・・」
タケシ以上に不安になっていたのはミズキだった。

「知ってるんですか。あのガブリアスを?」
タケシは恐る恐る訪ねた。

「あの目の傷間違いないです・・・あのガブリアスは・・・


私の・・・私の大事な人を殺したポケモンです・・・」

252 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/08/31 08:18:56
2話 「バトルしようぜ」


「おい、あのトレーナーさっきから連戦連勝だな」
「誰かあいつの連勝ストップ出来るやついないのか?」
「それじゃあオレが連勝をストップさせてやるぜ!」
「うわっ!びっくりした・・・誰だよお前」
強引に前の方に出て連戦連勝しているトレーナーの姿を確認する。
なんと、サトシとヒカリと同い年くらいの女の子だった。
「挑戦者は他にはいないの?」
「オレが相手になってやる!!」
人混みの中からバッと出てきた。
「オレはマサラタウンのサトシ!こいつは相棒のピカチュウ」
肩に乗っているピカチュウは元気に片手をあげて挨拶する。
「わたしはフタバタウンのアカリ!正々堂々と勝負しようね」
「ああ、望むところだ!」
その時人混みの中からサトシを追いかけていたヒカリが出てきた。
「サトシ、やっと見つけた」
「ヒカリ!?どうしたんだよ」
「どうしたって・・・もうっ」
「ま、まさかのガールフレンド登場!?ってことはタッグバトルね」
「えっ?」
二人は顔を見合わせてなんのことだかわかっていないようだ。
「わたし達もタッグバトルだよ、トモルくん手伝って」
「えぇ、ボク?」
多少混乱気味だがどうなる?このバトル

253 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/08/31 12:12:42
3話 「タッグバトル」


「使用ポケモンはそれぞれ一匹ずつ、先に二匹とも倒れたらその時点で負け」
「わかった!ヒカリ久々のタッグバトルだな、がんばろうぜ」
「大丈夫!!って、本当にやらないとダメ?」
「当たり前だろ、タッグバトルなんだから」
その場の成り行きでなぜかヒカリまでバトルに巻き込まれてしまった。
どうやら相手の方も似たような状況になっているようだ。
「全く・・・アカリちゃんは後先考えずに何でもかんでもやるんだから」
「細かいことは気にしない!さあ、バトルスタートだよ」
「よーし、ナエトルきみに決めた!!」
「パチリスお願い!」
サトシはナエトルを、ヒカリはパチリスをそれぞれ出した。
「それじゃあわたしは、いっけーフレイム!!」
「こうなったらやるしかない、頼むよクラウド!」
アカリのブースターはピカチュウと同じでボールに入っていないため、名前を呼ばれると前に出る。
トモルはクロバットを繰り出した。
「わたしのブースター名前はフレイム、結構強いんだから」
「ボクのはクロバット、素早いから先制攻撃が得意なんだ」
「ブースターとクロバットか・・・ナエトルは不利だな」
二人はどう戦うのか!?

254 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/31 14:42:34
「殺・・・された?」

「ええ・・・あれは1年前のことです・・・」


第8話「ミズキの過去」


「グランドフェスティバル優勝はキッサキシティのミズキ選手です!!」

「やったー!わーいわーい!」

「すげぇ!14歳の女の子だぜ!」
「本当にすごい人だわ・・・」
あの頃の私はただこの観客の大歓声を聞くのが楽しくて…そして…

「やったよー!ネロー!」
ミズキはネロと呼ばれた男性に抱きついた。
「や、やめろよ恥ずかしいじゃんか///」
ネロは観衆の前でのその行動に顔を真っ赤にする。
「いいじゃないこういう日くらいは♪」
ただ彼と入れる時間が本当に幸せだった。


「いやー本当にすごかったな。最後のユキノオーの絶対零度は」
「うん!後がないから使ったんだけど当たって良かった〜」
「ははは、次は俺の番だな」
そう言って彼はポケットからケースを取り出す。

「あと1つだね」
「ああ、でもナギサシティのデンジさんは強いって言うし・・・」
「でもあのフライゴンとあなたのポケモンを信じる心があれば大丈夫だよ♪」
「だな!」
2人は仲良く会話をしながら帰っていた。

「あ、あのミズキさん・・・ですよね?」
突然二人の前に少年が現れる。
「あ、はいそうですけど・・・」
「あの僕あなたに憧れているんです!コンテストバトルしてくれませんか?」

「うん!やろうやろうコンテストバトル♪」
気前のいいミズキは挑戦を断ることは一度もなかった。少年を連れて広い場所へ行こうとするが・・・

「今日はやめて帰ろうよ!」
ミズキの腕をネロはつかんでそう言った。かなり真剣な表情だ。

「なによ〜疲れてるならさっき帰っていいわよ。すぐに追いかけるから」
「・・・わかったよ」
そう言ってネロは宿に戻っていった。

これが悲劇の始まりになるなんて・・・

255 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/31 15:25:09
「ここら辺でいいかな」
そこは人気の少ない広い場所…バトルにはもってこいの場所だ。
「さぁ、始めましょう!」
「うん、楽しみだよ」
少年が不敵な笑みを浮かべたのをミズキは気付かなかった。

「なんだよ・・・ミズキのやつ・・・」
ぶつぶつと文句を言いながらネロは宿に戻ろうとしていた。

「!!」
急にネロの表情に焦りが見えた。
「なんだか・・・やな予感がする・・・」
そう言ってネロはミズキを探しに走りだした。


「くっ・・・」
ミズキはかなり焦っていた。しかし、傷ついているのはポケモンではない・・ミズキの方だ。
「行きますよ!ガブリアス!!ドラゴンクロー!」
「ユキノオー!吹雪!」
ユキノオーが応戦するが

「無駄無駄!ミズキに攻撃だぁ!」
「きゃあああーーー!」
ミズキの左腕に当たり大量出血をしてしまう。
「こんなの・・・バトルじゃない・・・」
そういってミズキはユキノオーを戻しその場から逃げた。


「ハァ…ハァ…」
ミズキはとにかく走った


「逃げても無駄だよ」
後ろから少年がつけてくる
「なんでそこまで私を…」

「ふふふ・・・貴方をここで殺してその特別な才能をもらいたいんですよ」
少年は邪悪な笑みを浮かべた。
「(何を言っているの!?とにかく逃げなきゃ)」
また逃げ出そうとした時だった

「無駄だよ・・・ギガインパクト!」
強力なパンチがミズキに迫った。


「破壊光線!!」
そんなミズキを助けたのはネロだった。

256 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/08/31 15:46:36
「俺が来たからには大丈夫だ!」
ネロは自信満々にそう話す。

勝負は互角。このときのネロはやけに強かった気がする。

それで安心した…それが過ちだった。

「よーしいいぞ!」
フライゴンはガブリアスを押し倒した。
「やったー!」
ミズキが喜んで油断したその時だった。
「ドラゴンクロー!!」
ガブリアスがこちらに襲いかかる。

グサッ

しかし攻撃を受けたのはミズキではなくネロだった。
ネロが庇ったのだ。

「ね・・・ろ・・・?」
「よかった…」
そういってネロはその場に倒れてしまった。


どうしたの?ネロ?疲れたの?

体から赤いものが出てるよ・・・なんで?

体が冷たい・・・なんで?なんで?

ねぇ・・・返事をしてよネロ・・・

ネローーーーーーーー!!


いつの間にかに少年は消えていた。
そしてミズキの悲しみなのか雨が急に降りだした・・・

257 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/08/31 16:48:10
4話 「負けられない」


連戦連勝中のトレーナー、アカリに勝負を挑んだサトシ。
成り行きでヒカリと組んでタッグバトルをする事になった。
果たして勝負の行方は?
「サトシくん、だっけ?お先にどうぞ、ガールフレンドのきみもね」
「後悔するなよ!ナエトル、ブースターにエナジーボール!!」
「ガールフレンドじゃないんだけど・・・パチリス、クロバットにてんしのキッス」
指示された通りにナエトル、パチリスが飛び出す。
「フレイム、かげぶんしん!!」
ナエトルのエナジーボールが当たる前にフレイム(ブースター)の姿は多くなっていた。
「かえんほうしゃ!」
無数の分身から放たれるかえんほうしゃをナエトルはうまくかわした。
「いいぞ、ナエトル!」
「クラウド、かわしてクロスポイズン!!」
クラウド(クロバット)は上空に飛んでかわした。
そして素早く空中で体制を立て直して技を放つ。
「こっちもかわして、そしてスパーク!」
それぞれ激しい技の応酬が続くなか、パチリスのスパークがクロバットの急所に当たり倒れた。
「ク、クラウド!?大丈夫・・・だね、よかった」
「さあ、後はブースターだけだぜ!!」
「ま、負けるもんか!!」

258 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/08/31 18:37:09
乙です!

>>256
重い話になってきましたね
でもサトシならなんとかしてくれるはず・・

>>257
がんばれサトヒカタッグ
ガールフレンドと見抜くとはするどい子

259 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/09/01 22:13:10
5話 「ぶつかり合い」


「ま、まさかわたしが追いつめられるなんて」
「これがオレたちの実力だぜ!」
「このままいけば勝てるわ」
「でもわたしだって、このまま負ける気はないんだから!フレイム、ナエトルにかえんほうしゃ!!」
「かわせ、ナエトル!!」
正面から放たれたかえんほうしゃを、ナエトルは横にとんでかわした。
「よし!はっぱカッター!!」
「サトシ、ブースターがきてるわ!」
「なに!?」
フレイム(ブースター)はすでにナエトルの目の前にいた。
「ゼロ距離ならかわせないよ、ほのおのキバ!!」
強力な一撃を受けてナエトルは倒れてしまった、しかもこうかは抜群だ!
「ナ、ナエトル!!」
「サトシのナエトルが倒れるなんて・・・」
これで残ったのは、パチリスとフレイムになった。
「最後は一騎打ちで決める!フレイム、ギガインパクト!!」
「あたしだって!パチリス、ほうでん!!」
ほうでんとギガインパクトが激しくぶつかり合い、爆発した。
爆風が観戦者とサトシたちを巻き込む。
「ヒカリ、大丈夫か!?」
「あたしは大丈夫、それよりパチリスは!?」
煙がはれてようやく姿が確認出来るようになった、立っているのは・・・?

260 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/09/01 22:21:19
こんばんは
「君がいるから」の小説をかいてる者です。
いきなりやってきて、こんな微妙なものを投稿してしまってスミマセン・・・。
どうかなま暖かい目で見守ってやって下さい。
最後にコメントして下さってる方(々)ありがとうございます。

261 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/09/01 22:22:20
こんばんは
「君がいるから」の小説をかいてる者です。
いきなりやってきて、こんな微妙なものを投稿してしまってスミマセン・・・。
どうかなま暖かい目で見守ってやって下さい。
最後にコメントして下さってる方(々)ありがとうございます。

262 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/09/02 01:06:20
こんばんは
微妙ってことはないと思いますよ
他の人も含めて、話が作れるだけで尊敬です…

263 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/09/02 21:11:49
6話 「以外な決着・・・そして」


激しいぶつかり合いの末に勝ったのは・・・ヒカリのパチリスだった。
ほうでんに真っ正面からぶつかったフレイム(ブースター)は倒れていた。
「やったぁーーー!!勝ったよ、サトシ」
「ヒカリが頑張ったから勝てたんだよ」
「ううん・・・サトシとタッグを組んだから勝てたんだよ」
負けてしまったアカリはフレイムに駆け寄る。
「ごめんねフレイム・・・わたしの判断ミスで傷ついちゃって」
「アカリ、いいバトルだったな!」
「サトシくん・・・うん、ありがとう!久々に手応えのあるバトルが出来たよ」
2人は握手をした。
アカリはヒカリの方にも握手を求める。
「まさかガールフレンドのきみに負けるなんてね」
「だから・・・もういっか、えっと」
「アカリだよ」
「そうそうアカリ・・・って、え?」
ヒカリはこの時初めてまじまじとアカリの顔を見た。
「・・・あ、あのアカリって、フタバタウン出身?」
「そうだけど?それがどうかした」
「あたしの事覚えてないの!?ヒカリ、フタバタウンのヒカリ!!」
「ヒ、ヒカリ!?確か小さい時ピカリって呼ばれてた」
「それは言わないで!!」
「どういうことだよ、ヒカリ?」
サトシは状況がよめていないようだ。
「あのねこの子あたしの幼なじみのアカリだったの」
「へぇ〜・・・そうだったのか」
「バトルに夢中で全然気づかなかったよ」
サトシたちがバトルをしていた相手はなんとヒカリの幼なじみだった。

264 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/09/03 00:55:48
なんと幼馴染だったとは!
しかもピカリまで知ってるとは

265 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/09/03 18:03:14
7話 「幼なじみとの再会」


「それにしても、ヒカリがこの街に来てるなんて・・・って当たり前か」
「うん!コンテストがあるって聞いたから来たの」
「アカリ、コンテストに出るのか?」
「ううん、出るのはわたしじゃなくて・・・」
後ろの方でさっき一緒にタッグを組んでいた男の子の方に視線をうつす。
すぐに視線に気がつき、サトシたちの方に歩いてきた。
「どうしたの?」
「ほらちゃんと自己紹介して、ヒカリとサトシくんに」
「えと・・・ボクはトモル、マサゴタウン出身で一応コーディネーターなんだ」
「それじゃあ、コンテストに出るのって・・・?」
「そう、トモルくん!わたしはバトルの方が得意だし」
「ヒカリ、新たなライバル登場だな!」
「ええ!今回も一筋縄じゃいかないみたいね」
「ボ、ボクなんかヒカリちゃんのライバルにはなれないよ・・・」
「あーでたでたートモルくんの謙虚な態度、そんなに謙遜することないのに」
「ってことは、トモルは本当は強いのか!?さっきのバトルではよくわからなかったけど」
「だからボクは対したことないってば、アカリちゃんは大げさだよ」
この街に来た理由それは、コンテストに出場することだった。

266 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/09/04 21:28:49
「それが私の過去です・・・」
「なかなか懐かしいお話だな」
「!!」
ミズキが話を終えた後、ガブリアスの後ろから過去に出てきた少年が現れる。


第9話「守るべきもの」


「とにかくやるしかない!グレッグル!!毒突きだ!」
その空気を変えるかのような先手がガブリアスに迫る。

「瓦割だ!」
しかしそれを吹き飛ばす一撃がグレッグルに直撃する。
「大丈夫か!?」
タケシが聞く以前にグレッグルは戦闘態勢を取っていた。

「グレッグル!もう一度毒突きだ!」
「リングマ!メガトンパンチで援護して!」
再度攻撃をするグレッグルをサポートするかのようにリングマが現れる。

「アイアンテール!」
ガブリアスの尻尾の攻撃はリングマの技と相殺しグレッグルの突きは直撃する。
「無駄だ!!」
しかしまったくダメージを受けていないのかガブリアスは追撃を始める。

「今だ!ピンプク!」
「何!?」

ドーン!

今までの攻撃は囮であり、いつのまにかに巨大な岩をもったピンプクが背後に回り込みその力で岩をぶつけたのだ。
「やりましたよ!ミズキさん!」
タケシは信じられないくらい喜んでいた。

しかし

「ギガインパクト!!」

ドガァ!

そのガブリアスの一撃でほとんどのポケモンが吹き飛ばされた。

「くっ・・・」
タケシの顔には不安しか残らなかった。残りは一匹のみ・・・・さらにミズキさんも先ほどから出ていたレントラー、ロズレイド、リングマがダウンしていた。



267 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/09/04 22:42:07
「くっ、ユキノオー!お願い・・・」
目の前のポケモンが自分の最愛の人を奪ったポケモン・・・ミズキの動揺は尋常ではなかった。

「もっと楽しませてくれよ…火炎放射!」
「吹雪!!」
炎と氷・・・2つの技が混ざり霧が生まれていた。

「今よ!ピジョット!ブレイブバード!」
その霧の中でミズキのピジョットが強力な突進を繰り出す。

しかし、

「ギガインパクト!」
またしてもその一撃でピジョットはやられてしまった。

「くくく・・・あきらめろ!瓦割!」
「氷のパンチ!」
2つの技はぶつかり合うものの氷の拳は力負けし、ユキノオーまでもがやられる。

「ミズキ、お前じゃ勝てない。ネロの言うこと聞いておけばネロは死ななかったんだぜ。きっとあの世でお前のこと恨んでるだろうなぁ・・・」

確かにそうだった…もし私があの時帰ればネロは死ななかったのに…もう諦めよう…
ミズキが諦めかけたその時だった

「そんなことはない!」
タケシが急に声を発する。
「タケシさん・・?」

「俺はその場にいなかったからわからないがネロという人は死んでも恨んでなんかいない!!ただ大切な人を守るために死んだんだ!」
「なぜそんなことが言える?」
「俺にも守りたいものがある!!ポケモンを・・・家族を・・・そしてかけがえのない俺の仲間をだ!だから俺はヒカリを助けるために戦っているサトシにこれ以上の負担をかけないために俺は戦う!!」

『俺はポケモンリーグを制覇したい!!でもその時にはたくさんの困難があると思う…でも俺はそれからみんなを守りたい!だから俺は強くなるんだ!』
ネロ・・・そうだよね。あなたは守りたいもののために戦っていたんだよね…今から私もみんなを守るためにあの子を使うわ!!

「来て!私の切り札!!」
ミズキの目から迷いが消え出した最後のポケモンは…


268 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/09/05 01:47:29
>>265
まさかのコンテスト開催ですか!?
トモルくんがすさまじい実力を秘めてそうでハラハラします

269 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/09/05 02:00:51
>>267
めったに見れないタケシのシリアスモードがかっこいい!
ミズキさんも凛々しいです

270 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/09/06 16:40:12
8話 「似た者どうし」


ルーメンシティで開かれるポケモンコンテストに出場するために街を訪れたサトシたち。
そこでヒカリの幼なじみアカリと出会いバトルをし、見事勝利した。
アカリと一緒に旅をしている少年、トモルがコンテストに出ると聞いてヒカリは
期待に胸を膨らますのだった。
「サトシ、そろそろタケシのところに戻った方がいいんじゃない?」
「やっべ忘れてた!!・・・それに腹へってきた」
「あたしも〜バトルに夢中でお腹減ってるの忘れた」
「ポケモンセンターに行くの?だったら一緒に行ってもいいかな」
「もちろん!久しぶりに会ったから色々話もしたいし」
話が一致したところでサトシたちはタケシが待っている中央広場の全体図が見れる
看板があるところに行った。
「サトシ、ヒカリ!遅かったな」
「ごめんごめん、ちょっと色々あってね」
「紹介するよ2人とも、オレたちと一緒に旅してるタケシっていうんだ」
「はじめましてわたしはアカリ、こっちはパートナーのフレイム」
足下を見るとフレイム(ブースター)がおすわりの体形になった。
「ボクはトモル、パートナーはこのアクアです」
アクア(シャワーズ)はトモルに紹介されると小さな声であいさつした。
「俺はタケシ、世界一のポケモンブリーダーになるために旅しているんだ」
「ポケモンブリーダー・・・ということはポケモンフーズとか自分で作ってるの?」
「タケシの作るポケモンフーズはスゴいんだぜ!みんな美味しそうに食べるからな」
「美味しそうに・・・って、そんなこというから余計にお腹空いてきたじゃない!!」
「な、なんでオレに当たるんだよ!?」
「まあまあ2人ともその辺にして、センターにご飯食べに行こう」
その時グゥ〜とお腹のなる音がした。
「えへへ・・・実はボクもお腹減ってるんだ」
「よーしみんなで腹一杯食うぞーーー!!」
「サトシくん!!ポケモンバトルでは負けたけど、大食いバトルなら負けないよ」
「望むところだ!けどまずはセンターまで競争だ!!」
「絶対に負けないんだから!!」
そのまま全速力で走って行ったサトシとアカリは、あっという間に見えなくなった。
「やれやれ・・・俺たちも行くか」
そういってヒカリ、タケシ、トモルはゆっくりとポケモンセンターに向かった。

271 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/09/06 19:25:07
ミズキのボールから現れた最後のポケモン・・・それはあのフライゴンだった。

「ネロ…貴方の力貸してもらうわ!」

第10話:支える力


「俺も行くぞ!ウソッキー!!」
ミズキに続きタケシも最後のポケモンを繰り出す。
「フライゴン!ドラゴンクロー!」
「ウソッキー!ウッドハンマー!」

「ちぃっ、ドラゴンクロー!!」
それに応戦するかのようにガブリアスも爪で攻撃するがウソッキーの分ガブリアスは力負けした。
「ならば龍の波動!!」

「今だ!流星群!」
無数の星が波動を打ち破りガブリアスに襲いかかる


「避けろぉ!」
ギリギリのところでガブリアスはその技を避ける。

「くっ、逃した…」
流星群は諸刃の刃の技…技を使用したフライゴンは疲労したものの持ち物の「メンタルハーブ」の力で元気を取り戻す。

「あと一発…それであのガブリアスを倒さなきゃね…」
そういったミズキの言葉にフライゴンはコクンと頷く。

「行くわよ!破壊光線!」
「破壊光線!」

フライゴン、ガブリアス両方の口から強力な光線がほとばしり、大部屋は少しくずれを見せ始めた。

「一気に決める!!ドラゴンクロー!」
「ドラゴンクロー!」

2人の技の威力は互角。このままでは拉致が明かない。

「…見えた!!今よ!流星群!」
ミズキの目がキラリと光ったと思うと数多の星がガブリアスに襲いかかる。あらかじめのダメージかガブリアスは動けずにいた。

「いっけぇーーーーー!」



272 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/09/06 19:42:55
「甘いんだよ!!ギガインパクトだ!!」
避けられないわけではなく技と避けようとしなかったのか、ガブリアスの渾身の拳が流星群をも打ち砕く…

そして星は跡形もなく消えていった。

「そ…そんな…」
ミズキは最後のチャンスを逃し落胆してしまった。

「ふはははは!これで俺の勝ちだ…」
「ま…負けた…なーんてね♪」

ミズキの表情が笑顔になるがその裏には悪意のこもったような笑顔だった。

「な、なぜだ!!!!」
なんとそこに疲労しているのはフライゴンではなくウソッキーだった。

「残念だったな!お前が破壊したのはフライゴンのではなくウソッキーが物真似した流星群だ!!」
「これが終幕よ!!」



『私、どうしたらいいのかな・・・・』
そこには泣き続けている少女…ミズキ(13歳)がいた。
『ユキカブリが頑張ってくれたのにまた一次審査で落ちるなんて…どうすればいいんだろう・・・』
『ミズキ…その涙は…』
そこに突然ビブラーバを持ちながら悲しい表情をしたネロがやってくる。

『ほっといてよ!!私にはコンテストの才能なんか…』

そう言い終わる前にネロがミズキを抱きしめた。

『ネロ・・・?』
『確かに今回は駄目だった…でも頑張ってたじゃないか!!才能がないなんて言うなよ!俺が・・俺がお前を支えるから…』
『ネロありがとう・・・』
ミズキの顔が笑顔になる

『でも・・・』
『でも?』
『私もあなたを支えるんだからね!!』



そう今も私は貴方に支えられている…それはこれからもずっと…あとね私、コンテストまた頑張るから!また応援しててよね!

「や、やめろぉーーーーーーーー!」
少年は取り乱した表情でいた。

「守り抜け絆!!流星群!!!」
無数の星がようやくガブリアスに直撃したのであった

273 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/09/06 19:52:55
その煙が晴れた時…目の前には気絶しているガブリアスとボロボロの少年がいた。

「勝った…」
ミズキは一呼吸をして落ち着いた顔を見せる。

やったよ…ネロ…因縁のあのポケモンをようやく倒せたよ…

落ち着いてはいてもその眼からは涙が溢れていた。

「やりましたよ!ミズキさん!」
その空気を壊すかのようにタケシは喜びながら踊っていた。

「ええ・・・では早く先に行きましょう」
ただそれのおかげで切り替えられたのかミズキは走って先へ向かおうとした。
「はい!」
タケシもそれに続くかのように走っていった。


「待て…」
「!!」
そんな二人を呼び止める声…あの少年であった。

「ここから先へは行かせん!」
彼ががそう叫ぶと大部屋がどんどんと闇に覆われていく

「きゃあ!」
「そ、そんな・・・」
タケシとミズキも少年も例外ではなく闇に飲み込まれていく。

「死ぬ時は道連れだぜ…」
少年はいち早くその闇に飲み込まれてしまった。

「あとは頼みましたよ…サトシ君…」
そう言うと同時にミズキとタケシも闇に飲み込まれてしまった。


274 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/09/06 20:04:46
もはやサトヒカじゃNEEEEE!と叫びたくなる作者です・・・
ただミズキとネロの過去シーンはメイド回のサトヒカとサトシがもう少し大人だったら…を想像して書いたので・・・脳内でサトヒカに置き換えればほらサトヒカに(殴

サトシのターンが回れば多少は出てくるかもしれませんが…
「次は俺のターンだろうが!しかも10話のタイトル:にするなよ!「」にしろよ!」

ああ、やっぱりゴールド無しは駄目なのね…

ともかくサトシのターンが回ればサトヒカが来る(?)のでそれまで応援よろしくお願いします!!(殴

余談:ホウオウも出てこNEEEEE!

275 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/09/07 00:28:45
>>270
乙です
アカリはサトシと気が合うんですねー

276 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/09/07 00:33:07
>>274
乙です

計画通りに書くのが一番よいと思います
サトヒカは気長に待ちます!

277 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/09/07 18:49:03
第11話「仲間」


「おっしゃあ!結構来たぜ!」

タケシ達と別れ何時間が経っただろうかサトシとゴールドとミヨはかなり奥の方まで来ていた。
ただポケモンたちの疲労は尋常ではなかった。


「また大部屋か」
サトシ達がついた場所・・・そこはまた大部屋があった。

3人はミズキたちがまだ来ないことからおそらく敵がここに潜んでいるのだろうと考えていた。

「早く行けよ」
そういうとゴールドはサトシの背中をたたいた。

「待てよ!俺もここで」
「早く行けよ!」

サトシが言い終える前にゴールドがサトシの胸ぐらを掴み、そう叫んだ。

「わかってんだろ!時間がないことくらい!ここは俺に任せろ!!」

ゴールドの言葉は的確だった。

そうだもう時間がない…早くしないと人々がヒカリは消えてちゃうんだ…
俺がヒカリを助けなきゃ!!

「わかったよ・・・・」
そう言ってサトシは走り出した。

「すぐに追いついてやるよ!」

ゴールドは右親指を立てながらそう叫んだ。
走っているサトシも同じ事をする。


「さてと・・・いい加減に顔を出せよ!お前!!」
ゴールドは後ろを向きながらではあるもののビリヤードのキューを人の気配のある場所へ投げつける。

「初めからわかっていたのか…」

それをキャッチしてゴールドの傍へと赤い髪の少年が歩いてくる。

「なんでかしんねーけど…なんでお前がここ居るんだ!?シルバー」
「それはこっちのセリフだ!ゴールド!」


278 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/09/07 23:26:15
「行くぞ!ミヨちゃんはしっかり捕まってて!」
「うん!」
ミヨをかばいながらもサトシは前へ進んだ。

「グライオン!シザークロス!ウリムーは粉雪!エテボースはスピードスター!」

たくさんの技がホウオウにぶつかりホウオウは消えてなくなる。

「頑張ってくれ…みんな!」
サトシは自分のポケモン、そしてヒカリのポケモンを信じて前へ進んだ。


「どうした?ゴールド?」
その頃ゴールドはシルバーの登場に困惑していた。

あいつは石化してしまったはずだ…
それを知った時は俺もクリスもやばかった…

でも目の前にあいつはいる…

でもあいつは悪に手を染める奴じゃない…

なら!

「勝負だ!シルバー!!」
「勝負は3対3!あの時の続きと行こうぜ!」

あの時…エンジュシティでつかなかった決着を…そして目の前のシルバーの謎を解き明かすためにも…

「俺は勝つ!」

そう叫ぶと同時にゴールドは最初のポケモンを繰り出した。

279 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/09/08 00:23:17
おお、ゴールド一人残って偉い
熱い王道展開いいですねー

280 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/09/08 23:21:13
「頼んだぞ!マーぴょん!」
「行け!キングドラ!」

ゴールドからはムウマージがシルバーからはキングドラが現れる。

「催眠術!」
「神秘の守り!」

ムウマージが高速で眠らせようとするがそれを超えるスピードでのキングドラの守りがそれを防ぐ。

「ハイドロポンプ!」
「読んでた!ミラーコート!」

そこからキングドラは一気に攻撃へと移るが、ムウマージはそれを読んでいたかのように盾ではじき返す

「龍の息吹!」
一瞬の隙をかいくぐり龍の息吹がムーマージにヒットする。しかし、キングドラはミラーコートに直撃する。


「一気に決める!シャドーボール!」

とどめを刺さんとばかりに放った…放たれるはずだった技が放たれない。

「破壊光線!」

麻痺で動けなくなったムウマージはその一撃で倒れてしまった。

「わりぃクリス…お前のポケモンやられちまった…でも次は負けない!」
そう言って放たれたボールから現れたポケモンは高速でキングドラにパンチを喰らわせKOさせた。


281 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/09/08 23:23:24
第12話「ライバル!」

「頼んだぞ!マーぴょん!」
「行け!キングドラ!」

ゴールドからはムウマージがシルバーからはキングドラが現れる。

「催眠術!」
「神秘の守り!」

ムウマージが高速で眠らせようとするがそれを超えるスピードでのキングドラの守りがそれを防ぐ。

「ハイドロポンプ!」
「読んでた!ミラーコート!」

そこからキングドラは一気に攻撃へと移るが、ムウマージはそれを読んでいたかのように盾ではじき返す

「龍の息吹!」
一瞬の隙をかいくぐり龍の息吹がムーマージにヒットする。しかし、キングドラはミラーコートに直撃する。


「一気に決める!シャドーボール!」

とどめを刺さんとばかりに放った…放たれるはずだった技が放たれない。

「破壊光線!」

麻痺で動けなくなったムウマージはその一撃で倒れてしまった。

「わりぃクリス…お前のポケモンやられちまった…でも次は負けない!」
そう言って放たれたボールから現れたポケモンは高速でキングドラにパンチを喰らわせKOさせた。


現れたポケモンはエイパムのエーたろうである。


「スピード勝負か!いってこいニューラ!」

ニューラが出たと同時に睨み合いを繰り広げる2匹。

2匹は勝負になるとよく戦っていた。だからこそ負けたくない意思があるのだろう。



282 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/09/08 23:24:47
「一気に決めるぜ!エーたろう!スピードスター!」
「迎え撃て!吹雪!」

無数の星と氷がぶつかり合う中ニューラはすでに攻撃を始めていた。

「辻斬り!」
「避けろ!」

しかしあまりにも速い攻撃に対応できなかったのかエイパムの体は爪に貫かれる。
しかしその体はゆらゆらと影に戻っていく。

「影分身!?」

シルバーが辺りを見回すのと同時にニューラも辺りを見回す。

「遅い!!気合パンチ!!」

この一撃のためにスピードを落としていたのか猛スピードで真上からエイパムのパンチが撃ち込まれる。

ガシッ!!

しかしそのパンチは急所には当たらず、ニューラの長い爪がそれを抑える。


「投げ飛ばして乱れ引っ掻き!」
「焦るな!こっちも乱れ引っ掻きで対抗だ!」

ニューラは勢いよくエイパムを投げ飛ばすがそのバランスの良さから一瞬で体勢を立て直し、乱れ引っ掻きの対決が始まる。


「こいつで止めだ!!気合パンチ!」


爪と爪が交差する一瞬、2匹の爪がぶつかりニューラが怯んだところにすかさず最大級の気合パンチを打ち込む。


ドガァァァァ!

エイパムの拳はニューラを地面にたたきつけた。その時点で勝負はついていた…はずだった。

「ニューラ!!」
「エーたろう!?」

なんとニューラの隣にはエーたろうが倒れていた。5、6発叩かれた傷がある。恐らく乱れ引っ掻きのときに袋叩きを仕掛けていたのだろう。

「くっ…」
両者とも完璧な戦略だと思っていたのか顔をしかめながらボールに戻す。

楽しい!!こんな楽しいバトルは久々だ!!

もうシルバーであろうがなかろうが関係ねえ!


ゴールドの脳裏ではもはやそのことしか考えていなかった。それはシルバーも同じであった。

「行くぜ!シルバー!最後はこいつらで決着をつけようぜ!!」
「ああ!俺も同じ事を考えていたところだ!!」

両者のボールから放たれたのはバクたろうとオーダイル…ゴールドとシルバーと同じ最大の親友であり最大のライバルの戦いが始まった!!

283 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/09/08 23:30:57
間違えてタイトルも書かずに一度投稿してしまいました〜すいません…

とにかく今回はバトルメインで書いてみました…前回の戦いよりかは接戦感がはっきりとしていたはず…です。
と言ってもゴールドだとうまく話が作れないのでバトルで流したわけですが(汗)

バクたろうVSオーダイルの対決が終わればいよいよおまちかねのサトシのターンです…
なるべくサトヒカを出したいと思いますが今回のようなバトル中心話もありますのでよろしくお願いします。



284 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/09/09 00:36:25
乙です!
接戦で勢いがあって良かったです

285 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/09/09 19:42:37
9話 「燃えるポケモンセンター」


「へへへ・・・どうだ!バトルでは負けたけど、競争ではわたしの勝ちだね」
「くっそー!体力には自信あったんだけどなあ」
ポケモンセンターまで競争していたサトシとアカリ。
「わたしだって体力には自信あるんだから!」
2人はとりあえず、さきにセンターに入ることにした・・・その時
「た、助けてくれ〜」
「火事よ!みんな逃げてーーー!!」
ジョーイさんのかけ声とともに多くの人たちがセンターから出てきた。
2階の窓からはすでに火が噴き出しそうだった。
「どうしたんですか、ジョーイさん?」
「火事よ、原因はわからないけど・・・とにかく今は逃げて」
そう言うと他の人たちに逃げるように大きな声で呼びかけ始めた。
「サトシー、アカリー!いったいどうしたの?」
「ヒカリ!タケシもトモルも!ちょうどよかった、火を消すのを手伝ってくれ」
「センターが燃えてる!?ジ、ジョーイさんは?無事なのかサトシ!?」
「あ、ああ・・・あっちで逃げてる人たちを誘導してるよ」
「わかった!!俺も一緒に誘導を手伝ってくる、消化は任せたぞ!!」
「任せろ!みんな水ポケモンを出すんだ」
「OK!レッツゴー、ミミ!」
「頼むよ、アクア!」
「ブイゼル、きみに決めた!」
「ポッチャマ、お願い!」
サトシはブイゼル、ヒカリはポッチャマ、アカリはミミ(ミロカロス)、トモルはアクア(シャワーズ)をそれぞれだした。
「ブイゼル、みずでっぽう!」
「ポッチャマ、バブルこうせん!」
「ミミ、ハイドロポンプ!」
「アクアもハイドロポンプだ!」
4人の指示を受けて、炎に向かって水の技をぶつける。
特に激しいところに水をぶつけて消化を試みるがいっこうに消える気配がない。
「・・・いったい誰がこんなことを?」
「もしかして消してるそばから誰かが、かえんほうしゃを放っているみたい」

286 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/09/10 01:07:33
仲間で良かった水ポケモン
火災がおきても大丈ぶい

287 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/09/11 19:28:16
10話 「謎の2人組」


「考えてもしょうがないだろ!ブイゼル、もっと威力をあげるんだ」
「ポッチャマも頑張って!!」
威力をあげて水をぶつけてもいっこうに火が消えない。
「こうなったら直接ポケモンセンターの中に入って火の原因を調べた方がいいよ!」
「ダメだよアカリちゃん!危ないじゃないか」
「でも・・・何とかしないと」
何か策はないのかと考えている時、センターの裏手の方に怪しい人影が走って行くのが見えた。
「なあ、今誰かセンターの裏に走って行かなかったか?」
「えっ?わたしは見てないけど?」
「ちょっと確かめてくる!アカリたちはこのまま火の消火を続けてくれ!」
「わかった、何とかしてみる」
「ヒカリはオレときてくれ」
「ええ、行くわよポッチャマ!」
「戻れ、ブイゼル」
ブイゼルをボールに戻すと2人は急いで人影が走って行った場所に向かった。
ピカチュウ、ポッチャマも一緒についてくる。
「確かこの辺に・・・」
昼間なので視界はそこまで悪くない。
だからサトシは自分が見た人影は幻ではないと思っている。
「誰だ!?お前たち、ここで何してやがる!!」
「落ち着けよガキが2人だけだ」
「お前たちこそここで何してるんだ!?」
「見て、サトシ!ブーバーンがかえんほうしゃを放ってる!!」
おそらく2人のどちらかのポケモンであろうブーバーンが、センターに炎をぶつけている。
「まさか、こいつらがセンターをこんなにしたのか!?」
「めんどくせぇな!!見られたからには生きて返さないぜ、カイリキー!!」
「さっさと終わらせてやろうぜ、ブーバーン!!」
2人の男組はポケモンを出してきた、どうやら言葉通りサトシたちを始末するつもりだろう。
「やられてたまるか!ムクバード、きみに決めた!!」
「ポッチャマ、あなたも行くのよ!」
サトシの投げたボールから、ムクバードが出てくる。
ポッチャマも2体のポケモンと対峙する。
「おもしれぇ・・・タッグバトルってわけかよ!!徹底的に潰してやるぜ」

288 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/09/11 21:47:41
第13話「諦めない!」


「バクたろう!火炎放射だ!」
「オーダイル!ハイドロポンプ!」

炎と水が混ざり合い、爆発が起き煙が上がる。

「うぉぉぉぉ!火炎車ぁ!」
「止めろぉぉぉ!滝登りぃ!」

2人とも考えは同じだったのか物理系の技を繰り出す。
ただオーダイルの方が早かったのかバクたろうは水に呑み込まれる。効果は抜群だ。


「バクたろう!!大丈夫か!?」

バクたろうはコクンとうなずくとすぐざまオーダイルに向かっていった。


「甘いぜ!アクアジェット!!」
「雷パンチだぁ!」

直線的な攻撃を読んでいたのかカウンターといわんばかりの雷パンチがオーダイルにヒットする。

「甘いぜ!」
「何!?」

シルバーもそれを読んでいたのか、アクアジェットの途中で体を回転させ、電気のショックを和らげアクアジェットをヒットさせる。

「バクゥ…」

あのバクたろうも苦手な技を連続でくらい倒れこんでしまう。


「決まったな…」

シルバーがそう言いオーダイルを戻そうとしたときだった。


「まだだ!まだ終わりじゃねぇ!!」
「なぜそう言い切れる!」
「そんなの俺がバクたろうが諦めてねぇからだろうが!」
「バクゥ!」

ゴールドがそう叫ぶと同時にバクたろうも立ち上がる。


「こっからが本番だ!バクたろう!」

ゴールドは頭のゴーグルを掛けバクたろうとともに立ち向かっていった!

289 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/09/11 22:46:01
「行き止まり…?」
その頃サトシとミヨはホウオウ達は退けたものの行き止まりのような場所に立ち止まっていた。

「どこか行ける場所は?」
「上があるよ」

ミヨは上を差しそう言った。
確かに上は今までとは違い黒く染まった水溜りのようにも見えた。
「ポチャポチャ!」
ポッチャマが上を見て声を上げ始めた。

「迷ってる場合はない!上へいってやる!」

サトシはそう叫ぶと黒い水溜りに入っていった。


「うぉぉぉぉぉ!いっけぇ!」

その頃ゴールドとバクたろうはオーダイルと闘っていた。

「ぐっ!滝登りで防げ!」
「火炎車でぶち破れ!!」

さっきよりも気迫も威力もある攻撃が滝登りを打ち破る。

「気合パンチだ!」
オーダイルも負けじと反撃をする。

「(くっ…シルバーのやつやるな…)」
「(まさかここまで成長してるなんてな…)」
「(こうなれば!)」

2人とそのポケモンが一気に動き出した。

「これで決める!オーバーヒート!」
「勝つのは俺だ!ハイドロポンプ!」

2つの技が激しくぶつかり合う。地面に亀裂が入るほど2つの技はすさまじかった。

「うぉぉぉぉぉ!」

2人と2匹は限界の技は超えたぶつかり合いをする。しかし徐々にタイプで有利なオーダイルが打ち勝っていく。


「これで終わりだ!」
「まだ終わりじゃねぇ!バクたろう!オーバーヒートに突っ込め!フレアドライブだ!」

バクたろうはフレアドライブとオーバヒートを混ぜ、より強力なフレアドライブを作り出す。

「いっけぇぇ!」

フレアドライブはハイドロポンプを退けオーダイルに直撃する。

「オーダイル!」

オーダイルはその場にたおれてしまい、バクたろうは傷だらけで息が上がりながらも立ち上がっていた。

「やった…勝ったぁ!!」

ゴールドはその場で飛び上がりただ喜びをかみしめていた。

290 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/09/12 01:27:06
乙です
>>287
なんと恐ろしい悪者・・
だが、ポッチャマの水パワーと、サトシの不死身さがあればっ

>>289
相性を打ち砕く熱血バトルいいですねえ

291 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/09/16 20:46:35
11話 「敵の援軍?」


「サトシくんたち大丈夫かな・・・?」
「どっちかって言うとミミとアクアの方が大丈夫じゃないよ」
ミミ(ミロカロス)とアクア(シャワーズ)はずっと消化作業を続けていたため疲れてしまったようだ。
「ミミ、戻って!」
アカリはいったんミミをボールに戻した。
トモルもアクアに休むよう指示をする。
「ふふふ・・・あなたたちね、余計なことをしてるのは」
「だ、誰!?」
後ろから音もなしに突然現れた謎の女性2人組。
アカリもトモルも思わず身構える。
「誰って?普通は名乗らないわよ、だって私たち悪者ってやつだから」
「わ、悪者〜?どこからどう見てもオバさんじゃない」
「アカリちゃん!あんまり挑発するようなこと言わないでよ」
「だって・・・それじゃあ、厚化粧とかは?」
「ちょっとぉ・・・黙って聞いてればオバさんとか厚化粧とか、好き勝手言ってくれちゃって」
「アタシたちはガキってやつが大嫌いなのよねぇ、やっつけちゃう?」
謎の2人君はモンスターボールを宙に投げた。
それぞれのボールからブニャットとナッシーが出てきた。
「まあ運がなかったと思って諦めるのね」
「し、仕掛けてくる気だよ・・・どうするの?アカリちゃん」
「決まってるでしょ!このオバさんたちをやつけて、ジュンサーさんに引き渡す!!」
「戦うのね・・・」
「何もしないよりはいいでしょ!レッツゴー、ナナ!!」
「・・・わかった!頼むよ、ジャック!!」
アカリはナナ(キレイハナ)、トモルはジャック(ヘルガー)を出した。

謎の男女2人組によるポケモンセンターの奇襲。
サトシとヒカリはセンターの裏の方で男の2人組とバトルに。
アカリとトモルは正面の方で女の2人組とバチルに。
いったいルーメンシティで何が起こっているのか?

292 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/09/17 08:05:34
乙です
こういうのはやっぱりギ○ガ団関係だったりするんでしょうか

オバサンと聞いてメリッサさんを思い浮かべt

293 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/09/19 20:22:36
12話 「負ける気ナシ!」


「カイリキー、ポッチャマにクロスチョップだ!!」
「かわして!ポッチャマ!」
カイリキーの強力なクロスチョップをジャンプでかわそうとするが
「ムダだぜ!!」
その言葉の通りジャンプしたはずなのにまともにくらってしまった。
「ポッチャマ!!」
「俺のカイリキーのとくせいはノーガード、どんなこをしても攻撃をかわすことは出来ないぜ」
「・・・ポッチャマ、バブルこうせん!!」
ポッチャマは立ち上がって、バブルこうせんを放つ。
しかし、カイリキーにはあまり利いていないようだった。
「ヒカリ、大丈夫か!?」
「よそ見している暇はないぜ!ブーバーン、かえんほうしゃ!!」
「ムクバード、かわしてでんこうせっか!!」
直線上に放たれたかえんほうしゃを体を縦にしてすばやくかわす。
その勢いに乗って、でんこうせっかをブーバーンにぶつける。
「どうだ!!」
「ふん、そんな攻撃おれのブーバーンには全く利かないぜ・・・それに」
「な、なに!?ムクバードがやけどになってる、攻撃はかわしたはずなのに」
「知らないのか?ブーバーンのとくせいはほのおのからだ、触った相手をやけどにするんだぜ」
「くそ!もどれ、ムクバード」
「おいおいたいしたことねぇな〜、男のガキも女のガキも」
「まだだ、まだ負けてないぜ!ピカチュウ、頼むぞ」
サトシは足下にいるピカチュウと目を合わす。
ピカチュウはうなずいて一歩前に出てカイリキー、ブーバーンと対峙する。
「サトシ、ただ闇雲に突っ込むだけじゃやられちゃうわ」
「わかってる、それに・・・」
「最初から相性が悪いことがわかっていたから、カイリキーはポッチャマをブーバーンはムクバードを狙ってきたわ」
予想以上に相手は強い。
でもサトシもヒカリもまるで負ける気がしなかった。
「ヒカリ、オレたちの強さを見せてやろうぜ!!このまま負けるのは絶対イヤだぜ」
「あたしだって!!行くわよ、サトシ」
サトシ、ヒカリと同じようにピカチュウ、ポッチャマも気合いは十分だ。

294 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/09/19 20:30:48
お久しぶりです、小説「君がいるから」を書いているものです。
何だかストーリーが不思議な方向に向かっていますが、大丈夫です。(何が!?
オリジナルキャラのアカリやトモルもサトシたちと一緒に頑張っています。
まああくまでサトヒカ小説なのでメインは、サトシとヒカリです。
そのうちアカリとトモルの紹介をしたいと思いますので、気長にお待ちください。
・・・待ってる人いるかどうかわからないけど。
それでは、これからも「君がいるから」お楽しみに。(終わり方変だよ orz

295 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/09/20 00:12:22
乙です!
ギリギリのタッグバトルが良い感じ
ピカポチャのメイクミラクルに超期待

296 名前:あぼーん:あぼーん
あぼーん

297 名前:?ポケットモンスターDP 君がいるから:08/09/25 20:28:11
13話 「チームワーク」


「反撃開始だ!ピカチュウ、10まんボルト!!」
「ポッチャマ、バブルこうせん!!」
ピカチュウの電撃はカイリキーにポッチャマの攻撃はブーバーンにヒットした。
10万ボルトでカイリキーはまひ状態になったようだ。
「ガキのくせになめやがって・・・カイリキー、クロスチョップだ!!」
しかし指示を受けてもカイリキーは動こうとはしなかった。
「おい、どうしたカイリキー!?」
「よく見ろ!まひ状態になってる・・・恐らくピカチュウの10まんボルトのせいだろう」
「うるせぇ!!んなことはわかってる!!カイリキー、戻れ」
「なんだかわからないけど、これはチャンスね!ポッチャマ、うずしお!!」
「しまった!」
ポッチャマが作り出したうずしおがブーバーンを飲み込み、そのままうずにとらえることが出来た。
「いいぞヒカリ!ピカチュウ、とどめの10まんボルト!!」
ピカチュウはさっき以上のパワーで10まんボルトを放ち、うずに飲み込まれているブーバーンはもろに電撃をくらった。
うずがはじけてブーバーンは立ち上がれずそのまま倒れてしまった。
「ちっ・・・戻れ、ブーバーン!」
「さあどうする?まだやるのか」
「降参するならいまのうちよ」
「だれが降参なんかするか!!まだポケモンは待ってんだよ!!」
「まて、目的はある程度達成された・・・ここはいったん退くんだ」
「・・・あいつらはどうするんだ?」
「今2人のガキと交戦中らしいがあいつらにも、撤退要請をだす」
「わかったよ、今日のところは勘弁してやる・・・だが次会ったときは容赦しないからな!!」
そういうと煙玉のようなものを地面に叩き付けた。
するといっきにあたり一面が煙だらけになり、周りが見えなくなってしまう。
「くそ、なにも見えない!!」
「サトシ、大丈夫?」
「ああ大丈夫だ・・・だけど、あいつ等は逃げたみたいだな」
「うん・・・いったいなんなのかしら?あっ!」
「何だよ急に」
「アカリとトモルくんは大丈夫かな?それにタケシも!!」
「そうだポケモンセンターもどうなったんだ?ここからじゃわかりにくな」
「急いで戻りましょ!」

298 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/09/26 19:09:32
乙です
協力してコンビネーション良く倒せると爽快!

299 名前:??|?P?b?g?????X?^?[DP ?N???¢?e´?(C)?c:08/09/26 19:16:10
14話 「にほんばれ」


サトシとヒカリが戦っている間に、アカリとトモルもまた激しいバトルを繰り広げていた。
相手は謎の女2人組。
それぞれブニャットとナッシーを出していた。
アカリはナナ(キレイハナ)、トモルはジャック(ヘルガー)を出した。
「アタシたちを怒らせたことを後悔するのね、ブニャット!ねこだまし!!」
「ナッシー、サイコキネシス!!」
2匹の攻撃はどちらもナナに命中し、ねこだましのせいでひるんでしまった。
「ナナ、しっかり!」
「ジャック!ナナを守るんだ、ナッシーにかえんほうしゃ!!」
こうかはばつぐんだが、ギリギリのところでなんとか耐えたようだ。
「ちょっと!私のナッシーになんてことするのよ、せっかくの美貌が台無しじゃない!!」
「えっ・・・えと、ごめんなさい・・・」
「なんで謝ってるの!?相手はオバさんなんだから気にしなくていいんだよ」
「ま、またオバさんって言ったわね〜・・・ブニャット、きりさくよ!!」
「ナナ、間合いをつめられる前にエナジーボール!!」
今度はナナのエナジーボールが先にブニャットにあたった。
しかし、ひるむことなく渾身の力を込めてきりさくを放った。
「く、くそ・・・そうだ!!」
「ナナ、にほんばれ!!そして、こうごうせい!!」
一気に日差しが強くなりナナはこうごうせいで、体力を回復する。
「ア、アカリちゃんまずいよ!相手のナッシーのとくせいはようりょくそなんだよ!!」
「大丈夫!!それに、にほんばれの状態なら炎技の威力もアップするからナッシーを確実に倒せるはず」
「確かにね・・・でもそっちのガキの言う通り、ナッシーのとくせいのおかげで今は早く動けるのよ」
「それはわたしのナナも同じ!!ソーラービームだよ、ナナ!!」
「こっちもソーラービーム!!」
2つのビームがぶつかり、爆発した。
ナナもナッシーも衝撃で吹き飛ばされた、だがこれはチャンスだった。
「トモルくん今だよ!!」
「わかってる!ジャック、ナッシーにかえんほうしゃ」
確実に当たったように見えたが、ブニャットがナッシーの盾になるような形でかわりに攻撃をうけていた。

300 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/09/26 19:20:28
すみません、名前のところなぜか表示がおかしくなってしまいました。
今後気をつけます。

301 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/09/27 00:14:49
どんまい
これでブニャット倒せてればラッキー?

302 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/09/30 19:15:45
15話 「撤退」


ジャック(ヘルガー)の放ったかえんほうしゃがブニャットを焼きつくしたように見えたが、平然と立っていた。
「き、きいてない!?確かにあたったはずなのに」
「あら〜知らないの?ブニャットのとくせいはあついしぼうってやつよ」
「・・・オバさんのとくせいもあついしぼうってやつなの?」
「そうそうアタシのとくせいは・・・って違うわ!!脂肪もそんなにないわよ!!」
その時、ピピピという不思議な音が聞こえた。
「・・・何よ、今いいところなのに」
ナッシーのトレーナーが誰かと通信で話しているみたいだった。
「撤退?冗談じゃない、まだやれるわよ」
「・・・なにやってるのかな?急におとなしくなったけど」
すると2人ともブニャット、ナッシーをそれぞれボールに戻した。
代わりにドンカラスとペリッパーを出した。
「せっかく盛り上がってきたけど、ちょっと都合が悪くなったから帰らせてもらうわ」
「アタシは納得いかないけど・・・命令ならしかたないか」
「ちょっと待ちなさいよ!!勝負の途中で逃げるなんて許さないんだから!!」
「アカリちゃん、ここはおさえて!ボクたちの本当の目的は戦うことじゃない!」
「・・・でもっ」
「じゃ〜ねぇ〜おバカなガキんちょさん」
そういうとすごい勢いで飛んで行ってしまった、追いかけるのは無理だろう。
「・・・・・あ〜もう!!なんなのよ、あのオバさんたちは!?」
「だからそんな事よりセンターからまだ火が出てるよ、消化しないと」
「う、うん」
再び消化を始めたその時、サトシとヒカリが戻ってきた。
ジョーイさんと一緒にセンターから避難していた人たちを誘導していたタケシも戻ってきた。
「アカリ、トモル!!大丈夫か?」
「タケシも戻ってきたのね」
「ああ、すべての人が避難できたことを確認できたからな」
しかしポケモンセンターは完全に燃えてしまい跡形もなくなってしまっていた。
「ヒカリ、サトシくん・・・タケシくんも」

再び合流したサトシ、ヒカリ、アカリ、トモル、タケシの5人。
謎の2人組・・・いや4人組の正体は?
センターを襲った理由とは?いったい何か。

303 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/10/01 00:08:44
オバさんノリがイイ!
ぷぷぷっと噴き出しました

304 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/10/04 00:41:02
新OPを見て思いついてしまった


「傍にいてくれてありがとう」

最近、思うことがあるの。
あなたがいてくれて良かった、って。
ヨスガ、ズイ大会で連敗した時はもう本当にどうすればいいのか分からなくなった。
コンテスト、辞めたい・・・そう思う夜も何度もあった。
でも・・・でもね・・・ある日あなたはあたしに言ってくれた。
「ヒカリ、お前は一人じゃない 俺がいる」
「お前には仲間がいる」
その言葉にあたしがどれほど勇気をもらったと思う?
だからあたしはまた頑張ってみようと思った。
そう、あたしは知らない間にサトシにパワーをもらっていたんだ・・・
スモモとサトシの凄いバトルにも
トバリの夜にあたしを気遣ってくれたことも



305 名前:傍にいてくれてありがとう:08/10/04 00:53:04
全部、あたしの心を動かしてくれた。
もし、サトシと出会ってなかったら・・・?
そんな事を考えると、凄く怖い・・・
今が幸せだから余計に怖く思っちゃう。
・・・考えなくて大丈夫!
ありがとうサトシ
傍にいてくれてありがとう
二人一緒ならどんなピンチもきっと大丈夫!


「あのねサトシ、あたし前からサトシに言おうと思ってた事があるの」
「ん? なんだヒカリ?」
「・・・やっぱりやめとく」
「は!? 何だよ、気になるだろ」
「サトシがチャンピオンリーグで優勝したときに、教えてあげるよ」

ずっと、ずっと傍にいて 大好き、って



306 名前:傍にいてくれてありがとう:08/10/04 00:57:28
だいぶ前に「サンダーを何ちゃら」って書いた者です

OPにやられてしまいました。
8割は妄想力によって作られています。

EDもいいよね

307 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/10/04 21:40:46
>>304
GJ!
いろいろとみなぎってきました
サトシの いてくれて嬉しい もいいですが
ヒカリの いてくれてありがとう も深いですね

歌詞がサトヒカの良さをおもいっきり語ってくれてて
いろいろ想像するだけで楽しすぎる!

308 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/10/07 23:50:34
SS保管庫2の「一緒。」を拝見しました
作者さん居ましたら、伺いたい事があります
舞台となっている町は、「ビトータウン」なのか「ビタータウン」なのか
どちらなのでしょう?

309 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/10/13 11:41:44
16話 「緊急避難所」


ポケモンセンター襲撃事件から一夜が明けた。
サトシとヒカリたちは緊急避難所という場所に泊まっていた。
「おはようヒカリ、ちゃんと寝れたか?」
「う〜ん・・・微妙かな、なんかそわそわしちゃって」
「そっか、実はオレも寝れなくてさ」
「サトシも!?でも昨日は早く寝てたじゃない」
「布団に入ってもなかなか寝れなかったんだよ、なあピカチュウ?」
サトシの肩に乗っているピカチュウはこくこくと頷いた。
「ヒカリとサトシくんは仲が良いんだね〜」
「どうしたの?急に」
2人のやりとりを少し離れた所から見ていたアカリとトモル。
「やっぱり2人はボーイフレンドとガールフレンドの関係なんだね」
「・・・パートナーとも言えるね」
「ヒカリもナイスなボーイフレンドを選んだよ、サトシくんは強いしかっこいいし!」
「ボクの話聞いてる?後さ、アカリちゃんボーイフレンドの意味わかってる?」
「それくらい知ってるよ、男の子の友達のことでしょ?」
「間違ってはいないんだけど・・・」
「何話してるんだよアカリ、トモル」
2人に気がついたのかサトシとヒカリ、それぞれの肩に乗っているピカチュウとポッチャマが来た。

310 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/10/14 01:50:51
久々に乙です
第3者からのそういう反応がたまりません

311 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/10/15 19:22:03
生け贄・・・生きたままの人やポケモンを神に供えること。また、その供え物。
ある物事の為に犠牲になること。生贄。

て・・・けて・・・助けて・・・
暗闇の中、声が響いてくる。
「ギャオオオオオオオオオオッ!!!」
怪鳥の雄叫びがその声を完全にかき消してしまった。
広い湖・・・その中央の浮島に石で造られた祭壇があった。
「神・・・今宵の獲物はいかがでしたか?」
男の声が夜風に乗って冷たく聞こえた。

“サンダーと生贄の祭壇”


「ヒカリってさ・・・サトシのこと好きでしょ?」
「ぶっ!」
唐突な発言に、ヒカリは飲んでいたココアを思い切り噴き出した。
「ちょ・・・汚いかも!」
ハルカが慌ててテーブルを拭く。
「ごめんごめん・・・でもハルカが変なこと言うからだよ・・・」
苦笑いを浮かべながらヒカリが答える。
「で、どうなの?」
「・・・好き・・・だよ」
恥ずかしいのか、小さい声でヒカリはボソッと言った。

312 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/10/15 19:45:22
「やっぱりそうなんだ〜・・・でもその気持ち分かるかも」
ハルカがクスクス笑いながら、紅茶を口に運ぶ。
「恥ずかしいよう・・・」
ヒカリは若干頬を赤く染めながら呟いた。
「確かにサトシはカッコいいよ、頼りになるしね・・・惚れる子も多いよね」
「えっ・・・ハルカも・・・?」
ヒカリがハルカに問う。
「安心していーよ、私はサトシに友達以上の感情は今はないから」
またハルカがクスッと笑う。
「今は・・・?」
「昔は私もサトシに惚れてた時期があったんだよね・・・けど今はヒカリを応援してあげるからさ」
「ありがと・・・」
何だか心強いな・・・
ハルカはあたしよりもサトシと一緒にいた時間は多いから、そのハルカがあたしを
応援してくれるなら凄く心強い。
「そうそう・・・本題だけど、行くよねネルキ島」
ハルカが一枚のチラシをヒカリに見せる。
{コンテスト開催のお知らせ 特別地域ネルキ島にて近日開催!}
そのチラシにはそんな事が記されていた。


313 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/10/15 19:56:39
「でもその島・・・危ないんでしょ?」
ヒカリが心配そうに尋ねる。
「うん、変な集団が島にはいるとかいないとか・・・噂によると、ポケモン強奪や
人攫いが頻発してるとか・・・」
「ひ、人攫い!? や、やめようよ・・・」
「でもここでしか食べられない物もあるんだけどな・・・ねっ、行こうよ」
「でも・・・」
「心配ないって! 島の中心街にいれば大丈夫かも
それにいざとなったら守ってもらえばいいでしょ?」
「誰に・・・?」
「サトシに」
「なっ・・・・・・」
ヒカリの気持ちを分かってカラかっているのか、ハルカがまたまた笑った。




続くぜよ
詳しい設定は次回言います


314 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/10/15 23:22:05
乙です
直球ラブコメktkr!
しかし食べ物のためにそんな危険な島へダイブとは…ハルカ、怖い子…

315 名前:?ポケットモンスターDP 君がいるから:08/10/17 18:33:38
17話 「続・緊急避難所」


「ヒカリとサトシくんは仲がいいんだな〜って話!」
「ちょ、アカリちゃん・・・単刀直入すぎない?」
「別に隠すような話じゃないでしょ」
「そうだな、オレとヒカリは仲がいいぜ!なんて言うかヒカリと一緒にいると楽しいんだ」
「あたしもサトシってね結構むちゃなことするから、見てて楽しいの」
「むちゃなことって・・・ヒカリのほうがむちゃすること多いだろ」
「サトシのほうが多いですぅ〜」
「ケンカするほど仲がいい、まさにヒカリとサトシくんの為にある言葉だね!」
「「アカリ〜」」
2人は声を揃えてアカリの方を向いた。
「だいだい、あたしたちのことばっかり言ってるけどアカリとトモルくんも仲がいいんでしょ?」
「えぇ!?あ、ボ、ボクたちは・・・その、えーと・・・」
「なに慌ててるんだ?もしかしてアカリとトモルって」
「わたしとトモルくんはこの子たちを貰った時から一緒に旅してる、パートナーみたいなもんだよ」
「この子たちって・・・ブースターとシャワーズのこと?」
「そうそう」
そう言って姿を確認すると、ピカチュウとポッチャマと一緒に遊んでいた。
「今はわたしになついてるけど、貰ったばっかりの頃はよく炎をふいてきてさ大変だったんだ」
「オレも同じだ、最初はピカチュウの電撃を浴びまくってたぜ」
「2人ともよく今まで耐えられたわね・・・」
「タフなところまで似てるんだね、すごいや・・・」

こうして避難所でひと時の休憩を楽しんだ、サトシとヒカリたち。
ルーメンシティを巻き込む大きな戦いが始まるとも知らずに・・・。

316 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/10/18 00:13:19
>>315
すぱっと即答で爽やか萌えです
そしてサトシが案外鋭い!

317 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/10/18 09:55:51
18話 「襲撃再び」


サトシとヒカリたちが避難所に来て3日がたった。
「そういえば、サトシとアカリたちが戦ったいう謎の4人組・・・ポケモンセンターを襲撃してから何の音沙汰もないな」
「タケシはあいつ等の顔見てないよな?」
「ああ・・・」
「あたしとサトシが戦った2人組は男の人だったけど」
「わたしとトモルくんが戦った2人組はオバさんだったよ」
「オバさん!?ポケモンセンターを襲ったのはオバさんだったのか・・・奇麗なお姉さんかと思った」
「お姉さん?」
「気にしないでアカリ、いつものことだから」
3日前にポケモンセンターを襲った4人組の男女の行方をジュンサーさんたちが探しているがまだ見つからない。
またあらわれる可能性がある為、ルーメンシティ全体に警察を張り巡らせている。
そのため外出するのも制限されてしまい、1週間後のポケモンコンテストも延期になってしまった。
仕方ないので4人組のことについて色々と話している。
「それにしても何が目的でセンターを襲ったのかな?」
「ポケモンを盗む為じゃないのか?センターを襲う理由で1番考えられるのはそれしかないだろ」
「いや盗むのが目的なら焼き払うなんてことはしないと思うよ」
「トモルの言う通りだ、盗むのならもっと他のやり方をするだろう」
「ルーメンシティで1番大きな建物を狙った・・・ってことは考えられないかな?」
「えっ?でも、コンテスト会場の方が大きくない?」
「・・・全然分からないぜなあ、ピカチュウ」
ピカチュウ、ポッチャマたちも難しい顔をして色々考えているようだった。
しばらくあれこれ意見を出し合っていたが、考えても考えても全くわからない。
先に痺れを切らしたのはサトシとアカリだった。
「ダメだーーー!!やっぱり考えてても始まらない、オレたちもジュンサーさんたちと一緒にあいつ等を探しに行こうぜ!」
「賛成!何かもうじっとしてられないよ!!」
「落ち着け2人とも、一般トレーナーの俺達が行ったところで帰れと言われるのがオチだ」
「そうだよ・・・相手は大人の4人組だし、ボクたちが行ったところで何も」
その時ドォーーーーーン!と大きな音と同時に、建物が激しく揺れた。
「な、何だ!?」
「まさかあいつ等の仕業か?」

318 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/10/18 23:23:11
乙です
そうだお姉さん好きのタケシが居た!
前回鋭かったのはタケシなわけですね
空気のようにさりげない紳士だからうっかり忘れry

319 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/10/21 19:36:16
19話 「行くぞ」


「こうしちゃいられない!行くぞ、ピカチュウ!!」
「わたしたちも行くよ、フレイム!」
サトシとピカチュウ、アカリとフレイム(ブースター)は外に走って行ってしまった。
「2人とも状況もわからないのに勝手に飛び出すな!!」
「タケシ、あたしが連れ戻してくる」
ヒカリの肩に乗っているポッチャマもやる気まんまんだ。
「わかった頼むぞヒカリ」
「待ってヒカリちゃん、ボクも一緒に行くよ」
「トモルくん」
「早く行こう、2人を止めないと!」
2人の後を追ってヒカリとポッチャマ、トモルとアクア(シャワーズ)も走って行った。
先に出て行ったサトシとアカリは大きな音がしたほうに向かっていた。
「爆発がしたのはこっちの方かな?」
「アカリお前・・・わかって向かってたんじゃないのかよ!?」
「えっ?サトシくんの方こそわかってたんじゃないの?」
「・・・」
「・・・・・・」
「方向音痴なら先に飛び出したりするなよな!」
「先に飛び出したのはサトシくんのほうじゃない!!」
2人が立ち止まって口論を初めてしまったので、ピカチュウとフレイムは少し困ったようにあたふたしている。
どんなに声をかけても聞こえていないようなのでそれぞれに電撃と炎を放った。
「いっーーーーーー!!」
「あっつーーーーー!!」
とりあえず冷静になった2人のところにヒカリとトモルが追いついて来た。
「やっと追いついた〜サトシもアカリも走るの早すぎるよ・・・」
「ほ、本当にね・・・ボク体力ないから・・・つらいよ・・・」
「2人とも!来てくれたのか」
「来てくれたのか・・・じゃないわよ!タケシが言ってたけど状況がわからないのに飛び出すなんて、危ないでしょ」
「本当ね、その女の子の言う通りだわ」
その時、アカリとトモルには聞き覚えのある声が聞こえた。
上を見るとドンカラスに乗った女の人とオニドリルに乗った男の人がいた。
男の方は前にサトシとヒカリが戦った方の1人だ。

320 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/10/22 20:06:02
>>319
しっかり物のヒカリが萌えです
怒られサトシも萌え

321 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/10/23 21:14:29
サトシ! サトシィ!!
助けて・・・助けてぇ!!

「リ・・・カリ・・・ヒカリ!!」
遠くから呼ぶ声が聞こえる・・・
サトシ・・・・・・・?
「ヒカリってば!」
「うーん・・・サトシ・・・?」
ヒカリが眠そうに目を開いた。
「そろそろ起きろって、もうすぐ着くぞ」
サトシは壁にかかっていたヒカリの服をヒカリに手渡した。
「ありがと・・あれ? ハルカは?」
ハルカの姿がないことに気づいたヒカリが聞く。
「ハルカならもう支度して甲板にいるよ、俺も準備は終わってるし、あとはヒカリ待ち」
「ご、ごめん! すぐ着替えるから!」
ヒカリが慌てて着替えだす。
「じゃ、先に行ってるぞ」

「・・・・・・・・・」
着替えるヒカリの手が止まる。
夢・・・恐い夢を見ていた気がする・・・
よく思い出せないけど・・・

本当に大丈夫なの? あたしたち・・・

322 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/10/23 21:19:03
ハルカは別にカスミでも良かったんですが、ハルカはヒカリと面識あるし動かしやすいし。
彼女らは一応、船の中で、次回から島に上陸です。

次回から徐々に盛り上がってくる・・・ハズ。


323 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/10/23 23:50:27
乙です
早くも怖い感じが

324 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/10/24 16:47:19
乙。
着々とヒカリ攫われフラグが・・・
期待

325 名前:?ポケットモンスターDP 君がいるから:08/10/24 19:04:23
20話 「戦い方」


「いるのよね〜突っ込むことしか出来ないバカな奴って」
「オレのことか!?」
「わたしのこと!?」
「2人ともあれは挑発だよ、聞き流せばいいんだってば」
「さてと・・・くだらない茶番劇をしに来たんじゃないぜ、俺たちは」
「おっとそうだったわね、それじゃさっそく・・・ドンカラス、つじぎりよ!!」
女はドンカラスから飛び降りるとそのままサトシたちめがけて飛んで来た。
「こっちに来るわ!」
「そうはさせるか!ピカチュウ、10まんボルト!!」
ピカチュウはしっかりと狙いを定めて10まんボルトを放つ。
だが、すばやい動きであっさりとかわされてしまう。
「みんなとりあえず逃げて」
それぞれに別の方向に散って攻撃をやり過ごした。
「今が反撃のチャンスだ!アクア、ドンカラスにれいとうビーム!!」
再び空中に飛び立とうとするドンカラスにアクア(シャワーズ)のれいとうビームがあたった。
「畳み掛けるぞ、ヒカリ手伝ってくれ!」
「わかったわ!」
「ピカチュウ、10まんボルト!!」
「ポッチャマ、バブルこうせん!!」
ピカチュウの10まんボルトとポッチャマのバブルこうせんがドンカラスにせまる。
「おいおい俺を忘れるなよ・・・オニドリル、かぜおこし!!」
ドンカラスの前に素早く飛び込み、技に向かって強力な風を放つ。
いとも簡単にオニドリルのおこした風によって技がはじけて消えてしまった。
「わ、技が・・・」
「だったらわたしが!フレイム、ほのおのキバ!!」
今度はアカリのフレイム(ブースター)がオニドリルたちに攻撃をしかける。
「あらあら・・・さっき言ったばっかりなのにまた突っ込むだけの攻撃なの?」
「オニドリルさっさと片付けろ、ドリルくちばし!!」
「かげぶんしん!!」
指示を受けるとすぐにいくつもの分身を作り出した。
「トモルくん!」
「わかってる!アクア、なみのりだ!!」
大きな波がオニドリルとドンカラスを飲み込む。
「そうか・・・なみのりは2体同時に攻撃できる技、相手の連携も崩せるな」
「すごい、アカリとトモルくん!ナイスコンビネーション!!」
「コンビネーションか・・・だったらオレたちだって、行くぞヒカリ!!」
「OK!」

326 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/10/24 19:18:00
チャプター1「最初の犠牲者」

「ヒカリ、ヒカリ!次はあれ食べよ!」
「ちょ、ハルカ・・・そんなに引っ張らないで・・・」
ハイテンションなハルカに連れられてヒカリはネルキ島の中心街にいた。
「さすがネルキ島名物“祭壇焼き”! おいしいかも!」
ハルカが食べているのは四角い煎餅のようなもの。
どうやらこの島の名物菓子らしい。
「食べてばかりでよく太らないよねハルカ・・・」
「え? 何か言った?」
「う、ううん、なんでも!」
慌ててヒカリが誤魔化す。
確かにハルカはスタイルいい。
あたしもこれくらいスタイルよかったらサトシを・・・って無理か。
だってサトシ鈍感だもん。

一方そのサトシは・・・
「ブイ!」
「ピカ!」
町の外れの広場にてピカチュウとブイゼルが組み手中。

327 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/10/24 19:31:41
「いい感じだ二人とも!」
その様子にサトシも満足げに言った。
「ピカピ、ピカチュウ?」
「ピカチュウどうした?」
サトシのズボンの裾をピカチュウが引っ張った。
ピカチュウはヒカリたちのところにいなくてもいいのか? と言っているみたいだ。
「ヒカリにはハルカがいるから大丈夫だろ・・・でも、そろそろ夕方だし迎えに行くか・・・食いすぎてなきゃいいけど」
「ピカ!」
ピカチュウはサトシの肩に飛び乗った。
「さてと・・・ブイゼル行くぞー」
「ブイブイ!」
ブイゼルは拳をビュッと前に突き出した。
どうやらまだトレーニングを続けると言っているようだ。
「そうだな・・・じゃ、後で迎えに来るよ、ボールの中だったから宿の場所分かんないだろ?」
「ブイ!」
ブイゼルは頷くとまた拳を前に突き出した。


328 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/10/24 19:43:21
「あ!サトシ!」
人ごみの中、ヒカリがサトシがこちらに走ってくるのに気づいた。
「サトシ、今日の夕ご飯このレストランにしない?」
ハルカがガイドブックをサトシに見せながら提案する。
「俺は食えればどこでもいいけど・・・その前にポケモンセンター寄っていいか?」
「あたしもポッチャマたち診てもらわなきゃ! 今度もハルカに勝つんだから!」
「そうはさせないかもっ! 勝つのは私!」
ミクリカップで敗戦しているハルカはこの大会でヒカリにリベンジするつもりなのだろう。
「おっ、二人とも本当いいライバルだな」
サトシはそんな二人をどこか嬉しそうに見ていた。

ポケモンセンター。
「あれ? ブイゼルは?」
ブイゼルの姿がないことに気づいたヒカリがサトシに聞く。
「ああアイツなら自主トレしてる、今から迎えに行って来る」
サトシはそう言ってセンターを出た。
「大丈夫かな・・・」
一抹の不安がヒカリの頭をよぎった・・・

329 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/10/24 19:54:38
「ブイイ・・・」
ブイゼルは腰を下ろした。
少し疲れた・・・外はもう薄暗いし、サトシが来たらすぐ帰るか・・・
ブイゼルがそう思っていた時だった。
突然草むらがガサガサ揺れ始めた。
「!?」
警戒するブイゼル。
「ヒッヒッヒ・・・」
聞こえる妙な笑い声。
「ブイイ!」
怪しく思ったブイゼルは水鉄砲を草むらめがけて発射した。
水鉄砲は草むらに命中。
だが、そこには何の姿も確認できなかった。
「ブイ・・・?」
ブイゼルが不審に思いながら草むらを覗き込む。
しかしその時だった。
ガバッ!
「ブ、ブムッ!?」
突然、ブイゼルは口をタオルで覆われてしまった。
「ンーッ・・・ンーッ・・・!!」
ブイゼルはもがくが、タオルには即効性の麻酔薬が染み込ませてあり、ブイゼルの意識は遠くなってきた。
「ブ・・・イイィ・・・zzz」
そのままブイゼルは寝息を立て始めた。
「観光トレーナーのポケモンは粋がいい・・・これを捧げれば・・・」
男は薄ら笑いを浮かべた。

330 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/10/25 11:26:58
>>325
乙です
ナイスコンビネーションに期待


331 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/10/25 11:30:21
>>329
ポケモン誘拐事件怖っ
しかも捧げる…とな?
誰か助けてー

332 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/10/27 23:51:31
>>329
ブイゼルがーっ!!
元ヒカリのポケモンだけにヒカリの反応にも期待


333 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/10/31 18:51:52
21話 「戦い方・2」


「まずは接近戦に持ち込むんだ!ピカチュウ、アイアンテール!!」
「ポッチャマ、つつく攻撃!!」
「そんな小さいポケモンにやられるわけないじゃない!!ドンカラス、つじぎり!!」
「オニドリル、つばさでうつ!!」
まともにぶつかりあえばピカチュウとポッチャマの方が不利だが、相手の2匹より小回りが利く。
そのことを生かしサトシとヒカリは攻撃を仕掛けようとする。
「今だ!!かわせ、ピカチュウ!!」
「ポッチャマはジャンプしてかわすのよ!!」
2匹はすばやく、言われた通りに攻撃をかわすとすぐに攻撃体勢にはいった。
「な、なに!?」
「今度は本当に攻撃するわよ!ポッチャマ、うずしお!!」
ポッチャマは大きな渦を作り出しドンカラスとオニドリル目掛けて渦を放った。
「飛んで逃げるのよ!」
「駄目だ、相手は空中から技を出してるんだぞ!飛んだら逆に当たるだろ!!」
男の言う通り空中に逃げようとしたドンカラスは渦に巻き込まれ、地面に叩き付けられた。
近くにいたオニドリルも巻き込こんで渦がはじけた。
「サトシ、今よ!!」
「わかった!ピカチュウ、ボルテッカー!!」
電気のエネルギーをまとったピカチュウがドンカラスとオニドリルに向かって行く。
「ヒカリとサトシくん、すごい!!」
「関心してる場合じゃないよボクたちも加勢しよう!」
「わかってるって!」
そう言っている間にピカチュウのボルテッカーがドンカラスにヒットした。
うじしおのダメージとボルテッカーの強力な一撃にダウンした。
「くっ・・・戻れ、ドンカラス」
「お前がちんたらやってるせいで、俺のオニドリルまでひん死寸前だぜ」
「うるさいわね!さっさと目的を果たせばいいんでしょ!?行きなさい、ブーピッグ!!」
女が次に出したのは、エスパータイプのポケモンブーピッグだった。
「たしか捕獲命令がでてるのは・・・帽子の女の子と赤いはちまきしてる女の子だったっけ?」
「そうだ、傷つけずに・・・ってリーダーが言ってたはずだ」
謎の2人組の今回の目的はヒカリとアカリを捕まえることだった。
本当の目的は未だわからないが、サトシとヒカリたちはこの場を乗り切ることが出来るのだろうか?

334 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/11/01 17:54:56
タッグバトルキター!
サトヒカ+ピカポチャは最強タッグ

バトルは勝てそうだけど誘拐指令が…逃げてー

335 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/11/02 00:14:43
チャプター2「ヒカリの心配」

「ねえ・・・サトシまだ帰って来ないの?」
ヒカリがすっかり暗くなった窓を見ながらハルカに聞いた。
「そういえば遅いね・・・私もうお腹空いたかも・・・」
「ハルカ・・・この島って危ないんでしょ? サトシ・・・まさか・・・」
ヒカリが怯えた表情で言う。
「ないない! サトシだよ!?」
サトシの実力を知っているハルカはすぐにそう答えた。
「そう・・・だけど・・・」
ヒカリは心配そうな表情を変えなかった。

その頃、当のサトシは・・・
「ブイゼル・・・どーこ行きやがった?」
さっきまで居たブイゼルの姿がどこにも見えない。
「ピカピ! ピカチュ!!」
その時、ピカチュウが何かを見つけたようだ。
「これは・・・?」
サトシが屈んでピカチュウが指差す地面を見る。
そこには何か引きずった後が残っていた。
それは暗い林の中に続いている。
「まさかブイゼル・・・」

「あたし、サトシのとこに行ってくる!!」
ヒカリはポケモンセンターを飛び出していった。

336 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/11/02 00:40:05
「ちょっとヒカリ! 危ないよ!?」
ハルカが呼び止めるがヒカリは走って行ってしまった。

「嫌な予感がする・・・サトシ・・・」
やがてヒカリは街の外れの古びた教会にさしかかった。
例の現場にはもう少し進まなければならない。
「あ・・・」
そこでヒカリの足が止まった。
黒いフードを被った、いかにも怪しげな集団が教会の入り口に集まっている。
「(この人たちが・・・?)」
ハルカの言っていた集団なのだろうか。
ヒカリは近くの木に隠れて様子を窺うことにした。
「計画は順調に進んでいる・・・このブイゼルは地下牢に監禁しておけ」
リーダー格の男が部下に指示する。
「ブイゼル!?」
「誰だ!?」
「(やばっ!)」
ブイゼルの姿が見えたのでヒカリは思わず声をあげてしまった。
「誰かに見られたようだ・・・生かしては帰さん」
数人がヒカリの方に向かってくる。
「(ど、どうしよ・・・逃げないと・・・でもブイゼルが・・・)」
その時、後ろから誰かがヒカリの口を塞いだ。
「むぐ!?」


337 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/11/02 21:06:16
なんというホラー小説
1行1行緊張感が溢れててガクブルもんです
皆ばらばらになっちゃだめえええええ
というかいきなりヒカリが…

338 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/11/04 19:18:09
22話 「卑怯だぞ!!」


「1人ずつ確実に捕らえるんだ!まずは・・・あの帽子の女だ」
「わかってるってば、アタシに命令しないでよ!!ブーピッグ、きちんと狙ってさいみんじゅつ!!」
「来るぞ、気をつけろピカチュウ!!」
しかし、さいみんじゅつはピカチュウとポッチャマを狙ってはいなかった。
ブーピッグはヒカリにさいみんじゅつをかけていた。
「あ、あれ・・・何だか、眠くなって・・・きた・・・」
「ヒカリ!!」
その場に倒れそうになるヒカリを支えようとサトシが手を伸ばしたその時、ヒカリの姿は消えていた。
「き、消えた!?」
辺りを見渡すとペリッパーがヒカリを乗せて飛んでいるのが見えた。
「いつのまにペリッパーが」
「ねえ、あのペリッパーってもしかして・・・もう1人のオバさんのポケモン?」
「ボクもそう思った、ということは近くにもう1人いる?」
「そんなことはどうでもいい!!お前ら、ヒカリをはなせ!!」
「はなせと言われてはなすわけないでしょ、それじゃあただの馬鹿よ」
「こうなったら・・・ピカチュウ、10まんボル」
「ちょ、ちょっと!10まんボルト使ったらヒカリまで巻き込んじゃうじゃない!!」
「うるさい!!このままヒカリが何されるかわからないんだぞ!?」
「隙あり!ブーピッグ、さいみんじゅつ!!」
「同じ手は通じないぞ!!ピカチュウ、でんこうせっか!!」
すばやくブーピッグに攻撃を仕掛けたがその攻撃を受けたのは、男の方が新たに出したサイドンだった。
「なに!?」
「今度こそ、さいみんじゅつ!!」
サイドンの真上からジャンプして姿をあらわしたブーピッグは再びさいみんじゅつをはなつ。
その攻撃は今度はアカリに当たった。
「これは・・・さいみん・・・じゅつ・・・?」
「アカリちゃん!?」
ヒカリの時と同じように眠らせてすぐに今度は別の飛行ポケモンがアカリをさらって行った。
「あれは・・・ネイティオ?」
「お前ら!!2人を返せ、どうするつもりだ!!」
「どうするかは俺たちが決めることじゃない、リーダーが決めるんだ」
「そういうこと、それじゃあやることはやったからアタシたちは退散させてもらうわ」

339 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/11/05 00:19:01
悪者手際よすぎ!
サトシ超頑張れ

340 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/11/05 21:08:02
突然、背後から口を覆われたヒカリ。
「んっ・・・んんーっ!!」
助けてサトシ・・・攫われる・・・!
ヒカリがもがく。
「ちょ・・・暴れないで!」
「ん!?」
ヒカリの耳に聞き覚えのある声が聞こえた。
「んん!?(ハルカ!?)」
ヒカリの目にハルカの姿が映った。
「しーっ! 見つかっちゃうかも」
ハルカはそう言いながら、ヒカリの口を解放した。
「ぷはっ! ハ、ハルカなんでここに・・・?」
ヒカリが小声で聞く。
それに対してハルカも小声で答えた。
「急に走って行っちゃうから追いかけて来たの! それより早く逃げよう」
ハルカの視線は男たちに向けられている。
「捕らえたか?」
「いえ、まだ見つかりません」
男たちはそんなやり取りをしている。
「ハルカ、どうしようブイゼルが奴らに・・・」
ヒカリはブイゼルが奴等に捕まっている事を話した。


341 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/11/05 21:18:31
「それでサトシが帰ってこないのね・・・でも、この場は逃げたほうがいいかも」
「ブイゼルを見捨てるなんて出来ないよ・・・」
「私たちまで捕まったらどうも出来なくなるよ?」
「う・・・」
2人がそんな会話をしていると、ブイゼルは男に抱えられ建物の中に連れて行かれてしまった。
「待っ・・・むむっ!」
ヒカリが立ち上がって叫ぼうとしたので、ハルカが慌ててヒカリの口を塞ぐ。
「お、落ち着いてヒカリ! 今は危ないかも!」

その時・・・
「何だお前!?」
突然、男の声が響いた。
男たちの前には帽子の少年の姿が。

「ってあれ・・・」
「サトシ!?」

帽子の少年、サトシは男たちを睨みつけて言った。
「お前らさあ・・・俺のブイゼルをどうした?」


342 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/11/06 20:28:07
<<341
サトシは女の子を二人も守らないといけないから大変だな
とりあえずヒカリが無事でよかったぜい


343 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/11/06 23:49:55
2人とも無事で一安心
最後のサトシがカコイイ

344 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/11/11 19:02:26
23話 「追いかけるんだ!」


「逃がすもんか!ピカチュウ、10まんボルト!!」
「ボクたちも攻撃だ!アクア、れいとうビーム!!」
ピカチュウはペリッパーに、アクア(シャワーズ)はネイティオを攻撃を仕掛ける。
「おおっと邪魔はさせないわ!ブーピッグ、サイコキネシス!!」
ピカチュウとアクアが放った技に向かってサイコキネシスを使う。
すると技の軌道が変わりピカチュウとアクアに襲いかかる。
「まずい!サイコキネシスで技が返された、かわすんだアクア!!」
「ピカチュウ、こっちもかわしてでんこうせっか!!」
「ブーピッグ、あのピカチュウの動きを封じるのよでんじは!!」
でんこうせっかがヒットするのと同時にでんじはを放ち、ピカチュウはまひしてしまった。
「ピカチュウ、大丈夫か!?」
「さてと今度こそ本当に退散させてもらうわ、十分足止めできたみたいだし」
「何度も言うけど逃がさないよ!アクア、ハイドロポンプ!!」
「ミラーコート!!」
強力なハイドロポンプをミラーコートで返されて、逆に攻撃を受けてしまった。
「アクア!!」
「それじゃあばいばい、おバカながきんちょさんたち」
いつの間にか現れたムクホームに乗り、ブーピッグをボールに戻す。
「くそっ、逃がすもんか!ムクバード、君にきめた!!」
「ムクホーク、ふきとばしよ!!」
ボールから出たと同時に吹き飛ばされてしまい何も出来なかった。
「本当の本当にばいば〜い」
そう言うともの凄い早さでどこかに消えてしまった。
「ヒカリ・・・ヒカリィーーーーーー!!」
サトシは謎の女が消えて行った方を見て、ヒカリの名前を叫んだ。
そして助けられなかった自分を情けなく思いその場に力なく座り込んでしまった。
トモルはサトシと同じ方を見て何も言わずに肩を落として、したを向いていた。
ピカチュウとアクア、そして残されたポッチャマとフレイム(ブースター)もしょんぼりとしている。
日が沈むまでサトシたちはずっとこの場を離れなかった。

345 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/11/11 23:59:40
ガビーン
これは一大事

346 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/11/15 13:58:55
24話 「救出作戦」


ヒカリとアカリがさらわれてから1日が過ぎた。
緊急避難所に戻って来たサトシとトモルをみて、タケシは何があったのか聞いたが2人ともすぐには話そうとはせずふさぎ込んでいた。
2人が落ち着いたのは一夜が明けてからだった。
「そうか・・・そんなことが」
「オレのせいだ・・・ヒカリがさらわれたのはオレのせいだ」
「そうだなサトシが勝手な行動をとったからこういうことになったんだ」
タケシはあえてサトシに厳しいことを言う。
「ヒカリも言っていたと思うが状況がわからないのに飛び出すのは得策じゃない」
「タケシくん、このことはボクのせいでもあるんだ」
「トモル」
「あの時きちんと2人を止めていたら、アカリちゃんもさらわれずにすんだのに」
「・・・過ぎてしまったことはしかたない、これからの事を考えよう」
「ああ絶対助けるんだ!!ヒカリを」
しかし助けに行くのにも彼らの居場所はわからない。
「何か手がかりになるものがあればいいんだが」
「そういえば今回はルーメンデパートが焼き払われたらしいね」
「ポケモンセンターの次はデパートか・・・しかもどっちも焼き払われている」
「こうなったら次に奴等が現れるところを予想して、そこでオレたちが待機するってのはどうだ?」
「・・・となると、俺たちは3人しかいないからそれぞれ3カ所にしか行けないぞ」
「どうすりゃいいんだ・・・みんなも何かいいアイディア考えてくれよ」
ピカチュウとポッチャマ、フレイム(ブースター)とアクア(シャワーズ)はお互いに顔を見あわせ首を傾げた。
「あのさ、受け身をとるしかないと思うよ」
「またどこかが襲撃されるのを待つってのか!?」
「落ち着けサトシ、今は戦力を分散させるよりはそのほうがいいかもしれない」
「・・・・・・わかったよ」
サトシは完全には納得してはいなかった。
しかし、タケシやトモルの言う事にも一理ある。
今はじっと待つしかない、そう自分に言い聞かせてぐっと拳を握った。

347 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/11/15 21:57:32
乙です
持久戦状態ですか
これはサトシには辛そうだ

348 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/11/18 20:38:54
25話 「脱出作戦?」


「ヒカリ、ヒカリ!!起きて、ヒカリ!!」
誰かが呼んでいる・・・ヒカリはゆっくりと目を開けた。
「サトシ!?」
ものすごい勢いで起き上がると、そばにいたアカリはひっくり返った。
「サトシ、大丈夫?」
「あのね〜いくらボーイフレンドが大切だからって、姿も確認しないで名前を呼ばないでよ」
「ア、アカリ・・・?」
「サトシくんじゃなくて悪かったわね」
「あはは・・・ゴメン、ゴメン、そういうつもりじゃなかったんだけど」
「それにしてもここどこかな?わたしたち、閉じ込められているみたいだけど」
「閉じ込められてるか・・・あたしたち捕まえられたってこと?」
「そうみたい、おまけにモンスターボールもバックも取られてるし」
「ポッチャマは?」
「・・・いないよ、わたしのフレイムも」
フレイムとはアカリのパートナーのブースターのことだ。
「そんな〜モンスターボールもポッチャマもいないなんて・・・どうすればいいの?」
「どうするって?やることは1つしかないでしょ?」
「え?」
「たいあたりでこの牢屋を壊すの!!突撃あるのみ、全速前進!!」
「ちょ、ちょっとアカリ待って・・・」
ヒカリの静止もむなしくアカリは言った通りに体当たりし、ものすごい音とともに後ろに倒れた。
「・・・もう〜何やってるのよアカリ、普通に考えて無理があるわよ」
「くっそーーー!!たいあたり如きじゃダメか・・・なら次はとっしんだぁーーー!!」
「お願いだからもう止めて〜とりあえず落ち着いて〜」
「とっしんでもダメなら、ギガインパクトでもなんでもやってやるぅーーー!!」
「だーかーらー落ち着いてってば〜!!」
しばらくして何とかアカリを落ち着ける事が出来た。
「ゴメン、ヒカリ・・・わたし少し暴走してた」
「(暴走・・・?)まあ、こういうところは昔から変わってないのね」
「えへへ、まあね」
「褒めてないんですけど・・・で、本当にどうするの?」
「うん、困ったね」
「(サトシ・・・こういう時、サトシだったらどうするかな?やっぱりたいあたりとかで脱出しようとするのかな?)」
捕まってしまったヒカリとアカリの脱出はそう簡単にはいかないようだ。

349 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/11/19 08:35:10
>>348
ナイスリアクション萌え!
ポケ隔離とは悪賢い連中ですね

350 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/11/20 18:53:02
26話 「続・脱出作戦?」


「この鉄格子さえなんとか壊せたらなぁ〜」
「あたしたちの力じゃどうがんばっても無理よ・・・鉄格子を壊すなんて」
「こうなったら秘密兵器だ」
「秘密兵器?アァリ、そんなもの持ってるの?」
「じゃじゃーーーん!!」
アカリが上着のポケットから出したのはモンスターボールだった。
「それって・・・モンスターボール?」
「うん!レッツゴー、ルオル!!」
ボールから出て来たのはリオルだった。
「すっごーい!アカリ、リオルを持ってたのね・・・ってモンスターボール持ってるんじゃない」
「えへへ・・・でもねこの子、この間タマゴから孵ったばかりでレベル低いんだ」
「・・・・・だからポケットにボールを入れてたのね」
「レベルは低いけど鉄格子くらいは簡単に壊せるはず!リオル、かわらわり!!」
アカリに指示された通りにリオルは鉄格子に向かってかわらわりをした。
すると見事に鉄格子の一部が壊れた。
「やったー!リオル、えらい!よく頑張ったね」
「でも無理矢理壊したからなんかヤバい感じが・・・」
ヒカリの言う通り、無理矢理壊したせいで警報装置が作動しサイレンが鳴り始めた。
「こうなったら・・・逃げよう!!」
「もう!それしか選択肢ないじゃない!!」
ヒカリとアカリは部屋を飛び出しとりあえず見つからないように走った。
「ねえヒカリ、ポケモンたちがいないと色々大変だからさまずはバックも含めて探そうよ」
「うん!」
しかしこの広い建物(建物かどうか定かではないが)で物を探すのは容易な事ではない。
ひとつひとつの部屋をしらみつぶしに探したところで、どれほどの時間が必要か。
でも今の2人にはこうするしかない。
「(絶対ここを抜け出さないと・・・サトシにばっかり頼ってられないんだから)」

351 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/11/21 00:35:40
アカリ頼りになるなあ
隠しポケモンって格好いい

352 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/11/27 18:51:43
「何だテメーは!?」
いきなり目の前に現れた帽子の少年、サトシに男たちは言った。
「だから・・・俺のブイゼルをどうしたって聞いたんだけど」
男たちに少しも動じることなくサトシは淡々と答える。
「何者かは知らないが・・・この場所に来られた以上、ただで帰れると思うな!」

「サトシ!」
その時、サトシの元にヒカリとハルカが駆けてきた。
「ヒカリ!? ハルカ!? お前らなんで此処に?」
「心配で探してたの!」
唖然とするサトシにヒカリが説明する。
「そ、そうなのか・・・けど今は・・・」
「そうだよサトシ! ブイゼルがっ!!」
「やっぱこいつらの仕業か・・・というかこいつら何者なんだ?」
殺気立っている男たちを見て、サトシが頭を掻く。
「この島の治安が悪いのは、この人たちの所為なのかも」
ハルカが何か分かったような感じに呟く。
「治安が悪いって・・・お前そんな事言ってたか?」
「とにかく! こいつら蹴散らしてよ」
なぜかハルカは少し強気になっていた。
「ブイゼルを助けなきゃ!」
ヒカリもモンスターボールを取り出した。

353 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/11/28 09:12:14
3人そろって悪役フルボッコの予感!

354 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/11/30 20:40:32
チャプター3「地下の牢獄」

「・・・・ブ・・・イ・・・?」
ブイゼルがゆっくりと目を開ける。
「・・・!?」
立ち上がろうとしたが、立ち上がれない。
ブイゼルには鎖付きの首輪が嵌められ、その鎖は近くの柱に固定してあった。
鎖は見るからに頑丈そうで、とても引きちぎる事など出来そうにない。
「ブイ?」
不意にブイゼルが後ろを振り返る。
そこには自分と同じように鎖に繋がれた、たくさんのポケモンたちの姿があった。
ほとんどのポケモンは身体に傷がある。
しかもその怪我は何だか焼け焦げたような痕に見える。
「ブ・・・ブイイ・・・」
次第にブイゼルは何だか恐怖を感じ始めた・・・

「ピカチュウ、10万ボルト!」
「ポッチャマ、 渦潮!!」
「グレイシア、冷凍ビーム!」
3人のポケモンが豪快に技を繰り出し、敵を蹴散らした。
「くっ・・・強すぎる・・・一時撤退だ!」
男たちはそんな言葉を吐き捨てながら、全滅したポケモンたちを回収してその場から離れて行った。
「で、ハルカ・・・一応説明してもらおーか?」
サトシがハルカをジロリを見ながら言う。
「あ、あのね実は・・・」
ハルカが言おうとした時、ヒカリが口を挟んだ。
「二人とも! まずはブイゼルを助けに行かないと!」


355 名前:愛しい貴方と共に 結婚編:08/12/01 00:07:47
小説を書くのは初めてで下手だと思いますが、書いてみます。

設定
サトシ(18歳)
元シンオウチャンピョン
ヒカリから告白を受け、サトシはヒカリの告白を受け入れ、
シンオウリーグが終わったら結婚の約束をした。
結婚してから、ヒカリと一緒にマサラタウンが一望できる丘で暮らしている

ヒカリ(16歳)
元トップコーディネーター
グランドフェスティバルでノゾミ、ハルカを破り、トップコーディネーターに
なった、グランドフェスティバルが終わった後にサトシに告白をした。

ハルカ(17歳)
元コーディネーター
ヒカリと同じでサトシが好きだった。ヒカリより先に告白をしたが、受け入れ
られなかった。
ヒカリとサトシが結婚する時、心から祝福してくれた。
ヒカリが結婚した際にマサラタウンに暮らす。

ノゾミ(17歳)
元コーディネーター
ヒカリの元ライバルで有名なコーディネーター。
ハルカとはライバルで親友。
ヒカリの姉的存在でヒカリの恋を応援していた。
ヒカリが結婚した際にマサラタウンに暮らす。

356 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/01 01:00:13
>>354
乙!
ちょっと怖いけどブイゼル視点が新鮮な感じ

>>355
ケコーン後の話はめずらしいので楽しみにしてます

357 名前:愛しい貴方と共に プロローグ:08/12/01 23:02:07
プロローグ

グランドフェスティバルが終わり、サトシはヒカリから告白を受けた。
「サトシ、私、サトシの事が好き」
「・・・・・・え?」
「初めて会ったあの時から、もし、サトシと出会わなかったら、私、トップコーディネーター
になれなかった」
「ヒカリ」
「ポケモン達に一途なところも、無茶ばかりするところも全てが私はサトシが好き」
「ヒカリ、俺もヒカリの事が好きだった」
「・・・・・・え?」
「ヒカリが居てくれたから此処まで頑張ってこれた、俺にとってヒカリが必要だ」
「サトシ」
ヒカリの目からは涙が滞る事なく溢れ出し、サトシの胸に飛び込んだ
「・・・嬉しい。私、今が夢何じゃないかと思うくらい・・・凄く嬉しい」
「俺もだ、ヒカリ」
サトシはギュッと抱き締めた。
「ヒカリ、シンオウリーグが終わったら結婚しよ」
「うん、サトシ」
ヒカリの言葉を聞き、サトシはいつもの満面な笑みを浮かべ、ヒカリを優しく抱き締めた。

そして、サトシはシンオウリーグを順調に勝ち進み、決勝でシンジを打ち破り、チャンピオンリーグ
マスターのシロナをも打ち破りサトシはシンオウチャンピオンリーグマスターになった。

それから、2ヵ月後
サトシはシンオウチャンピオンリーグマスター座をシロナに返し、ヒカリもコーディネーターを引
退をした。

そして、二人の新たな人生がスタートをする。



小説を書くのが初めてでかなり下手だと思いますが、これからも書き続けていきます。
次は結婚式の話です。また、設定が増えると思います。

358 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/02 00:15:23
祝・婚約〜
引退してゆっくりするのもありだね

359 名前:愛しい貴方と共に 結婚式:08/12/03 00:14:34
サトシとヒカリがそれぞれの称号を手放してから1週間後
オーキド研究所の庭を使いサトシとヒカリの結婚式が始まろうとしていた。
サトシがゆっくり現れ、それに続いてヒカリが現れる。
二人は神父の前に立ち、簡単な講釈の後、神父は問いかける二人に問いかける
「お互いにその想い合い、支え合い、共に幸せを築いていくことを誓いますか?」
「「はい、誓います」」
二人は迷うことなく答えた。
そして、誓った後、サトシはヒカリの顔に掛かっているヴェールを上げ、赤い顔で
ヒカリをじっと見つめる。
「サトシ」
「ヒカリ」
二人は目を閉じ、ゆっくりと唇を重ねる。
2人の顔が重なった瞬間、周りからは祝福の声と拍手が一斉に沸き起こる。ポケモン
達からも二人を祝福している。
顔を離すとサトシとヒカリは恥ずかしそうにする。
式が終わり、サトシとヒカリは昔の仲間やライバルと話しながら食事を楽しむ。
ハルカがヒカリの前に立ちヒカリを祝福をした。
「おめでとう、ヒカリ幸せになってね」
「ありがとう、ハルカ」
そこにノゾミが現れヒカリに祝福の言葉を送った。
「おめでとう、ヒカリ幸せになりなよ」
「ありがとう、ノゾミ」
ヒカリがお礼を言った後、ノゾミが二人にあること言い出した。
「実は私とハルカは、マサラタウンに住もうと考えているだ」
「じゃあ、これからは毎日会えるのね、これからも宜しくね、ノゾミ、ハルカ」
「ええ、此方こそ宜しくね、ヒカリ」
そんな会話をしながら時間は過ぎていた。



360 名前:愛しい貴方と共に 結婚式:08/12/03 00:15:32
そして、結婚式がサトシとヒカリ、ピカチュウ達は新しい家に向かいます。
「わ〜〜立派な家」
ヒカリは新しい家が凄く気に入った。
「さあ、中に入ろう」
サトシがそう言って中に入っていた。
「わあ、凄く広いは」
「ヒカリ、庭を見てみろ」
「何、サトシ」
庭を見たヒカリはビックリした。
「すごい、オーキド博士の庭の大きさはあるわ」
「実は俺のポケモン達を此処で暮らそうと思って作ったんだ」
「そうだったんだ、賑やかになるわね、サトシ」
「ああ、明日、皆を連れてくるよ」
サトシが言い終わった後、サトシのお腹がなった。
「もう、サトシたら」
ヒカリはクスクス笑いながら言った。
「ごめん、ごめん」
サトシも笑いながら謝った。
「そうね、もうこんな時間だから、お腹が減るのも当然ね」
時間を見ながら言った。
「それじゃ、今から料理するわね」
「やった、もうお腹ペコペコだよ」
サトシは初めてヒカリの料理が食べられることを喜んだ。
「ピカピカピー」「ポチャマ」「ミミ」「チュパー」
4人が手伝うと言うかのようにヒカリに言ってきた。
「4人とも手伝ってくれるの?」
4人とも頷いた。
「分かったわ、じゃ、お願いするわ」
そう言うとヒカリはエプロンを付けて台所へ行く。
4人はヒカリを手伝ったことにより料理が早くできた。
サトシが待っている、テーブルの上に置いっていた。
「うわ、美味しそう」
「そう言ってくれると私も嬉しいわ」
ピカチュウ達のご飯も用意して、ヒカリが座り
「「いただきます」」
二人は手を合わせて「パン」と音を鳴らせている。
サトシはヒカリの料理を食べていき。
「どれも、美味しい」
「本当、私も作ってよかったわ」
どんどん、口に運んでいった。
食事が終わり、二人と4人は眠くなってきて、2階の寝室へ行く
「此処が寝室だ」
「うわ、此処も広いのね、このベットもふわふわして気持ちいいわ」
そう言ってヒカリは寝てしまった。
「ああ、寝ちゃったか仕方ない」
そう言うとヒカリをベットに寝かせつけサトシもベットに潜り
「お休み、ヒカリ」
ヒカリに言い電気を消した。


無茶苦茶な設定や話が纏まっていなくてすみません
次からは新婚旅行を書きます

361 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/03 08:55:55
夢が広がります
でっかい庭が楽しそう

362 名前:愛しい貴方と共に :08/12/03 22:16:09
また、新しい設定です。

シゲル(19歳)
サトシの元ライバルで親友。
オーキド博士がタマムシ大学へ行ってしまい、オーキド博士の後を継ぎ、ポケモン博士になった。
今もポケモンの研究を続けている。

ケンジ(23歳)
オーキド博士の助手だった。
オーキド博士がタマムシ大学へ行ってしまい、オーキド博士の後を継いだシゲルの助手をしてい
る。
サトシとヒカリの結婚式でノゾミと知り合い、その後、付き会い始める。


363 名前:愛しい貴方と共に 新たな生活:08/12/03 23:41:10
翌日の朝
日が部屋にに射し込みヒカリは目を覚ました。
「はぁ〜もう朝なのね」
目を擦りながら隣に寝ている、サトシとピカチュウ達を起こす。
「ほら、サトシ朝よ起きて、ピカチュウ達も起きなさい」
まるで、子供を起こす、母親みたいだった。
「わぁ〜お早う、ヒカリ」
まだ眠たそうな顔をしながら、サトシは起きた。
「チャア〜」
「ポチャ〜」
「ミミ〜」
「チュパ〜」
それに続いてピカチュウ達も起きた。
「お早う、サトシ、今すぐに朝ごはん作るから、顔洗ってね」
「分かったよ、ヒカリ」
そう言い、サトシは洗面台へ顔を洗いに行った。
「ピカチュウ達にお願いがあるの、朝ごはん作るの手伝ってくれる?」
「ピカ」
「ポッチャマー」
ピカチュウとポッチャマは任せろと言っている。
「ありがとう、ピカチュウ、ポッチャマ、じゃあ早速、朝ごはんを作るわよ」
ヒカリとピカチュウ達は台所へ行った。
サトシが顔を洗い終わり、リビングへ降りていった。
「サトシ、朝ごはん出来たわ」
ヒカリが朝ごはんが出来たことサトシに教え二人は席に座った。
ピカチュウ達は既に食べ始めていた。
「「いただきます」」
二人は手を合わせて「パン」と音を鳴らせている。
二人は食事を食べ終わり洗い物をしていた。
ヒカリはある事を思い出しサトシに尋ねる。
「ねえ、サトシ、私達の新婚旅行は何処に行くか決まっているの?」
「ああ、もう決めてある、あそこの景色は綺麗だった」
サトシはヒカリに自信満々に言った。
「ねえ、そこて何処教えてよ」
ヒカリは興味津々な顔をでサトシに尋ねる。
「それは、行ってからのお楽しみだ」
サトシは悪戯ぽく言った。
「何よ、教えてくれたって良いじゃない」
ヒカリは顔を膨らませて言った。
「まあまあ、新婚旅行は1週間後なんだし直ぐに分かるよ」

364 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/04 08:08:02
朝からいちゃついててGJ!

365 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/12/04 21:18:18
ギイイイイイイ・・・・・・・・・
重く、鈍い・・・そんな音を響かせながら教会の扉が開く。
「おーいブイゼルゥ! 居たら返事しろー」
「ピカピカッチュー!?」
サトシとピカチュウが声を上げながらブイゼルの姿を探す。
「ねえ、ここって・・・教会なの?」
と、ヒカリが聞いた。
「今は使われてない場所みたい、ほら見て」
ハルカはそう言いながら、窓の冊子を指で擦る。
すると指先には大量の埃がついた。
「でも奴らはどうしてこんなトコにブイゼルを・・・?」
サトシが顎に手を当てて考え込む。
「それなんだけどね・・・実はこの島、色々と治安が悪いらしいの・・・
その所為で島の興行はだんだん廃れて行って・・・」
島の概要をハルカが説明した。
「だからコンテストでも開催して町興しでもしようとしたのかな?」
ハルカの説明を聞いていたヒカリが言った。
「強盗、誘拐が頻発するからあまり観光客とかは来ないんだけどね」
「そんな島誰も来たいなんて思わねーよ・・・」
サトシがやや呆れ気味に返した。


366 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/12/04 22:00:27
「それよりブイゼルは!?」
「ヒカリ、確かにブイゼルはここに連れてかれたんだな?」
「うん間違いないよ、あたし見たもん」
サトシにヒカリが答えた。
「二人ともこっち着て!」
その時、ハルカが二人を呼び寄せた。
「これは・・・?」
そこには地下へと続く階段があった。
「ここ、怪しいな・・・よし、行ってくる」
サトシはそう言うと階段を下り始めた。
「サトシ、あたしも!」
ヒカリがサトシに着いていこうとする。
「ヒカリとハルカはここに居ろ、俺一人で行くから」
「で、でも・・・」
ヒカリが心配そうな顔をサトシに向ける。
そんなヒカリにサトシはニッと笑って言う。
「心配すんなって、何かあったら大声出すんだぞ? じゃハルカ、ヒカリ頼むぞ」
「うん、任せて!」
サトシはそう言うと階段を下り、地下へと潜入した。

367 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/12/04 22:27:58
地下へと続く階段を下りたサトシ。
地下は長い廊下が続いている。
壁にある松明が唯一の光源だった。
「とにかく探していくしかねーな・・・」
サトシはそう言いながらブイゼルを探し始めた。

「サトシ大丈夫かな・・・」
ヒカリはやはりサトシの事が心配な様子だった。
「ねえヒカリ、あれ見て」
ハルカが天井を指差した。
「きゃっ! 何これ!?」
ヒカリが恐くなってハルカの腕に隠れた。
そこには天井いっぱいに大きな鳥の絵が書かれていた。
「サンダー・・・ぽいよねアレ」
「サ、サンダー?」
「カントー地方の伝説のポケモンだよ、雷を操る能力を持ってるとか」
サンダーを知らないヒカリにハルカが説明をした。
「でもカントー地方のポケモンがなんでこの島に・・・しかもこんな大きく・・・」
ヒカリはもう一度サンダーの絵を見る。
「それはね・・・私たちは雷神様を崇め奉っているからだよ」
「へー、雷神様かあ・・・ん? わ、私たち・・・?」
異変に気づいたヒカリが恐る恐るハルカの顔を見る。
「あら、ボロ出しちゃった? まあいいわ、丁度サトシ君も居なくなったしね」
ハルカがクスクス笑いながら淡々と喋る。
「ハ、ハルカ・・・冗談やめてよ・・・」

368 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/12/04 22:50:12
「ハルカじゃないわ、私の名前はアン」
ハルカ、いやアンがそう言うとハルカの顔の下からヒカリの知らない別の女の子の顔が現れた。
ハルカの顔から剥がれた紫の物体が地面に落ちる。
「ご苦労さま、メタモン」
紫の物体はメタモン、それでハルカにアンは変装していたのだ。
「どーいうこと!? ハルカはどうしたの!?」
状況がうまく掴めない・・・今までハルカだと思ってた子が実はハルカじゃなかった!?
いったいいつから!?
「まあまあ・・・聞きたいことはいっぱいあるだろうけど、とにかく貴女も拉致させてもらうから」
アンの顔つきが鋭く変わった。
ヒカリは何かあったら大声を出せという、サトシの言葉を思い出した。
「助けは呼ばせないわよ、メタモン! その子の口を覆っちゃって!」
アンの指示を受け、メタモンは体を伸ばし素早くヒカリの口を覆い、声を封じた。
「う、うぐ!? むぐぐっ! むぐ!」
ヒカリは必死に声を出そうとするが、自分の口はピッタリと覆われていて呻き声しか出せなかった。
「あまり抵抗しないほうがいいよー? でないと・・・」
アンは不気味に笑いながら、ヒカリに小型ナイフをチラつかせた。
「!? んんー!?」
ヒカリは恐くなって泣き出した。
「アッハッハ! ちょっと脅しただけなのに、泣いちゃってー・・・可愛い」
そんなヒカリの顔を覗き込むと、アンは高笑いした。
「今夜は満月だねー・・・今日の生贄は気に入ってもらえるかな?」
アンはそんな事を呟いていた。
「うう・・・・・・」
何がどうなってるの!? 生贄って何!?
あたし・・・あたし・・・
やがてヒカリは体の自由を奪われ、教会の外に連れ出された。

369 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/05 08:44:59
なんというどんでん返し…!
偽ハルカ、恐ろしい子…

370 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/12/05 23:12:08
27話 「待ってるなんて、ダメだ!!」


ヒカリとアカリがさらわれてから、サトシは少し落ち着かない様子で所かまわずウロウロしていた。
タケシとトモルの提案もありしばらくは受け身体勢を取る事にしたが・・・
「なあ!やっぱり探しに行こうぜ、こうしている間にもヒカリたちは助けを待ってるはずだ!!」
「・・・サトシくん、痺れきらすの早すぎるよ」
「全くだ!まだ提案してから1時間もたってないんだぞ?」
「わかってる!!でもやっぱりさ・・・じっとしてるなんて出来ないんだよ!!」
ピカチュウとポッチャマはそんなサトシの様子をじっと見つめていた。
アカリのパートナー、フレイム(ブースター)とトモルのパートナー、アクア(シャワーズ)もじっと見つめている。
「トモル、お前は心配じゃないのかよ!?アカリだってさらわれてるんだぞ!!」
「そんなのわかってるよ・・・でも今はこうするしかないでしょ?」
「そんなことない!!街の中を探せばいいんだ、何かあいつ等に関する手がかりが見つかるかもしれないだろ?」
「サトシ、気持ちはわかるけどまずは落ち着け」
「落ち着いてられないんだよ、オレのせいでヒカリがさらわれたんだぞ!?」
「だからって今ここでがむしゃらな行動を取ったって・・・」
「もういい!オレは1人でも探しに行く!!」
そう言うと走って、出て行ってしまった。
「全く・・・サトシのやつ」
「・・・サトシくんは何事にも真っ直ぐに突き進むタイプなんだね」
「まあどっちかって言うと無鉄砲とか、向こう見ずっていうのが正解だな」
「そういう所、アカリちゃんにそっくりだ・・・」
「え?」
「ボク、追いかけるよ!サトシくんと一緒に手がかりを探してくる!!」
今度はトモルが出て行った。
トモルの後を追ってポケモンたちも走って行った。
「・・・俺はまた留守番か、最近こればっかりだな」
しかたないな、という顔で気長に2人の帰りを待つ事にした。

「・・・はぁ、あんな事言って飛び出して来たけど実際手がかりを探すのって難しいよな」
冷静になって考えてみると自分がどれだけ、トンチンカンなことを言っていたのかはっきりした。
「大丈夫!ヒカリ、待ってろよ!必ずオレが助け出してやるぜ!!」

371 名前:愛しい貴方と共に 新たな生活:08/12/05 23:18:48
サトシとヒカリは洗い物が終わりが研究所に居るポケモン達を迎いに行った。
サトシ達は研究所に着きシゲル達に挨拶をしてモンスターボールを返してもらい
サトシとヒカリはポケモン達をモンスターボールに戻していく。
サトシとヒカリはモンスターボールを持って家に帰りサトシは庭でモンスターボ
ールから出した。
「みんな、出てこい」
サトシはモンスターボールから皆をだし、皆は思い思いの場所へ行った、しかし、
フシギダネとベイリーフが残っていた。
「べーイ」
「うわ!!」
ベイリーフがサトシにのしかかりをしてサトシは倒れこむ。
「サトシ、大丈夫?」
「ピカピー」
「ああ。なんとかな」
ヒカリが手を差し出し、サトシを立たせようとしたのだが、その様を傍で見てい
たベイリーフが嫉妬心を剥き出しにし、ヒカリを威嚇する。
そんなベイリーフにヒカリは複雑な思いに駆られながら、笑みを浮かべて、ベイリ
ーフに話しかけた。
「仲良くなろうね、ベイリーフ」
「べイー」
ヒカリが話しかけても一向に威嚇するのを止めない。
ヒカリはベイリーフに対し「もう仲良くなれない」という意識を持ってしまい苦手
だと思った。

372 名前:愛しい貴方と共に 新たな生活:08/12/05 23:21:02
サトシはフシギダネに庭を見回りを頼み、フシギダネは早速見回りを始めた。
「みんな、楽しそうにしているな」
「そうね」
リザードンは崖で叫び、ケンタロスは群れで走ったりしている。
「ねえ、サトシは何か作って欲しい料理とかある?」
ヒカリは甘えた声でサトシに尋ねた。
「そ、そうだな、ヒカリの作るシチューが食べたい」
サトシは一瞬戸惑ったが子供みたいに言った。
「分かったわ、じゃあ、早速作るわね、一緒に来てピカチュウ、ポッチャマ、ミミ
ロル、パチルス」
ピカチュウ達はヒカリの後を追いかけた。
サトシはフシギダネと一緒にポケモン達にご飯をあげに行き、ご飯を上げ終わった
後、直ぐにヒカリがご飯を出来たことを知らせ、サトシは走りながら戻っていた。
サトシは席に就きシチューを食べた。
「美味しいよ、ヒカリ、タケシの作ったより美味しいよ」
ヒカリはサトシが美味しと言われ、喜んだ。
「本当、嬉しいよ、サトシ」
そんな日々が過ぎていた。




次はいよいよ新婚旅行へ行きます。
この小説はかなりの長編するつもりです。
後、ラプラス、リザードンはサトシの手持ちに帰っている。設定です

373 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/06 09:19:37
>>370
どうやって見つけるのか期待
ウリムーみたくにおいをかいで探すとかは…無理か

374 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/06 09:34:43
>>372
これは確かに新婚さん
ベイリーフに嫉妬されるとこがイイ

375 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/12/06 22:07:50
28話 「こういう時は、ポケモンで」


「おーい、サトシくーん!」
「トモル!それにピカチュウたちも・・・」
「ボクも一緒に探すよ手がかりってやつをね」
「・・・あのさ、さっきはゴメン」
「え?」
「いや・・・イライラしてたからついあんなキツいこと言っちゃってさ」
「いいんだよ別に、気にしてないから!それよりみんなで探しに行こうよ」
「ああ!」
サトシとトモルは早速街の中を歩き出した。
ジュンサーさんや警察の人たち以外はあまり外には出ていない様子だった。
「ただ漠然と探すっていうのも効率が悪いから、こういう時はポケモンたちに協力してもらおう」
「何か考えがあるのか?」
「うん!頼むよ、クラウド!!」
そう言ってトモルがモンスターボールから出したのは、クラウド(クロバット)だった。
「やっぱり空から探すのっていいと思うんだ!サトシくんは飛行タイプのポケモン、持ってる?」
「ああ、持ってるぜ!ムクバード、きみに決めた!!」
言われた通りに飛行タイプのムクバードを出す。
「クラウド、ムクバードと一緒に空から何か探してほしいんだ!」
「なんでもいい、怪しい物があったら知らせてくれ!」
コクンとうなずくとそれぞれに飛んで行った。
「後は・・・何かないかな?」
「そうだ!臭いを追うってのはどうだ?ジュンサーさんたちもガーディとか使ってそういうのやってるじゃんか!」
「なるはど、いいアイディアだね!だったら・・・頼むよ、ジャック!!」
今度はジャック(ヘルガー)をボールから出す。
「ところでアカリちゃんやヒカリちゃんの臭いのついた物って何か持ってる?」
「えぇ!?そんなもの持ってるはずないだろ?カバンとかは全部持ったままさらわれたんだから」
「それじゃあ臭いを追えないじゃないか・・・本当に何もないの?」
「トモルこそ、アカリから借りたハンカチとかないのかよ?」
「あ、あ・・・あるわけないよ!!だ、だいたい何でボクがハンカチなんか・・・」
「何焦ってんだよないならないでしょうがないだろ、別の方法を考えようぜ」
「うん・・・」
トモルはせっかく出したジャックをボールに戻した。

376 名前:愛しい貴方と共に 新婚旅行:08/12/06 23:52:46
結婚してから1週間後の朝
「じゃあ、留守番頼むよ、ノゾミ、ハルカ」
サトシはノゾミとハルカに留守番を頼んでいた。
「任せておきな、サトシ、私達がポケモン達の世話をしておくから、だから、
新婚旅行を楽しんできな、サトシ、ヒカリ」
「それに分からない時はフシギダネに頼るから大丈夫だから楽しんできてね」
「ありがとう、ノゾミ、ハルカ」
ヒカリが二人にお礼を言ってサトシとヒカリ、4匹は新婚旅行へ行った。
二人はロータの町へ来た。
「うわ、凄い人だね、サトシ」
「ポチャー」
「今日は勇者を決めるポケモンバトルがあるんだ、だから多いんだよ」
「そうなんだ、もしかして、サトシその勇者を決める、バトルがしたいから
此処を選んだじゃないわけじゃないよね?」
ヒカリはサトシを睨みながら言った。
「違うよ、世界のはじまりの樹を見せたかったんだ」
「世界のはじまりの樹?」
「ほら、あそこに見える、大きな樹だよ」
サトシは世界のはじまりの樹を指を指してヒカリに言った。
「うわ〜綺麗」
「ポチャ〜」
「あれを見せたくて、此処を選んだ」
「嬉しいよ、サトシ」
ヒカリはサトシにの右腕に抱きついた。
「止めろよ、ヒカリ、恥かしいだろ」
サトシは困った顔で赤くなった。
「良いじゃない、私達、夫婦なんだから」
そんな、二人のやり取りを見ていった、ピカチュウ達は呆れて見ていた。

377 名前:愛しい貴方と共に 新婚旅行:08/12/06 23:53:38
「とにかく、早く、お城中へ行くぞ、ヒカリ」
二人は城の中へ入っていた。
「うわ〜服が沢山あるわ」
「ミミロ〜」
ヒカリとミミロルは喜びながら言った。
「此処の服を借りて夜のパーティに参加するんだ、早く服を選ぼうぜ」
サトシがそう言ったときにはヒカリとミミロルは服を選び始めた。
「うん〜これが良いわ、あ、あっちの服も良いわ、どれも着たい服があって目移りしちゃうわ」
ヒカリは迷いながら服を選んでいる時にサトシは既に着替え終わった。
「どうだ、ヒカリ、似合うか?」
「かっこいいよ、サトシ、ね、サトシは青のドレスかそれとも赤のドレスのどちらか選んで欲しいだけど?」
「そうだな、俺は赤が良いと思う」
「分かったわ、赤のドレスにするわ」
ヒカリがそう言い着替えをして戻ってきた。
「どう、サトシ、似合うかな?」
ヒカリは頬を少し赤くしてサトシに尋ねた。
「似合うよ、ヒカリ、よく似合っているぜ」
「本当、じゃあ次はピカチュウ達の番ね」
ヒカリがそう言うと二人は悪戯ぽい顔してピカチュウ達に服を着せた。
「きゃ可愛いわよ、ポッチャマ、ミミロル、パチリス」
「似合っているぜ、ピカチュウ」
そう言われてピカチュウ達は恥かしいそうにした。

378 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/07 11:38:13
>>375
嗅げるポケモンがいても匂いが無いとは盲点…
でも空から探せてよかった
ムクバード先生は探索のプロだからな〜

379 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/07 11:55:10
>>376
引越し組みはとりあえずお留守番!
いや、ついてきたら変だけど
そしてドレスはピザのCM見ちゃうと赤派にならざるをえないです

380 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/12/07 20:10:28
チャプター4「祭壇」

「う、うーん・・・」
まどろんだ視界からゆっくりと目を覚まし、ハルカは起き上がった。
「あれ・・・ここどこ・・・?」
覚醒したばかりで周りの状況があまり掴めないでいた。
「どうしたんだっけ・・・確か・・・あ、そういえば・・・」
ハルカは自分の身に起こった事を思い起こす。
「サトシを探しにヒカリが飛び出しちゃって・・・私もヒカリを追いかけてたら、
ちょうど街を出た辺りで・・・誰かに口を覆われて、眠くなって・・・」
え、嘘・・・私拉致された!?
ハルカは自分の手足がうまく動かせないことに気づいた。
両手首と両足首に手錠をかけられ、ハルカは身動きが取れなかった。
よく見ると、自分は檻の中に入れられている。
「こ、これじゃモンスターボールも出せない・・・ピンチかも・・・」
その時、誰かが近づいてくる音がした。
ハルカが閉じこめられている檻に誰かが運ばれてきた。
「え!? ヒ、ヒカリ! 大丈夫!?」
その人物はヒカリだった。
「もういいよメタモン、放してあげて」
アンがそう言うとメタモンは伸ばしていた体を縮め、ずっと塞いでいたヒカリの口を離した。
「ぷ、ぷはっ! げほげほっ!!」
苦しさに思わず咳き込むヒカリ。
「じゃあ二人仲良く待っててね〜」
アンがニヤリと笑って檻の扉を閉める。
「ハルカ・・・捕まっちゃったよぉ・・・」



381 名前:愛しい貴方と共に 新婚旅行:08/12/07 23:03:28
「そろそろ、ポケモンバトルが始まるから行こうぜ」
サトシは走りながらヒカリに言った。
「ちょっと、待ってよ、サトシ」
サトシの後をヒカリが追いかけた。
サトシはバトルに参加するためヒカリと分かれ、ヒカリは観客席へ行った。
そして、女王が現れバトルが始まった。
「サトシ、ピカチュウ、頑張ってね」
「ポチャポチャ!」
「サンキュー、ヒカリ」
サトシはピカチュウを使い、どんどん勝ち進み、優勝をした。
夜のパーティになり、サトシは前にお世話になったアイリーンに挨拶をして、パーティ
が始まった。
「サトシ、一緒に踊ろう」
ヒカリがサトシに踊るのを頼んだが、サトシは
「分かった、一緒に踊ろぜ」
しかし、ジェニーが
「おっと、駄目でございます、勇者様は席を離れてはなりません」
しかし、アイリーンがジェニーに
「ジェニー、勇者に踊っても良いでしょ」
「分かりました、女王様がそこまでおしゃられるんでしたら」
サトシはアイリーンにお礼を言ってヒカリと踊り始めた。
「ヒカリと一緒に踊るのは初めてだな」
「そうね、サトシ」
ヒカリは頬を少し赤めた。
しばらくヒカリと踊り、席にもどり、パーティが終わった。
パーティが終わった後、サトシとヒカリはアイリーンと話をしていた時、何処からとも無く
1匹のポッチャマがヒカリに寄って来た。
「ポチャ」
「あれ、ポッチャマが2匹?」
ヒカリがもう1匹のポッチャマを抱こうとした時、ポッチャマが光だしミュウになった。
「ミュウ、久しぶりだな」
「ピカピカチュ〜」
「このポケモンがミュウね、可愛いわ」
ミュウがヒカリに近づきヒカリはミュウを抱きかかえたら、ミュウは寝てしまった。
「あら、ミュウが寝ちゃたわ」
ヒカリは母親みたいな顔をしてミュウを見た。
「あなた方の部屋を用意しますわ」
「ありがとうございます」
サトシとヒカリは部屋に行き、ピカチュウ達を寝かせて二人は寝た。
次の日にミュウと別れて、二人はロータを後にした。

382 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/12/07 23:11:07
29話 「空からの報告」


「ムクバードたちから知らせが来るまで、オレたちは出来ることをしようぜ!」
「そうだね!」
とりあえず最初に謎の4人組があらわれた場所、ポケモンセンターに行くことにした。
「事件が起こった場所には何か手がかりがあると思うんだ!なあ、ピカチュウ?」
サトシの肩に乗っているピカチュウは思わず首を傾げた。
「・・・きっと何かあるはずだ!そうだろ、ポッチャマ?」
今度は逆の肩に乗っているポッチャマに聞いてみたが、ピカチュウと同じ様に首を傾げた。
「おまえ等なぁ・・・少しはこう、テンション上げようぜ!ヒカリを助けるんだからな!!」
「もちろん!アカリちゃんもね!!」
色々話している内にポケモンセンターに着いた。
そして同じ位のタイミングでムクバードとクラウド(クロバット)が戻ってきた。
「ムクバード、何か見つけたのか?」
ムクバードは落ち着かない様子で羽を羽ばたかせている。
クラウドも同じだ。
「もしかして何か見つけたの?」
2匹はコクコクと頷くと早速道案内をしようと飛び出した。
「行くぞ、トモル!」
「うん!」
2人と4匹は飛んでいった2匹を追いかけて走って行った。

383 名前:愛しい貴方と共に 命の芽生え:08/12/07 23:31:46
サトシとヒカリの結婚式から1ヵ月後にノゾミとケンジが結婚をした。
そして、それから1ヵ月後にハルカとシュウの結婚式が予定されていた。
ハルカの結婚式の前日
ヒカリはある事をサトシに告げようとしていた。
「なんだ、ヒカリ、大事な話して?」
サトシは疑問を感じながらヒカリが喋るのを待った。
「実はね、サトシ、私達の赤ちゃんを授かったの」
突然の告白でサトシが理解するのに時間がかかった。
「本当かヒカリ、俺達の赤ちゃんが」
ヒカリは縦に顔を振りサトシはヒカリを抱きしめた。
「やったなヒカリ、俺達の赤ちゃんが出来たんだ」
「うん、私も嬉しいよ、サトシ」
ヒカリは涙を流しながらサトシに抱きついた。
二人は暫らく抱きついたまま動かなかった、二人の会話を聞いていた、
ピカチュウ達は二人に祝福をした。
「ありがとう、ピカチュウ」
「ありがとうね、ポッチャマ」
そして、二人は出来しめるのをやめて
「ヒカリ、この事を早く皆に知らせようぜ」
サトシが受話器を取ろうとしたとき、ヒカリが
「ちょっと待って、サトシ、教えるんだったら、明日の結婚式の時に教えた方が
良いと思うわ」
「それは、良いな、じゃあ明日に皆に教えような、ヒカリ」
「うん」




赤ちゃんを授かった話をいきなり書いてしまいすみませんでした。

384 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/08 08:26:23
>>380
本物のハルカも居たんだ
合流できて良かったな
牢の中だけど…

385 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/08 08:42:14
>>382
順調ですね!

>>383
子育て編へ突入ですか
サトシも無職(?)だからお世話は完璧?

386 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/12/08 16:47:17
30話 「ラッキー」


ヒカリとアカリは牢屋から脱出して自分たちのバックとモンスターボールを探すために、あちこち走り回っていた。
しかも敵に見つからないようにしながらだから大変だ。
「脱走したガキは見つかったか?」
「いや、まだ見つからない・・・くまなく探しているがどこにも」
おそらく下っ端であろう人たちがヒカリとアカリを探している。
「あんなに大勢の人たちがいたら、身動きとれないよ」
「せめてモンスターボールがあれば・・・」
とりあえず近くにちょうどいい部屋があったので、2人はそこに逃げ込んでいた。
「こうなったら武器みたいなものでもいいから、探してみよう!」
「アカリ、あたしそんな物よりいい物見つけちゃった!」
「えっ!?なになに?」
ヒカリの手にはとられたはずのモンスターボールがあった。
「な、なんで?」
「わからないけど、あたしたちラッキーってやつね!!」
粗末な段ボールの中にヒカリとアカリのボールとバックが入っていた。
早速ポケモンたちが無事か確認する為にボールから出した。
ミミロル、パチリス、エテボース、ウリムー、4匹とも無事だった。
アカリの方のポケモンたちも特に何も以上がないようだ。

387 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/12/08 18:26:08
「う・・・うう・・・ひん・・・ひっく・・・えぐ・・・」
暗く冷たい檻の中、何をされるかも、どうなるのかも分からない。
ヒカリは恐怖感に襲われ、流れる涙を止められずにいた。
「ひっく・・・助けて・・・サトシ・・・助けてよ・・・うう・・・」
あの子は生贄とか言ってた・・・って事は殺されるの!?
嫌だよそんなの・・・どうすればいいの・・・
しかし無情にもヒカリの手足も手錠で拘束してあった。
「うう・・・・・・・」
そんな状況にヒカリはまた泣きたくなってきた。
「いつまで泣いてんのヒカリ!」
突然、ハルカがヒカリを怒鳴った。
「ハ、ハルカ!? だってぇ・・・」
「泣いてたってどうしようもないでしょ、ここから逃げないと!」
「逃げる・・・? こんな状態で逃げれるわけないよ・・・それにここどこなの・・・?」
ヒカリは辺りを見渡して言った。
「私は薬で眠らされてたから、此処が何処かは分かんないかも・・・とにかく! 逃げ出す方法がないか探すの!」
ハルカが強くヒカリに言う。
「探すって言っても・・・手も足もうまく動かせないし・・・あたしのボールは教会に置いてかれちゃったし・・・」
「それだよ!」
「へ?」
突如、ハルカが大声で言う。
「どれ?」
「だから、ポケモンの力を借りるの!」
「ポケモンって・・・ハルカ今持ってるの?」

388 名前:愛しい貴方と共に 命の芽生え:08/12/08 23:33:03
「サトシ、そろそろ出ないと明日の結婚式に出られなくなるわ」
「あ、本当だ、今から準備をするから、ちょっと待っていてくれ、ヒカリ」
サトシは2階に上がった
「うん、分かった、サトシ」
程なくしてサトシが降りてきた。
「お待たせ、じゃあ行こうぜ、ヒカリ」
二人は船乗り場へ向い、トウカシティ行きの船に乗った。
ヒカリはお腹を手を当てながらサトシに話しかけた。
「ふう、間に合ったわね、サトシ」
「ああ、そうだな」
二人は海を眺めていた時、後ろからよく知る人物が現れた。
「あんた達もこの船に乗っていたんだ」
「ノゾミ!」
「ノゾミも船に会うなんて思わなかったわ、てっきり、もう先に行ったのかと
思ったわ」
「ちょっと、ケンジに大事な話をしていたんだ」
「大事な話?」
ノゾミは微笑みながら二人にある事を告げた。
「実は、私のお腹に赤ちゃんがいるんだ」
ヒカリは驚きながらノゾミを祝福した。
「ノゾミも妊娠していたなんて!」
「も、てことは、もしかして、ヒカリも妊娠しているの?」
ノゾミの質問に微笑みながら答えた。
「そうなの、私のお腹に赤ちゃんがいるの」
「そうだったんだ、おめでとう、サトシ、ヒカリ」
「サンキュー、ノゾミ」
「ありがとう、ノゾミ、でもまさか、ノゾミも妊娠していたなんて、思いもしなかったわ
、それで、何ヶ月なの?」
「1ヶ月」
「本当、私も1ヶ月なの、ノゾミ」
ヒカリとノゾミはこれから生まれてくる、赤ちゃんについて話に夢中になり時間が過ぎていった。

389 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/09 09:04:53
みんな乙!
>>386
敵も牢から抜け出されるなんて想定外ですからねw ラッキー
>>387
ハルカ頼りになるなあ カッコイイ
>>388
早くもママさんたちの世界が始まる予感…!

390 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/12/09 19:24:18
「私のウエストポーチにもしかしたら入ってるかも」
ハルカはそう言ってヒカリに背中を向けた。
「この後ろ手に拘束された状態じゃ自分じゃうまく探れないから、ヒカリがボールがあるか調べて」
「う、うん分かった」
僅かな望みに希望を託す想いで、ヒカリはハルカに近づいた。
当然、ヒカリも後ろ手に手錠をかけられているため、ポーチを
探るには必然的にハルカと背中合わせになる。
「どう? 探せそう?」
「ちょっと難しいけど・・・やってみる!」
15分後・・・
「あ! 何か丸いもの発見!」
ポーチを探っていたヒカリが言った。
「取り出してみて」
ヒカリはそれを取り出した。
見ると、それは見事にモンスターボールだった。
「こ、これで助かるね・・・」
ヒカリが安堵の表情を浮かべる。
「助かるかはまだ分からないけど・・・とにかく」
ハルカが上手くボールの開閉スイッチを押す。
すると中からバシャーモが出現した。
「とりあえず手足の手錠を何とかしないと・・・バシャーモ、手錠を焼き切れる?」
バシャーモは頷くと、火の粉で手錠同士を繋ぐ器具を熱し始めた。
「うっ・・・熱っ!!」
金属製の手錠は熱せられて高温になっていた。
思わずハルカが呻く。
「だ、大丈夫ハルカ!?」
ヒカリが心配して声をかけた。
「大丈夫・・・結構熱いからヒカリも我慢してね」
やがて、手錠にヒビが入り壊れた。
バシャーモは続いてハルカの足の、そしてヒカリの手足の手錠も同じく壊した。
「あとは・・・この鉄格子を壊せば・・・カメール!」
ハルカはカメールを出した。
「バシャーモ火炎放射! カメール冷凍ビーム!」
ハルカの指示に二匹は火炎放射で鉄格子を熱し、冷凍ビームで急激に冷やした。
その効果で鉄格子は割れるように崩れた。
「さ、ヒカリ、また捕まらないようにうまく逃げよう!」
ハルカはバシャーモたちをボールに戻すと、ヒカリの手を掴んで牢から脱出した。



391 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/12/09 19:48:30
その頃のサトシ・・・
「ブイゼル・・・何処にいるんだ・・・ピカチュウは何か感じないか?」
サトシが肩に乗せたピカチュウに聞く。
それに対しピカチュウはフルフルと首を振った。
その時だった。
「ブィィィィィィ・・・・・」
遠くから悲鳴が聞こえた。
「今の声・・・ブイゼル!?」
「ピッカチュウ!!」
サトシはすぐさま声の聞こえた方向に走り出した。

そのブイゼルは・・・
「ブイッ! ブイイッ!!」
ある部屋に連れ込まれ、台の上に仰向けに縛り付けられていた。
ブイゼルは白衣を着た数人の男たちに囲まれている。
「随分威勢がいいポケモンだな・・・まあそれも今だけだがな」
男がニヤリと笑う。
次にブイゼルが縛られている台の上に妙な装置を設置した。
「この子は水タイプだ、最初から高圧はするなよ」
「はっ!」
先ほど教会の入り口にいたリーダー格の男が指示を部下に出した。
部下が装置のスイッチを押す。
すると、装置から電撃が放出され、真下のブイゼルに直撃した。
「ブイイイイイイイイイッ!!」
激痛に悲鳴をあげるブイゼル。
「まだいけそうだな・・・電圧を上げろ!」
そしてさっきより電圧が上がった電撃がブイゼルを襲った。
「ブ、ブイイイイッ!」
あまりの激痛にブイゼルは泣き叫ぶしか出来なかった。
「フム・・・ポケモンではこの程度か・・・そろそろ人間に試してみるか・・・」
「ブ・・・イ・・・」
そんな男の声が聞こえる最中、ブイゼルは気を失った・・・

392 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/09 23:04:39
乙です
バシャーモがいればほぼ無敵かも
そしてブイゼルが・゚・(つД`)・゚・

393 名前:愛しい貴方と共に 命の芽生え:08/12/09 23:40:33
3人にが乗る船は夜中にトウカシティに着き
「サトシ、着いたらハルカにも赤ちゃんの事教えようね」
「ああ、ハルカも吃驚するだろうぜ」
3人は話しながらハルカの自宅に向った。
ハルカの自宅に着いた3人は
「いらっしゃい、サトシ、ヒカリ、ノゾミ、さあ、中へどうぞ」
玄関に出たのはハルカだった。
「ハルカ、センリさん達はどうしたんだ?」
中に入ったサトシはセンリ達が居ないのをハルカに聞いた。
「パパとママは今ちょっと出かけているのもう少ししたら帰ってくると
思うわ」
ハルカはサトシの質問に答えながら、リビングに案内した。
「今、何か入れるね」
「ありがとう、ハルカ」
ハルカが台所に入っていた。
「お待たせ、冷たいお茶どうぞ、ピカチュウ達も冷たい飲み物よ」
「サンキュー、ハルカ」
「ピカピ」
3人は出された飲み物飲みながら、あの事をハルカに話し始めた。
「ハルカ、実はヒカリとノゾミのお腹に赤ちゃんがいるんだ」
「本当!おめでとう、ヒカリ、ノゾミ」
「「ありがとう、ハルカ」」
二人は赤ちゃんが出来たことを喜びながらハルカと話していった。
「何だか、眠くなってきたわ」
ヒカリが眠くなり寝てしまった。
「ヒカリ、寝ちゃったか」
「サトシ、部屋に案内するわ」
「サンキュー、ハルカ」
サトシはヒカリを抱きかかえハルカに部屋の案内されてついていた。
「サトシ、此処の部屋なら大丈夫よ」
「ありがとう、ハルカ、お休み」
「お休み、サトシ」
サトシはヒカリを寝かしつけサトシも寝始め、ピカチュウ達もサトシ達の周り
で寝た。

394 名前:お久しぶりです!!:08/12/10 16:49:39
どうも!約4カ月ぶりに帰ってきました!!・・・・・え?誰だお前?って?


・・・・・ははは・・・そうですよね・・・・・あんな駄作、覚えてないですよね・・・・・
「慈しみの聖女・クレセリア」の作者です。orz


いや、書き込むのが久しぶりってだけで定期的に来ているんですが;;

取り合えずまず最初に一言・・・・・


皆さんの作品がまぶしいです・・・!すごい!!

サトシとヒカリの結婚話はニヤニヤできるし(キモイ)
私の作品を見て、書いてみたくなったとコメントをいただいた作品も、すごく面白くて・・・・・


最近サトヒカ萌パワーがぐんぐん上がってきたように思います(ハイタッチ!!の事もあり)



さて、今回12月にちなんで、中編のクリスマス作品を投稿したいと思います。(作品の間にすみません;)
駄作になることは確実ですが、温かく見守ってやってくださいorz


そして、今ここに背水の陣を引きたいと思います・・・・・(なんだ唐突に)



この作品を12月25日(要はクリスマス)までに仕上げます!!!
(・・・・・何言ってんだこの無計画バカは)


いや、こうする事でプレッシャーと責任感が募り確実に作品を・・・・・
(お前、そういうのにめちゃくちぇ弱いんじゃなかったっけ?)


・・・・・ダッ!!

(逃げたな・・・・・)

395 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/12/10 16:50:37
31話 「物は試し!!」


ポケモンたちの無事を確認したヒカリとアカリは、本格的に脱出する方法を考え始めた。
「どうしようか、ポケモンたちがいるからって派手には動けないし・・・」
「大丈夫、大丈夫!あたしにいい考えあるの!」
「なに?」
「壁を壊して脱出経路をつくるの、もしかしたら外につながるかもしれないし」
「・・・なんかヒカリが考えたとは思えないくらい乱暴だね」
「細かいことは気にしないの!それに何かあったら、あたしがついてるし大丈夫!!」
「ヒカリの大丈夫は大丈夫じゃないことの方が多いよね」
アカリは小さな声で言ったので本人には聞こえなかったようだ。
しかしヒカリの提案は悪いものではない。
なぜかこの場所は窓がどこにもなく外の様子が全くわからない。
だったら物は試しだという考えに至った。
「エテボース、出てきて!!」
「レッツゴー、モココ!!」
さっき戻したポケモンを再びだした。
「あー!アカリいつの間にかモココを捕まえてたの!?」
「まあね、それより早くやっちゃおうよ!」
「ええ!エテボース、スピードスター!!」
「モココ、10まんボルト!!」
二人の指示通りにエテボースとモココは技を放った。

396 名前:Christmas to me and you:08/12/10 16:56:36


シンオウ地方


そこは神秘のベールで包まれた不思議な場所。

かつて神と呼ばれしポケモンたちが創造したと言われるこの地方は、他の地方と比べ、多くの伝説、神話、物語などが語り継がれている。

今回はそんな伝説の1つ。

聖なる夜に語り継がれているお話です・・・・・・・・・・・







ああ、ポケモンセンターがある・・・・・
あったか〜いお風呂にゆっくりと入って、冬ならではのおいしい物を食べて、フカフカのベッドでぐっすりと寝るの〜・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・ひかり・・・・・


あれ・・・・・?この声・・・サトシ・・・?
・・・・・サトシも一緒に寝よ〜よ〜・・・・・一緒の布団で寝たらきっともっと暖かく・・・・・


ヒカリ!!


「ヒカリ!!起きろ!!寝ちゃだめだ〜!!」
「ウ〜ん・・・・・ムニャむにゃ・・・・・・」




Christmas to me and you




シンオウ地方はテンガン山

季節は冬


・・・・・なんで自分達はこんな所に居るんだろう。
ヒカリは、まだ幾らかボケている寝起きの頭で必死に考える。

・・・・・いや、考えようと「した」



397 名前:Christmas to me and you:08/12/10 16:58:01


・・・・・寒い

寒い、サムイ、さむい〜〜〜〜〜!!!!!

あの元気一杯の笑顔はどこへやら。
顔は引きつり、体は凍え、歯がガチガチと鳴っている。

少しでも熱を保存しようと小さく縮こまり、手を擦り合わせるが、無駄な努力。
焼け石に水、いや、この場合、液体窒素にお湯だ。

サトシは相棒のピカチュウを服と服の間に入れ、ピカチュウを寒さから守ると同時に熱を確保しているが、それでもピカチュウと一緒に鼻水をダラリ〜〜ンと垂らして凍えているし、タケシにいたっては先ほどからくしゃみが止まっていない。


「「なんでこんなとこにいるの(んだ)よ〜〜〜〜〜!!!」」

サトシと声が重なったと思った次の瞬間


「お前らが原因だろ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」


タケシの激怒の声が辺りに響いた。





事は2日前に遡る・・・・・・・・・・


ポケモンセンターに貼ってあったチラシが、全ての始まりだった。


6日後、とある街で今年最後のポケモンコンテストが行われることを知ったヒカリと、丁度、その街の近くに次のジムがある事を知ったサトシが、このあまりにも無謀な計画の立案者だった。


今いる街とポケモンコンテストが行われる街は、直線距離では結構近い。
そう、「直線距離では」

その直線距離の間に立ちはだかるのが、シンオウのシンボルともいえる「テンガン山」なのだが・・・・・・・・・・

当初、いや、今もだがタケシは反対していた。

今は冬、しかも数日前、ポケモンの生態系調査&安全調査のため、テンガン山の中にある、シンオウの東と西を繋ぐ洞窟は閉鎖されてしまっている。

つまり、目的の町に行くにはテンガン山を・・・・・もうお分かりだろう。


そう、2人はこの季節にも関わらず「テンガン山越え」をしようと言うのだ。



398 名前:Christmas to me and you:08/12/10 16:59:24

これは明らかに無謀がすぎる。
登山のプロ、もしくは山男と名を付けられる者でなければ高確率で遭難し、最悪の場合・・・・・

山に馴れている者でも、そうゆう事がある。
子供3人だけでなんて・・・・・そう言って反対しようとしたのだが・・・・・

そこに追い打ちをかけるかのように


「「今週の天気は晴れ、晴れ!晴れ!!お出かけには丁度良いお天気が続くでしょう」」
ポケモンセンターに流れるラジオ

「「見てください!!このきれ〜な景色!!今私がいるテンガン山には冬にしか味わえない見どころ満載の・・・・・・・・・・」」
ポケモンセンターに設置されているテレビから流れる冬のテンガン山特集。

期待の眼差しを向ける二人に、何とか冬山の恐ろしさを伝えようと、取り出した観光雑誌に書かれていたのは・・・・・

「「冬山は意外と安全!?冬のテンガン山で、楽しいひと時を過ごしてみませんか?」」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どう見てもテンガン山に行く事を押している特集。


タケシは後ろでウキウキと、どう見ても観光に行く気分で準備をしている2人を見て悟った。

終わった、と。




・・・・・そして、今に至る。

いや、別に初めっからこういう事態になった訳では無い。

雑誌で紹介されていたお店で食べた鍋焼きうどんは絶品だったし(サトシはタヌキ、ヒカリはキツネ)テレビで映っていた通り、雪景色はとても綺麗だった・・・・・・・・・



・・・・・が、しかし。


山の上部に入った所から雪が降り始めた。
最初は何ともなかったが、徐々に徐々に雪足が強まり・・・・・・・・・・


いつの間にか猛吹雪?


399 名前:Christmas to me and you:08/12/10 17:36:41

眠ったら最後、その先にあるのは・・・・・・・・・・天国か地獄のどちらかだ。


「だがらいっだんだ!!(ハクション!)おればごれでぼやばおどごのむずごでぼとにびじぶのじぶびーだーだがらやばのおぞろしざばよぐじっでるんだ!!!(ハクションハクション!!)」

え〜と、通訳さ〜ん!!

(だから言ったんだ!!俺はこれでも山男の息子で元ニビジムのジムリーダーだから山の恐ろしさはよく知ってるんだ!!!)

と、言っているらしい。

くしゃみと吹雪の轟音でうまく聞き取る事が出来ない・・・・・が、いちいち訳すのが面倒なので、ここからはずっと翻訳機をオンにさせて聞いてみよう。


「だっ、だってラジオは今週はずっと晴れだって言ってたし、雑誌にだって冬の山は安全って書いてあったじゃない〜」
「山の天気は変わりやすいんだよ!!特に冬は!!・・・・・おい、サトシはどうした?」
「え?・・・あ〜〜〜!!!」

後ろを振り返ると、先ほどまで自分が寝ぼけていた場所で、サトシとピカチュウが雪の中に倒れこみ、スヤスヤと寝ている・・・・・勿論本人たちもこんな場所で寝たい訳じゃあなかろうに。

「サトシ!サトシ!!起きてってば!寝たら死んじゃうよ〜〜〜!!!」
「あはは〜・・・・・サンタさんがくるスズのおとが聞こえる〜・・・・・」
「ぴ〜か〜、ぴ〜か〜・・・・・」
「シッカリしてよサトシ!鈴の音なんて・・・・・」

シャン、シャン、シャン、シャン

「ほら!鈴の音なんてどこにも・・・・・・・・・・え?ホントに聞こえる・・・・?私まで寝ぼけてるのかな?」

シャン、シャン、シャン、シャン

「ちょっ、ちょっと待て!俺にも聞こえるぞ!?」


400 名前:Christmas to me and you:08/12/10 17:37:31

最初は幻聴かとも思えたが、そのリズミカルな音は、スピードを上げながら、どんどんヒカリ達のいる方向へと近づいてきていた。

シャン、シャン、シャン、シャン、シャン、シャン、シャン、シャン
シャン、シャン、シャン、シャン、シャン、シャン、シャン、シャン

やがて見えてきたのは、2頭のオドシシと、1頭のギャロップに大きなソリを引いてもらっている、赤い服と帽子を着た、白髭のお爺さん・・・・・・・・・・ではなく、1人の青年だった。

「ん?みんな〜、ストップスト〜ップ!!」

その青年は、ヒカリ達の真ん前にソリを止めると、座席から、驚いたような顔でこちらを見つめる。

「・・・君たち、何でこんな所に・・・・・・」
「た」
「へ?」
「「「助かった〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!」」」
(ピカチュ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!)




3人と一匹は、心の底からそう叫んだ。



第1話の「お・ま・け」


「ねえ・・・・・な〜んかあたしたち忘れられてない?」
「そりゃそうだろ・・・・・だって・・・・・」
「あいつらは地面をトコトコ・・・・・ニャー達は・・・・・・・・・・・・・・・」




401 名前:Christmas to me and you:08/12/10 17:38:11


「「「空の上でヌクヌクだもんね〜〜〜!!!」」」

ロケット団in気球船の中でコタツ&七輪でお餅

「いや〜、帰休を持っててホントによかったわ〜、もうサイコ〜・・・・・」
「ああ・・・・・ん?なんか、焦げ臭くないか?」

ブスブスブス・・・・・・・・・・

「だぁ〜〜〜れがブスですって〜〜〜〜〜!!!!!」
「お、おれは何も言ってないぞぉ!?」

ブスブスブスブス・・・・・・・・・・ボォォオオオオオオオオォォオ!!!

「ニャニャ〜〜〜!!!七輪の火が気球に燃え移ったのにゃ〜!!」
「「げぇえええええぇええええええ!!!」」



「あたしたちって・・・・・」
「うん・・・・・たとえあいつ等にフッ飛ばされなくても・・・・・」
「やっぱり・・・・・・・・・・」



「「「やな感じ〜〜〜〜〜!!!」」」



気球炎上&落下




402 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/10 22:26:16
>>393
お姫様抱っこですね分かりry
身長がのびてて様になってるんだろなと

>>395
力ずくな自力脱出が男前!
サトシ間に合うかな…w

403 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/10 22:40:19
>>394
クレセリアの人ですか!新作も楽しみです

息の合った無鉄砲さがいい感じでした
てか、いきなり雪山でピンチの状態ってw

404 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/10 23:00:32
しかしものすごいカオス状態だw
いいぞもっとやれ

405 名前:愛しい貴方と共に 命の芽生え:08/12/10 23:13:54
ハルカの結婚式の日の朝
「はぁ〜もう朝なのね」
目を擦りながら隣に寝ている、サトシとピカチュウ達を起こす。
「ほら、サトシ朝よ起きて、ピカチュウ達も起きなさい」
ピカチュウ達は直ぐに起きたがサトシはまだ夢の中だった。
「サトシ、起きなさい、今日はハルカの結婚式でしょ」
「う〜ん」
ヒカリが何度も揺すったが起きる気配は無かった。
「サトシたらしかたないわ」
ヒカリがサトシを起こす方法を考えていた。
「あ、これなら間違いなく起きるわ、大丈夫」
ヒカリは自分の唇とサトシの唇を重ねた。
サトシは口に違和感を感じ目を覚まし目の前にヒカリがキスをしているの
に気付き顔を真っ赤にして慌てて起きた。
「うわわ!、ヒカリいきなり何するんだ」
「何て、サトシとキスをしていたんでしょ」
「だから、そうじゃなくて、何で起こすのにキスをしたんだ?」
「だって、サトシいくら起こしても起きなかったんだし、キスなら起きると
思ってやったの」
ヒカリは頬を膨らませサトシに言い返した。
「それは、悪かったごめん」
「本当に悪いと思うんだったら、キスして」
「分かった」
サトシはヒカリを抱き寄せキスをした。その時
「サトシ、ヒカリご飯が出来たわ」
ハルカが扉を開けて、キスするところを見られた。
「ご、ごめん、私、お邪魔だったかも」
ハルカは扉を閉めていった。
二人は真っ赤な顔をしてリビングへ向った。
リビングで訳を話、食事を食べ終わり結婚式へ向った。
ハルカの結婚式に出席している全員にヒカリ達が妊娠している事を教え
式が始まった。
誓いのキスも終わり、サトシ達はハルカの所へ行き祝福した。
「おめでとう、ハルカ」
「ありがとう、サトシ」
「所で、ハルカは何時マサラタウンに戻ってくるの?」
「2週間頃に戻ってくると思うわ」
「じゃあ、2週間寂しいね」
「大丈夫よ、直ぐに戻ってくるわ、それより、ヒカリとノゾミ身体の方大事にしてね」
「「ありがとう、ハルカ」」
結婚式が終わりサトシとヒカリ、ノゾミはマサラタウンに戻っていった。

406 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/11 08:57:10
さすが新婚さんお熱いですなあ( ´∀`)

407 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/12/11 20:20:05
32話 「とりあえず逃げようか・・・」


スピードスターと10まんボルトのエネルギーで壁を攻撃しているが一向に壊れる気配がない。
「どうなってるのよ〜全然壊れないないじゃない!!」
「こうなったら物理技に切り替えてもう一回行くよ、ヒカリ!!」
「わかったわ!エテボース、ダブルアタック!!」
「モココ、たいあたり!!」
アカリの言った通り物理技に切り替えて攻撃をしたが、全くきいてなかった。
それどころか逆にエテボースとモココがダメージを受けてしまった。
「モココ!!」
「エテボース!!」
「頑丈な壁だなぁ・・・びくともしないなんて」
「牢屋の鉄格子は簡単に壊せたのに、どうしてここの壁は全然壊れないの?」
「こうなったら・・・・・」
「こうなったら?」
「とりあえず逃げようか!」
「・・・・・だから、その逃げる為の経路を作ろうって言ってるじゃない」
「ポケモンたちの技で壊せないんだから無理だよ、となると他の経路を使って逃げた方がいいよ」
「それもそうね・・・エテボースお疲れさま、ゆっくり休んでて」
ヒカリはエテボースをボールに戻した、アカリもモココを戻す。
2人は改めて脱出策を考え始めた・・・。

408 名前:Christmas to me and you:08/12/11 20:56:52


シャンシャンシャンシャン、シャンシャンシャンシャン
シャンシャンシャンシャン、シャンシャンシャンシャン


4人を乗せた木製のソリが、雪で埋められた、道なき道を進んでゆく。
この吹雪の中、彼に「アルフ」に会えたのは、幸運としか言いようがない。


「それにしてもたった3人で冬のテンガン山を超えようだなんて無茶だよ!!命を捨てに行くようなものさ」
「いやはや、まっっったくその通り!!!それなのに俺の連れと言ったらもう・・・・・」
「・・・・・ごめんなさい」
「反省してます・・・・・」

先程から機嫌が悪いタケシに、サトシとヒカリはペコリと頭を下げる。
タケシが止めたにも関わらず、無知な自分達が無茶で無謀な事を言い出した事は、分かっていたし、反省もしていた。

「は・・・は・・・・・ハクション!!」
「お、おい!大丈夫かヒカ・・・ハ・・・ハッックション!!」
「・・・・・とりあえずそのビショビショな服を乾かさなくちゃね・・・・・俺の村に行こう、オドシシ!ギャロップ!頼む!!」

アルフの声に応え、3匹は1声鳴くと、一層力強くソリを引っ張る。
オドシシもギャロップも雪の中を走り慣れているのか、苦にもしてないようだ。

何とも頼もしい。


「村?テンガン山の上部に村なんて在ったかなぁ?」
「隠れ里って奴さ、小さな小さな村でさ、人が来る事なんてもう何年ぶりかなあ?分かんないや」

アルフはそう言いながら、サトシ達の為に取りだしたミニストーブに火をくべる。
村に着くまでに少しでも体を温めなければ。

「何百年ってゆう歴史がある村の割には人が来る事なんて本当に少なくてさ、で・・・・・・」
「?なんですか?」
「あ!いや、なんでもない・・・・・とりあえず急ごうか!」


アルフは突然話を丸めこむと、再び3匹に指示を出し初めた。



その時・・・・・崖の上から4人を眺める2つの影があった事に、気付かないまま・・・・・・・・・・・・・・・



409 名前:愛しい貴方と共に 命の芽生え:08/12/11 22:32:21
ハルカの結婚式から2週間後にハルカとシュウがマサラタウンに帰ってきた、し
かし、帰ってきた翌日にシュウが旅に出ていた。
「ハルカ、本当に良かったの、止めなかった事?」
ヒカリがハルカにシュウを止めなくて良いのかと、言っている。
「良いのよ、シュウがそうしたいのなら私は止めないわ」
「でも、本当は寂しいでしょ」
ヒカリの言葉を聞いた、ハルカは悲しそうな顔をした。
「本当は、ちょっと寂しいわ、だけど、シュウが旅をしたいなら私は我慢をするわ」
「ハルカ」
ヒカリはハルカの事を気にしていた。
「さて、ヒカリ、私よりの心配より、あなた自身の身体を心配しなさい」
ハルカは先の顔をから明るくなった。
「ありがとう、ハルカ」


410 名前:愛しい貴方と共に 命の芽生え:08/12/11 22:34:20
ハルカの結婚式から1ヵ月後にハルカも妊娠している事が分かり、ヒカリとノゾミは少しずつ
お腹が膨れてきた。
「ヒカリ、ノゾミ、最近、お腹の調子はどう?」
ノゾミ、ハルカは毎日のようにサトシの家に来て、ヒカリと一緒にお腹の赤ちゃんの事を話したり
楽しく、お茶を楽しんでいった。
「お腹が大きくなって重く感じるようになったわ」
「私も同じだよ、でも重く感じるとお腹の赤ちゃんの成長が感じるから、嬉しいよ」
3人は毎日のように赤ちゃんの成長を楽しく話っていた。
ヒカリとノゾミ妊娠3ヶ月になる頃
「うん〜何処かな?」
ヒカリは椅子の上に乗り台所の調理器具を探していた。
「あ、あった」
ヒカリは探していた、調理器具を見つけたその時
「きゃあ」
ヒカリはバランスを崩し椅子から落ちようとしていた。
「ヒカリ!」
ポケモン達のご飯をあげ終わって帰ってきたサトシが一目散に落ちようとしていたヒカリを受け止めた。
「ヒカリ、あれ程、高いところの物を取るときは俺に言ったのに」
サトシは怒りながらヒカリに言った。
「ごめんなさい、サトシ」
ヒカリはすぐに謝り、サトシは
「ヒカリの身体は、赤ちゃんが居るんだ、だから、俺の言うこと聞いてくれ」
「うん、分かったよ、サトシ」

411 名前:愛しい貴方と共に 命の芽生え:08/12/11 22:34:52
その翌日、サトシはベイリーフの元へ行った。
「ベイリーフ、お願いがあるんだ」
「ベイ?」
ベイリーフは疑問を感じながらサトシの言葉を聞いた。
「実は、ヒカリの手伝いをして欲しいんだ」
「ベイ!」
ベイリーフは言うわれた時は、嫌だと言わんとばかりに首を横に振った。
「頼む、ベイリーフ、ヒカリを手伝って欲しい」
ベイリーフはサトシのお願いに折れ渋々サトシと共にヒカリの元へ行った。
「ヒカリ、身体の方は大丈夫か?」
「大丈夫よ、身体の方は、サトシは心配性なんだから」
「だって、俺達の赤ちゃんなんだぜ、心配ぐらいなる」
ベイリーフは二人のやり取りを見て、二人が生まれてくる赤ちゃんを楽しみにしているの気付き、ベイリーフは
ヒカリの面倒を見ようと決心した。
「ベイ〜」
ベイリーフはヒカリの元に寄ってきた。
「あら、ベイリーフじゃない」
ヒカリはベイリーフを見た瞬間、前と同じ反応するかと心配したが、ベイリーフは逆に近づいてきた。
「ベイ〜」
ヒカリはベイリーフの事が苦手であったが、そんな気持ちは無くなり、仲良くなろうと決心した。
「これから、宜しくね、ベイリーフ」
「ベイ〜」
サトシとピカチュウ達は二人のやり取りを見て安心した。

412 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/11 23:35:51
>>407
うーむ壁破壊はだめですか
ケーシィのテレポートがあれば・・(現実逃避)

>>408
サンタじゃなくて普通の人なんだと思いきや
やっぱりいろいろ秘密がありそうでwktkです
それにしても寒そう…!

413 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/12 00:00:25
>>411
ベイリーフのところが感動物でした
いい話だ…

414 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/12/12 23:01:31
33話 「絶壁」


一方サトシとトモルは・・・
「ずいぶん街から離れたな・・・こんなところに何かあるのか?」
「う〜ん・・・とりあえず今は2匹を信じて行こうよ」
「そうだな!」
サトシの言うとおりだいぶ街から離れてしまった。
それでもムクバードとクラウド(クロバット)を信じて、走り続けた。
しばらく走り続け、2匹は行き止まりの絶壁のところで止まった。
「ここ・・・行き止まりじゃないか」
「ムクバード、ここで何か見たのか?それとも何か手がかりになりそうな物を見つけたのか?」
2匹はただコクコクと頷いた。
「調べてみよう、サトシくん!」
「ああ!ムクバードたちが案内してくれた場所だ、きっと何かあるに違いない!!」
早速辺りを調べ始める2人と6匹。
6匹というのはピカチュウ、ポッチャマ、フレイム(ブースター)、アクア(シャワーズ)、ムクバード、クラウドのことだ。
「もしかしたら、ここにあいつ等の秘密基地があるのかもしれない」
「そんな簡単に見つかるとは思えないけど・・・もし見つかったら?」
「乗り込むに決まってるだろ?ヒカリたちを助けるのが目的だからな!」
「たった2人で行くの!?」
「大丈夫だって!!」

415 名前:愛しい貴方と共に 命の芽生え:08/12/12 23:04:18
ヒカリはベイリーフと仲良くなってからベイリーフに好かれるようになった。
ベイリーフは毎日、家に寝泊りをしてヒカリの面倒を見ている
「ヒカリ、前はベイリーフが苦ってじゃなかったの?」
ヒカリは以前、ノゾミ達にベイリーフの事を話していたので、急に仲良くなった
のが気になりヒカリに聞いた。
「実は昨日サトシがベイリーフに私の面倒を見てくれるように頼んだらしいの」
「へえ〜そうだったんだ」
ヒカリはノゾミ達にベイリーフと仲良くなった理由を言った。
「ベイ」
ベイリーフはお茶のお替りを持ってきた。
「ありがとう、ベイリーフ」
「気が利くかも」
ハルカはベイリーフの行動に感心した。
その時、サトシがポケモン達にご飯をあげに終わり、戻ってきた。
「ベイリーフ、畑に行くぞ」
「ベイ〜」
サトシはベイリーフを連れて家の隣にある畑へ行き食材を取りに行った。
「じゃあ、私達はそろそろ帰るね」
「うん、また明日ね」
二人は帰っていった。
「ヒカリ、こんなもんで良いか?」
サトシとベイリーフは食材を持ってきた。
「ありがとう、サトシ、それだけあれば十分よ」
食材をヒカリに渡し、サトシは食器を準備をし始めた。
「じゃあ、ピカチュウ、ベイリーフ手伝ってね」
「ピカ」
「ベイ」
ヒカリはピカチュウ達と一緒に食事を作り始めた。
食事が出来サトシ達は食べ終わり寝た。
それから3ヵ月後、ヒカリ達のお腹が更に大きくなった。
真夜中にヒカリの息遣いが荒くなった。
「はぁはぁはぁ」
いち早く異変に気付いたのはピカチュウだった。
「ピカピ!」
ピカチュウはヒカリの異変に気付き、サトシを起こした。
「ピカピ、ピカピ」
「何だよ、ピカチュウ」
サトシを目を擦りながらピカチュウの指を指す方を見た。
「!ヒカリ、大丈夫か?ヒカリ」
サトシの声でポッチャマ達も起きてヒカリの異変に気付き慌てた。
「ポチャ!」
「ミミ!」
「チュパ!」
「ベイ!」
ポッチャマ達はヒカリの周りに集まり心配そうに見つめた。
「ピカチュウ、俺知り合いのお医者さん連れてくるから、ヒカリを看ていてくれ」
サトシはピカチュウに言い残し急ぎながら家を出て、知り合いのお医者さんの家に向った。

416 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/13 13:09:24
乙です
>>414
悪の秘密基キター!?
>>415
いよいよお子様誕生の予感…

417 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/12/13 14:47:17
「ねえヒカリ、水の音聞こえない?」
「え? 水の音?」
牢から逃げ出したヒカリとハルカ。
唐突にハルカがそんな事を言ったので、ヒカリもよく耳を澄ましてみた。
「・・・あ! 確かに聞こえる!」
近くで水の音が微かだが聞こえた。
「もしかして私たち・・・」
「な、何!?」
「祭壇に連れてこられたんじゃ・・・」
「祭壇・・・?」
祭壇というあまり聞きなれない単語にヒカリは目を丸くする。
「街から北東の方角に大きな湖があるらしくて、その湖の中央に大昔に創られた祭壇があるって
ジョーイさんが言ってたかも」
「祭壇って何する為に?」
「それはよく分からないけど・・・あまり良くないことが大昔はあったらしいよ、人柱とか・・・」
人柱とは、神殿や城といった特別な建物を建設する際に
安全に創れるようにと神にお祈りして生贄を捧げることだ。
(生きたまま土に埋めたり、水に沈めたりしてたとか・・・)
「そういえば・・・あたし、攫われる直前に生贄とか何とかあの子に言われた気が・・・」
ヒカリが不安気に言った。
「もしかしたら私たちみたいに、攫われた人やポケモンがまだいるのかも・・・・・」
「でもとりあえずサトシに合流したほうが良いよね?」
「うん、だからとにかく出口を探・・・」
そこまで言った時、突然ハルカはその場にへたり込んでしまった。
「ちょ、ちょっとハルカ!? どうしたの!?」
ヒカリが心配そうにハルカの顔を覗き込む。
「うっ・・・ぐぐ・・・・・・・」
ハルカは左胸を押さえながら、苦しそうな声を発した。
ハルカの様子にオロオロするばかりのヒカリ。
その時・・・
「見ーつけた!」
どこかで聞いた女の子の声がヒカリの耳に届いた。


418 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/12/13 17:53:19
34話 「発見」


「オレたちにはピカチュウや他のポケモンたちがいるんだぜ?心配するなよ!」
「確かにそうだけど・・・」
「弱気になるなよトモル、お前も男だろ?仲間を助けるのに迷うことなんかないぜ!」
トモルはサトシのその言葉に勇気づけられたのか、うん!と力強く頷いた。
ピカチュウたちもより一層張り切って、辺りを調べ始めた。
「待ってろよヒカリ、もうすぐ助けに行くからな!!」
サトシたちは絶壁のまわり、ムクバードとクラウド(クロバット)は上の方を、ピカチュウたちは壁を叩いたりしている。
「何か見つかったか、トモル?」
「何もないよ・・・手がかりになりそうな物も、怪しい物も」
その時、絶壁の奥からゴゴゴと音がした。
「何だ?この音・・・」
「絶壁の奥から聞こえる・・・サトシくん、一応隠れよう」
2人はムクバードとクラウドをボールに戻し、近くの茂みに隠れた。
しばらくして音が止まりサトシたちは驚いた・・・なんと何もなかったはずの絶壁から人が出てきた。
「あんなところに扉なんかなかったよな?どうなってるんだ・・・」
「さあ・・・でも一つだけわかったことがあるよ、あの人たちの服を見て!」
トモルが指を指した。

419 名前:愛しい貴方と共に 命の芽生え:08/12/13 23:15:33
サトシはヒカリの体調が悪くなり、知り合いの女性医者の家に向っていた。
サトシは医者を起こし家に向かいヒカリの元へ向った。
医者はヒカリの容態を見ながらサトシと話をした。
「サトシ君、ヒカリさんは唯の風邪よ」
「風邪?」
「きっと、ヒカリさんは疲れが溜まて疲れたのだと思うわ」
「そうですか」
サトシは今までヒカリの面倒をピカチュウ達に頼っていた、サトシはヒカリの
が疲れている事見抜けずいた自分に後悔した。
「一日休めば治るわ、今薬を作るわね」
先生は薬を作って帰っていた。
サトシは寝る前にヒカリの頭にタオルをのせ、サトシは下に布団を敷き寝た。


420 名前:愛しい貴方と共に 命の芽生え:08/12/13 23:16:09
朝になりサトシはヒカリのおでこに手を当て熱がまだあるかを確かめた。
「まだ、熱は治ってないか」
サトシはヒカリのおでこにのせていた、タオルを新しいのに変え、ピカチュウ達を
起こした。
「ベイリーフすまないが、此処でヒカリを診ていてくれ」
「ベイ」
ヒカリの事はベイリーフに任せ、サトシはポケモン達のご飯をあげて、サトシは簡単に
食事を取った。
「ヒカリ」
外からノゾミの声が聞こえサトシは玄関へ向った。
「ノゾミ、ハルカ」
「あら、サトシ、ヒカリはどうしたの?」
「ヒカリはちょっと風邪で寝込んでいる」
「大丈夫なの、ヒカリは!?」
「先生の話では一日眠れば治ると言っていたから大丈夫だと思う」
「サトシ、私達もヒカリの面倒を見るわ」
ノゾミの言葉にサトシは
「いや、お前達にも風邪が移ると思うから今日は帰ってくれ」
「サトシ」
「分かったわ、お大事に」
ノゾミとハルカは帰っていき、サトシは家事をし始めた、しかし、サトシは今まで家事をヒカリに任せて
いたので苦戦している。
「こんなに大変だ何て!」
毎日家事をやっているヒカリの大変さがよく伝わった。
サトシはいつもヒカリの側で手伝いをしていた、ピカチュウ達に手伝ってもらい家事は何とか終わった。
サトシはヒカリの様子を見に行った。
「熱は少し下がって来たかな?」
サトシはヒカリのおでこに手をあて熱が下がってきて新しいタオルに変えた、変えた瞬間、ヒカリは目を覚ました。
「うん、サトシ」
「ヒカリ、目を覚ましたか、身体の方は大丈夫か?」
「ちょっと、だるいけど、もう大丈夫よ」
そう言って、起きようとしたヒカリにサトシは
「駄目だ、今日は寝ていてくれ、ヒカリ」
「サトシ」
「もし、ヒカリとお腹の赤ちゃんに何かあった時は、俺は・・」
サトシは言葉を詰まらせた。
「分かった、サトシの言うとうりするわ」
ヒカリは布団に潜りこみ寝始めた。

421 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/14 21:14:44
>>417
ホラーなふんいきが…
ハルカ…生きろおお

>>418
これぞ悪の秘密基地という入り口がナイス!

422 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/14 21:25:58
>>419
…なんと!w

予想外の展開ながら、サトシの家事が良かったです

423 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/14 22:00:48
>>417
一瞬、 え!?デ○ノート!?
って思った俺はいったい・・・・・
脱出できたと思いきやすぐにまた捕まる悪寒・・・

424 名前:愛しい貴方と共に 命の芽生え:08/12/14 22:43:16
サトシはヒカリが寝たのを確認してリビングへ降りた。
グゥ〜〜〜〜とサトシのお腹が鳴った。
「あ、そうだった、朝にあんまり食っていなかったな」
「ピ〜〜カ」「ポッチャ」
ピカチュウとポッチャマが鍋を持ってサトシに渡そうとした。
「俺が作るのか?」
「ピカピカ」「ポチャ」
ピカチュウとポッチャマは「そうだ」と言っている。
サトシは自分で作ろうとしたときヒカリの事を思い出した。
(そういえばヒカリは朝から何も食べてないんだっけ・・・)
ふと思ったサトシはヒカリのためにお粥を作り始めた、しかし
「しまった、お粥が」
お粥が焦げてしまい、新しいのを作り始めたが又焦がしてしまった。
それから30分後にようやくお粥が出来、ヒカリの元にお粥を持っていた。

425 名前:愛しい貴方と共に 命の芽生え:08/12/14 22:43:46
ヒカリがふと目が覚めた。
(なんか・・・いい匂いがする・・・)
ヒカリは寝たまま目を横に向けるとサトシが座っていた。
「目を覚ましたかヒカリ・・どうだ具合?」
「大分楽になったわ」
ヒカリは少し笑みを浮かべた。
「ヒカリ、まだ何にも食べてないだろ・・俺が作った、お粥食べるか?」
「サトシが・・・作ったの?」
ヒカリは不思議そうにお粥を見つめた。
「お腹が空いたから、食べたい」
サトシは嬉しそうにした。
「ねえ・・サトシ、サトシが食べさせて欲しいの」
ヒカリは甘えた声でサトシに食べさせて貰うようにお願いした。
「分かった」
サトシはヒカリにお粥を食べさせた。
「(フーフー)・・・・はい、アーン・・・」
サトシはゆっくりヒカリの口元にスプーンをもっていき、ヒカリ
はゆっくり口を開き一口ずつ食べた。
「おいしいよサトシ・・・ありがとう」
ヒカリはサトシにお礼を言ってお粥を食べ終わり、サトシから薬を渡され
薬を飲みまたヒカリは寝た。
ヒカリが寝たのを確認してお椀を持ってリビングへ降りた。
しかし、サトシ達のお腹が鳴った。
「そういえば、俺達まだ昼ごはん食べていなかたな」
「ピーカ」「ポーチャ」
サトシはピカチュウ達にご飯をあげ終わり、自分のご飯をどうしようかと
考えていた時、後ろから良く知る声がした。
「思ったとうりだったわ、サトシ」
「ノゾミ、ハルカ!」
「サトシは家事は出来ても料理は出来ないと思ってきたの」
「悪かったな、料理が出来なくて」
サトシはプイとそっぽむいた。
「ごめん、ごめん、実は私達サトシのために料理を持ってきたの」
ハルカとノゾミは持ってきた料理をテーブルの上に置いた。
「本当か!朝からあんまり食べていなかったから助かったよ」
「実は私達もまだ食べていなかったの、一緒に食べよ」
「ああ」
サトシはノゾミ、ハルカが作った料理を食べていき、晩御飯もノゾミ達が
作ってくれサトシは二人と一緒に食べた。
翌日、ヒカリの風邪はすっかり治り、いつもの様に家事をしていく。

426 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/15 09:13:11
>>425
今回はギリギリでお邪魔が入らなくてセーフでしたね
(はいあーん ガラッ(扉を開ける音) 話は聞かせてもらったわ みたいのが)

427 名前:愛しい貴方と共に 命の芽生え:08/12/15 23:34:36
ヒカリが風邪を引いてから1週間後、この日はクリスマスイブで
サトシとヒカリはノゾミやハルカ、シゲル、ケンジを呼びクリスマス
パーティをする予定であった。
ヒカリはノゾミ、ハルカ、ピカチュウ達と一緒に料理を作っていた、サトシはミミロ
ルを連れて庭に居るラプラスとオニゴーリとミミロルに何かお願いしていた。
「じゃあ、頼むな、ミミロル、ラプラス、オニゴーリ」
「ミミ」
「クゥゥ」
「ゴォ」
3人は「任せろ」と感じで言った。
サトシはヒカリの元へ向った。
「ヒカリ・・ちょっと庭に来てくれるか?」
「え、え、良いけどその前に先に行ってくれる?」
「ああ、じゃあ先に待っているぜ」
サトシは先に庭に行き、ヒカリは料理をノゾミとハルカ、ピカチュウ達に任せて二階に
上がりある物を持って庭に向った。
「サトシ、お待たせ」
「ああ」
サトシはニコと笑顔でヒカリに話しかけた

428 名前:愛しい貴方と共に 命の芽生え:08/12/15 23:35:06
「ヒカリ、俺からのプレゼントがあるんだ」
「プレゼント?」
「ああ、じゃあ、やってくれミミロル、ラプラス、オニゴーリ」
サトシは3人にあの頼みをやってくれと言い、3人は空に向かって冷凍ビームを放った。
そして見る見るの内に雲が曇り雪が降り始めた。
「うわ、綺麗」
「サンキュー、ミミロル、ラプラス、オニゴーリ」
サトシは3人にお礼を言って冷凍ビームを止めた。
「クリスマスの日に雪を降らせたっかたんだ、ヒカリに見せるために」
「サトシ、私もプレゼントがあるの」
ヒカリはある物をサトシに渡した。
「ヒカリ、開けて良いか?」
「うん」
サトシは袋を開け中にあるものを取り出した。
「うわわ、赤いセーターだ、ヒカリが編んだのか?」
「うん、1週間前からコツコツ編んだの」
「ありがとう、ヒカリ」
サトシはヒカリに笑顔でお礼を言い、セーターを着た。
「暖かいぜ、ヒカリ」
「喜んでくれて私、嬉しいわ、サトシ」
ヒカリも笑顔になった。その時
「あ!今、お腹の赤ちゃんが動いたわ」
「本当か!」
サトシはヒカリのお腹に耳を当てた。
「本当だ、動いているな」
二人は赤ちゃんの成長を嬉しそうにしている、二人にノゾミ達が
「はいはい、二人ともそこまでにして」
「そろそろ料理が出来そうだから早く手伝ってね」
「ピカピ」
「ポチャ」
「悪い悪い、今から手伝うから」
二人は台所へ行き料理を手伝い、シゲル達がやって来て、料理を食べながら色んな話をしたりして
盛り上がりクリスマスパーティは終わった。

429 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/16 09:37:43
プレゼント交換良かったです
ミミロルとサトシとか相手のポケモンとも仲いいのも萌えでした

430 名前:ポケットモンスターDP〜ホウオウと深き闇の意思〜:08/12/16 17:24:43
第14話「願いのカタチ」


ゴールドのバクたろうはシルバーのオーダイルを倒し2人のポケモンバトルの幕は閉じた。

「また強くなったなゴールド」
「俺を褒めるなんてどうかしちまったのか?」

その場に座り込んだシルバーの近くでゴールドは声をかけた。

「かもな」
「かもなって…つーかお前シルバーじゃないだろ?誰だ?」
「ふふ…俺はお前の「願い」だ」
「願い?」

突如、シルバーから発せられた言葉にゴールドは疑問を感じる。

「ああ、願いだ…お前は心の奥底では俺ともう一度戦いたいと言う願いがあった…それの具現化がこの俺だ」
「願い…か…」


俺はシルバーが石になったあの日から必死に元に戻す方法を探して旅に出たんだっけ…
その根源はシルバーと決着をつけたかったからだったんだな…
でも…それ以上に…

ズドドドド!

「!!」

ゴールドが考え事をしている矢先、向こうから黒い波が押し寄せてきた。

「侵入者と俺を排除するための罠か…早く行けゴールド!!」
「わりぃ…それはできねぇ…」

なんとゴールドはシルバーの盾になるかのようにシルバーの前に立った。

「何してるんだ!!早く行け!!」
「できねぇよ・・・だって俺…お前とは戦いんたかったでも…それ以上に俺はお前とクリスとまた3人で会いたかったんだ!!だから俺はお前を守る!!」

ドパーン!

波がその部屋中を覆いつくした。



「ようやく着いたぁ〜」

情けない声を出しながらもサトシは闇の最奥にたどりついた。

「よくここまで来たな…褒めてやるぜ…サトシ!!」
「…う、嘘だ!?なんで!?なんでいるんだ!?」
サトシの顔には驚きと疑問の混じった表情が浮かんでいた。

「さぁ、最高のポケモンバトルを楽しもうぜ!!サトシ…もう一人の俺!!」

サトシの目の前に立っていた男…それもまたサトシであったのだった…

431 名前:愛しい貴方と共に 命の芽生え:08/12/16 22:34:59
クリスマスが終わり2ヵ月後、ヒカリ達のお腹は大きくなってきた。
「ヒカリ、赤ちゃんの名前はもう考えてあるの?」
ハルカが赤ちゃんの名前をもう決めたかと聞いてきた。
「実は男の子の名前はサトシに決めてもらうの」
「へえ、じゃあ、女の子の名前は?」
ノゾミは女の子の名前をどうするのか聞いてきた。
「女の子の名前は、あたしが決めるの」
「そうなんだ、男の子がサトシで女の子がヒカリが決めるんだ」
「ところで、二人は赤ちゃんの名前はどうするの?」
ヒカリが二人に名前をどうするかを聞いてきた。
「私は、ケンジと話し合って決めるつもり」
「私は生まれてから決めるかも」
二人はそれぞれの名前を決めていた。
話した後、ノゾミとハルカは帰っていた。ヒカリはサトシの所へ行っ
た。
「サトシ、木の実を庭に植えても良い?」
「木の実を!」
「うん、ポケモン達にポフェンを食べさせてあげたいの」
「俺は良いと思うぜ」
「サトシ」
「で、どんな木の実を植えたいんだ?」
「うん、植えたいのは、オボンのみ、オレンのみ、モモンのみ、を植
えたいの」
「分かった、じゃあ今から山に採ってくるから」
「分かったわ、気をつけてね」
サトシは準備をして山に向った。
山に入り木の実を探し始めた。
「え〜と、確かオレンのみは水がある所に生えているんだったな」
サトシは水のある場所へ向った。
「あった、オレンのみだ」
サトシはオレンのみを見つけいくつかバックに入れて残りの木の実を
探した。
サトシはモモンのみを直ぐに見つけたがオボンのみが中々見つからな
かった。
「何処にあるんだ、オボンのみ」
サトシは叫びながらオボンのみを探して行った。
日が暮れる頃、崖にオボンのみを見つけた。
「あった、オボンのみだ」
サトシはオボンのみをいくつか取り帰ろうとした時、地震がおき地面が
崩れていった。
「地面が崩れる、うわあああ!!」
サトシは崖から落ちていた。
その頃、ヒカリは
「遅いわ、サトシ」
ヒカリは時計を見ながら、サトシが帰りを待っていた。

432 名前:愛しい貴方と共に 命の芽生え:08/12/16 22:35:41
崖から落ちた、サトシは
「う〜ん・・何とか助かったか」
崖の下は森で木がクッションになりサトシは助かった。
「それじゃ・・帰るか・・痛て!」
サトシは立ち上がろうとしたとき足に痛みが走った。
「くそ・・足が痛くて立てない」
サトシは足を抑えながら痛みを我慢した。
「くそ・・ヒカリが待っているんだ・・こんな痛みに負けるか」
サトシは足の痛みに堪え、歩き始めた。

夜の20時になりヒカリは何かあったのかと心配していた。
「サトシ・・まさか・・何かに巻き込まれたんじゃ?」
ヒカリは居ても立ってもいられず外を飛び出した。それを見ていたピカチュ
ウ達もヒカリの後を追った。
外を飛び出したヒカリは、此方にくる人物に気付いた。
「あれは?」
暗くて見えなかった人物が近づくにつれて顔が見えた。
「サトシ!!」
「ピカピ!!」
「ポチャ!!」
ヒカリはサトシに近づきサトシが怪我をしているのに気付いた。
「サトシ!!足に怪我を」
「ちょっと、崖から落ちてな」
サトシは笑いながら言ったが、ヒカリは
「サトシのバカ・・ちょっと所ではないわよ・・早く手当てしないと」
ヒカリはサトシを支えながら家に入り手当てをした。
「サトシ・・ごめん」
ヒカリは落ち込んだ顔してサトシに謝った
「なんで・・ヒカリが謝るんだ?」
「だって・・私の無理のお願いでサトシが怪我をしたんだから」
今でも泣きそうな顔していた。
サトシはヒカリを抱きしめながらサトシは言った。
「怪我をしたのは・・ヒカリじゃない・・あれは事故だ・・だから・・
ヒカリ自分を責めないでくれ」
「サトシ」
ヒカリはサトシに抱きつきサトシから木の実を貰い、木の実を庭に植えた。

433 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/17 08:42:05
>>430
久々の復活乙!バトルが始まる感じですか

>>431
自力で帰ってこれてよかたです
名前は…悩む

434 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/12/17 17:59:34
35話 「いざ侵入だ!」


「あいつ等、ヒカリとアカリをさらった奴と同じ格好してる!!」
「まさかここがあの人たちの基地・・・みたいなところかな?」
「絶対そうに決まってる!早く行こうぜ、トモル!!」
「わかってるけどそのまま行ってもダメだよ、ぼくたちも捕まるかもしれないよ」
「じゃあどうするんだよ?」
「あの人たちの服を借りればいいんだよ」
さっき基地から出てきた2人の下っ端?から、平たく言えば奪うということだ。
「だったらピカチュウの出番だ!頼むぜ、ピカチュウ!!」
「ぼくも手伝うよ!アクア、きみも頼むよ!!」
サトシとトモルは早速行動を始めた。
草陰に隠れながら攻撃出来そうな場所を探す。
「いくぜ!ピカチュウ、10まんボルト!!」
「アクア、ハイドロポンプ!!」
いきなり草陰からサトシとトモルが出てきて驚いた下っ端は
受け身をとる暇もなくやられてしまった。
「よっしゃー!!これで服をゲットだぜ!!」
「いよいよ侵入だね・・・でも、服焦げちゃったね」
「あ・・・」
10まんボルトのせいでこんがり焦げてしまい、ハイドロポンプのせいでびしょびしょになってしまった。
「まあ何とかなるって!!」
「う、うん」

435 名前:愛しい貴方と共に 新たなる命の誕生:08/12/17 22:01:13
サトシが怪我をしてから1ヵ月後、桜が咲き始めヒカリとノゾミは出産
が近づいていた。
ノゾミとハルカはヒカリとサトシと一緒に赤ちゃんの事を話していた時
「う!」
突然、ノゾミがお腹を押さえながら苦しみ始めた。
「どうした!!ノゾミ」
「う、生まれそう」
「「ノゾミ!」」
「ピカ!」
「ポチャ!」
ヒカリとハルカは慌てるがサトシはノゾミ抱きかかえた
「サトシ!?」
「ヒカリ・・ハルカ、俺はノゾミを病院に連れて行くから、二人はケン
ジを呼んで病院に来てくれ」
「「分かったわ」」
サトシはノゾミを抱きかかえ港の近くにある病院へ行き、ヒカリとハル
カ、ピカチュウ達は研究所に居る、ケンジを呼びに行った。
サトシは病院に着き、ノゾミを先生に任せ、サトシはヒカリ達が来るの
を待っていた。
「サトシ」
「ケンジ」
はぁはぁはぁと言わせながらサトシと話、ノゾミの安否を心配した。
「はぁはぁ・・サトシ」
ヒカリは息を切らせていた。
「ヒカリ!大丈夫か?」
「大丈夫よ・・サトシ」
「ヒカリ・・もうすぐヒカリも赤ちゃんが生まれるからなあんまり無理
をするなよ」
「うん・・ありがとうサトシ」
ヒカリはサトシが心配してくれるのを喜んだ。その時、
「おぎゃおぎゃ」と聞こえた。
暫らくして看護師が赤ちゃんを抱いていた。
「おめでとうございます、元気な女の子です」
看護師は赤ちゃんをケンジに渡し、ノゾミが居る部屋に案内された。
そこには疲れた表情をしたノゾミが居た。
「ノゾミ」
「ケンジ」
ケンジはノゾミに近づき赤ちゃんを手渡した。
「女の子だ、ノゾミ」
「女の子か、可愛い」
二人は生まれてきた、赤ちゃんを見ながら生まれてきた事を喜んだ。
「ねえ・・ノゾミ、赤ちゃんの名前は決まったの?」
ヒカリが赤ちゃんの名前が気になりノゾミ達に尋ねた。
「この子の名前は「ノン」」
「「ノン」良い名前ね」
「ありがとう、ヒカリ」
ノゾミは二日入院して退院した。

436 名前:愛しい貴方と共に 新たなる命の誕生:08/12/17 22:17:55
ノン(女)
ノゾミとケンジの子供。
容姿はノゾミ似で髪の色は黒。性格は大人しく、ノゾミに比べ女の子らしい
ポケモンの観察眼に優れるていて絵を描くのがうまい。他人に優しく自分の
考えを改める柔軟がある。口調は女の子らしい。
口癖は「のよ」
ノゾミの影響でコーディネーターに興味がある。

437 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/18 09:32:22
>>434
悪の下っ端の犠牲は無駄にしないぜ…

>>435
ノンのノはノゾミのノ?
成長後の設定もうまくできてますね

438 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/12/18 22:11:00
「ハルカに何したの!?」
ヒカリが後ろに迫るアンを睨みつけ叫ぶ。
「別にー、せっかく一緒の牢屋に入れてあげたのに逃げ出すんだもん
だからちょっとお仕置きとしてあげてるの」
ヒカリの大声に動じる様子もなく、アンは淡々と冷たく言ってのけた。
「何したって聞いてるの!!」
ヒカリは尚もアンに問い詰める。
「五月蝿いなあ・・・ちょっと締め上げてるだけ」
アンはヒカリの言葉に少しイラついたのか、少しだけ目つきを鋭く変えた。
「締め上げてるって・・・」
「うぐぅぅ! う・・・うう! う・・・ああ・・・」
その時、蹲っていたハルカがのた打ち回るように苦しみだした。
「ハ、ハルカ!」
ヒカリが慌ててハルカの元にしゃがむ。
「何を締め上げてるのか教えてあげよーか・・・それはね、その子の心臓♪」
「心臓!?」
「う・・・ぐ・・・」
アンがそう言い終わらないうちに、ハルカの顔は真っ青になり、体も次第に痙攣し出した。
「やめてぇ! ハルカが死んじゃうよ!」
ヒカリが涙を浮かべながらアンに請う。
「ゲンガー、もういいよ」
いつの間にかアンの背後にはゲンガーがいた。
恐らくはゲンガーのサイコキネシスの応用だろう。
「ハルカ! ハルカ!!」
ヒカリは必死にハルカに呼びかけるも、ハルカは気を失ってしまっていた。
「さあ、戻ろうか? クスクス・・・」
アンの冷たい笑い声がヒカリを再び絶望に突き落とした・・・・・
もう逃げられない・・・・・

439 名前:愛しい貴方と共に 新たなる命の誕生:08/12/18 22:28:15
ノンが生まれてから1週間後、昼頃になり、サトシはポケモン達にご飯
をあげに行き、ヒカリは昼ごはんを作るため台所へ行ったその時
「う!」
突然、ヒカリがお腹を押さえながら苦しみ始めた。
「ピカピ!」
「ポチャ!」
「ミミ!」
「チュパ!」
「ベイ!」
ヒカリが苦しみだしピカチュウ達は慌ててヒカリの元に近づいた。
「う、生まれそう」
ピカチュウはサトシに何かあった時は知らせるように言われていた為、
ピカチュウはサトシに知らせるため外に出て空に向かって10万ボルト
を放った。
「う・・あれは?」
サトシはリザードンにご飯をあげていた。
サトシは何かあったのだと考え、リザードンに乗り家に向った。
「ピカピ」
「どうしたんだ、ピカチュウ」
ピカチュウはサトシをヒカリの元へ連れていた。
「どうした!!ヒカリ」
「う・・生まれそう」
サトシはヒカリを抱きかかえて外に庭に出てリザードンに病院まで連れ
ていてくれと頼み、サトシとピカチュウ達はリザードンの背中に乗った。
「ベイリーフ・・ノゾミとハルカにこの事を知らせて欲しい」
「ベイ」
「頼んだぞ」
サトシはベイリーフにノゾミとハルカに伝える役を任せサトシはリザード
ンに乗り病院に向った。
病院に着きサトシはヒカリを先生に任せ、ハナコとアヤコに知らせたが、
二人とも次の日ならないと病院には着かないと言われた。
サトシは手術室の前で待っていたとき
「サトシ」
「ノゾミ、ハルカ」
ノゾミ、ハルカはベイリーフの知らせを知り心配になり駆けつけてくれた。


440 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/19 00:21:59
>>438
ギャー
ハルカが既に生贄っぽい状態に…

>>439
賢いピカチュウとリザードンタクシーがツボでした

441 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/19 01:46:52
Christmas to me and you の作者さん
25日まであと7日ですけど…師走はなにかと忙しいとかもあるので
もし締め切り無理そうでも気にしないでください!

って、なんか勝手に無理かもと思った的な失礼発言で(´д`)ゴメン

442 名前:愛しい貴方と共に 新たなる命の誕生:08/12/19 23:59:15
ヒカリが手術室入ってから10時間になり周りは真っ暗になった。
「もう・・23時か」
サトシが時計を見てヒカリの事が心配になっていた。
ハルカは寝てしまい、ノゾミはノンを寝かせつけた。そんな時、サトシ
が立ちどこかへ行こうとしていた。
「サトシ・・何処へ行くの?」
「ちょっと、屋上に行ってくる」
サトシはそう言って、屋上へ行った。ピカチュウ達はサトシの後追いか
けた。
外は満月の夜空で星空が良く見えた。
「綺麗だな・・ピカチュウ、ポッチャマ」
「ピカ」
「ポチャ」
サトシ達は星空に見取られていた時、ピカチュウとミミロルは何か聞こ
え中へ戻っていた、サトシ達はピカチュウが戻っていくのに気付き後を
追った。
ピカチュウとミミロルは手術室の前に立ち止まり、サトシは赤ちゃんが
生まれたのだと気付き出て来るのを待った。しかし、なかなか出てこな
いのをサトシはイラつき始めていた。そして、赤ちゃんを看護師が抱い
て出てきた。
「おめでとうございます、元気な双子の赤ちゃんです」
看護師はサトシに双子を渡した。
「髪の毛が青いのが男の子で黒が女の子です」
サトシは赤ちゃんを抱いて父親になったこと喜んだ。
看護師はヒカリが居る部屋に案内した。
そこには疲れた表情をしたヒカリが居た。
「ヒカリ」
「サトシ」
サトシはヒカリに近づき赤ちゃんを手渡しながら
「双子の兄妹だ、ヒカリ」
ヒカリは双子を抱き母親になった事を喜び涙した。
「ねえ・・サトシ、ヒカリ、赤ちゃんの名前は?」
ハルカが赤ちゃんの名前が気になりサトシ達に尋ねた。
「男の子が「セイ」」
「女の子が「アイ」」
サトシとヒカリはそれぞれ決めていた名前をノゾミ達に教えた。
その時、外から鳴き声が聞こえサトシ達は外を見た。
「あれは?」
「ホウオウだ!」
外にはホウオウが飛んでいた。まるでセイとアイが生まれた事を祝福を
しているかのようだった。暫らくと飛び回りどこかへ飛んでいた。

443 名前:愛しい貴方と共に 新たなる命の誕生:08/12/20 00:10:16
セイ(男)
サトシとヒカリの双子の子供で、アイの兄。
容姿はサトシ似で髪の色が青。性格は妹思い、鈍感、正義感が強い。行
動力がサトシに比べ控えめだが、アイやポケモン達が危ない時はサトシ
並みの行動力を発揮する。
口調は「バッチリ!」
サトシの影響でポケモンマスターに興味がある。

アイ(女)
サトシとヒカリの双子の子供で、セイの妹。
容姿はヒカリ似で髪の色は黒。性格は明るいが恥ずかしがりやで怖がり
や、物事をはっきりと言う。
2歳にある出来事である物を怖がるようになる。
口調はヒカリの影響で「大丈夫」
ヒカリの影響でコーディネーターに興味がある」

444 名前:愛しい貴方と共に 新たなる命の誕生:08/12/20 00:12:42
訂正
口調となっていますが正しくは口癖です。

445 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/20 13:12:06
双子キターー!!髪の色や性格設定が面白いです
ホウオウ様わざわざ見に来て、サトシ(一家)のこと大好きだなw

446 名前:愛しい貴方と共に 新たなる命の誕生:08/12/20 23:05:00
次の日、ヒカリは朝の日差しで目を覚ました。
ヒカリは隣に寝ているセイとアイを見ていた時、寝ていたサトシ達が
起きた。
「おはよう・・ヒカリ」
「おはよう、ノゾミ、ハルカ」
ヒカリはノゾミとハルカに挨拶をした、サトシはセイとアイに近づき
笑顔になった。
その時、ドアにノックが鳴った。サトシはドアを開けた。
「母さん、それにアヤコさん」
「久しぶりね、サトシ君」
「ヒカリちゃん・・身体の方は大丈夫?」
「ママさん、身体は大丈夫です」
ハナコとアヤコはヒカリのセイとアイに近づいた。
「可愛い双子だわ、ヒカリ、この双子ちゃんの名前は?」
「青い髪の男の子が「セイ」黒い髪の女の子が「アイ」」
「セイとアイちゃんか、良い名前よ、ヒカリちゃん」
「ありがとうございます」
「ヒカリ、セイとアイちゃんを抱いても良い?」
「うん良いよ、ママ」
ハナコがアイをアヤコがセイを抱いて、サトシとヒカリが生まれた時
の事を思い出しサトシ達に話をして、セイとアイを元に元の場所に置
いた。
ヒカリは次の日に退院した。

447 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/21 00:25:56
アヤコママン マサラタウンへようこそ!

正確にはアヤコばっちゃだけど・・イエナイ

448 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/12/21 15:17:24
36話 「ピンチ!!」


サトシとトモルが基地に侵入する為に奮闘していた頃、ヒカリとアカリは敵に見つかってしまっていた。
「ずいぶんとウロチョロしてくれたわね、このくそガキ!!」
「あー!!あの時のオバさん!!」
「そう、アタシがあの時のオバさん・・・って、コラ!なんてこと言わせんのよ!!」
「オバさんなんてどうでもいいけど・・・この状況はだいじょばないよね」
「だからオバさん言うな!!まあいいわ冥土の土産に教えてあげる、アタシの名前は・・・」
「妖怪厚化粧オバさんA!!」
「アカリ、それは変じゃない?普通に厚化粧オバさんでいいじゃない」
ヒカリとアカリはピンチということを忘れ、おかしなトークで盛り上がりだした。
「アタシを無視して話を進めないで!もう一度言うけど、名前はレイよ!!」
そう言うと、モンスターボールを投げてポケモンを出す。
周りにいる下っ端たちも一斉にボールを投げる。
「アカリ、どうする?戦うしかないの?」
「行き止まりで逃げ道もないし・・・戦うしかないよ!正面突破だ!!」
2人もそれぞれボールを投げる。
ヒカリはミミロルを、アカリはフワンテを出した。

果たしてこの不利な状況で勝てるのか?

449 名前:愛しい貴方と共に 新たなる命の誕生:08/12/21 23:16:04
サトシとヒカリはセイとアイを連れて家に帰ってきた。
「さあ、セイ、アイ、彼方達の家よ」
ヒカリはセイとアイに自分達が住む家を教えた。
サトシはドアを開け、ヒカリが入り、出迎えてくれたのは。
「ベイ」
「ベイリーフ、留守番ご苦労様」
ベイリーフは二人がいない間、留守番をしていた。
「ベイリーフ、私達の赤ちゃんよ」
ヒカリはベイリーフにセイとアイを見せた。
ベイリーフは嬉しそうに見ていた。
「ヒカリ、少し疲れただろ?」
「うん、ちょっとね」
「少し、寝たらどうだ?」
「うん、ありがとう、サトシ」
ヒカリは寝室へ行き、ベットの横に赤ちゃん用のベットがあった。
「サトシ・・これどうしたの?」
「ああ・・俺が作ったんだ」
「凄いわ!サトシ」
ヒカリはセイとアイを寝かした。
「うふふ・・寝顔が可愛いわね、サトシ」
「ああ、そうだな」
ヒカリは布団に入りすぐに寝た

450 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/22 09:10:27
>>448
オバさんの名前が判明…! なんかもう愛着がw

>>449
日曜大工とか、助け合いがいい感じです

451 名前:Christmas to me and you:08/12/22 12:24:36
うぎゃああああああああああああ!!!!!!

た〜いへんだ!た〜いへんだ〜〜〜〜〜!!!!!
クリスマスまであと3日しかな〜〜〜〜〜い!!!

それもこれもこのアホ作者が急な予定&熱なんか出すから!!
しかも今も継続してるし!!な〜にやってるんでしょうねこのアホは!!

ハッハッハッ!!・・・・・・・・・・・・・・・orz


すみません、今も鼻水がズ〜ズ〜と・・・・・なんとかして間に合わせるように努力したいとは思います。

(予定を変更して、中編から小話にします)

本当にすみませんorz




452 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/12/22 21:15:12
37話 「続・ピンチ!!」


レイはコータスを、下っ端たちはスカンプーを出して戦っている。
「ミミロル、れいとうビーム!!」
「フワンテ、あやしいかぜ!!」
数では圧倒的に不利だが、下っ端たちのポケモンは大したことがなくほとんど一撃で倒していた。
「ちょっとアンタたち!ガキ2人になに手こずってるのよ!!」
「し、しかしレイ様・・・思ったよりあいつ等が強くて・・・・・・」
「言い訳はしなくていいわ!!こうなったらアタシが時間稼ぎをするから、あいつを呼んできて頂戴!!」
「はっ!」
下っ端たちの何人かは走ってどこかに行った。
ヒカリとアカリはよくわからなかったが人数が減ったのでラッキーと思っていた。
「このままいけば逃げられるよ!どんどん攻撃だ!!」
「ええ!ミミロル、ピヨピヨパンチ!!」
「フワンテ、かぜおこし!!」
どんどん下っ端たちのポケモンの数が減っていく。
「そこまでよ、これ以上はやらせない!コータス、えんまく!!」
コータスのえんまくのせいで、辺りが一気に煙だらけになった。
「視界を遮らせてもらったわ、これで自由に動くことも攻撃することもできない!!」
「それはどうかな?フワンテ、かぜおこし!!」
「甘い!コータス、かえんほうしゃでフワンテを焼き払いなさい!!」
フワンテのかぜおこしが放たれる前にコータスのかえんほうしゃが当たってしまった。
「は、早い!!」
「わたしのフワンテが一撃でやられるなんて・・・戻って、フワンテ!」
アカリはフワンテをボールに戻し、すぐ次のポケモンをだす。
「レッツゴー、モココ!!」
先ほど壁を壊す作戦の時に出したモココをもう一度出す。
「えんまくがあっても攻撃が全く当たらないわけない!ミミロル、とびはねる!!」
「ヒカリの言う通りだ!モココ、10まんボルト!!」
2人は一斉に攻撃指示を出した。
「だから甘いって言ってるのよ!コータス、まもる!!」
確実に攻撃を防ぐことができる、まもるで2匹の攻撃を防御した。

453 名前:愛しい貴方と共に 新たなる命の誕生:08/12/22 21:51:12
セイとアイが生まれてから1ヵ月後
ハルカの出産予定日にサトシ達も同行した。
病院に着き、ハルカが手術室に入ろうとした時、
「ハルカ、がんばってね」
「ありがとう、ヒカリ」
ヒカリはハルカを励ましハルカは手術室に入っていた。
サトシはハルカが手術室に入ったのを確認して何処かいこうとしていた。
「サトシ・・何処へ行くの?」
「ちょっと・・ヒロシに連絡をしてくる」
サトシはヒカリにそう言うと電話へ向った。
サトシは密かにシュウの行方をヒロシに調べてもらていた。
生まれてくる赤ちゃんに父親が居ない寂しさをさせたくないと思いがあった。
しかし、シュウの行方は分からなかった。
サトシは手術室に戻ってきた。
「サトシ」
ヒカリはサトシがシュウの行方を探していた事も父親が居ない寂しさをさせた
くない事も知っていた。
暫らくして、手術室から泣き声が聞こえて先生が出てきた。
ハルカと赤ちゃんの居る部屋に案内された。
そこには赤ちゃんを抱いているハルカが居た。
「ハルカ・・実は」
「良いのよ、サトシ」
「ハルカ」
「サトシがシュウを探してくれていた事ヒカリから教えてもらったの」
ヒカリはサトシがシュウを探していた事をハルカに教えていた。
「それに、ミドリと一緒にシュウの帰りを待つこと決めたから」
「ハルカ、「ミドリ」て?」
「この子名前、髪が緑だからミドリにしたの」
「ハルカ、いくら何でも髪が緑だからミドリしたんなんて」
「そう、良い名前だと思うんだけど」

454 名前:愛しい貴方と共に 新たなる命の誕生:08/12/22 21:58:16
ミドリ(女)
ハルカとシュウの子供。
容姿はハルカ似で髪の色は緑。性格は食べる事が好きで食べ物の事
になるとうるさく、前向きで乗せられやすい探検隊ごっこが好きで
人懐こい。
口癖は「かな」
ハルカの影響でコーディネーターに興味がある。

シュウ(17)
誰もが知ってるコーディネーター。
ハルカがデビューした頃から好き。
ハルカと結婚した後、旅に出て行方不明になった。

455 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/23 00:09:10
>>451
熱!大変だ…
無理せずゆっくりじっくり寝ちゃっててください( ・ω・)

456 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/23 00:19:58
>>452
やはり年の功には適いませんねえ
どうなるんだろ

>>453
シュウ…行方不明なのか
お子様にまじって人物紹介に出てきたのが妙に面白かったり

457 名前:Christmas to me and you:08/12/23 17:26:10


長い長いトンネルを抜けると、そこは雪国だった・・・・・

と言う行がどこかの小説であるが、今自分たちが通り抜けているトンネル・・・もとい洞窟は何処に繋がっているのだろう。とタケシは思う。


アルフと自分たちを乗せたソリはもう10分以上前にこの洞窟に入ったと言うのに、未だに出口が見えてこない。

ひょっとして入り口1つで出口が無いのではないのではないかと思えるほどだ。


更に言えば、道は一本で迷う事はないのだが、とても入り組んでいて複雑だった。
右へ左へ、上り下り・・・・・とても説明できない。


「この洞窟、どこまで続いてるんですか?」

痺れを切らしたのか、ヒカリが今まで誰も口に出さなかった事を口にする。

「俺の村・・・「クラップランド」まで・・・・・この洞窟を通る以外行く方法が無いんだよ・・・ちょっと面倒だけどね」
「村って、洞窟の中にあるんですか?」

しかしどんなに見つけにくい場所にあったとしても、地図に載っていないなんて事があるのだろうか。

「あ?ん・・・・・まあ・・・・・近からず・・・・・遠からず・・・・・;;;あ!ほら!!見えてきたよ!!」

前方に洞窟の中に差し込んでくる光が見え、長い長い洞窟が終わっている事を教えてくれた。


ようやく抜けた洞窟から外に出ると、そこはかなり大きく開けている場所で、辺りにはロッジハウスの様な家が何件も軒を連ねている。

恐らく此処がアルフの言う隠れ里なのだろう。


しかし、そこは色々おかしな場所だった。

「え?ここ・・・・・テンガン山の中なのか?」
「何言ってるのよサトシ!こんなに明るいのにそんな訳な・・・・・・」


え?


天を見上げて、絶句した自分の反応は正しいとヒカリは思う。

この太陽以外連想出来ない独特の明るさ。
なのに・・・・・それなのに・・・・・・・・・・



「太陽が・・・・・・・・・・ない?」



長い長いトンネルを抜けると、そこは不思議の国でした。



458 名前:Christmas to me and you:08/12/23 17:29:09



ここ「クラップランド」には様々な「不思議」があった。


シンオウ地方に生息しない筈のポケモンが悠々と動き回っていたり、凶暴、もしくは気が荒い事で有名なポケモンが、まるで争う事、戦う事を根本的から知らぬかのようにノビノビと他のポケモンと共存していたり
雪が降っている&積っているのにあまり寒くなかったり・・・・・何より。


「ようアルフ!今年も頼むぜ!頑張ってくれよ!!」
「あ!アルフくん!ご機嫌いかが?今年も頑張ってね!」
「アルフ!こっちで少し支障が出ちまってよぉ・・・・・悪いけど、あとで手伝いに来てもらえねぇかな?」
「アルフ兄ちゃん!!今年もお仕事がんばってね!!」


アルフに声をかけてくる人たち全員が同じ赤い服、同じ帽子をかぶっていると言う事だ。


「な、何なんですか?ここ?」
「なんなんですかって聞かれても・・・・・俺の住んでる村・・・・・としか答えようがないし;;まあちょっと他とは違うけど・・・・・まあ、風習みたいなもんさ」
流石に疑問を持ったタケシが少しばかり警戒のこもった声で質問をするが、アルフは平然としている。

・・・・・と、文を綴りたいのだが、本当の所、アルフはかなり動揺していた。
結局は連れて来たのだけど、少しばかり3人を助けるのを迷った位に。

先程から冷や汗が止まっていない。


「(;;;;;;;;;;;;;;;)」
「あ、あの・・・・・」
「うぁ!!・・・・・な、なに?」
「さっきから顔色が優れないみたいですけど・・・・・どうかしました?」
「あ!いや;;な、なんでもないよ!!ほ、ほら!!俺の家が見えてきた!!」


タケシの質問から逃れるように、アルフはソリを一層強く走らせた。



459 名前:Christmas to me and you:08/12/23 17:30:13



まるでどこかの童話に出てきそうな質素な、しかし味わいのあるロッジハウスでサトシ達はアルフの作ったスープを飲んでいた。

何種類ものキノコが入っているポタージュスープ(ポケモン用もあり)は吹雪により冷めきったサトシ達を、体の芯からあっためてくれる。
それでなくともこのロッジには大きな暖炉があって暖かく、快適そのものだった。

「は〜・・・・・あったか〜〜い・・・・・」

地獄から一気に天国まで駆け上がったような気分だ。

「だろ?寒いところほど寒さ対策は万全なのさ・・・・・っと!俺はそろそろ仕事があるから・・・・・適当に休んでてくれよ、眠たくなったら、寝室にあるベットは自由に使っていいからさ!」
「はい!ありがとうございます!!・・・ところで・・・・・」
「ん?なに?」


「どんなお仕事してるんですか?」



ドキィイイッッツ!!!!!



「い、いやあの・・・・・それは、その・・・・・・・あはは;あはははははは;;;;;」

まずい

アルフの脳内で警告のサイレンがウ〜ウ〜と鳴り渡る。

このままではまずい、ひっっっじょ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜にまずい!!!!!

下手すれば色々終わる!!


「あ!もうこんな時間!!遅刻しちゃう!いそがないと〜」(あからさまな棒読み)

アルフは駆け足で家を出ていくと、玄関先に待たせておいたソリに素早く乗り込み、あっという間に走り去ってしまった。

「え、あ、あの!・・・・・」
「行っちゃったな・・・・・」
「な、何なんだよ一体・・・・・;;ってあれ?何・・・だか・・・・・眠く・・・・・」
「いやだサトシ、寝るなら・・・・・ちゃんと・・・・ベットで・・・・・あれ?わたしも・・・ねむ・・・・・」
「おいおい!!二人とも!子供じゃないんだか・・・・・グ〜・・・・・グ〜・・・・・」


ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ


3人は訳も分からぬまま、急遽襲い来る眠気に、夢の世界へと引き込まれた。



460 名前:愛しい貴方と共に 新たなる命の誕生:08/12/23 21:17:28
ミドリが生まれてから2ヵ月後、
「セイとアイが座れるようになったの」
「早いわね」
ヒカリはノゾミとハルカと一緒に子供達の話をしていた。
サトシは畑を耕しに行った為、子供達はピカチュウ達が相手していた。
「ピカ」
ピカチュウとパチリスは尻尾を上下に振ったり、ポッチャマがバブル光
線を放ったりしていた。
その時、ノンとセイがパチリスの尻尾を引っ張った。
「チパ!」
パチリスは尻尾を引っ張られた事に怒り放電を放ったとした時、
「パチリス!駄目だ」
畑の仕事を終えて帰ってきたサトシが気付きパチリス持ち上げたが
「チ〜」
「うわぁ、シビレビレ」
パチリスの放電はサトシが浴びてしまい倒れた。
セイ達はパチリスの放電を見て喜んでいた。
「サトシ、大丈夫?」
「大丈夫、大丈夫」
ヒカリ達はサトシの声に気付き駆けつけてきた。
ヒカリはパチリスに放電をしたのかと聞くとパチリスはセイ達に指
を指したが、いまいち分からなかったのでピカチュウがパチリスの代
わりにヒカリに教えた。
「パチリス・・引っ張られて怒るのは分かるけど、セイ達はまだ赤ち
ゃんだから、今日は許してあげてね」
ヒカリはパチリスににセイ達を許してあげるように言った。

461 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/24 00:03:20
>>459
全然普通の人でも普通の村でもないい!?
でもこの勢いだと、突っ込まれつつも(何かを)隠し通せてしまいそうでw

>>460
ピカチュウ達も子守で大変だあ・・

462 名前:サンダーと生贄の祭壇:08/12/24 02:27:22
チャプター5「早く!」

「ヒ、ヒカリ・・・・・」
ハルカが呻くように呟いた。
ヒカリの返事は返ってこない・・・
「そっか・・・また捕まっちゃったんだ・・・」
先ほどの出来事を思い出しながらハルカは半ば呆然と言う。
周りを見渡すが、暗闇でよく見えない。
だが、牢屋、それも独房に入れられているらしいことは分かった。
「ピンチかも・・・」
ハルカのポケモンたちは彼女が気絶している隙に、奪われてしまったらしい。
縛られてこそないが、少女の力で脱出するのはほぼ不可能に近かった。
「ヒカリは何処・・・?」

そのヒカリもまた、場所は遠いが、ハルカと同じような独房に入れられた。
「あうっ!」
アンに乱暴に突き飛ばされ、前のめりに倒れるヒカリ。
「あんまり大声出されると面倒だから、喉潰しておこーか?」
アンは冷たく微笑を浮かべると、近くに落ちていた鈍器を拾い、ヒカリの喉に押し付けた。
「うっ・・・うううっ・・・」
喉を押さえられ、ヒカリは苦しそうにもがいた。
「あ、そうだ! 君たちと一緒にいた男の子・・・今からここに連れてきてあげよーか?」
アンは何かを思いついたように言うと、鈍器を投げ捨て、檻から出て行った。
「はぁっ・・・はぁ・・・サ、サトシを此処に・・・?」
大丈夫・・・サトシは強い。
あんな子なんかにやられたりしない・・・きっと・・・

463 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/24 22:08:49
その人怖っ(((( ;゚Д゚)))
だがヒカリが鈍器を装備すれば勝つる…?
絵的にNGだけど…

464 名前:愛しい貴方と共に 命の成長:08/12/24 22:31:22
パチリスはヒカリの言葉もありセイ達を許した。
パチリスの件が終わり、ノゾミとハルカはあるお願いをサトシに言った。
「サトシ、お願いがあるんあだけど」
「なんだ、お願いて?」
「私達のポケモンをサトシの庭に預かってくれない?」
「何でだ?」
「ノンの世話で精一杯でとてもじゃないけどポケモン達に構っていられな
いんだ」
「分かった、じゃあ、俺が預かるよ」
「「ありがとう、サトシ」」
二人は諭しにお礼を言って自分達のボールを渡した。
「あれ?エネコとニャルマーのボールは無いけど、ノゾミ、ハルカ」
サトシは二人のボールを見て二人とも一つボールが無かった事を聞いた。
「ああ、ニャルマーが私から離れようとしないの、だからニャルマーは
私が面倒見ようと思っているの」
「私もノゾミと同じでエネコが離れないの」
二人は質問に答え、サトシは納得して庭で二人のポケモン達を出して、ノ
ゾミとハルカは理由を言ってポケモン達は納得した。
その日の夜、ヒカリはある物を編んでいた。
「ヒカリ、何やっているんだ?」
「あ、サトシ、セイとアイの服を編んでいるの」
ヒカリは完成した服をサトシに見せた。
「おお、凄く綺麗に出来ているな、ヒカリ」
「そうでしょ、作るのが大変だったのよ」
ヒカリが見せた服はお揃いの赤と青の服だった。
「明日、セイとアイに着せてみようよ、サトシ」
「ああ、良いな」

465 名前:Christmas to me and you:08/12/24 22:35:17


・・・・・シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン・・・・・・・・・・



・・・・・ん・・・・・あ、れ・・・・・この鈴の音・・・・・アルフ・・・さん?

不意に聞こえてきた鈴の音に、サトシは眠気で重い瞼をゴシゴシと擦る。
眠っていた体が起きる事で分かる感覚から、自分が何か乗り物の様なものに乗っているのだと気づく。

ってあれ?・・・・・ヒカリ?

隣を見ると、自分の肩にヒカリが頭を乗せて、スヤスヤと寝ている。

おいヒカリ!起きろって!・・・・・ってあれ?なんで声が出せないん・・・・・だ?

ヒカリがサトシに揺さぶり起こされ、意識を完全に取り戻した、その時だった。



ホ〜〜〜ッホッホッホッホッ!!!メッリ〜〜〜クリスマス!!!


!!!!!この声は!!!!!

前の席から聞こえてきた如何にもな音程、如何にもな雰囲気と、その身にまとった赤い服・・・・・


その正体は勿論・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!






サンタコスのタケシ・・・・・・・・・(一回ネタとして本気で考えてました(笑))
ドガッ!!!

・・・・・ではなく、子供に夢と希望を与えるみんなのアイドル!!

サンタコスのミッキー・・・・・・・・(しつこいぞお前!!)
バキッ!!

・・・・・でもなく、聖なる夜に現れる、夢と希望のお届け人、永久の時を生きる真っ白お髭のお爺さん。


サンタクロース!!!!!


466 名前:Christmas to me and you:08/12/24 22:36:59


さ、サンタ・・・・・ほ、本物のサンタクロース!!?

声こそ聞こえないが、ヒカリも絶句している。


サンタはサトシとヒカリにニッコリと笑いかけると、7匹のオドシシ達に命じ、ソリを一層強く走らせる。


って・・・・・このソリ・・・・・空を飛んでる!!??

絵本などで、何度もサンタのソリが空を飛んでいるのは見た事があるが、自分たちがその絵本の中に書かれていたソリの中にいる人の1人になるとは夢にも思わなかった。


・・・・・などと難しい事を考える余裕は子共の・・・・・少なくともサトシとヒカリの頭にはなかった。


すごい・・・・・すごいすごい!!ほんとに俺達、サンタのソリで空を飛んでる!!!!!

上を見上げれば今にも届きそうな綺麗な星空、下を見れば夜景に光輝くシンオウの街々・・・・・何とも素敵すぎる、幻想的で、夢のあふれる景色だ。


サトシとヒカリは細かい事は忘れ、大はしゃぎだ。

だが2人を笑顔にさせている要因はそれだけでは無い。
互いの微笑みが、楽しい、嬉しいといった感情が、感覚が、そのまま心に伝わってくるみたいで、どんどんどんどん楽しくなる。


君が嬉しいと、俺(私)も嬉しい、君が笑顔だと、私(俺)も楽しい。
君とこんなに楽しい時間が過ごせることが、すっごく嬉しい!!



そして、ソリはシンオウ地方の中心部分。

テンガン山の上空で、ゆっくりと止まる。

サンタクロースは、徐に自分の傍に置いてあった小さな袋を手にとり、中をごそごそと探って何かを取り出すと、サトシ達に見せる。


光輝く・・・・・砂?



467 名前:Christmas to me and you:08/12/24 22:38:32

サンタはニッコリとほほ笑むと、その砂を上空に向けて、思いっきり放り投げる。

すると、その砂は四方八方に広がって、シンオウ地方全体に降り注いでゆく・・・・・


サンタは再びその光輝く砂を手に握ると、再び上空に向かって放り投げる。

すると一層強く輝き、シンオウ地方を包み込んでゆく。
本当はサトシ達が知らないだけで、この光輝く砂は世界中に広がっているのだが。


・・・・・今まで見てきた幻想的景色ももちろん魅力的だし、綺麗だったが、これは格が違う。
・・・・・きっとただ綺麗だからと言う訳では無い。

光輝く砂が、夢、希望、光となっているからだろう。
人々の心の中にある温かな光を現しているからだろう。

聖なる夜、人々の心に、温もりが届く夜。


たとえ目に見えなくても、ちゃんと心で感じられる、サンタさんからのプレゼント。


サトシとヒカリは、その光に負けないくらい輝く目でその美しい光景を眺め、そして笑いあう。


サンタが手に持っていた袋の粉を全て撒き終えると同時に、2人の意識が、だんだんと薄れてゆく。

丁度、遊び疲れて眠たくなるような、心地の良い、暖かい眠気だった。

そんな2人に、サンタがそっと、1つの箱を、プレゼントを差し出す。
2人はもう半分以上眠っていたが、それでもゆっくりとその紐をといて、中身を見ようとする・・・・・箱の中に入っていたのは・・・・・






「お〜い!起きて!サトシくんヒカリちゃん!!」
「ん?ん、ん〜・・・・・・・・・」
「サンタ・・・・・さん?」
「!!??・・・・・・・・・・な、何寝ぼけてるのさ;;僕だよ僕!アルフだよ!!」
「アルフ・・・・・さん?」

サトシとヒカリは未だ寝ぼけている頭で必死に状況の確認をしようとする。
確か自分達はアルフの家で眠っちゃったんじゃ・・・・・


468 名前:Christmas to me and you:08/12/24 22:40:30


「僕が秘密の抜け道を使って君達を近場のポケモンセンターまで運んだのさ;;」

サトシ達が目覚めたのは、夢の中と同じ、ソリの中。
とは言っても、勿論アルフのだが。

「あ、そういえば・・・・・もう夜になってる・・・・・」
「でも、どうして・・・・・・」
「どうしてって・・・・・君達だってあんなしけた村より、町のポケモンセンターの方がいいだろ?」

なんたって今日はクリスマスイブなんだからさ♪

「「え?・・・・・・・・・・・・・・・あ〜〜〜〜〜〜〜!!」」


スッッッカリ忘れてた!!!!!!


クリスマスと言えば、ケーキ、チキン、その他もろもろの御馳走に、プレゼント交換!!

・・・・・でもそんな聖夜の前日に山登りで死にかけてた自分たちって・・・・・;;


「そうだった!忘れてた!!」
「あ!そっか〜・・・・・だからあんな夢みたんだな、うん」
「?あんな夢って?」

・・・・・・・・・・・・・・・

「ふ〜ん・・・・・そんな夢を・・・・・」
「信じてもらえないかもしれませんけど、おれ確かに見たんです!!」

凄く不思議で、楽しい夢を・・・・・

「うん!!でも不思議よね、私達2人同時におんなじ夢を見るなんて・・・・・」
「・・・・・証拠さ」
「「え?」」
「2人はとても仲良しで良い子だから、サンタさんが二人をソリにそせてくれたのさ。サンタのソリに乗れるのは選ばれた子供だけだからね」
「とても仲良しで・・・・・」
「良い子・・・・・」

二人はお互いを見つめ、そっと微笑みあい、アルフの方を向く。



469 名前:Christmas to me and you:08/12/24 22:41:06


「「はい!!」」


「ふふ、タケシ君はもうセンターの中にいるよ、部屋を取ってくるんだってさ、君達も早く行きな!俺はまだ仕事があるからさ、さようなら、良いクリスマスを、サトシくんヒカリちゃん」
「「はい!!アルフさんも良いクリスマスを!!!!」」

サトシとヒカリはそれぞれの荷物をまとめると、ポケモンセンターへとダッシュしてゆく。
その後ろ姿を見つめながら、アルフはそっと息を吐いた。

「ふう・・・・・真っ白お髭のお爺さん・・・・・か・・・・・俺はまだまだ「あの人」の名に届きもしてないってことか・・・ふふふ・・・」


ま、いいや!いつかジッちゃんを超えるくらい有名になるんだ!!
世界中の人達にプレゼントを届けるんだ!!
みんなを笑顔にするんだ!!

この「アルフ・ニコラ」がな!!!

「さてと・・・・・行くか!!」


アルフは1匹のギャロップと、2匹のオドシシと共に、大空へと飛び立っていった。

1.きよし この夜 星は光り 
救いの御子は 馬槽の中に
眠り給う いと安く

2..きよし この夜 御告げ受けし
牧人達は 御子の御前に
ぬかずきぬ かしこみて

3..きよし この夜 御子の笑みに
恵みの御代の 朝(あした)の光
輝けり ほがらかに



世界中のサトヒカ派の皆さんに、素敵な贈り物が届きますように・・・・・


END


470 名前:Christmas to me and you:08/12/24 22:43:18
おわった〜〜〜〜〜〜!!!ぐだぐだでどうしようもないけどとりあえず終わった〜〜〜〜〜!!!!

よし!とりあえず・・・・・・・・・・寝る!!(今の私には睡眠が最高の贈り物なので)

詳しいコメントはまたあとで!・・・・・おやすみなさい・・・・・ZZZ・・・・・


471 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/24 23:59:47
>>464
乙です
やっぱりサトシの家の庭のでかさは特別なんだ

472 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/25 00:47:18
>>470
乙です
サンタソリのところが最高です!キラキラした感じがー
お爺さんは本当にいたの?とか、箱の中身は何だったんだろ、
とか不思議な謎が残って余韻もいい感じでした

473 名前:ミオジム突破記念:08/12/25 21:03:05
雪夜叉伝説 プロローグ 1

辺りには黒く、重々しい雲が垂れ込めていた。
特に冬の厳しいシンオウ地方のなかでも北に位置するこの地方は豪雪地帯であり、慣れないものが立ち寄って遭難することも珍しくなかった。

また一人、吹雪いてきた雪原を踏み固めながら白い息を吐きやってくる。
正確には一人ではない、男が一人、仲間か恋人であろう女を背負っているせいで一人に見えるのだ。
女の長いすこし蒼みのかかった黒髪が揺れる。
男は大きな外套を自分ごと包み込むように羽織り、ただひたすら前に進んでいた。
寒さで手足の感覚はすでになくなっている。
それでも、彼には希望があった。
その先に古い山小屋があるのを、吹雪になる前に確かに見たのだ。
ただ自分の記憶を頼りに前に進んでいく。
そうしてたどり着いた山小屋には、一人の美しい、着物を着た女がいた。
「・・・あなたも遭難者・・・?」
女が問う、問うとはいっても、薄ら寒さを感じさせる問いかけだった。
彼は背負った仲間を床に寝かせ、自分も腰をドカリと落とす。
「あんたもそうなのか?大変だったろう、これを羽織れ。」
「!」
女は驚いたように、男が投げわたしたものを受け取る。
それは彼が着ていた上着だ。普通遭難した状態で、見ず知らずのものにこんなことができるのだろうか?
少なくとも今まではそうだった。
ここにやってきた者は皆、身包みをはがそうと迫ったり、自分が女であることをいいことに良からぬことをたくらんでいた。
荷物などないのに、奪おうと襲ってくるものもいた。
そういう輩は皆凍らせた。そう、自分はそうやって人の魂を吸う存在だ。
「私を襲おうとは・・・、物を奪ったりしようとは・・・しないのですね。」
「こんなときに仲間割れをしてどうする。あんたも俺たちもここで休むことができた。それで十分だ。」
「でもここには・・・食料はありません・・・。」
「それなら俺が分けてやるさ。俺たちはいま疲れて食べようとも思わん」
そういって、男は床で寝息を立てている仲間を顎で示した。
「こいつも同じことを言うだろう。そういう奴だ。」
それは『彼女』にとっては変わった人間だった。
いつものように凍らせるだけなのに・・・、なぜか動けなくなっていた・・・。

474 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/25 21:16:24
>>462
喉を潰すって・・・怖すぎる(((( ;゚Д゚)))
サトシまでやられたら絶体絶命ってレベルじゃねーぞ!
個人的にはブイゼルの安否が・・・


475 名前:ミオジム突破記念 sage忘れすまない:08/12/25 21:26:39
雪夜叉伝説 プロローグ2

−−300年後 キッサキ周辺

「ヒカリー!何やってるんだー!?」
元気のいい声が、小さな町に響く。
キッサキシティに行く途上、豪雪に見舞われている雪原を抜けるために装備を整えようと、サトシ達はこの街に立ち寄っていた。
買い物も済ませ、準備もできた、そう意気込んで出発しようとしてヒカリが見当たらなかったのだ。
ヒカリは自動販売機の前で飲み物を買っていたらしい。
スポーツドリンクのようだ。
そしてその脇には、なにかパンフレットのような小冊子がはさまれていた。
「なんだ?それ?」
そういってサトシがヒカリが促した脇から小冊子を受け取る。
「・・・雪夜叉伝説?」
タケシがそれに割ってはいるかのように、頭を突っ込んだ。
「うん!さっき薬屋のおばあちゃんに気になってたんだ!」
「そういえばここは、昔は整備されていなくて遭難者がたくさんいたらしいからな。」
「そうなのか?」
「ああ、だからここには何百年も昔に立てられた古い山小屋が多いんだそうだ」
「ふーん」
サトシは想像がつかないや、というような顔で、冊子を眺めた。
雪山に迷い込んだ男女に心を開いた雪夜叉が、吹雪で病に臥せた女のために、男とともに村(今のキッサキシティ)まで運んだ。
ところが雪夜叉を恐れた村の人々はそれを信じようとも受け入れようとせず、雪夜叉はそれに悲しみ、怒って村を壊そうとした。
しかしそれを男は止めた。
そして男は3日3晩、外で雪に耐えながら頼み込んだそうだ。
雪夜叉はまた自分がいることで村人が拒否することを恐れ、その場から離れた。
村人たちがそれを受け入れたとき、女は息を引き取り、男も見つかってすぐに死んだのだと言う。

476 名前:ミオジム突破記念 sage忘れすまない:08/12/25 21:41:13


「なんか・・・悲しい話だな・・・」
横でヒカリが読み上げた話を聞いたサトシが言う。
確かに悲しい話だと、ヒカリも思った。
雪夜叉は人の魂を食らうという伝説が残っているこの土地だ、てっきり雪夜叉を村の勇敢な青年が封じる話だと思っていた。
少し、後味が悪い。
そう思いながら再び雪原を歩き出す。
足元は雪が積もって、視界も悪い。
この辺りは高くはないが段差が多い。
うっかり足を踏み外して怪我をしてしまいかねない。
それにこの辺の天気は変わりやすい。
慎重かつ急いでキッサキへ向かう必要があった。
テンガン山ほどではないが、ちょっとした山のような地形になっているのは厄介だった。
タケシが先頭に立ち段差を確かめながら歩く。
さらにサトシがその後を、ヒカリの手をとりながら歩く。
というのも、ヒカリが一番軽装で遭難したときのリスクが高いからだ。
だからといって大荷物を持たせるわけにも行かない。
その点、知識が豊富なタケシや、炎タイプを持ち旅慣れているサトシなら、遭難しても多少はやり過ごせる。
細くなって凍り付いてるいる道なんかではサトシがヒカリの腰を抱えるようにあるく。
シンオウ出身で雪に慣れていても、雪山は別の筈だったからだ。
ヒカリも当然それはわかっていたから、サトシの肩や手や腕を借りて慎重に段差をよけて歩いていた。

477 名前:ミオジム突破記念 sage忘れすまない:08/12/25 21:56:28

「気をつけろ!吹雪いてきたぞ!」
タケシが激を飛ばす。
足場が悪いこともあって、先に進むのは難航していた。
そうやって手間取っている間に、安定していた天気が変わってしまったのだ。
タケシが踏み分けた道も直ぐにつぶされてしまう。
3人は手を引きながら、もう直ぐそこに迫っているであろう山小屋の一つを目指す。
が、そう簡単にはいかなかった。
「きゃああ!!」
「ヒカ・・・うわぁ!!」
丁度段差の淵になっている部分の土が緩くなっていたのだ。
雪の重みで一気に崩れ落ちていく。
そして運の悪いことに、その中心にはヒカリがいた。
一気に肩に重みがかかって、サトシも引き込まれる。
さらにタケシも引き込まれそうになるが、サトシのリュックが木の枝に引っかかってそれを防いだ。
3人で手を引き合っていたおかげだろう、直ぐ落ちるわけではなかったがまずい状態だ。
「行け!ピンプクッ!」
タケシは腕の重みに耐えながらモンスターボールを投げる。
ぴんぷくの怪力ならば、タケシごとサトシ達を引き上げられる。そう考えたのだ。
しかし、タケシの対処もむなしく、重みに耐え切れなかった枝が乾いた音を立てて折れる。
「うわぁ!!」
「きゃぁあ!」
悲鳴を聞いて歯を食いしばる。
「うわ!!」
サトシ達が落ちる・・・!
とっさに腕に力を込めたが、体が耐えられない。
引き込まれそうになったタケシの体をピンプクがあわてて支えたとき、手は衝撃で離れて、サトシとヒカリは段差の下へと追いやられた。

478 名前:愛しい貴方と共に 命の成長:08/12/25 22:06:45
翌日、サトシとヒカリは夜中に作った服をセイに赤をアイに青を着せ
た。
「可愛いわね、サトシ」
「そうだな」
サトシとヒカリはセイとアイを見て微笑んだ。
「ねえ、サトシ、今日は天気が良いから庭で食事しない?」
「お、それ良いな」
サトシとヒカリはセイとアイを連れて家から見える1本の木に向った。
「ピカチュウ達もご飯今あげるからね」
「ピカ」
「ポチャ」
サトシとヒカリはピカチュウ達にご飯をあげて、二人も食べ始めた。
「外で食べると美味しいわね、サトシ」
「本当だな、こうしていると、ヒカリと旅していた事を思い出すぜ」
二人は旅をしていた頃の思い出話をしはじめた。
その時、セイとアイが泣き出してヒカリがあやしてセイとアイは眠っ
た。
「やっと、寝てくれたわ、サトシ?」
ヒカリの隣でサトシは眠っていた。
「もう、サトシまで」
ヒカリはサトシの寝顔を見て微笑んで、ヒカリはサトシの頭を自分の
膝に乗せた。
「サトシの寝顔も可愛いわ」
サトシの頭を撫でて、サトシが目を覚ました。
「ヒ、ヒカリ!」
「サトシ、このまま寝ていても良いわよ」
「それじゃ、お言葉に甘えて」
サトシはヒカリの膝に寝ていしまた。

479 名前:ミオジム突破記念 sage忘れすまない:08/12/25 22:17:31


ドサッと鈍い音を立てて、サトシはどうにかして衝撃から体をかばった。
もちろん、ヒカリからも手は離していない。
4メートルか5メートルはありそうだ、結構高い場所から落ちている。
崩れた雪が皮肉にもクッションになってくれたおかげで、体はあまり痛まなかった。
「ヒカリ、大丈夫か!?」
「う・・・うん、大丈夫・・・。」
乱れた髪を整えながら話している余裕があるところを見ると、大きな怪我はなさそうだ。
少しわき腹を打ったらしく、顔をしかめてはいたが、やはり大丈夫と言いながらサトシの手をとって立ち上がった。
怪我を早く見なければならない、タケシがいれば応急処置がすばやくできるだろうが、はぐれてしまった。
ここで手間取っているとさらにふぶきに巻かれかねない。
心配ではあるが、どうにかしてしのげる場所を探すのが先決だった。
ピカチュウは・・・雪道を歩いていたときは肩に乗せていなかったから、とっさにタケシのほうに飛び移ったのだろう。
そう思って上に顔を向けるが、視界が悪くてよく見えない。
ただ、崖の上でピカチュウの電気らしき閃光が走っているのはわかった。
「ムクバード!」
モンスターボールからムクバードを出し、鞄の中にあった紙切れに要件を書いて足に結ぶ。
「これを崖の上のタケシにもっていってくれ。俺たちは吹雪をしのげる場所でまってるから!」
−−−−−−−−−−−−
「サトシ!ヒカリ!」
吹雪に視界を、その音に声をさえぎられてしまってどうにもならない。
横のピカチュウが不安げに下を見つめている。
この段差がどのくらい高さがあるのかはわからないが、とにかく怪我をしていないことを祈った。
とにかくこちらの居場所を伝えることが先決だ。
あの状況で自分が一緒に落ちてしまったと勘違いされてしまえば、余計な足止めをさせてしまう。
「ピカチュウ、この下にいるサトシ達に位置を知らせたい、電撃を頼む」
「ピカ!!」
ピカチュウが電気を溜めて放出する。
強い稲光だ。この吹雪の中でも見えるかもしれない。
運がよければ、その光を見て救助も期待できる。
いまはサトシ達がこの光に気づいてくれるのを信じるしかなく、タケシは珍しく、焦りを覚えていた。

480 名前:ミオジム突破記念 sage忘れすまない:08/12/25 22:46:30

「ヒコザル!火炎放射!!」
「ヒコッ!!」
ヒコザルの吐き出した炎は吹雪を蹴散らし、雪を溶かして僅かに視界を広げる。
そうやって開けていく視界を頼りに一瞬見えた横穴に向かって、サトシは歩いた。
横穴がすぐに見つかったのは幸運だった。
でなければカマクラあたりを作ってしのぐしか手はなかっただろう。
だがやはり横穴のほうが寒さをしのげるだろうし、何より頑丈だ。
ただ、幸運なことばかりではなかった。
それはヒカリだ。
ヒカリの傷は打ち身ではなく、途中の岩でぶつけたのか切り傷だった。
傷は浅く、出血も多いというわけではない。
だが傷が膿んできて熱を持っている。
それに伴ってヒカリも衰弱して、かなり弱っていた。
この状況に対する精神的な不安も大きいだろう。
サトシはリュックを手に持ち直してヒカリを背負い、吹雪の中を歩いていた。
もちろん、自分自身も消耗してきている。
ヒコザルも、火炎放射を打ち続けているせいで疲れてきているはずだった。
「大丈夫・・・大丈夫・・・」
そうつぶやきながら確実に一歩を踏み込んでいく。
大丈夫、というのはヒカリの口癖だが、ここ一番がんばりたいときのこの言葉はエネルギーをくれる。
そうして横穴に着いたとき、サトシはすでにへとへとだった。
それでもサトシは風雪から少しでも逃れようと、奥へと進んでいく。
大型のポケモンの巣ではないようだ。
小型のポケモンが数個、小さな集まりを作って暖を取っている。
もしリングマの巣であれば、そこら辺に骨や果物の種が転がっているはずだし、小型のポケモンがのんきに暖を取っているはずがない。
安堵したように、サトシは腰を下ろしてヒカリを自分の寝袋に横たえた。

481 名前:ミオジム突破記念 sage忘れすまない:08/12/25 22:57:21

「ヒカリ・・・・」
こういうとき、タケシならばどうするだろうか。
おでこ同士をくっつけて熱があることだけはわかったからとりあえずは体を温め、ぬれた手拭を頭に乗せてやることしかできない。
傷が膿んでいる、ということは消毒する必要があるが、生憎そういう道具は持ってない。
幸い、薪は以前そこに人がいたのか、石で台座が組んであったので横穴の中の木を集めて確保できた。
「せめてなにか栄養のあるものがあればいいんだけど・・・」
「貴方は、誰ですか?」
「え!?」
急に消え入りそうな、鈴を鳴らしたような声が響いて後ろを振り向いた。
そこには着物を着た銀髪の女性が立っていて、無表情にこちらを見つめている。
年は丁度20くらいだろうか?
鈴のような声とは裏腹に、落ち着いていて、どこか物悲しい雰囲気の人だった。
「えっと、はい・・・。」
遭難者か?ときかれればそうだろう、だから素直にそう答える。
「彼女は・・・?貴方の妻ですか・・・?」
「え!?あ、いえこの子は・・・」
「熱があるようですね・・・」
「・・・そうなんです。でもどうすればいいのかわからなくて・・・。」
「・・・少し待っていてください・・・」
そういって、彼女は横穴のさらに奥へと姿を消していった。

482 名前:ミオジム突破記念 sage忘れすまない:08/12/25 23:23:41

「・・・」
横穴の奥。
そこで彼女は静かに薬草を積んでいた。
この薬草は裂傷の塗り薬に、煎じれば解毒剤にもなる。
なぜ、あの子供に手を差し伸べたのだろうか。
自分でもよくわからなかった。
300年前のあの時、あのつらい思いをするならばと、人との接触はできる限り避けていたのに。
それでもあの子供が横穴に入ってきたとき、ためらいもなく上着を脱いで苦しむ少女にかけたのを見たとき、胸が熱くなった。
自分に対しての優しさではなかったのに、300年前の彼とあの子供はよく似た目をしていた。
子供故なのだろうか、それはわからない。
裏のない優しさと、強さをもった目。
「・・・らしくないですね・・・」
300年も前のことなのに、何を考えているのだろうか。
彼らはすでに死んでしまったのだ。
雪夜叉と恐れられた自分の存在も忘れられ、本当にひっそりと暮らしていた。
それなのに、似た雰囲気をもったあの少年の目を見てしまった瞬間、思わず体が動いてしまっていたのだ。
そんなことでいままでの平穏を崩してしまった自分が、どうにも可笑しかった。
−−−−−−−−−−
少しして、あの女性が戻ってくるのが見えたサトシは、あっと声を上げた。
その手には、何かが握られている。
平らな石の上ですりつぶした草だろうか?
もう一方にはまだすりつぶされていない草が握られていた。
彼女はヒカリの脇へ来ると、すりつぶしたほうの草を傷口に塗る。
一瞬苦しそうにヒカリがうめいたが、直ぐに穏やかな表情になった。
それを見届けると、彼女は直ぐにもう一方の手に持っていた草を煎じ始める。
「あの・・・、あなたは・・・」
名前を聞いて、お礼を言わなければいけない。
いつもなら簡単なことのはずなのに、このときばかりは言葉が続かなくて中途半端になってしまう。
サトシが戸惑っているうちに、彼女がまた動き出す。
「なにか栄養のつくような物を持っていますか?」
生憎、サトシはそれも持ち合わせていなかった。
いや、そういえばヒカリは自販機でスポーツドリンクを買っていたはずだ。
凍ってしまっているかもしれないが、溶かせば飲ませられる。
「一応、飲み物なら・・・」
「では、それを飲ませてあげてください。私はなにか食べるものを持ってきますので・・・。」

483 名前:ミオジム突破記念 sage忘れすまない:08/12/25 23:45:55

「そ、外に出るんですか!?」
彼女が向かっている方向には横穴の入り口しかなかったはずだ。
遭難していたのにと、サトシがとめにかかる。
「私のことは心配要りません、慣れていますから・・・。」
「心配要らないって・・・。」
だがこの人の言葉にうそは感じない。
御伽噺の登場人物のような不思議な雰囲気を持っているからだろうか?
「では・・・」
サトシが何も言わないのを見て、彼女は再び歩き出す。
しかし、やはり慣れているといっても着物姿で行かせたくはない。
「まってください!これ!」
そういって、唯一凍傷から身を守るために羽織っていた外套を手渡す。
これでサトシの身を包むのは半そでのシャツ一枚だ。
「私は・・・」
大丈夫だ、といおうとしたのだが、それでもサトシは受け取るまで立ち退く様子ではない。
仕方なく外套を受け取る。
「あなたは・・・あなたは寒くないのですか?」
「俺は大丈夫です、火もあるし、ヒカリや仲間もいます。」
「・・・」
やはり・・・、と彼女は目を細める。
やはり彼は似ていた。
他人であっても、自分の身が多少危険になっても助けの手を差し出す。
「馬鹿な人間ね・・・」
「え?」
今何かつぶやいた気がしたのだが・・・、聞き返すまもなく、彼女は雪のなかへと消えてしまった。
それと同時に、本当に行かせてよかったのだろうかと不安になる。
「サトシ・・・」
サトシはヒカリの傍によると、少し傷から熱が引いたせいか、先ほどより穏やかなヒカリの顔を覗き込む。
「ヒカリ、起きたんだな。」
「ここは・・・?あたし・・・」
「いまはここで吹雪をしのいでる。スポーツドリンク飲めるか?」
「あ、うん・・・」
そういってサトシに支えられながらスポーツドリンクを口に含むが、むせてしまった。
あわててサトシが背中をさする。
「・・・ごめん・・・。」
迷惑をかけてしまっている。サトシに申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
「ほら、大丈夫大丈夫!」
余っていたガーゼにスポーツドリンクをしみこませたサトシは、ヒカリの体を支えながら口元にそれを当てた。
これなら飲みやすいはずだ。昔自分が風邪を引いた時もこうしてもらった記憶がある。
ヒカリは素直にそれを口に含むと、ゆっくりとスポーツドリンクで口を湿らせた。

484 名前:ミオジム突破記念 雪夜叉伝説:08/12/25 23:48:55
とりあえず今日はここで終了〜。
たぶんこれで6割くらいだと思う。
日曜日くらいまでには書き上げるつもりなので期待しないで待っててくれい。

485 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/12/26 00:13:56
38話 「ピンチは続くよ、どこまでも」


「コータス、ねっぷう!2体に同時攻撃!!」
まもるで防御した後、間髪をいれずに反撃してきた。
ねっぷうによる攻撃でミミロルとモココは吹き飛ばされてしまった。
さらにミミロルはやけどをおってしまう。
「ミミロル!」
「うそでしょ?コータスは守りが高いポケモンのはずなのに、どうして・・・」
「どうして攻撃力が高いか・・・でしょ?教えてあげてもいいわよ?」
「・・・よくもあたしのミミロルを!パチリス、お願い!!」
ヒカリはレイの話も聞かずにミミロルをボールに戻し、かわりにパチリスを出す。
「ちょっと!アタシの話を聞きなさいよ!!」
「ヒカリ、チャンスだよ!さっきのねっぷうのおかげで、えんまくが吹き飛んだ!!」
「反撃よ!パチリス、ほうでん!!」
「モココ、10まんボルト!!」
一瞬の隙を見逃さず反撃をする。
「そうはさせない!コータス、まもる!!」
先ほどと同じようにまもるで再び防御した。
「これじゃあキリがないよ・・・」
「大丈夫!!まもるは連続で出すと失敗する可能性があるの、そこを狙えば」
「なるほど・・・攻撃がきくってわけね」

486 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/26 12:33:43
>>473
記念作品乙!
シリアスでサトシの熱血ラ○ラブぱわーが熱いです
雪女の人もいい人だ

487 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/26 12:51:26
>>478
思うままに幸せを満喫してますねw

>>485
2対1なのにこの貫禄
すごすぎる…

488 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/12/26 19:38:34
39話 「GO!」


変装して基地に侵入する作戦だったが、肝心の変装用の服がボロボロになってしまい
結局、サトシとトモルはそのまま侵入する作戦に切り替えた。
「とりあえず侵入することは出来たけど、ヒカリとアカリはどこにいるんだ?」
「うーん・・・やっぱり牢屋みたいなところに閉じこめられていると思うけど」
「牢屋か、牢屋っていったら地下にあるのが一般的だよな!早速行こうぜ!!」
ピカチュウとポッチャマもサトシの言葉にうんうんと頷いた。
「・・・サトシくん、場所わかってる?」
「あっ!!」
元気よく歩きだそうとしたがトモルの一言で軽く転んでしまった。
「そんなことだと思ったから、下っ端の人が持ってたコレを持ってきたよ」
トモルが持っていたのはこの基地の地図を映し出せる、機械だった。
「いつの間に?」
「後でちゃんと返すよ、これも2人を助ける為さ!」
「ああ!じゃあ今度こそ行こうぜトモル、道案内頼むぞ!!」
「うん!!」
サトシとトモルが走り出すと、ピカチュウとポッチャマ、フレイム(ブースター)とアクア(シャワーズ)も走り出した。

しかしこの後、とんでもない出来事が起こる・・・。
2人はまだ気づいていない。

489 名前:愛しい貴方と共に 命の成長:08/12/26 23:14:48
それから、5ヵ月後
セイ達にとって初めてのクリスマスでありサトシ達はセイ達に喜んでも
らう為に朝から準備をしていた。
「ジュカイン、木の天辺に星をのせてきてくれ」
「ジュイ」
ジュカインは身軽に木を登り天辺に着き星をのせて降りてきた。
「サンキュー、ジュカイン、ムクホーク、オオスバメ、ヨルノズク
天辺の近くの飾り付けを頼む」
「ムクホー」
「スバー」
「ズルッ」
サトシは飾り付けの入った箱をムクホークに渡し天辺の近くまで飛び
オオスバメとヨルノズクは飾り付けを始めた。
サトシはフシギダネ達と一緒に地面に近い所を飾り付けをしていた。
その頃、ヒカリ達は
「ヒカリ、クリームは出来たわ」
「ありがとう、ノゾミ、ポッチャマとパチリスはクリームを塗るのを
手伝って」
「ポチャ」
「チュパ」
ポッチャマとパチリスはノゾミと一緒にクリームを塗るの手伝った。
「ハルカ、セイ達のケーキの方は?」
「もう少しで焼けると思うわ」
「じゃあ、後は私とピカチュウ達でやるからハルカは料理の方をお願い」
「分かったわ」
ヒカリはピカチュウ達はセイ達のケーキを作り始めた。

490 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/27 22:12:51
乙です
>>488
わざわざ悪の下っ端に返そうという発想が個性的…!

>>489
ポッチャマが器用に仕事してる!?

491 名前:愛しい貴方と共に 命の成長:08/12/27 23:07:44
「ふぅ〜やっぱり、普通のケーキを作るより大変だわ」
「ピカ〜」
「ミミ〜」
「ベイ〜」
セイ達はまだ赤ちゃんで食べられるように普通より柔らかくし、甘さ
もかなり抑えたので普通のケーキより作るのが大変だった。
ヒカリは苦戦しながら作りそして
「出来たわ」
「ピカ」
「ミミ」
「ベイ」
普通のケーキより小さかった。
「こっちも出来たわ、ヒカリ」
「ポチャ」
「チュパ」
「うわぁ〜凄く美味しそうだわ」
ヒカリ達はケーキの感想をそれぞれ言っている時、サトシが戻ってき
た。
「お!美味そうだな」
「あ、サトシ、飾り付けの方は?」
「出来たよ、ちょっと来てくれ」
ヒカリ達はサトシのいる窓に顔を出した。
「うわぁ〜綺麗」
「ピカ!」
「ポチャ!」
木が大きなクリスマスツリーになり輝いて見えた。
「ほら、セイ、アイ、パパが頑張って飾り付けをしたのよ」
ヒカリはセイとアイを抱きクリスマスツリーを見せた。
ノゾミとハルカもヒカリ同様ノンとミドリにツリーを見せた。
「さあ、サトシ、パーティを始めましょ」
ヒカリはサトシにパーティを始める事を言って家の中に入り食事を
始めた。
サトシ達にとって子供と一緒のクリスマスを過ごした。

492 名前:愛しい貴方と共に 命の成長:08/12/27 23:08:04
「ふぅ〜やっぱり、普通のケーキを作るより大変だわ」
「ピカ〜」
「ミミ〜」
「ベイ〜」
セイ達はまだ赤ちゃんで食べられるように普通より柔らかくし、甘さ
もかなり抑えたので普通のケーキより作るのが大変だった。
ヒカリは苦戦しながら作りそして
「出来たわ」
「ピカ」
「ミミ」
「ベイ」
普通のケーキより小さかった。
「こっちも出来たわ、ヒカリ」
「ポチャ」
「チュパ」
「うわぁ〜凄く美味しそうだわ」
ヒカリ達はケーキの感想をそれぞれ言っている時、サトシが戻ってき
た。
「お!美味そうだな」
「あ、サトシ、飾り付けの方は?」
「出来たよ、ちょっと来てくれ」
ヒカリ達はサトシのいる窓に顔を出した。
「うわぁ〜綺麗」
「ピカ!」
「ポチャ!」
木が大きなクリスマスツリーになり輝いて見えた。
「ほら、セイ、アイ、パパが頑張って飾り付けをしたのよ」
ヒカリはセイとアイを抱きクリスマスツリーを見せた。
ノゾミとハルカもヒカリ同様ノンとミドリにツリーを見せた。
「さあ、サトシ、パーティを始めましょ」
ヒカリはサトシにパーティを始める事を言って家の中に入り食事を
始めた。
サトシ達にとって子供と一緒のクリスマスを過ごした。

493 名前:愛しい貴方と共に 命の成長:08/12/28 22:07:10
クリスマスから7ヵ月後
セイ達は生まれてから1年になりサトシ達は喜んでいた。
今日はサトシが庭でバーベキューをやりたいと言い出しヒカリ達も賛
成をしてその準備をしていた。
サトシはバーベキュー道具を出していた。ヒカリ達はサトシを手伝っ
ていた、その時、突然、地面が割れロボットが出て来た。
「い、一体何だ!?」
「何だかんだの声を聞き」
「光の速さでやって来た」
以下省略
「ムサシ!」
「コジロウ!」
「ニャースでニャース!」
「時代の主役はあたしたち!」
「我ら無敵の」
「ロケット団!」
「ソーナンス!」
「マネ、マネ!」
「「「「ロケット団!」」」」
「久しぶりだね、ジャリンコ&ジャリガール」
「今までの借金を全て返し終わって、やっとピカチュウを奪えるぜ」
「借金を返すために現れなかったのか」
「でも、貴方達かなり老けてきたわね」
ヒカリの言葉に一番反応したのはムサシであった。
「だ、誰が老けたですって」
ムサシは怒りながらヒカリに大声で言った。
セイとアイがムサシの声に吃驚して泣き出してしまった。
「セイ、アイ泣かないで怖くないから」
ヒカリがセイとアイをあやして泣き止んだ。
「もう、あなたのせいで子供達が泣き出してしまたじゃないのよ、お
ばさん」
ヒカリ負けじと大声でおばさんと言ってムサシは更に怒った。
「お、おばさんですって」
それを見ていたコジロウとニャースは
「む、ムサシがマジで怒っている」
「自分がもうおばさんの歳だからニャ」
「ソーナンス」
小声で話をしていたが、会話はムサシに聞こえていた。
コジロウとニャースはムサシにボコボコにされた。
「あ〜もう、絶対あのジャリガールをボコボコにしてやる、ニャース
ピカチュウと一緒にジャリガールも捕まえるのよ」
「わ、分かったニャ」
ニャースがボタンを押しロボットから手が現れ、ヒカリとピカチュウを
捕まえた。
「きゃあ!」
「ピカ!」
「ヒカリ!、セイ!、アイ!、ピカチュウ!」

494 名前:名無しさん@サトヒカ萌え:08/12/28 23:48:30
GJ
時が経っても変わらないR団が和みますw
ピカチュウ大好きっ子にも程がある

495 名前:ポケットモンスターDP 君がいるから:08/12/29 00:27:05
40話 「無理かもしれないけど」


「サトシくん、わかってると思うけどボクたちの目的は2人を助けること」
「そんなのわかってるって!」
「・・・だったら無駄なバトルはしないようにね、無理かもしれないけど」
「ああ!オレだって無駄なバトルはあまりしたくない、だけどもしもの時は・・・」
「うん」
なるべく見つからないようにして行動しているが、それにも限界がある。
いつかは見つかってしまうだろう。
しかしあまり騒ぎを大きくしたくないとトモルは思っていた。
「(ヒカリ・・・もうすぐ行くからな、待っててくれ!!)」
サトシとトモルは地図を頼りに最短ルートで地下に向かっていた。
「それにしてもやけに人が少ないな・・・気味悪いぜ」
「理由はどうあれ今のボクたちにとってはラッキーじゃないか!」
「そうだな!」
なんとか地下の牢屋までたどり着いたが、そこにヒカリとアカリの姿はなかった。
かわりに牢屋が壊された形跡がある。
「い、いない・・・」
「牢屋が壊されているってことは逃げたってことだよな?」
「でもいったいどこに?」
2人が色々考えていると人の足音が聞こえてきた。
慌ててそばにあった大きな鉄箱の裏に隠れた。

496 名前:愛しい貴方と共に 命の成長:08/12/29 22:21:45
「ロケット団、ヒカリとピカチュウを如何する気だ?」
「決まっている、ピカチュウはサカキ様にプレゼントするだよ」
「ジャリガールは私が後でボコボコにするのよ」
「ピカチュウを捕まえたから今日は」
「「「帰る」」」
ピカチュウとヒカリを中へ入れて、ロケット団のロボットは翼を出し
て空を飛ぼうとした時、フシギダネやベイリーフ達が鶴の鞭でロボッ
トの足に絡み付き動きを封じた。
サトシは動きを封じている隙にサトシはリザードン達に火炎放射を指
示した、しかし、ロボットは炎を防いだ。
「何!」
「だはは、無駄な努力ニャ」
「くそ」
サトシは何とかならないかと考え、ある事を思いついた。
「ゼニガメ、ワニノコ、炎を当てた場所に水鉄砲」
ゼニガメとワニノコは炎を当てた場所に水鉄砲を当てた。
「だはは、だから無駄だって言っているだろ」
サトシはゼニガメとワニノコは止めてリザードンが火炎放射を放ち止
めて水鉄砲を当て止めの繰り返しロボットは変な音が鳴った。
「ち、ちょっとニャース大丈夫でしょね?」
「これはヤバイニャ」
サトシは錆びたのを確認してリザードンに
「リザードン、ツバメ返し」
リザードンがツバメ返しで穴を空きヒカリとピカチュウはリザードン
に乗って出てきた。
「ヒカリ」
「サトシ」
二人は喜んだがロケット団の足に絡みつく鶴の鞭を振りほどいった。

497 名前:愛しい貴方と共に 命の成長:08/12/29 22:22:16
「ち、ちょっとピカチュウが逃げているじゃない」
「こうなったらもう1回奪うニャ」
メカは手を飛ばしピカチュウの方に向ってきた。
「リザードン、火炎放射」
手は爆発をして、もう1コの手が向ってきたがリザードンが壊した。
「ちょっと、これてやっぱり」
「そのまさかなニャ」
「ピカチュウ」
「ポッチャマ」
「10万ボルト(バブル光線)」
二人の攻撃にメカは爆発した。
「やっぱり、こうなるのね」
「ジャリンコの腕が上げたな」
「そうだニャ」
「でも、やっぱり」
「「「嫌な感じ〜」」」
「ソーナンス」
ロケット団は空の彼方へ飛んで行った。
「あいつら、本当にしつこいな」
「本当ね」
「サトシ」
「バーベキューの準備を早くしましょ」
サトシ達は夜までに終わりバーベキューをした。
その頃、ロケット団は首にされていた事に気付きこれから如何しようと
考えている時、テレビ局からスカウトされその後は誰もが知る有名人
になり、ピカチュウを狙わなくなった


498 名前:トラックバック ★:14/02/20 07:08:16
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